首相が見据える2年後の総裁選 参議院選挙後もにらむ

首相が見据える2年後の総裁選 参議院選挙後もにらむ
編集委員 大石格
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB213H80R20C22A6000000/

『参院選が22日に公示され選挙戦が始まったが、すでに政界では「ゲームセット感」が漂っている。話題の中心は選挙戦を通り越し、秋の臨時国会の召集前に見込まれる内閣改造・与党役員人事に向きつつある。

岸田文雄首相は選挙後、どこへ向かおうとしているのか。早期に衆院を解散しない限り、しばらく国政選挙がない「黄金の3年間」を迎えるので、政権は当分安泰である、との解説をよく耳にする。だが、首相の視線はそんな先にはない。最大の関心事は、2年後の2024年9月にある自民党総裁選でいかにして再選を勝ち取るかだ。

安倍晋三元首相は党首として戦った3回の衆院選、3回の参院選にいずれも圧勝し、長期政権を築いた。岸田首相も昨年の衆院選に勝ち、今年の参院選を乗り切れば、再選への道筋が見えてくる。首相周辺はそう期待するが、永田町はそう甘くはない。

総裁選で現職が敗れたのは、1978年の福田赳夫氏だけだが、だから現職有利とは言い切れない。告示直前に出馬を断念した海部俊樹氏や谷垣禎一氏らを含めれば、総裁選の歴史は再選失敗の歴史でもある。
新たな派閥抗争の時代

いま自民党は新たな派閥抗争の時代に入っている。小選挙区制のもとで派閥の影響力は失われるというのは、政権交代があり得るときの話だ。

「いまの野党相手ならば誰が表紙でも勝てる」。自民党の幹部はこう言い切る。心置きなく権力闘争に専念できる環境である。

いまの政権はおおまかにいうと、昨年の総裁選で第1回投票から岸田氏に投票した麻生派、茂木派、岸田派、谷垣グループが主流派を形成する。河野太郎氏や野田聖子氏を推した二階派、森山派、石破グループ、菅義偉前首相に近い議員たちは非主流派である。

微妙なのは安倍派で、福田達夫総務会長らは第1回から岸田氏支持だったが、高市早苗政調会長を担いだ安倍氏は決選投票から支持に回った。いわば準主流派である。

向こう2年間、主流派、準主流派、非主流派がどう立ち回るのかで次の勝者が決まる。最終的な決め手は領袖同士の好き嫌いだったりするが、勢力争いには旗印がないと格好が悪い。そこで持ち出されるのが政策である。

中曽根康弘元首相は行財政改革で名を成したが、政界入り当初は経済運営に関心がある方ではなかった。ライバルとなった河本敏夫氏が積極財政論者だったので、財政再建を選ばざるを得なくなった。
再選戦略としての政策の旗

新しい資本主義VSアベノミクスの押し引きも、政策の妥当性で動くわけではない。岸田首相にとって再選に向けて最も重要なのは、準主流派の安倍派を非流派に追いやらないことだ。さりとて、優遇しすぎれば主流派に義理が立たない。今年の骨太の方針の書きぶりは所詮は2年後の戦いへの途中経過にすぎない。

政策の旗は経済分野だけではない。国防体制の強化と憲法改正の行方も政局を動かす重要なキーだ。防衛省の事務次官人事をめぐる岸田首相と安倍氏のあつれきが話題になった。年末の国家安保戦略の改定や防衛予算の増額に伴う財源論争でも、互いの「マウント取り合戦」は頻発するだろう。

安倍派に再選を支持させるにはどうすればよいか。岸田派のある議員によると、こんな構想があるそうだ。総裁選のある24年の通常国会終盤に憲法改正を発議し、総裁選を挟んで秋に国民投票を実施する。そうすれば総裁選で岸田おろしのようなことはしにくかろうというわけだ。

党内にはもっと早期の発議を望む声がある一方、初の国民投票が円滑に進むには国民の理解が足りていないとの見方もある。岸田首相は8月に核拡散防止条約(NPT)再検討会議に初めて出席し、23年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)は広島市で開く。核軍縮に力を入れるのは、被爆地選出の首相の持論であるのみならず、改憲への布石でもあり、同時に総裁再選を見据える。

岸田首相にとって今後のあらゆる政策判断の基準はひとつしかない。総裁再選につながるかどうかである。

[日経ヴェリタス2022年6月26日号掲載]

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物価高「許容できず」64% 内閣支持60%に低下

物価高「許容できず」64% 内閣支持60%に低下
本社(※ 日経系)世論調査
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA17BUF0X10C22A6000000/

『日本経済新聞社とテレビ東京は17~19日に世論調査を実施した。岸田文雄内閣の支持率は60%で、前回の5月調査(66%)から6ポイント低下した。資源高騰や円安などによる足元の物価上昇について「許容できない」は64%で「許容できる」の29%を上回った。

内閣支持率は下がったものの岸田政権が発足した2021年10月の59%を超えている。内閣を支持しないと答えた人は32%で同政権で一番高くなった。

内閣を支持する理由の首位は「安定感がある」(27%)、2位は「自民党中心の内閣だから」(26%)だった。支持しない理由は「政策が悪い」(33%)がトップだった。物価上昇を「許容できない」と回答した層の内閣支持率は55%で全体より低かった。

「許容できない」と答えた割合を世代別にみると18~39歳が63%、40~50歳代が65%、60歳以上が67%だった。

政府・与党の物価高対策を「評価しない」は69%で5月から8ポイント上昇した。「評価する」は21%で5月の28%から下がった。

日銀の政策については金融緩和を「続けるべきではない」が46%、「続けるべきだ」は36%だった。日銀は16~17日の金融政策決定会合で大規模緩和を継続する方針を決めた。景気の下支えが狙いだが、米欧との金利差の拡大が円安要因になっている。

物価上昇を「許容できない」と答えた人の53%が金融緩和を「続けるべきではない」を選択した。

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・参議院選挙で重視、景気回復44% 日経世論調査
・参議院選挙、与党過半「維持を」6割 野党首位は維新

政党支持率の1位は自民党の45%で、2位は日本維新の会の8%、3位は立憲民主党の7%、支持政党がない「無党派層」は25%だった。5月はそれぞれ51%、6%、7%、23%だった。

調査は日経リサーチが17~19日に全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD)方式による電話で実施し912件の回答を得た。回答率は42.9%だった。

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・入国者上限「増やすべき」49%「増やすべきでない」44%
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・参議院選挙、各党公約で賃上げ競う 論戦「物価高」軸に

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Economy/46-in-Japan-want-BOJ-to-halt-ultraloose-policy-Nikkei-poll 』

「王子なきハムレット」の愚 創造的破壊を促す政策競え

「王子なきハムレット」の愚 創造的破壊を促す政策競え
本社コメンテーター 小竹洋之
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD143UH0U2A610C2000000/

『「経済を考える時には、選挙を考えよ。そして選挙を考える時には、経済を考えよ」。米統計学者のエドワード・タフト氏は、1978年の著書「選挙と経済政策(邦題)」にこう記した。

日本でも同じことが言える。7月10日投開票の参院選では、ウクライナ危機を踏まえた外交・安全保障政策も重要な争点になるが、物価上昇にあえぐ国民の関心はやはり経済政策に向かいがちだ。

各党の公約はどうか。消費税やガソリン税の減免、所得制限抜きの手厚い児童手当、広範な教育の無償化……。野党は非現実的な分配戦略を掲げ、減税や給付の大盤振る舞いを張り合う。

昨秋の衆院選で野党は総じて振るわなかった。バラマキ色の濃い経済公約に、厳しい審判が下ったのは間違いない。それでも「生活安全保障」や「ボトムアップの経済政策」などをスローガンに、似たような主張を繰り返す。

与党は予想以上に成長戦略を押し出した。岸田文雄首相の看板政策「新しい資本主義」を国民に問い、人、科学技術、スタートアップ、脱炭素、デジタルへの投資に広く理解を求める構えだ。
大盤振る舞いに走る危険

だが確たる財源を示さぬまま、資金の投入ばかりを訴えるのはいかがなものか。国費だけで50兆円規模の補正予算案編成を求める声が出ており、与党も同じく大盤振る舞いに走る危険をはらむ。

参院選の経済論戦で競ってほしいのは、財政出動の単なる規模ではない。日本経済のエンジンを再起動する施策の中身である。

かの経済学者シュンペーターは42年の著書「資本主義、社会主義、民主主義」に名言を刻んだ。「産業上の突然変異で経済構造に絶えず内部から革命が起き、古い構造が絶えず破壊され、新しい構造が絶えず生み出されている。この『創造的破壊』の過程こそ資本主義の本質を示す事実だ」

そんな本質を見落とす理論は「デンマーク王子の登場しない『ハムレット』のようなものだ」とも断じた。劇作家シェークスピアの四大悲劇に含まれる名戯曲から、肝心の主役を消去するに等しい愚行とみなしたのである。

日本は安易な痛み止めやカンフル剤を多用し、創造的破壊を促す改革を先送りしてきた。シュンペーターが発した警告を、今こそ真剣に受け止めねばなるまい。

米誌フォーチュンによる世界500社の売上高番付。ここに名を連ねる日本の企業は、95年の148社から2020年には53社に減った。米欧に比べて縮み方が大きい。日本の国内総生産(GDP)が世界に占める割合は、同じ期間に18%から6%に落ちた。
停滞根治の改革に本腰を

技術革新に合わせて産業構造を変えるのが米国型の「イノベーション・トランスフォーメーション」なら、企業の競争力を合併・買収で高めるのが欧州型の「コーポレート・トランスフォーメーション」だ。日本はどちらにも振り切れず、「昭和モデル」の改善と改良でしのいできた――。経営共創基盤グループの冨山和彦会長は、そこに真の病巣をみる。

入れ子構造で知られる伝統的なロシア人形のごとく、ひと回り小さい同質の経営者が次々に出てくるさまを、サントリーホールディングスの新浪剛史社長は「マトリョーシカ現象」と呼ぶ。そしてアニマルスピリットの喪失こそが、日本停滞の病根だと話す。

こうした病を根治する改革に、本腰を入れるべきだ。仏経済学者のフィリップ・アギヨン氏らは、国の豊かさの指標とされる1人当たりGDPの成長率と、開廃業率や特許登録数との間に密接な関係があると分析した。フロンティアを開く民間の活力を引き出すため、政府も効果的な税財政支援や規制緩和に取り組みたい。
マイナス成長常態化の可能性

日本経済研究センターは3月に最新の中期経済予測をまとめた。新型コロナウイルスの感染が22年度中に収束し、ウクライナ危機の打撃が20年代半ばに峠を越す標準的なシナリオでも、30年代にはマイナス成長が常態化する可能性があるという。

企業収益の低迷による設備投資の落ち込みや、少子高齢化の進展に伴う労働力人口の減少が主因だ。産業の新陳代謝や生産性の向上を後押しする努力を、もはやためらっている時間はない。

与党は曲がりなりにも本質の一端を突いてきた。3年間で4千億円の能力開発・再就職支援、5年間で起業を10倍に増やす構想などは一定の成果だ。確かに多くの課題は残るが、より深刻なのは野党の対案の貧しさだろう。

09年に発足した旧民主党政権は、企業の活性化を通じて家計に雇用や賃金の恩恵をもたらす政策から、個人の懐を直接温める政策への転換を目指した。ところが子ども手当や高校無償化などの目玉政策に必要な年間10兆円規模の財源を確保できず、国民の信頼を失った記憶はまだ生々しい。

野党はその失敗を直視した方がいい。分配偏重の経済政策は巨額の財源を要するだけでなく、個人の自立も妨げかねない。大恐慌下のニューディール政策で「大きな政府」を極めたルーズベルト元米大統領でさえ、過剰な救済策を人間の精神を巧みに破壊する「麻薬」に例えたことがある。

もちろん分配は重要だ。コロナ禍や物価高で困窮する人々には、手を差し伸べなければならない。これらの原資を確保するためにも、成長の源泉を探る論戦が不可欠である。「王子なきハムレット」を見せられるのではたまらない。

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD143UH0U2A610C2000000/ 』

岸田内閣不信任案を否決 与党と維新、国民民主が反対

岸田内閣不信任案を否決 与党と維新、国民民主が反対
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA091MK0Z00C22A6000000/

 ※ 野党が、この体たらくでは、与党は安泰だろう…。

 ※ 7月10日投票日という日程が、有力のようだ…。

 ※ 参院選の焦点は、どれくらい「勝つか(負けるか)」という点と、参院選後の「勢力地図」(自民党の各派閥も)というようなところに、移っているような感じか…。

『衆院は9日の本会議で、立憲民主党が提出した岸田内閣に対する不信任決議案を与党などの反対多数で否決した。共産党などが賛成し、日本維新の会と国民民主党は反対した。

立民の泉健太代表は不信任案提出の理由について、政府の物価高対策が「無策」だからだと主張した。自民党の上川陽子氏は米国などに比べて物価上昇幅を抑えていると反論した。

維新の馬場伸幸共同代表は本会議後、記者団に「慣例で会期末が来れば内閣不信任案を出すことが続いている」と立民の対応を批判した。国民民主の玉木雄一郎代表は「国難の状況で政治空白をつくるべきではない」と反対した理由を説明した。

衆院は同日の本会議で立民が提出した細田博之衆院議長への不信任決議案も与党の反対多数で否決した。

【関連記事】

・細田衆院議長の不信任案を否決 維新・国民は棄権
・野党の対応割れ、国会も選挙も 参議院選挙まで1カ月

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

立憲民主党が出したタイミングが悪すぎだし、それが結果として維新の会と国民民主党をより与党に近づけてしまったということで、政治戦略としても筋が悪い選択だったと思う。これから完全に参院選モードになるが、野党は分裂状態であり、自民・公明は維新や国民民主党と連立を組む可能性は低いと考えると、維新や国民民主の戦略としては、少しでも選挙区でアピールし、選挙区の議席は少なくても比例票を積み増すということで議席を増やすことを目指す、ということになるだろう。与党に近い野党という「売り」がどこまで票を集めるかが今回の参院選の注目ポイント。
2022年6月9日 18:25
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滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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ひとこと解説

今回の内閣不信任案への賛否は、参院選後に日程に上るはずの憲法改正への各党のスタンスとも重なるように思います。自民の改正案のなかでも、「自衛隊」の明記と「自衛の措置」の言及、緊急事態への対応の強化については、維新と国民が賛同し、公明がその後をついて行く。一方で、立民、共産、社民はこうした改正に反対の立場です。
その意味で内閣不信任案をめぐって、自民、公明、維新、国民と立民、共産、社民の色分けが出来たことは興味深いところです。ただ立民は支持率が低迷し、参院選後は党分裂の可能性さえ取り沙汰されています。憲法改正反対だけを唱えてどれだけ国民に遡求するかは疑問です。
2022年6月9日 21:01 (2022年6月9日 22:56更新)』

自民幹事長「22日公示」と明言参院選

自民幹事長「22日公示」と明言
参院選
https://nordot.app/905670705978671104?c=39546741839462401

『自民党の茂木敏充幹事長は4日、甲府市での会合で、参院選に関し「間違いなく6月22日公示になる」と述べた。15日に会期末を迎える今国会の会期延長がない場合、慣例通り日曜日に投票するなら公選法の規定で7月10日が投票日となる。選挙日程は政府が閣議決定する。

 7月10日投開票の場合、原則17日間の選挙期間を当てはめると、公示は6月23日。ただ「沖縄慰霊の日」と重なるため、1日前倒しされる見通しとなっている。』

【点描・永田町】“絶滅危惧種”二階氏に迫る危機

【点描・永田町】“絶滅危惧種”二階氏に迫る危機
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022051301435&g=pol

※ 栄枯盛衰、世のならい…。

『昨年10月の岸田文雄政権発足で自民党幹事長の座を追われ、党内反主流の「冷や飯組」となった二階俊博氏が、政治生命の危機をささやかれている。

次期衆院選での政界引退が既定路線とみられる中、二階氏直系での選挙区継承が困難視されているからだ。

二階氏の地元・和歌山県は、1票の格差是正のための「10増10減」で小選挙区が3から2に減る。しかも、同氏の新たな選挙区に自民党の世耕弘成参院幹事長がくら替え出馬を公言しており、「二階VS世耕」の戦いは世耕氏優勢との見方が強い。

自民二階派、求心力維持が課題 パーティー開催、岸田首相も出席

 二階氏は安倍晋三、菅義偉両政権で自民党の最高実力者として君臨。

ひと昔前の手だれの政局仕掛け人を想起させる言動などから「政界の絶滅危惧種」と呼ばれてきた。

しかし、ここに来て「来るものは拒まず」と無派閥や元野党議員の積極的取り込みで、「政界駆け込み寺」とも呼ばれた二階派の内情が一変。退会者が相次ぎ、後継者も不透明で「解体寸前」(自民幹部)との見方が出始めている。

このため参院選で与党が改選過半数を確保し、岸田政権での「国政選挙のない黄金の3年」が現実となれば、現在83歳の二階氏が次期衆院選で「選挙区と政治生命を同時に失う絶体絶命の危機」(同)に陥る可能性も少なくない。

 二階氏は2016年8月、当時の谷垣禎一幹事長の自転車転倒事故での負傷による辞任を受け、幹事長に就任。その後の安倍、菅両政権で政局運営の中枢として豪腕を振るってきた。

特に安倍首相の総裁3選を主導する一方、その後の「ポスト安倍レース」では安倍4選に言及しながら、ライバルの石破茂元幹事長を「期待の星」と持ち上げるなど、変幻自在の「二階劇場」を展開。20年夏の安倍氏の退陣表明時には、電光石火で「菅後継」をまとめ上げた。

◇「権力」喪失は“自業自得”との声も

 こうした実績から二階氏は、安倍氏や菅氏、麻生太郎副総裁をしのぐ「最強のキングメーカー」として権勢を誇示。

岸田政権発足後も党内反主流の旗頭として、党内ににらみを利かせてきた。

しかし昨年10月の衆院選で圧勝した首相が、その後の政局運営でも、売り物の「聞く力」と新型コロナウイルスやウクライナ危機への対応で、国民的評価を獲得。

今年4月に政権半年を迎えた時点で内閣支持率が就任後の最高水準となり、参院選勝利による長期安定政権が確実視される状況となったことで、二階氏の存在感が急速に低下した。

 そもそも二階氏の力の源泉は、幹事長として選挙での公認調整や資金配分、さらには党・内閣人事で駆使した絶大な権限だった。

しかし「二階外し」を掲げて誕生した岸田政権では、その「権力」を喪失、派閥領袖(りょうしゅう)としての求心力も急低下したことで、二階派の退会者が相次ぐ事態を招いた。

 まず、昨年末に二階氏に退会を申し出たと主張した片山さつき参院議員(元地方創生担当相)に対し、二階氏は今年2月にあえて事実上の除名処分を決定。片山氏は安倍派に入会して参院選東京選挙区からの出馬を模索し、二階氏の逆鱗(げきりん)に触れたとされる。

さらに、衛藤晟一元沖縄北方担当相(参院比例)も4月8日付で派閥を離脱したが、周辺には「二階さんはもう政治家として終わった」などと漏らしている。

 しかも、二階派の後継者と目される武田良太前総務相は菅氏と極めて親密で、「手兵を連れて派閥を割って菅グループに加わる」(自民幹部)との臆測も絶えない。

もともと二階派は「寄せ集め集団」とやゆされてきただけに、党内他派閥からは二階氏の窮状に「自業自得」(同)との厳しい声も少なくない。

【政治ジャーナリスト・泉 宏/「地方行政」5月16日号より】。 』

連携強める自民「麻生―茂木ライン」 思惑一致、野党工作で成果も

連携強める自民「麻生―茂木ライン」 思惑一致、野党工作で成果も
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022050700343&g=pol

 ※ 『岸田文雄首相は党務を2人にほぼ任せており、党本部で首相を交えた3氏の会合は定例化している。』…。

 ※ 現在の「権力構造」は、「麻生―茂木ライン」だったのか…。

 ※ 『麻生、茂木両氏は、野党の分断を狙って国民民主党の取り込みを図った。麻生氏は、国民と立憲民主党を支援する連合の芳野友子会長や他の幹部と会談。茂木氏は国民が求めたガソリン税引き下げを材料に、2022年度予算に賛成するよう働き掛けるなど役割分担した。』…。

 ※ 国民民主の「取り込み」も、このラインが取り仕切ったのか…。

 ※ 茂木さんが、「総裁選」で勝利するには、麻生-安部に、+菅グループの取り込みが、必要になるだろう…。

 ※ 岸田さんは、二階派を取り込む他は、無くなる感じか…。

※ この他に「無派閥」が60人くらいいて、そのうちの30人くらいを、菅さんが握っていると言われている…。

※ 細田派は、安倍派へと「代替わり」し、竹下派は茂木派へと「代替わり」した…。石原派は、大将が落選したんで、「森山派」となっている…。

『自民党の麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長が夏の参院選対応で連携を強めている。「麻生―茂木ライン」で主導した野党分断工作は一定の成果を収めた。連携の背景には、総裁候補の一人に名前が上がる茂木氏を影響下に置きたい麻生氏と、「ポスト岸田」へ重鎮の支持を得て足場を固めたい茂木氏の思惑が重なっていることがあるようだ。

「政権安定へ参院選勝利」 自民茂木派がパーティー

 「茂木幹事長の人柄が私と付き合ったおかげでさらに良くなった」。麻生氏は4月26日、茂木派パーティーに駆け付け、親密ぶりをアピールした。

 両氏は3月、最大派閥・安倍派会長の安倍晋三元首相を交え会食した。当初は安倍氏と麻生氏の2人だけの予定だったが、麻生氏が「ゲスト」として茂木氏を招いたという。岸田政権主流派の領袖(りょうしゅう)でもある3氏は今月も会食を調整している。

 麻生、茂木両氏は、野党の分断を狙って国民民主党の取り込みを図った。麻生氏は、国民と立憲民主党を支援する連合の芳野友子会長や他の幹部と会談。茂木氏は国民が求めたガソリン税引き下げを材料に、2022年度予算に賛成するよう働き掛けるなど役割分担した。

 連携強化が奏功したのか、野党統一候補は現段階で約10選挙区にとどまる。参院選山形選挙区での不戦敗検討も両氏の仕掛けと見る向きもある。岸田文雄首相は党務を2人にほぼ任せており、党本部で首相を交えた3氏の会合は定例化している。

 麻生氏が茂木氏との距離を縮めるのは、麻生派の河野太郎広報本部長の「雑巾がけ」(党関係者)が足りないとの思いもあるようだ。河野氏は昨年の総裁選で、派内の反対論を押し切り出馬し敗北。麻生氏は「首相を支えて長期政権を築く」(同派中堅)のが基本戦略で、「首相に何かあれば茂木氏を担ぐ」(周辺)と見られている。

 茂木氏も党と政府の要職を歴任しながら総裁選出馬の経験はない。首相よりも2歳上の66歳で、岸田政権が長期に及べばそれだけチャンスは限られることになる。周辺は「麻生氏から支援を受けることに懸けている。安倍氏の信頼も得て、総裁選へのレールをひたすら進もうとしている」と代弁する。

 ただ、麻生、茂木氏とも公明党とのパイプは細い。参院選の相互推薦に続き、22年度補正予算案編成の是非でも与党はぎくしゃくしたままだ。自民党の閣僚経験者は、公明党への不満を口にしつつ、「茂木氏らも、もう少しやりようがないのか」と漏らした。 』

立民・西村幹事長が自民改憲案批判 「日本にプーチン大統領作るな」

立民・西村幹事長が自民改憲案批判 「日本にプーチン大統領作るな」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5b1518886bdf96faf802232b2325cdd7037149d7

 ※ この人、そもそも、「大統領制」と「議院内閣制」の違いとか、理解しているのか…。

 ※ 『藤沢市民会館などで参院選候補予定者の応援演説』ということなんで、「立憲民主の支持者」に対しての演説のようだ…。

 ※ まあ、「支持者」も、その程度の「レベル」なんだろう…。

『 立憲民主党の西村智奈美幹事長は8日、藤沢市民会館などで参院選候補予定者の応援演説に立ち、自民党改憲案を「権力を持っている人たちの権限を強くし、主権者である国民の権限、権力を弱くする内容だ」と批判。「日本に(ロシアの)プーチン大統領を作ってはいけない」と訴えた。

 西村氏は「プーチン大統領は自身の権力を増すために憲法を変えて自分の任期を長くした。そのようなことが日本で起きないように参院選で政治の流れを変えなければいけない」と述べた。』

福山哲郎前幹事長は真っ青…再選に赤信号

福山哲郎前幹事長は真っ青…京都府議補選で立民惨敗、維新が参院選候補擁立で再選に赤信号
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12280-1588072/

 ※ こういう政治状況も、影響しているんだろう…。

『記事まとめ

・夏の参院選で立憲民主党・福山哲郎前幹事長の対立候補を日本維新の党が擁立した
・国民民主党・前原誠司代表代行は日本維新の党の支援に回ると見られている

・立憲民主党は前哨戦と言われた京都府議補選で大惨敗しており、落選が危惧されている

福山哲郎前幹事長は真っ青…京都府議補選で立民惨敗、維新が参院選候補擁立で再選に赤信号

2022年04月20日 06時01分 デイリー新潮

福山哲郎前幹事長は真っ青…京都府議補選で立民惨敗、維新が参院選候補擁立で再選に赤信号

窮地に追い込まれた福山哲郎氏

 夏の参院選で注目される京都選挙区(改選数2)に、立憲民主党の福山哲郎前幹事長(60)を脅かす対立候補がとうとう登場した。かねてからの宣言通り、日本維新の党が候補者を擁立してきたのだ。バックには、国民民主党の前原誠司代表代行(59)の影もチラリ。前哨戦と言われた府議補選で大惨敗を喫したばかりの立民。いよいよ万事休すか――。
 ***

■著名人でなくて良かった

「藤田文武幹事長が京都選挙区を『最最最最重要地区』と発言するなど、維新は相当力が入っていた。てっきり著名人を立ててくると思っていましたが、意外にも無名の人でしたね」

 こう語るのは、京都政界関係者である。4月15日、維新は同区で、大阪ガス社員の楠井祐子氏(54)を公認候補とすると発表した。同社で広告や営業を担当していた新顔のサラリーマンである。公示まで2カ月しかない、ギリギリのタイミングでの発表だった。

「本当はもっと知名度のある候補者を立てたかったのではないか。立民関係者は『誰もが知っている著名人が出てきたらヤバい状況だった。この候補ならまだ戦える』と胸をなでおろしています」(同)

 だが、相手が無名の新顔であろうと、福山氏は厳しいと見る向きが多い。京都選挙区は定数が2。自民、立民、維新、共産が2議席をかけて争う展開となるが、「前哨戦」と言われた10日に投開票された京都府議補選(北区)で立民が惨敗したからである。制したのは初めて候補者を擁立した維新だった。

■2000票持っていかれた

「今回の補選は、昨年12月に自民党府議が公職選挙法違反で略式起訴され、議員辞職したことで行われたものです。立民は泉代表のお膝元だったにもかかわらず、不祥事を起こした党にすら負けた。共産党よりも下の最下位だった」(同)

 具体的な得票数を見れば、いかに維新旋風が巻き起こっているかがわかる。

「投票率は約39%と低かった。つまり浮動票はあまり動いていないということ。そんななか維新は、2位の自民党候補から約1700票も上回る約1万1100票も獲得した。各党が持っている基礎票が引きちぎられたわけで、約6300票しか取れなかった立民からも2000票くらい持っていかれている。公明党は今回、自民の不祥事を嫌い支援しませんでしたが、一部、維新に流れたと言われています」(同)

 この勢いで、維新はいざ参院選に討って出るのである。さらに、京都の大物議員である国民民主党の前原誠司代表代行も、維新の支援に回ると見られている。

■前原氏が公認候補選びに関与?

「前原さんは、維新が出てきたら支援に回ると前から宣言しています。福山さんに対して『支援する義理はない』とも。そもそも、前原さん自身が、維新の候補者選定に関与していたのではないかとも囁かれている。候補に選ばれた楠井さんは、前原さんのお膝元である山科区が地元。さらに、勤め先の大阪ガスの労組は国民民主党系です。今や『福山憎し』を隠そうとしない前原さんならば、十分考えられる話です」(地元議員)

 立民内部からは、「前幹事長の福山氏が落選ともなれば、泉代表の責任問題に発展しかねない」との声も出始めている。党としても踏ん張りどころであるが、流れが変わる兆しは見えてこないままである。

デイリー新潮編集部 』

立憲・福山議員が街頭で殴打される 秘書も暴行受け…

立憲・福山議員が街頭で殴打される 秘書も暴行受け…26歳男を逮捕 「飯食えへん」などとわめき近づく
https://nordot.app/893764917171765248

『2日朝、京都市内で、立憲民主党の福山哲郎参議院議員が街頭演説をしていた際に、秘書に暴行をした男が現行犯逮捕されました。

福山さんらにケガはありませんでした。

午前7時40分ごろ、京都市伏見区の近鉄・伏見駅前で、立憲民主党の福山哲郎参議院議員の秘書から「演説中に酔っ払いが絡んできて蹴ったりしている」と警察に通報がありました。

男は、「飯食えへんやんけどうしてくれんねん」などとわめきながら福山議員らに近づき秘書2人に暴行を加えた上、福山さんを1度殴打したということです。

福山さんらにケガはありませんでした。

警察は、男性秘書(40)の左肩を手で押し、足を蹴った暴行の現行犯で、職業不詳の坂野隆治容疑者(26)を逮捕しました。

坂野容疑者は「相手を押したのは間違いないが細かいことは覚えていない」と容疑を一部否認しています。』

もう限界?それとも再起はある?「小泉純一郎・進次郎」父子の存在感が政界で急低下している事情

もう限界?それとも再起はある?「小泉純一郎・進次郎」父子の存在感が政界で急低下している事情
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ab518e3d4c231cf191171d69b113db8841f4d5f?page=1

※ この人も、メッキが「モロに、剥がれた。」感じだからな…。

※ 再起と言っても、なかなか「前途は、多難」という感じだな…。

『芸能界風に言えば「一世を風靡」し続けた“政界親子鷹”、小泉純一郎元首相と進次郎総務会長代理の存在感がここにきて急低下している。父・純一郎氏は表舞台の活動停止を宣言、息子・進次郎氏も「近未来の総理総裁」の呼び声がほとんどなくなったからだ。

 純一郎氏はこのほど、政界引退後の2013年から公式、非公式を問わずにさまざまな場で訴え続けてきた「原発ゼロ」活動の中止を宣言。1月に80歳となったことを理由とするが、ウクライナ危機などで国民の間でも「原発再稼働」を求める声が高まっていることが背景にあるとみられている。

■寂しさが際立つ進次郎氏の現在地

 一方、進次郎氏は2019年秋の第4次安倍第2次改造内閣での環境相就任後に相次いだ意味不明な言動などで「自民党のスーパースター」の座を失った。政界デビュー以来独走を続けてきた各種世論調査での「首相にしたい政治家ナンバーワン」からも滑り落ち、再起に向けた下積み生活を余儀なくされている。

 小泉親子は政界でも数少ない4代にわたる政治家一家の3・4代目。「自民党をぶっ壊す」と叫んで首相の座を奪取、国民的人気で5年半の長期政権を築いた父と、その威光も存分に活用して、「自民の救世主」として特別扱いされてきた息子の現在地には寂しさが際立つ。

 親子に共通するのは明快な弁舌で大衆を扇動するトリックスターの資質。いわゆるポピュリストとしての卓抜なアピール術の限界を露呈した結果ともみえるが、政権復帰から10年で目立ち始めた自民党の傲慢さへの国民的反発が高まれば、再登場のチャンスが巡ってくる可能性はある。

 純一郎氏は3月末、メディアの取材に対し「(講演会は)もうやんない。4月からやめることにした」と明言した。1月に80歳になったことから「いつ体調が悪くなるかわからない。1年前にいいと言っても、行けなくなったら来た人に悪いから」と高齢による体調不安が理由だと説明。すでに、依頼のあった3回の講演会を断ったという。』

『もちろん、持論の原発ゼロについて変える気持ちはまったくない。4月10日の新潟市での集会でのあいさつでも「これから原発を動かしてやろうという動きが強く出て、良くない」と口を尖らせた。今後についても「あいさつくらいなら」と言うが、元首相としての原発ゼロ運動では、一線から身を引く構えだ。

 純一郎氏は今年1月末、細川護煕、村山富市、鳩山由紀夫、菅直人の首相経験者4氏との連名で、東京電力福島第一原発事故で「多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しんでいる」とする書簡を欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会に送り、EU内での原発反対を求めた。

 これに対し、政府は「誤った情報」(西銘恒三郎復興相)として山口壯環境相が反論文書を送付、さらに福島県内や自民党からも「風評(被害)が広がる」(高市早苗政調会長)と非難の声が相次ぐ騒ぎに。小泉氏は「活動停止とは関係ない」と語ったが、影響は否定できない。

 そもそも純一郎氏は、2009年に67歳で政界を引退後、東京電力福島第一原発事故を機に脱原発派へ転向。2013年秋から講演会などで「原発ゼロ」を主張し始めた。首相を5年以上務めた保守派リーダーの脱原発論は極めて異例で、2014年の都知事選で原発ゼロを掲げて支援した細川護煕元首相が落選した後も、全国各地での講演を続けてきた。

■政治家としての実績に乏しい進次郎氏

 一方、進次郎氏は、華々しく政界入りした後、再登板で“1強”として君臨し続けた安倍晋三元首相と距離を置き、2012年の総裁選でも石破茂元幹事長を支持。その後も、安倍氏が求めた官房副長官就任も断わるなど、反安倍の立場を続けた。

 しかし、2019年秋の内閣改造に先立ち、当時の菅義偉官房長官の仲介で人気タレント滝川クリステルとの結婚を官邸でお披露目するという前代未聞の行動後、環境相就任を快諾して官邸の軍門に下った。

 もともと進次郎氏は「独立独歩の個性派」のイメージを押し出してきたが、内実は政治家一家の4代目として、父・純一郎氏から地盤、看板、カバンを継承した典型的世襲議員。環境相就任前には、一部週刊誌に「国会質問ゼロ、議員立法ゼロ、質問主意書ゼロのトリプルゼロ」の議員として批判されたこともある。

 それでも、各種世論調査での「次の総理にふさわしい人」ではつねにトップ争いを続け、国政選挙ではナンバーワン応援弁士として活躍してきた。ただ、政策実現など本来の政治家としての実績は乏しく、農業改革、こども保険、国会改革などに取り組んだが、いずれも頓挫。「平成のうちに」と大見えを切った国会改革も、国会のペーパーレス化だけで終わった。』

『このため、国民的人気とは裏腹に、党内には「口先だけで何もできない」との陰口が公然化。目玉人事とはやし立てられた環境相就任で失地回復を狙ったが、「閣僚としての不安定な言動」ばかりがクローズアップされ、「スターの座から滑り落ちる結果」となったのが実態だ。

 もちろん、初入閣の際は、男性として戦後最年少(38歳)記録を更新、2020年9月発足の菅義偉内閣で再任されると、首相経験者の子女では唯一の閣僚と騒がれたことは事実。2021年9月の総裁選では河野太郎氏を支持し、石破氏とも連携することで「小石河(こいしかわ)連合」として話題を振りまいた。

 しかし、人気より組織固めに勝負をかけた岸田氏が勝ち名乗りを上げ、進次郎氏は「完敗に近い。負けは負けです。ルールの中でやって負けたんです」と想定外の党内の反応に肩を落とした。

 進次郎氏は、総裁選を受けた2021年10月総選挙で5選を果たし、再浮上を目指す。しかし、雑誌や週刊誌の「近未来の総理総裁候補」企画では名前が消え、総務会長代理として「一から出直し」(周辺)となり、自民党神奈川県連会長就任などで「党務に専念」(同)する日々が続く。

■父のように「反骨無頼の政治家」で再起できるか

 その進次郎氏がここにきて、党内「反岸田」グループの旗頭とされる菅前首相と接近して話題になった。4月20日には、菅氏が参院選前の発足を狙う勉強会で「一緒に汗をかいていきたい」と参加の意欲を示したからだ。

 進次郎氏の後見人を自任する菅氏にとって、「進次郎氏の勉強会参加は格好のアピール材料」(側近)ではある。

 ただ、野党陣営の四分五裂で参院選が自民勝利となれば、岸田政権は次期衆院選まで「黄金の3年」を手中にし、反岸田勢力は「ますます冷や飯組となる」(自民幹部)のは避けられない。

 「思い込んだら命がけ」で政界を駆け抜けた純一郎氏のように、進次郎氏が今後、「反骨無頼の政治家」(菅氏周辺)として再起を目指すのかどうか。「本質的には父親とは真逆の優等生だけに、そこから脱皮できなければ、未来への期待もしぼむ」(自民長老)との冷たい声も少なくない。

泉 宏 :政治ジャーナリスト 』

子どもへの5万円給付、6月開始

子どもへの5万円給付、6月開始
自治体で時期に差、国発表
https://nordot.app/892231903118589952?c=39546741839462401

 ※ バラマキ以外の、何ものでも無いな…。

 ※ まあ、夏の参院選対策と、公明党への配慮でもあるんだろう…。

 ※ 岸田氏は、財務省の「推しメン」なんで、押し切られたと見える…。

『厚生労働省は28日、政府による物価高騰対応の緊急対策に盛り込まれた、低所得の子育て世帯に対する子ども1人当たり5万円の給付について、6月から順次始まると発表した。実施主体は自治体となっており、準備状況により開始時期に差が出る見通しだ。対象は原則18歳以下。2022年度予算の予備費から2043億円を支出する。

 受け取りが最も早いのは、児童扶養手当を受給しているひとり親の低所得世帯となる予定で、申請は不要。

 住民税非課税で両親がいる世帯も対象となり、同様に申請は要らない。直近で収入が減少して新たに対象となる子育て世帯や、子どもが高校生のみの世帯も受け取れる。』

小沢氏勢力、巻き返しへ背水の陣

小沢氏勢力、巻き返しへ背水の陣 参院選岩手 達増知事前面「タブーなし」
https://kahoku.news/articles/20220421khn000037.html

 ※ 注目の選挙区だ…。

 ※ 小沢さんの「影響力」が、残っているのか、残っているとして、どの程度のものなのか…。それを図るバロメーターになる…。

 ※ 階猛衆院議員(岩手1区)が、キーパーソンのようだ…。

『夏の参院選岩手選挙区(改選数1)は、立憲民主党現職を擁する野党勢力と久々の議席奪還を狙う自民党が激突する。昨年秋の衆院選では立民県連最高顧問の小沢一郎氏が小選挙区で敗れ、県政界の力学に「地殻変動」が起きた。岩手の参院選は非自民が9連勝中だが、小沢氏を中心に鉄壁と称された組織力の陰りは否めない。巻き返しを図る小沢氏勢力にとっては、かつてない背水の陣だ。(盛岡総局・横川琴実、野界航也)

地元入り頻繁

 野党共闘で再選を目指す立民現職の木戸口英司氏(58)の後援会役員会が16日、盛岡市内であった。

 「失敗を深刻に受け止める。木戸口君のため一生懸命できる限り郷里に戻り、お願いしていく」

 反省の弁を述べたのは小沢氏。昨年の衆院選岩手3区で敗れ、比例復活に甘んじたことをわびた。選挙後から立民県連の幹事会をはじめ、連合岩手や経済関係者との会合にも小まめに顔を出している。

 木戸口氏は「小沢先生を中心に岩手で守ってきた改革の議席。守らなければいけないとの思いは、この6年間で6乗になった」と変わらぬ結束を強調した。

 岩手の参院選で自民が勝ったのは1992年が最後。以降、小沢氏直系がほぼ独占してきた。今回、木戸口氏が苦戦を強いられれば、小沢氏の求心力低下は避けられない。頻繁に地元入りするのも「失敗」できない戦いだからだ。

 「タブーなしで、今までやったことのないようなこともやるだろう」

 刺激的な言葉で木戸口氏支援を表明したのは、小沢氏を師と仰ぐ達増拓也知事だ。全県的に知名度のある知事が国政選挙で前面に立つのは小沢氏勢力の基本戦略だが、今回は一段とギアを上げている。

複雑な方程式

 懸念材料の一つは野党共闘が「不完全」な形で推移していることだ。立民、共産、社民各党は木戸口氏を統一候補としたが、今月発足した国民民主党県連はまだ対応を決めていない。

 加えて、立民県連は党所属の階猛衆院議員(岩手1区)と政治資金を巡って係争中だ。かつて小沢氏に師事した階氏。昨年6選を果たした際は立民公認だったが、小沢氏主導の野党共闘に加わらず、参院選に関しても沈黙している。木戸口陣営の関係者は「激戦は必至。階氏の協力は欲しいところだ」と打ち明ける。

 自民は新人で弁護士の広瀬めぐみ氏(55)を擁立した。衆院選で小沢氏を退けた藤原崇氏は「岩手の流れを変えるスタートの戦い」と強調する。選対本部長には藤原氏の選挙に続き、小沢氏直系だった平野達男元参院議員が就いた。

 かつての同門の因縁が交錯する。その中心にいる小沢氏は攻勢へどんな一手を打つのか。前哨戦から複雑な方程式が浮かぶ。』

立民・西村智奈美幹事長 CLP以外の団体への約9億円支出もうやむや

立民・西村智奈美幹事長 CLP以外の団体への約9億円支出もうやむや「個別の取引内容の公表は控える」
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_3923114/

※ 今日は、こんなところで…。

『「ChooseLifeProject」(CLP)に広告代理店などを通じて番組制作費名目で資金提供をしていた問題で調査結果を発表した。

資金提供は福山哲郎前幹事長(59)が2020年8月から10月までに合計1500万8270円を4回に分けて広告代理店を通じてCLPに支払われていた。

立民は2020年9月に旧立民と旧国民民主党が合流して結党。今回、問題となった決済は旧立民時代のものだった。

福山氏はCLPの「フェイクニュースや不公正な差別が横行する状況に対抗するための新しいメディアを作りたい」との考え方に共感し、資金提供を決めたという。番組内容に関する要求は行っていないとした。

西村氏は「国民の皆さまに疑念を与える結果となった」と話し、不適切であった部分は認めた上で違法性はないとした。

福山氏や党内関係者の処分については「現時点で処分の必要は感じていない」とし、第三者委員会の設置についても予定がないという。

立民がCLP以外のSEALDsメンバーが作った会社『ブルージャパン』に約9億円の支出については「特定業者との個別の取引内容の公表は控える。CLPとは関係はなく、党が行う広報活動などを行う発注先の一つだ」と語った。

党内では今回の調査結果を受けて「第三者委員会を設置して立ち入り調査すべきだ。これで幕引きだと、国民の疑念がさらに深まります」と不安の声が上がっている。』

参院選へ逆風の公明 敵基地攻撃で対応に苦慮

参院選へ逆風の公明 敵基地攻撃で対応に苦慮
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022010200133&g=pol

『参院選が控える2022年を、公明党は逆風の中で迎えた。昨年末、党に所属していた元衆院議員が融資口利き事件で在宅起訴され、党の看板であるクリーンなイメージは失墜。10年近く歴代閣僚を出してきた国土交通省では、不正な統計書き換えを防げなかった。敵基地攻撃能力保有をめぐる議論も公明党の意に反して具体化する見通しで、党の存在意義が問われかねない事態に直面しつつある。

「敵基地攻撃」検討本格化へ ミサイル防衛、重層化図る―政府

 「公明党のいる連立政権だからこそ政治が安定し、課題を着実に乗り越えていける。その先頭に立つ」。2日、東京・新宿駅前で新春恒例の街頭演説に臨んだ山口那津男代表は党のアピールに力点を置き、不祥事には触れずじまいだった。
 公明党は参院選で、現職のいる兵庫、福岡など7選挙区全勝と、比例代表での7議席維持に向けた800万票獲得を目標に据える。昨年の衆院選では、国政選挙で下落傾向にあった比例票を5年ぶりに700万の大台に回復させ、公示前29だった議席を32に増やした。

 だが、12月28日には党の「ホープ」と称された遠山清彦元財務副大臣が貸金業法違反の罪で在宅起訴された。連立を組む自民党に「政治とカネ」の問題が起こるたび自浄作用を促してきた公明党のイメージは損なわれた。参院選に向け、ただでさえ弱体化が指摘される支持母体・創価学会の動きにも響きかねない。「いくら実績を訴えても、かすんでしまう」。党関係者は声を落とす。

 これに先立つ臨時国会では、国内総生産(GDP)の算出にも用いられる基幹統計を国交省が書き換えていた問題が発覚。17日召集見通しの通常国会では、党幹事長まで務めた斉藤鉄夫国交相が追及の矢面に立たされそうだ。党幹部は「省内の問題」として党への影響をかわしたい考えだが、「これまでの国交相にも責任論が出かねない」(関係者)との懸念も拭えない。

 岸田文雄首相が国家安全保障戦略改定の課題に挙げる敵基地攻撃能力の保有も悩みの種だ。公明党は与党協議を参院選後に先送りさせる構えだが、自民党は5月に提言を取りまとめる方針。安全保障法制整備では「ブレーキ役」を自任した公明党だが、首相や自民党の現執行部とは太いパイプがなく、対応に苦慮しそうだ。

 秋には2年に1度の党大会を控え、代表任期を迎える山口氏の去就が焦点。山口氏は12月、就任あいさつに訪れた立憲民主党の泉健太代表らに「われわれも若返りしないと」と漏らし、交代をにおわせた。その場合、後任には石井啓一幹事長(63)が有力視されるが、「官僚的で発信力が弱い」との評価もあり、不安の種は尽きない。 』

「『指導力がない』と言われるけど、こんなに指導力のある総理はいないだろう」

「『指導力がない』と言われるけど、こんなに指導力のある総理はいないだろう」
総裁選直前の菅義偉が担当記者にこぼしていた“本音”
https://www.jiji.com/jc/bunshun?id=50263

 ※ 壮絶な話しだ…。

 ※ この人が、ワクチン接種の陣頭指揮に立たなかったら、今の日本の「コロナの落ち着き」も無かったろう…。

 ※ 「コロナ対策」「オリパラ対策」に、「使い捨て」にされた形だな…。

 ※ しかし、いかんせん「発信力」が弱点だった…。

 ※ 「選挙の顔」向きじゃ、無かった…。

 ※ 安部さんが「なんのかんの」言われながら、長期政権を維持できたのは、なんと言っても、「選挙に強かった」からだ…。

 ※ それを、支え続けたのが、この人だったんだが…。

 ※ まあ、このままでは「終わらない」だろう…。

 ※ 当分の間は、自民党の「政局」の行方を左右する、キーパーソンであり続けるだろう…。

『歴代最長の首相在任期間を誇った安倍晋三氏の突然の退陣を受け、その後釜となった菅義偉氏。就任当初は支持率も好調で、長年の官房長官経験から政策実行力にも期待が持たれていた同氏だったが、わずか1年ほどで菅政権は幕を閉じることとなった。彼はなぜこんなにも早く総理の座を追われることとなったのか。

 ここでは、日本テレビで記者を務める柳沢高志氏の著書『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』(文藝春秋)の一部を抜粋。菅氏が総裁選不出馬を決意する直前の心持ち、そして、担当記者にだけ漏らしていた“本音”を紹介する。(全2回の1回目/後編を読む)
©文藝春秋

◆◆◆
オリンピック開催も新規感染者数増に弱音

 7月23日、東京五輪がついに開幕する。新国立競技場の観覧席で、天皇陛下やIOCのバッハ会長と並んで開会式を見守っていた菅の様子が、何度となくテレビ中継で映し出されたが、その表情は明らかに疲れ切っていた。天皇陛下の開会宣言の際に、当初、菅が着席したままだったことも、ネット上などで非難された。確かに、菅にとっては、五輪を楽しむような心境には到底なれない状況だった。この前日、東京の新規感染者数は1979人となり、感染は急拡大を見せていたからだ。

 この3日後、ある場所に現れた菅は、開口一番、こうこぼした。

「いやあ、疲れたよ」

 この日、菅は、広島への原爆投下後に降った「黒い雨」を浴びて健康被害を受けたとして住民が起こした、いわゆる「黒い雨訴訟」で上告を断念する決断を下した。厚労省は、「今回の原告が、『黒い雨』により健康被害を受けた科学的根拠は乏しい」として上告すべきとの意見だったが、菅のトップダウンの判断で、上告断念となった。「あのままだと、裁判中に、原告で亡くなってしまう方も出てしまうからね。俺は最初から、こうしようと決めていたよ」

 国民感覚を大切にする、菅らしい政治判断を久しぶりに見た気がした。

 そして、東京五輪では、日本選手団のメダルラッシュが続いていた。

「総理は、オリンピックは見ているんですか?」

「柔道の阿部一二三・詩兄妹は安心して見ていられたね。ソフトボールも明日勝てば、金メダルか。俺、スケボーとか視察に行ってみたいんだけど、どう思う?」

「感染対策など、見に行かれるのは良いと思います」

「そうか、じゃあ、一回行ってみようかな」

「開会式は、いかがでしたか?」

「テレビで見ているのと違って、あの席では解説がないからよく分からないんだよね。パントマイムみたいなやつとか、すごい人気だったみたいだけど、会場ではよく分からなかった。ドローンはすごかったけどね」

 視察は検討されたものの、世論の批判を恐れ、結局、見送りとなった。
「解散権が失われる」

 五輪が盛り上がる一方で、感染は深刻さの度を増していく。7月28日には、東京で3177人、蔓延防止等重点措置の対象だった神奈川県で1051人、埼玉県で870人、千葉県で577人といずれも過去最多を更新し、翌日、3県知事は緊急事態宣言の発出を要請する。国会では、分科会の尾身会長が、「この1年半で、最も厳しい状況にある」との認識を示した上で、「国民に危機感が共有されていないことが最大の危機だ」と指摘した。

 このとき、多くの地域で感染者数は急増していた一方で、重症化率や重症者用の病床使用率は、緊急事態宣言のレベルにまでは達していなかった。しかし、専門家は、首都圏や大阪府への緊急事態宣言発出が必要だと主張し始めていた。菅も悩みを深めていた。

「きょうも、東京は3865人だが、重症者数はそこまでは増えていないですね」

「そうなんだよ。でも、みんな新規感染者数だけに目を奪われてしまっている。今日も、大阪の松井(一郎)市長から連絡があったけど、大阪は重症者用の病床使用率が2割くらいだから、宣言は出してほしくないと言うんだよ」

「では、大阪には宣言は出さない?」

「いや、出さなければ、専門家はダメでしょう。難しいよね」

 そして、国民へのメッセージを求める尾身について、不平を漏らした。「尾身先生は、ワクチンの効果の話を全然してくれないよね。重症化防止に効果がある抗体カクテル治療についても、まったく触れない。それで『メッセージを出せ』とばかり言うんだよ。でも、もうここまで来てしまったら、収束させるにはワクチンしかないんだよ」

 7月30日、政府は、首都圏の3県と大阪府に対し、緊急事態宣言を8月2日から31 日まで発出し、さらに東京と沖縄への宣言を31日まで延長することを決定する。菅は記者会見で、「今回の宣言が最後となる覚悟で対策を講じる」と語った。この日の記者会見では、いつも以上に声はか細く、悲壮感を漂わせていた。

 この宣言の延長について、菅の側近は失望の色を顔に浮かべた。

「総理の頭の中の“日程”が狂ってしまう。このままでは、解散権を失うことになる」

 実は、7月の都議選以後、菅が頭の中で描いていた極秘の政治日程があった。それは、まず東京オリンピックが閉会する8月8日からパラリンピック開幕の8月24日までの間に、自民党役員人事と内閣改造に踏み切り、人事を刷新する。そして、五輪での世論の盛り上がりと新しい人事への期待感を追い風に、パラリンピックが閉会する9月5日の直後に衆議院を解散。衆院選で勝利をした上で、自民党総裁選挙で無投票再選を勝ち取る、というシナリオだった。

 しかし、感染拡大が続く中で、8月中に人事を断行することは不可能となった。そして、菅はかねてから「解散よりもコロナ対策を優先する」と繰り返し公言してきたため、次に宣言を延長すれば、パラリンピック直後の解散も難しくなってしまうのだった。
総裁選をやるべきか

 8月に入ると、自民党総裁選に向けた動きが出始める。前総務大臣の高市早苗は、8月10日発売の月刊「文藝春秋」に寄稿し、総裁選への出馬の意欲を示した。さらに、政調会長の下村博文も、周辺に対し総裁選に立候補する意向を伝えた。この頃、菅側近は、総裁選を総選挙後に延期できないかと模索をしていて、「いろいろ調べたが、中曾根(康弘)総理のときに総裁の任期を1年延長したことがある。だから、延期することも可能だけど、そのためには両院議員総会をやらなければいけない」などとシミュレーションをしていた。

 そして、菅にとって痛いミスが重なる。8月6日、広島市で開かれた平和記念式典で、挨拶の一部を読み飛ばしてしまったのだ。冒頭から、「原爆死没者」と言うべきところを、「原発」と読み間違えるなど、言葉がおぼつかない様子だった。そして、読み飛ばしが起きたのは、演説で最も重要な箇所だった。読み上げるべき原稿は、事前に報道陣にも配られていた。

「私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で、『ヒロシマ、ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします』と世界に発信しました。我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、『核兵器のない世界』の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要です。近年の国際的な安全保障環境は厳しく、核軍縮の進め方をめぐっては、各国の立場に隔たりがあります」

 しかし、菅は、次のように読んでしまう。「私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で、ヒロシマ、ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない、核軍縮の進め方をめぐっては、各国の立場に隔たりがあります」

 まったく意味の通らない文章だった。菅は、直後の記者会見で読み飛ばしを認め、陳謝した。秘書官は「原稿を蛇腹状に糊で貼り付けた際に、ページがくっついてしまった」と悔やんだ。この広島訪問は、直前に菅が「黒い雨訴訟」の上告断念を決断したこともあり、原告団との面会も準備され、本来は菅にとってはアピールの場になるはずだった。

 そして、今度は8月9日、長崎市で行われた平和祈念式典に、1分間遅刻したのだ。総理の一行は、式典の会場には4分前に到着していた。駐車場に到着すると、警護官から「ここで時間調整をさせてください」と言われたため、菅は「では、トイレに行かせてください」と手洗いに向かった。しかし、警護官の想定よりトイレの場所が遠く、式典に遅れてしまったのだ。車に同乗していた秘書官は「申し訳ありません」と頭を下げたが、菅は「俺が悪いから」とかばった。そして、翌日、報道陣に対し、遅刻についても謝罪することとなった。

 自民党議員からは、「ただでさえ、総理の人気が落ちているのに、この人で大丈夫なのかという空気が一気に広がっている。これは致命的なミスだ」との声が上がった。
「ワクチンだって、俺がやらなければ一日100万回なんてできなかった」

 この3日後、2週間ぶりに会った菅は、額に深い皺を寄せ、目の下は薄黒く窪んでいた。

「お疲れじゃないですか」

 弱々しい笑みを浮かべた。

「疲れているよ」

「暑いし、夜も寝付けないのでは?」

「そうなんだよな」

 この日、東京の新規感染者数は4989人に上っていた。新たな変異株、デルタ株は、これまでのウイルスとは桁違いのスピードで感染を広げていた。

「感染がなかなか落ち着きませんね」

「今はお盆で帰省前に検査をする人が多いから、来週になれば減ってくるんじゃないか。ワクチンも8月末で1回接種を終える人が6割になる。そうなると、今のアメリカ並みになるし、9月末にはイギリス並みになる。そうすれば落ち着くでしょう」

 振り返ってみれば、ここからの2週間が第5波のピークだったのだが、当時は、どこまで感染が増えるのか、天井が見えない状態で、国民の不安も限界に達していた。

「それでも、欧米のようには減らないかもしれないのでは?」

「どうなるかだね。ウイルスも季節性の面もあるんだよね。だから、力ずくではどうにもならないんだよ。増えたり減ったりを繰り返していく。それでも、抗体カクテル治療もどんどん広げているからね。もう少しで落ち着くよ」

 そして、唇を歪めて、憮然とする。

「世論調査で『指導力がない』と言われるけど、こんなに指導力のある総理はいないだろう。ワクチンだって、俺がやらなければ一日100万回なんてできなかった。俺は退路を断ってやったんだから。それが達成したら、みんな当たり前のことになってしまった」

 この日、どうしても踏み込まなければいけない話題があった。

「総裁選は、やりますかね?」

「どうするんだろう」

「新潟県連がいかなる状況下でも、党員・党友投票を含めた総裁選を予定通りやるべき、との要望書を出していましたね」
点滴を打ちながら公務を…130日以上続く激務で疲労困憊

 この頃、自民党内からは総裁選を先送りしようという菅の思惑を牽制する動きが表面化していた。新潟県連会長の高鳥修一衆院議員は記者団に「我々としては総裁選を先にしていただきたい」と述べた。そして、「長老や派閥の領袖が談合して、総裁選の流れを決めるということは党のあり方としてマイナスだ」と、暗に菅を支援する二階幹事長らを批判し、「総裁選は開かれた形で正々堂々とやるべきだ」と強調した。衆院選が目前に迫る中、内閣支持率が低迷する菅政権のままでは、自民党が惨敗しかねないという危機感が、党内に蔓延し始めていた。

「やるなら、やればいいじゃん」

 菅は、こうした動きについて、投げやりに言い放った。

「俺からしてみれば、こんなコロナの大変なときに、よくやるなと思うよ」

「誰が出てきますかね。下村さんは出ますかね?」

「出ないでしょ」

「高市さんを、安倍さんが支援するということは?」

「それはないでしょう」

「あとは岸田さん」

 その名前を聞くと、「ふっ」と鼻で笑った。

「緊急事態宣言中は、やはり解散は難しい?」

「俺は、コロナ最優先と言ってきたからね。でも、8月末になれば、ワクチン接種状況はアメリカ並みだから、まだ分からないよ」

 質問を畳みかける。

「解散をしなくても、総裁選を延期することはできないのでしょうか?」

「それは知らない。党のことだから、そこは党で決めてもらう」

 そして、深くため息をつくと、悲しげに苦笑を漏らした。

「支持率が少しでも上がったら、自民党の議員たちも文句を言わないんだろうけどね。みんな自分の選挙に響くと思っているからね」

 この2日前にNNNと読売新聞が発表した世論調査で、菅内閣の支持率は35%と政権発足以来、最低となった。閉会したばかりの東京五輪については、開催されてよかったと「思う」が64%、「思わない」が28%だった。日本選手の過去最高のメダルラッシュで世論は大いに盛り上がったが、それが政権の追い風にはつながらなかったのだ。

 この頃、外部には伏せられていたが、菅は官邸の執務室で、疲労回復のための点滴を打ちながら公務をこなしていた。3月末以来、130日以上休日も取らずにコロナ対策などの激務を続け、さらに睡眠不足も重なり、疲労困憊は誰の目にも明らかだった。秘書官たちは「せめてお盆休みは、都内のホテルで静養してください」と懇願し、宿泊の予約を取った。しかし、前日になると、菅は予約をキャンセルしてしまう。そして、秘書官に優しく言い聞かせるように諭した。

「夜になると、宿舎にいても救急車のサイレンが聞こえてくるんだ。そうすると、もしかしたら搬送先がなくて、たらい回しになっているんじゃないかと不安で、眠れなくなってしまう。国民がそんな状況のときに、私だけホテルで休むなんてできないんだよ」

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「総理は頭がおかしくなったのか」「引きずり下ろさなければ」…菅政権“最後の10日間”に起きていた小泉進次郎の“暗躍”とは へ続く

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【点描・永田町】「山口3区の乱」舞台裏の策謀

【点描・永田町】「山口3区の乱」舞台裏の策謀
(2021年11月14日18時30分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111000280&g=pol

 ※ なんと、早や(はや)岸田さんは、来年の参院選で勝利したら、任期満了まで衆院を解散せずに」「退任する意向」まで語られている…。

 ※ また、安倍vs.林だけでなく、高村元副総裁の後継者までが参戦し、三つ巴の戦いとなっているらしい…。

 ※ ちゃんと、裏付けがあるんだろうな…。

 ※ いずれにせよ、激しい情報合戦、魑魅魍魎うごめく奇々怪々、一寸先は闇…、というのが「政界情勢」ということのようだ…。

『与野党が激突した10・31衆院選は、自民党が単独で絶対安定多数の261議席を獲得、公明党(32議席)を加えた与党合計でも公示前勢力(305議席)に迫る293議席と、事前の苦戦予想を覆して勝利した。国民の信任を受けた岸田文雄首相は、11月10日召集予定の特別国会冒頭での首相指名を受け、同日中に第2次岸田政権を発足させる。

長州戦争、残る遺恨 党本部裁定、程遠い「円満決着」―山口3区

 そうした中、衆院山口3区では参院からくら替えした自民党の林芳正元文部科学相が圧勝し、「次回以降の総裁選への挑戦権を手に入れた」(自民幹部)として注目された。当初は、くら替え出馬への党内の賛否が入り乱れ、当選10回で現職だった河村建夫元官房長官との激しい公認争いは「山口3区の乱」と呼ばれた。しかし、衆院選公示直前に河村氏が不出馬・政界引退を表明したことで、表向きは“円満決着”の形となった。ただ、対立と迷走を繰り返した公認争いの舞台裏は、党内の権力闘争に加え、次期衆院選やポスト岸田も絡めた「策謀が渦巻く政争」(自民長老)だったのが実態だ。

 そもそも、林氏は岸田派ナンバー2の座長で、河村氏は二階派の会長代行だった。このため、公認争いは「岸田VS二階」の代理戦争となったが、幹事長だった二階俊博氏が総裁選での岸田氏勝利を受けて「自民最高実力者」の座を失ったことで、それまでの「現職優先」方針が覆り、後ろ盾を失った河村氏が涙をのむ結果となった。

 加えて、河村氏の後継者の長男・建一氏は、当選確実な比例中国ブロック単独候補としての上位登載がかなわず、縁もゆかりもない同北関東ブロックでの32位に追いやられ、次点で落選した。しかも、この党本部決定につながったのは、山口県連会長の岸信夫防衛相らが提出した「(建一氏は)県連と何ら関わりのない候補」とする抗議文書。岸氏は安倍晋三元首相の実弟で、党内では「山口のドンの安倍さんが河村家を地元から追い出すための陰謀」との臆測が飛び交う。

◇次期衆院選とポスト岸田で思惑

 というのも、次期衆院選では山口県の小選挙区がこれまでの4から3に減る予定で、現職の安倍(4区)と岸(2区)の両氏、高村正大氏(1区)、林氏のうちの3人が小選挙区公認候補となる。高村氏の父・正彦元副総裁は安倍氏と極めて親しい関係だが、林氏は安倍家と肩を並べる山口の名門政治家一家の4代目。安倍氏の父・晋太郎元外相(故人)と林氏の父・義郎元蔵相(同)は、中選挙区時代に「安倍家VS林家」の激しい覇権争いを展開しただけに、「次は高村氏がはじき出される」とのうわさもささやかれている。

 さらに事情を複雑にしているのは、すでに林氏が岸田派(宏池会)の次期総裁候補として、ポスト岸田での総裁選出馬を目指していることだ。林氏は近い将来、首相の後継者として岸田派を林派に衣替えするとみられている。しかも、来夏の参院選での与党勝利で首相が3年の任期を全うできる状況となれば、「任期満了まで解散せずに退陣する意向」(側近)だとされる。

 もちろん、安倍氏周辺はこうした動きに不快感を隠さない。山口の自民党参院議員を見れば、10月24日の参院山口補選で当選した北村経夫氏や来夏参院選で改選予定の江島潔氏も安倍氏側近で、「林氏の総裁選出馬など許さない雰囲気」(安倍氏側近)とされる。しかし、林氏は10月発売の月刊誌で「次の総理はこの私」と宣言し、首相も今後、同氏を党・内閣の要職に起用する構えだ。このため、3年間は首相を輩出してきた山口県の覇権をめぐる「安倍・林戦争」が激化することは、間違いなさそうだ【政治ジャーナリスト・泉 宏/「地方行政」11月8日号より】。 』

衆議院小選挙区「10増10減」が確定

衆院格差2.096倍に 区割り「10増10減」が確定―20年国勢調査
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021113001089&g=pol

衆議院小選挙区
「10増10減」が確定
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/lastweek/73035.html

※ 「一票の格差是正」のために、人口減少地区の議員定数を減らして、人口増加地域の議員定数を増やす…、という話しなわけだ…。

※ しかし、上記画像で明らかなとおり、減少される山口、愛媛、岡山、滋賀の各県は、「自民党の独占地域」なわけだ…。

※ 減員となれば、「誰かを、公認から外す。」という話しになる…。

※ まあ、揉めるだろう…。「小選挙区から、比例区に回る。」とか、「コスタリカ方式(今回は、小選挙区だが、次回は比例区に回る。それを、交互に行う方式)」とかの話しも、出てくるだろう…。

※ その「先駆け」が、林現外相の「参院から、衆院への鞍替え」だ…。川村健夫議員は、引退に追い込まれた(息子の、公認確約とのバーター…、との噂がある)…。安部vs.林の激突となるわけだ…。

安倍元首相が怒り心頭! “天敵”林芳正氏の外相起用で「選挙区争奪戦」への危機感露わ
https://news.yahoo.co.jp/articles/a89cd966463caca5914b60a305afad642f21daa8

『「山口県内では“林総理”への期待が強く、安倍さんは“過去の人”になりつつあります。今回の選挙でも、安倍さんは地元に張りついてガムシャラに選挙運動をやったのに前回から2万票も減らしている。ややこしいのは、次期衆院選から山口県の選挙区は定数4から定数3に1減になることです。恐らく、林さんの山口3区と安倍さんの山口4区が統合され“新3区”になるはず。安倍VS林の公認争いが勃発するのは間違いない。もし、2人とも無所属になってガチンコで戦ったら林さんの方が強いと思う。次回、安倍さんは選挙区を手放さざるを得なくなる可能性があります」(政界関係者)』

立民新代表に泉氏 党役員半数、女性を登用―共産との合意「存在せず」

立民新代表に泉氏 党役員半数、女性を登用―共産との合意「存在せず」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021113000740&g=pol

『立憲民主党代表選は30日、東京都内で開かれた臨時党大会で投開票され、決選投票の結果、泉健太政調会長(47)が逢坂誠二元首相補佐官(62)を破り、新代表に選出された。泉氏は直ちに党役員人事に着手。週内に骨格を固める。代表選で戦った3候補を起用するとともに、半数は女性とする方針だ。任期は2024年9月末まで。

立憲民主党、最大の弱点は「政策」にあり

 泉氏は、衆院京都3区選出で当選8回。旧国民民主党出身で国対委員長や政調会長を歴任。昨年9月の代表選で枝野幸男前代表と戦った。泉氏は先の衆院選敗北を受けた党勢の立て直し、来年夏の参院選への対応など、野党第1党の党首として重責を担う。

 泉氏は記者会見で、先の衆院選で共産党と合意した「限定的な閣外協力」に関し、「単に継続ではなく、党として総括しなければならない」と指摘。「衆院選に向けて交わしたもので現時点で何かが存在しているということでない」と述べた。参院選での野党共闘については「塊をつくるところを目指していく」と述べるにとどめた。

 これに先立つ代表選の演説で、参院選対策本部を設置する考えを表明。先の衆院選で惜敗した候補を年内に1次公認する方針を示した。

 泉氏はこの後のBS―TBS番組で、代表選の3候補を幹事長に起用するかを問われ、「可能性はある」と言及。世代交代に向け、若手を党役員に積極登用する考えも示した。
 代表選は、泉、逢坂両氏、小川淳也元総務政務官(50)、西村智奈美元厚生労働副大臣(54)の4氏によるポイント制で争われた。泉氏は1回目の投票でトップとなったが過半数に届かず、2位の逢坂氏との決選投票となった。 』

共産「赤旗」100万割れ 異例の“告白” 財政悪化で支援訴え
(2019.9.5)
https://special.sankei.com/a/politics/article/20190905/0003.html

 ※ 共産党の「党勢」は、こういうものだ…。

 ※ ここは、不思議なことに、「政党助成金」をもらっていない…。

 ※ キチンと「収支報告書」を、国に提出する必要があるわけなんだが…。

 ※ 何か、表には出せない「収入」があるのでは…、と勘繰られている…。

 ※ 共産党としては、立民に「抱きついて」、あわよくば「資金援助」を受けたいと考えているんだろう…。

『共産党の財政を支える機関紙「しんぶん赤旗」の読者数減少に歯止めがかからない。8月29日付紙面で、読者数がピーク時の3割程度となる100万を割ったことを報告し「『しんぶん赤旗』と党の財政を守るために」と危機感を訴えた。党費を支払う党員も減ってきており、3年後に結党100年を迎える老舗政党の足元を揺るがしつつある。(内藤慎二)』

自民党石破派、グループ化へ所属議員が減少、掛け持ち容認

自民党石破派、グループ化へ
所属議員が減少、掛け持ち容認
https://nordot.app/838002447481995264?c=39546741839462401

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ 結局、この人、最後まで「評論家」臭から脱却できなかったな…。

 ※ 最後は、メンバーが「12人」まで減ったようだ…。

 ※ 大将が、「人を動かそう」とせず、ご高説垂れたり、禅問答ばっかりやってるようでは、天下は取れまいよ…。

 ※ 後継者問題だが、子供は娘が二人のようだ…。

 ※ どっちかの娘婿に、後を継がせるというパターンか…。

 ※ 長女は、東電に就職で、次女はエーザイの薬剤師では(フジテレビという説もある)という「噂」のようだ…。

 『自民党石破派(水月会、12人)顧問の石破茂元幹事長は、同派の組織形態を「派閥」から「グループ」に変更する方針を固めた。メンバー減少を受け、他派閥との掛け持ち所属を容認する。12月2日の臨時総会で、石破氏が表明する見通し。複数の関係者が29日、明らかにした。

 党内第6派閥の石破派のグループ化により、派閥は7から6に減る。党内には同種のグループとして谷垣グループ(有隣会)がある。

 石破派は11日に開催した衆院選後初の会合で、今後の派閥の在り方を協議。石破氏に対応を一任し、12月6日召集の臨時国会までに結論を出すとしていた。』

水月会
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%9C%88%E4%BC%9A

『派閥の名称は、知人の臨済宗全生庵の住職に依頼して付けられたもので[3][4]、「水月道場に坐す」という禅語に由来しており、「水も月も無心に映すように、無私、無欲の高い境地から務めていく」、「無心で時代の要請に応える」という想いを込めたという[4][5]。

なお、水月とは軍陣で、水と月が相対するように、両軍が接近してにらみ合うことの意味もある。』

※ どこに接近して、にらみ合うつもりだったものやら…。