電力危機,こんな電力に誰がした

日刊 アジアのエネルギー最前線 : 電力危機,こんな電力に誰がした,発送電分離の発想を推し進めた経済屋さんのせい – livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/adachihayao/archives/2021478.html

※ 何事も、「プライオリティ」というものがある…。

※ 世の中の、ほぼ全ての「事がら」は、「あちら立てれば、こちら立たず。」という関係にある…。

※ 「電力の安定供給を、重視すれば、コストは犠牲になる。」…。

※ 「コストを重視すれば、電力の安定供給は犠牲になる。」…。

※ そういう中で、「この局面で」「何を重視し、何を捨てて行くのか」…。

※ それを決めて行くのが、「プライオリティ」の決定だ…。

※ むろん、国家政策において、一般論としては、「最大多数(国民)の、最大幸福」ということを目標とすべきだ…。

※ しかし、現実の策としては、「どの方面の国民も、そんなに酷いことにならない線」に落ち着くことが多いだろう…。

『【日刊 アジアのエネルギー最前線】 電力危機,こんな電力に誰がした,発送電分離の発想を推し進めた経済屋さんのせい
http://www.adachihayao.net

2022年6月11日 土曜日 曇かな

今年の夏の電力需給逼迫が懸念され,更に今冬には,関東エリアで需給が破綻することへの現実的な問題が話題となっている,誰がこんな電力にしたのか,池田信夫氏の議論であるが,池田氏は経済学者であり,私達から見れば,経済屋さんが電力のデリバティブ化を目指して自由化を推し進めた,と

池田氏が言っておられるように,電力自由化の本質は発送電分離で,その制度の下では誰でも発電を作ることが出来る,太陽光と共に拡大してきたこの制度は,今問題となっている上海電力の参入も防ぐことは出来なかったわけであるが,この発送電分離の結果,電力会社には,供給責任がなくなった

国も手を出せなかった東京電力が,原発事故の影響もあって,少なくとも長期の需給計画には全く手が出せなくなった,池田氏は将来の需給計画,即ち中長期の電源開発は一体誰が考えているのか,と私達と同じ質問を発しているが,発送電分離の前に分かっていた,経済屋さんの発想が危機を生んだ』

Q. 短期復旧の新阿蘇大橋、強風でクレーンが使えず資材運搬をどうした?

Q. 短期復旧の新阿蘇大橋、強風でクレーンが使えず資材運搬をどうした?
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00647/052700057/

『震度7の前震と本震で熊本県を震撼(しんかん)させた熊本地震から5年。阿蘇大橋の崩落や斜面崩壊のあった同県南阿蘇村では復旧・復興が進み、新しい阿蘇大橋(以下、新阿蘇大橋)は着工からわずか4年の2021年3月に開通しました。

 新阿蘇大橋の渡河部の橋長は345m。深い谷底に3つの橋脚を建てる必要がありました。

当初設計では斜面上に仮設する「段差桟橋」の上で、クレーンを用いた掘削土砂の搬出や資機材の運搬を想定していました。
当初の段差桟橋のイメージ。渓谷が深いため、急斜面の上下に桟橋を設置する想定だった
(資料:大成建設)
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 ところが、架橋地点は阿蘇外輪山の切れ目に位置するため、年間を通じて強風が吹き込みます。「クレーン等安全規則」によると、10分間の平均風速が毎秒10m以上でクレーン作業を中止しなければなりません。この規則に基づき、実際の現場では安全側に運用して平均風速が毎秒7mで規制をかけるのが一般的です。

 この現場では1週間に3日ぐらいの頻度で、毎秒7m級の風が吹いていました。深礎工で発生する土砂や資機材を安定して運搬するために、どのような方法を採用したのでしょうか。

1、森林工事などで用いる工事用モノレールを設置した
2、斜面のレール上を台車が昇降するインクラインを設置した
3、クレーンの周囲に風よけとなる壁を設置した 』

『正解はこちら

2.斜面のレール上を台車が昇降するインクラインを設置した

写真左手に見える黄色の台車がレール上を動く。トレーラーやダンプトラックなどを2台まで積める(写真:大成建設)
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 新阿蘇大橋の渡河部の上下部工事を担当した大成建設・IHIインフラ・八方建設地域維持型建設共同企業体(JV)で、現場代理人を務めた大成建設本社土木技術部橋梁設計・技術室の長尾賢二課長は、こう話します。「橋梁工事では実績がなかったインクラインを採用した。60tの積載能力を有する国内最大級の規模だ」。

 インクラインとは、斜面に敷いたレールの上を動く台車で物を運ぶ装置です。新阿蘇大橋で使った台車のサイズは14m×9m。2台の大型車両を載せられます。移動に必要な時間は片道で6分ほど。「作業の中断なく資機材の運搬を進められ、工期短縮に大きな効果があった」。大成建設JVで監理技術者を務めた同社関西支店土木部土木技術部技術室の藤本大輔課長は、こう話します。

 崩落した阿蘇大橋の長さは約206m。渡河部が鋼トラスド逆ランガーの構造形式でした。被災直後は近くの斜面崩壊の土砂が、橋をのみ込んだと推測されていました。しかし、その後の土木学会の調査によると、右岸側を走る推定活断層が動いて、地盤が橋を圧縮させる方向にずれて崩落した可能性が高いことが分かりました。

阿蘇大橋と新阿蘇大橋の位置。布田川断層の位置は国土地理院の活断層図を基にした(資料:日経コンストラクション)
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新阿蘇大橋の耐震設計の工夫点。橋の縦断勾配の表現は省略した。国土交通省の資料に日経コンストラクションが追記
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 新阿蘇大橋の計画・設計では、熊本地震と同規模の地震が起こっても甚大な被害を避けられるよう工夫を施しました。

例えば、推定活断層による変位の影響を少しでも抑えるために架橋位置を下流側にずらして、橋の線形を断層とできるだけ直交するように設定。さらに、落橋しにくいプレストレスト・コンクリート(PC)ラーメン構造形式を採用しました。他にも、断層がずれたときに落橋を防ぐため、まず支承を壊すように設計されています。』

『超大型移動作業車で桁架設

 黒川の渓谷に建設する3つの橋脚の高さは、左岸側から49.5m、97m、75m。いずれも巨大な構造物となります。在来工法による施工では足場や型枠の組み立てに時間を要するため、「ACSセルフクライミングシステム工法」を採用しました。既設部から反力を取り、一体となった作業足場と型枠を油圧ジャッキでレールに沿って上げていく仕組みです。

 片持ちの張り出し架設工法で施工していく橋桁には、一般的な移動作業車の3倍の容量を持つ超大型の移動作業車を使用しました。ブロックの大型化を可能にして施工数を減らし、施工日数を短縮しました。
「ACSセルフクライミングシステム工法」による橋脚の施工状況(写真:大成建設)
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PR2から桁を張り出している様子。桁の先端に超大型の移動作業車が見える(写真:大成建設)
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 「橋梁工事でインクラインを使った経験はなかったが、ダムの現場などで十分な実績がある。ACSセルフクライミングシステム工法や超大型の移動作業車は、他のゼネコンやメーカーが工事で取り入れている。信頼性の高い既往の技術を軸にして工期を短縮した」と長尾課長は話します。

 発注者が新阿蘇大橋の入札当初から希望していたのは、「新阿蘇大橋の20年度内の開通」でした。一時は新阿蘇大橋での設計変更や他の土工事などの影響で20年度内の開通が危ぶまれましたが、結果的に大成建設JVが技術提案した1年4カ月の工期短縮案が生きて悲願を達成できました。』

トンネルの中にトンネル、一般車両を通しながら断面拡幅に挑む国道465号蔵玉トンネル拡幅工事

トンネルの中にトンネル、一般車両を通しながら断面拡幅に挑む
国道465号蔵玉トンネル拡幅工事

橋本 剛志
日経クロステック/日経コンストラクション
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02011/040500002/

 ※ 「トンネル拡幅工事」の話しだ…。

 ※ 通常は、「通行止め」にして、その間に「拡幅工事」するんだろうが…。

 ※ しかし、『トンネルの拡幅工事は、通行止めで実施するのが一般的。だがトンネルの周囲には迂回路がないため、県は一般交通を確保しながら拡幅する「活線拡幅」の採用を決めた。』…、ということだ…。

 ※ 「一体、どういう”工法”で実現するんだろう…。」と思って、興味しんしんで読んだ…。

『一般車両を通しながらトンネルを掘削して拡幅する――。そんな難題に取り組む現場が千葉県君津市にある。車両の通行路を複数回変えるなど施工手順を工夫。作業スペースが限られるなか、コンクリートの吹き付けと支保の建て込みの機能を兼ねた重機を導入し、手待ち時間を減らした。

 千葉県君津市の内陸部を東西に貫く国道465号を走っていると、トンネルの中に一回り小さい門型断面のトンネルが出現する。千葉県君津土木事務所上総出張所が発注し、飛島建設と伊藤土建(君津市)による特定建設工事共同企業体(JV)が施工する蔵玉(くらだま)トンネルの拡幅工事の現場だ。

トンネル拡幅部上部の掘削が進む蔵玉トンネルの北側坑口。プロテクターで覆われた写真右側の道路を一般車両が通行する。(写真:大村 拓也)
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 一般車両は、青いLED照明が取り付けられている幅3.5m、高さ4.0mの門型断面のトンネル内を交互で通行する。実はこのトンネルは、その真横で進む蔵玉トンネルの拡幅工事から安全を確保するプロテクターとしての役目も担う。

トンネルの中に一回り小さい門型断面のトンネルが出現する(写真:大村 拓也)
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トンネルの拡幅部分を掘削する様子。動画右下がプロテクターで保護された一般車両の通行路(動画:大村 拓也)

 トンネルの拡幅工事は、通行止めで実施するのが一般的。だがトンネルの周囲には迂回路がないため、県は一般交通を確保しながら拡幅する「活線拡幅」の採用を決めた。

拡幅した坑内の様子。写真右にプロテクターが見える。作業スペースは狭く、ドリルジャンボがアームを伸ばして施工している(写真:大村 拓也)
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 拡幅の手順は以下の通り。まずは、幅約6m、高さ約5mの既設トンネルにプロテクターを設置して、側面にモルタルを充填。プロテクターの外周を掘削しながら支保を建て込む。
 続いて、拡幅した空間に新しいプロテクターを設置して一般車両の通行路を変更してから、先に設置したプロテクターを撤去。プロテクターで覆っていた箇所を掘削して支保を施工する。

 その後、プロテクターを中央に移動し、再度通行路を変更。防水シートや覆工コンクリートを施工した後、最後に舗装や排水溝を1車線ずつ施工して完成だ。

トンネル拡幅の主な施工プロセス。千葉県君津土木事務所の資料と取材を基に日経クロステックが作成
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『支保が打てない場所には鋼管を打設

 活線拡幅には上半盤と下半盤に分けて掘削するベンチカット工法を採用したが、プロテクターがあったために工夫が必要だった。

 例えば上半盤を掘削し過ぎると、プロテクターの上部にバックホーやドリルジャンボのアームを伸ばしづらくなる。さらに重機の運転席からプロテクター上部の様子が見えなくなるため、施工の効率が落ちる。

 逆に上半盤の掘削を抑え過ぎると、フォアポーリングやロックボルトを施工する際にガイドセルを動かしにくくなる。

 寿建設(福島市)の工事第一部の田沢正滋氏は、「現場に重機を搬入してから作業員と話し合い、上半盤の掘削度合いを調整した」と話す。同社は下請け会社で掘削や覆工を手掛ける。

 支保の施工にも苦労した。拡幅するトンネル断面のうち、鋼製のプロテクターで覆っているスプリングライン付近については、アーチ支保やロックボルトを施工できない。

 そこで、プロテクターの天端からアーチ支保間に「フットパイル」と呼ばれる直径11.4cm、長さ3mの鋼管を斜め下向きに施工。ウレタン系注入剤を注入して地山に固定した。プロテクターを撤去するまで、アーチ支保の端部にかかる力を仮受けさせた。

フットパイルには直径11.4cm、長さ3mの鋼管を使い、先端にはビットを取り付ける(写真:大村 拓也)
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アーチ支保間ごとに鋼管1本を打設する。打設後にウレタン系注入剤を注入して地山に固定する(写真:大村 拓也)
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支保パターンDI-bのトンネル断面図。千葉県君津土木事務所の資料と取材を基に日経クロステックが作成
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 フットパイルはプロテクターの脇に止めたドリルジャンボからアームを伸ばして施工する。トンネルの延長方向に1m間隔で設置したアーチ支保の間に、フットパイル1本を打設する。

フットパイルを打設する様子(動画:大村 拓也)』

『エレクター一体型吹き付け機を導入

 坑内ではプロテクターがあるために重機がすれ違えない。さらに重機の待機場所へはトンネル坑口から出て一般車両の通行路を横切る必要があるため、重機の入れ替えに時間がかかる。

トンネル北側の坑口を上空から見る。写真右下が重機の待機場所。重機の入れ替え時は一般車両が通る国道を横切らなければならないため時間がかかる(写真:大村 拓也)
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 そこで、アーチ支保を保持するエレクターを一体化した吹き付け機を導入した。1次吹き付けと支保の建て込み、その後の2次吹き付けで重機を入れ替える時間を削減した。

1台の重機で支保の設置とコンクリート吹き付けを進め、重機の入れ替え回数を削減した(写真:大村 拓也)
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支保をつかんで設置するエレクターを備えた吹き付け機を導入した(写真:大村 拓也)
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 飛島建設JV蔵玉トンネル作業所の野地敦夫所長は「エレクター一体型の吹き付け機は高額だが、工期短縮のメリットがコストを上回る」と説明する。

拡幅部の切り羽にコンクリートを吹き付ける様子。重機のアームに支保を建て込むエレクターの機能を搭載している(動画:大村 拓也)

 その他、坑内の換気でも工夫を凝らした。プロテクターと既設トンネルの隙間を通気口として利用。拡幅掘削の終点側に設置した集じん機を使って、切り羽で発生する粉じんを吸引する。終点側の坑口付近での騒音を抑えるために、坑口には遮音壁を設置している。
掘削の終点側に遮音壁を設置して、集じん機の騒音や掘削時の騒音を抑える(写真:大村 拓也)
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 今後の工程でも難所が待ち構えている。支保を全て施工し終えた後のプロテクターの移動だ。覆工コンクリートを打設するために、全長158mのプロテクターをトンネル中央に移す。

 昼間の一般交通の確保は避けられないので、午後9時から翌朝の午前5時までトンネルを通行止めにして、プロテクターをまとめて一晩で動かす必要がある。野地所長は「プロテクターの持ち上げや移動設備の取り付け作業などを慎重に検討したい」と話す。

平面図(資料:千葉県君津土木事務所)
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標準断面図(資料:千葉県君津土木事務所)
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縦断図(資料:千葉県君津土木事務所)
[画像のクリックで拡大表示]』

再生エネ普及へ送電網、2兆円超の投資想定 首相が指示

再生エネ普及へ送電網、2兆円超の投資想定 首相が指示
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA231B10T21C21A2000000/

『政府は再生可能エネルギーの普及のために次世代送電網を整備すると打ち出す。都市部の大消費地に再生エネを送る大容量の送電網をつくる。岸田文雄首相は2022年6月に初めて策定する「クリーンエネルギー戦略」で示すよう指示した。総額2兆円超の投資計画を想定する。政権をあげて取り組むと明示して民間の参入を促す。

【関連記事】北海道―本州に海底送電網構想 「洋上風力銀座」現実味

日本は大手電力会社が各地域で独占的に事業を手掛けてきた。送配電網も地域単位で地域間の電力を融通する「連系線」と呼ぶ送電網が弱い。

再生エネの主力となる洋上風力は拠点が地方に多く、発電量の変動も大きい。発電能力を増強するだけでなく消費地に大容量で送るインフラが必要だ。国境を越えた送電網を整備した欧州と比べて日本が出遅れる一因との指摘がある。

①北海道と東北・東京を結ぶ送電網の新設②九州と中国の増強③北陸と関西・中部の増強――を優先して整備する。①は30年度を目標に北海道と本州を数百キロメートルの海底送電線でつなぐ。

平日昼間に北海道から東北に送れる電力量はいま最大90万キロワット。新たに北海道から東京まで同400万キロワットの線を設ける。合わせて30年時点の北海道の洋上風力発電の目標(124万~205万キロワット)の3~4倍になる。

九州から中国は倍増の同560万キロワットにする。10~15年で整備する。

送電網を火力発電が優先的に使う規制を見直し、再生エネへの割り当てを増やす。送電方式では欧州が採用する「直流」を検討する。現行の「交流」より遠くまで無駄なく送電できる。

新規の技術や設備が必要になり、巨大市場が生まれる可能性がある。一方で国が本気で推進するか不透明なら企業は参入に二の足を踏む。

菅義偉前首相は温暖化ガス排出量の実質ゼロ目標などを表明し、再生エネをけん引した。岸田氏も夏の参院選前に「自身が指示した看板政策」として発表し、政権の公約にする。国の後押しを約束すれば企業も投資を決断しやすい。

電気事業者の関連機関の試算では投資は総額2兆円超になる。主に送配電網の利用業者が負担する。必要額は維持・運用の費用に利益分を加えて算定する。欧州と同様、コスト削減分を利益にできる制度も導入して経営努力を求めながら送電網を整える。

英独やスペインは再生エネの割合が日本の倍の4割前後に上る。欧州連合(EU)は復興基金を使って送電網に投資し、米国は電力に650億ドル(7.4兆円)を投じる。

【関連記事】
・エネ転換で製造業後押し 経産省、6月に工程表
・再生エネ活用へ火力発電抑制 経産省、供給超過時に 』

『 多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

高村ゆかりのアバター
高村ゆかり
東京大学未来ビジョン研究センター 教授
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別の視点

2020年8月から、電力広域的運営推進機関(OCCTO)で、送配電網=系統をより長期的な視野をもって効率的に「プッシュ型」の系統整備を行うためのマスタープランが検討されている。

2021年5月の中間整理 https://www.occto.or.jp/iinkai/masutapuran/2021/files/masuta_chukan.pdf にもあるように、複数のシナリオ、想定を置いて検討を行い、これらの増強候補案は複数のシナリオで費用対効果が大きいとされた。

広域融通の促進は、再エネ導入拡大、CO2削減効果だけでなく、上記の費用便益分析には含まれていないが、需給逼迫時、災害時などのレジリエンスも高めることが期待できる。事業コストの精査は不可欠だが、事業と投資の経済効果を含め、長期でマクロな観点から国は明確な方針を早く示してほしい

2022年1月3日 14:45

竹内純子のアバター
竹内純子
国際環境経済研究所 理事・主席研究員
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ひとこと解説

日本は小さな系統の集合体なので送電線のボトルネック解消は重要ですし、再エネを活用する良いことのようにみえるのですが、無駄な設備投資をしそうな匂いがかなり強い。

電力広域的運用推進機関でマスタープラン検討することになっているので、その場を利用してオールジャパンで、様々なシナリオに対するシミュレーションや費用便益評価をやり、それを踏まえた投資計画であるべき。

本来、再エネは「地産地消」をうたい文句にしていたのであり、そうした動きも徐々に生まれつつある。そうした動きにこそ新しい産業の芽がある。安定供給とコスト低減を両立するかに知恵を絞ることが大切で、まずは費用便益評価に基づいた議論をすべき。

2022年1月3日 11:49 』

自民・甘利幹事長「原発、小型炉で建て替えを」

自民・甘利幹事長「原発、小型炉で建て替えを」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA117JX0R11C21A0000000/

『(2021年10月12日 19:15 (2021年10月13日 5:04更新) [有料会員限定])

自民党の甘利明幹事長は12日、党本部で日本経済新聞のインタビューに答えた。運転開始から原則40年の耐用年数が近づく原子力発電所について、開発中の小型モジュール炉(SMR)を実用化して建て替えるべきだと提唱した。

SMRは既存の原発に比べて工期が短く、安全性が高いとされる。甘利氏は「温暖化対策のために原発に一定割合頼るとしたら、より技術の進んだもので置き換える発想がなければいけない」と主張した。

菅義偉前政権がまとめた次期エネルギー基本計画案に関しては「変える必要性は当面ない」と述べた。再生可能エネルギーを最優先する原則など現行案の内容を支持する考えを示した。

2030年度に温暖化ガスの排出量を13年度比で46%削減する政府目標を巡っては「原発を何基動かしてこの数字になるかを明示しなければならない」と指摘した。

計画案は目標達成へ発電量に占める原発の比率を19年度の6%から20~22%に高めるとしているが、必要な稼働基数は示していない。

甘利氏は経済産業相や党政調会長を歴任し、政府・与党でエネルギー分野の政策立案に関わってきた。

【関連記事】

・特許の公開制限、経済安保法案に 自民・甘利明幹事長
・小型モジュール炉とは 次世代電源として期待 』

東名「大和トンネル」拡がりました!

東名「大和トンネル」拡がりました! 全国ワーストクラスの渋滞ポイントは変わるか
https://trafficnews.jp/post/108981

 ※ オリンピック効果、だろうな…。

『東名の渋滞名所「大和トンネル」が拡幅されました。これによりどのような効果が期待できるのでしょうか。さらなる改良も進められています。

工事着手から5年「大和トンネル 拡がりました」
 拡幅工事が進められていた東名高速の大和トンネル(横浜町田IC~海老名JCT)とその前後区間が、2021年7月14日(水)6時、片側4車線運用になりました。

 今回は上り線約3km、下り線約2kmの区間で、上下線とも付加車線が1車線整備され、大和トンネル内も拡幅されています。2016年の工事着手から約5年弱の歳月を要しました。

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拡幅された大和トンネル付近。2021年7月14日(画像:NEXCO中日本東京支社)。

 このトンネルがボトルネックとなっている横浜町田IC~海老名JCTは、2020年6月に国土交通省が発表した高速道路の渋滞ワーストランキングでは、上り線がワースト1位、下り線がワースト4位となるなど、全国有数の渋滞区間でした。

  NEXCO中日本東京支社によると、今回の拡幅により、交通容量が増加することで、大和トンネル付近を先頭にした渋滞の緩和が期待されるといいます。上り線は午後から夜にかけ、ここを先頭とする渋滞がしばしば発生しますが、JARTIC(日本道路交通情報センター)の地図を見ると、14日(水)18時30分現在、この区間に渋滞を示す赤線の表示は出ていません。

 ただ、交通量の多さだけでなく、「トンネルに入る際にブレーキをかけてしまう心理的な要因や、トンネル内で緩やかな上り坂になっていることから、お客様が速度低下に気づかず渋滞が発生していました」とのこと。今後の状況を見ながら、速度回復を促す注意喚起などもさらに行っていきたいといいます。

 また、今回の運用開始区間から東京側へ片側4車線区間を延伸する工事も進められています(上り線約1.5km、下り線約2.7km+横浜町田IC付近約0.5km)。交通量の多い区間の容量が増すことで、さらに渋滞の緩和が期待されるそうです。

【了】 』

山手線など4時間超止まるトラブル 原因は送電ケーブル損傷

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210621/k10013095641000.html

『20日に山手線など、首都圏の6つの路線で最大で4時間余り電車が止まったトラブルは、変電所と電車の間の送電ケーブルの損傷が原因であることが会社の調査で分かり、詳しい状況を調べています。』

『20日午後、山手線や埼京線など、首都圏の6つの路線が最大で4時間20分にわたって運転できなくなり、乗客およそ16万人に影響が出るトラブルがありました。

JR東日本が原因を調べたところ、敷地内にある変電所と電車の間の送電ケーブル1か所に損傷が見つかり、この部分で漏電が起きたとみられるということです。

ケーブルは直径3センチで、JR東日本が公開した写真では、ケーブルを覆う部分が破れているのが確認できます。

JR東日本では2年に1度、ケーブルの検査を行っていて、直近の去年8月の検査では異常は見つかっていなかったということで、損傷の詳しい状況を調べるとともに、今後、首都圏にある37か所の変電所のケーブルを点検することにしています。』

福島沖の洋上風力発電 撤去、消える復興の夢

福島沖の洋上風力発電 撤去、消える復興の夢
海と水辺の散歩
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG2917K0Z20C21A3000000/

 ※ 全く世の中、あちら立てれば、こちら立たずだ…。

 ※ せっかく、漁業権と折り合いつけて、「浮体式洋上発電事業」を試みても、「600億円の国費」投じて、データ取っただけか…。

 ※ そういうムダが、次の展開につながればいいんだが…。

『東日本大震災から10年、この間おこなわれた「復興事業」のひとつに、福島沖洋上風力発電実証事業がある。目的は、世界初の複数基による浮体式洋上風力発電システムの安全性・信頼性・経済性を明らかにすること、福島沖での実証と事業化により風力発電関連産業の集積を期待することなど。

楢葉町沖合20キロメートルには3基の浮体式洋上風力発電施設と1基の変電機が設置された。ところが昨年12月、政府は不採算を理由に、設…

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ところが昨年12月、政府は不採算を理由に、設置した施設を21年度に全て撤去することを決めた。

洋上風力には、陸上と比べて風況が安定的、土地利用規制などの制約を受けずに複数の発電施設の設置も可能、騒音や鳥類の衝突などの環境問題の緩和などの利点がある。

福島沖に置かれたような、沖合で、チェーンなどで海底に連結する浮体式には、塩害対策や遠隔監視といった海上ゆえに必要な技術の開発、海底に基礎やケーブルなどを設置するためにかかる費用の削減、海面利用者である漁業者との調整など、実用化にはさまざま課題はあるものの、脱炭素社会を図る手段として、世界的に期待が高まっている。

震災での原発事故を経て、福島県は「原子力に依存しない、安全・安心で持続的な発展可能な社会づくり」にかじを切った。2011年夏、県は風力発電事業要望書を政府に提出し、同年の第3次補正予算で「福島復興・浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業委託費」(経済産業省)に125億円が措置された。

県は、自然エネルギー産業による地域の雇用創出とエネルギー生産に、製造業がさかんで小名浜港を擁するいわき市は「ものづくりの街」の復活に、大いに期待を寄せた。漁場で実施される事業に反対していた漁業者たちも、漁業との共存共栄をはかるという関係者の説得に、これを受け入れた。

では、肝心の技術開発はどうなったのか。事業は大手の重電・海洋・造船・素材メーカー、商社など10社、1大学からなるコンソーシアム(共同事業体)が請け負った。コンソーシアムのパンフレットには「東日本大震災の被害からの復興に向けて,再生可能エネルギーを中心とした新たな産業の集積・雇用の創出を行い、福島が風車産業の一大集積地となることを目指しています」とある。

だが、早くから機器の不具合や稼働率の低さが報じられていた。特に世界最大級の風車(7メガワット機)については、経産省が委託した専門家委員会が18年に「商用運転の実現は困難であり、早急に発電を停止し、撤去の準備を進めるべきだ」と提言した。残った2基も、実用化に向けて引き継ごうとする事業者はいなかった。

投じられた国費は約600億円。データは取れたというものの、県や自治体が切望した自然エネルギーも地元の雇用も産業も生み出すことなく、洋上風力は福島の海から姿を消そうとしている。洋上風力による復興という福島の大いなる夢を深い失望に変えて、事業にかかわった方々は今、どのような思いをお持ちなのだろうか。復興の文脈における事業の検証を望みたい。

(東京海洋大学教授 川辺みどり)

丸の内地下に巨大トンネル エネルギー供給を効率化

https://www.nikkei.com/video/6235136857001/

『東京・丸の内のビジネス街の地下に2020年12月、「丸の内仲通り洞道」が完成した。最深部は地下35メートルを通り、周辺のオフィスビルに冷暖房用の蒸気や冷水を運ぶ。

関連:三菱地所、丸の内地下トンネル初公開 冷暖房を安定供給』

羽田空港アクセス線、全貌が明らかに…

羽田空港アクセス線、全貌が明らかに…都心・埼玉・池袋方面からのアクセス大幅向上か
https://biz-journal.jp/2021/02/post_208758.html

※ 田町からの「貨物線」を、改良したもの+新線の敷設…、でやるみたいだな…。

※ それにしても、上空からの地図を見ると、東京というものは、「埋め立て」で拡大してきた都市だな…。

※ 昔は、それこそ、「人力で」陸土を「削って」、運河なんか作ったものだったんだろう…。

※ 現在は、「海を埋め立てて」、埋めなかった部分が「海運のルート」になっている感じだ…。

朱引
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%B1%E5%BC%95

江戸 | こちずライブラリ
http://oldmap.jp/j/cat/oldmap/edo

※ このマップ見ると、よく分かる…。「緑の線」が「海岸線」だ…。そこから先は、全部、「埋め立て地」だ…。

※ 江戸時代の「古地図」だ…。有名な、「朱引き」と「墨引き」の領域が、記入してある…。

※ 現代の地図を重ねると、こんな感じ…。日本橋から、放射状に、「街道」が伸びている…。

※ 中心にあったのが、言わずと知れた「江戸城」だ…。

※ お城の近くには、各大名の「大名屋敷」があった…。

※ 現在のマップは、こんな感じ…。

※ 東京の中心は、神聖な「空」となっている…。「神聖にして、侵すべからず。」というところか…。

服部半蔵の全てを徹底解説!半蔵門との関係や家系図・子孫を完全網羅
https://rekishiru.site/archives/11333

貯蔵・輸送・ハンドリング技術 |イワタニと水素技術

 ※ それで、にわかに(実は、本当はにわかにでもない…。前々から、持ちあがっていた話しだ…)、スポットライトが当たっているのが、「水素社会」というものだ…。

 ※ それで、注目されているのが、「イワタニ産業」という会社だ…。

 ※ 個人向けには、「カセット・ボンベ」が有名だ…。鍋とか、鉄板焼きとか家庭でやる時に、使うやつな…。まあ、アウトドアで使ってもいい…。

 ※ しかし、この会社は、むしろ、法人向け・企業向けの大規模な「水素運搬技術」で有名な会社なんだよ…。知らん人も、多いだろうけど…。

 ※ 会社のHPからキャプチャしたものが、参考になるんで、貼っておく…

燃料電池が自動車からオフィスまで、2020年代には普及価格へ
https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1408/07/news019.html

貯蔵・輸送・ハンドリング技術 |イワタニと水素技術 | Iwatani-水素とイワタニ
http://www.iwatani.co.jp/jpn/h2/tech/technique.html

震災10年、空前のインフラ増強 予算37兆円超

震災10年、空前のインフラ増強 予算37兆円超
東日本大震災10年 検証・復興事業①
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF281Z70Y1A120C2000000/

 ※ 『桁違いのインフラ投資は被災地の経済を潤し、3県の県内総生産は17年度に22.1兆円と10年度比16.6%増。全国の9.8%増より高かった。だが、人口減が進む地域だけにインフラを使いきれない面もある。造成地の利用者が決まらず、住宅への入居が遅れるケースが目に付く。

岩手県釜石市が直面するのは維持管理コストだ。19年のラグビーワールドカップ(W杯)で使った釜石鵜住居復興スタジアム(岩手県釜石市)。総事業費39億円のうち、県と市で約8億円を負担した。今後は芝生などの整備に年4千万円かかる。国や県の支援は期待しにくく、市は外部委託などを検討する。』

 ※ インフラは、造れば終わり…という訳ではない…。

 ※ その「維持管理費」が、年々かかっていく…。

 ※ そして、「最大、50年後」には、「鉄筋コンクリート」自体の寿命が、やってくる…。

 ※ その「更新費用」「年々のメンテナンス費用」の捻出のことも、勘定にいれないといけない…。

 ※ そして、何よりも、「しょせんは、モノ」なんで、「人口減」「クルマ社会の終焉」などという「構造問題」の解決には、全くの「無力」だ…。

『3月11日で東日本大震災発生から10年となる。地震と津波に加え、原子力発電所事故まで起きた未曽有の複合災害に対し、政府は37兆円超の予算を投じ復興を進めてきた。前例のない手厚い支援は功を奏したのか。復興事業を検証する。

青森と福島をつなぐ東北の大動脈が21年度に完成する。国が2兆円を投じて整備する復興道路・復興支援道路だ。全線開通すれば、車で8時間半かかった八戸―仙台間を5時間余りで結ぶ。釜石港(…

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釜石港(岩手県)のコンテナ取扱量が8年で36倍に増えるなど効果は大きい。

国は被害額を16兆~25兆円とはじき、急ピッチでインフラ整備を進めてきた。11~19年度で投じた予算は37兆1294億円。インフラ整備に費用のほぼ半分を充てた。20年末時点で災害公営住宅は予定の3万戸が、集団移転や区画整理に伴う宅地も1万8千戸分がそれぞれ完成。防潮堤などの海岸対策は今年度末で75%が完了する見込みだ。

インフラ整備の成果を示す「県内固定資本形成」からも被災地への集中ぶりがうかがえる。12~17年度と前の6年間(06~11年度)を比べた増減率は全国ベースが3.2%減。これに対し、岩手、宮城、福島は3県合計で1.4倍だった。

桁違いのインフラ投資は被災地の経済を潤し、3県の県内総生産は17年度に22.1兆円と10年度比16.6%増。全国の9.8%増より高かった。だが、人口減が進む地域だけにインフラを使いきれない面もある。造成地の利用者が決まらず、住宅への入居が遅れるケースが目に付く。

岩手県釜石市が直面するのは維持管理コストだ。19年のラグビーワールドカップ(W杯)で使った釜石鵜住居復興スタジアム(岩手県釜石市)。総事業費39億円のうち、県と市で約8億円を負担した。今後は芝生などの整備に年4千万円かかる。国や県の支援は期待しにくく、市は外部委託などを検討する。

平沢勝栄復興相はインフラの活用について「自治体と連携し、きめ細かく対応したい」と話す。できたインフラを使うには交流人口の拡大がカギ。新型コロナウイルスの感染拡大で人の移動に制約はかかるが、人を呼び込むことが地域の活力につながる。物流網を生かすため、農業や水産加工業の振興も欠かせない。

国は復興予算として20年度も1兆6974億円を計上し、21年度からの5年間で1.6兆円程度の事業を計画する。11年の災害による損失は10兆円程度(国民経済計算年次推計)だったが、予算は最終的に40兆円ほどになるとみられる。国費6兆円(地方負担を除く)の阪神大震災の6倍を超す。名古屋大学の齊藤誠教授は「震災の被害範囲を実態以上に著しく広く想定したのが予算を肥大化させた」と指摘する。

東日本大震災は人口減が本格化し、国力が低下する中での復興を強いられた。人口減に応じたコンパクトなまちづくりや、被災企業の力を引き出す産業再生など、持続的な成長につなげる点で課題も残した。

福島では再生可能エネルギーの活用やロボットの開発で世界に先駆けた新産業づくりが進む。津波被災地でも少子高齢化に適したまちづくりを探る動きが出てきた。施設や道路を造って終わりとせず、ソフト面を含め、国を挙げて復興を考えていく必要がある。

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羽田空港アクセス線に事業許可 JR東、29年度中の開業目指す

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2101/21/news088.html

『JR東日本は1月20日、「羽田空港アクセス線」の鉄道事業許可を同日付で国土交通省から受けたと発表した。2029年度に運行を開始する予定だ。

(出所:プレスリリース)
 整備区間は東京貨物ターミナル駅~羽田空港新駅(仮称)間の約5キロ。JR東日本はこの区間から東京駅を経由し、宇都宮線や高崎線、常磐線への直通運転を計画している。現在、東京駅からJRを使って羽田空港に向かう場合、浜松町駅で東京モノレールに乗り換える必要がある。所要時間は約28分だ。また、品川駅で京浜急行に乗り換えた場合でも約33分かかる。今回認可された東山手ルートを使った場合だと約18分に短縮されるとしている。

(出所:プレスリリース)
 JR東日本では、多方面から羽田空港へ直接アクセスできるようにする「羽田空港アクセス線構想」を推進している。羽田空港に新駅を設け、東京貨物ターミナルまでの「羽田空港アクセス線」を建設。そこから東京駅方面の「東山手ルート」のほか、新宿駅方面への「西山手ルート」、新木場駅方面への「臨海部ルート」を構想している。

羽田空港アクセス線構想の全体像(JR東日本グループ経営ビジョンより)
 事業費は車両費を除いて3000億円。JR東日本では1日あたり72本、1時間あたり4本の運行を計画している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.』

「第2青函トンネル」現実味? 巨大インフラの皮算用

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC261Z60W0A221C2000000

『北海道と本州を海底で結ぶ「第2青函トンネル」構想が北海道でじわり熱を帯び始めた。事業費はざっと見積もっても7200億円。荒唐無稽で無用なインフラと長く見なされてきたが、物流コストの高騰が思わぬ追い風になりつつある。

【関連記事】
第2青函トンネル、民間事業で自動車道の現実味
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北海道と本州を結ぶ青函トンネルを利用できるのはJR北海道の北海道新幹線とJR貨物が運行する貨物列車のみ。本州―四国間や本州―九州間のように乗用車やトラックを運転して津軽海峡を渡ることはできない。

北海道経済連合会が東京―札幌間(約1150キロメートル)とほぼ等距離の東京―福岡間(同1100キロメートル程度)で10㌧あたりのトラック輸送コストを比べたところ、札幌の方が34%高い21万5000円かか…

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・第2青函構想が最初に浮上したのは2010年代半ばごろ。それから議論を重ね、1本のトンネル内を自動運転車専用道路の上半分と、単線の鉄道貨物列車が通行する下半分の2層構造。自動運転の車両積載車が未対応のトラックや乗用車を荷台に乗せてトンネル内を運ぶ計画にいたった。

・日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が20年11月に公表した「津軽海峡トンネルプロジェクト」によると、第2青函のトンネル部分は31キロメートル、概算事業費は7200億円。進藤孝生会長(日本製鉄会長)が同12月、赤羽一嘉国土交通相に手渡した。

・JAPICがはじいた経済効果は年878億円。道内から運び出す農畜産物が年60万トン増えることで340億円、交流人口拡大による観光需要で538億円生み出すとしている。「よく練られた案だ」と北海道大学公共政策大学院の石井吉春客員教授も評価する。

・巨額の建設コストは32年で投資回収できると見積もる。借入金利の想定は1.161%。大型車の通行料を1万8000円、普通車は9000円と想定すれば、1日あたり大型車3600台、普通車1650台の通行で採算は合う。国や独立行政法人などが第2青函トンネルを保有し、特別目的会社(SPC)が運営する手法を検討する。

・建設に27年かかった現在の青函トンネルと比べ、掘削技術は格段に進歩している。調査設計から完成までは約15年。勾配や海底からの深さを工夫し、総延長は青函トンネル(53.85キロメートル)より短くしてコストを圧縮する。

・現在の青函トンネルはJR北海道とJR貨物が青函トンネル内で共用走行しており、新幹線がトンネル内で速度を落として運転している。現在の青函トンネルが新幹線専用になればこの問題は解消できる。毎分20トンの湧き水が出るため不可欠な大規模改修の際も「バイパスがあれば物流への影響を抑えながら工事ができる」(北海道建設業協会の栗田悟副会長)メリットがある。

・事業費の7200億円にはトンネル出口と高速道路をつなぐ道路の建設費(約2000億円)やトンネルの両端と在来線をつなぐコスト(約1500億円)は含まれていない。こうした付帯コストを加えれば、総事業費は1兆円を上回ることになる。

・最短で37年の全面開業を目指すリニア中央新幹線と並ぶ国内屈指のビッグプロジェクトに浮上するか、初夢のまま終わるのか。まだ後ろ向きな政府の背中を押すには、消極的なJRや道を巻き込むオール北海道のPR活動が不可欠だ。

(高橋徹)

【関連記事】

Q.直径5mのトンネル2本、幅8mの川の下にどう収めた?

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00647/090200013/

『土木分野の知っておきたい知識をクイズ形式で紹介する「ドボクイズ」。
日経 xTECHや日経コンストラクションに掲載した記事などを基に出題します。あなたは土木にどれくらい精通しているでしょうか。

 東京都品川区を流れる幅8mの立会(たちあい)川。川の真下に外径5.85mのシールド機2台を使って、雨水放流管のトンネルを建設する工事が進んでいます。

立会川の下流側から上流側を見る。雨水放流管のシールド機は、川の真下を手前から奥に向かって掘り進む(写真:大村 拓也)
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2つの坑口が横に並んだ発進たて坑(写真:大村 拓也)
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 雨水放流管は立会川の下流から上流に向かって掘進します。その際、解決すべき課題が2つありました。

 1つは発進たて坑における高さ方向の制約です。発進たて坑のそばに既設の護岸杭があり、シールド機はその下を通過しなければなりません。一方、発進たて坑には下流側から既設の放流管が接続しており、新設する放流管の管底をたて坑の位置で既設管よりも高くしなければなりません。これらの条件下で要求される流下能力を確保するためには、内径5mのトンネルを2本、横に並べてたて坑から掘進する必要がありました。

 ところが、もう1つの課題が立ち塞がりました。横幅方向の制約です。雨水放流管の大部分は立会川の直下に築かなければなりませんが、シールド機の発進後、ほどなくして川幅は8mに狭まります。

 発注者や施工者は、どのような方法で課題を解決したでしょうか。

  1. 川幅が狭まる手前に中間たて坑を設け、中間たて坑から上流側は外径8mのシールド機1台で掘進した
  2. 川の両岸の地権者に補償金を支払い、川幅からはみ出してトンネルを掘進した
  3. 横2連で発進したシールド機が途中で回転し、縦2連になって掘進した

正解はこちら

  1. 横2連で発進したシールド機が途中で回転し、縦2連になって掘進した  立会川の雨水放流管は東京都が発注し、清水建設が施工しています。  周辺の市街地に整備されているのは合流式下水道。大雨が降ると、下水道で流しきれなくなった汚水混じりの雨水が立会川に放流され、川の水質悪化や悪臭を招いていました。立会川に放流していた雨水を地下の雨水放流管に取り込んで海に近い運河に直接、放流することで、立会川の水質改善や流域の浸水被害の軽減につなげます。

H&V工法によるスパイラル掘進のイメージ。直線で掘進する左シールド機に対して、右シールド機はらせん状に掘進する(資料:清水建設)
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 工事で採用したのは、横2連に連結した中折れ式シールド機で2本のトンネルを同時に掘る「H&V工法」でした。2台の外径は共に5.85mで、離隔はわずか9cm。超近接状態を保ったまま横2連の状態で発進したシールド機は、既設の護岸杭の下を通過した後、右シールド機は左シールド機が掘進するトンネルの外周に沿って反時計回りのらせんを描くように掘進し、上側に移動。137mを進む間に横2連から縦2連へと変化します。

2本のトンネルは下流側から上流側に向かって掘進。わずか137mを掘る間に、横2連から縦2連へと変化した(資料:清水建設)
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 2台の単独シールド機を使って、2本のトンネルを別々に掘進する案もありました。しかし、地盤改良しなければならない範囲が広くなることや、シールド機を発進する工程が2段階に分かれることなどで、工費や工期が不利になる恐れがありました。

 1990年に開発したH&V工法の施工は、実証実験を含め今回が7例目。シールド機を横2連や縦2連のまま掘進したり、途中で分岐させたりしたケースはあるものの、実際の工事で横2連から縦2連に変化させる「スパイラル掘進」を成し遂げたのは、今回が初めてです。

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2台のシールド機同士をピン接合に
 「この工事のスパイラル区間は短くて急。従来のH&V工法のように接合部を剛結して右シールド機を中折れ装置だけでスパイラル掘進しようとすると、300mm以上の余掘りが必要になる」。清水建設の太田博啓所長はこのように話します。

 そこでスパイラル掘進に向けて、清水建設は2台のシールド機の接合部にピン構造を採用しました。

シールド機の平面図
(資料:清水建設)
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従来のH&Vシールド機
(資料:清水建設)
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スパイラル掘進用シールド機
(資料:清水建設)
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 左右機の後胴を剛結した状態では、右機前胴の掘進方向に対して、右機後胴が斜めを向いたまま引きずられるようになるので、大きな余掘りが生じます。ピン接合にすれば、左機の向きに関係なく右機の前胴に後胴が追随でき、余掘りは10mm程度に抑えられます。ただし、左右のシールド機で推進力が異なると、接合部に大きな負荷がかかるため慎重な掘進管理が必要でした。

右機内部から見たシールド機同士の接合部。セグメントで左半分が隠れている(写真:大村 拓也)
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接合部の挙動を常に監視
 太田所長は「接合部をピン構造にすると、シールド機の外殻に穴を開けることになる。そこを補強したうえで、掘進中は接合部に設けたレーザー距離計や変位センサー、ピンを固定するボルトにはひずみセンサーを取り付けて、挙動を監視した」と語ります。

H&V工法でスパイラル掘進したシールドトンネルの坑内。工法名のHはHorizontal(水平)、VはVertical(垂直)を意味する(写真:大村 拓也)
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シールド機内部。シールド機のローリングに応じて作業足場が回転する。排泥管も異なる高さに3本ある(写真:大村 拓也)
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雨水放流管は全長約778m。立会川に放流されている雨水を放流管に取り込む(資料:清水建設)
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位置図(資料:日経コンストラクション)
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多摩川に姿を現す羽田連絡道路

多摩川に姿を現す羽田連絡道路、台風で遅延していた台船架設が完了
大村 拓也 写真家
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00129/082000061/

『2019年10月の台風19号で多摩川に土砂が堆積した影響などで、進捗が遅れていた「羽田連絡道路」の台船による桁架設がようやく完了した。多摩川渡河部の長さ602.55mのうち、約半分以上を架け終わった。

多摩川左岸から見た台船架設の様子。架設した桁は長さ42.5m、重量681t。午前5時前に台船の移動を開始し、桁の荷重を午前8時までに架設済みの桁とベントに受け替えた。2020年7月21日撮影(写真:大村 拓也)
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 羽田連絡道路の事業は、再開発が進められる羽田空港跡地の「羽田グローバルウィングス」と、川崎市殿町地区の「キングスカイフロント」の連携強化や活性化につながると期待されている。多摩川渡河部と川崎市側のアプローチ部は、五洋建設・日立造船・不動テトラ・横河ブリッジ・本間組・高田機工JVが上下部一括で設計・施工を担っている。

羽田連絡道路の位置図(資料:川崎市)
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羽田連絡道路の完成イメージ(資料:川崎市)
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 橋は多摩川渡河部の鋼3径間連続鋼床版箱桁(複合ラーメン)と、川崎市側のアプローチ部の鋼2径間連続鈑桁から成る。台船架設は、多摩川渡河部の中央径間と左岸側の側径間で合計5回実施。1回目は3分割した中央径間のうちの1ブロックを19年9月に架設した。

 しかし、同年10月の台風19号の影響で多摩川に大量の土砂が堆積。東京湾から現場付近まで作業船が航行できなくなったため、五洋建設JVは河川内の架設工事を中断し、土砂を浚渫(しゅんせつ)した。これにより、2回目の台船架設は予定よりも約半年間遅れ、20年4月に再開したばかりだ。

 その後、河川内に仮設したベントを併用し、20年6月に左岸側の側径間に当たる長さ66.9mの桁を架設。さらに7月21日には長さ42.5mの桁を継ぎ足した。残りの左岸側70.15mは、7月21日に架設した桁の端部からトラベラークレーンで張り出し架設する。この径間は堤防や環状8号線の上空に架かる計画だ。

羽田連絡道路の平面図(資料:川崎市)
[画像のクリックで拡大表示]』

『工事費は約55億円増加
 右岸側の側径間173mは干潟が広がる「生態系保持空間」なので、台船架設ではなく、橋脚柱頭部からの張り出し架設と、右岸からの手延べ工法による送り出し架設を組み合わせる。今年度中に全ての径間の架設完了を目指す。

右岸側から見た多摩川渡河部。写真の右手は生態系保持空間で、トラベラークレーンで張り出し架設する。2020年8月4日撮影(写真:大村 拓也)
[画像のクリックで拡大表示]
 施行主体の川崎市は当初、20年7月の開通を念頭に置いていた。しかし、着工した17年に多摩川の河床に想定を上回る土砂が堆積していることが判明し、浚渫する必要が生じたので、橋脚工事の着手が遅れた。

 さらに、橋脚付近の地盤が想定以上に硬く、基礎工事に使用した鋼管矢板の施工に時間を要した。これらの遅れに、19年の台風の影響が加わり、現在、21年度中の開通を見込んでいる。20年8月時点で工事費も当初から約55億円増え、約272億円になった。多摩川渡河部の工事費は、事業主体である川崎市と東京都が折半する。

2020年8月上旬に、右岸のヤードで地組みした長さ54mの桁と長さ76.9mの手延べ桁を47.25m前進させた。今後、後方に長さ50m分の桁を地組みし、20年12月に河川内へ向けて送り出す(写真:大村 拓也)
[画像のクリックで拡大表示]』

横浜港と東名が直結 地中から空へ駆ける

横浜港と東名が直結 地中から空へ駆ける
首都高横浜北西線
大村 拓也 写真・文
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00020/072200013/ 

『開通直前の2020年3月、首都高横浜北西線の上り線から横浜港北ジャンクション(JCT)を望む。上り線は写真中央付近で第三京浜道路を越えた後、17年に開通した首都高横浜北線につながる。ランプ橋を含め最大3層に重なる同JCTの高架橋は、19年度の土木学会田中賞を受賞した。右奥の高層ビルの付近に新横浜駅がある

 道路が幾重にループを描く横浜港北JCT。写真右手は第三京浜道路の料金所。首都高速道路から第三京浜へ乗り継ぐ車は写真中央の赤いレーンを、一般道へ降りる車は青いレーンをそれぞれ進む。同JCTは第三京浜の出入り口を移設しながら15年以降、段階的に供用を始めた

 横浜港北JCTから横浜青葉JCT方面を望む。横浜北西線は1.4kmの高架区間を進んだ後、写真右奥の丘陵地帯からトンネルに入る。高架区間は大型クレーンによる大ブロック架設を多用して、工期を短縮した

 延長4.1kmのトンネル区間。内径は11.5mで直線区間が2kmほど続く。大断面の泥水式シールド工法で世界最速クラスとなる平均月進325mを記録した。トンネル掘削後のたて坑頂版の構築には、埋設タイプの吊り型枠を採用。設備工事と同時並行で進めた

 上り線トンネルを大成建設・佐藤工業・東洋建設JVが、下り線トンネルを安藤ハザマ・岩田地崎建設・土志田建設・宮本土木JVがそれぞれ施工した。2本のトンネルの離隔は約6m。途中にUターン路が2カ所ある

 東名高速道路とつながる横浜青葉JCT側の坑口は、鶴見川右岸の田園地帯にある。JCT付近の高架を過ぎた後、坑口から約300m先の鶴見川の直下まで5%の勾配で一気に下る

延長7.1kmの首都高横浜北西線が2020年3月、開通した。事業費は2589億円。トンネルは横浜市の街路事業として整備した。17年に開通した首都高横浜北線とつながり、横浜港と東名高速道路を直結。保土ケ谷バイパスの混雑を分散する。計画初期の03年から住民の声を事業に反映するパブリック・インボルブメント(PI)方式を導入。これが功を奏し、用地取得が円滑に進んだ。施工でも工期短縮の工夫を凝らし、開通時期を事業当初の目標から2年も前倒しした。』

貨物ファースト? 海の森に現れた「裏方の花道」

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00110/00193/ 

『「東京港にできた海の森大橋へ向かってほしい」。こう頼まれて迷わず到着できる人はほとんどいないはずだ。カーナビの地図にもまだ登録されていない地点かもしれない。

 海の森大橋は、東京・お台場の先、中央防波堤内側埋立地(江東区海の森)と外側埋立地の間に架かる橋長249.5mのアーチ橋だ。2020年6月20日に開通した。工事期間中は東西水路横断橋と呼ばれていた。

海の森大橋。開通前日の2020年6月19日に撮影(写真:大上 祐史)
[画像のクリックで拡大表示]
 同日には、お台場に隣接する有明地区と内側埋立地を結ぶ海底トンネル「東京港海の森トンネル」も開通した。「海の森大橋」と「海の森トンネル」を含む道路の正式名は「東京港臨港道路南北線および接続道路」と呼ばれる。

 知る人ぞ知る場所にできた新しい橋とトンネルへ、開通前日に訪れてみた。

(資料:東京都)
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 中央防波堤地区はごみの埋め立て処分によって造成されたエリアだ。海の森大橋が架かる内側埋立地と外側埋立地との間の水路は、東京五輪でカヌーやボートの競技が催される「海の森水上競技場」となる。臨港道路南北線は五輪の大会期間中、選手や関係者の輸送路として活躍する見込みだ。

 ただし、国土交通省と東京都が臨港道路南北線を整備したのは、五輪のためではない。「貨物ファースト」ともいえる別の目的があった。

 東京港の沿岸部にはコンテナ埠頭が多数ある。外側埋立地の一画でも、新たなコンテナ埠頭の整備が続いている。

中央防波堤外側埋立地で整備が進むコンテナ埠頭を西側から望む。写真中央やや左奥に海の森大橋のアーチが見える(写真:日経クロステック)
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 中央防波堤地区からは、臨海トンネルや東京ゲートブリッジがある東京港臨海道路を使って東西に移動できる。また、都心部に向かう南北方向の移動は、既存の青海縦貫線を利用すればよい。

 ところが、貨物取扱量の増加に伴って近年、トラックやトレーラーなどによる深刻な渋滞が周辺で発生。臨港道路南北線は、こうした都市の物流機能を裏方で支える混雑緩和の切り札として整備されたのだ。臨港道路南北線および接続道路の概要は以下の通り。

・開通区間:10号地その2地区(江東区有明4丁目)-中央防波堤外側地区(同区海の森3丁目地先)
・延長:約3.7km
・車線数:往復4~6車線
・事業期間:2014~20年度
・総事業費:約1900億円
 前後のアプローチ道路を含めたトンネル区間を国土交通省が、海の森大橋や東京港臨海道路との接続部などを東京都がそれぞれ整備した。工事期間は15年10月から19年11月。海の森大橋や海の森トンネルといった名称は、一般公募で19年12月に決定した。

約4年の短工期で完成した海の森トンネル
 報道関係者に公開された開通前日、筆者はまず、中央防波堤内側埋立地から有明地区方面に向かってみた。

 内側埋立地の周辺に一般車はほとんど見かけない。代わりに大型トラックが目立つ。お台場との距離はそう遠くないものの、周辺に商業施設や観光地がないので、当然といえば当然だ。

 海の森大橋の北側から海の森トンネル方面を望む。左手には東京二十三区清掃一部事務組合が運営する中防不燃ごみ処理センター、右手には東京都建設発生土再利用センターがある。正面奥には、お台場のパレットタウンにある大観覧車も見える。

(写真:大上 祐史)
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 海の森トンネルの入り口が見えてきた。陸上のアプローチ道路を含む総延長は2459.5mある。

(写真:大上 祐史)
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 掘割になったアプローチ道路を進み、海底トンネルへ向かう。

(写真:大上 祐史)
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 海の森トンネルの海底部は沈埋工法で施工した。沈埋函と呼ぶ巨大な箱型のトンネルを海底に沈めて設置する工法だ。約1年前の19年7月には沈埋函の完成を披露する見学会が催された。沈埋函の据え付けから1年足らずで道路が供用されたことになる。
(関連記事:お台場の先で海底トンネルひそかに貫通、五輪の輸送路にも)

(写真:大上 祐史)
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 沈埋工法には以下のような特徴がある。

海底の浅い場所に設置できるので、前後のアプローチ道路を含めた総延長を短くできる
海底の大きな支持力を必要としないため、軟弱地盤にも対応できる
造船所のドックなどで製作するため、水密性が高く高品質なトンネルを築造できる
 海の森トンネルの沈埋函は、7つの函(1~7号函)で構成されている。1つの函は長さ約134m、幅約27.8m、高さ約8.35mで、これまでに国内で製作した沈埋函の中では最長だ。ドックなどで製作した後、現地へ曳航(えいこう)して海底に沈めた。7つの函の延長は合計で930.8mになる。

(資料:国土交通省)
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 この規模の沈埋トンネルは通常、8年から10年の工期を要する。しかし、海の森トンネルは約4年という短い工期で完成した。工期を短くするため、以下のような工夫を盛り込んだ。

・沈埋函の数を減らす
・陸上部のアプローチ道路の勾配を大きくして、施工延長を短くする
・沈埋函の最終接合の継ぎ手を省略できる「キーエレメント工法」を採用する
・沈埋函の製作場所をドックと海上に分散する
 道路の側面には消火設備や非常口がある。非常口の扉を開けると、安全な避難通路を通って地上へ避難できる。

(写真:大上 祐史)
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 トンネル内を車で走行していると、いくつかの継ぎ目がある。これは沈埋函の接合部ではなく、沈埋函のクラウンシール継ぎ手部分の舗装面伸縮装置になる。

(写真:大上 祐史)
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 クラウンシール継ぎ手は、沈埋トンネルの不等沈下や地震動に伴う大変形に追従できるように、函体内部に設けた可とう性の継ぎ手だ。従来の一般的な沈埋函の端部に設ける継ぎ手よりも、2倍以上の変形吸収性能を持つ。

五輪で世界にお披露目できるか
 折り返して、今度は臨港道路南北線を有明地区から中央防波堤地区方面へ戻る。

(写真:大上 祐史)
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 海の森トンネルを抜けると、中央防波堤内側埋立地に出る。直進して海の森大橋を渡ると、外側埋立地へ行ける。外側埋立地では、臨港道路南北線が東西方向に走る東京港臨海道路に接続する。

(写真:大上 祐史)
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 海の森大橋は、内側埋立地と外側埋立地の間にある東西水路をまたぐ。橋長249.5m、幅員34.3m、鋼量約6300t。アーチ橋の一種で、厳密には鋼単純ニールセンローゼ橋と呼ばれる。

(写真:大上 祐史)
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 海の森大橋の架設は、長大なアーチを海上に浮かべた台船から一括架設するという難しい工事だった。
(関連記事:アーチを台車ごと船に載せ一括架設)

 まず、架設地点から400mほど離れた場所でアーチを地組みする。次に、アーチを載せた多軸台車ごと台船に移動。「ロールオン」と呼ぶ手法だ。その後、台船で架設地点まで運び、潮位変化などのタイミングを見計らってアーチを橋台に据え付けた。

(資料:国土交通省)
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 ロールオン作業はまず、あらかじめ編成しておいた多軸台車を台船に載せて海上から運搬し、地組みしたアーチの下へ滑り込ませる。次に、アーチを多軸台車で支え、台船に移動した。

(資料:国土交通省)
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 海の森大橋の銘板は、小池百合子東京都知事による揮毫(きごう)だ。漢字と平仮名の2種類が橋の両側に設置されている。

(写真:大上 祐史)
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 海の森大橋が架かる東西水路は、両端を締め切って「海の森水上競技場」として整備した。東京五輪ではカヌーやボートの競技を実施する。五輪後も国際大会が開催できる競技場や選手の育成拠点として使われる計画だ。

海の森水上競技場のイメージ図。図の左上に海の森大橋が見える(資料:東京都オリンピック・パラリンピック準備局)
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 海の森大橋を外側埋立地に向かって進む。

(写真:大上 祐史)
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 東京港臨海道路との交差点に着いた。直進すると中央防波堤外側コンテナふ頭、左折すると東京ゲートブリッジへ向かうことができる。

(写真:大上 祐史)
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2012年に開通した東京ゲートブリッジを東側から望む。写真奥が中央防波堤地区(写真:日経クロステック)
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 海の森大橋や海の森トンネルの開通によって、物流機能の効率化や国際競争力の強化などが期待できる。東京五輪が開催され、各国のメディアを通して世界の人々の目に入ることを願うばかりだ。』

シールド4機で掘った“らせん”を味わう

シールド4機で掘った“らせん”を味わう、首都高馬場出入り口
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00110/00175/

『横浜市の臨海部を通る首都高横羽線の生麦ジャンクション(JCT)から、内陸にある第三京浜道路の横浜港北JCTまでをつなぐ首都高横浜北線が開通したのは2017年3月のこと。それから3年ほど遅れて20年2月27日、同線の中間付近に馬場出入り口が完成し、供用が始まった。』
『1カ月後の20年3月22日には、横浜港北JCTから東名高速道路の横浜青葉JCTまで首都高横浜北西線が開通。横浜港から日本の大動脈である東名までつながるルートが完成した。』

【 横浜北西線( 横浜北線~ 東名高速)の概要】
https://www.shutoko.co.jp/-/media/pdf/corporate/company/press/2019/12/18_besshi.pdf

※ この図を見れば、この「横浜北西トンネル」開通により、横羽線と第三京浜と東名高速がここのエリアで、行き来できるようになった…、ということなんだが…。

※ 東京及び首都圏で、道路の問題を考えるときは、「環状線」とそこから放射状に伸びていく線をイメージしておくといい…。

※ 右の図だ…。環状線として、「中央環状線」「外環道」「圏央道」の3つが同心円状にある…。そこに、「都心」を中心に、そこから「放射状」に地方へとラインが伸びている…。

※ これは、江戸の昔(むかし)からの話しだぞ…。

※ 江戸の昔(むかし)には、中心は江戸城(現皇居)があったので、中心は巨大な「空(くう)」になっている…。そこから、放射状に五街道が各地方に伸びている…。

※ なにせ「参勤交代」制だったから、各大名は「江戸に」「大名行列」を仕立てて、「参勤」する必要があった…。その道中の、各街道の「整備 」も、「各大名」のお役目の一つだったわけだ…。

※ まあ、今では大名もいなくなり、「道路インフラ」の整備は、国や地方公共団体が、オレら「日本国民」から取り立てた「税金」で行っているわけだが…。

※ こういうものが、「整備 」により「狙っている効果」だ…。

ラジエイト|国土と交通に関するイベントアーカイブ
https://radiate.jp/

『ラジエイトについて
ラジエイト(Radiate.jp)とは…
国土と交通に関するイベントアーカイブです。道路や河川など公共施設の「今」を記録しています。
インフラが「radiate : 放射状に伸びる」という意味から名づけました。2005年8月から運営しています。

ラジエイトに掲載した記事の一部は、再編集して土木 | 日経 xTECH(クロステック)(日経コンストラクション)に掲載されています。
記事はこちらにまとめられています。

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代表:大上祐史
contact(アットマーク)radiate.jp』

 ※ 問題がある場合は、Word Press.comの方に連絡してください。

※ 東京2020に向けて、着々と「トンネル掘ったり」して来たわけだ…。延期になったのは、残念だったが、なーに…。一旦予算がつけば、「こっちのもの」だ…。延期になろうが、中止になろうが、淡々粛々と「やるべきこと」をやっていくだけの話しだ…。

銀座線渋谷駅の新駅舎にある「M形アーチ」の建設秘話

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00649/051400029/

『020年1月から運用を始めた、東京メトロ銀座線渋谷駅。新駅舎は長さが110mで、全体がアルミパネルとガラスに覆われています。

 銀座線の高架橋をつくり直し、7本あった橋脚を3本に集約。架け直した鋼製桁の上に、新しい駅舎を建てました。JR山手線をまたぎ、東急百貨店東横店西館3階にあった旧駅舎から、東に約130m移動したことになります。

 新駅舎で目を引くのが、頂部をへこませた「M形アーチ」がもたらす無柱空間です。そのM形アーチについて、正しい記述はどれでしょうか。』

『正解はこちら
1.45本あるM形アーチは全て、違う形をしている』

『アーチの形状が一般的な円弧ではなく、あえてM形にしたのには訳があります。新駅舎を取り巻く様々な条件を合理的に解く構造の在り方を追求した結果、M形になりました。M形鉄骨アーチの利点の1つは、異なる幅や高さに柔軟に対応できることです。

 新駅舎は複雑な形をしています。長さ110mの上屋の幅は、線路の線形の関係で、西から東に向けて25mから20mまですぼんでいます。

 断面も変則的です。東側は西側に比べてホームの位置が低いため、東側屋根のアーチは高く、幅は狭くなります。一方、西側屋根のアーチは低く、幅広です。東西で生じる、最大で高さが約1.8m、幅が約5mの差を、約2.5m間隔で並べた45本の鉄骨フレームの形を少しずつ変えることで調整したのです。』
『線路の勾配に屋根が合っていないのは、将来、渋谷駅の真上にある超高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」の中央棟と、その東側にある超高層ビル「渋谷ヒカリエ」(12年完成)をつなぐ歩道「スカイウェイ」を整備するためです。

 「断面形状が連続的に変化していく屋根に歩道の荷重がかかるという条件が、アーチ形状を選択する決め手になった」。構造設計を担当した、KAP(東京都千代田区)代表の岡村仁氏はそう振り返ります。

 歩道のレベルや荷重、電車の建築限界などを踏まえて解析すると、シンプルな円弧状のアーチを成立させるのは難しいことが判明しました。「色々な検討をした結果、円弧の頂部をへこませると、うまく力を処理できることが分かった」(岡村氏)

 岡村氏が行き着いたM形アーチの案に、新駅舎の設計を手掛けた内藤廣建築設計事務所(東京都千代田区)代表の内藤廣氏も、「頂部が張弦梁(はり)のような構造になり、合理的と思った。東京メトロのマークである『M』にも通じて面白い」と賛同したそうです。』