「TSMC奪い取る」 中国政府系識者が主張

「TSMC奪い取る」 中国政府系識者が主張
https://www.sankei.com/article/20220608-FEU4SUWAJ5KFVKXNSOCIBLCMLQ/

『中国政府系の著名エコノミスト、陳文玲氏は8日までに、中国がロシアのように西側から厳しい経済制裁を受けた場合、台湾を支配下に置いて半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)を手中に収める必要があると主張した。米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。異例の強硬発言だ。

陳氏は5月下旬に中国で開かれたフォーラムで発言し「米国など西側が中国に壊滅的な制裁を科すなら、台湾を取り返す必要がある。特にサプライチェーン(供給網)の面では、TSMCを奪い取らなければならない」と訴えた。

中国は国を挙げて半導体技術を強化しているがTSMCには追い付いていない。(共同)』

経済安保、企業に不安 「曖昧」許されぬ時代に備えを

経済安保、企業に不安 「曖昧」許されぬ時代に備えを
世界の分断と日米㊦
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM23CU00T20C22A5000000/

『バイデン米大統領の訪韓はサムスン電子で始まり、現代自動車で終わった。

「米韓の技術同盟をさらに発展させる」。20日夕、バイデン氏は韓国に到着すると、真っ先にソウル郊外のサムスンの半導体工場に向かった。米テキサス州に170億ドル(約2.2兆円)を投じて半導体工場をつくる計画を発表した同社首脳に謝意を伝えるためだ。

「米国を選んでくれたことに感謝する。米国は現代自動車を失望させない」。22日には電気自動車(EV)の米国工場建設を決めた現代自の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長に会い、日本に飛んだ。

中国に依存しないサプライチェーン(供給網)の構築を急ぐ米国は、韓国を自陣営に取り込もうと躍起だ。韓国企業の米国事業の売上高は2020年に中国事業を抜いた。米中対立で「安米経中」(安全保障は米国、経済は中国)から「安米経米」への移行が進む。

追加関税による貿易不均衡の是正を狙ったトランプ政権に対し、バイデン政権はハイテク分野とサプライチェーンの管理による経済安全保障を対中政策の柱に据える。半導体など4つの重点分野から中国を排除し友好国で完結する供給網を構築しようとしている。

米国と中国、どちらを選ぶか――。企業の本音は「両方やりたい」だ。だが先鋭化する米中の対立がそれを許さない。

自社製品の生産を中国に頼ってきた米アップルは、鴻海(ホンハイ)精密工業など主要取引先に中国集中を避けるよう求め、ベトナムやインドでの生産を急ピッチで増やしている。

日本企業も分断のリスクにさらされている。プリント基板大手のメイコーは27年までに中国での生産比率を55%から40%に引き下げ、中国以外の市場向けを日本やベトナムでつくる体制に移行する。名屋佑一郎社長は「ウクライナ侵攻で世界経済がさらに混沌としてきた」と懸念を強める。

ロシアによるウクライナ侵攻は、自由主義陣営と強権国家との衝突によって企業活動が突如停止に追い込まれるリスクを浮き彫りにした。アジアの安全保障を巡り米中の断絶が決定的になった場合、日本企業に備えがあるとは言いがたい。

バイデン氏が今回の来日で日本企業を訪れることはなかった。米国の経済安全保障において、日本の相対的な地位が低下していることの表れととらえることもできる。日本企業は世界を襲う大きな環境変化に対応しきれず、曖昧な立場を続けているように見える。

「米中どちらにつくかの問題ではない」。26日、国際交流会議「アジアの未来」で岸田文雄首相はこう語った。アジア諸国や企業が抱えるジレンマに理解を示した発言だ。

日本企業は中国一極のリスクを避けるため「チャイナプラスワン」の調達戦略を進めてきた。今すぐ中国と関係を断つことは企業にとって負担が大きく、現実的ではない。一朝有事の際に中国に頼らなくてすむ供給網の構築を着実に進めとともに、世界で競争力をもつオンリーワンの技術を磨き続けることが、結果的に中国の抑止につながる。

(国際部長 鈴木壮太郎)

【「世界の分断と日米」記事一覧】
・ウクライナの先に台湾有事 日本、アジアの安定へ求心力
・出遅れた米のアジア戦略 中国抑止、時間との競争に 』

台湾TSMC「日本初工場」は予定通り稼働できるのか。

台湾TSMC「日本初工場」は予定通り稼働できるのか。抱える課題
https://news.yahoo.co.jp/articles/837b6f9c7810a31d49318f4e2676fad9bda97a88

『半導体受託生産世界最大手の台湾TSMCがいよいよ日本に工場進出する。4月に熊本県菊陽町で新工場を着工、2024年12月の出荷を目指すという。今や世界各国にとって半導体は最重要「戦略物資」であり、経済から軍事に至るまで国家の競争力に直結する。

TSMC誘致で半導体関連企業の投資活発、ジャパンマテリアルは12億円で新工場

 半導体サプライチェーンの「作る」部分においては、ファウンドリー世界シェア6割超のTSMCに大きく依存している。米国も日本とほぼ同じタイミングでTSMCの新工場をアリゾナで稼働させる計画。近い将来、「台湾有事」も想定される中、TSMCはサプライチェーンの要衝であり、地政学的にも安全保障的にもその動向から目が離せない。

 日本の新工場で気になるのは、まず予定通り稼働できるのかという問題。工場の建設資材や製造装置などで納期問題が発生している。もう一つは工場稼働に際して生産現場の従業員が確保できるのかという問題。2000人程度の人員が必要で、九州内で確保するのも用意ではない。日本の半導体産業は20年以上も地盤沈下を続けてきており、産業に携わる人材も高齢化してきている。

 そして最大のポイントは、TSMCの日本進出が呼び水となって日本の半導体産業が復権していくことになるのか。また大口需要家として想定される国内自動車産業にとって追い風となるのか、だろう。』

ルネサスが甲府工場を再開、300mm対応でパワー半導体の生産へ

ルネサスが甲府工場を再開、300mm対応でパワー半導体の生産へ
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2205/17/news130.html

『ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2022年5月17日、2014年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)を、300mmウエハー対応のパワー半導体生産ラインとして稼働を再開すると発表した。設備投資は900億円規模で、2024年の稼働再開を目指す。本格的な量産が始まると、ルネサスのパワー半導体の生産能力は現在の2倍になる。

甲府工場の外観 出所:ルネサス エレクトロニクス

 甲府工場は、ルネサスの生産子会社であるルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリングの傘下として、150mmおよび200mmウエハー対応の生産ラインを備え、PC電源向け半導体などを生産していた。ルネサスは2013年8月に発表した構造改革計画で、鶴岡工場(山形県鶴岡市)や山口工場(山口県宇部市)などとともに甲府工場の閉鎖を公表した。
 今回、ルネサスは甲府工場に現存する建屋を活用し、パワー半導体専用の300mm生産ラインとして稼働を再開する。クリーンルームの面積は1万8000m2。IGBTおよびパワーMOSFETを生産する予定だ。

 設備投資は、経済産業省と連携し、2022年中に実施するという。』

米国による経済制裁、特にコンピュータチップの対露禁輸が、絶大な効果を発揮する

米国による経済制裁、特にコンピュータチップの対露禁輸が、絶大な効果を発揮する
https://st2019.site/?p=19465

『Jeanne Whalen 記者による2022-5-12記事「Sanctions forcing Russia to use appliance parts in military gear, US says」。

 レイモンド商務長官いわく。米国による経済制裁、特にコンピュータチップの対露禁輸が、絶大な効果を発揮すると。皿洗い機のような日用家電品から、大型軍需品まで、もうすぐロシア国内では製造ができなくなる。

 ロシアとベラルーシはいまや技術禁輸対象国になっており、この米国の政策に数十ヵ国が同調している。

 もっか発動中の対露経済制裁の眼目は、デュアルユースのチップの輸出にも投網をかけたこと。露軍装備の多くが、西側の家電部品レベルのチップを大量に使っている。それを入手できなくしてやったので、ロシア国内での戦車の生産は既に止まった。

 ※わかっていない人が多いようなので解説すると、本番パレードで1台故障した穴埋めもできないくらい、「T-14」は「量産以前」の段階にあるのである。モスクワ以外の大都市のパレードにもT-14は出てない。あのパレードで動かしたのがすべてに近い。

したがってT-14が戦場に出てくることはないです。』

半導体供給網、日米など構築 基本原則で閣僚合意

半導体供給網、日米など構築 基本原則で閣僚合意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA050CG0V00C22A5000000/

『【ワシントン=加藤晶也】訪米中の萩生田光一経済産業相は4日、レモンド商務長官との会談で、日米を含めた同志国・地域で半導体の供給網(サプライチェーン)構築を進めるとの基本原則で合意した。

基本原則はオープンな市場、透明性、自由貿易を基本として「日米および同志国・地域でサプライチェーンの強靱(きょうじん)性を強化するという目的を共有」すると明記した。

半導体不足が自動車など多様な産業の操業に影響したことを受け、緊急時に両国間で協調することも盛り込んだ。

半導体の製造能力や研究開発の強化、人材育成などでの連携も打ち出した。研究開発では日米で回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートルより進んだ先端分野での協力を想定している。

グランホルム・エネルギー長官との会談では、脱炭素やエネルギー安全保障について両国間で協議する枠組み「日米クリーンエネルギー・エネルギーセキュリティ・イニシアチブ」の設置で合意した。再生可能エネルギーや原子力などに関してタスクフォースを設け、分野ごとに目標や工程表を共同で作成する想定だ。

ロシアからのエネルギー依存度の低減についても議論し、萩生田氏が米国の液化天然ガス(LNG)の増産を要請した。萩生田氏は会談後の記者会見で、「日本企業による米国のLNGプロジェクトへの投資に公的融資を付けるなどして働きかけたい」と述べた。』

台湾半導体、米牙城の「設計」も崩す 依存リスク一段と

台湾半導体、米牙城の「設計」も崩す 依存リスク一段と
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM266DT0W2A420C2000000/

『【台北=中村裕、龍元秀明】世界の半導体業界で「台湾リスク」が一段と増している。

米国が独占していた「設計」の分野に台湾勢が大きく食い込んできた。大手民間調査会社の調べによると、設計に特化した世界企業の2021年売上高ランキングで、上位10社のうち4社が初めて台湾勢で占めた。従来の強みである生産に加え、上流の設計でも影響力を強めており、台湾への過度な半導体依存が今後さらに進む流れだ。

半導体は産業のコメといわれ、軍事・宇宙関連からスマートフォン、車、パソコン、炊飯器などの家電に至るまで、あらゆる製品に搭載され「頭脳」の役割を果たす。

高性能な頭脳を持つ半導体を搭載すればするほど、製品性能は上がる仕組みだ。高性能な半導体を造るには、複雑で高度な設計技術を要する。

設計は半導体製造工程の中核で、米国が「半導体大国」といわれるのは、まさにこの設計分野で他国を圧倒してきたためだ。この分野では米クアルコム、米ブロードコム、米エヌビディア、米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など優良企業が並ぶ。

だが、ここに来て状況が変わりつつある。

台湾の調査会社トレンドフォースは3月末、工場を持たない半導体設計に特化した世界企業の売上高ランキングを公表した。

それによると、4位に聯発科技(メディアテック)が入ったほか、6位に聯詠科技(ノバテック)、8位に瑞昱半導体(リアルテック)、10位に奇景光電(ハイマックス・テクノロジーズ)と、計4社の台湾企業がランクインした。

残る6社は、米企業が守ったが、上位10社に台湾企業が4社も入るのは異例だ。1980年代から米国が主導してきた半導体のファブレス業界で、実に初めてのことになる。

もともと半導体の設計に特化した工場を持たないファブレス企業は、米国の発想で誕生した。設計から生産までをすべて手掛ける半導体メーカーでは、経営資源が分散され、工場建設に伴う巨額投資は最大のネックになる。

そこで米国は、付加価値が低いと考えた「生産」は日本や韓国、台湾などのアジアに委託し、付加価値が高い「設計」は米国に残す戦略を取り、ファブレス企業を次々に誕生させた。85年にはクアルコム、93年にはエヌビディアなどが誕生し、その後に大きな成功を収めた。

台湾出身の米エヌビディアのジェンスン・ファン(黄仁勳)CEO。米屈指のハイテク企業に導いた=同社提供

だが、その米国が牙城を築いた設計に今、台湾企業が食い込み始めている。米国からみれば、脅威だ。かつて下請け的な扱いで生産を委託した台湾企業に、今度は設計という「母屋」まで取られかねない逆流現象が起きているためだ。

台湾勢がなぜここまで設計分野にまで侵食し、ファブレス企業が台頭しているのか。まずは、受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)と同3位の聯華電子(UMC)の地元台湾2社の存在が大きい。

ファブレス企業にとって、設計した半導体を実際に生産できるかは、生産委託先との綿密な擦り合わせが欠かせない。その点、台湾企業の場合、TSMCやUMCは同じ台湾企業同士で、物理的にもコミュニケーションが取りやすく、優位性を持つ。特に新型コロナウイルス禍で、国境をまたいだ移動が長期間制限され、その優位性はさらに磨かれた。

こうして築いた関係性は強固だ。現在の世界的な半導体不足下で、世界からTSMCやUMCにはひっきりなしに供給要請が続いたが、2社は、普段から結びつきが強い台湾のファブレス企業への供給を優先し、それが結果として、台湾の設計ファブレス企業の地位を高めることにつながった。

例えばスマートフォン向けの半導体は分かりやすい。TSMCと太いパイプを築いた台湾ファブレス企業の代表格、メディアテックはライバルのクアルコムを退け、今や世界首位に立つ。クアルコムもこの1年の半導体不足下で、TSMCに救いを求めたが、メディアテック以上の関係性は築けずシェアを落とし続けている。

今回、ファブレス企業の売上高ランキングで上位に入った台湾4社の半導体の主力調達先は、いずれもTSMCやUMC。生産に強い地元2社からの強力な後押しを受け、「地の利」を存分に生かした躍進といえる。

台湾大手シンクタンクの資訊工業策進会産業情報研究所(MIC)の洪春暉所長代理は「台湾にはあらゆる工程の半導体産業が集積し、各社の距離が物理的に非常に近い。設計に特化しファブレス企業にとっては、それは業務の効率化に非常に役立つものだ」と、台湾勢躍進の背景を指摘する。

米AMDのリサ・スー(蘇姿豊)CEOも台湾出身。台湾のTSMCの後押しで成長を遂げた=同社提供

台湾の設計分野における影響力拡大は、米国企業の中にも見て取れる。

今回のランキングで2位に入ったエヌビディア、5位のAMD、9位のザイリンクスの経営トップは、いずれも台湾出身者で占められた。

しかも3社の半導体の主力調達先はいずれも台湾のTSMC。いかに今の半導体業界が台湾中心に回り、それに関わる人脈でつながり、業界での優位性も形成されているのかがよくわかる。上位10社のうち、実に7社のトップは台湾出身者だ。こうした人脈は、今後の業界再編やM&A(合併・買収)でも台湾優位に働くのは間違いない。

そんな台湾に今、中国が熱い視線を送る。台湾へのこれ以上の一極集中は、有事リスクをさらに高めることにもなるが、今の世界に止められる力はない。選択肢はさらに限られる方向に突き進んでいる。』

中国紫光集団の事業継承先、政府系ファンド連合に決定

中国紫光集団の事業継承先、政府系ファンド連合に決定
アリババ集団の陣営は敗れる
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM10D6P0Q1A211C2000000/

『【北京=多部田俊輔】経営再建中の中国半導体大手、紫光集団の事業継承先が10日夜、明らかになった。政府系企業などが関与する投資ファンドの連合に決まった。継承先は10月に7陣営に絞られたが、中国インターネット通販最大手のアリババ集団などは敗れ、政府が関与する格好で再建が進むことになった。

紫光集団が出資し、中国国内に上場する紫光股份と紫光国芯微電子がそれぞれ、「紫光集団の(資産)管理人から裁判所の監督と指導を受け、(事業を継承する)戦略投資者を選んだとの通知を受けた」と発表した。

2社によると、紫光集団の事業継承先に選ばれたのは、中国国有企業系の投資ファンドである北京建広資産管理と、投資ファンドの北京智路資産管理の連合だ。両社は北京を本拠地とし、ハイテクのハード分野への投資を手掛けている。

中国メディアによると、ともに「中国のシリコンバレー」と呼ばれる中関村を拠点に、半導体受託生産大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)などが関与するIT(情報技術)産業の投資を手掛ける。2つのファンドの半導体分野の累計投資額は600億元(約1兆1000億円)を超え、豊富な投資実績を裁判所が評価したとみられる。

紫光集団は習近平(シー・ジンピン)国家主席の母校で、ハイテク人材を輩出する名門の清華大学が51%を出資する企業だ。大規模な買収や投資で、傘下に最先端の半導体メモリーを手掛ける長江存儲科技(YMTC)を抱えるなど有力企業に成長した。資産は3000億元近いとされるが、巨額の負債を背負って、20年末までに数回の社債の債務不履行(デフォルト)を起こしている。

YMTCなど傘下企業は日常業務を継続しているものの、紫光集団の債権者は7月、北京市の裁判所に破産や再編を進めるように申請した。裁判所の主導で紫光集団と傘下企業など合計7社を一括して再建する手続きがスタートし、10月の債権者会議で、7陣営を事業継承先となる戦略投資者の候補に選んだ。

7陣営には、半導体分野に最近力を入れているアリババの連合が民営企業として唯一、選ばれたほか、国有のIT大手、中国電子信息産業集団(CEC)や広東省政府が出資する投資会社も含まれた。7陣営は最終的に、アリババ連合と、今回選ばれたファンド連合の2つに絞られていたとされる。

事業継承先に選ばれたファンド連合は、半導体分野の投資実績が豊富で、2ファンドともに清華大に近い中関村の政府関係者や国有企業との関係が深いとみられる。「昨年来、政府と緊張関係のあるアリババより、政府とパイプが太いファンドを選んだのではないか」。半導体業界の関係者はこう指摘する。

ファンド連合は紫光集団の傘下企業など合計7社の再生計画の草案に基づき、手続きを進めるもようだ。すでに20億元の保証金を支払ったとみられる。今後、開催する債権者会議で戦略投資者を正式に決定し、裁判所の認可を得る必要があるという。』

〔紫光集団関連の投稿〕

韓国、ホワイト外しの背景を考える(その4)
https://http476386114.com/2019/08/05/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%80%81%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E5%A4%96%E3%81%97%E3%81%AE%E8%83%8C%E6%99%AF%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%EF%BC%88%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%94%EF%BC%89/

※ 紫光集団破産の裏話を解説する…、というネット動画を視た…。

※ それによると、トップ企業は「HD(ホールディングス)」形態を取っていて、傘下に「事業会社」がぶら下がっている…。それで、「半導体製造部門」もあるにはあるんだが、まだ技術力は低いままなんで、「低・中級品」しか製造できない…。それでも、中国国内やアフリカなんかの途上国向けには、十分「間に合う」んで、需要はある…。

※ トップのHDは、国家からの支援もあって、潤沢な資金を有している…。それにものを言わせて、世界の半導体企業を「買いまくって」いた…。

※ 一時は、「飛ぶ鳥を落とす勢い」だったが、各国に警戒されて、うまくいかなくなった…。

※ 資金環境も悪化して、資金繰りがうまく回らなくなって、「破産申請」した…、というような話しだったな…。

ファーウェイ「入ってる」EV続々

ファーウェイ「入ってる」EV続々 部品供給、車も販売
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2529Y0V20C21A8000000/

『【広州=比奈田悠佑】中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)が電気自動車(EV)関連の事業を開拓している。米中貿易戦争を受けてスマートフォンなど消費者向けビジネスの世界展開が難しいためだ。電子部品やソフトを「基幹システム」としてEVメーカーに供給し、これを搭載したEVの代理販売で提携ブランドを2社に広げた。新興メーカーがひしめく中国のEV業界を足がかりに、新たな収益の柱を探る。

ファーウェイ・インサイド

ファーウェイは2021年内に、北京汽車集団傘下のEVメーカー、北汽藍谷新能源科技のEVを自社の店舗で発売する。9月下旬に北汽藍谷が発表した。

ファーウェイは車関連のより高度な部品やソフトウエアを「HI(ファーウェイ・インサイド)」と銘打ち、EVメーカーへの売り込みを強めている。今回は北汽藍谷の高級EVブランド「ARCFOX」のうち、HIを組み込んだ車種を販売する。

ファーウェイが自社店舗で扱うEVとしては、中堅メーカー重慶小康工業集団の傘下企業が生産するEV「セレスSF5」を4月に発売して以来、2社目の案件となる見込みだ。ファーウェイはHIの採用や知名度の拡大へ同様の提携企業を広げる構えだ。

ファーウェイの電気製品の店舗でEV「セレスSF5」に見入る来店客ら(北京市)=ロイター
中国メディアによると、ファーウェイ側は店舗で販売したEVの売上高の1割を得られる。そのうち7~8割が販売店の取り分となる。販売店の多くは直営ではなく、別のオーナーがいる「代理店」だ。セレスSF5の四輪駆動モデル(24万6800元=約425万円)で計算すると、1台あたりのファーウェイの取り分は10万円前後になる。

スマホ店員にEV教育

「売れ行きが良く、生産能力が追いついていない。納車には2カ月かかる」――。広州市中心部のファーウェイ販売店を訪ねると、男性従業員がセレスSF5の好調をアピールした。この店では6月下旬に販売を始め、1カ月間で10台を売った。

男性従業員はもともとスマホなどの製品を売っていたが、セレスSF5販売開始の2カ月前からEV関連の教育を受け始めた。メーカーの本拠地である重慶にも研修で足を運んだという。

4月以降、中国各地でEVを取り扱うファーウェイ店が増えている。車ディーラーなどで経験を持つ人材の採用も進めており、求人アプリを見ると、製品説明や試乗に付き添う従業員を円換算で18万円近い月給で募集している。全国の小売りや卸売り関連の平均月収が12万円程度であることから比較的良い待遇だ。

米中貿易戦争がファーウェイの大きな障壁に(同社の任正非・最高経営責任者=CEO)=ロイター

年間売上高が約15兆円に上るファーウェイにとってEV関連の収益はまだ限定的だ。それでもEVに真剣に取り組み始めた背景に、同社がHIに託す新たな戦略がある。

車関連の開発に年10億ドル

同社は21年以降、自動運転関連を含め、車分野の研究開発に毎年10億ドル(約1100億円)を投じる計画だ。スマートカーソリューション・ビジネスユニットの王軍・総裁は「ネットにつながるEVで求められる部品は従来の車部品とは異なる。市場の潜在力は大きい」と話す。車のIT化や自動化ニーズのなかで、自社のノウハウが生きるとみる。

主力としてきたスマホ事業への逆風は強い。ファーウェイは米政府が20年に打ち出した輸出規制の強化により、スマホ生産に不可欠な半導体の調達が厳しく制限された。同年11月には低価格のスマホブランド「HONOR(オナー)」を売却する事態となり、米調査会社IDCによると21年1~3月期の中国のスマホ出荷台数シェアで、トップ5位から脱落した。

既存事業が袋小路に入るなか、ファーウェイはEV販売で完成車メーカーを側面支援しながら、自社の部品やソフトの採用拡大を狙う。EV販売では大手メーカーが大通り沿いなど「ロードサイド」型の店舗でしのぎを削るなか、ファーウェイは市街地のショッピングセンターに多い自社店舗を引き続き活用する。

日系車メーカーの営業担当者は「スマホ店舗でのEV販売は時流に合っている」と話す。集客にコストをかけなくても常に多くの消費者が行き交う立地で、家電販売などとの相乗効果も期待できる。

ただ、ショッピングセンターの店舗では保守・修理への対応が難しく、試乗も少し離れた駐車場などへの移動が必要になる。部品やソフト開発での安全評価も通信機器とは異なる厳格な水準が求められ、事業を本格軌道に乗せるには課題も多い。米国などの通商規制の先行きによっては、ファーウェイの部品やシステムの搭載を避けるEVメーカーが相次ぐ可能性もある。』

米、半導体供給網の強化へ情報収集 メーカーと協議

米、半導体供給網の強化へ情報収集 メーカーと協議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2427S0U1A920C2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権は23日、半導体のサプライチェーン(供給網)に関する官民協議を開いた。半導体不足が続くなか、メーカーや需要家に在庫や増産計画などの情報を提供するよう求めた。供給網の全体像を把握して需給逼迫を早めに察知できるようにする狙いだ。

レモンド商務長官と米国家経済会議(NEC)のディース委員長が主催した。大手半導体メーカーに加え、アップルやマイクロソフト、ゼネラル・モーターズ(GM)、独BMWなど半導体不足で減産を強いられている需要家の幹部も加わった。

商務省は半導体メーカーと需要家を対象に意見公募を始める。生産する半導体の品目や能力、受注状況、在庫、増産計画などの情報を45日以内に提供するよう求めた。供給網のどこに脆弱性があるかを政府が把握できるようにする。

新型コロナウイルスのような感染症で工場が止まる事態にも備える。バイデン政権は、各国の公衆衛生に絡む生産の混乱を察知し、早めに警告する仕組みをつくっていることを参加企業に明らかにした。

足元の半導体不足を巡っては、メーカーと需要家の間で情報共有がうまくいかず、それぞれが需給を読み誤ったために深刻化したとの指摘がある。』

ファーウェイ新旗艦スマホ、5G非対応

ファーウェイ新旗艦スマホ、5G非対応 米規制が影響か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM29AB70Z20C21A7000000/

『【広州=川上尚志】中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)は29日、新しい旗艦スマホ「P50」を8月中旬から中国で順次発売すると発表した。高速通信規格「5G」には対応せず、一世代前の「4G」の技術を使う。米政府による規制で半導体の調達を厳しく制限されるなか、5Gに必要な部品の確保が難しい状況を反映しているとみられる。

ファーウェイは29日に新製品説明会をオンラインで開き、スマホなど消費者向け事業の余承東(リチャード・ユー)最高経営責任者(CEO)がP50について「5Gの技術を搭載しないが、4GとWi-Fi(ワイファイ)、人工知能(AI)の技術を通じて、よりよい通信性能を体験できる」と説明した。

米政府はファーウェイのサプライヤーに対し、4Gなど古い通信技術の部品については一部供給を認めているが、5Gの中核部品では大半で許可を出していない。ファーウェイは規制に備えて5Gに対応する半導体などの在庫を前倒しで確保してきたが、一部の中国メディアは21年末にも在庫がなくなる可能性があると報じており、今後は4Gスマホが中心となる可能性がある。

P50は「標準版」の価格が4488元(約7万6000円)からで9月に発売する予定。カメラの性能などを高めた「Pro版」は5988元からで、8月12日から順次発売する。中核部品である半導体セットは自社設計の「キリン」か、米クアルコムの「スナップドラゴン」を採用する。高性能のカメラを標準版で4個、Pro版で5個搭載し、夜景なども細部まで写し込むことが可能という。

基本ソフト(OS)は独自開発した「鴻蒙(ホンモン、英語名ハーモニー)」を採用する。発表会では同じOSを搭載するスマートスピーカーやテレビ、子供向けの学習用端末などの新製品も紹介し、スマホと連携して手軽に操作できるなどの特徴をアピールした。

調査会社のカナリスによると、ファーウェイのスマホ出荷台数は20年4~6月期に初めて世界首位になった。ただ米政府が規制を強化した20年9月以降は減速が鮮明で、20年10~12月期からは3四半期連続で5位圏外に転落している。』

「CHIPs funding should feed the future, not the corporate trough」

Bryan Clark and Dan Patt 記者による2021-6-22記事「CHIPs funding should feed the future, not the corporate trough」
https://st2019.site/?p=17044

『米国が必要とするマイクロチップが足りていない。米国内製が無い。台湾のTSMC製や韓国のサムスン製に頼るようではいざというとき困る。
 そこで連邦議会は「チップ法」を成立させ、連邦政府が半導体工場に公的資金を投資できるようにした。

 しかし、政府のカネは、チップ量産工場の新しいプラントの建設などに使われるべきではない。

 既存の国内メーカーが、台湾メーカーや韓国メーカーよりも税金やインセンティヴに関して不利にさせられている、「経営コスト」の不公平なギャップを埋めるために、政府の資金を投ずるべきである。まず既存工場の経営を、楽にしてやれ。

 そのあと、どんな工場を建設し、どんな製造機械を据えるかは、各私企業が決めればいいのだ。

 ※自動車用とゲーム用(これは巨大サーバー拠点用でもある)のチップに限れば、生産力の「弾撥性」がキーワードなのである。ある時点の需要以上の製造能力をメーカーが寝かせておくとそれに税金がかかる、そのような制度ではダメなのである。

 マイクロチップや医療製品の大量生産能力の有事弾撥性を担保している「休止プラント」に関してはかんぜんに免税されるという優遇措置が必要なのだ。スマホ用の最先端チップに関しては、必要なのは工場ではなく、国の予算で運営される基礎研究所だろう。軍用チップもそこでしか開発できないはずだ。』

装置損傷が17台に拡大したルネサス工場火災、「明確な復旧時期は聞いていない」

https://newswitch.jp/p/26585

『火災があったルネサスエレクトロニクス那珂工場(茨城県ひたちなか市)の稼働停止が長引く懸念が強まっている。損傷を受けて使えなくなった半導体製造装置がルネサスが当初発表した11台から、17台に拡大していることが28日までに分かった。複数の関係者が明らかにした。半導体需要の高まりを受けて、早期の製造装置の調達が難しい状況。自動車業界では、半導体不足の長期化を危惧する声が広がっている。

火災が発生した生産ラインは主に自動車向けを扱う。ある乗用車メーカー幹部はルネサス側から「(生産ラインの)明確な復旧時期は聞いていない」と話す。

自動車業界は20年末から深刻な半導体不足に悩まされており、減産影響は「最低4―6月まで伸びる認識だ」(同幹部)。今回のルネサスの火災を受けて、各自動車メーカーはさらなる対応を迫られている。

那珂工場内の生産ラインで19日に発生した火災をめぐり、ルネサスは21日の会見で焼損した装置が11台だと公表した。ただ、その後の調査で使用できない装置が17台に膨れたようだ。火災によるススなどの影響を受けたと見られる。

ルネサスはクリーンルーム内の清掃や被害を受けた装置の調達などで、1カ月以内の生産再開を目指している。ただ、被災した装置の台数が増えたことで、半導体製造装置も不足するなか再開に向けたハードルは高くなっている。』

ルネサス火災「生産再開1カ月」 車メーカー追加減産も

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ210H40R20C21A3000000/

『半導体大手のルネサスエレクトロニクスは21日、火災により生産停止中の那珂工場(茨城県ひたちなか市)の生産再開に1カ月程度かかるとの認識を示した。半導体は工程が多く一般的に製造に2~3カ月かかり、供給正常化までに3カ月超かかる計算だ。米中貿易摩擦や需要急増で世界で不足する車載半導体は、2月中旬の米国の大寒波で現地工場が止まり拍車がかかる。自動車メーカーの追加減産のリスクが高まっている。

【関連記事】

ルネサス工場で火災 車載半導体、供給に影響の恐れ
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ルネサス、車載半導体の自社生産切り替え 火災で裏目に
ルネサスの柴田英利社長が21日の会見で「1カ月以内での生産再開にたどりつけるよう尽力する」と述べた。ただ「一部では不透明感がある」として遅れる懸念も示唆。生産停止が「半導体供給に大きな影響になると危惧している」と話した。

火災は19日午前2時47分に発生し約5時間半後に鎮火した。先端品の量産を担う直径300ミリメートルの半導体ウエハーに対応した生産ラインに被害が出たが、主に自動車の走行を制御するマイコンと呼ぶ半導体を生産している。ルネサスは約2割のシェアを持ち、世界で2番目に売上高が多い。トヨタ自動車や日産自動車などに供給している。伊藤忠総研の深尾三四郎上席主任研究員は「自動車産業は半年くらい(半導体が)調達難となる可能性が高い」と指摘する。

ルネサスによると「仕掛かり品を含め在庫は1カ月しかない」状況だ。半導体商社の担当者は、メーカーとの仲介役である代理店の保有分とあわせた在庫は2~3カ月分で「車メーカーや部品大手にはほとんど在庫はない」とみる。生産途中だった在庫を使った出荷は早期にできても、火災前の供給水準には3カ月超かかるもようだ。

ホンダは「今すぐ影響は出ないものの(停止が)1カ月となると在庫が切れ始める4月以降に生産への影響が出てくるだろう」と21日にコメント。「ルネサス製以外の製品への代替などで工場を止めないよう調整していくことになる」とする。トヨタは生産車種の変更や代替生産の可能性なども踏まえ、生産への影響台数を精査する。

英調査会社オムディアの南川明氏は「国内メーカーを中心に世界での影響は数万台では収まらないだろう」と話す。ルネサスは自社工場や外部での代替生産を検討するが、300ミリメートルの生産ラインは那珂工場にしか保有していない。少量多品種向けの200ミリメートルの生産ラインで代替生産しようとしても、そのラインも火災で止まった旭化成の半導体工場の代替生産などで稼働率は高く、穴埋めは難しい。

ルネサスの那珂工場は2011年の東日本大震災で被災し操業を約3カ月止めた。自動車生産が打撃を受け「ルネサス・ショック」と呼ばれた。今回は世界で需給が逼迫している中での停止で広がりが懸念されている。

ルネサスエレクトロニクスの半導体工場で起きた火災現場の様子(同社のオンライン会見資料より)

2月に米南部テキサス州に寒波が襲来して大規模停電が起き、マイコンのシェアで世界首位のオランダNXPセミコンダクターズと、3位の独インフィニオンテクノロジーズの工場が停止した。NXPは3月上旬にテキサス州内の工場で約1カ月分の生産が失われたと発表。インフィニオンは生産が元の水準に戻るのは6月になるという。

こうした半導体不足などを受け、18~19日には日産や米フォード・モーター、トヨタが工場を停止した。そこにルネサスの火災が加わり、車載半導体3強のそれぞれの工場が停止する異常事態となっており、不足懸念が高まっている。

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深尾三四郎のアバター
深尾三四郎
伊藤忠総研 上席主任研究員
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ひとこと解説 現時点では状況は極めて深刻だと考える。完全復旧まで半年はかかるだろう。
焼損面積が小さくても、僅かな埃の付着も許されないクリーンルーム(CR)に煤(すす)が入ってしまったのは一大事。また、半導体の世界需給が長らくひっ迫している状況下で、社内外での代替生産の余力もなく、焼損した設備の代替調達をしようにも、装置在庫も少ないだろう。2階のCRが無傷とはいえ、1階のCRと一体運営されており、稼働低下の範囲が焼損面積より大きい。復旧に向けては、被災した1階CRの清掃、代替装置の調達・搬入、設備の組み直しや装置の再調整、再発防止策の構築などが必要で、1か月以内で生産再開に漕ぎ着けるのは至難の業だと思う。

2021年3月22日 6:51いいね
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梶原誠のアバター
梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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分析・考察 米中などでの販売増で、自動車メーカーの国内工場の稼働率が上がっていました。低迷していた日産自動車の株価も昨年11月を境に大きく回復しています。それだけに今回のことは気がかりです。国内景気は「世界景気の回復と円安」という追い風と「五輪での海外観光客の受け入れ見送り」という逆風がぶつかる構図を描いていましたが、逆風側に1要素加えなければなりません。

2021年3月22日 7:50いいね
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ルネサス「自社か外部か」 半導体生産、見えぬ最適解 半導体ショック(2)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ05EFM0V00C21A3000000/

『「今さら何を言っているんだ」。3月、台湾の半導体企業に勤める日本人技術者はこう吐き捨てた。かつて働いた半導体大手ルネサスエレクトロニクスを振り返り、語気を強める。「工場を持つのは悪だと教えられ、多くがリストラされた。ルネサスにもう自社生産の力はない」。同社が外部委託か自社生産で揺れるのを冷ややかにみる。

【前回記事】
半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化

「海外の競合が、台湾積体電路製造(TSMC)などの生産受託会社(ファウンドリー)に手数料を上乗せして『横入り』している…

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ルネサスの各部門のトップが集まった昨秋の会議。TSMCに世界中から注文が集中し、同社にルネサスが委託している製品の納期が見通せなくなり、対応策を議論した。自社で作れば外部委託に比べて電気代や材料調達費などがかさむ。ただ「顧客を待たせられない」との意見は根強く、TSMCに委託する一部製品を自社生産に切り替えることにした。

「TSMCの枠を1回外すと『必要になったからすぐにください』とはできない。覚悟をもった決断だ」とルネサス関係者は話す。背景にはファウンドリーとの力関係の変化がある。

半導体業界は2000年代から開発と生産を分離する水平分業が進んだ。ファウンドリーが生産を引き受け、米クアルコムといった主要メーカーは設計開発に特化。ルネサスもその流れに乗って委託を増やし、国内の生産拠点数を10年前の22から9へと減らした。その間に、特に先端の半導体をつくる技術でファウンドリーに追い抜かれた。

2月13日夜に起きた福島沖地震。ルネサスの主力工場、那珂工場(茨城県ひたちなか市)の電力供給は2時間強、途絶えた。同工場は11年の東日本大震災で被災した際も約3カ月間、生産を止め、その影響で車大手の工場の稼働が止まった。足元で車載半導体が不足し、フル生産状態が続くなか、稼働停止が長引けば再び「ルネサス・ショック」を起こしかねない。14日朝から数百人体制で装置の状態を調べ、16日から生産を再開。今回は影響の長期化を免れた。

「(外部の製造委託を活用して自社工場を最小限にする)『ファブライト』の方針は変わらない」。ルネサス社長の柴田英利はこう話す。平時なら効率を高められても、急変動する需要や災害時のような有事には対応が難しい。そこまで見据えて自社と外部の生産の比率をどうバランスさせるか。その解はなお見えていない。(敬称略)

半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化

半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化
半導体ショック1
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0892D0Y1A300C2000000/

『3月5日午前、台湾北部・桃園市。新型コロナウイルス対策で厳格な体制が敷かれた空港に、プライベートジェット機が滑り込んできた。降り立ったのは米パソコン大手HPの最高経営責任者(CEO)、エンリケ・ロレス。2週間の隔離義務を免除する特例を受けたお忍び訪問だった。

「供給を急いでいただきたい」。最低限の検査だけを済ませたロレスは半導体企業の幹部らと次々に会い、直談判を繰り返した。滞在はわずか数時間。半導…

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半導体不足への危機感が表れていた。

「9月以降、華為技術(ファーウェイ)との取引を認めない」。昨年5月、トランプ米政権の決定が世界のモノの流れを大きく変えた。ファーウェイはスマートフォンのシェアで世界首位を争っていた。制裁で最も響くのが、台湾積体電路製造(TSMC)が造る最先端の半導体だった。

ファーウェイは「あらん限りの金と力でTSMCから半導体を確保して在庫を積み増し、9月に備えた」(関係者)。こうした無理が世界の半導体の需給バランスを次第に崩していく。

ファーウェイ向けの新たな米制裁が始まった直後の9月25日。今度は米商務副次官補の名前で2ページにわたる文書が、米半導体各社に突然届いた。

「中国SMICとの取引は今後、容認できないリスクをもたらすかもしれない」。制裁の次の標的が中国最大の半導体受託製造会社、中芯国際集成電路製造(SMIC)であることを示唆するものだった。

「政府は本気だ」。これを境に、米クアルコムなど米大手の半導体幹部らは続々と台湾入りを果たす。有能な半導体企業が集積する台湾。直談判で半導体を確保するのが狙いだった。こうして半導体生産は台湾に集中。世界は本格的な半導体不足の混乱に突き進む。
米国は台湾にあまりにも半導体で依存することを警戒するが、手立てを打てないでいる=ロイター

年明けに米フォード・モーターが最大で2割の減産見通しを発表。ゼネラル・モーターズ(GM)も最大20億ドル(約2200億円)利益が下がると公表した。日米独など各国政府もたまらず、台湾に増産を求める異例の展開をみせる。

それでも状況は変わらない。2月18日、たまりかねたかのような書簡が米ホワイトハウスに届く。「事態は緊急を要する。いまが行動のときです」。差出人は17にも上る米業界団体。不満は限界まで高まっていた。

6日後の2月24日。大統領のバイデンはホワイトハウスで、親指大の半導体チップをつまんでカメラに向けた。「これが自動車の生産を遅らせ、米国の労働者に時短を迫ったのです」

精いっぱいの姿勢を見せたバイデンはこの日、半導体の供給網の脆弱性を再点検し、100日間で見直すよう大統領令に署名。誘致したTSMCの米新工場向けなど、約4兆円の支援を検討する方針も明らかにした。

そんな米国が今、気になって仕方がない企業が台湾以外にもある。大統領令の直前、大統領補佐官(国家安全保障担当)のジェイク・サリバンはオランダ政府の安保顧問に電話をかけた。会談後の声明では「緊密な連携の確認をした」だけとはぐらかしたが「半導体装置メーカーASMLの件だった」。ある米政府関係者はそう明かす。

世界の半導体業界は今、台湾のTSMCとオランダASMLが飛び抜けた技術力を持つ。「この両社を甘く見て、この数年で大きな差をつけられたのがインテルであり米国だ。もう、どうにも追いつけないレベルだ」。両社との取引が長い日系装置メーカー幹部はそう語る。

「中国が台湾に脅威を与える状況でこれ以上、半導体で台湾に依存するのは危険だ」。元グーグルCEOのエリック・シュミットが主導する米議会の諮問委員会は3月1日、こう指摘し、米国の現状に警鐘を鳴らした。

安全保障にも関わり、米中対立の焦点といえる半導体。だが、技術のリード役は米中にはなく、過度に台湾に依存する実態が攻防で顕在化した。人工知能(AI)の台頭で今後、必要な量は爆発的に増えるのに、早くも不足が露呈している。各国は将来戦略をどう描くのか。世界はその入り口でつまずき、動揺を隠し切れずにいる。(敬称略)

なぜ半導体が世界を揺らすのか。国家を超えた「知」の争奪戦を追う。

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中国、半導体の外資協力奨励、米国との対立「希望せず」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM26A650W1A220C2000000/

『【北京=多部田俊輔】中国の王志剛・科学技術相は26日の記者会見で、米国が対中包囲網を進める半導体分野について「外国企業との協力継続を希望している。対中投資の環境を積極的に改善し、外資との連携強化を奨励する」と述べた。

米国との関係悪化について「我々が希望している状況ではない」と指摘した。半導体は中国経済の重要な基礎であり、産学官によるイノベーションを海外と協力して進め、海外との連携でも知的財産の保護を強化する方針を明らかにした。

バイデン米政権は24日、半導体など重要部材のサプライチェーン(供給網)について、中国に依存しない調達体制の構築を目指す大統領令に署名した。中国の半導体産業はまだ外資の技術などが必要なことから、王氏は米国勢を含めた海外企業との協調路線をアピールしたとみられる。

ただ、習近平(シー・ジンピン)指導部は米国の制裁を受けても影響されない供給網の構築を目指している。王氏は半導体などを指すとみられる中核技術は比較的弱く、供給網の能力は高くないと指摘。半導体は非常に重要な産業であるため、独自開発の能力をさらに強化する方針も示した。

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米、ファーウェイ排除へ2000億円 機器撤去費を肩代わり

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1303G0T10C21A2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】米政府は国内の通信会社で使われる中国・華為技術(ファーウェイ)製品を排除する取り組みを始める。19億ドル(約2000億円)を手当てし、機器の撤去や取り換えにかかった費用を肩代わりする。トランプ前政権の中国企業への強硬姿勢が、バイデン政権でも継続する。

米連邦通信委員会(FCC)は17日、公開会合を開き、ファーウェイと中興通訊(ZTE)の製品を取り除くための実施規則を決める。…

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米連邦通信委員会(FCC)は17日、公開会合を開き、ファーウェイと中興通訊(ZTE)の製品を取り除くための実施規則を決める。対象は通信会社が使う基地局の制御機器や無線装置など。撤去や廃棄、代替製品の購入にかかった費用を政府が負担する「返済プログラム」を設ける。2020年12月に成立した予算に含まれた19億ドルを活用する。

米通信会社は申請して条件を満たせば、費用を受け取れる。新規則では利用者が1000万人以下の通信会社を支援の対象とする方向だ。政府の補助金を受け取る通信会社が中国2社の製品を使うのも禁じる。手続きや設備投資に今後2年以上かかる見通しだ。

新規調達を禁じるだけではなく、既存の機器まで取り除くのは簡単ではない。安価で手厚いアフターサービスに引かれて中国2社と取引してきたのは、主に地方や農村部をカバーする小規模の通信会社だ。

FCCによると、少なくとも中国2社の製品を使う通信会社は50社に上る。経営体力に乏しい企業からは「自前で撤去などの費用を負担するのは厳しい」との声が上がっていた。

FCCが通信網から中国2社を排除するのは、中国政府に情報が抜き取られるリスクを警戒するためだ。18年から規則づくりを開始。安全保障上の脅威がある企業に中国2社を指定するなど、準備を重ねてきた。議会も超党派で関連法案を通した。

ファーウェイやZTEはスパイ活動への関与を否定している。ファーウェイはこのほど新規則の導入撤回を求めてFCCを提訴した。

高速通信規格「5G」への設備投資が本格化するなか、米国の中国企業排除は他国企業には商機となる。基地局の整備を一手に手掛けるスウェーデンのエリクソンやフィンランドのノキアが攻勢をかける。

日本勢でもNECや富士通、楽天モバイル、NTTなどが、異なるメーカーの基地局製品を組み合わせて使える「オープンRAN」を推進する。通信網の整備で世界大手のファーウェイが抜けた穴に日本勢が食い込む可能性もある。

米国議会では与野党問わず中国企業に警戒を強めている。トランプ前政権はファーウェイへの事実上の禁輸措置を発動するなど強硬姿勢を貫いた。バイデン政権でも大きな流れは変わらない。

バイデン大統領に商務長官に指名された東部ロードアイランド州のジーナ・レモンド知事は1月の上院公聴会で、ファーウェイとZTEを名指しして「中国が米国の通信網にバックドア(裏口)を設けて、米国の安保を危険にさらすのを許すわけにはいかない」と警戒心をあらわにした。

これまで米国は、政府機関や取引先企業に対し、ファーウェイやZTEなど中国製品の排除を求めてきた。さらに通信網にある既存の製品を取り除く段階に進む。バイデン政権は同盟国と足並みをそろえて中国に対抗する構えだ。日本や欧州も一段と厳しい対応を迫られる可能性がある。

中国も対抗措置を講じる可能性がある。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は16日、中国はレアアース(希土類)の輸出規制を検討していると報じた。レアアースは米最新鋭ステルス戦闘機F35などの生産に不可欠で、米国は輸入の8割を中国に依存している。

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青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
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別の視点 バイデン政権がトランプ政権の対中強硬政策を継承することはこれでさらに明らかになった。他方の中国もこのことをよく理解している。このところ、習近平国家主席はヨーロッパの主要国首脳との個別会談を相次いで行う一方で、中東欧諸国とのフォーラムも急遽開催している。米中対立が高まるなかで欧州への接近を急いでいるが、その効果はいかほどか。今後の成り行きが気になるところだ。
2021年2月17日 7:54いいね
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米、半導体不足で対策検討 大統領令で供給網見直しも

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN115FP0R10C21A2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】サキ米大統領報道官は11日の記者会見で、世界的な半導体不足で自動車の減産が広がっていることを受け、半導体メーカーや他国と話し合いながら対応策をまとめる方針を明らかにした。サプライチェーン(供給網)の見直しを求める大統領令も検討する。

サキ氏は「サプライチェーンの難点を特定している」と述べ、半導体を確保するための追加策を巡り、産業界や半導体を生産する国と協議中だと説明した。半導体メーカーのほか、自動車メーカーなど需要家の意見も踏まえて、連邦政府の支援策をまとめる構えだ。

今後数週間以内に出す大統領令では半導体を含む重要な製品のサプライチェーンを見直す。他国と足並みをそろえながら国内で増産するなど、品不足の解消に向けて可能な対応策を洗い出す。

半導体不足で自動車メーカーは減産を余儀なくされている。米ゼネラル・モーターズ(GM)は北米の3つの完成車工場で生産を休止した。米政府は台湾積体電路製造(TSMC)など主要な半導体メーカーを抱える台湾に供給拡大を求めている。

バイデン政権が対応を急ぐのは、自動車メーカーの減産が長引けば景気や雇用に悪影響を及ぼすためだ。ただ半導体調達でアジアに強く依存する米国が、どこまで実効性のある対策を打てるかは不透明だ。

【関連記事】
GMの10~12月、純利益2900億円 21年は半導体不足響く
日本車5社、最終損益予想を上方修正 21年3月期 

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察 自動車向けの半導体が不足しているのは、アメリカが中国のSMICを市場から外した結果。SMICは最先端の7nmや5nmといった半導体ではなく、それよりも付加価値の低い20nm以上のものを作っていたが、TSMCなどは付加価値の低いこれらの半導体の生産能力を増強させるよりも、スマホ向けなど需要が高く付加価値の大きい先端半導体を作るため、投資が進まない。ただでさえ半導体製造は付加価値が低いといって開発や設計と製造を切り離したアメリカが、再度製造に戻ることは考えにくい。どのような政策をとろうとするのか、大いに疑問は残る。
2021年2月12日 8:44いいね
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山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
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別の視点 「半導体は産業の米」と言われて久しいですが、一時期はその重要性が忘れられがちになっていた印象があります。デジタル化された現代にあって、半導体はまさに要。統廃合や効率化が進んだ国内半導体メーカーの動向も気になります。
2021年2月12日 8:11いいね
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菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター
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分析・考察 自動車産業への依存度が高い州の上院議員が半導体不足への対処を求める書簡を出すなど、バイデン政権への圧力が強まっていました。サキ大統領報道官が「生煮え」の大統領令に言及したのは、対応の遅れに対する批判への予防線という印象があります。

米政府はすでに台湾の半導体メーカーから増産の協力をとりつけ、米国内での半導体製造に補助金を出す案も浮上しています。https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ292WM0Z20C21A1000000/

サプライチェーン見直しは「米中分断」を超え、米国とアジア全体の依存・競争関係の構図を一変させる動きになるかもしれません。
2021年2月12日 8:40いいね
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半導体、持たざる経営に転機 有事に供給リスク 台韓 生産で日米欧を逆転

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ292WM0Z20C21A1000000/

 ※ 半導体は、とっくに「産業のコメ」…、になっている…。

 ※ しかし、その「製造拠点」を見ると、韓国、台湾と、地政学的・国際政治的には、決して「安定的」とは言えない「国家・地域」において、多くが生産されている…。

 ※ そして、それが、「大国」の「国家戦略」にまで、影響を及ぼしてくるような、状況になっている…。

 ※ 民間各社は、そういう「風向き」も読みながら、「企業経営」「企業戦略」を、立てていかないとならないわけだ…。

『半導体メーカーが進めてきた生産の外部委託が転機を迎えている。米国や欧州企業の多くは開発に重点を置く効率経営で競争力を高めてきたが、特定の受託生産会社への依存度が高まり有事の製品安定供給に懸念が生じている。足元では台湾や韓国の受託会社のほか、中国企業も半導体の生産能力の増強を急ぐ。米中摩擦が供給寸断につながる恐れもあり、米日などは国産強化を模索する。

「米政府と自動車業界から感謝の言葉があった」。台…

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台湾の経済部(経済省)の王美花・経済部長(経済相)は5日、台湾積体電路製造(TSMC)などが米政府からの車載向け半導体の増産要請に応じたことを明らかにした。

米国はインテルやクアルコムを擁する半導体大国だ。それでも供給増を台湾に求めなければならないのは、生産の多くをTSMCなど外部企業に委ねてきたことにある。

半導体業界は2000年代から水平分業と呼ばれる開発と生産の分離を進めてきた。米欧日のメーカーは巨額にのぼる生産ラインの新設投資負担を抑えるため、製造の一定量を韓国サムスン電子のほかTSMCなど受託生産会社(ファウンドリー)に委託してきた。工場を一切持たないクアルコムなどは先端半導体の開発・設計に徹することで業界での存在感を高めてきた。

一方で生産はアジアの特定地域への集中が進む。ボストン・コンサルティング・グループによると、工場立地別の生産能力シェアは20年に台湾と韓国が世界の43%を占めた。米国の同シェアは12%と過去20年で7ポイント減。シェア15%の中国にも抜かれた。中国は10年に比べ4ポイント伸びた。

売上高でみた企業のシェアと供給能力の差は明確だ。米調査会社ICインサイツによると、米国に本社を置く企業は19年の半導体売上高でシェア55%を占め、2位の韓国(21%)などに大差をつけた。一方、先端半導体の量産に必要な300ミリウエハーを用いる半導体工場の20年12月時点の生産能力は台韓が47%を占め、日米欧の30%をしのぐ。

平時は効率経営につながる分業だが、有事は弱点もさらけ出す。TSMCなどは20年春ごろからパソコンやテレビ、白物家電向けの生産増に応じていたが、同年秋から車向けの受注も急増し供給が追いついていない。米による対中制裁で中国最大の受託生産会社、中芯国際集成電路製造(SMIC)との新規取引を手控える動きが広がり、その穴を埋める形の半導体の注文もTSMCなどに押し寄せた。海外の受託生産企業関係者は「1~3月期は2~3割の注文を断っている」と明かす。

デジタル化の進展で半導体の重みが増す中、十分な能力を備えた生産会社を持たない国はいまやその国の産業力を高められないリスクを負う。自動車メーカーは販売回復下での生産調整を余儀なくされている。国内大手幹部は「思いも寄らない足かせだ」と嘆く。

「せっかく確保してきたTSMCの生産割り当てを手放してもいいのか」「取引先を待たせられない」。ルネサスエレクトロニクスは半導体不足を受けてTSMCに委託していた製品の一部を自社の国内工場での生産に切り替えた。生産コストは上がるが自動車メーカーなどへの納入優先で決断に踏み切った。

同社は10年代のリストラの過程で、外部への生産委託比率を約3割まで高めてきた。結果として日本の生産ラインがだぶついたが「工場稼働率が会社の目的ではなく、グローバルに勝つことが目的だ」(当時の幹部)として水平分業を推し進めた。過去の経営戦略の前提が崩れた格好だ。

各国が注視するのが中国だ。人工知能(AI)などでの覇権確立を狙う同国は国産半導体メーカーの強化育成を進めている。SMICの趙海軍共同最高経営責任者(CEO)は5日の決算記者会見で「顧客からの増産要請が多く毎日のように話し合っている」と述べた。米制裁下でも「生産能力を引き上げられるかを議論している」と強気の姿勢を崩さない。

台湾周辺では連日にわたり、中国軍機が防空識別圏に侵入し緊張状態が続く。米政府が懸念するシナリオは地理的に中国に近いアジアの受託生産会社への足がかりを失うことだ。

足元の対策は国産強化だ。「米国のイノベーションや国防にとって重要だ」。1月中旬、就任に伴う議会公聴会に臨んだイエレン財務長官はこう述べた。米国での半導体製造への補助金などを視野に入れる。日本では産業界が動く。「どうにかしてほしい」。トヨタ自動車などでつくる日本自動車工業会は経済産業省に車載半導体の安定確保を求めた。政府は台湾当局に増産を要請したほか、このほど半導体関連などの国内生産基盤の投資支援も決めた。国と企業の思惑がからみあい「持たざる経営」の巻き戻しが始まっている。

(廣井洋一郎、龍元秀明、台北=中村裕)

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