ファーウェイ包囲の切り札…。

ファーウェイ包囲の切り札 米半導体設計ツール断絶
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61231450X00C20A7000000/

『米国が中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への規制を強化している。包囲網の切り札として浮上してきたのが、最先端半導体の開発に不可欠な「EDA(電子設計自動化)」ツールだ。』
『同社が強みとするプロセッサーや通信用ベースバンドICなどの設計には、米企業製のEDAツールが欠かせない。米企業が提供するEDAツールが業界標準となっているからだ。このEDA分野での圧倒的な優位性を生かすことで、ファーウェイに揺さぶりをかけてきた。

米商務省産業安全保障局(BIS)は5月15日、ファーウェイへの規制強化を目的とした輸出管理規則(EAR)の改正を発表した。その狙いは、同社独自開発の半導体のサプライチェーンにおいて、米企業のソフトウエアや製造装置を利用できなくすることにあるとみられる。』
『EARに基づいた禁輸対象(エンティティーリスト)にファーウェイおよび関連企業が追加されたのは、2019年5月16日である。同日以降、「米国で造られた製品(米国製品)」「米国外で造られた製品(非米国製品)のうち、米国で造られた部品(米国製部品)や米国由来技術の価値が金額ベースで25%を超えるもの」をファーウェイに供給することが禁じられた。裏を返せば、米国産部品や米国由来技術の割合が25%以下の非米国製品ならば供給できるということだ。

エンティティーリスト入り後もファーウェイが独自開発のプロセッサーなどを確保できていたのは、この条件のおかげだろう。同社はこれらの半導体について、傘下の海思半導体(ハイシリコン)で設計し、台湾積体電路製造(TSMC)をはじめとする半導体受託製造会社(ファウンドリー)に造らせてきた。

エンティティーリスト入りでファーウェイがこのサプライチェーンを維持できるかどうかに関心が集まったが、大きな影響はみられず、同社はむしろ独自開発の対象を高周波(RF)半導体などにも広げてきた。だからこそ、米政府は新規制でさらなる強化に踏み出したわけだ。

〔■わずかな可能性も潰す〕

新規制の効果は、まず製造面に表れた。新規制の発表直後、TSMCが米アリゾナ州に半導体前工程工場を建設することを明らかにしたのである。併せて、「ファーウェイからの新規受注を停止」とも報じられた。TSMCはファーウェイからの受託が新規制に抵触すると判断したもようだ。

ファーウェイの最新プロセッサーや次世代通信規格「5G」対応ベースバンドICは、7ナノ(ナノは10億分の1)メートルプロセスを前提に設計されている。現時点で7ナノメートルプロセスの量産能力を持つのは、TSMCの他には韓国サムスン電子だけ。そのサムスンも、米国の狙いを鑑みればファーウェイの依頼を受けるとは考えにくい。とはいえ、数々の技術を取り込んできた中国が、将来的に最先端半導体の量産体制を構築する可能性も完全には捨てきれない。

そこで、米政府はそのわずかな可能性をも潰すために、EDAツールの利用についても規制を強化したのだ。EDAツールの上位3社は、シノプシス、ケイデンス・デザイン・システムズ、メンターといずれも米企業である。

18年秋に明るみに出たファーウェイ「核心的サプライヤー」のリストにもシノプシスとケイデンスの名前があった。ファーウェイやハイシリコンがプロセッサーやベースバンドICなどの設計に米企業のEDAツールを使っているのは間違いない。

そもそも、米企業のEDAツール自体が米国製品の一種であり、エンティティーリスト入りの時点で何らかの影響が出ていてもおかしくなかった。ファーウェイやハイシリコンが既に購入していた分は引き続き使えたとしても、新規に購入したり、アップデートを受け取ったりすることはできなかったはずである。

しかし、実際には前述の通り、大きな影響はみられなかった。このことから、ファーウェイやハイシリコンはグループ外の企業に技術者を出向させるなどして、規制を回避していたのではないかという見方もある。今年5月にBISが打ち出した新規制は、こうした「抜け道」も封じる狙いがありそうだ。

ここで考えられるファーウェイ側の対策は2つある。第1に、米国製以外のEDAツールを中国など米国外で開発すること。第2に、これまでのように何らかの抜け道を探して米国製のEDAツールを使い続けるということもあり得る。ただ、EDAによってつくり出された強固で複雑な半導体設計チェーンを考えると、いずれの試みもほぼ不可能である。

〔■複雑なEDAチェーン〕

EDAと一言で言っても、例えば業務用ソフトは文書作成にWord(ワード)、表作成にExcel(エクセル)、プレゼンテーション作成にPowerPoint(パワーポイント)があるように、用途や機能が異なるツールがある。複数のEDAツールを使うことで、欲しい半導体の仕様を、半導体製造装置向けのデータに変換することができる。

EDAツールは大きく2種類に分類できる。1つが設計そのもの、すなわち仕様などの抽象的なデータを実物に近いデータにする作業を実行するツール(設計系ツール)。もう1つが設計結果を検証するツール(検証系ツール)だ。

現在、EDAツールが扱える抽象的なデータは、欲しいデータの処理内容を表した動作記述で、ソフトウエアプログラミングでおなじみのC言語やC++で表現する。

ただし、この動作記述を、半導体製造装置向けのデータに一気に変換できるEDAツールは存在しない。複数の設計系ツールを使って、順繰りに、抽象度を下げる。抽象度を下げた設計結果が得られると、検証系ツールを使ってその設計結果が正しいかどうかをチェックする。結果が正しければ、次の設計系ツールを使って抽象度を下げる、そして検証するという繰り返しになる。

〔■全ツールを提供できるのは2社〕

市場にある、論理ICの設計系ツールは、主に3種類。動作記述をRTL(レジスター転送レベル)記述に変換する「高位合成ツール」、RTL記述をネットリスト(接続情報)に変換する「論理合成ツール」、ネットリストを製造装置で使うマスクのデータに変換する「配置配線ツール(レイアウト設計ツールとも呼ばれる)」である。

検証系のツールは種類が多いが、代表的なツールとしては、論理回路の機能を動的に解析する「論理シミュレーター」、論理回路の遅延時間を静的に解析する「スタチック・タイミング・アナライザー」、マスクデータを検証する「レイアウト検証ツール」を挙げられる。

ここまでの説明で登場したEDAツールをすべて提供できる企業は、現在、シノプシスとケイデンスの2社だけである。先端プロセスの論理ICを受託製造できる2社、すなわちTSMCとサムスンは、シノプシスとケイデンスのツールを使って設計したICを製造できる体制を築いている。

なお、独シーメンスの傘下に入ったメンターもいくつかのEDAツールを提供しているが、レイアウト検証ツールや論理シミュレーター、高位合成ツールを除くと、シノプシスやケイデンスに比べて影が薄い。

EDAツールとともにIC設計で使われるIPコア(回路の設計情報)について触れておく。英アームが提供するCPU(中央演算処理装置)コアはIPコアの代表例で、論理合成ツールに入力可能なRTL記述として提供される。IPコアを購入することで、そのIPコアの設計をしなくて済む。

〔■中国での開発は無理〕

ほぼすべてのEDAツールは米国製であることから、ファーウェイの機器で重要な役割を担う先端論理ICを、米国由来のソフトウエアなしで設計することは不可能といえる。

EDAツール企業で実際に開発しているのは中国系やインド系のエンジニアが多く、中国系エンジニアが中国に戻ってEDAツールを開発すれば大丈夫だという声がある。実際、中国内でEDAツールを開発するプロジェクトは進行している。こうして、米企業のEDAツールの初期バージョンと等価なEDAツールは開発できるかもしれない。とりあえず動けばいいというICはその初期バージョンで設計できるだろう。

しかし、競合するICに勝るどころか、同じような性能で動くICを設計するのさえ、ほぼ不可能だと思われる。

先端論理ICの設計に使われるEDAツールは、EDA企業、スタンダードセル(基本的な回路)を手掛けるアームなどの企業、ICの受託製造企業、半導体メーカーや大手機器メーカーといった世界中の半導体設計者が協力して最適化作業をして、第2、第3バージョンを仕立てている。中国で開発したEDAツールに対して、こうした最適化が行われることは難しく、そのツールでは市場競争力のある先端ICは設計できないといえる。

EDAツールに関しては、もう1つ留意しておきたいことがある。EDAツールはソフトウエアなので、製造装置と比べて、どこで誰が何のために使ったかは分かりにくい。このため、EDAツールの規制は製造装置のそれに比べて網をかけるのが難しいとの声がある。

しかし、米政府が本気になると、設計結果を得るために使ったツールの情報は比較的簡単に割り出せる。デジカメで撮った写真に付加されるカメラの機種や撮影日時のような情報は、EDAツールで得られた設計データにも存在するのが普通である。設計結果本体は業界標準データ形式で表されるため、どのツールを使ったかは分からないかもしれない。しかし、「付加データを見せろ」と言われれば、一発で分かってしまう。

上述したように、EDAツールは初期バージョンから次々に改良されていく。バージョンが異なると、設計結果に差が生じる。このため、ある設計データがどのバージョンで設計したかが分からないと、品質管理面で問題が起こる恐れがある。設計データの付加データは意外に重要で、設計者がそれを保存しないことはあり得ない。「付加データはないです」とは答えられない。

つまり、抜け道経由で米国製EDAツールを使って設計・検証することは、ほぼ不可能に近いのだ。

(日経クロステック 小島郁太郎、高野敦)

[日経クロステック2020年7月6日付の記事を再構成]

中国の攻撃でナンバーワン企業破綻か

中国の攻撃でナンバーワン企業破綻か、トップ継いだのはファーウェイ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-07-06/QCVGUTDWLU6F01?srnd=cojp-v2

『2004年当時、世界有数の大企業でカナダを代表する通信機器メーカーだったノーテル・ネットワークスから大量の書類がインターネット経由で中国に届き始めた。4月のある土曜日、午前8時48分のことだった。流出した800近い文書には顧客との会合での説明資料や米通信ネットワーク設計の詳細などに加え、最も厳重な扱いを要する情報であるソースコードも含まれていた。』
『急成長を遂げ光ファイバーデータ伝送システム市場で圧倒的な存在感を示していたノーテルは人材や話題を集める一方、ハッカーの標的にもなっていた。米中央情報局(CIA)のカナダ版、カナダ安全情報局(CSIS)は1990年代後半から「異常なトラフィック」を認識。中国を拠点とするハッカーがデータと文書を盗み出していると警戒を促していた。CSISのアジア太平洋部門を当時率いていたミシェル・ジュノーカツヤ氏は「オタワのノーテルを訪れハッカーたちが『知的財産を抜き取っている』と伝えたが、幹部らは何もしなかった」と語る。』
『2004年までにハッカーはノーテル最上級幹部のアカウントに侵入。当時の最高経営責任者(CEO)、フランク・ダン氏が中国に約800もの文書を送信した張本人に見えたが、犯人はもちろん同氏ではない。財務諸表の修正を余儀なくされた同社の会計不祥事でダン氏が解雇される4日前、何者かが同氏のログインで、上海ファシエン社(Shanghai Faxian Corp.)に登録されているIPアドレスにパワーポイントや機密性の高いファイルを転送した。同社はノーテルとの取引実態不明のダミー会社のようだった。』
『ハッカーはダン氏に加え、ノーテルが巨額投資を行っていた光学部門の6人のパスワードを盗んだ。「Il.browse」というスクリプトを用いて、製品・研究開発から設計文書・議事録に至る全てをノーテルのシステムから吸い取った。当時のシステムセキュリティー上級顧問でハッキングを調査した5人チームの1人だったブライアン・シールズ氏は、「掃除機のように、フォルダーのコンテンツ全体が吸い取られた」と振り返る。だがノーテルは適切な対策を怠り、単にパスワードを変更しただけだった。09年までに同社は破綻した。』
『誰がノーテルをハッキングしたのか、盗まれたデータが中国のどこに流れたかは誰にも分からない。だがシールズ氏やこの事件を調査した多くの関係者が、華為技術(ファーウェイ)を含む国内テクノロジー企業の育成を後押ししていた中国政府の関与を強く疑っている。ファーウェイは当時のノーテルに対するハッキングは知らなかったし、関与もしていないと説明。ノーテルから一切情報は受け取っていないとしている。 「ファーウェイにスパイ活動への認識ないし関与があったとの疑惑は完全に間違いだ」と同社はコメント。 不適切または不正な手段によって開発されたファーウェイの製品やテクノロジーは一切ない」と主張した。』
『確かなのは、衰退するノーテルからファーウェイが大口顧客を奪い、第5世代(5G)移動通信ネットワークでのリードをもたらした人材も引き抜いたということだ。 「明白で簡単なことだ。ノーテルで経済スパイ活動が行われたのだ」とシールズ氏は言う。 「世界のどの事業体がナンバーワンを引き継いだか、どれだけ急激にそうなったかを見たらよい」と話す。』
『日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査によれば、中国の政策銀行、 国家開発銀行は05年、移動通信ネットワーク向けにファーウェイの設備を購入するナイジェリア政府に2億ドル(現在のレートで約215億円)を融資する際、1%という極めて低い金利を提示した(当時の指標金利は6%を超えていた)。1999年の国外売上高が5000万ドルだったファーウェイだが、2005年末までにはその100倍の50億ドルに急増。11年には当時のフレッド・ホックバーグ米国輸出入銀行総裁が主要7カ国(G7)の「どの国も国家開発銀行に近い水準の資金提供はしていない」と述べるなど、中国政府の支援を背景にファーウェイが世界中の重要な通信インフラの大半をいずれ保有するのではないかとの懸念が米国を中心に強まっていった。』
『サイバー攻撃は他にもよく知られたケースがあるものの、ノーテルへの攻撃は特にひどい部類に入るだろう。少なくとも2000年から09年まで長期間続き、シールズ氏によれば、その洗練された手口には民間企業ではなく国家の関与が明らかに認められた。

  だが業績立て直しに精一杯だったノーテル幹部はほぼ無策だった。ハッキング発覚前に解雇されたダン氏には知らされず、後任CEOに就いたビル・オーウェンズ氏らノーテル側が行ったのはパスワード更新。そして、ファーウェイへの提案だった。オーウェンズ氏はファーウェイを創業した同社CEOの任正非氏と合併の可能性を巡って繰り返し会談。ノーテルのCEOをオーウェンズ氏から05年11月に引き継いだマイク・ザフィロフスキ氏は米モトローラ最高執行責任者(COO)時代、ファーウェイ買収合意に近づいた経緯もあり、同氏の下でノーテルとファーウェイはルーター・スイッチの合弁やイーサネット部門売却、さらには救済策の可能性さえ協議した。』
『これらはどれも実現しなかったが、ファーウェイにとって大した問題ではなかっただろう。破綻しつつあるノーテルで5Gテクノロジーの基盤を開発していた約20人をひっそりと採用したからだ。現在ファーウェイのワイヤレス事業最高技術責任者となっているウェン・トン氏もノーテルに14年間在籍。モントリールにあるコンコルディア大学で学んだ同氏はワイヤレス調査で100を超える特許に関与し、ノーテルの最も価値ある知財の幾つかを生み出した。

  ファーウェイのリサーチ戦略・パートナーシップ担当幹部ソン・チャン氏はノーテル破綻までファーウェイは新たな技術を生み出す企業ではなく、改良と低価格を提供できる追随型の企業だったとの認識を示す。同氏もまた1990年代後半、ノーテルで働いていた。』
『次世代無線インフラの標準を定める2016年の業界会議では、ファーウェイが取り組んできた「ポーラ符号」が他のプロトコルと共に選ばれた。それまでこうした会議は欧米勢が牛耳っていたが、この時は全ての中国企業が米クアルコム開発の既存アプローチを支持する陣営に対抗。中国のレノボ・グループ(聯想集団)は当初、欧米案を支持していたが、最終的にファーウェイ側に回った。

  この会議に参加していたシグナルズ・リサーチ・グループの創業者マイク・ザランダー氏は中国政府がファーウェイと足並みを乱さないよう自国企業に圧力をかけたのは明らかなようだったと指摘する。こうして、ファーウェイは5G開発の中心企業となった。』
『カナダでは18年12月、ファーウェイの孟晩舟最高財務責任者(CFO)が対イラン制裁違反に関係した銀行詐欺容疑を主張する米国の要請で逮捕された。創業者の長女である孟CFOの逮捕後すぐに中国でカナダ人2人が拘束されたが、これは中国による報復だと広く考えられている。カナダで保釈中の孟CFOは無実を主張。中国政府は企業のためにサイバースパイ活動を行っているとの疑惑を否定し続けている。ファーウェイは元中国人民解放軍エンジニアの任氏が香港に隣接する広東省深圳で1987年に設立した。

原題:Did a Chinese Hack Kill Canada’s Greatest Tech Company?(抜粋)

(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載)』

ここまで強いかファーウェイ 米中分離後の世界

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61020530R00C20A7000000/

『これから世界は「梅雨」の季節に入るだろう――。アナリストを経て現在は東京理科大学大学院経営学研究科教授の若林秀樹氏は、米中対立が長期化すると予想する。現時点では平和的に対立を解消できる見込みが薄く、短期間に決着がつく様子もない。この対立は自由貿易などの基礎である「国際協調体制にショックを与える可能性がある」と同氏は言う。』
『英調査会社オムディアのコンサルティング・シニアディレクターの南川明氏も、かつての米ソ冷戦を引き合いに出して「第2の対共産圏輸出統制委員会(COCOM)規制の様相を呈する可能性がある」と述べた。その象徴が、ファーウェイやその子会社などが記載された「禁輸対象リスト(エンティティーリスト)」である。

米商務省は安全保障などに懸念がある企業を同リストに記しており、米企業は事実上、指定企業に製品提供・技術開示ができない。米国外の製品でも、米国由来の技術を一定の割合以上含めば抵触する。』
『特に5G基地局のシェアで世界トップ、スマートフォンでも世界2位のファーウェイに対しては、米国政府が本気で潰しに来ている姿勢がみえる。それが表れたのが、ファーウェイ傘下の半導体設計会社、海思半導体(ハイシリコン)の高性能な半導体チップを受託製造する台湾積体電路製造(TSMC)に対して、同社との取引をやめるように圧力をかけたことだ。』
『さらに、半導体設計支援ツール「EDA」大手の米シノプシス、米ケイデンス・デザイン・システムズなどにもエンティティーリストに記載された企業とは取引しないよう圧力をかけたもようである。半導体開発の最上流から息の根を止めようという算段だ。

さらに「現状は半導体を手掛けるファブレスメーカーがEDAツールを購入しているため、そこにハイシリコン社員が常駐すればツールを利用できてしまう。こうした抜け道も潰していくだろう」(南川氏)』
『米国政府の強硬姿勢は、2020年の大統領選挙で仮に民主党に政権が移行しても変わらない、と識者はみる。若林氏は「中国に対する圧力はオバマ前大統領の時代から続いている」、南川氏は「こうした動きは米通商代表部が主導している。かつての日米貿易摩擦の際は、政党が変わっても10年続いた」としている。』
『それでも、米国政府がもくろむようにファーウェイを弱体化させられるかといえば、話はそう単純ではない。若林氏は、5G関連技術については「ファーウェイ抜きでは標準化などの話が進まないのではないだろうか」と指摘する。

実際、ファーウェイは多くの標準化団体や業界アライアンスなどに所属しており、「(5G関連以外も含めて)その数は360以上、要職に就いている団体が300以上ある」(若林氏)

特許については、「19年3月時点で、5G標準必須特許を15.1%握る」(ニッセイ基礎研究所経済研究部上席研究員の三尾幸吉郎氏)』
『その力の源泉は研究開発(R&D)にある。「(5G関連技術以外を含むが)全従業員の45%、約8万人がR&Dに従事している。基礎研究に1.5万人、うち博士が6000人近くいる。19年は売上高の15%の約2兆500億円をR&D費用に回した」(若林氏)

つまり、ファーウェイを業界から排除し過ぎると、米国の5G、そして次世代の6Gの開発に遅れが生じてしまう可能性がある。

そこで米国ではファーウェイに対して制限をかけるだけでなく、一部で協調しようとする動きもみられる。例えば6月15日、標準化活動に限った米国企業とファーウェイの協業許可を発表している。米国は先端技術の開発競争のために、「制限と協調」を使い分けている。』
『それでは米中対立が長期化し、「国際協調」が揺らぐと、どのような問題が世界経済に発生するのだろうか。まず影響を受けるのが、製造業のサプライチェーンである。

南川氏は「(米国やその同盟国を中心に)中国にある工場の2~3割を自国に戻そうとするのではないか。『世界の工場』である中国に安価な賃金を求めた時代から変化の兆しがみられる」とする。』
『こうした「水平分業(生産地)の見直し」の動きは、結果的にコスト上昇を招く。モルガン・スタンレーMUFG証券シニアアドバイザーのロバート・アラン・フェルドマン氏はこの影響として「さまざまな製品でインフレが発生するだろう」と話す。

一例として、トランプ米大統領の支持者向けに生産された帽子を引き合いに出した。「製品の価格は米国製が25ドル、中国製が20ドルだった。この帽子のように自国生産することで価格が25%も上昇するかは分からないが、対立が続けば、あらゆる製品の価格が上がる可能性もある」(同氏)

もうすでに、企業活動で変化していることがあるという。各企業が保有する在庫量だ。「(米中対立と新型コロナウイルス禍を通して)完成品メーカー、部品メーカー、商社などが製品・部品などの在庫を抱えるようになった」(若林氏)。これまでは在庫を減らしてコスト効率を高めるのが是だったが、その常識が変わり、企業は難しいかじ取りを強いられている。』
『米中対立の日本企業への影響はどうか。複数の識者がソニーの名前を挙げた。最先端技術を詰め込み、世界で5割超のシェアを握るCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーを開発・製造しているためだ。複数の識者が「ファーウェイのスマホの出荷台数が減少すれば、業績に悪影響が出る」と指摘する。

さらに懸念されるのが、米国がエンティティーリストと別に、政府機関における調達に関して、一部の中国企業を指定して排除している点だ。18年8月13日に米議員の賛成と、トランプ大統領の署名で「国防権限法」が成立した。

同第889条を基に2019年8月13日から中国企業の取引を規制している。指定を受けているのが、ファーウェイ、通信機器を手掛ける中興通訊(ZTE)、世界最大シェアの監視カメラメーカーである杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)、世界シェア2位の監視カメラメーカーの浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、無線機器を手掛ける海能達通信(ハイテラ)の5社である。

さらに米国は今年8月13日から、この中国5社の製品・サービスを主要なシステム・重要な技術として利用するあらゆる企業も政府機関の調達先から排除する。

当然、日本企業も対象になる。19年の規制と比較すると対象範囲が格段に広くなるため、同法の影響を受ける企業も出てくるかもしれない。』
『これまで米国に一方的に攻められているようにみえる中国だが、何らかの反撃に出る可能性はないのか。例えば、フッ化水素の原料となる蛍石の輸出制限など、資源をネタに揺さぶりをかける方法だ。フッ化水素は半導体製造に必要な材料の1つで、中国は蛍石の産出量で約60%の世界シェアを持つとみられる。

この仮説に対しては、「中国は5G技術で先行しているものの、他の多くの研究分野は米国が優勢だ。強硬路線は取りづらいのではないか」(三尾氏)、「中国も米国も共倒れになるような方針は取れないだろう」(南川氏)という意見が出た。』
『一方で、中国が米国と同盟国の市場から締め出しを食らった場合、独自の広域経済圏構想「一帯一路」で友好国を確保して米国に対抗できるのか。これに対してフェルドマン氏は、「中国が他国と友好な関係を築けたかというと必ずしもそうとはいえない。セメントや鉄鋼を輸出したいという中国側の都合が目立つからだ」と述べる。』
『いずれにせよ、こうした対立は消費者に不利益しかもたらさない。フェルドマン氏は「米国であれ、中国であれ、国家が消費者のニーズを無視して製品・技術をコントロールすべきではない。市場の独占など新たな問題も発生する。お互いにより良い技術の開発を目指すべきだ」と主張する。

同氏は日本の姿勢にも注文をつけた。対立を傍観しているだけでなく、これを機に自らの競争力を高めるべきだという。「日本も『STEM(科学・技術・工学・数学)教育』などに積極的に投資し、IT(情報技術)技術などに造詣が深い人材を生み出してほしい」(同氏)と述べた。

(日経クロステック/日経エレクトロニクス 野々村洸)

[日経クロステック2020年6月30日付の記事を再構成]』

半導体関連情報…。

※ 本来は、じっくり腰を据えて、分析したいところだ…。しかし、雑用に追われて、その時間が無い…。

※ リンクと画像を貼っておくくらいが、関の山だ…。

TSMC、苦渋の米シフト ファーウェイ制裁で
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60169730Z00C20A6FFJ000/
『ただし、米生産は「コストが高く、補助金について米政府などと交渉中だ」(劉氏)といい、収益化の見通しは完全ではない。同社が1987年の設立時、台湾で受託生産に特化する新たなビジネスモデルを選んだのは、多くの有能な技術者を安価に採用できたからだ。収益性の低下を招けば巨額投資で技術競争に先行する勝ちパターンが揺らぎかねない。

「TSMCだけでなく、世界中の企業が二大国の板挟みになるだろう」。劉氏は株主総会でこう述べた。半導体業界は米中の需要を両取りする路線が厳しさを増し、不透明な状況で決断を迫られる試練に直面している。』

香港国家安全法、詳細詰め 18日から全人代常務委
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60177870Z00C20A6FF8000/
『香港では高度な自治を保障する「一国二制度」がある。ただ今回は香港の憲法にあたる香港基本法の例外規定を使うことで、香港立法会(議会)では審議・採択することなく中国本土の法律が適用できるようになる。

国家安全法は5月末に閉幕した全人代で導入を決めたが、具体的に反体制活動に対する罰則や取り締まりについては明らかになっていなかった。習指導部は9月の香港立法会選で民主派が過半数の議席を占めるのを阻止するため、同法の施行を急いでいるとの見方が強い。一部の香港紙は6月中に可決し、月内に施行する可能性も伝えている。』

米半導体設計ソフト、制裁下も中国事業堅調の謎
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60138260Z00C20A6FFE000/
『ファーウェイは「5G」規格対応の通信機器の頭脳に当たる半導体チップを子会社の海思半導体(ハイシリコン)に開発させる戦略をとってきた。5月15日の制裁強化を受けて台湾積体電路製造(TSMC)がチップ製造の新規受注を中止したが、そもそもハイシリコンの開発自体がEDAソフトの調達難で早晩行き詰まるとの見方もあった。』
『ところがEDA3社は中国売上高が増え、ハイシリコンの開発が滞ったとも聞こえてこない。なぜか。機械振興協会経済研究所の井上弘基首席研究員は「中国の地方政府がEDAソフトを大量購入していることに注目すべきだ」と語る。

中国では地方政府系の投資会社が半導体のファブレス(工場無し)メーカーの育成を進めている。いわばハイシリコンの小型版で、その数は全土で500社弱にのぼるとされる。

井上氏の調査によると、地方政府が高価なEDAソフトを購入し、これらの小さなファブレス会社に使わせる例が急増。ハイシリコン向けの販売減を補う存在になり得る。井上氏は「ハイシリコンが技術者を送れば、小さな会社でもハイシリコン並みの開発環境を再現できる」と指摘する。

シノプシス経営陣が学んだ「制裁との共存」がこんな事象を指しているのかは不明だ。ただファーウェイとしては、たとえハイシリコンが干上がっても、半導体の開発環境を維持する”抜け道”が理屈上は成り立つ。』

EDAツール(電子設計自動化)のベンダーは3強で寡占(2017/10/2)
https://www.americabu.com/eda
『日本の大手半導体メーカーは自社内で開発した独自のEDAツールを持っていたこともあり、もっぱら自社のEDAツールを利用して製品開発を行なっていました。

自社のEDAツールに固執していた日本メーカーはEDA技術の急速な進歩に遅れを取り、またそれで設計したIPは汎用性を失うだけではなく、外部の優れたIPを簡単には利用できなくなるという、遅れた開発環境に取り残されていきました。』
←『EDAツールの補助なしに電子機器の設計・製造は可能だが、EDAベンダーのEDAツールを使うことによって早く市場に製品を投入できるようになるメリットで、EDAベンダーのツールを使わなかったことも日本半導体の凋落原因の1つだと以下の記事では指摘されているが、これは中の人によると確かに自社EDAツールはあったが十分EDAベンダーのツールも取り入れていたし、敗因はそこじゃないという反論もある』

そもそもEDAって何なの?
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1003/24/news094.html

MIT、小さな人工頭脳を開発 中村 真司2020年6月10日
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1257920.html

MITと共同でニューロン単位での脳解析を目指す東芝メモリ
~2019年には96層QLC NANDを投入(佐藤 岳大2018年11月30日)
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1156125.html

米国の中国半導体に対する攻撃が、激化しているようだ…。

※ 半導体の内製率を高めることは、中国の「国家目標」だ…。

※ 中国国内メディア向けには、「2020年(今年だな)には、40%」「2025年には、70%までもって行く。」と喧伝していたらしい…。

※ それで、せっせと外資系企業も誘致し、技術者も引き抜いたりしていたわけだ…。

※ 「湖北省」は、今回のコロナ騒動で有名になった「武漢市」のある省だ…。チャーター機を飛ばして、「日本人を帰還」させたりしたが、その8割くらいは「半導体」関係と「自動車」関係の「技術者」だったらしい…。

中国製造2025の半導体内製化の目標達成は不可能に(2019/6/20)
https://news.yahoo.co.jp/byline/tsudakenji/20190620-00130639/

【特集3】自給率15%と出遅れ、政府支援で大きな潜在性 ~中国半導体産業の現状と見通し~(2019年11月28日)
https://www.toyo-sec.co.jp/china/report/feature/191128_5007.html 

※ しかし、あまりうまくは行っていないらしい…。

※ そりゃあ、そうだろう…。

※ ご自慢のファーウエイのスマホも、中身の部品はこんなものだ…。

※ そういうところへ、持って来て、米中摩擦となり、米国から狙い撃ちされる状況となった…。

※ おれが不思議に思うのは、何故相手が黙っていると考えるんだろう…、ということだ…。競争とか、紛争とか、この世の中の全てのことは、「相手」がある…。攻撃したり、圧力加えたりすれば、必ずや反発し、反撃して来る…。当たり前の話しだ…。そういう「反撃」ができない場合は、自分と相手の「実力差」がありすぎて、反撃が「相手の死命に関わるような場合」だけだ…。中国は、いつからそれだけの実力が備わったのか…。「計画」や、「言説」で、「現実」をくるむことは、できない…。

米商務省、Huaweiへの禁輸措置を強化 米国製装置で作った非米国製品も禁止
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/16/news022.html

米商務省、ファーウェイおよび関連企業への輸出管理を強化、米技術を用いた外国製造製品も対象
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/53b8c315344725c7.html

米国が台湾メーカーの半導体工場を国内に“誘致”した真意
https://wired.jp/2020/05/18/us-help-taiwan-firm-build-chip-plant-iarizona/

米国の制裁でファーウェイに大打撃、苦境を表す2つの数字・2つの言葉
https://ascii.jp/elem/000/004/013/4013692/

米商務省の規制強化、ハイシリコンを狙い撃ち TSMCは投資計画見直し、代役候補のSMICも課題山積
https://limo.media/articles/-/17529

ファーウェイ首脳、米制裁「巨大な影響避けられず」
https://www.asahi.com/articles/ASN5L6TSCN5LUHBI01Y.html

米国「内製半導体つぶし」、ファーウェイ耐えられるか
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59338380Q0A520C2000000/?n_cid=SPTMG002

ファーウェイ、米規制に対抗 半導体の迂回調達探る
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59640420X20C20A5FFJ000/?n_cid=SPTMG002

ファーウェイ、半導体調達の米規制を回避 2社と交渉
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59453160S0A520C2MM8000/?n_cid=SPTMG002

窮地の中国、半導体で日本に接近か 編集委員 村山宏
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59408550R20C20A5I00000/?n_cid=SPTMG002

米、ファーウェイの半導体開発能力を海外でも制限へ
https://www.afpbb.com/articles/-/3283305

米当局、対ファーウェイ半導体輸出規制をさらに強化も
https://jp.reuters.com/article/usa-huawei-tech-regulations-idJPKBN22X02R

※ それで、こういう状況となった…。

※ ファーウエイ側は、「プランBがある。」とか、「中国政府は、決してファーウエイを見捨てない。」と言っているようだ…。

※ どういう形で、決着することになるのかな…。

中国ファーウェイを潰す米国の緻密な計算

中国ファーウェイを潰す米国の緻密な計算…半導体の供給停止で5Gスマホ開発が不可能に
https://biz-journal.jp/2020/05/post_157796.html

『 アメリカが、中国の通信機器大手である華為技術(ファーウェイ)への規制を強化した。米商務省は、すでにファーウェイを禁輸措置対象に指定しているが、今後はファーウェイや関連会社が設計に関与する半導体は外国製であっても、アメリカの製造装置を使用している場合は規制の対象となる。従来の抜け穴を完全にふさいだ形だ。

 また、現在の「アメリカ由来の技術やソフトウエアが25%以下」の部分も「10%以下」に変更される予定になっており、そうなれば、ファーウェイはほとんどの海外技術が使えない事態に陥る。さらに、ファーウェイが使用しているSoc(複合CPU)は半導体受託生産の世界最大手である台湾積体電路製造(TSMC)の製品であるが、TSMCはファーウェイからの新規受注を停止したことが報じられた。TSMCからの供給が絶たれることで、ファーウェイは5Gに対応する各種通信機器を生産することができなくなる。

 以前から、アメリカはTSMCに生産拠点を自国に移転することを求めており、TSMCはアメリカのアリゾナ州に最先端の半導体工場を建設することを発表していた。これは5nmの最新プロセスに対応したもので、総投資額は120億ドル(約1兆3000億円)になる見通しだという。また、日本もTSMCとの連携を含む半導体の国内生産回帰を後押しし始めており、今後は日米政府の支援下で、日米台が連携する形で先端技術開発が進むことになるのかもしれない。

 いずれにしろ、アメリカの規制強化とTSMCの新規受注停止により、ファーウェイは新規の半導体の設計すらできない状態に追い込まれることになるだろう。』
『現在、半導体生産はファブレスの設計会社とファウンドリ(受託生産会社)による分業が進んでいる。また、設計に関しても、アームなどのCPUの基本回路、半導体版CADに該当するシノプシス、ケイデンス・デザイン・システムズ、メンター・グラフィックスのアメリカ3社の協力なしでは、新規の開発はできない。

 また、設計だけでなく、TSMCなどからの販売を禁止することで製造の部分も押さえているため、ファーウェイは最先端プロセスでの半導体が手に入らなくなるわけだ。これに対応するために、中国は中芯国際集成電路製造(SMIC)にオランダのASMLの半導体製造装置の輸入を画策していたが、これもアメリカに止められている。そのため、現行の14nmプロセスが最新ということになるわけだが、これでは低消費電力と小型化が求められる5G対応の最新スマートフォンなどに使用することはできない。

 その上で、アメリカの規制を破った企業にはドル決済禁止や巨額の罰金などの厳しい制裁が課されることになっており、それは企業の倒産を招くことになる。中国は巨額の報酬で人を集めているが、これは製品販売だけでなく技術移転の禁止でもあるため、人も制裁対象になる。

 そして、制裁の対象になった人は、得た利益と個人資産を没収され、長期の懲役刑が待っている。外国であっても、犯人引き渡し条約があればアメリカに身柄が引き渡されることになり、同時にアメリカは世界中の銀行口座を監視しているため、外国資産であっても凍結や没収の対象になるのである。』
『すでに、アメリカの大学内では“スパイ狩り”が始まっている。中国は「千人計画」の名のもとに世界中の研究者に資金援助を行い、技術移転を求めてきたが、これは本来、米当局への許可や報告が伴わなくてはならない。現状では、最先端分野の研究に関して許可が下りる可能性はないに等しく、多くは無許可無報告で行われていたわけだ。これに対して、順次調査が進んでおり、摘発が相次いでいる。

 また、アメリカは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、中国に滞在する約7万人の自国民に帰国命令を出しているが、そのほとんどがホワイトカラーであり、技術者や研究者である。』
『 通信業界では、NTTが主導する形で2025年に5.5G、30年に6Gの採用が始まる予定になっており、日本の通信および半導体メーカー復活に向けての希望となっている。そして、これはインテルやマイクロソフトなど米企業との協力と連携によるものであり、日米両政府が支援するプロジェクトだ。必然的に、この枠組みからファーウェイをはじめとする中国企業が外されることは必至である。

 アメリカの一連の対応は、まるで詰め将棋を見ているかのようではないだろうか。
(文=渡邉哲也/経済評論家)』

2019年版 半導体市場動向

※ PowerPC絡みで、「ファンウンドリー業界ランキング」なんかで検索していたら、当たったものだ…。これが、非常によくまとまっていて、現段階での業界の姿が、手に取るように分かるスグレものだ…。

※ こういう現状を踏まえた上で、今回のコロナ騒ぎ及びその後の姿を変数として、掛け合わせると、将来予測ができる…。.pdf資料なんで、自分の勉強用のためにも、キャプチャしたものを貼っておく…。

「2019年版 半導体市場動向」
2019年 群馬大学電気電子工学特別講義Ⅱ集積電子回路工学
第394回 アナログ集積回路研究会講演(東京電機大学非常勤講師 群馬大学協力研究員 中谷 隆之)
https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/lecture/20191029_nakatani.pdf 

米、TSMCのファーウェイ向け輸出と中国国産旅客機阻止も-関係者

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-18/Q5VHYB6TTDS501?srnd=cojp-v2 

『これらの関係者によれば、中国が進めている国産ジェット旅客機開発を妨げ、中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)の半導体調達を一段と締め付ける狙いがある。』
『米政権高官らは米ゼネラル・エレクトリック(GE)と仏サフランとの合弁会社が製造するジェットエンジンの対中輸出を阻止するかどうか2月中に決定する見込み。3人の関係者が明らかにした。このエンジンは、現在飛行試験中の旅客機「COMAC C919」に搭載される予定という。

  関係者によると、米政府はこれと並行し、台湾積体電路製造(TSMC)など海外の半導体メーカーと米サプライヤーが米国外で製造した部品のファーウェイへの販売を阻止するため、輸出管理規則の適用拡大も別途検討している。』

 ※ アメリカの「兵糧攻め」、容赦無いな…。コロナウィルス騒ぎで弱っているところだから、よけい応えることだろう…。

 ※ 「兵糧攻め」については、前にオレも検討したことがある…。

https://http476386114.com/2019/06/19/csba%e3%81%ae%e5%af%be%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e6%96%b0%e6%a7%8b%e6%83%b3%e3%80%8c%e6%b5%b7%e6%b4%8b%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%bc%e6%88%a6%e7%95%a5%e3%80%8d%e3%81%ab%e5%94%96/

※ トランプ政権は、着々と実行して行くようだ…。

湖北省、武漢市概況 日本貿易振興機構(ジェトロ) 武漢事務所 2018年12月

 ※ 武漢の進出海外企業については、この.pdfが、詳しい…。
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/cn/chubu/pdf/overview_wuhan_201812.pdf

※ 長江と漢江が合流する場所で、古くから「九省通衝」と呼ばれて栄えた所らしい…。1858年の天津条約によって開港が強制され、列強が進出し、租界も作られたらしい…。

※ 湖北省政府は、「一主二副経済圏」政策と言うものを策定し、武漢市だけに一極集中にならないように、周辺をも発展させようとしたようだ…。

※ 中国の東西南北を結ぶ「交通の要衝」であり、北京、上海、広州、重慶、成都まで2時間足らずで行けることが、語られている…。

※ 湖北省は、一大自動車産業の集積地で、武漢市・襄陽市・十堰市の三市が製造基地になっている。進出メーカーは、「日産」「ルノー」「PSA(プジョー・シトロエン・アソシエーション)」「ホンダ」「GM」と言うようなものだ…。もちろん、そこに部品を供給する「サプライヤー」企業も、集まっていると思われる…。ここには、「ドイツ企業」は、見当たらないな…。むしろ、フランス企業が集まっている…。

※ 自動車産業だけでなく、次世代の「ハイテク産業」も集まっている…。電子情報産業、ハイテク製造業、新素材産業、バイオテクノロジー・医療機器メーカーなんかだ…。

中国の半導体産業については、前に投稿を上げたことがある…。https://http476386114.com/2019/08/04/%e9%9f%93%e5%9b%bd%e3%80%81%e3%83%9b%e3%83%af%e3%82%a4%e3%83%88%e5%a4%96%e3%81%97%e3%81%ae%e8%83%8c%e6%99%af%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%ef%bc%88%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%91%ef%bc%89/

中国中央政府としては、「半導体」を自前で供給し、合わせて「内陸部」も発展させるべく、計画し、それに従って実行中だ…。湖北省はその有力な省であり、その中心を担うのが「武漢市」及びその周辺都市…、というわけだ…。

※ 人が集住し、しかも一定の収入がある「中産階級」が多いとなれば、「小売業」も集まって来る…。世界中から名だたる「小売り業者」が、進出しているようだ…。

※ 観光スポットも、多いようだ…。中国全土から、観光客が訪問して来る可能性がある…。

※ そして、逆に武漢(及び、その周辺)からは、世界中に観光客が散らばる可能性がある…。武漢市を「封鎖」したのは、遅きに失した、のじゃなければいいが…。SARSの二の舞い、じゃなければいいが…。