職種問わず必要なスキルは? 3大ビジネススキルを点検ビジネススキル強化メソッド(2)

職種問わず必要なスキルは? 3大ビジネススキルを点検ビジネススキル強化メソッド(2)
https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM28BAH0Y2A021C2000000?channel=ASH05029&n_cid=TPRN0016

『「高度化されたスキルを持っていると、他の領域にも転用ができます。使えるスキルが多いと、それらを組み合わせて、自分特有のスキルへと昇華できます」。ビジネススキルに詳しい組織コンサルタントの堀公俊氏は新刊の「ビジネススキル強化メソッド」(日本経済新聞出版)の中で、このように話す。では、どのように身に付けるべきスキルを見つけ出したらいいのか? NIKKEIリスキリングでは、同書の第3章「自分にふさわしいスキルを見つけ出す」を連載で紹介する。

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必ず身につけるべきビジネススキル
職種によって必要となるスキルが違う

仕事で必要となるビジネススキルは、当然のことながら職種によって違います。たとえば、営業職ではプレゼンテーションや交渉のスキルが大切であり、企画職ではリーダーシップや戦略立案のスキルが求められます。

そこで、必要なスキルを職種別に整理した職種別ビジネススキル一覧表をつくってみました。元になったのはテーマ別研修です。さまざまな研修会社が、どんな職種を対象にどんな研修を実施しているかを徹底的に調べて一覧表にまとめました。

ただし、取り上げたのは思考系、対人系、組織系のスキルのみです。業務系、知的生産系のスキルは、職種よりも個人によって必要度が変わるため、この表からは割愛しました。職種に特有なスキルも入れていません。』

『ビジネスの基本をなす3大ビジネススキル

こうやって見ていくと、職種にかかわらず共通して必要なスキルがあることが分かります。それは、企業や社会が重要視するスキルと重なります。

言い換えれば、「それさえ持っていればそれなりに仕事ができる」という超お得なスキルです。早く習得して磨きをかけるに越したことはありません。企業サイドにしても、まずはそれを社員に叩き込むのが効率的です。合わせて3つあり、3大ビジネススキルと呼ぶことにします。

①問題解決

ビジネスは問題解決の連続です。問題発見、原因分析、対策立案、行動決定の4つのステップを繰り返しながら、目標を達成していきます。どのステップも重要ですが、スキルのレベルが上がるにつれて、下流(立案)から上流(発見)に重きが置かれるようになります。

問題解決をうまくやるには、ロジカルシンキング、定量分析、創造思考、意思決定などのスキルが要ります。いわば、思考系のスキルの集大成が問題解決のスキルです。

②コミュニケーション

仕事は一人ではできず、人と人のコミュニケーションで成り立っています。その良し悪しによってチームのパフォーマンスが大きく左右されます。話す、聴く、応える、観る、訊くといったスキルは組織活動の基本です。話し言葉に加えて書き言葉(ライティング)も使いこなせれば鬼に金棒です。

コミュニケーションのスキルをしっかり身につけておけば、コーチング、アサーション、プレゼンテーション、説得、交渉といった他の対人系のスキルへの展開が容易になります。

③マネジメント

組織を効果的に動かせるかどうかはマネジメントにかかっています。目標を立て、ヒト・モノ・カネ・時間などを手配し、計画通りに進むよう仕事を管理していきます。部下を持つ管理職はもちろん、あらゆるビジネスパーソンが身につけるべきスキルです。

マネジメントのスキルを広くとらえると、大半のビジネススキルが含まれるようになります。戦略立案や企業会計からタイムマネジメントやプロジェクトマネジメント、果ては業務改善や人材開発まで、幅広いスキルが該当します。』

『3大ビジネススキルの実力を調べるには

このように3大ビジネススキルは、ビジネス活動の基本をなすと同時に、他のスキルを学ぶ基盤となります。それぞれに奥が深く、一生かけて極めていくものなのかもしれません。

余談になりますが、3大ビジネススキルがどれほど身についているか、簡単に調べられる方法があります。会議を舵取りするファシリテーターとして、ファシリテーションのスキルを実演するのです。

会議は組織の縮図だと言われています。会議という限られた場で、問題解決、コミュニケーション、マネジメントのスキルを発揮するのがファシリテーションである、ととらえることもできます。

そのため、ファシリテーションのレベルを見れば、その人の3大ビジネススキルのレベルがおおよそ分かります。どれが得意でどれが不得意かがつかめるようになるのです。

であれば、まずはファシリテーションにトライしてみて、そこから3大ビジネススキルのどれを伸ばすべきかを考える、というのも一法です。どのスキルに取り組むべきか迷っている人がいたら、ファシリテーションを入り口にしてみることをお勧めします。
堀公俊
組織コンサルタント。日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ビジネススキル図鑑」「ビジュアル ビジネス・フレームワーク[第2版]」など。

※「ビジネススキル」の記事一覧はこちら https://style.nikkei.com/career/ASH05029

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