Q&Aでわかる今さら聞けない接待マナー当日編1上座がどこかわからない?

Q&Aでわかる今さら聞けない接待マナー当日編1
上座がどこかわからない?
https://nikkei.gnavi.co.jp/article/0002/?sc_cid=nikkei_fixdenshiossme

 ※ なるほどなあ…。

 ※ 大変なものだ…。

 ※ 接待されたことも、したことも無い人生を送って来たが、それなりに「マナー」はあるわけだな…。

 ※ 大体、接待どころか、スーツすら、たまーにしか着たこと無い人生を送ってきた…。
 ※ スーツ着るどころか、会社勤めすらしたこと無い…。

 ※ それでも、「上座」の決まりごととか、参考になったよ…。

 ※ 特に、「中華」の円卓での「順番」は、「時計回り」「反時計回り」とかじゃ無いんだな…。

 ※ そーいや、「南面」とか「北面」とか、聞いたことがあったな…。

池上彰と歩く「アフリカビジネス」

池上彰と歩く「アフリカビジネス」「新参者」ニッポンにチャンス!
https://special.nikkeibp.co.jp/as/201207/africa/vol2/

『21世紀最も有望なビジネス市場として世界中から注目されるアフリカ。
ただし、その成長に絶対に欠かせないことがあります。

それは「舗装された道路+十分な設備を持った港湾=物流インフラの整備」

なぜ、物流インフラの整備が、アフリカの成長にとって不可欠なのでしょうか?

理由は2つあります。

[1]アフリカ大陸は巨大で、かつ鉄道が発達していません。このため人の移動手段は、物流の要として、自動車が主役となります。自動車が主役となるためには、道路が適切に舗装されて、大陸の隅々にまで通る必要があります。道路の充実が、社会の発展と経済成長のカギを握っているのです。

[2]アフリカには、港を持たない内陸国が16カ国もあります。こうした国は、自国の港がないため、単独でアフリカ大陸外の欧米やアジアと貿易することができません。資源を輸出するにも、物資を輸入するにも、近くの沿岸国の港を借りるほかないのです。

このため、内陸国は沿岸国と仲良くすることが重要です。沿岸国は自国の港を整備して、国際貿易の拠点とすることが重要です。

幹線道路を整備し、拡充した沿岸国の港と内陸国をつなぐ。アフリカの経済発展には、一国を超え、複数の国を巻き込んだ、経済の「回廊」づくりが、必要なのです。

今回私が取材したインド洋に面したケニアやモザンビークは、まさに東アフリカの貿易と経済の拠点になり得ます。インド洋に面したケニアやモザンビークの港湾を発展させ、ウガンダやマラウィなどの内陸国と幹線道路でつなげば、大きなビジネスチャンスが生まれるのです。

物流インフラが充実すれば、アフリカが、中東、ヨーロッパ、インド、東南アジア、中国、そして日本とを結んだ「環インド洋経済圏」のハブとなる。中世に栄えた「インド洋の時代」が21世紀に蘇ろうとしています。

アフリカの発展には物流インフラの改善が欠かせません。そしてその改善に今、日本の国際協力がどう役立っているのか、JICAアフリカ部の倉科芳朗さんに解説いただきました。

アフリカ54カ国のうち16カ国が内陸国です。アフリカの4分の1の人が、港を持てないという「ハンディキャップ」を抱えているわけです。つまり、単独で欧米やアジアと貿易ができません。

現在も、これからも隣の沿岸国の港を借りているわけですが、港湾設備も道路も整備されていないため、貨物を運ぶのにものすごく時間と手間がかかるため、物流コストがかさみます。

このため、アフリカは、経済が未発達で、人々の収入が少ないのに、物価が高く、人件費も高い、という状態にあります。

道路が未整備だと、アフリカ大陸内での貿易や、自国内での経済発展もむずかしくなります。経済だけではありません。一般の人が、学校に行ったり、病院に行くのも一苦労ですから、社会生活も充実できませんし、教育水準も上がりませんし、医療の普及も妨げられてしまうのです。

そんなアフリカの物流インフラを改善としようと、日本の知恵と技術とお金で、アフリカの沿岸国の港湾と内陸国とを幹線道路で結び、巨大な経済の「回廊」をつくるプロジェクトが、いくつも進行中です。

モザンビークでは、インド洋に面したナカラ港を開発し、マラウイなど隣国までを結んだ「ナカラ回廊」の構築がスタートしました。

ケニアでは、モンバサ港を開発し、ウガンダ、ルワンダなどの隣国までを結んだ回廊づくりがスタートしています。

こうした複数の国を結んだ経済「回廊」が機能し、地域の経済が活性化するためには、道路や港などハードの整備もさることながら、「通関業務」というソフトの簡素化が必要となります。

モザンビークは、ポルトガルの植民地から1975年に独立し、社会主義路線をとりましたが、77年から92年まで内戦が続きました。結果、経済は停滞し、アフリカでも最貧国のひとつとなってしまいました。

そのモザンビークは、大きく羽ばたこうとしています。

政情が安定した上に、本来の地理的な条件が、経済面から注目されようとしているのです。インド洋に面したアフリカ東海岸南部に位置し、いくつもの良港を抱えているモザンビークは、グローバル時代にきわめて有利な場所にあるのです。

中世から近世にかけては、中東やインド、そして中国から船が往来し、さらにはポルトガル船もやってくるなど、モザンビークの港は、インド洋貿易の要として繁栄しました。

再三記しているように、16世紀には日本からの天正少年使節団がモザンビーク島で半年を過ごしているなど、日本ともかかわりがありました。

アフリカが資源国として、世界最後の巨大消費市場として、輸出入双方の面で注目される今、天然の良港を有するモザンビークは、自国はもちろんマラウイや南アフリカなど近隣諸国をも巻き込んだ国際経済の拠点となり得るのです。

すでにその萌芽が芽生えています。

モザンビークの稼ぎ頭は、首都マプトにあるモザール社のアルミニウムの精錬事業です。モザール社はモザンビークと南アフリカ、日本の三菱商事の共同出資で98年にスタート。モザール社のアルミ工場周辺は経済特区に指定され、オーストラリアから輸入したボーキサイトを南アの電力を活用してモザンビークで精錬、ヨーロッパなどに輸出する、洗練された加工貿易のかたちを一気に確立しました。

モザール社の成功を背景に、マプトと南アの首都ヨハネスブルグが道路で結ばれて「マプト回廊」ができあがり、アフリカ南部有数の経済圏となろうとしています。

このマプトの成功を受け、モザンビークでは、港を整備した上で、隣国までを結ぶ道路網を構築し、周辺地域で農業開発や工業開発を行い、国際的な経済ネットワークをつくりあげる「回廊」事業を次々と始めています。

今回私が取材したのは、「回廊」の代表事例となりそうな、北部の港ナカラと北部最大の都市ナンプラ、さらにその奥のマラウィまでを結ぶナカラ回廊プロジェクトです。

南部の首都マプトの急速な発展に比べ、モザンビーク北部は開発が遅れていました。けれどもナカラは水深14mもある天然の良港であり、巨大船舶を停泊させるのにうってつけです。中世から近世にかけては、インド洋貿易の拠点ともなったナカラ。このナカラを中心に今、日本の国際協力でさまざまな改革が進んでいます。現地を取材しました。

ケニアの首都ナイロビから東南に下って460キロ。インド洋に面した港町モンバサ。人口66万人。ナイロビに次ぐケニア第2の都市です。

モンバサは今、アフリカ東海岸の「シンガポール」となることをめざし、いくつものインフラ開発事業に着手しています。

開発事業は主に3つ。1つめが、コンテナバースの拡張工事。2つめが、周辺の道路延伸と拡張工事。そして、3つめが、経済特区の選定と建設です。

なぜ、コンテナバースを拡張しているのか。なぜ道路を広げようとしているのか。なぜ経済特区を設けようとしているのか。

それは、モンバサが、ケニア自身はもちろん、近隣の内陸国であるウガンダ、ルワンダ、ブルンジなどにとって唯一最大の輸出入の拠点になり得るからです。

こちらの地図をごらんください。

ケニアには、このモンバサを輸出入の拠点にして、首都ナイロビを抜け、地熱発電で発展するオルカリア(こちらに関しては、電力開発のコーナーで、改めて詳しくレポートします)を通り、国境を越えてウガンダに至る「北部回廊」をつくろう、という広大な構想があります。

アフリカにとって、物流インフラの整備は経済発展の必要条件。港湾整備と回廊づくり、国境を越える際の通関業務の簡素化がすすめば、経済の血の巡りは一気によくなり、経済発展に拍車がかかります。

モンバサは、歴史的にも地理的にも東アフリカの経済発展の拠点となり得る条件を有しています。

複雑な入り江の奥に位置するために、どんなサイクロンが来ても荒れることのない静かな港。インド洋に面し、中東、ヨーロッパ、インド、東南アジア、さらには遠く中国や日本とも貿易をするのにうってつけのロケーション。

地理的に恵まれた天然の良港をめぐって、中世の昔からモンバサの港を巡ってさまざまな国の人々が争奪戦を繰り広げました。

中東のイスラム商人が船で訪れ、インド洋の貿易の要として栄えてきました。大航海時代になるとポルトガルなどヨーロッパの船がこの港を活用するようになり、オマーンとポルトガルがこの港を奪い合うようになりました。

19世紀末、ケニアがイギリス植民地領になると、イギリスは、モンバサからナイロビ、隣国のウガンダ首都カンパラを結んだケニア鉄道を敷設し、まさに今構想中の「北部回廊」の礎を築きました。

そして21世紀。モンバサは再び歴史の表舞台に立つチャンスを得ました。

港のすぐ脇には美しい珊瑚礁があり、リゾート地としての可能性も秘めている。すでに国際空港もあり、海外からの人のアクセスにも適しています。

モンバサの潜在力を見越して、ケニアでは、経済特区に選定し、さまざまな産業の誘致を行おうと計画しています。

ただし、モンバサの現状は問題が山積です。

すでに大きな港がありますが、出入りする貨物の総量は港の物流処理能力をはるかに超えています。港にはコンテナが山積み。付近も道路にまであふれ帰っています。

そのうえ、首都ナイロビに向かう道路も、舗装はされているものの片道1車線。モンバサ市内は常に大渋滞で、市内を抜けるのにも一苦労。通関業務も近代化されていないために時間がかかります。

せっかく港についたコンテナが船から荷揚げされるまでに、なんと1ヵ月以上もかかることがあり、目的地に着くのに1ヵ月半かかるのも珍しくないそうです。

物流インフラの脆弱さが経済成長のボトルネックとなる。解消するには、荷揚げしたコンテナをさばくコンテナヤードを大幅に拡張し、港の周囲の道路網を拡張し、延伸して、渋滞を解消するしかありません。

そこで日本の出番です。現地で日本の国際協力がどう機能しているのか。JICAケニア事務所の野田光地さんに案内いただきます。

有史以来近世に至るまで、インド洋は世界経済の中心地でした。中東、インド、東南アジア、中国、ヨーロッパ、そしてアフリカ東海岸。インド洋をぐるっと囲んで、人々が、物資が、文化が、行ったり来たりしました。

中でもアフリカ東海岸には天然の良港がいくつもあり、さまざまな国の商人でにぎわいました。今回取材した、ケニアのモンバサも、モザンビークのナカラとモザンビーク島も、まさにそんな歴史ある港です。

近代になって鉄道が登場し、現代になって自動車が登場するまで、世界の物流を担っていたのは、圧倒的に「船」でした。ゆえに物流において最も重要な装置は「港」でした。アフリカ東海岸の港町は、今よりはるかに栄えた国際都市だったのです。

ヨーロッパによる植民地化、独立後の混乱や内戦といった不幸を乗り越え、いま、アフリカは再び歴史の表舞台に立とうとしています。同時に、中国、東南アジア、インド、中東、そしてアフリカ東海岸に囲まれた、環インド洋経済圏が、世界で最も成長の余地のある地域として立ち上がってきます。

今回取材した国際港が、幹線道路の開発とセットになって、自国はもちろん隣の内陸国までをも巻き込んだ巨大な物流回廊として完成するとき、それはアフリカの新時代を象徴する経済圏がいくつも誕生するときでもあります。

そんなアフリカの物流革命に、日本の知恵が、技術が、資金が、企業が、重要な役割を果たしている。アフリカと日本の関係は、これからますます深くなっていく。現地を歩き回って、そんな実感を持ちました。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Twitter
Facebook
mixiチェック

日経BP社
日経ビジネスオンライン 』

日本人の承認欲求 (新潮新書) 新書

日本人の承認欲求 (新潮新書) 新書
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%89%BF%E8%AA%8D%E6%AC%B2%E6%B1%82-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%A4%AA%E7%94%B0-%E8%82%87/dp/4106109476

 ※ テレワークを阻んでいるのは、結局は「ヒトの社会的欲求」という話しかい…。

 ※ ことは「欲求」「欲望」なんで、課題解決するのは難しい…。

 ※ 「解脱じゃあ。解脱するんじゃあ。」…。

『苦手な上司も、厄介な部下も、根っこは同じ!?

ムダな出社を命じられる、在宅勤務なのに疲れる、新人が職場に馴染まない。
コロナの感染拡大が落ち着くと、多くの企業は瞬く間に出社へと切り替えた。
日本でリモート改革が進まない原因は、閉ざされた組織に巣くう特異な「承認欲求」にある。
誰もが持つ認められたい気持ちをコントロールし、満たされるにはどうすればいいのか――
組織研究の第一人者が、日本的「見せびらかし」文化の挫折と希望を解き明かす。』

『(目次)

序章 テレワークの普及を拒む、最大の「壁」

「日本的な働き方」のナゾを解く、二つのキーワード/テレワーク生活で気づいたこと

そしてメンタルにも支障が/薄れる管理職の存在感/社内の勢力図が変わった

日本の弱みを強みに変えられるか

第一章 「テレワークうつ」の正体は承認不足

一 なぜ出社しないと不安になるのか?

奪われた「見えない報酬」/誤解・軽視される承認欲求/自分を綺麗に映す鏡がほしい
リモートでは得られない承認もある/同期生に会えない不安/後々まで残る「承認不足」のダメージ

すぐに廃れた「リモート飲み会」/なぜ、自信が失われたのか/リモートだと緊張しないワケ

「気楽さ」と「物足りなさ」は表裏一体/葛藤の背後にある「承認欲求の呪縛」/部下が見えない上司の憂鬱

仕切りがないオフィスへのこだわり/大部屋で働きたがる上司は、よい上司か?/管理職特有の承認欲求とは

二 テレワークで気づいた会社の存在感

日本人にとって「会社で認められる」意味は/能力・個性が認められる唯一の場所
日本の企業人は社外に友人がいない/会社は「見せびらかし」の場

第二章 「見せびらかし」文化の罪

一 やる気の原動力は「見せびらかし」?

役職ポストの威光/「見せびらかす」ための競争/理性で制御できない、肥大化した承認欲求

二 「働き方改革」と生産性向上の足を引っ張る承認欲求

上司の目がないと〝やる気〟が出ない/認められるための残業?/根強い役職ポストへの執着

ムダがムダを呼ぶ本末転倒の連鎖

三 承認の相互依存がゆがめる人事

「近くにいる者ほど評価される」という法則/承認の返報性原理

第三章 「見せびらかし」から「チラ見せ」へ

一 奪われた「ハレの舞台」

テレワークで「見せびらかし」が困難に/「偉さ」の基盤が崩壊

フラット化する社会に「偉さ」は無縁/回り始めた負のスパイラル

二 「チラ見せ」に長けたZ世代も……

自尊感情を表に出さない日本の若者/叩かれないための「チラ見せ
Z世代は「チラ見せ」の達人/管理職も外では「チラ見せ」が必要

「チラ見せ」で品格が問われる社会/チラ見せに呼応した、社内の「ほめる」取り組み
嫉妬を避けるため表彰も控えめに/内向きになった若者/リアルな関係に飢えるZ世代

第四章 テレワークで反転攻勢に……そのカギは

一 日本人の価値観も「ハイブリッド型」に?

コロナ禍を改革の好機に/「ハイブリッド型」の働き方が主流に/コスモポリタンとローカル

テレワークの制度化が転機に/共同体の呪縛から脱却

二 消える承認の「床」と「天井」、そして「壁」

承認の「床」が抜ける?/捨てる神あれば拾う神あり/「天井」にも穴が開く

三 副業が「個」を解き放つ

「副業解禁」のインパクト/副業で社会的な尊敬を得るチャンスが/起業の原動力は
強い承認欲求/テレワークが切り開くシームレスなキャリアチェンジ/コワーキング
スペースが承認の場に/崩れる会社の「壁」/時間の「壁」も消える/テレワークで得をする人

四 日本人が捨てるもの、生かすもの

「濃い関係」の強み/「見せびらかし」文化の復権/「偉い」から「すごい」「さすが」……へ

会社のなかにも新たな変化が

あとがき 』

テレワークで行き場失う承認欲求

テレワークで行き場失う承認欲求 偉さ誇る時代の終わり テレワークと承認欲求(上) 同志社大学政策学部教授 太田 肇
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXZQOCD237TV023052022000000

『2022/7/4

 新型コロナウイルス禍を受けて、半ば強制的にテレワークが導入されてからおよそ2年が経過した。コロナ禍が落ち着きを見せるとともに大都市圏では通勤ラッシュが復活し、オフィスにもにぎわいが戻ってきた。会社が対面での働き方に戻し、出社を求められるようになった会社員も多いだろう。

テレワークの普及で管理職が「偉さ」を誇る時代は終わりつつある(写真はイメージ)

 各種の調査から分かってきたのは、テレワークでどうしてもできない仕事はさほど多くないという事実だ。営業や窓口業務のほか、製造や建設現場の仕事ですらリモートでこなせるようになっている。むしろテレワークの定着を妨げる「見えない壁」が社会的・心理的な要因の中にあることが分かってきた。

 拙著『日本人の承認欲求 テレワークがさらした深層』(新潮新書)は、社員の承認欲求、とりわけ職場という共同体の中で自分の存在感を示そうとする日本人特有の表れ方がテレワークの普及を妨げていることを明らかにした。さらにテレワークだけでなく、組織のスリム化やムダの削減といった改革にも少なからぬ影響を与えている。

 その一端は次の調査結果からもうかがえる。パーソル総合研究所(東京・港)が2020年3月にテレワークを行っている人を対象に行った調査では、回答者の4分の1以上が「私は孤立しているように思う」「私には仲間がいない」と答えた。テレワークの頻度が高いほど孤立感も強くなる傾向がみられた。

 なかでも管理職がテレワークの影響を強く受けていることは、「必要がないのに出社を命じられる」「リモート飲み会の開催を執拗に迫られる」といった部下が口にする不満の声からもうかがえる。

 管理職の承認欲求はこれまであまり注目されてこなかったが、他の欲求に勝るとも劣らない力で人の態度や行動に影響を及ぼすことが明らかになってきた。わが国特有の組織・社会構造によって欲求が前述した独特の表れ方をすることもわかってきた。

 「序列」意識させる大部屋オフィス

 本人がどれだけ意識しているかはともかく、日本企業の管理職にとって会社は自分の「偉さ」を見せびらかす場であり、それによって承認欲求を満たしているといってよい。地位の序列は「偉さ」の序列であり、大部屋で仕切りのないオフィスは序列を見せびらかすのに適した構造になっている。部下は上司の一挙手一投足に注目し、ひと言ひと言に耳を傾けてくれる。自分が仕切る会議やイベントは管理職にとってはハレの舞台だ。

 程度の差はあれ、非管理職や若手社員も意識は同じだ。社内での地位は低くても下請け企業や取引先に会社のブランドをひけらかすことがある。若手社員も新人が入ってきた途端にがぜん張り切り、先輩風を吹かす。先輩が新入社員を公私両面で指導するメンター制度も、メンティー(指導される側)はともかくメンター(指導する側)のモチベーションは明らかにアップする。

 背景にタテ社会と共同体型組織

 自分の「偉さ」を見せびらかすことによって承認欲求を満たす日本人サラリーマンの志向と行動特性は、日本の組織・社会特有の構造から生じている。

 一つは、わが国がいわゆる「タテ社会」(中根千枝著『タテ社会の人間関係』)だということである。社内の上司と部下の関係だけでなく、元請けと下請け、顧客と店舗、さらには取引先との間でも上下関係ができ、そこから「偉さ」の序列が生まれる。敬語や言葉遣いにそれが象徴的に表れる。要は「対等」という概念がないのだ。接待や宴会は「偉さ」を見せびらかす場でもある。

 もう一つは会社がイエやムラのような共同体としての性格を備えていることである。日本企業はいまだに終身雇用の枠組みを残しており、転職や中途採用などメンバーの入れ替わりが少ない。メンバーが固定化すると、自然に「偉さ」の序列ができる。

 このようなタテ社会と共同体型組織は、かつての工業社会、とりわけ少品種大量生産型システムとは相性がよかった。決まったものを正確に作るには、軍隊のような上意下達の規律正しい組織が効率的だった。単純な事務作業が中心のオフィスも同じだ。』

『ところが、ネットの世界は基本的にフラットである。テレワークはタテよりヨコの関係で進められる。これまで管理職が担ってきた情報の集約、伝達、仕事の配分といった仕事の多くは不要になり、組織の階層は少なくて済む。当然、管理職の数も減る。その結果、「偉さ」の源であるシンボルが消滅していく。

 テレワークだと物理的にも、社会的・心理的にも共同体の境界があいまいになる。上司からすると自分の存在を認めてくれる部下は目の前にいないし、部下は社外の人たちとネットワークを築いていく。情報・ソフト系の企業などでは、もはや会社の内と外との境界さえわかりにくくなっている。そのようななかで自分の「偉さ」を示そうとすると部下たちは離れていくか、下手をするとパワハラ扱いされるのがオチだ。

 健全な承認欲求を原動力に

 とはいえ、「見せびらかしたい」という意識は米国の心理学者アブラハム・マズローのいう「尊敬の欲求」(承認欲求の一部)からくるもので、それ自体を否定すべきではない。そもそも「欲求」である以上、食欲や性欲などと同様に捨て去ることは難しい。問題は人格的な上下関係に基づく「偉さ」を誇るところにあり、人格的に対等な関係の中で個々人が能力や業績、個性などを認められる場をつくればいいわけだ。

 ある機械メーカーでは、製造した機械に製作者の名前を入れて出荷するようにしたところ、若手の離職者がほぼゼロになった。毎月研究会を開いてメンバーが順番に自分の実績や得意なことを発表している職場では、メンバーの帰属意識や一体感が目にみえて高まったという。

 新たに表彰制度を取り入れた会社では「社員が失敗を恐れず挑戦するようになった」「社員のモチベーションが上がって業績がV字回復した」といった声が聞かれる。

 スポーツや芸能などの世界を見れば分かるように、「自分をアピールしたい」という欲求は活躍と成長の原動力にもなる。コロナ下のテレワークで従来の価値観や行動様式が通用しなくなった今こそ健全な形で承認欲求を満たせる場を広げていきたい。
太田肇(おおた・はじめ)
同志社大学政策学部・同大学院総合政策科学研究科教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。経済学博士。専門は組織論、とくに「個人を生かす組織」について研究。日本労務学会常任理事。組織学会賞、経営科学文献賞、中小企業研究奨励賞本賞などを受賞。『「承認欲求」の呪縛』(新潮新書)、『「ネコ型」人間の時代』(平凡社新書)、『公務員革命』(ちくま新書)、『「見せかけの勤勉」の正体』(PHP研究所)、『個人尊重の組織論』(中公新書)、『「超」働き方改革』(ちくま新書)、『同調圧力の正体』(PHP新書)など著書多数。近著に『日本人の承認欲求 テレワークがさらした深層』(新潮新書)。』

出木場久征(いでこば ひさゆき)

出木場久征(いでこば ひさゆき)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%BA%E6%9C%A8%E5%A0%B4%E4%B9%85%E5%BE%81

『出木場 久征(いでこば ひさゆき、1975年〈昭和50年〉4月22日 – )は、日本の実業家。株式会社リクルートホールディングス代表取締役社長兼CEO。』

『経歴

鹿児島県出身。早稲田大学商学部卒業後、1999年にリクルート(現・リクルートホールディングス)に入社。

旅行領域や美容領域をはじめ、数々の情報誌のネットメディア化、オンライン予約一般化等、デジタルシフトを牽引した。

2012年に執行役員就任後、同年自身が買収を推進したIndeedのチェアマンに就任。

同社のCEOとプレジデントを経て、2016年よりリクルートホールディングス常務執行役員、2018年より専務執行役員としてHRテクノロジー事業を急速育て、グループのグローバル化を強力に推進した。

2019年に取締役就任、2020年より副社長執行役員を兼任し、ファイナンス本部、事業本部(COO)を担当。2021年より代表取締役社長兼CEO。

略歴

1999年3月 早稲田大学商学部卒業
1999年4月 株式会社リクルート(現・リクルートホールディングス)入社
2012年4月 株式会社リクルート(現・リクルートホールディングス)執行役員 R&D、グローバル本部・アジアジョブボード担当
2012年9月 Indeed, Inc. チェアマン
2013年10月 Indeed, Inc. CEO兼チェアマン
2015年10月 Indeed, Inc. CEO
2016年4月 株式会社リクルートホールディングス常務執行役員 グローバルオンラインHR SBU(現 HRテクノロジーSBU)担当
2018年1月 株式会社リクルートホールディングス専務執行役員 事業本部(COO)担当、RGF OHR USA, Inc. CEO and Director(現任)、RGF Staffing B.V.(2019年11月にRecruit Global Staffing B.V.から社名変更)Chairman and Director(現任)
2018年4月 株式会社リクルート取締役(現任)
2019年4月 株式会社リクルートホールディングス専務執行役員 経営企画本部(CSO)、管理本部(CRO)、事業本部(COO)担当、Indeed, Inc. Director(現任)
2019年6月 株式会社リクルートホールディングス取締役 兼 専務執行役員 経営企画本部(CSO)、管理本部(CRO)、事業本部(COO)担当
2020年4月 株式会社リクルートホールディングス取締役 兼 副社長執行役員 ファイナンス本部、事業本部(COO)担当
2021年4月 株式会社リクルートホールディングス代表取締役社長 兼 CEO(現任)[1]

現職

株式会社リクルートホールディングス代表取締役社長 兼 CEO
Indeed, Inc. Director
RGF OHR USA, Inc. CEO and Director
RGF Staffing B.V. Chairman and Director 』

リクルート社長、最高益も反省 求人サイト改革急ぐ

リクルート社長、最高益も反省 求人サイト改革急ぐ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC274CZ0X20C22A5000000/

『リクルートホールディングス(HD)は2022年3月期連結の売り上げ、利益いずれも過去最高となった。だが、出木場久征社長兼最高経営責任者(CEO)は決算説明会で反省の弁を語った。新型コロナウイルス禍を受けてテクノロジー人材の採用を抑えていたが、続けるべきだったと話す。

「今後の多くのイノベーションのチャンスを考えると、一定規模のテクノロジー人材の採用は、長期目線をもって継続しておくべきだった」。出木場氏は5月16日、22年3月期決算の説明会でこう話した。

リクルートHDはコロナ禍の中で、12年に買収した米求人検索サイト会社、インディードなどHRテクノロジー事業の採用を抑制してきた。コロナ流行初期の20年度は4~6月期の新規採用をストップ。その後、採用を再開したものの例年より少なくなった。
「テクノロジー人材の採用は、長期目線をもって継続しておくべきだった」と語った出木場久征社長兼最高経営責任者(CEO)

多くの企業が、世界経済の展望が見えない状況の中、目の前で必要というわけではない人材の採用には慎重になった。企業として合理的な判断ともいえる。

それでも出木場氏が人材確保を続けておくべきだったと語る理由の一つに、コロナ禍で経済のオンライン化が進み、IT(情報技術)人材の争奪が一段と激しくなっていることが挙げられる。

ある証券アナリストは「米アマゾン・ドット・コムや米マイクロソフトなど大手とすでにエンジニアの奪い合いとなっており、今後さらに優秀な人材を採用することが難しくなると予想される。そうしたことを考えると、もっと積極的に取っておけばよかったという気持ちがあるのでは」と話す。


追い風はいつまでも続かない

リクルートHDの22年3月期連結業績は、売上高にあたる売り上げ収益が前の期比26.5%増の2兆8717億円、純利益は2.3倍の2968億円と、いずれも過去最高となった。

背景にあるのはHRテクノロジー事業の成長だ。同事業の調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は4.4倍の2931億円で、リクルートHD全体の6割以上を占める。CLSA証券の加藤純アナリストは「想定以上の伸びだった」と振り返る。

HRテクノロジー事業の売り上げが75%以上を占める米国では、経済が活性化する中で採用ニーズが増加するなど労働市場の需給がひっ迫し、業績を押し上げた。

23年3月期連結の売上予想は15%増の3兆3000億円で、HRテクノロジー事業は10~20%の増収を見込む。

ただ、リクルートHDは追い風がいつまでも続くとは見ていない。

決算資料では「労働市場の需給の乖離(かいり)は23年3月期を通じて次第に縮小していくことを想定している」と明記。UBS証券の福山健司アナリストも「22年度後半には落ち着いてくるのではないか」と指摘する。

だからこそ重要になるのが、中長期で掲げるインディードのビジネスモデルの変革だ。出木場氏が人材確保を続けておくべきだったと語る戦略上の事情がここにある。
リクルートHDはHRテクノロジー事業の従業員数を大幅に増やす予定だ

現在のインディードの事業は、求職者が企業の求人情報を閲覧するたびに料金を得る「クリック課金」型のモデル。求人情報をクリックすれば、採用につながらなくても収益を得られる。これを改め、優秀な人材が面接に至ったり採用されたりといった実績に応じて見返りを得る「成功報酬」型に近いかたちへシフトするビジョンを示す。

出木場氏は「1採用当たりでいうと給料の1%も課金できていない。何とかしてこれを2%、3%としていく」と収益拡大を狙う。現在は採用、不採用にかかわらず一定の金額を得ているが、採用された場合などに一段と高い金額を得られる仕組みを整え、収益を増やす。

この変革はインディードを利用する企業にとってもメリットとなり得る。クリック課金型での支払いに企業からの不満がないわけではなく、「今後は成果が出ないサービスには課金してくれなくなる可能性もある」(アナリストの福山氏)。リクルートHDはそうした流れも読んで、事業の舵(かじ)を切ろうとしている。

「瞬時にマッチング」が理想

リクルートHDが新たな事業モデルで収益を出すには、求職者と企業とのマッチングの成功率を向上させる仕組みが欠かせない。人工知能(AI)の活用などで、「より短期間に」「最適な相手と結び付ける」必要がある。そこには同社が以前から掲げる「ボタンひとつで就職できる世界」という理想がある。そうした道筋のためにテクノロジー人材が必要なのだ。

HRテクノロジー事業の22年3月時点の従業員数は約1万3000人。23年3月期には新たに4000人規模で採用していく予定だといい、広告宣伝費も含め約1000億円の費用増加を見込む。
会見で反省の弁を語った出木場氏。インディードの再加速に向けた強い意志が読み取れる。

(日経ビジネス 藤中潤)

[日経ビジネス電子版 2022年5月27日の記事を再構成]』

サントリー、「社長のおごり自販機」を全国展開

サントリー、「社長のおごり自販機」を全国展開 出勤者減なのに「法人自販機」に注力するワケ
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2204/01/news115.html

 ※ なるほど…。

 ※ 考えるものだ…。

『しかし、在宅勤務が定着した現在、オフィスに出社する人も減少している。なぜ、同社は新たな成長エンジンとして法人向け自販機を選んだのだろうか。

 その理由として須野原氏は、屋外に設置したものとは異なり、特定の人に直接サービスを提供できる点と、取り込めていなかった需要があると説明する。』

『同社が、オフィスワーカーを対象に16年に実施した調査では、オフィス内で飲む飲み物を64%が「外から持ち込んでいる」と回答。オフィス内の自販機を利用する人は19%にとどまった。須野原氏は「極めて少ない。当社の努力が足りず、伸びしろがあると考えた」と振り返る。

今まで逃していた層の獲得に向け、法人向け自販機の開発を加速。自販機を通じて、法人が抱える経営課題の解決に向けた提案を進めるとしている。』

『そのひとつが「社長のおごり自販機」。社員2人で自販機の対象部分に社員証を同時にタッチすると、それぞれ飲み物が無料でもらえるというもの。飲料代は社長……ではなく設置先の法人負担となる。』

『また、職場環境の充実を図るサービスとして「ボスマート」を展開する。同サービスは自販機の決済機能に着目。自販機をセルフレジとして活用し、ラックで展開する軽食を購入できるようにした。

 導入費や月額費は無料。食品までラインアップを拡充することで、お客を自販機の前へ誘引することが目的だという。』

『機種によって異なるものの、自販機内の商品スぺースは30あるのに対し「購入ボタン」は36個と、余剰ボタンがある。この余剰分を軽食用のレジボタンとして活用することで、商品を減らさずに食品の展開が可能となった。展開する軽食は食品メーカーから仕入れ、飲料と同時に補充作業を行う。』

「人の話を最後まで聞く」は、人間関係の奥義。

「人の話を最後まで聞く」は、人間関係の奥義。
https://blog.tinect.jp/?p=74242

 ※ 『人の話を聞く事は胆力の提示である』…。よくよく噛みしめておこう…。

 ※ 『人間、どうしてもバイオリズムなどもあって「ちょっと言い過ぎる」ような場面が時にある。』…。

 ※ 「バイオリズム」などと言う「高級なもの」じゃないが、メンタル的に不調で、ちょっと「失敗した」経験を最近したんで、語っておく…。

 ※ 月イチくらいで、かかりつけ医に診てもらっている…。それで、最近も行ったんだが、新たな薬の処方を受けた…。

 ※ そしたら、一粒飲んだだけで、「強烈な眠気(ねむけ)に襲われた」…。車の運転なんか、止めた方がいいレベルの眠気だった…。

 ※ それで、その旨すぐに連絡したら、「飲むのは、止めてくれ。」と言われた…。「分かりました。」と答えて、指示に従った…。

 ※ しかし、頭のボーっとした状態は、ほぼ一日中続いたんだよ…。

 ※ そういう頭の状態、精神状態で、あることがあって、「コールセンター」に問い合わせた…。

 ※ 普段だったら、「しごく穏当に」応対するんだが、そういうメンタル不調状態だったんで、つい「言を、荒げて」しまった…。

 ※ まだまだ、オレも「人間修行」「精神修養」が足らんのよ…。

 ※ それでも、すぐに気づいて、終わり際に「丁重に」フォローは、入れといた…。スマンかったな、お嬢さん…。まだまだ、「修行」が足りんのよ…。

 ※ そっち方面でも、「昨日の我に、今日は」勝たんとな…。

『仕事における悩み事の一位は人間関係だという。

一口に人間関係といっても色々あるが、今日は他人とうまくやっていくという観点から役立ちそうな話をしてみようかと思う。

否定から入るコミュニケーションが普通だった若い頃

のっけから恐縮だが、若い頃の僕はかなりコミュニケーションに難を抱えていたように思う。

このコミュニケーション障害がどこに起因していたかだが、原因の一つに就労前は”否定から入るコミュニケーション”割とが許されていたというのはあると思う。

学生時代のコミュニケーション作法は真剣勝負であった。

そもそも気心がある程度しれた相手としかコミュしないという事もあったとは思うが、人を認めるという作法がそこにはほぼなく、むしろ相手をdisる事が普通であった。

例えば相手が何か主張しはじめたら

「それはおかしい」

「でも、こういう事もいえるんじゃない?」

という反論が提示される場面が多く、それをキッカケにロジカルや知力でもっての殴り合いがスタートする事もしばしばあった。

進学校の生徒や医学生は一般的には高い知性を有している。

若く、プライドの塊のような彼らは兎に角鼻っ柱が強く、強烈な自己主張を提示する事が集団の中で埋没しない為にも許されるという側面があった。

このような会話に時にイラッとさせられたり険悪なムードを通り越して絶縁状態へと発展する事も多々あった。

だが、それはそれでまあ「合う人と合わない人がいる。仕方がない」と皆で諦めていた。
人の世は過ちで満ち溢れているが、それでも社会はちゃんと成立している

正直…僕はかなり長い間これを一般的な会話のお作法だと思っていたのだが、働き始めてから「これだと駄目だ」という事を幾度となく痛感するようになった。

若い医者にとにかくありがちな事の1つに、頭ごなしに患者さんやコメディカル含む同僚を説教にも近い態度でもって批判してしまう事がある。

必ずしも悪気があってそうしている訳ではないのだけど、こういう高慢な態度からは適切なコミュニケーションはまず発生しない。

正しいか正しくないかでいえば…正論をぶちまけている側にも一定の理はある。

だが、それは若さ故に真剣勝負を繰り広げる事が許された学生時代限定の行いだったと考えた方が遥かに建設的で、この態度を社会人以降にもなって続けるのはあまりにも分が悪い。

いくらやっている事が正しかろうが…社会をキチンと回せていない時点で駄目なのだ。

間違っていようが社会がキチンと回ることこそが肝心で、そういう意味では”過ち”は時に”正論”を超えるのである。

間違っていても、社会を回せている時点でエラい

医者に限らず、世の中の多くの事は正しいか・正しくないかという観点のみからは成立しえない。

人間、身体にめちゃくちゃ悪くても酒を飲んだ後で〆にラーメンを食べてしまうように、良くないムーブメントだって社会生活の大切な一要因である。

合ってるとか間違っているのかの前に、キチンと社会を回す事こそが肝心だ。

どんなに正しい行いでも社会が回らないのなら、その正しさは社会を回せないという時点で過ちにすら劣る産物でしかない。

清濁併せ呑むというフレーズがあるが、社会というのは本当にこの清濁併せ呑むという感覚がとてつもなく大切だ。

完璧な人間などこの世に居ないのだから、生きるということは許すという事と同義でもある。

だから人を許せるような人間を目指そう。

己の内なるアスペ心を爆発させて、他人の欠点や不満をあげつらう人間をやっても誰もついてきてはくれない。

正しさはある面では正義だが、それは万能ではない。

間違いであろうが社会を回せるのなら、間違いを許せるという事は時には正しさを超えるのだ。

人の話を最後まで聞けるというだけでも、強い

このように時に過ちを許せるという事が社会を回していくにあたっては肝心なのだが、それでもどうしても意見が対立する事や相手の意見を許容できない時というのはある。

例えば会社で管理職などにつかれている方で、部下が会社の方針にたてついてきた時があったとしよう。

この時「お前が正しい」というのは微妙だし、かといって頭ごなしに否定するのも冒頭の若き医大生の会話と同質である。

僕はずっと長い間、この難問をどう処理すればいいのかがわからなかった。

だが、最近になって実は会話の基本中の基本でもある「人の話を最後まで黙って聞く」という事が意外と効くという事に気がついた。

人は受け止めてもらえるだけでも、かなり満足する

繰り返しになるが、完璧な人間などこの世にはいない。

人間、どうしてもバイオリズムなどもあって「ちょっと言い過ぎる」ような場面が時にある。

だが、そういう時でも会話を止められずに最後までキチンと自分の意見を聞いてもらえると、意外と途中で冷静になれたりする。

会話を途中で遮られて意見を否定されると、頭の中は余計にヒートアップする。

だが腹の中を最後までぶちまけて、その上で相手が

「あなたの言いたいことはこういう事ですか?」

と自分の言っている事を相手にキチンと冷静に聞いてもらえたりすると、人は結構シラフに戻れる。

人の話を聞く事は胆力の提示である

人の話を最後まで黙って聞けるという胆力を示されると、多くの人は相手に尊厳のようなものを抱いてしまう。

逆に言えば、相手がどんなに凄かろうが、自分の話を全くといっていいほど聞かない相手を人は決して対等にはみない。

この手の人物は「確かにアイツの言ってる事は正しいかもしれないけどさ…」といった枕詞をつけて、ほぼ間違いなく受け入れられない。

基本中の基本でもある人の話を黙って聞くという事の本質は「俺にはお前を受け入れる胆力がちゃんとあるぞ」という態度の表出だ。

このような大きな態度を示せる人物は”器が大きい”という形容詞でもって称賛される事があるが、その器の大きさというのは実はたった数分程度の違いでしかない。

たった数分。その時間を我慢して相手に向き合えるというだけなのだが、こんな言葉にすればシンプル極まりない行いですら多くの人はできないままに人生を終えてしまう。

人の道とは実に奥深い。人間力は瞬きほどの時間ですら差が出るのである。

相手をキチンと受け止めた人の意見は、肯定も否定もちゃんと届く

こうやって相手を1人の人間として受け止めているよという態度さえ示すことができるのなら、その後に続く言葉は肯定でも否定でもちゃんと相手には届く。

「あなたはそう思うのね。けど私はそう思わない」

このように意見が完全に食い違ったとしても、お互いの間に人と人としての対等な関係がベースとしてあるのなら、経験上ではだいたいの場合において意見は落ちるところにちゃんと落ちる。

この落とし所をちゃんと作れるというのが人間関係では本当に肝心で、仮に相手が100%間違った意見を言っていたとしても「つかれていたんでしょ?じゃあ仕方がないよね」と歩み寄る余地を作ってもらえたりすると、拗れた案件ですらストンと落ちたりもする。

実は管理職に必要な能力がこの「落とし所をちゃんと作ってあげる能力」だ。プレイヤーとしてのエレガントな仕事さばきだとか、尋常ではない生産力だとかは現場では非常に重宝される能力だが、人をとりまとめる地位にいる人にとってはさほど肝心なものではない。

よく物凄く仕事はできるけど、管理職としては全然駄目だという人がいるけれど、そういう人は他人を”許す”能力に欠けている事が多い。

正論という切れ味のいい武器だけで戦っていて、落とし所を作るという柔らかさの必要性を認知していない。

この手の人物が管理職になると、現場はたいてい疲弊してしまう。

仕事はできるのに、人の気持ちが全然わからないと言われるタイプの管理職は部下とキチンとコミュニケーションをしていない。

自分は100%正しく、相手は100%間違っているという立ち振舞いは、仮にそれが本当にそうであったとしてもコミュニケーションではない。

人を管理するのに、なにも難しい人心掌握術などを使用する必要はない。

正しい・正しくないというフィルターを外し、間違いを時に必要な多様性として捉え、他人とコミュニケーションをする。

こういう胆力ある立ち振る舞いを、私達は身にまとわなくてはいけないのである。』

チャーチルと近衛・東条 明暗分けた組織力とスピード感

チャーチルと近衛・東条 明暗分けた組織力とスピード感 太平洋戦争開戦80年(下) 戸部良一・防衛大名誉教授に聞く
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXZQOLM071FF007122021000000/?n_cid=TPRN0016

 ※ 『「チャーチルが最初に手掛けたのが『国防大臣』を新設し、自らが就任したことです。国防省は存在しないので大臣というポストを設けただけです。政治優位の立場から政略と軍略を統合させる狙いでした」

 「国防相の下には帝国(陸軍)参謀総長、海軍軍令部長、空軍参謀総長の3人から成る三軍幕僚長委員会を直属させました。この委員会は毎年400回以上開催しました。1日に2回開くこともあったわけです。特に42年には573回に達しました。下部スタッフ組織として作戦、情報、兵站(へいたん)と3つの三軍統合委員会も設けられていました。軍中央のトップのみならず中堅幕僚層でも統一化が進み、チャーチルを補佐したわけです」

 「戦時内閣は首相を含む数人で構成しました。ただ英歴史家のA・J・Pテイラーは『戦時内閣がなにかを始めることはめったになく、チャーチルの意見を退けることはもっと稀(まれ)だった』と記しています。チャーチルは『討論による独裁者』とも言われました」』

 ※ 『 ――日本は軍事面での「統帥権」が政治権力から分離され、首相でも軍部を指揮することはできず、陸軍大臣でも参謀本部の作戦計画にはタッチできないシステムでした。

 「日中戦争を戦う第1次近衛内閣(37~39年)は政・軍略統合の必要性を痛感していました。また以前から、内閣制度の改革が検討されてました。内閣を首相と陸海軍大臣を含む少数の国務大臣のみで構成し、内閣直属の新たなスタッフ機構で首相の指導力を強化しようという構想でした」

 「この計画の実現には抜本的な法改正が必要になります。結局、近衛内閣では企画院と内閣情報部の新設だけで終わりました。非常時における組織改革の急所が、日英の認識は驚くほど似通っていました。しかし非常時だから今断行するのか、非常時だから事態が少し収まるのを待って改正するかで行動様式は全く違いました」』

 ※ こういうところにも、彼我の差異があったわけだ…。

 ※ そういうことの「反省」もあってか、「日本国憲法」においては、「大臣の横並び制」を止めて、「内閣総理大臣が、他の大臣の任免権を持つ」という制度に改めたわけだ…。

 ※ まあ、「組織」や「制度」を、「生かすも殺すも、人次第…。」ということだ…。

『太平洋戦争開戦から80年たった。米英と日本との格差は、軍事力や経済・産業力だけではなく、日本は組織力の点でも後れを取っていたとの研究が進んでいる。防衛大学校の戸部良一・名誉教授は「英国ではチャーチル首相の決定が、政治と軍事の統合を基盤とし政治優位でなされるようシステム化されていた。日本もそうした政軍統合の戦争指導体制が整備されていなかった」と指摘する。英チャーチルと同時期の近衛文麿、東条英機両首相との違いを追った。非常時にリーダーシップを機能的に発揮させるにはどういう組織が必要か。現代企業の組織運営にもヒントになりそうだ。

 「討論による独裁者」チャーチル 政略と軍略を統合

戸部良一・防衛大名誉教授は「英国ではチャーチル首相が『国防大臣』を新設した」と指摘する。

 ――チャーチルが英国首相に就任したのは1940年5月でした。前年9月に勃発した第2次世界大戦はドイツ有利に展開し、英の同盟国であるフランスの降伏直前に、国のかじ取りを任されました。

 「チャーチルが最初に手掛けたのが『国防大臣』を新設し、自らが就任したことです。国防省は存在しないので大臣というポストを設けただけです。政治優位の立場から政略と軍略を統合させる狙いでした」

 「国防相の下には帝国(陸軍)参謀総長、海軍軍令部長、空軍参謀総長の3人から成る三軍幕僚長委員会を直属させました。この委員会は毎年400回以上開催しました。1日に2回開くこともあったわけです。特に42年には573回に達しました。下部スタッフ組織として作戦、情報、兵站(へいたん)と3つの三軍統合委員会も設けられていました。軍中央のトップのみならず中堅幕僚層でも統一化が進み、チャーチルを補佐したわけです」

 「戦時内閣は首相を含む数人で構成しました。ただ英歴史家のA・J・Pテイラーは『戦時内閣がなにかを始めることはめったになく、チャーチルの意見を退けることはもっと稀(まれ)だった』と記しています。チャーチルは『討論による独裁者』とも言われました」

 ――チャーチルへの大変な権力集中です。成熟した多元的民主主義と評価される英国でよく可能でしたね。

 「英国には第1次世界大戦の前半を担当したアスキス内閣(08~16年)時の苦い教訓がありました。問題に直面するたびにそれを担当する委員会を立ち上げたため、会議が多くなりすぎてスピード感ある決定・実行ができなかったのです。チャーチルは独裁的な権力を手中にしましたが、戦時のみとの暗黙の了解がありました」

 「チャーチルは軍人と議論するとき、英議会でのディベート方式を持ち込み、とことん軍幹部を質問攻めにしました。最後は音を上げて恨み言を記した将軍の日記も残されています。ただチャーチルは納得すれば、問い詰めた軍人の意見を採用します。また『Action this day』がチャーチルの原則でした。英国の機能的な戦争指導体制を実見して、米国も後に取り入れました。統合参謀長会議を設立し、その下部組織に三軍統合委員会のシステムを作り上げました」』

『「陸海軍共同作戦の最高指導部」 日本は実現できず

 ――日本は軍事面での「統帥権」が政治権力から分離され、首相でも軍部を指揮することはできず、陸軍大臣でも参謀本部の作戦計画にはタッチできないシステムでした。

 「日中戦争を戦う第1次近衛内閣(37~39年)は政・軍略統合の必要性を痛感していました。また以前から、内閣制度の改革が検討されてました。内閣を首相と陸海軍大臣を含む少数の国務大臣のみで構成し、内閣直属の新たなスタッフ機構で首相の指導力を強化しようという構想でした」

 「この計画の実現には抜本的な法改正が必要になります。結局、近衛内閣では企画院と内閣情報部の新設だけで終わりました。非常時における組織改革の急所が、日英の認識は驚くほど似通っていました。しかし非常時だから今断行するのか、非常時だから事態が少し収まるのを待って改正するかで行動様式は全く違いました」

 「37年に近衛内閣は、日露戦争後初めての『大本営』を設置しました。英国の三軍幕僚長委員会と三軍統合委員会に相当します。しかし文民の首相は入れません。日常業務は陸海軍ともそれぞれの役所でこなし、大本営の会議は大部分が報告で終わったとされます。山本五十六・海軍次官(当時)が期待した『陸海軍共同作戦の最高指導部』は最後まで実現しませんでした。軍と政府との情報交換の場として、大本営政府連絡会議が設けられましたが、政略と軍事戦略の統合はなされませんでした」

 「40年の第2次近衛内閣(~41年)発足とともに、休眠状態だった大本営政府連絡会議(当初は連絡懇談会)が復活します。週1回以上のペースで開かれ、対米外交の調整、独ソ戦への対応、インドシナ南部への進駐などが政府と軍部の間で討議されました。それでも軍首脳を上から指揮するチャーチルのリーダーシップとは大変な差がありました」

 「続く東条首相兼陸相(41~44年)は、内閣の成立直後から、ほぼ毎日のように連絡会議を開き、開戦から退陣までにも約120回行いました。世界情勢の分析から国内の戦争指導要綱、東南アジア諸地域への独立指導など多岐にわたりました。他方、船舶の徴用と補塡、油槽船の陸海軍への配分、造船計画をどうするかといった議題も頻出し、東条ですら陸海軍の作戦計画を指導できたわけではありません。最後は権力集中の批判を覚悟で参謀総長まで兼務しましたが、政府と軍部の事務作業が効率的に改善された程度で終わりました」

 近衛・東条に欠けていたもの

 ――日本のリーダーは組織上のルールに縛られてリーダーシップを発揮できなかったのでしょうか。

 「ひとつの組織をどう運営するかは、トップのリーダーシップの資質・覚悟にかかっていたと言えます。近衛は『首相になりたくなかった』リーダーでした。五摂家筆頭の名門出身で、常に首相候補に挙がりながら天皇から就任を要請されながら辞退した時もありました。昭和期の首相としてトップクラスの知性の持ち主で、稀に見る聞き上手でもありました。多くの優秀なブレーンが周囲に集まりましたが、近衛本人には権力を維持、活用する意思に欠けた面がありました」

 「東条は『首相になる準備がなかった』リーダーでした。軍事官僚としては優秀で昭和天皇への忠誠心も篤(あつ)く、天皇にも信頼されました。しかし自分を育て支えてくれた旧来型の組織システムを変革することはできませんでした」』

『多元的な権威主義の日本 独裁を許さず

 ――チャーチルも数々の政治的失敗を繰り返しました。第1次世界大戦の海相としてガリポリ攻略戦で惨敗し、後の財務相で金本位制復帰のタイミングに失敗しました。「王冠を賭けた恋」ではエドワード8世を支持し世論の反発を招きました。若手時代には将来の首相候補ナンバーワンだったチャーチルも30年代後半には「終わった政治家」とみられていました。

 「ただ権力への意欲は失いませんでした。プライベートでは絵描きで玄人はだし、レンガ積みも職人組合に加盟していたほどの腕前だったとされます。政治の世界で挫折したとき、そうした政治以外の世界を持っていたことがチャーチルを支えたとも言われています」

 ――現在の「働き方改革」のヒントにもなりそうです。ただチャーチルは戦後体制を決める米英ソのポツダム会談中(45年)の総選挙で大敗しました。

 「多元的な権威主義の日本は独裁を許しませんでした。一方、多元的な民主主義体制の英国は期限付きの独裁を許容しました。歴史の皮肉のようなものを感じさせられます」

 (聞き手は松本治人)』

日本から「雑務」がなくならないのはなぜ?

日本から「雑務」がなくならないのはなぜ? 震源地は“東京のど真ん中”
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2111/04/news048.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

『とにかくこの国は雑務が多い。「事務作業大国日本」と言っても過言ではないだろう。
 何かにつけて書類を記入・提出させたり、紙やハンコ、製本などを求めたりするビジネス慣習や業務プロセス。それらのビジネス文書の作文が不適切なら差戻し(国語の授業ですか)。

 おまけに証書の切り貼りを求め(図工の授業ですか)、ご丁寧に「書留で送れ」などと指示してくるものだから、目も当てられない。

 その依頼文書は行政機関や取引先から、ある日突然、郵送またはメールで送られてくる。添付ファイルはお約束のように「PPAP」(添付ファイルzip圧縮、パスワード別送)。もはや様式美である。

 こうした雑務は全てコストだ。何の付加価値もキャッシュも生まない。ともすれば、相手(取引先や申請者など)にタダ働きを強いるだけの悪しき慣習である。国のGDPも生産性も下がる。

悪しき慣習、事務作業(提供:ゲッティイメージズ)

働き手のエンゲージメントを下げる雑務

 最近、日本の組織の雑務の多さを指摘する記事を目にした。

日本人は「テレワークだと仕事がはかどらない」 7カ国調査で唯一
 アドビが日本や米国など7カ国で行った働き方に関する調査を紹介する記事で、タイトルだけで日本の後進国っぷりが情けなく悲しくなるが、筆者が最も気になったのは最後のこのくだりである。

 「業務時間中に雑務にかける時間の割合を聞いたところ、日本が35.5%と7カ国中最多だった。来年転職したいかどうか尋ねたところ、日本では39%が転職を考えていた」

 残念ながら、やはり日本の組織は雑務まみれの事務作業大国であると認めざるを得ないようだ。なおかつ、雑務は組織の生産性の足を引っ張るのはもちろん、専門性の高い人や成長意欲のある人のエンゲージメント(組織や仕事に対するロイヤリティーや帰属意識)を無駄に低くし、退職に誘う。

 それにしても、なぜこの国はこんなにもひどい事務作業大国になってしまったのであろうか?』

『はびこる雑務、“震源地”は霞が関か

 筆者は、350以上の企業・自治体などで「働き方改革」「DX」「組織変革」「ダイバーシティー推進」の支援をしてきた。これらを阻害する要因はなにか?

 掘りまくって最終的に行き着く先は、必ず霞が関なのである。

 政府や中央省庁の仕事の流儀や組織カルチャー、税制や法制度、「生真面目かつ思考停止している」官僚や担当者の気質。これらが、日本の働き方やビジネスモデルが変わらない、DXや破壊的イノベーションを阻害する元凶であるのは間違いない。

 筆者は2020年、「深夜閉庁を求める国民の会」に共同発起人の一人として名を連ねた。ワーク・ライフバランス社の代表・小室淑恵氏の呼びかけで発足した会で、霞が関の旧態依然の働き方の改善を求めるものだ。

 深夜にわたる議会運営や、そのためのアナログな資料作成などの補助業務が、官僚や関係者の過酷な労働を強制する。タクシー代など多大な税金の無駄使い、国全体のデジタル政策の遅れ、民間企業の雑務や残業の増大、国家を担う人材の流出・質の低下など──霞が関が「日本のブラック労働の震源地」であることを強く指摘し、政府に改善を要求する活動である。

 これまで筆者は、本当に改革したい熱意ある方々の講演依頼を除き、霞が関にはなるべく関わらないようにしていた。変えるには相手が大きすぎ、かつ闇深すぎるし、なおかつ仕事として関わろうにも報酬が話にならないくらい低い。

 その割に、超煩雑でアナログな事務手続き(タダ働き)が多すぎる。賽の河原の石積みのごとし。関われば関わるほど無駄にHPとMP(体力と精神力)を消耗する。それに耐える寛容さと余力がある人でなければ、とてもでないとやっていられない。

 ある意味、ボランティア活動なのだ。だったら、民間企業相手に仕事をしていた方が健康的だ。

 しかし、それではやはりこの国の働き方もデジタル後進国ぶりもいつまでたっても好転しない。よって、せめてこうして声を挙げる活動をしている次第である。

 霞が関ゆえのお作法や旧態依然のルールは、関わる民間企業や個人の働き方改革の邪魔をする。いくつか例を挙げよう。』

『(1)IT企業に印刷や製本をさせる
 例えばITシステムの開発業務。受託企業に、設計書・納品書・報告書などを製本して納品させる慣習が、IT企業や現場のエンジニアを無駄に苦しめている。その声の一部を紹介しよう。

「私たちは印刷屋でも製本屋でもない。ITの仕事に専念したい」
「官公庁が指定する印刷および製本のために、SEが専従で7営業日60時間稼働する。本当にばかばかしい」
「紙の端からXミリ空いてること、など細かく指定がある。パンチはこのフロアのこの器具を使うこと、などのルールを聞いた時に、頭が真っ白になりそうだった」
「どうしてそんなに形や様式美にこだわるのか。頭が悪いとしか思えない」

 その背景には、会計検査院が監査の際に紙の納品物にこだわるなる話も聞く。DXや働き方改革の発想のかけらもまるでない。

 ハードウェアからソフトウェアへ、ものづくりからサービス提供へ。世界的に、このビジネスモデル変革とパラダイムシフトが求められている。にもかかわらず、税務や監査の発想も、いまだに旧態依然の「ものづくり」主義、現物主義の呪縛から抜け切れていない。こうして、無駄な雑務が一向になくならない。

 研究者やエンジニアが育たない日本。その一端は、処遇の低さのみならず、このような雑務をなくそうとしない(むしろ増やす)霞が関や大企業の姿勢やこだわりやわがままにもあると捉えている。

(2)議事録を受注者側にとらせて提出させる
 この慣習も腑に落ちない。もちろん、受注者が「自分たちを守る」ために自己責任において議事録を取るのは合理的である。しかし、そもそも発注者が議事録を取らないのはいかがなものか? 発注者の管理責任を放棄しているとも受け取れる。

 こうして、システム開発業務を請け負ったIT企業のエンジニア、デザイン業務を請け負ったデザイナー、研修業務を請け負った人材育成企業の育成のプロなどが、議事録作成などの間接業務で時間と神経をすり減らす。

(3)注文請書の提出を求める
 これまた悩ましい間接業務である。注文を受けた証跡として、注文請書の発行を義務付ける。しかも、紙とハンコなおかつ印紙まで求められることがあるから目も当てられない。紙を印刷して押印して、さらに印紙を貼って郵送する手間も発生させる。体力と事務リソースが豊富な大企業ならさておき、中小零細企業やフリーランスにとってはたまったものではない。

 メールなど電子的なやりとりで済ませればいいものを、平安時代の遺産のような雅な歴史的作業が無駄なコストと稼働を生む。

(4)補助金や助成金の申請
 このコロナ禍においても、苦境に立たされた零細事業者や飲食店などを支援すべくさまざまな補助金や助成金が創設された。それ自体は素晴らしいことだが、申請承認のプロセスは大いに改善の余地がある。

 霞が関や行政特有の複雑怪奇な申請書類の数々に、多くの事業主は固まる。複雑怪奇で、記入方法が分からない。さらに、「あれも出せ」「これも出せ」とさまざまな書類や証跡を求められる。

「忙しくて、書類を書いたり証跡をかき集める暇がない」
「申請書類を作成するために、深夜労働や休日を返上しなければならない」
「申請するために役所に出頭しなければならない。平日日中時間帯に役所に行くヒマがあったら、1円でも本業の稼ぎを上げたい」

 霞が関で制度設計した官僚は、現場の人たちの悲痛な叫びを聞いたことがあるのだろうか? 提出書類を審査する行政職員にとってもたまったものではない。本来優秀なはずの公務員が、書類の抜け漏れチェックと差戻しで忙殺される。これこそリソースの無駄遣いである。』

『事務作業は「タダでやって当然」か?
 どうもこの国の政治家や官僚は、事務作業や間接業務を「タダでやって当然」と思っている節があるような気がしてならない。体育会系の気合・根性論で乗り切れとでも言うつもりだろうか。

 あるいは、自分で事業を興して稼いだこともなければ、自分で事務作業をやったことがない、常に秘書や部下や家族に自分の知らないところで雑務を代行してもらえる身分だから、雑務の苦しさに気付かないのだろうか?

 悪気なく、無駄な事務作業や雑務を増やす。あるいは改善せず放置する。それが日本の働き方をブラックにし、働き方改革やビジネスモデル変革の邪魔をしているのは間違いない。

 また、これらの事務作業を事務方が設計するからタチが悪い。事務のプロが設計する事務作業は、悪気なく複雑怪奇である。玄人による玄人仕様の難解な事務手続き。分かりやすいはずがない。一方で、その作業をする申請者や実施者の多くは、一般ピープル(素人)や一見さんなのである。

「事務作業はタダでやって当たり前」
「事務作業くらいできて当然」

 このような、事務畑の人たちによる意味不明かつ一方的な常識が、事務が苦手な、あるいは「価値を出すところが、そこではない」プロフェッショナルの活躍を邪魔する。

 研究者が、エンジニアが、クリエーターが、建築家が、芸術家が、料理人が、作家が──あらゆるプロが雑務や事務作業にカロリーを奪われて削られる。そんな社会が健全といえるだろうか? ダイバーシティー&インクルージョンって何でしたっけ?

 中央省庁はいわば国のバックオフィスである。バックオフィスは最強のNo.2であるべきであり、No.1であろうとするから世の中がおかしなことになるのだ。プロが余計なことを考えず、プロの仕事にフルコミットするための環境を整える。制約条件を取り除く。それこそが、バックオフィスの役割であり価値であろう。

 官僚や行政職員は、そのためのファシリテーターとして正しく活躍してほしい。その一歩が、雑務削減、事務作業など間接業務のスリム化である。なんちゃらナンバー制度や、なんちゃらボイス制度のような、特定の省庁の自己満足かつ、表向きのイメージを取り繕うために横文字を並べ無駄にイラっとさせる制度を乱発している場合ではない。

 無駄なタダ働き、無駄な事務手続き、無駄な間接業務を国民や民間企業に強いる、筋悪な制度を増やすのはやめてもらえますか? 時代の空気を読んでくれともいいたくなるのである。

 デジタル庁が発足した。しかし、私はデジタル庁以前に、「脱アナログ庁」や「事務作業撲滅庁」のほうがむしろ必要ではないかと思う。

 事務作業大国日本。このままでは、アナログな事務作業や雑務で日本が沈む。』

仕事ごっこ ~その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TNP45T3?tag=itmedia-business-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1

公取委がIT業界の暗部にメス

公取委がIT業界の暗部にメス、ユーザー企業に「見ぬふり」は許されない
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00849/00064/

 ※ 「7次下請け」とか、現実にあるのか…。

 ※ 『ユーザー企業が人月単価120万~150万円で発注したものが、末端では単価40万円台というひどいケースも、不況期には見受けられた。』7割~7.5割のピンハネか…。
 ※ まあ、「7次下請け」ともなれば、間に入った企業が、「1割づつ、利を乗せて」いけば、最後はそういう計算になるわけだ…。

 ※ そういうものが、「IT業界」の実態か…。

『公正取引委員会が2021年10月に、システム開発などを担う下請けITベンダー2万1000社に対する取引実態調査に乗り出した。良い機会なので、ユーザー企業がシステム開発を外注する際の問題点を、ESG(環境・社会・企業統治)の観点で考えてみたい。ただし「環境」ではない。「S」つまり「社会」の観点からである。

 日本ではユーザー企業が基幹系など大規模システムを開発する際、システムインテグレーター(SIer)に発注する場合が多い。基本的に請負契約であるため、開発の実務はSIerに任せ、発注側はベンダーマネジメントと呼ばれる進捗などの管理業務に徹することになる。いわゆる「丸投げ」である。

 丸投げされたSIerは、パートナー企業と呼ぶ下請けITベンダーに、システム開発の一部、場合によっては全てを再委託する。下請けITベンダーはさらに複数のITベンダーに委託し、委託されたベンダーも…といった具合に再委託を繰り返す。これが悪名高きIT業界の多重下請け構造である。

 大規模開発ならば、多重下請けの末端が6次請け、7次請けといったことも珍しいことではない。「ピンハネ」も横行する。ユーザー企業が人月単価120万~150万円で発注したものが、末端では単価40万円台というひどいケースも、不況期には見受けられた。

 しかも3次請け、4次請けなどでは、請負契約や準委任契約の一種であるSES(システム・エンジニアリング・サービス)契約であっても、実態的には労働者派遣と変わらないケースが多々ある。いわゆる「偽装請負」だ。納期を絶対視することから、極端な長時間労働が常態化することもある。

 多重下請けの実態は、IT業界の関係者の間では半ば「常識」だ。だが、ユーザー企業は自社のシステム開発プロジェクトにおける実態を知るよしもなかった。というか、SIerに請負契約で任せきりにしている以上、知る必要はなかったのだ。SIerも我関せずだ。自らが直接関与しない3次請けより先の取引実態などについては、SIerがあずかり知らぬことでよかったからだ。 』

『 開発の丸投げ、もう1つの問題

 今回、公取委が実施するのは「ソフトウェア制作業・受託システム開発業の取引適正化に関する実態調査」。2021年10月22日に該当するITベンダーなどにアンケートへの協力依頼状を発送している。公取委は調査にあたって「多重下請構造の下で買いたたきや仕様変更への無償対応要求など、下請法上の問題が懸念される」などと問題意識を表明している。

 このように公取委の調査は主に下請法上の問題の有無を探るもので、IT業界の多重下請け構造が生み出す様々な問題を全て網羅するわけではない。調査対象となる下請けITベンダーは、多重下請け構造の下では、自らが発注者になるケースも多いため、正直な回答が得られるのか疑問もある。ただ、ユーザー企業やSIerが見ぬふりを決め込んできたIT業界の「暗部」が少しでも明らかになるなら、その意義は決して小さくはない。

 なぜならユーザー企業などは、ESGの観点からもはや「暗部」を無視するわけにはいかないからである。ESGは良き会社かどうかのバロメーターであり、企業が存続・成長するためには環境保護だけでなく、社会問題にもきちんと向き合うことが求められている。社会問題は何も強制労働や児童労働といった世界的な大問題だけではない。当然、システム開発における多重下請けの実態についても目配りし、問題を根絶することが求められるはずだ。

 それにシステム開発を丸投げし、我関せずのままでは、ESGのもう1つの観点、「G」つまり「企業統治」上も問題があるのは言うまでもない。

木村 岳史(きむら・たけし)
編集委員。1989年日経BP入社。日経ネットビジネス副編集長を経て2010年に日経コンピュータ編集長。13年1月より現職。日経コンピュータと日経クロステックにIT業界やIT部門の問題点を斬る辛口論評を執筆中。 』

【解決】IT/Sier業界・業種分かりずらい!分り易く解説

【解決】IT/Sier業界・業種分かりずらい!分り易く解説|素人向け
https://itinfoshop.com/it-work-overview/

 ※ 良記事だ…。

 ※ 一口に「IT業界・IT職種」と言っても、なかなか分かりずらい…。

 ※ この記事読めば、大体のところ、その全体像が把握できる…。

 ※ 丸々紹介する…。

先見性のない「はずれコンサル」が増殖、彼らが発する“危険なひと言”

先見性のない「はずれコンサル」が増殖、彼らが発する“危険なひと言”
https://diamond.jp/articles/-/283988

 ※ 「コンサル」と言っているが、「ITコンサル」のことのようだ…。

 ※ 「オンライン選挙」の例は、まあ置いておくとして(国政の根幹にかかわる重大性、それと比較しての、そもそもの「オンライン」に纏わる脆弱性…、などの問題があるんで、一私企業のDX推進と同列には論じられないと考える)、「参謀」の「企画立案」における「先見性」の問題を考える上で、参考になる…。

 ※ ただ、素人の「感想」を言わせてもらえば、しょせん「コンサル」なるものは、ある局面における「策」の「企画立案」の役割を振られた者に過ぎない…。それも、相応の「報酬」と引き換えにだ…。

 ※ 「局面」というものは、時々刻々と変化していく…。

 ※ それに応じて、打つべき「策」も変化させていかざるを得ない…。

 ※ さらには、事が「デジタル化」「DX化」である場合は、そもそも、その「組織全体」に、末端の構成員の隅々までに「デジタル化」の「動因」が浸透しているのか…。日々の業務の「デジタル化」への「構成員の行動のベクトル」が、そういう方向に向かっているのかこそ、点検されるべきだろう…。

 ※ 「デジタル化」「DX化」とは、結局のところ、「コンピューター(電子計算機)」の応援・支援を受けることが可能な形態に業務執行の体制を、”変えていく”(「トランスフォーメーション」とは、そういう意味)ということだろう…。

 ※ みずほの例でも分かるように、話しは「システム要員」だけに限ることじゃ無いんだ…。

 『白紙の状態からプログラム開発をしなければならない昔のプロジェクトでは、その規模にもよるが、企画から導入まで3年ほどかかるケースもたくさんあった。

 しかし、3年という期間は、その企業のビジネスの周辺環境を一変させるには十分な時間だ。

 例えば、家電メーカー各社は、たった3年で出荷するテレビをアナログテレビからデジタルテレビに移行完了した。

 2010年には10%に満たなかったスマートフォンの所有率は、2013年には60%を超えた。

 2012年に6割ほどあった従来型の光源はLEDに取って変わられ、2015年には3割程度まで減少し、2018年には1割程度にまで落ち込んでいる。』

 『また、プロジェクトの期間が長ければ投資金額もより多く必要になる。企業は、ビジネスの環境変化への追従性を高め、システム開発の投資費用を抑制するために、より短期間で安くシステム化を実現する選択をするのが当然だ。

 こうした背景から、パッケージシステムと呼ばれるセミオーダー型のシステムを開発するIT企業が現れ、システム開発プロジェクトの工数と期間のボリュームゾーンを効率化させることに成功した。基幹業務の領域にパッケージシステムを導入する場合、現在では企画から導入までを1年ないし1年半程度で完了できるケースもざらである。

 さらに、近年はクラウド化やシステムのサービス化、アジャイル開発などの手法により、その期間はますます短くなっている。』

 『こうした環境が、もしかすると悪影響を及ぼしているのでは、と思わせるのがコンサルの先見性のレベルの低下である。』

 『しかし私は、便利な世の中になって、必要なシステムが短時間で手に入るからといって、コンサルに先見性が不要になるわけではないと思っている。

 金額の多寡によらず、システム投資をした場合、企業は「将来的に会社に収益をもたらすことが期待される」という前提のもとシステム投資にかかった費用を、「資産」として計上する。

 その後、企業は会計上、一般的には5年程度、減価償却費を負担しなければならない。サービス型やサブスクリプション型の経費扱いのシステムであっても、当初のもくろみが狂うと減価償却費とは別に追加の費用が発生するし、いざ別のシステムに切り替えようとなると案外手間が発生する。

 私が顧客であれば、自分が思い描く2年先3年先のビジネスを理解してくれなかったり、想像できなかったりするコンサルとは仕事はしない。また、買えばすぐ自分で使えるようなシステムの導入にコンサルを活用することもないだろう。

 臨機応変に対応できる身軽さやスピード感は重要だが、それだけでは本質的な変革は果たせまい。』

 『先見性のない「はずれコンサル」に共通する危険なひと言

 今、この瞬間にもさまざまな場所でさまざまな企業がDXに取り組んでおられることだろう。そうした現場で、コンサルやITベンダーが「このシステムを導入すれば御社のDXがかないます」とか「弊社のサービスで今日から御社はデジタル化できます」などとうそぶいているのを想像すると、うすら寒い思いがするのである。

 こんなひと言をささやくタイプの人たちは、「1年後、2年後なんてどうなっているか分かりませんからね。今、チャチャッとシステム化しちゃった方が得ですよ」とまで言う。』

『さらに、もっと残念に思うこともある。将来を予見したり想像したりすることを放棄し、脇に追いやるコンサルは、時に、上記とは真逆に「この先どうなるか分かりませんから、いったんここは様子を見ておきましょう」と真顔で言うのである。』

『つまり、「今できることしかやらない」コンサルと「この先どうなるか分からないから今は様子を見る」コンサルは、先見の明を持たない発想しかしないという点では考え方の根源が同じなのである。』

『もし、日本でオンライン選挙の検討が進んでいないようにみえる理由が「任期満了前に解散・総選挙があると、どうせそれには間に合わないから、オンライン投票の検討はじっくりやろう」という人のせいなのであれば。

 もし、とても重要なプロジェクトであるにもかかわらず「将来どうなるか分からないから様子を見よう」「先のことはさておき、今できることだけやればよい」と考える怠惰なコンサルがいるなら。

 私はこうした人たちに自分や会社の未来を任せたいとは決して思わない。』

いま、求められる人材とは?

いま、求められる人材とは?
https://school.nikkei.co.jp/nn/special/ntest/individual/index.html?utm_source=NKdenshiban&utm_medium=_infeed&utm_content=infeed&utm_campaign=nk_infeed&n_cid=nbsx_ds_ban_2cnt&waad=hZ7uxczU

※ こりゃあ、大変だ…。

※ せいぜい、オレも励むとしよう…。

※ 「他流、勝つべきにあらず。」

※ 「昨日の我に、今日は勝つべし。」(石舟斎遺訓)だ…。

35歳から賢いキャリア選択、4象限に分けて強み分析

35歳から賢いキャリア選択、4象限に分けて強み分析
ミドル世代専門の転職コンサルタント 黒田真行
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO75953380S1A920C2000000?channel=DF180320167080&n_cid=TPRN0016

※ この記事読んで、オレがEdrawMaxのテンプレ使って、作図した…。

※ お試しの無料版使っていたんだが、有料版じゃないと、テンプレ全てはDLできないんだよ…。

※ おかげで、サブスク申し込んで、とんだ出費だった…。

※ なんか、有料ソフトの支払いがドンドン増えて行ってる感じだな…。

『35歳はキャリア前半を振り返る適齢期

就職して10年以上を駆け抜け、管理職になったり、現場第一線のスペシャリストになったりする35歳前後の年齢は、キャリア前半を振り返るにはちょうどいいタイミングです。少しずつ日常に埋没しかけている自分を、もう一度冷静に振り返り、キャリアの後半戦をどう生きていくのかを考えるべき時期でもあります。

自分が仕事で得意としていること、好きなこと、周囲から褒められたこと、ガッツポーズをした瞬間など、仕事生活で充足したことや高揚したことを、まずはランダムでいいので思い出してみましょう。次に、それとは逆に、仕事上で落ち込んだことや失敗したことなどマイナスのエピソードも思い出してみてください。

一通り振り返ったところで、できれば、ノートを1枚破って、真ん中に横一線のゼロ地点の線を引き、就職してから現在までの自分自身のモチベーションの上がり下がりを曲線で書いてみてください。自分の仕事人生の最高のタイミングはどこなのか、それをもたらした出来事は何か。あるいは、それを反転させたエピソードとは、どのようなものなのか。

キャリアのモチベーショングラフを作ってみると、改めて自分の人生の上がり下がり、山と谷がはっきりと見えてきます。ただ、このグラフは作って眺めておしまいではありません。このグラフを自分で眺めながら、自分はどんなときに気持ちが高まるのか、どんなときに気持ちが落ち込んでいくのか、その傾向値を探ってみてほしいのです。

思考の癖を知り、自分を突き放して見る「客観化」を身につけることができれば、自分を本当の姿を知るための大きな武器になります。このグラフは、その手がかりとして重要です。

社会人として一通りの経験を積んでくると、それが逆に偏見や固定観念など、認知バイアスを生むこともあります。特に成功体験や失敗体験は「こうでなければいけない」とか「こうやると必ず失敗する」というように、ものの考え方を固定的にしてしまい、柔軟性を喪失していく原因となります。年齢を経ても柔軟な発想を持ち、優れた結果を残している人たちはみな、バイアスや固定概念を打ち消す努力をかなりしています。

社会人経験を通して培ってきた判断力には、正しい側面もある一方で、偏見になっていることもあるのではないか。自分の判断を疑い、柔軟性を維持することもぜひ忘れないでください。

最後に、35歳までの仕事経験を通じて、自分なりに考える理想の仕事を考えてみてください。縦横2軸のマトリックスで、左右の軸を「組織で成果を生む仕事に強みがあるのか、個人で成果をあげることが得意なのか」と置き、上下に「自分が強みを発揮できるのは運用的な仕事か、創造的な仕事か」を置いて4つの象限を作ります。

(1)創造的な仕事で組織成果を生み出す人

高い専門性と事業運営に関わるスキル・経験を持って、新たな経営課題・事業課題に対応、あるいはもうかる仕組みを生み出すタイプ

(2)個人の専門性を生かして組織成果を最大化する人 

高い専門スキル・ノウハウを活用して事業に必要な専門性を提供するタイプ

(3)運用のプロとして組織成果を生み出す人

既存の仕組みの中で、組織として業績を拡大したり、仕組みを持続させる実行者タイプ

(4)個人の技量で事業の基盤を支える人

既存の仕組みの中で、定型的業務を遂行し成果を上げていくタイプ

あなたはこの中で、どのゾーンの仕事を強みとしているでしょうか。また、この先はどのゾーンの仕事をしていきたいでしょうか。

単にこれまでやってきたことだけにしばられるのではなく、たとえば45歳までに自分がどうなっていきたいのかを考えて、そこから逆算してキャリア設計をしていく方法があります。ぜひこんな観点も参考に、35歳からのキャリアを見直してみていただければ幸いです。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

黒田真行
ルーセントドアーズ代表取締役。日本初の35歳以上専門の転職支援サービス「Career Release40」を運営。2019年、中高年のキャリア相談プラットフォーム「Can Will」開設。著書に『転職に向いている人 転職してはいけない人』、ほか。「Career Release40」 http://lucentdoors.co.jp/cr40/ 「Can Will」 https://canwill.jp/  』

社内会議、あえてオンライン

社内会議、あえてオンライン 席順なし・空気読まず
Bizワザ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1637Y0W1A710C2000000/

『新型コロナウイルス下のオンライン会議に習熟するにつれ「対面のリアル会議よりも優れている面がある」との声が増えている。コロナにかかわらず、あえてオンラインを選ぶメリットがある会議はどんなものか。リアルとの使い分けのポイントを探った。

組織コンサルタントの堀公俊さんによると、オンライン会議は「心理的にフラットな議論がしやすい」。リアルの会議室のような席順はなく、どんな肩書の出席者も画面上では同列に扱われるからだ。

上役の顔色をうかがったり、多数派に合わせたり、といった忖度(そんたく)、同調の空気を発生しにくくする効果が期待できる。発言したい場合はボタンひとつで「挙手」できるため、タイミングや司会者とのアイコンタクトなどに気配りしなくていい。

パソコンの画面越しのコミュニケーションは他の参加者からの直接の視線がなく、会議の張りつめた雰囲気も薄い。在宅勤務なら、よりリラックスして上役に対しても率直な意見が述べやすくなる。

組織コンサルタントの堀公俊さんは「オンライン会議の教科書」の著書もある

オンライン会議には、発言しない出席者の意見をすくい取るツールもある。

エン・ジャパン人材活躍支援事業部シニアコンサルタントの勝又康仁さんは「参加人数が多い研修や初対面同士が多い会議では匿名投票の機能を使う」という。意思表示のハードルを下げて「議論が活発になるよう促している」。

匿名投票の機能はオンライン会議システム「ズーム」などに付いている。権限のある上役や声の大きい人の意見に対して、仮に水面下で異論があれば匿名投票で浮かび上がるはずだ。

「グーグルフォーム」「Slido(スライド)」といった自由回答方式のアンケート機能を併用してもいい。これらはリアル会議でも使えるツールだが、オンラインではアンケートの回答フォームを即座に画面で共有できるメリットがある。

堀さんは「話が脱線しにくいのもオンライン会議の特長のひとつ」と語る。結論を出さなければならない案件で、本筋と関係のない余計なやり取りが発生しにくいオンラインは有利だ。「提案やアイデアは事前に共有し、会議ではその可否だけを話し合う」といった対策を講じれば会議時間をさらに短縮できる。

勝又さんは「記録性はオンラインのほうが勝っている」と分析する。グーグルの音声文字変換アプリはマイクの音声を自動で文字に起こすため、記録係は不要。全員が議論に集中できる。文字はリアルタイムでスマートフォンやタブレットに表示され、保存しておけば議事録にもなる。

エン・ジャパンはオンライン会議ツールを活用し、話しやすい空気をつくっている

こうした文字起こしや録画は都合で会議に参加できなかったメンバーへの伝達にも役立つ。リアル会議も録画などが不可能ではないが、機材のセッティングなど準備に手間がかかる。しかもオンラインに比べて参加者に「記録されている」という意識が働きやすい。

一方、人間関係の構築が主目的の場合はリアル会議が適している。発言者に全員そろって耳を傾けるだけでなく、出席者同士が自然発生的に自由にコミュニケーションできるからだ。

組織の一体感を高める社内の表彰式や新年度の社長挨拶なども、オンラインでは場にふさわしい空気を醸成しにくい。上意下達の業務命令なども「わざわざリアルで集めて指示した」という重みを付ければ浸透しやすい。オンラインかリアルかの見極めは組織運営の要諦のひとつといえそうだ。

(山口和輝)

誠意伝えるならリアル

オンラインとリアルを使い分けて仕事上のコミュニケーションを円滑にするには、どんな心構えが必要か。情報伝達の方法が人間心理に与える影響に詳しい上智大学経済学部の杉谷陽子教授に聞いた。

上智大学経済学部の杉谷陽子教授

――オンライン会議による社内コミュニケーションが広がっています。

「当初は業務に支障があるとの意見が多かったが、会議の取捨選択や会議時間の短縮につながり、やり取りがスムーズになったという話も出てきている。ただし、初対面からオンラインではうまくいかないケースも多い。参加者の人間関係や会議内容で使い分ける必要がある」

――オンライン会議のメリットは何ですか。

「複雑な情報を主観を入れずに伝えるのに向いている。人間の脳の認知には容量に制約があり、対面では相手の雰囲気や服装などの情報が多く、気が散ってしまうことがある。目的が明確に決まっているときほどオンラインが有効だ。一方、あまり話したことがない相手に何か依頼する場合などはリアルのほうが誠意が伝わり、トラブルも起きにくくなるだろう」

――初対面は対面のリアル会議のほうがいいですか。

「私が昨年末に実施したアンケート調査では、人間関係が出来あがっていない段階では対面で話すことが重要という意見が多かった。新人社員に対する教育など、相手のパーソナリティーを理解する必要がある場面ではリアルのほうが優位性が高いだろう」

「オンラインでも表情や身ぶり手ぶりは見えるが、コミュニケーションの『非言語的』な手がかりは対面のほうがずっと多い。その場が会議室なのか居酒屋なのかで同じ言葉でも意味が変わってくる」

――オンラインがいいかリアルがいいかを見極めるポイントは何ですか。

「仕事のチームの会議なら、ひとつはメンバーの関係性だ。新しいメンバー構成で働き始めるときは、リアルで信頼関係を築きたい。感情的な部分への配慮を大切にしつつ、オンラインやメールを効率的に使っていくといい」

「会議目的が指示の伝達か、議論や調整かによっても変わってくる。交渉したり、意見を出し合ったりするときは対面のほうが感情的なトラブルが起こりにくい。若い人はオンラインのほうが心理的プレッシャーなく発言できる面がある」

平日に毎日更新。リストはこちら
営業・販売の方に読まれた記事

【関連記事】
・音声「ミュート」で失敗しない 卓上マイク、習慣づけに
・引き継ぎもリモート ウェブ会議で効率よく、資料で補完
・消えたのは雑談と忖度 テレワークが変える会議文化 』

雇用保険料引き上げ、22年度にも

雇用保険料引き上げ、22年度にも 雇調金増大で財源不足
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA216MN0R20C21A7000000/

 ※ 『雇用保険は仕事を失った人が生活に困らないようにする失業者など向けと、雇用安定・能力開発の2つの事業に大別される。企業などからの保険料収入を財源にし、好景気の際の積立金も使って給付する仕組みだ。

ただ、コロナを受けて雇用安定の事業の一部である雇調金の給付が急増した。企業が労働者に支払う休業手当を助成するもので、コロナを受けて支給要件緩和や助成拡充の特例を設けた。2020年3月以降の支給決定額は4兆円超になった。』

 まあ、そうやって、人々が「首になって、生活が困窮する」のを、防止したわけだ…。
※ 『ただ、コロナを受けて雇用安定の事業の一部である雇調金の給付が急増した。企業が労働者に支払う休業手当を助成するもので、コロナを受けて支給要件緩和や助成拡充の特例を設けた。2020年3月以降の支給決定額は4兆円超になった。

財源が不足し国の一般会計から約1兆1千億円を繰り入れ、失業者向け事業の積立金からも約1兆7千億円を借りた。この積立金はコロナ前の19年度に約4兆5千億円あったが21年度に約1700億円に減る見通しだ』

 と言うことで、本来の制度だけでは足りず、『国の一般会計から約1兆1千億円を繰り入れ、失業者向け事業の積立金からも約1兆7千億円を借りた。』と言うことだ…。
 前にも語ったが、「一般会計」で「国の予算を使う」と言うことは、「他者の拠出した税金」をも使うということだ…。
 世の中、「他人に雇用されている人」ばかりじゃない…。自分で事業やっている人、農林水産業やっている人なんかが、あまたいる…。そういう人々と、「他人に雇用されている人」の利害は、鋭く対立する…。

 ※ 『企業が負担する雇用安定・能力開発の料率は現在は賃金総額の0.3%。本来の0.35%を目安に上げる。』
 と言うことで、「厚生年金」の制度もそうだが、「雇用されている人」が絡む場合、「雇用している人≒企業(株式会社なんかの法人)」の場合が多いので、「費用」は被用者と企業で折半…、という制度設計にしていることが多い…。
 なので、企業側の「料率を引き上げる」と、それだけ企業の「利益は減る」から、「研究開発費」や、「設備投資」「経営陣に支払う報酬」「株主への配当」なんかも、それだけ「減額」への圧力となる…。
 ここでも、利害が鋭く対立する…。

 ※ 『失業者向け事業の料率は労使折半で本来1.2%だが、現在は0.6%にしている。保険料収入は0.1%の引き上げで年2千億円増え、1.2%の場合の労使の負担は1兆円規模で増す。月収30万円の人だと保険料は900円から1800円に増える計算になる。』
 「失業者向け事業」とは、「失業中の人」に対して、「パソコン使えるように、セミナーやったり、講習に参加させたりする」と言った類いの事業のことだろう…。
 そういう「事業」も、「労使折半」で「財源を積み立てておいて」、実施してたわけだ…。

 ※ 『雇用保険の対象にならないフリーランスの働き手の経済危機時の対応をどうするかなど、日本社会で働き方が変わる中、雇用のセーフティーネットを巡る課題は多い。

財源を巡っても、雇用安定・能力開発の財源は企業のみが負担しており、経団連などは国の一般会計の負担拡充を求めてきた。英国やドイツは失業給付を労使の保険料収入でまかなう。欧州では雇用支援の多くを国費で支える国もある。

日本政府も国費投入などで21年度は雇調金で約1兆2千億円分を確保するが、4月からの約4カ月で支給額は8千億円を超えた。この規模の支出が続くと21年度末までの財源が足りず、緊急措置として一般会計からの追加投入を視野に入れる。』
 と言うことで、日本の「雇用構造」自体が、「正社員」中心の安定的・固定的なものから、流動化・複線化しつつある状況で、どういう「制度設計」にしていくのか、課題は山積…、ということだ…。

 この問題は、「どうやって、そういう流動的な・複線的な収入を、(国側が)捕捉して行くのか」という問題でもある…。

 マイナンバー、マイナカードなんてものも、そういう問題に繋がってくる…。

『厚生労働省は雇用保険の保険料率を引き上げる検討に入る。新型コロナウイルス感染拡大で雇用調整助成金の給付が増え、財源が逼迫しているためだ。国費投入のほか、企業や働く人の負担も増える。フリーランスの働き手の拡大など、働き方が多様化する中で財源の確保策とともに、雇用の安全網をどういう中身にしていくかも課題となっている。

雇用保険は仕事を失った人が生活に困らないようにする失業者など向けと、雇用安定・能力開発の2つの事業に大別される。企業などからの保険料収入を財源にし、好景気の際の積立金も使って給付する仕組みだ。

ただ、コロナを受けて雇用安定の事業の一部である雇調金の給付が急増した。企業が労働者に支払う休業手当を助成するもので、コロナを受けて支給要件緩和や助成拡充の特例を設けた。2020年3月以降の支給決定額は4兆円超になった。

財源が不足し国の一般会計から約1兆1千億円を繰り入れ、失業者向け事業の積立金からも約1兆7千億円を借りた。この積立金はコロナ前の19年度に約4兆5千億円あったが21年度に約1700億円に減る見通しだ。

積立金に余裕があったため16年度以降、保険料率を下げているが、健全化に向けて22年度にも引き上げる。企業が負担する雇用安定・能力開発の料率は現在は賃金総額の0.3%。本来の0.35%を目安に上げる。ワクチン接種でコロナが落ち着けば年間給付を賄える可能性があるという。

失業者向け事業の料率は労使折半で本来1.2%だが、現在は0.6%にしている。保険料収入は0.1%の引き上げで年2千億円増え、1.2%の場合の労使の負担は1兆円規模で増す。月収30万円の人だと保険料は900円から1800円に増える計算になる。

上げ幅は給付の対象者数や経済状況を勘案して決める。負担増になるだけに雇用保険全体の役割の見直しも課題となる。

コロナ下で雇調金は雇用維持に一定の効果が出ているが、休業手当を補う内容のため、人手があまる業界に働き手がとどまりかねない。長引けば労働市場の調整機能がゆがむ面もある。人手が必要な成長分野への移動が起きるよう学び直しの機会を増やす必要がある。
雇用保険の対象にならないフリーランスの働き手の経済危機時の対応をどうするかなど、日本社会で働き方が変わる中、雇用のセーフティーネットを巡る課題は多い。

財源を巡っても、雇用安定・能力開発の財源は企業のみが負担しており、経団連などは国の一般会計の負担拡充を求めてきた。英国やドイツは失業給付を労使の保険料収入でまかなう。欧州では雇用支援の多くを国費で支える国もある。

日本政府も国費投入などで21年度は雇調金で約1兆2千億円分を確保するが、4月からの約4カ月で支給額は8千億円を超えた。この規模の支出が続くと21年度末までの財源が足りず、緊急措置として一般会計からの追加投入を視野に入れる。

料率見直しは労使代表者と有識者らでつくる労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で秋にも具体的な議論に着手する。22年の通常国会にも雇用保険法改正案を提出する。

【関連記事】
・雇用調整助成金とは コロナ下、支給決定4兆円超
・雇調金支出4兆円超える 21年度は4カ月分で8000億円
・雇調金特例、年末まで延長 最低賃金上げで企業負担軽減 』

コロナ禍で学ばなくなった

コロナ禍で学ばなくなった テレワークの意外な副作用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1373K0T10C21A7000000/

 ※ 別に「コロナ禍」のせいでは、無いだろう…。

 ※ 「学問する」「学ぶ」ということの本質は、「独学」だと思っている…。

 ※ そういうことを「実現できる能力」が無いことが、「露わになった」だけの話しだろう…。

 ※ 未だに、「対面で」「他人に、分からないことを「どうすればいいですか」とすぐ質問すること」が学びの重要な要素だと考えていることの方が、驚きだ…。

 ※ 世の中に、知りたいことが何でも書いてある「虎の巻」「教科書」、なんてものは無い…。

 ※ 分からないことを「質問すれば」、親切に教えてくれる「賢者」、なんてものは存在しない…。

 ※ 「分からないこと」「知りたいこと」は、自分で一つ一つ、コツコツ調べて、「この世の真実」に一歩づつ近づいて行くんだ…。

『新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークは広がったが、日本人の学ぶ時間は減っている――。こんな実態が7月5日、明らかになった。リクルートワークス研究所が2016年1月から毎年実施する「全国就業実態パネル調査(JPSED)」で分かった。

同研究所は同調査で全国15歳以上の男女約5万人を対象に、調査前年1年間の個人の就業状態や所得、仕事の状態などについて、同一の個人を追跡調査している。加えて、同研究所同調査を基に「Works Index」という加工統計を作成している。

Works Indexは「就業の安定」「生計の自立」「ワークライフバランス」「学習・訓練」「ディーセントワーク」の5項目で数値を算出し、合成したものだ。ディーセントワークとは仕事量や負荷が適切で、差別やハラスメントのない職場であるといった健全性が保たれていることを意味する。
働き方、総合的には前進したが…

17年1月のJPSEDに基づく「Works Index 2016」から21年1月のJPSEDに基づく「Works Index 2020」まで、5年間の変遷をたどると「『学習・訓練』を除く4つの指標で水準が上昇し、総合的にみると、日本の労働者の働き方は前進したといえる」(リクルートワークス研究所の孫亜文研究員・アナリスト)。

背景について孫研究員は「新型コロナ感染拡大以外にも、政府や企業が働き方改革に本格的に取り組んできたことや、セクハラ撲滅を掲げる#MeToo運動などの影響が大きい」と分析する。
「学習・訓練」は2年連続で上昇していたが、2020年に低下した(出所:リクルートワークス研究所)

「学習・訓練」は17年に31.3ポイントだったが、18年に32.5ポイント、19年に33.1ポイントと2年連続で上昇した。しかし20年には17年水準を下回る31.0ポイントまで下がった。

20年は、働き方改革により労働時間の短縮や休暇取得の増加が進んでいたことに加え、新型コロナ感染拡大により一部業種で休業や短時間勤務が求められて労働時間はさらに短くなった。

JPSEDではコロナ禍でテレワークが幅広い業種や職種で進んだことも明らかになっており、通勤にかけていた時間が浮いた人も少なくない。にもかかわらず、学習・訓練が20年に低下したのはなぜか。

学習・訓練の指標を細かく分析すると、20年はOJT(職場内訓練)の機会が19年と比べて1.9ポイント低下していた。OJTの種類には「(上司による)計画的な指導」「必要に応じた指導」など複数あるが、その中でも「(上司や先輩などから指導を受けてはいないが、他の人の仕事ぶりを)観察する(ことで新しい知識や技術を身に付ける)」の減り方が最も大きかった。
20年はOJTの中でも「他の人の仕事ぶりを観察する」が減った(出所:リクルートワークス研究所)

また調査ではコロナ禍で対面研修が延期されたり中止になったりしたためでOff-JT(職場外訓練)の機会も大きく減ったことが分かった。

コロナ禍にテレワークが広がり、オフィスへの出勤が制限されたことで、OJTの在り方は変化した。学ぶ側は周りにいる人を観察したり、分からないことを「どうすればいいですか」とすぐ質問して学んだりすることが難しくなり、教える側も相手の表情などを見て内容やレベルを調整しながら指導することがしにくくなった。

新たなOJTをどう進めればいいのか。孫研究員は「今後は上司が仕事の進捗などについてより積極的に部下に尋ね、相談しやすい環境をつくることが求められる。テレワークによって企業が提供する学びの在り方だけではなく、マネジメントの在り方も変わる」とする。

「自ら学んでいる」も減少

学習・訓練の指標のうち「自ら学んでいる(自己啓発)」も19年の27.0ポイントから20年には26.1ポイントまで減った。この背景として、孫研究員は2つの回答の関連性に注目しているという。具体的には、「仕事の難易度が下がった」という回答が増えていることと、「単調ではなく、様々な仕事を担当した」が減っていることとの関連性だ。
20年は「仕事の難易度が下がった」という回答が増え、「単調ではなく様々な仕事を担当した」という回答が減った(出所:リクルートワークス研究所)

この2つの回答からは、テレワークに移行しても従来と同じように業務を進める必要があったため、通常よりも業務の幅を狭めるケースが多かった可能性があるという。

オフィスに出勤しないために雑談や偶発的な出会いが減り、新しいアイデアや新しいプロジェクトなどが生まれにくくなっていることも、仕事が単調になっていると感じる人が増えた一因に考えられる。

18年にリクルートワークス研究所が実施した調査分析によると、自己学習をする労働者は全体の33.1%。7割程度の人が仕事のために自分の意志で学んでおらず、学ばない人の半数は「学ばないことに理由はない」という結果だった。

さらに同調査では、時間ができたからといって学ぶようになるわけではないことや、自発的に学ぶようになるには企業が学ぶ機会を提供するとともに、個人にとって難易度の高い仕事を担当させることが欠かせないことも分かった。

社会全体の人的資本を高めるためには、個人の自発的な学びを定着させる仕掛けが欠かせない。そのためには「企業は難易度の高い仕事を提供し、学ぶ意欲をかきたてることが必要。加えて、学んだことを役立てられる場を設けて評価し、継続的に学ぶ意識や習慣を身に付けてもらうことが大切だ」と孫研究員は語る。

テレワークが新常態となりつつある今、学びに関するこうした課題を克服し、学びを継続するための新たな仕組みづくりが求められる。

(日経クロステック/日経コンピュータ 外薗祐理子)

[日経クロステック2021年7月12日付の記事を再構成]

平日に毎日更新。リストはこちら
営業・販売の方に読まれた記事
多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

村上臣のアバター
村上臣
リンクトイン日本代表
コメントメニュー

分析・考察

テレワークの副作用として、業務の幅を狭めるケースが多かったこと、仕事が単調になっていること、そしてOJTの機会が減っていることなどから学びの機会が減ったというのは興味深いです。難易度の高い仕事にチャレンジすることが学ぶ意欲をかきたてることに繋がるとのことですが、テレワークでどう実現するかはまだまだ課題がありそうです。
一方でe-learningによる自主的な学習は増加しています。LinkedInの提供するLinkedInラーニングの利用は、コロナ前後の比較で3倍弱の視聴時間となっており、テレワークで空いた時間を有効活用している様がデータでも見て取れます。
2021年7月27日 11:43

武田佳奈のアバター
武田佳奈
野村総合研究所未来創発センター 上級コンサルタント
コメントメニュー

別の視点

記事にあるリクルートワークス研究所の調査で分かったという「時間ができたからといって学ぶようになるわけではない」という結果に注目したい。以前、週休3日制の記事に対し、週休3日制導入目的の一つとして学び直しによる人材力の底上げが挙げられているが、時間を付与するだけのインセンティブでは限界があるのではないかと指摘した。もともと能力向上意欲の高い人は現状でも研さんに取り組んでいる人が少なくなく、そこまでではないが関心はある人や関心がない人にも行動を起こさせられるかが課題になる。コロナを機とした働き方の変化が全てを解決するわけではないことも忘れてはいけないと思う。
2021年7月27日 15:10
細谷雄一のアバター
細谷雄一
慶應義塾大学法学部 教授
コメントメニュー

分析・考察

こういった記事は有り難いです。なんとなく、そうなのかな、と思いながらも自分ではそれを調べたり確認する機会がないので、こちらの記事を読みあらためて、学習時間の低下という現実を直視しています。自分にもあてはまるかもしれません。やはり、以前から言われている、雑談などが仕事の効率を上げるという指摘が的確なことの証左かもしれません。「オフィスに出勤しないために雑談や偶発的な出会いが減り、新しいアイデアや新しいプロジェクトなどが生まれにくくなっていることも、仕事が単調になっていると感じる人が増えた一因に考えられる。」ポストコロナに向けての、重要な示唆が含まれているように感じました。
2021年7月27日 12:32

大湾秀雄のアバター
大湾秀雄
早稲田大学 教授
コメントメニュー

ひとこと解説

これまでは、新入社員の教育訓練機会が減っていることが長期的にこの年次の稼得能力にどのような影響を与えるかという点に関心を持っていましたが、より広い年次でOffJTのみならず自己研鑽も減っているというのは、深刻な問題であると捉えるべきです。2つの問題があります。まず、在宅勤務でより権限移譲を進め自律的な働き方を広げる必要があるにも拘わらず、それが進んでいないという点です。2つ目に、自律的なキャリア形成機会を与え、本人が自律的に必要な知識や技能を身につけることが求められてきているのに、そのサポートや意識改革が進んでいないという点です。現状の会社主導の人材育成の行き詰まりを示すデータだと思います。
2021年7月27日 11:59

鈴木一人のアバター
鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
コメントメニュー

分析・考察

なかなか興味深い統計資料。人が学ぶという過程に人との接触や対話があり、それはオンラインではなかなか実現しないものというのがここからも明らかになる。大学が対面授業なしに教育をきちんと続けられるかという問いにもつながる問題。
2021年7月27日 10:58

関連リンク

日経BPの関連記事
全国で2割と低迷のテレワーク実施率 事業推進力や採用力の低下が懸念
テレワークは多様な働き方の手段にとどまらない 業務効率化の大きな契機にもできる
テレワークを狙う攻撃が急増 恐るべき手口の数々を知る
技術とビジネスの最前線を伝えるデジタルメディア「日経クロステック」