日本は真の国際秩序を守り、中日関係を正常な発展軌道に戻すべき

日本は真の国際秩序を守り、中日関係を正常な発展軌道に戻すべき
http://j.people.com.cn/n3/2023/0203/c94474-10203238.html

『人民網日本語版 2023年02月03日16:21

2023年1月11日、米日の外務・防衛担当閣僚会合「2プラス2」が開催された。会合後、両国は米日安全保障協議委員会の共同声明で、中国への抑止力向上を念頭に米日同盟の強化を打ち出し、「中国は国際社会全体における最大の戦略的挑戦である」として、悪意をもって理由なく中国を非難した。日本は中国に関わる問題を騒ぎ立て、国際関係の基本準則に深刻に違反し、中日関係を悪化させ、ひいてはアジア太平洋の安定を破壊するという悪影響を及ぼしている。現在、百年間なかった大きな変局と新型コロナウイルス感染症のパンデミック後の経済回復問題が重なり合っており、国際社会が最も必要としているのは団結と協力で、地域が最も期待しているのは平和と安定である。しかし、今回の米日「2プラス2」共同声明が世界に示したのは、米日が「自由で開かれたインド太平洋」の旗印を掲げながら、実際には排他的な小集団を作り、分断と対立を生み出しているというものである。(文/王一晨・中国社会科学院日本研究所)

中国こそが真の国際秩序の擁護者

日本はこのところ、あらゆる場合において中国が国際秩序の「挑戦者」だと中傷し、自らを国際ルールの「守護者」と自称している。この度の共同声明でも、米日は「自らの利益のために国際秩序を作り変える」と中国を中傷した。これは紛れもなく、冷戦思考とイデオロギー的偏見に凝り固まり、いわゆる「ルール・秩序の制定者」を自認し、狭隘な地政学的視点から「小集団」を作るブロック政治を行い、「国際秩序」という名目で、地域と世界で対立や分断を作り出すことであり、「是非を転倒している」と言っても過言ではない。

国際社会においては、現在の「国際秩序」は世界反ファシズム戦争の勝利に基づいた成果であると広く認識されている。しかし、第二次世界大戦の二大敗戦国の一つであり、数多くの戦争犯罪を行った日本は、侵略の歴史を正しく反省しないどころか、周辺の安全保障上の脅威を誇張し、米日同盟によって自らの軍事拡張への束縛を弱め、戦後の制約から抜け出す口実を作っている。これは実質的には、戦後の国際秩序に対する挑発であろう。

今の世界において、国連を核心とする国際体制以外の国際体制は存在しない。中国が順守するのは国連憲章を基礎とする、各国が広く認めている国際関係の基本準則であり、日本または米日が定めた「小集団のルール」ではない。中国は責任ある大国として、一貫して自主独立の平和外交政策を堅持し、揺るぐことなく世界平和の建設者であり続け、世界発展の貢献者であり続け、国際秩序の擁護者であり続けてきた。習近平国家主席が初めて提起したグローバル発展イニシアティブとグローバル安全保障イニシアティブは、全世界、特に発展途上国の発展と安全に主眼を置き、国際秩序を守るための中国の知恵とプランである。

「内政干渉」こそが国際法違反

今回の米日「2プラス2」共同声明は、またも「釣魚島問題」や「台湾問題」に触れ、中国の内政に乱暴に干渉し、国際法に深刻に背いた。釣魚島及びその付属島嶼が中国固有の領土であることにおいて、中国には十分な歴史的根拠と法的根拠がある。したがって、中国の釣魚島海域でのパトロールと法執行は主権的権利の正当な行使である。しかし、日本は対中交渉と協議を行わず、一方的に同地域で米日軍事協力を強化している。これこそが「力による」東中国海情勢の緊張の原因である。

昨年、ペロシ米下院議長(当時)が台湾地区を訪問した際、日本は騒ぎに便乗し、「盗人の提燈持ち」として動き、中日間の4つの基本文書と共通認識の精神に違反した。今回の米日共同声明においても台湾問題に言及したことは、台湾海峡情勢の緊張を拡大し、中国の主権と領土保全に干渉することにほかならない。台湾地区は中国の領土の不可分の一部で、関連する問題は完全に中国の内政であり、外部勢力のいかなる干渉も容認しない。「一つの中国」の原則は国際関係の基本準則であり、国際社会の普遍的共通認識でもある。台湾問題は中日関係の政治的基礎と両国間の基本的信義に関わるものであるため、これ以上中国のレッドラインを越えようとすれば、中日関係の雰囲気を悪化させ、両国関係を深刻に阻害することは間違いないだろう。日本はかつて長期にわたり台湾地区を植民地化し、台湾同胞を含む中国人民に対し消し去りがたい歴史上の犯罪の責任を負っており、いっそう言動を慎み、挑発行動を停止すべきである。

「互いに内政に干渉しない」ことは、中国が提起した「平和五原則」の一部であり、様々な社会制度、発展レベル・規模の国家間関係に適用できる。1955年のバンドン会議、1960年代の非同盟運動、1970年代の国連総会宣言にはいずれも平和共存五原則が取り入れられた。中国は一貫して、主権と領土保全は不可侵であり、互いの核心的利益を尊重すべきと主張している。したがって、各国の政府と人々は手を携えて協力し、共同で対処し、法に基づいてその権利を行使すべきである。「ルールに基づく自由で開かれた国際秩序」と看板を偽って、国際法をねじ曲げ、他国の合法的な権益を侵害し、平和を破壊してはならない。

2022年に中日は国交正常化50周年を迎えた。習近平国家主席と岸田文雄首相はAPECでの会談で、建設的で安定的な中日関係の構築に向けてハイレベル交流と対話を深めることで一致した。2023年は中日平和友好条約締結45周年に当たる。45年前、両国の上の世代の指導者は地域の平和と安定の維持に努める責任を担うことを約束した。45周年という新たなスタート地点において、中国は日本に対し、中日の4つの基本文書の原則と関連する共通認識に従い、溝と対立を効果的に管理し、両国関係の大局が阻害されることを防ぎ、両国関係の政治的基礎を守ることを望んでいる。世界は新たな激動の変革期に入った。一国の安全保障は他国の安全保障を損なうことを代価としてはならず、地域の安全保障も分断と対立によって実現することはできない。中日は平和と安定を大切にするべきであり、冷戦思考を地域で再燃させてはならず、地域をブロック対立の戦場にしてはならず、団結と協力、発展と繁栄のために積極的な役割を果たすべきである。

「人民網日本語版」2023年2月3日
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CIA長官「2027年までに中国は戦争準備完了」

CIA長官「2027年までに中国は戦争準備完了」

『~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月4日(土曜日)弐
       通巻第7620号
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 現役空軍大将「2025年に米中戦争がおこる」
   CIA長官「2027年までに中国は戦争準備完了」
**************************************

 この認識のずれは何から生じているのだろう?
 戦場の現場感覚から「台湾ではなく、米中間の戦争が近い」と感知する兵隊のトップと、いまや「情報サロン」と化した机上の空論組との誤差なのか?

 米空軍航空機軌道団のマイク・ミニハン大将は「直感」としてメモを認めたのである。
「2025年に米中戦争がおこる」という根拠は「2024年に台湾とアメリカで選挙が行われ、米国の関心事は新政権への移行期となって外交が弛緩することに隙間ができる」という予測からである。

 このメモに対して下院外交委員会のマイク・マコール委員長は「彼が間違っていること願うが、残念ながら彼は正しい」と述べ、中国軍の軍事威嚇の拡充ぶりを指摘した。

 中国軍はペロシ下院議長の台湾訪問(22年8月)直後に大がかりな軍事演習をなし、日本のEEZにも弾道ミサイルを五発撃ち込んだ。
 23年1月8日からは軍用機57機、艦艇四隻を投入して大々的な軍事演習を展開してきた。

 これまでに米国から発せられた中国の台湾侵攻シミュレーションのなかで、もっとも早い時期を予測したのはマイケル・ギルディ海軍大将で「23年の可能性もある」とし、多くの軍事関係者の「2025年以後」という予測より早い時期を挙げた。

 CSISのシミュレーションは2026年を予測した。なぜなら2027年が中国人民解放軍の創立百周年を迎えることと、習近平が三期目の任期を満了するため、派手な「成果」を見せつける必要があるとする。

 「2027年説」はディビッドソン米インド太平洋司令官である。すでに21年三月の時点で「侵攻の脅威は27年までに顕在化する」と予測していた。
 
 一方、CIAのバーンズ長官は2月2日にジョージタウン大学の行事に参加して「CIAの評価は習近平主席の台湾に対する野心を過小評価していない。27年までに台湾侵攻を成功させるための準備をなすよう解放軍に指示したことをCIAは掴んでいる」と述べた。

 バーンズCIA長官は秘密裏にクレムリンを訪問し、またイスタンブールでもロシアの情報機関トップと会合をもっていることが確認されている。

CIAのもっぱらの情報収集はウクライナ戦争の分析で、「向こう半年が重要だろう」と述べるとともに、「中露関係は完全に無限の関係ではなく、中国はロシアへの武器供与を抑制している」とも分析した。

 こうした一連の発言から推測できることは第一に軍の予算獲得にあり、ウクライナへの武器供与で在庫を減らした米軍の装備充填にも置かれているのではないか。

◎☆□☆み□☆☆□や☆□☆□ざ☆□☆□き☆□☆□   』

中国外交、「戦狼」が「微笑」に急旋回 ロシア不信募る

中国外交、「戦狼」が「微笑」に急旋回 ロシア不信募る
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1185P0R10C23A1000000/

『中国が米国や欧州への外交姿勢を修正している。相手国に威圧的に振るまう「戦狼(せんろう)外交官」を異動させ、米欧との対話に動く。「微笑外交」に急旋回した背後には中国のロシアへの不信感がありそうだ。

2022年12月末、北京の中国外務省。記者会見場の裏で報道官と外国メディア記者の交流会が開かれた。普段は厳しい表情を崩さない汪文斌副報道局長や毛寧副報道局長から笑みがこぼれるなかで、姿を見せなかった報道…

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多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
分析・考察

戦狼外交が行き詰まっているのは事実である。本来、外交は友達を増やすのが仕事だが、戦狼外交は友達を敵にして、敵を増やしてきた。これでは、中国経済も成長が難しくなる。戦狼外交より微笑外交のほうがいいに決まっている。ただし、急旋回しても、失われた信頼を取り戻せるか、時間がかかる。都合が悪くなったから旋回するとすれば、信頼を取り戻すことができない。ほんとうに友達を増やすならば、グローバルルールに従う覚悟が必要である
2023年2月2日 8:16 』

『普段は厳しい表情を崩さない汪文斌副報道局長や毛寧副報道局長から笑みがこぼれるなかで、姿を見せなかった報道官がいた。「戦狼外交官」として有名な趙立堅氏だ。

理由はまもなく判明した。中国外務省が1月上旬、趙氏が国境海洋事務局に異動したと公表した。世界のメディアが注目し、退任後に主要国大使などに就くことも多い報道官と比べ、地味な部署との印象は拭えない。

趙氏は20年に報道官に就き、こわもてで威圧的な発言を繰り返して有名になった。20年春には湖北省武漢市で新型コロナウイルスがまん延する中、根拠も示さぬまま「米軍が武漢に持ち込んだ可能性」とツイッターに投稿したこともある。

趙氏の交代だけではない。昨年12月30日に外相に就いた秦剛氏は、年が明けると真っ先にブリンケン米国務長官に電話した。「率直で建設的な話し合いに感謝する。密接な協力関係を続けたい」。電話後はツイッターに投稿し、低姿勢で協力を呼びかけた。1月29日には停止していた日本人向けのビザ発給を再開した。

唐突に思える中国の「微笑外交」。共産党関係者は「習近平(シー・ジンピン)指導部がロシアへの不信感を高めており、米欧との緊張緩和を進めてバランスをとろうとしている」と明かす。

秦剛外相は1月上旬、対ロ外交について「同盟を結ばず、対立もせず、中ロで第三国には対抗せず」の3方針を外務省内部の会合で示した。ウクライナ侵攻前の22年2月上旬、中ロ首脳会談で「中ロ友好には限りがない」と蜜月を誇ったのが遠い昔かのようだ。

中ロ首脳会談では「蜜月」をアピールしたが……(2022年2月、北京)=ロイター

習指導部はロシアからウクライナ侵攻について具体的計画を事前に知らされていなかった。欧米からはロシアとの関係を批判され、経済制裁までちらつかされた。

一方のロシアは中国を欧州に代わる資源輸出先にして戦費調達した。中国との友好関係があったから国連でも孤立しなかった。「ロシアに利用されている」。中国では不信感が広がった。

すでに中央アジアでは両国がさや当てする。

「天然ガス協力の拡大は双方の長期的利益にかなう」。1月6日、習氏は国賓として北京に招いたトルクメニスタンのベルドイムハメドフ大統領に伝えた。会談後の共同声明では同国を「エネルギー戦略パートナー」と位置づけ、パイプライン増設やガス田開発の加速を盛った。ロシア産ガスに依存しない態勢をつくるのが狙いだ。

実はロシアのプーチン大統領が侵攻後初の外遊先の一つに選んだのもトルクメニスタン。同氏は旧ソ連諸国を「勢力圏」とみなしており、内心では中国の接近を警戒しているとみられる。

中国メディアの1月の報道によると、海運大手の中国遠洋海運集団(コスコ・グループ)はロシア産石油の輸送契約を拒絶した。米欧の経済制裁に巻き込まれる事態を懸念したとみられる。

中ロは4200キロの国境を接し、戦火も交えた。ロシアを「安全保障上の脅威」とみる中国の識者もいる。バランスを取り戻す観点からは「微笑外交」は自然ともいえる。

もっとも、ウクライナ侵攻後、米欧は人権や民主主義を強く意識した外交を展開しており、これらの普遍的価値観に距離を置く習指導部と折り合える余地は大きくない。米国が華為技術(ファーウェイ)への全面禁輸を検討中だと報じられるなど「ハイテク封鎖」も止まっていない。

中ロ蜜月は「ロシア以外に親しくしてくれる国がなかった」という中国外交の厳しい現実の裏返しでもある。ロシアと離れたら誰もいなくなった――急ごしらえの「微笑外交」にはそんな危うさもつきまとう。

(北京=羽田野主)

【関連記事】

・中国、「戦狼」外交官が異動 米欧と緊張緩和模索か
・習近平氏一極、中国にもたらす災禍 イアン・ブレマー氏 』

防衛費削減のための中国「軍民融合」に貢献する日本――中国宇宙戦略巨大組織図

防衛費削減のための中国「軍民融合」に貢献する日本――中国宇宙戦略巨大組織図
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20230124-00334144

『習近平は軍事・宇宙戦略を遂行するため軍民融合を導入した。本稿ではアメリカを抜く宇宙力を支える巨大な宇宙戦略組織図を披露し(本邦初公開)、その軸を成す軍民融合に貢献している日本の実態に警鐘を鳴らしたい。

◆アメリカを凌駕する中国の宇宙ステーションと宇宙開発

 かねてより、アメリカが主導する国際宇宙ステーションに加入させてもらえなかった中国は、独自に中国の宇宙ステーションを開発し、昨年末から有人飛行で稼働している。

 アメリカが主導する国際宇宙ステーションの有人飛行の部分に関しては、これまでロシアが担っていたが、ウクライナ戦争によるアメリカからの制裁を受け、ロシアは国際宇宙ステーションから抜けて中国宇宙ステーションに乗り移ることになった。

 中国の宇宙ステーションにはロシア以外にも20か国近くが協力しているので、宇宙ステーションに関しては中国がアメリカをリードすることになる。

 どの国が、どのような形で協力しているかに関しては、拙著『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』の【第四章 決戦場は宇宙に――中国宇宙ステーション稼働】のp.161に掲載した【図表4-1 中国宇宙ステーションと協力関係を結んでいる国・研究機関・領域など】で詳述した。

 宇宙においては、そうでなくとも中国がアメリカをリードしている。

 たとえば月の裏側への着地だ。

 月は公転と自転の周期が一致しているため、地球からは常に月の一つの側面しか見えていない。それを「月の表側」と称すれば、「月の裏側」は地球からは永久に見えないのである。ということは地球からシグナルを発信してコントロールすることができないので、中国は月の近くにあるラグランジュ点に中継通信衛星を打ち当てた。

 ラグランジュ点というのは、理論物理の多体問題において、いかなる力も働かない点のことで、ラグランジュ点に打ち当てることができれば、地球からラグランジュ点に「固定」されている中継通信衛星にシグナルを送り、そのシグナルを反射させて月の裏側に送ることができるので、地球からは絶対に見えない月の裏側を地球上からコントロールすることができる。このことに成功したのは中国だけで、アメリカの科学者はアメリカにも使わせてくれと中国に頼んだほどだ。

 つぎに中国がアメリカよりも先んじているのは量子通信衛星である。

 量子通信に関して中国は早くから着手し、1970生まれの潘建偉は1996年に26歳でオーストラリアに留学し、宇宙航空科学における最高峰であるツァイリンガー教授に師事した。ツァイリンガー教授は2022年、ノーベル物理学賞を受賞した、量子通信領域の最高権威だ。

 中国は2016年8月に世界に先駆けて量子通信衛星「墨子号」の打ち上げに成功している。その意味で中国は量子暗号においてアメリカをリードしているのである。

 中国の量子暗号技術と量子衛星通信に関しては『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』のp.150~154で詳述した。

◆防衛費削減のための習近平の「軍民融合」戦略と巨大な宇宙戦略組織図

 こういったことを可能ならしめたのも、習近平が「軍民融合」国家戦略を走らせているからだ。習近平は政権が誕生した2013年から本格的にハイテク国家戦略「中国製造2025」に着手し、その中で「軍事力増強と経済発展の両立を図る」重要戦略である「軍民融合」を推進するように指示した。

 中国の防衛費はGDPの1.7%を占めているが、14億の人民の生活を支えていくには、軍事のためにのみ、それ以上の国家予算を割くわけにはいかない。

 そこで思いついたのだ「軍民融合」だ。

 民間企業を軍事産業に参入させれば、民間企業が儲かり、民間企業で働く一般庶民の収入が増える。一般庶民の生活が向上すれば中国共産党による一党支配体制を支持するようになる。その結果、中国の軍事力が強化されるようになるのだから、習近平としては最も力を入れている戦略といっても過言ではないだろう。

 一挙両得どころではなく、三得、四得にもつながる。

 以下に示すのは、宇宙開発における国家戦略の組織図である。

 これは本邦初公開だ。

図表:中国の軍民融合と宇宙開発の組織図

出典:『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』p.176-177

 組織図の軸になっているのが「軍民融合」であることは一目瞭然だろう。

◆中国の「軍民融合」に貢献する日本と日本学術会議

 さらにその「軍民融合」の中心にあるのが「中国科学技術協会」である。

 中国科学技術協会というと、何を思い出されるだろうか?

 そう、日本のあの「日本学術会議」だ。

 2015年9月、日本学術会議は中国科学技術協会と提携を結んでいる。

 一方、同じく2015年、日本の防衛省・防衛装備庁は、日本の防衛にも応用可能な先進的な民生技術を積極的に活用することが重要であると考え、日本の大学や研究機関あるいは中小企業などに研究費を供与する公募制度「安全保障技術研究推進制度」を立ち上げた。

 すると日本学術会議は、日本の大学や研究所あるいは民間企業が防衛装備を生産する事業に関わるのは、「軍事目的のための科学研究を行わない」という日本学術会議の趣旨に反するとして、2017年3月に反対声明を発表した。

 図表をご覧になると明瞭な通り、中国科学技術協会はチャイナ・セブンの真下にある「中共中央書記処」の管轄下にある。しかも軍民融合を、中国にある全ての大学や研究機関あるいは民間企業に呼び掛けるための中心的な存在だ。

 ここに示したのは宇宙開発に関してだが、主たる仕事は軍事装備の製造だ。

 中国の軍民融合には協力して、日本の軍民融合には反対声明まで出す日本学術会議の在り方は、きちんと糺(ただ)すべきだろう。この問題を風化させてはならない。

 日本はいま、防衛費をどこから捻出するかに関して議論が始まろうとしている。

 中国の軍民融合の下、中国のほとんどの民間企業も何らかの形で中国軍の防衛装備品製造に関わっている。

 日本は安保三文書を閣議決定し、主として中国の脅威を意識して防衛費の増額を唱えながら、実は中国の防衛装備を強化していくことに大きく貢献していることを知っているのだろうか?

 日本の最大貿易相手国は中国だ。

 多くの大学や研究機関も中国の大学や研究機関と提携している。

 そこで何が行われているのか、日本政府は目を覚まして分析していくべきだと提言したい。
記事に関する報告
遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士

1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。日本文藝家協会会員。著書に『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』(2022年12月中旬発売。PHP新書)、『もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』、『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』、『 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『「中国製造2025」の衝撃』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。』

習近平経済は「改革開放」路線に戻るのか、それとも社会主義色を強めるのか

習近平経済は「改革開放」路線に戻るのか、それとも社会主義色を強めるのか
https://www.nippon.com/ja/in-depth/a08801/

『 国際・海外 経済・ビジネス 2023.01.25

津上 俊哉 【Profile】

昨年12月15、16の両日、北京で2023年の経済運営方針を定める中央経済工作会議が開かれ、経済の落ち込みを受けて「成長を最重点とする」基本方針が示された。中でも目を引くのは、「対外開放の加速・民営経済の保護」がうたわれていることだ。これまで国家統制的な色彩が目立ち、とかく「改革開放から離れていく一方だ」と米国や国際社会から批判されてきた習近平政権の経済政策だが、新たな方針に従って再び、改革開放、市場経済重視の方向へ戻るのだろうか。

統制的傾向その1:経済への影響を顧みない政策の数々

習近平政権の統制的な傾向は、第一に、経済に対する影響を顧慮しない政策を次々と打ち出したことだ。それらは以下の四つに分類できる。

(1)プラットフォーム企業たたき

2021年以降、アリババ、テンセント、ディディ、美団など中国のプラットフォーム企業が金融規制や独禁法の違反、情報セキュリティー対策不備といった名目で次々と罰金や制裁処分を受けた。その結果、これらの企業は業績も株価も大幅に下落、人員整理を余儀なくされた。

(2)営利教育事業の禁止

21年7月、政府が「子育て費用の高騰」を理由に、「学習塾は新設禁止、既存の塾も非営利化させ、授業料を規制する」と発表した。突然の発表に上場教育会社の株価は暴落、存亡の淵に立たされた。

(3)芸能・娯楽産業への規制強化

21年9月、テレビやインターネットの番組の低俗化を正し、道徳的で党や国を愛する健全な精神文化を培養する、との理由から、番組内容や出演者に対する規制が強化された。また、青少年のゲーム依存症対策として、プレー時間の制限、ユーザーの実名登録の強化などの措置も取られた。

(4)その他の「反経済的」な政策

経済への影響を顧慮しない政策は他にもあった。20年から始まった不動産企業に対する金融引き締めは、マクロ経済の大幅な下振れや地方政府の歳入急減を招いた。昨年、経済・社会に多大の損害を及ぼしたゼロコロナ政策もその一例だろう。
相次ぐ修正・緩和はなぜ起きたか

ところが、以上のような政策はその後、立て続けに修正・撤回された。ゼロコロナ政策の突然の廃止は、言うまでもない。不動産に対する過激な引き締めも2021年秋に見直しが始まった。プラットフォーム産業の締め上げも22年3月から「健全な発展を図る」方向転換が始まった。営利教育事業の禁止も、昨年12月に国務院が「規律ある民営教育事業の発展を支持する」と、方針を転換した。

こうした修正・撤回がなぜ立て続けに起きるのか。とみに「権力集中」が指摘される習近平国家主席であるが、気が変わりやすい性格なのだろうか。いや、そうではないだろう。すべての政策を習氏自ら決めているはずはない。

一つ仮説を立てるなら、政権や共産党の内部にも保守的な人々と経済を重視する人々の両方がいて、政策は両派のときどきの力関係で変動しているのではないか。20年から21年にかけて中国が初期のコロナ禍を封じ込め、経済もいち早く回復させた頃には「中国のやり方が一番優れている」という考え方が盛行し、保守派の声が強くなって上記のような政策が打ち出された。その後、経済情勢が悪化したため、経済重視、改革志向の人々の声が強くなり、「弊害の大きい」政策が修正・撤回された、と私はみている。

昨年12月の中央経済工作会議では、「対外開放のレベルを引き上げて外資利用に力を入れる」「CPTPP(環太平洋パートナーシップ)などへの参加を積極的に進める」「国有企業と民営企業の平等取り扱い要求に応えていく」「プラットフォーム企業が経済発展を先導し、雇用を創出し、国際競争でも活躍することを支持する」との一項が盛り込まれた。

こうした「改革開放再起動」とも受け取れるシグナルを出したことで、世間では「23年には、13年の三中全会のように改革開放が再宣言されるのでは」と期待する向きもある。

果たしてそうなるかどうか。また、そうなったとしても、どの程度実のある「再起動」になるかは今後の経済情勢次第だが、「苦しい時の外資・民営企業頼み」は中国共産党が難局を打開するためによく使う手である。13年に打ち出された、改革志向の強い三中全会改革もその後は空文化している。前例から判断すると、今後も経済情勢が好転すれば保守派の声が再び強まり、反経済的な政策が打ち出される可能性は否定できない。

統制的傾向その2:民営企業に対する資本的支配

2013年の三中全会改革では、「混合所有制(国有企業と民営企業が共存する経済体制)を積極的に発展させる」という考え方も打ち出された。これには(1)国有企業の経営に民営企業が参画する(2)民営企業に国家、国有企業が参画する??の双方向があるが、実際には後者の事例がはるかに上回っている。

習近平政権の統制的な傾向の二つ目は、この「混合所有制の推進」を名目とした民営企業に対する資本的支配の強化だ。

格付け大手のフィッチ・レーティングスによると、中国の国有企業によるA株(上海証券取引所、深セン証券取引所に上場されている中国企業の株式のうち、人民元建てで取引されているもの)上場民営企業の買収は、17年に6社、18年に18社だったのが、19年および20年には50社に上った。18年頃から増加した買収の多くは、業績の悪化や資金繰り難に陥った民営企業が地元政府傘下の投資基金などに買収された事例という。

最近は、研究開発力の強化や戦略産業の育成を目的とした各地域の民営企業に対する投資も増えており、その中にはベンチャー投資の形態も含まれる。国有資産監督管理委の発表によると、20年には1月から8月までの間に中央直轄国有企業が全国で6000社以上の民営企業に投資し、投資額の合計は4000億元に上ったという。

経営困難に陥った重要企業の救済や産業育成のために政府が民間企業に投資することは、中国以外でも行われている。しかし、中国が特異なのは、経済全体に占める国有企業の比重の大きさと民営企業の買収事例の多さだ。

A株上場企業全体の4社に1社、時価総額では実に約5割、売上高の約3分の2、利益の約4分の3を国有企業で占めている。さらに、有望な民営企業の多くが「資金調達や補助金獲得、許認可取得の上で有利」なことを理由に、政府系の投資を受け入れていることを考え合わせると、事は国の経済支配力というマクロな経済構造に関わる問題になってくる。

国がアリババやティックトックのようなプラットフォーム企業の「特殊管理株」を取得して取締役を派遣し始めたことは、国による企業支配の最新事例である。特殊管理株とは、1%程度の持分だが重要な議決事項について否決権を有する優先株(「黄金株」とも称される)のことだ。

先に述べたように、政府が金融規制や独禁法の違反、情報セキュリティー対策不備といった名目でプラットフォーム企業を厳しく締め上げたのは、海外市場に上場し創業者が支配権を持つ私営プラットフォーム企業が巨大な社会的影響を有するに至ったことに、共産党が強い危惧を覚えたためだ。

共産党はこうした締め付けによって事実上、これら企業の生殺与奪の権限を得たが、特殊管理株の取得によって、名実ともに企業の支配権を掌中にした。最近になって「プラットフォ-ム企業が経済発展を先導し、国際競争で活躍することを支持する」方向に転じたのも、すでに「我が物にした」からなのだろう。

統制的傾向その3:党組織を通じた企業統制の強化

習近平政権の統制的な傾向の三つ目は、共産党組織を通じた民営企業に対する統制強化だ。

中国共産党は2020年に「民営経済の規模は拡大を続けており、民営経済人の価値観や訴求する利益も日を追って多様化しているため、民営経済に対する管理・統制(「統一戦線工作」と呼ぶ)も新たな形勢と任務に直面している」との認識を明らかにしている。

この認識に基づいて進められているのが、民営企業や外資企業に党支部を設け、さらには経営への参画を促す指導だ。その実態は明らかでないが、17年に共産党が明らかにしたところによると、非国有企業の7割に党支部が設置されており、外資企業も合弁企業を中心に、全体の7割にあたる約7万4000社が党支部を設置していたという。最近では、国内業務への参入を認められた外資金融機関が党支部を設置することを求められているという。

「大きな政府」は世界的潮流だが…

すでに述べたように、中国は2020年以降のいっとき「中国のやり方が一番優れている」との昂揚感に覆われて不賢明な政策を次々と打ち出したが、経済情勢が悪化して「憑(つ)き物」が落ちると、これらの政策は撤回された。

一方で、共産党による指導・統制の強化は、習近平国家主席が強い信念のもと進めていることで、習氏がトップであり続ける限り変わることは考えにくい。22年末の中央経済工作会議で「改革開放再起動」のシグナルを打ち出したといっても、この一点が変わらない限り、いっときの便法以上のものにはならないだろう。なぜなら、「改革開放」の根本は、「経済は市場に委ねる」覚悟をするかどうかに尽きるだからだ。

ただ、中国政府の経済介入強化に関しては、いま世界中で起きていることにも留意する必要がある。

1980年代に始まった「小さな政府」という世界的潮流は、40年の歳月を経て今や完全に逆転した。習近平氏は「共同富裕(皆が共に豊かになること)」に強いこだわりを持つと言われるが、根底にあるのは「資産格差を中心に拡大する貧富格差への危惧」であり、これも世界的なトレンドと合致している。

中国が特異なのは「大きな政府(党)」が経済介入にとどまらず、「党・政・軍・民・学の各方面、東・西・南・北と中央の一切を党が領導する」ところまで行ってしまうことだ。それで国がうまく運営していけるのか。イエスマンで固めた3期目習近平政権の人事を見るにつけ危惧を覚えさせられる。ゼロコロナ政策の撤回を巡るドタバタぶりが中国の将来を暗示するものでないことを願うばかりだ。

バナー写真:公式訪問先のサウジアラビアで、出迎えた同国首相のムハンマド皇太子と笑顔で握手を交わす中国の習近平国家主席。習氏のサウジ訪問は、経済面を中心に戦略的な関係を強化する狙いがあるとされる(2022年12月8日、サウジアラビア・リヤド)AFP=時事

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中国 習近平 中国共産党 改革開放 中国経済 社会主義経済

津上 俊哉TSUGAMI Toshiya経歴・執筆一覧を見る

現代中国研究家・(公財)日本国際問題研究所客員研究員。1957年生まれ。1980年通商産業省入省。在中国日本大使館経済部参事官、通商政策局北東アジア課長、経済産業研究所上席研究員などを歴任。「中国台頭 日本は何をなすべきか」(日本経済新聞社/2003年)でサントリー学芸賞。近著に「米中対立の先に待つもの」(日本経済新聞社/2022年)。』

4年内の台湾攻撃、依然懸念 中国巡り前米司令官

4年内の台湾攻撃、依然懸念 中国巡り前米司令官
https://www.47news.jp/world/8847209.html

『米インド太平洋軍のデービッドソン前司令官は23日、東京都内で共同通信の単独インタビューに応じ、中国の習近平指導部の3期目任期が満了する2027年までに中国が台湾を攻撃する可能性があるとの見解は変わらないと強調した。日本の反撃能力(敵基地攻撃能力)保有の動きを歓迎し、米国製巡航ミサイル「トマホーク」導入が「最速の方法だ」と語った。

 デービッドソン氏は習国家主席が昨年10月の共産党大会で台湾統一に向けて「武力行使の放棄を約束しない」と述べたことに触れ、自身が現職司令官時代に27年までに台湾有事が起きる可能性があるとした分析が「今も当たっている」と指摘した。

共同通信 』

「新中華圏」とのつきあい方 中国の統制がつくる新勢力

「新中華圏」とのつきあい方 中国の統制がつくる新勢力
風見鶏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM190580Z10C23A1000000/

『中国のIT(情報技術)政策が大転換している。

中国共産党は2023年の経済運営方針の重点項目として「プラットフォーム企業の発展、雇用創出、国際競争での能力発揮を支持する」と掲げた。

景気回復のためIT業界への締め付けを緩めたように見えるが、実態はその逆だ。清華大学の李稲葵教授は「政府はIT企業が社会的統治に与える影響を懸念していたが2年かけて是正は終わった」と説明する。

企業を統制下に置く段階が…

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『昨年、テック関係者や投資家の注目を集めた論文がある。タイトルは「web3.0と中国は無関係」。

「量子学派」を名乗る話題の科学者グループからの情報発信で、各国が開発を競う次世代インターネット「web3.0」を巡り技術者に中国からの脱出を呼びかけた。「シンガポールや中東にいけば資金はいくらでも得られて好きな技術開発ができる」

web3.0はブロックチェーン(分散型台帳)を使った分散型ネットワークで、ネットを国家の監視や巨大IT企業の独占から解き放つと期待されている。中国も国家戦略としているが、開発するのは本来の理念を覆す「統制可能なweb3.0」だ。

論文は技術の冒瀆(ぼうとく)への失望と技術者の矜持(きょうじ)がにじんだ。すぐに削除されたが、思いは社会に広がった。

イノベーションと統制を同時進行しようとする中国の矛盾に満ちた戦略は今後、世界にどのような影響を与えるのだろうか。』

『「世界に新しい中華経済圏が出現する」。東京財団政策研究所主席研究員の柯隆氏は予測する。

理不尽な統制下、海外でも活躍できる人材は次第に出国意欲を高めている。web3.0といった自由志向を持つ分野の技術者はその代表だ。アリババ集団の創業者、馬雲氏のように中国の統制から押し出された人材もいる。

バイタリティーにあふれ、人脈も資金力もある彼らは「新世紀の華僑」として世界経済をけん引する新勢力となるだろう。どう向き合うかは日本も想定しておくべき課題となる。』

『日本で先行するのは「防御」を巡る議論だ。中国政府は国民を国家利益のために総動員することが法律的に可能であり、警戒を怠ることはできない。日本の社会や経済が混乱しないよう土地や企業の売買における規制の見直しも必要だ。』

『一方で「攻め」の準備も求められる。ネットや電気自動車(EV)など中国のイノベーション能力は高い。基礎技術よりアプリケーション開発に強く、日本とは得意分野が違う。祖国から飛び出したアントレプレナー(起業家)たちへの支援や取り込みは相乗効果が期待できる。』

『新中華圏が中国と世界を結ぶ情報流通の新たな結節点となる可能性もある。中国内の情報を得る一方、世界の情報を中国の人々に伝えるルートとなる。情報は安全保障の根幹だ。米国はいち早くネットワークを築くだろうが、日本がやらなくていいわけではない。

なによりも自由な人生を求めて統制社会から逃れてきた人々は、すでに民主主義社会の一員といえるのではないだろうか。

あらゆる個人が受け入れられ、夢を追求できたのが自由主義社会の強さだった。「国家の夢」のために個人を犠牲にする。そうした国とは一線を画す柔軟な姿勢で新しいチャイナ・ワールドと向き合いたい。

(中国総局長 桃井裕理)』

尖閣対処、海保に防衛任務検討を 松田康博東大教授

尖閣対処、海保に防衛任務検討を 松田康博東大教授
安保3文書 識者の提言
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1958G0Z11C22A2000000/

『台湾有事はいつかという話がよく出るが、それは中国にとって条件がそろったときだ。中国はまだ台湾を占領して統一する全面侵攻に自信がない。習近平(シー・ジンピン)国家主席は後継者をつくっておらず、最低10年は続ける。

そのため猛烈な勢いで核軍拡をしている。2030年から35年にかけて1000〜1500発の核弾頭が使用可能になり、米国は手を出しにくくなる。中国はこれから5〜10年の間に能力をつけて機会を…

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『台湾有事はいつかという話がよく出るが、それは中国にとって条件がそろったときだ。中国はまだ台湾を占領して統一する全面侵攻に自信がない。習近平(シー・ジンピン)国家主席は後継者をつくっておらず、最低10年は続ける。

そのため猛烈な勢いで核軍拡をしている。2030年から35年にかけて1000〜1500発の核弾頭が使用可能になり、米国は手を出しにくくなる。中国はこれから5〜10年の間に能力をつけて機会を狙う。』

『沖縄県・尖閣諸島の周辺で活発に活動する中国海警局の船舶に対処するには本来は海上保安庁法を改正して、海保にも領域防衛の任務を一部負担してもらう方が良い。

海保が劣勢だからといって海上警備行動で海上自衛隊の艦艇を出せば、日本が事態をエスカレーションさせたという口実にされる可能性がある。海保への任務や装備の付与に踏み込めるかどうかは引き続き課題になる。』

中国、不動産支援に転換 銀行の融資態度一変

中国、不動産支援に転換 銀行の融資態度一変
ASIA政策ナビ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM173CL0X10C23A1000000/

『中国が不動産市場を支援する姿勢に政策を転換した。金融監督当局が国有銀行に融資を指導し、銀行の融資態度は一変している。危機に瀕していた不動産各社は生き残りの道が見えてきたが、不動産バブル問題の解決は先送りされることになる。

「銀行の長年の信頼と支援に感謝します」。16日、上海市内で復星集団の郭広昌董事長が銀行団に謝意を示した。同日、中国工商銀行など8行と結んだ融資契約の総額は計120億元(約230…

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中国 ゼロコロナからのハードランディングを可能にしている中国政治・社会の“怖さ”

中国 ゼロコロナからのハードランディングを可能にしている中国政治・社会の“怖さ”

https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/347d67562af0b1028d90b72488c30902

 ※ 一部を抜粋して、紹介する。

『【政府の欺瞞を承知していながら受け入れる社会 多数派の人々は少数派の苦しみをなかったことにして生きていくことに慣れている】

強権的なハードランディングに伴う犠牲者・混乱は非常に大きなものになっていますが、それでも表面上は春節を迎える華やかさで覆われています。

多くの国民も政府発表の数字のいい加減さには気付いているとは思いますが、それでも中国社会では大きな問題とはなっていないようです。

****コロナ感染拡大でドタバタでも中国世論が荒れない事情****

(中略)
それでも中国共産党の危機にならない
では、(デマが飛び交うような世論統制の)この緩みは中国共産党にとっての危機になるのだろうか? 

ゼロコロナを貫くと宣言した舌の根も乾かぬうちの手のひら返し。その後の準備不足が招いたドタバタ。そして、今現在進行しているであろう大量の高齢者の死。いずれも政権の正当性に疑念を抱くに十分な材料に思えるが、それが体制危機にはつながらないというのが筆者の見立てだ。

というのも、中国のソーシャルメディアのリサーチや、中国人からの情報収集でも、怒りよりもあきらめを感じるからだ。ゼロコロナ対策に対する抗議活動「白紙運動」のような怒りは間欠泉のようなもので、一時は盛り上がっても持続させることは難しい。

ましてや、今の中国では若く健康な人にとっては一度感染すれば、後はゼロコロナ対策よりもよっぽど自由で快適となる。高齢者や基礎疾患を持つ人、そしてその家族にとっては不安な日々が続くが、そうした少数派の苦しみに寄り添うムードは社会にはない。

神戸大学の梶谷懐教授との共著『幸福な監視国家・中国』(NHK出版新書、2019年)では、現在の中国の統治思想が功利主義に親和性を持つことを指摘した。監視国家化に傾斜する中国だが、それは多くの人民が日々苦しみにあえぐ強圧的な社会ではなく、少数の人々の犠牲には目をつぶることで大多数の人々は豊かで秩序だった幸福が与えられる社会である。

ゼロコロナ解除後の中国もまさにこの構図にあてはまりそうだ。高齢者や基礎疾患を持つ人々を排除することによって、大多数の健康な人々は長いコロナ禍から脱出し日常を取り戻す。この状況が社会不安につながるかどうかは損をしない大多数の人々が、苦しむ少数派の人々に共感するかどうかにかかっている。

しかし、今の中国では少数派の悲哀は検閲によって覆い隠されている上、多数派の人々は少数派の苦しみをなかったことにして生きていくことに慣れている。ここに中国共産党の統治の強靱さがあるのだろう。【1月18日 WEDGE】
******************

“少数派の悲哀は検閲によって覆い隠されている上、多数派の人々は少数派の苦しみをなかったことにして生きていくことに慣れている”・・・非常に怖い政治・社会体制です。』

『【密かに力でねじ伏せられる抵抗者】

春節に浮かれるその陰では、抵抗者への国家権力による厳しい報復が進行しています。

****ゼロコロナデモの女性、失踪状態に 助け求める動画****

ユーチューブに投稿された動画で助けを求める曹?馨さん(共同)

昨年11月に中国各地で相次いだ「ゼロコロナ」政策に対する抗議デモを巡り、中国当局が参加者を相次いで拘束していると告発する動画がインターネット上で拡散している。参加者の一部が公然と習近平政権を批判したため、態度を硬化させた当局が水面下で取り締まりを進めているもようだ。

ツイッターで20日までに、当局に拘束されたとみられるデモ参加者の女性の動画が出回った。中国の人権問題を扱うウェブサイト「維権網」などによると、女性は北京大学出版社で編集の仕事に従事している曹?馨(そう・しけい)さん(26)。曹さんは「皆さんがこの動画を見ているとき、私は既に警察に連行されている」と述べ、自分が行方不明になったら動画を公開するよう友人に頼んだと説明した。

曹さんは、ゼロコロナ政策に基づく封鎖措置で被害が拡大したとされる新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市の火災の犠牲者を追悼するため、昨年11月27日に北京市中心部で行われたデモに友人と参加。その後、警察に拘束されて取り調べを受けた。その際は解放されたが、12月18日に複数の友人が逮捕され、曹さんは24日に消息を絶ったという。

曹さんは動画で「私たちは現場で秩序を守り、警察との衝突も一切なかった」と強調。「私たちは、いわれもなく消え去りたくない」と助けを求めた。

動画は、曹さんら計13人のメディア関係者らが昨年12月10日から今年1月7日にかけて連絡が途絶えたと指摘している。中国当局は、デモ参加者に対する対応について明らかにしておらず、拘束の実態は不透明となっている。【1月20日 産経】

*********************** 』

中国不動産、在庫圧縮急ぐ 碧桂園は最大25%値引き販売

中国不動産、在庫圧縮急ぐ 碧桂園は最大25%値引き販売
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM22B890S2A221C2000000/

『【広州=比奈田悠佑】中国の不動産企業が過剰在庫の圧縮を急いでいる。中国恒大集団などの信用不安で消費者心理が冷え込み、2022年末時点の在庫面積は21年末比で約2割増えた。最大手の碧桂園など各社はそろって値引きによる販売に動く一方、新たな用地取得を巡っては民間と政府系で対応に差が出ており、将来の勢力図に影響しそうだ。

「年内に契約しなければ、値引きは適用できません」「電話での問い合わせが多くなって…

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王滬寧

王滬寧
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E6%BB%AC%E5%AF%A7

『王 滬寧(おう こねい、ワン フーニン、1955年10月6日-)は、中国の政治哲学者[1]、政治家。第18期・第19期・第20期中国共産党中央政治局委員、第19期・第20期中央政治局常務委員・中央書記処書記・中央精神文明建設指導委員会主任。党中央政策研究室(中国語版)主任。復旦大学教授。

江沢民・胡錦涛・習近平政権を理論面で支えたことから「三朝帝師」[2][3][4]の異名を持つ。

経歴

1974年に華東師範大学外国語学部でフランス語を学ぶ傍ら、上海社会科学院で研究活動をする。1978年に復旦大学の修士(碩士)課程に入学[5]、1981年に法学修士を取得した。

1984年4月に中国共産党に入党、1980年代は「半月談」(新華社発行)など時事雑誌の表紙を飾る青年学者として名をはせ、復旦大学国際政治系教師(講師)、副教授(准教授)、教授を歴任し、アメリカ合衆国のアイオワ大学とカリフォルニア大学バークレー校で客員研究員にもなった。1989年から復旦大学の国際政治系主任(研究科長)、1993年に「国際中国語大学ディベート大会」で復旦大学ディベートチームを率いて優勝し、1994年から法学院長(学部長)となり、さらに名声を高めた。中国の発展には「強人(中国語版)」による開発独裁的な権威主義体制が必要と主張する「新権威主義(英語版)」[5][6][7][8]と呼ばれる一派の論客として活躍し、中国共産党上海市委員会宣伝部の注目を得て、第13回全国代表大会以降、党の重要理論の起草に関わることなる。

1995年、曽慶紅・呉邦国の強い推薦により、江沢民総書記(当時)によって党中央政策室政治グループ長に任命され、1998年4月には研究室副主任となり、2002年から主任を務めた。「三つの代表」、胡錦濤時代の「科学的発展観」など重要理論の起草に直接関与し、2007年10月、第17期中央委員会第一全体会議で中央書記処書記に選出され、鄧力群以来の理論家による書記処書記就任となった[9]。2012年11月には第18期中央委員会第一全体会議で中央政治局委員に選出され[10]、習近平の掲げる「中国の夢」「中華民族の偉大なる復興(中国の夢の一部)」という国家スローガンを考えたとされ[11]、その内政から外交にまで及ぶ影響力から米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「カール・ローブとヘンリー・キッシンジャーを一体にした存在」と評した[12][13]。

2017年12月3日、GoogleやAppleのCEO[14]や「インターネットの父」の一人であるロバート・カーン[15]などIT業界関係者を集めて浙江省烏鎮で開幕した第4回世界インターネット大会(英語版)で中国のネット検閲を正当化した上で、ネットビジネスの国際制度設計に中国が積極的に関与していく姿勢を示した。中国式のサイバー主権(英語版)を世界に広めたい考えとみられる[16]。

主な著作

いずれも日本未刊のため、邦題は参考として掲げる。英題は英語版 (22:28, 20 November 2012 UTC) により、同様に参考として掲げる。

《比较政治分析》、比較政治分析、"Analysis of Comparative Politics"、1987
《当代西方政治学分析》、現代西洋政治学分析、"Analysis of Modern Western Politics"、1988 ISBN 7220002904
《美国反对美国》、アメリカ対アメリカ、"America against America"、1991 ISBN 7532107108
《狮城舌战》(編)、シンガポールディベートコンテスト、"Debate Contest in Lion City"、1993 ISBN 730901247X
《政治的逻辑——马克思主义政治学原理》、政治論理--マルクス主義政治学原理、"Logic of Politics - the Principal of Marxism Politics"、1994 ISBN 7208018413
《新政治学概要》(共編)、新政治学概要、"General Introduction to New Politics"、1998 ISBN 7309020731 』

予測通り全国政協主席になる王滬寧と4人の妻の物語

予測通り全国政協主席になる王滬寧と4人の妻の物語
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20230119-00333481

 ※ 「三朝帝師」の異名を持つ王滬寧氏だが、彼に関する情報は、驚くほど少ない(あまり、流通していない)…。

 ※ 貴重な情報だ…。

『予測した通り王滬寧(おう・こねい)が全国政治協商会議主席になる。3代の紅い皇帝に知恵袋として仕えてきた王滬寧は習近平にかつて「デタラメを言うな!」と怒鳴った男だ。そんな王滬寧の妻たちの物語を知っている人は少ない。

 (注:1月20日、文末に「4人の妻の物語」の略記を加筆した。)

◆予測通り全国政治協商会議主席になることが判明した王滬寧

 1月18日、新華網は<中国人民政治協商会議第十四回全国委員会(全国政治協商会議)委員名簿>を公表した。全体で2172人が代表になったが、このうち、体育や芸術など他ジャンルからの選出も含めて852人が中国共産党員で、全代表の39.2%を占める。純粋に中国共産党員からのみ選出された代表は99人で、その中に王滬寧の名前がある。

 全代表2172人の中で、新チャイナ・セブン(7人の中共中央政治局常務委員会委員)であるのは王滬寧一人なので、自ずと、王滬寧が全国政治協商会議主席になることになる。
 昨年10月の第20回党大会閉幕翌日である10月23日に開催された一中全会で、新チャイナ・セブンが選出されたが、その顔ぶれが公開された瞬間に、王滬寧は全国政治協商会議主席になると予測し、その詳細を『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』に書いたが、予測通りの結果になったのを知り、ひとまずホッとしている。

◆14億人の中で唯一、習近平を叱責できる男

 学者としての王滬寧を政治の世界に引きずり込もうとしたのは江沢民の大番頭だった曽慶紅だ。1995年になると江沢民は曽慶紅の勧めにより王滬寧を中央に呼び、「中央政策研究室政治組」の組長に任命し、「三つの代表」論の論理的根拠を執筆させた。胡錦涛政権になっても王滬寧は中央に留まって中央政策研究室主任(2002年~12年)、中央書記処主任(2007年~12年)などを歴任し、胡錦涛の「科学的発展観」の原稿も執筆した。

 いうならば、中国の「紅い皇帝」の知恵袋。

 しかし胡錦涛時代、習近平がまだ国家副主席だったときに、習近平に対して「あなたは何もわかってない!不用意にしゃべらないでくれ!」と面と向かって言ったことがある。
 この「不用意にしゃべらないでくれ!」という日本語の中国語原文は「不要乱説!」だ。これはかなり失礼な言い方である。「メチャクチャなことを言うな!」あるいは「デタラメを言うな!」と訳した方が適切かもしれない。

 激怒した習近平は「やめた!」と切れてしまった。

 つまり、次期中共中央総書記、次期国家主席など、国家のトップになるのを「やめた!」という意味だ。

 もし習近平が国家のトップに立たないとなると、第18回党大会は成立しない。今後の中国共産党一党支配体制が崩れる可能性がある。

 周りは慌てて習近平の説得に当たった。特に曽慶紅が説得して、ようやく元のさやに納まった。

 曽慶紅は習近平が清華大学卒業後に国務院弁公庁および中央軍事委員会弁公庁において、副総理および中央軍事委員会常務委員をしていた耿飈(こう・ひょう)の秘書をかけ持ちで務めていたときに習近平と親しくなっている。習近平はその当時、曽慶紅のことを「慶紅兄さん」と呼んで慕っていた。だから、習近平は曽慶紅の言うことは聞く。

 このたび王滬寧は新チャイナ・セブンの一人として残ったが、おそらくその中で習近平に対して「上から目線で、遠慮せずに、ピシャリとものが言える」のは王滬寧一人ではないだろうか。全中国14億人の中で、習近平を抑制することのできる唯一の人物が王滬寧だと言っても過言ではない。

 それでも習近平は、江沢民や胡錦涛と同様に彼の英知を欲しがった。

 結果、王滬寧は三代の「紅い皇帝」に仕える知恵袋となっているわけだ。

◆知られざる王滬寧の「4人の妻たちの物語」

 しかし、人間の性格はわからないものである。

 女性が王滬寧を好きになるのか、それとも王滬寧が「女好き」なのか分からないが、王滬寧は4回も結婚・離婚をくり返している。

 生い立ちを見ると、王滬寧は1955年10月に上海で生まれたが、中学に上がるころに文革が始まり、授業はなかったから家に閉じこもって本ばかり読んでいた。体が弱く勉強好き。1974年、上海師範大学幹部外語培訓班(養成班)法語(フランス語)に入学。19歳のときだった。

 78年に大学入学統一試験が再開されたので、すぐさま正式に復旦大学の大学院を受験し、国際政治を専攻した。文革終息後の第一期の大学院生である。卒業後、復旦大学に残って助教授、教授、博士指導教官となり、その間に多くの論文を発表した。

 最初の妻は、この上海師範大学と関係がある。

 それでは「4人の妻たちの物語」をご紹介しよう。

最初の妻の物語

 実は上海師範大学の幹部外語培訓(養成)班には、かつて国家安全部のスパイ活動をするために世界各国の言葉を学ばせていたという歴史がある。王滬寧はフランス語だけでなく英語も話せる。最初に結婚した女性は国家安全部の幹部の娘だった。スパイ活動という謎めいたこともあったためか、結婚も離婚も秘密のうちに行われている。

二番目の妻の物語

 二番目の妻の名前は周琪(しゅう・き)で、1952年11月、北京で生まれた。国際関係の専門家で、1980年2月に上海復旦大学国際政治学科を卒業し、1980年9月から1983年7月まで復旦大学国際政治学の修士課程で学び修士号を取得。1986年11月~1988年1月はアメリカのジョンズ・ホプキンス大学高等研究所に留学し、1990年1月~1991年1月はアメリカのハーバード大学客員研究員を務めた。現在は研究室の副主任を務めると同時に英国研究協会理事、上海欧州学会理事などを担う。

 周琪と王滬寧は復旦の同窓生で、卒業後も学校に残って教え、結婚した。1994年5月、周琪は上海を離れ、北京にある中国社会科学院アメリカ研究所に異動したため、王滬寧とは1年間離れ離れで暮らした。1995年、王滬寧も江沢民に呼ばれて北京転勤となり、中国共産党中央委員会政策調査室の政治グループの責任者を務めたが、夫婦は1996年に離婚した。

三番目の妻の物語

 三番目の妻、肖佳霊(しょう・かれい)は1966年4月に湖南省で生まれた。復旦大学法学博士で、現在は復旦大学国際関係広報学院准教授、上海国際関係学会会員、および復旦大学日本研究センターの研究員。復旦大学国際政治学科の国際関係学科で学部、修士、博士課程を修了し、1997年5月に法学博士の学位を取得したのだが、実は指導教官は王滬寧だった。よくある話だが、王滬寧は教え子の肖佳霊が好きになり、1998年に結婚した。

 三番目の妻が博士学位を取得するまでには少なくとも3年はかかったはずだ。つまり博士学位を取得する1997年5月よりも3年前である1994年4月辺りから、三番目の妻となる教え子とは接触していたことになる。いわゆる「不倫」をしていたことになろうか。この「教え子」の存在が原因で夫婦仲が悪くなったと考えるのが普通だろう。

 肖佳霊はしかし、1999年から2001年まで、日本の東京大学法学部のポスドク研究員として勤務し、その後アメリカにわたってイェール大学の客員研究員を務めたり、パリ政治学院の客員研究員を務めたりしている。そんなことからなのか理由はわからないが、結局離婚してしまった。

四番目の妻の物語

 四番目の妻は1985年に山東省青島市生まれということだけはわかっているが、さすがに公表もしにくくなったのだろう、名前はわからない。2014年5月に結婚した。専業主婦をして、ひっそりと家で暮らしているらしい。

 以上が「4人の妻の物語」だが、拙著『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』のp.63-66には「王滬寧の妻たちの物語」を特集して、エッセイ風にまとめた。

 政治界における王滬寧は、その目の奥に、「怪しげな」と言ってもいいほどの「情報」を潜ませている。この目つきはゾッとするほどに冷たく、だから中南海でも王滬寧をよく言う人はあまりいない。

 中国には「二奶(妻以外の愛人)村」というのが江沢民政権や胡錦涛政権にはあったほど、「好色な官僚」は掃いて捨てるほどいる。

 しかし王滬寧は、その手の、文字にしたくもないほどの嫌悪すべき連中とは無縁のような存在でいながら、妻をつぎつぎに取り換えているという現実に、何とも複雑な気持ちになるのを禁じ得ない。

遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士

1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。日本文藝家協会会員。著書に『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』(2022年12月中旬発売。PHP新書)、『もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』、『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』、『 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『「中国製造2025」の衝撃』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。』

中国国家副主席に韓正氏、香港紙 習近平氏後継置かず

中国国家副主席に韓正氏、香港紙 習近平氏後継置かず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1956I0Z10C23A1000000/

『香港紙の星島日報は19日、中国共産党の最高指導部から外れた韓正(ハン・ジョン)氏が3月に国家副主席に就く見通しだと伝えた。国家副主席は本来、将来の最高指導者をうかがう立場。習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)は一線を退いた韓氏を任命し、後継候補を置かない姿勢を示すとみられる。

韓氏は3月5日に開幕する中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)で国家副主席に就く見込み。現職の王岐山(ワン…

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『韓氏は3月5日に開幕する中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)で国家副主席に就く見込み。現職の王岐山(ワン・チーシャン)氏の後任になる。

韓氏は2022年10月の党大会を経て最高指導部である政治局常務委員会のメンバーから外れた。党幹部の退職年齢に該当したことなどが影響した。星島日報は「習氏の信任が厚い」ため国家副主席に起用されると解説した。

習氏や胡錦濤(フー・ジンタオ)前党総書記は国家副主席として外交などの経験を積んで党総書記と国家主席のポストに就いた。

習氏は2018年3月に最高指導部から引退した王岐山氏を国家副主席に配置した。今回は韓氏を充てることで、長期政権を敷く構えとみられる。(羽田野主)』

中国が人口減 働き手10年で9%減、老いる世界けん引役

中国が人口減 働き手10年で9%減、老いる世界けん引役
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1428S0U3A110C2000000/

 ※ こうなってくると、「大規模軍事行動」も起こし難くなってくる(しかも、年月が経つにつれて、ますます困難となる)…。

 ※ しかし、逆に、「それが可能なうちに、やってしまおう…。」という判断への誘因も働く…。

 ※ 今般のウクライナ事態は、「それ、だった。」とする論者もいる…。いわゆる、「衰退する大国の罠」論だ…。(大日本帝国の行動も、それだった…、とも指摘されている)。

 ※ いずれ、注視していく必要がある…。

『【北京=川手伊織】中国が人口減少時代に入った。2022年末の人口は61年ぶりに前年末を下回り、世界最大の人口大国をインドに譲ったもようだ。産児制限のツケで少子高齢化が止まらず、23年からの10年間で生産年齢人口は約9%減る。働き手の減少が足かせとなり、世界経済をけん引してきた中国の成長にブレーキがかかる。

国家統計局が17日、22年末の人口推計を発表した。外国人を含まない中国大陸の総人口は14億…

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小黒一正
法政大学経済学部 教授
分析・考察

LSEのグッドハート名誉教授らの力作『人口大逆転』という書籍があります。日本国内では現在のインフレが一時的という見方が多いですが、この書籍では、今後30年間は、中国を中心とする世界人口の大転換により、世界全体がデフレ状態からインフレ状態の経済に方向転換すると予測しています。なぜなら、今後は中国も人口減少や少子高齢化が進みますが、このような状況のなか、世界的に生産を担う現役世代の人口は縮小し、労働供給が減少していく一方で、高齢者が需要…。』

『国家統計局が17日、22年末の人口推計を発表した。外国人を含まない中国大陸の総人口は14億1175万人で、21年末から85万人減った。

出生数は106万人減の956万人と1949年の建国以来、初めて1000万人を割った。死亡者数は27万人増の1041万人。人口減少は大躍進施策で多数の餓死者を出した61年以来だ。一時的要因ではなく、今後も減少傾向が続く見通しだ。』

『中国は長年、人口が世界最大の国だった。国連推計では、1日時点のインドの人口は14億2203万人。中国は外国人を含めても届かず、インドが抜いたとみられる。

マクロ経済への影響が大きい、働き手の数も減少が進む。2020年の国勢調査によると1963~75年生まれは各年2000万人を超す中国版「団塊世代」。63年生まれの男性が法定退職年齢の60歳(女性管理職は55歳)に達する2023年から大量退職が本格化する。』

『日本経済新聞社は国勢調査をもとに、今後の生産年齢人口を試算した。男性が20~59歳、女性が20~54歳と定義すると、23~32年の向こう10年間に計2億3400万人が定年退職の年齢を迎える。一方、少子化で労働市場に参入する若年人口は同期間に1億6600万人にとどまる。

この結果、生産年齢人口は今後10年間で6700万人(9%)減る。ピークの16年からすでに2300万人減少しており、今後はペースが速まる。国際標準の15~64歳でみると、ピークは13年とさらに早い。』

『金融危機後の世界経済をリードしてきた中国の潜在成長率が衰えていく。日本経済研究センターは22年12月、中国の実質成長率が30年代に3%を割り込み、経済規模は長期的にも米国を逆転しないとの試算を公表した。成長抑制要因に挙げたのが、人口減少による労働力の不足だ。』

『習近平(シー・ジンピン)指導部は法定退職年齢の引き上げをめざすが、年金減額への反発や若者の失業悪化を懸念し具体策はみえない。少子化対策でも21年に全ての夫婦に3人目の出産を認めて産児制限を事実上撤廃したが、効果は乏しい。

都市部の居住費は高止まりし、保育所整備も進んでいないからだ。大都市では、高校卒業までの子育て費用が250万元(約4750万円)かかるとの試算がある。広東省深?市は11日、子育て世帯に年最大3000元の養育補助を支給する案を示したが、期間は子が満3歳になるまで。出産手当を合わせても合計の補助額は1万9000元にとどまる。

新型コロナウイルス禍もあって、22年の婚姻件数は9年連続で前年割れとなった公算が大きい。エコノミストの任沢平氏が5万人を調査したところ、25%が「子どもはいらない」と答えた。』

『高齢化も止まらない。60歳以上の人口比率は22年末に19.8%と、10年で5.6ポイント高まった。65歳以上も14.9%に達した。年金の給付額は膨らみ、中国社会科学院は、サラリーマンや自営業者が加入する公的年金の積立金が35年に枯渇するとはじく。』

『安全保障にも影響が及ぶ。中国では長年の一人っ子政策の影響が残り、とくに都市部の親は子どもの危険任務の伴う入隊に慎重だ。若者の公務員や大手企業への志向が強まっている。

香港紙は中国人民解放軍が新疆ウイグル自治区やチベット自治区など辺境地域に勤務する兵士の給与を最大4割アップさせると報じた。中国の軍事関係筋は「人口減少でなり手を集めるのに苦労する場面が増えるだろう。無人機などのハイテク兵器の開発を急ぐべきだ」と指摘する。』

『中国の1人当たり国内総生産(GDP)は22年、約1万2700ドル(約163万円)だった。日本で人口の自然減が始まった07年の1人当たりGDPは3万5847ドルで中国は約3分の1にとどまる。

都市と農村には大きな格差が残る。労働力不足で海外企業を引け付けてきた低コスト生産も難しくなり、社会保障負担が経済成長の重荷になる。長年指摘されてきた「未富先老」(富む前に老いる)が現実味を帯びてきた。』

1からわかる!習近平国家主席と中国(2)なぜ権力を一手に?

1からわかる!習近平国家主席と中国(2)なぜ権力を一手に?
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji109/

 ※ 就活生向けに、時事問題を分かりやすく解説したものだが、参考になった…。

 ※ 是非一読をおすすめする…。

中国の劉鶴副首相「不動産業は経済の柱」 ダボス会議

中国の劉鶴副首相「不動産業は経済の柱」 ダボス会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM17CKD0X10C23A1000000/

『【北京=川手伊織】中国の劉鶴(リュウ・ハァ)副首相は17日、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で講演し、政府の規制強化で低迷する不動産業界について「中国経済の重要産業だ」などと語った。開発企業の資金不足で工事が止まった未完成物件の早期完成を促すなど、不動産業向けの支援策を進めていく方針を示した。

劉氏は「不動産リスクの処理を誤るとシステムリスクを招く」と述べ、不動産市場の調整を注視していることを示唆した。

2023年の経済見通しについては「総じて好転し、成長率はかなりの確率で正常のレベルに戻るだろう」と自信を示した。

22年の失業率が5.6%と、政府の抑制目標である「5.5%以内」を実現できなかったことも明らかにした。新型コロナウイルスの封じ込めを狙った「ゼロコロナ」政策で景気が低迷したためだ。

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青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
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ひとこと解説

「今年の最も重要な課題は経済の立て直しである」との中央レベルの号令が出された。これに伴い、習近平政権の経済政策はこれまでとは180度異なる大転換を迎えている。ダボスで劉鶴副首相が指摘したように、これまで厳しい規制を敷いてきた不動産政策も、私営企業への政策もすべて一時的に棚上げされることになる。今年、中国は何パーセントの経済成長率を成し遂げることができるのか、そしてポスト劉鶴時代の経済運営はどうなるかがいまの注目ポイントとなっている。
2023年1月18日 9:03

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ダボス会議

キッシンジャー氏、ウクライナのNATO加盟に理解(5:26)』

中国  変わる国民の意識 競争意識・拝金主義は次第に過去のものに

中国  変わる国民の意識 競争意識・拝金主義は次第に過去のものに – 孤帆の遠影碧空に尽き
https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/a3ea3c551848f017c301ba1870baf39f

 ※ 一部を抜粋して、紹介する。

『【中長期的には、これまでのような高い成長率を望めない人口動向 背後には国民の意識変化も】

ただ、より中期的、長期的に見た場合、そうした中国の高い成長率、世界経済を牽引する大きな影響力を今後も期待できるか・・・ということでは、やや疑問もあります。

その大きな要員の一つが減少に転じ始めた人口動向、高齢化の進行であることは、多くの指摘があります。

単に出生率低下・高齢化といった数字的な問題にとどまらず、その背後にある中国国民自身が感じ始めた「将来に漠然とした不安」が社会・経済を大きく変える要因になっていることが推測できます。

****中国が米国を超える大国にはなれない理由、根底から揺らぎ始めた中国社会****
中国の人口は本年(2022年)にも減少に転じるとされるが、その詳細についての考察は少ない。ここでは7月に国連人口局が発表したデータを基に、中国社会に重大な変化が起きていることを示したい。
 
(中略)その中国の団塊の世代は2023年以降に次々に60歳を迎えて定年退職する。中国の労働人口はこれから数年間の間に急速に減少する。

出生数が急速に減少
ただ、ここで注目したいのは人口の高齢化ではない。出生数の急激な減少である。
 
中国では2018年以降に出生数が急減しており、それは大躍進政策の失敗に伴う減少にも匹敵する。出生数の減少は1970年代や90年代にも生じたが、それらはベビーブームの終焉によるものであり、平常状態への回帰と言ってよい。

(中略)このところ一部では中国が公表する人口は過大ではないかと疑われている。教育や福祉に関する予算が子供の人数に応じて分配されるために、地方政府は多めの数字を中央に報告する傾向にあり、それをそのまま集計すると実際より人口が多くなってしまうという疑惑である。

ここでその真偽を論じることは難しいが、そんな中国においても、出生数が急速に減少していることを報告せざるを得ない状況にあるようだ。』

『中国の奇跡の成長を支えたもの
この出生数の急速な減少は、中国で大躍進政策の失敗に匹敵するほどの大きな変化が進行していることを示している。
 
1978年に改革開放路線に舵を切った後に中国は奇跡の成長を遂げた。奇跡の成長を達成する上で、地方政府が農地の収容に伴う利益を独占して、その利益を道路や橋の建設に投資することは重要な役割を果たした。

道路や橋が作られて都市が拡大すると、農地の収容によって得られる利益も増加した。中国の奇跡の成長は地方政府による農地収容を媒介にした過剰投資を原動力にしたものだった。
 
それは不動産価格の高騰を招き、人々は不動産バブルを利用して富を蓄積しようとした。最初そのような行為は富裕層だけに留まっていたが、習近平が政権の座についた2012年頃から、一般庶民にまで広がっていった。その不動産バブルは昨年から崩壊に転じ、出口が見えない混乱が始まった。
 
中国の奇跡の成長のもう1つの原動力は、農村の若者を農民工として利用したことにある。安価な労働力は中国の輸出産業を支えた。

だが、現在、それも最終段階に来ている。中国の今年の大学卒業者数は1000万人とされる。今年大学を卒業する者は2000年前後に生まれたと思われるが、その頃の出生数は約1700万人である。大学進学率は6割近くになり、日本を上回っている。
 
このことは、農村部でも多くの若者が大学に進学する社会が出現したことを示している。あの貧しかった中国の農村でも多くの若者が大学に進学するようになった。それに要した時間は40年ほどである。これは奇跡と言ってよい。だが、成功した結果として、安価な労働力が消え失せてしまった。』

『将来への漠然とした不安
不動産価格が高くなりすぎて、若者がマンションを買うことができなくなったことは、出生数減少の第1の理由とされている。中国では結婚に際して男性が住居を用意しなければならないとする慣習がある。しかしマンションが高くなり過ぎて、男性はマンションを用意することができない。その結果として婚姻数が減少した。
 
また第2の理由として、教育に多額の費用がかかることがある。1人の子供を大学に行かせるだけでも大変である。これも少子化の原因とされる。
 
ただ、それらは表面的な理由であろう。真の原因は多くの人が心の底で中国の奇跡の成長は終わったと思うようになり、その結果として現状に不満を抱くとともに、将来に漠然とした不安を持つようになったためと考える。

昨今よく話題になる「寝そべり族」なる言葉は、多くの人が現体制に不満を持ち、行き詰まりを感じていることを端的に示している。
 
農村の多くの若者が都市に出て大学教育を受けるようになったが、時を同じくして不動産バブルが崩壊したことによって失業率が上昇し始めた。そんな状況では、今後、婚姻数はますます減少しよう。当然の結果として出生数も減る。
 
国連は人口予測において低位、中位、高位の3つのシナリオを用意しているが、このような状況に鑑みるに、今後、中国の人口は低位推計で推移する可能性が高い。低位推計では2030年の出生数は686万人にまで減少する。

建国100周年、2049年の人口ピラミッド
この秋の党大会で習近平は3期目に突入するとされる。それは中国共産党が現状維持を選択したことを意味する。これまでの成功があまりにも素晴らしかったために、共産党のエリート層は現体制に変わるシステムを考えることができない。

そして彼らは現体制における利益の享受者でもある。自分たちでこれまでのシステムを変更することはできない。
 
ここに共産主義の最大の欠点がある。民主主義と市場主義を組み合わせた社会では、紆余曲折はあるもの、それまでの体制がうまく動かなくなったときには、体制を変革しようとする動きが生じる。しかし共産主義ではそのような動きは一切封じられる。

出生数の急速な減少は、中国が米国を抜いて世界最大の強国になるのは不可能であることを示している。

(中略)2049年は建国100周年にあたり、中国共産党が密かにその年までに米国を抜き去り世界最大の強国になることを目指しているという年である。だが、その時の人口ピラミッドはかくも不安定なものになる。それは老大国の人口ピラミッドであり、世界をリードする国のものではない。
 
ここに述べたことは日本企業に対する警鐘になっている。図3のような人口ピラミッドを有する国では、老人介護ビジネスは発展の余地があろうが、若者が消費する自動車やスマホは売れない。
 
日本には中国はいまだに有力な市場だと主張する人々がいるが、急減する出生数はそれが間違った予測であることを示している。【2022年8月15日 川島 博之氏 JBpress】
*********************』

『【時代背景の変化が若者の行動様式を変化させた そのことで時代は更に変化】
中国経済・社会の根底にある「寝そべり族」といった気質の変化は、経済・社会変化の結果でもあるでしょう。

****あの貪欲さはどこへ「儲け話はないか?」と言わなくなった中国の若者たち****
この10年間、経済が停滞してほとんど変化らしい変化のない日本社会とは違い、中国ではあらゆるものが大きく変化しています。

たとえば都市部の労働者の最低賃金は倍近くに増え、家賃も倍以上になりました。また、ごみを分別するようになるなど、10年前の中国人に言ったらとても信じてもらえそうにない変化も少なくありません。

その中で、筆者が強く感じている若者の変化があります。経済成長に伴い、若者は、より活動的で積極的になったのか? その逆です。仕事や収入に関して以前ほど興味を持たなくなっているのです。
 
かつての中国の若者はみんな競争心が強く、社内でも昇進への強い意欲を持っていました。誰もがお金に餓え、儲け話に飛びついたり、自ら会社を設立して一攫千金を狙う若者が数多くいました。
 
それが最近は、独立起業はおろか、社内での昇進にもあまり関心を示さない若者が多くなってきています。また「寝そべり族」(中国語で「躺平族」)に代表されるように、必要最低限の労働と消費で暮らそうとする若者も現れるなど、もはや競争意欲のない若者の方が多数派に見えます。
 
一体なぜ中国の若者はおとなしくなったのか。今回はその背景について探ってみたいと思います。

必ず聞かれた「儲け話はないか?」
まず、10年くらい前の中国の若者がいかに貪欲であったか、筆者の実体験を交えて紹介しましょう。
 
前述の通り、かつての中国の若者は競争心に溢れ、特に自分の収入を増やすことに異常なほどに執着していました。少しでも収入を増やすため、株式投資やサイドビジネスに手を出すのは当たり前ですし、企業に勤めつつ自分の会社を立ち上げることも一般的でした。勤務先についても、少しでも給与条件の良い仕事を求めて転職を繰り返す者が後を絶ちませんでした。
 
当時、筆者は中国の若者と話をすると、ほぼ必ず「何か儲け話はないか?」と尋ねられたものです。初対面の人物から「お前の給与はいくらだ?」と露骨に聞かれ、教えた給与額が高ければ「俺にもその仕事を紹介してくれ」と、図々しく頼まれることもよくありました。
 
端的に言って、当時の中国の若者は拝金主義的な価値観が明らかに強くありました。筆者の上海人の友人も、「『お金イコール幸せ』じゃないけれど、最低限、お金がないと人は幸せにはなれない」と言い、起業の必要性を筆者に力説していました。

競争を忌避するようになった若者たち
こうした体験から、当時、筆者は「中国人は競争心が強く、拝金主義的な国民性なのだ」と本気で思っていました。しかし約10年の時を経た現在、ああした価値観は一過性的なものに過ぎなかったと考えを改めつつあります。
 
というのも、現代の中国の若者が拝金主義的な行動を取らなくなっているからです。
出世や起業に関してあまり関心を持たないどころか、競争を忌避して、安定を強く求める若者が確実に増えてきています。
 
実際に何人かの中国の20代の若者に、仕事に関する価値観を尋ねてみたところ「収入は多いに越したことはないけど、ある程度あれば十分だ」との答えが返ってきました。中には「仕事内容がきつくなるのなら、出世しなくていい」と言う人もいました。
 
また、以前のギラついていた若者との比較を筆者が口にしたところ、「昔の人たちは競争心にまみれ過ぎている」と言い、「一緒にしてほしくない」というような態度も見受けられました。
 
さらに、「周りに起業したり独自にビジネスをやっている知り合いはいないのか?」と尋ねてみたところ、「いないわけではないが、1人か2人程度で、ごく少数」とのことでした。もしも10年前に同じ質問をしていたら、「いくらでもいるよ」という答えが返ってきていたことでしょう。

大人しくなったのは若者だけじゃない
実は、こうした変化は若者に限りません。かつてギラついていた以前の若者たち、すなわち今の中高年にも当てはまります。
 
たとえば筆者に起業の必要性を説いた前述の上海人に、「最近は儲け話をしてこないね」と振ったところ、「今は普段の仕事や家庭に追われ、ビジネスについて考える余裕がない」とのことでした。
 
続けて、起業した連中が今どうなっているのか聞いてみると、「成功した人も一部いたが、大半は現実を知ってサラリーマンに戻っている」と悲しくなるような現況を教えてくれました。

変わったのは若者ではなく時代
以上の通り、中国では老いも若きも競争心や向上心が薄れる傾向にあります。
 
筆者自身も、以前のように初対面で給与額を聞かれることはなくなりましたし、怪しい儲け話を持ちかけてくる連中も見なくなりました。また筆者が働く会社でも、年齢を問わず全体的に競争心が弱くなっているように見えます。
 
こうした変化はなぜ起きたのでしょうか。
筆者のある中国人の友人に尋ねたところ、「変わったのは若者ではなく、時代や社会じゃないか」との答えが返ってきました。
 
その友人によると、2000年代の中国はGDP成長率が毎年2桁を維持しながら、社会が未成熟だったこともあり、ビジネスチャンスが溢れていました。しかし時代が進むにつれ、経済成長は鈍化し、社会も成熟していったことから、起業するチャンスやメリットも目に見えて低下していきました。
 
こうした環境の変化を受ければ、若者が起業を志さず、競争心を失うようになるのはごく自然だと言うのです。言い換えれば、「社会にチャンスが数多くあり、挑戦するメリットが大きかったからこそ、中国の若者は貪欲だった」ということです。
 
若者を取り巻く時代背景の変化が若者の行動様式を変化させた、というのは頷ける見方です。むしろ規制が緩く、何でもありだった以前の時代の方が特殊な時代だったということかもしれません。(後略)【1月16日 花園 祐氏 JBpress】
***********************』

『経済・社会状況が変われば国民の考え方、気質も変わる。そしてその変化は更に経済・社会を変えるというのは中国でも日本でも同じです。変化速度が中国の方が格段に早いということはありますが。

そして日本の場合、そうした変化の結果が「失われた20年、30年」であり、衰退途上国とも評される日本の現状でしょう。』

中国、輸出が急ブレーキ 22年10~12月7%減

中国、輸出が急ブレーキ 22年10~12月7%減
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1345M0T10C23A1000000/

『【北京=川手伊織】中国の輸出に急ブレーキがかかっている。2022年10~12月のドル建て輸出額は前年同期比7%減と、2年半ぶりのマイナスとなった。インフレ対策で急速に利上げを進めた米欧向けの出荷が減った。外需の縮小は、新型コロナウイルスの封じ込めを狙った「ゼロコロナ」政策の終了後の景気回復に水を差しかねない。

中国税関総署が13日、12月の貿易統計を発表した。四半期ごとにみると、輸出は22年7~9月まで2桁の増加が続いていた。10~12月の減少率は新型コロナ流行初期の20年1~3月(14%)以来の大きさとなった。

国・地域別にみると、米国向けは19%減で2四半期連続のマイナスとなった。欧州連合(EU)向けも12%の減少に転じた。金融引き締めの影響で景気の減速懸念が強まっているためだ。

一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは10%増と2桁増を保った。このうち、ベトナム向けは前年同期を7%上回った。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「米中貿易戦争の影響を考慮した企業が生産拠点を中国からベトナムに移したことで、部材などの対ベトナム輸出が伸びている」と分析する。

輸出額をみると、ASEAN向けが米国やEU向けを上回った。20年1~3月以来、2年9カ月ぶりにASEANが最大の輸出相手先となった。

10~12月は輸入も7%減った。新型コロナの規制をめぐる混乱で内需が低迷し、輸出と同じく2年半ぶりに前年同期を下回った。輸出の減少額が輸入の減少額より大きかったため、貿易黒字は7%減少した。

新型コロナがまん延して以降、外需は経済成長の重要なエンジンとなってきた。22年1~9月の実質国内総生産(GDP)は3.0%増えたが、このうち1.0%分が外需の寄与だ。コロナ前は外需が成長の足を引っ張ることもあった。20年以降は経済成長の2~3割が外需による押し上げで説明できた。

こうした外需の追い風が急速に弱まっている。中国の証券会社、中泰証券は23年の輸出が前年比3.7%減少すると予測する。世界経済の減速による貿易の停滞に加え、新型コロナ禍で傷んだ各国のサプライチェーン(供給網)が復旧し、中国で代替生産する需要が剝落するとみるためだ。

中国経済はゼロコロナ政策後の23年に持ち直すとの見方が多い。外需の下振れは景気回復期待に水を差す恐れもある。

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中国ゼロコロナ』

中国、不動産支援に転換 「3つのレッドライン」緩和

中国、不動産支援に転換 「3つのレッドライン」緩和
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM132JG0T10C23A1000000/

『【上海=土居倫之】中国政府は不動産企業への資金調達制限などを緩め、支援政策に転換する。大手に対して定めた財務指針「3つのレッドライン」を緩和する。同指針は企業の資金繰りを悪化させ、住宅市況失速の要因となっていた。業界再編に向けた資金計画も支援する。3期目に入った習近平(シー・ジンピン)指導部は構造改革より安定成長を重視する姿勢を鮮明にする。

13日に記者会見した中国人民銀行(中央銀行)金融市場局…

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『13日に記者会見した中国人民銀行(中央銀行)金融市場局の鄒瀾局長が明らかにした。政府の関係部門が優良不動産会社に関して「貸借対照表(バランスシート)改善行動計画」を策定。負債額に厳しい上限を設けるなどした財務指針「3つのレッドライン」の数値目標を主要30社を対象に緩和する。』

『対象は、経営規模が大きく、広範囲で営業するなど「一定の制度的な重要性を持つ優良企業に絞る」(鄒局長)という。新たな数値目標の水準などは明らかにしていないが、負債比率基準などを緩和するとみられる。』

『同指針は将来の金融危機を防ぐことを目的に、20年夏に人民銀などが中心となって策定した。

具体的には①総資産に対する負債(前受け金を除く)の比率が70%以下②自己資本に対する負債比率が100%以下③短期負債を上回る現金を保有していること――を求めた。不動産会社は守れなかった指針の数に応じて4段階に分類され、銀行からの借り入れ規模などが制限される。

これによって銀行が不動産融資を相次いで縮小、貸し渋りに直面した不動産大手の中国恒大集団などが、経営危機に陥る主因となった。』

『中国国営の新華社によると、同計画では、1000億元の賃貸住宅向け融資やM&A(合併・買収)による業界再編を加速するために設立する金融資産管理会社向け資金計画、不動産会社のバランスシート改善のため株式調達なども支援する。

中国政府は、共産党大会後の22年11月に不動産市場に対する包括的な金融支援策をまとめ、従来の厳しい不動産政策を調整していた。銀行にマンション開発資金の融資期間を1年延長するよう促したほか、地方政府に住宅ローン金利の下限引き下げを求めた。

中国は大都市を含めて住宅購入の需要が伸び悩む。22年11月の主要70都市の新築住宅価格は、前月比で7割超で価格が下落した。中国の不動産業は関連産業を含めると、国内総生産(GDP)の3割を占めるとの試算がある。

住宅不況の長期化は、経済成長だけでなく地方財政や金融システムにも悪影響を与えている。昨年夏には、不動産会社の建設資金不払いで工事が中断、物件引き渡しのめどがたたないことに不満を強める住宅購入者のローン支払い拒否が続出していた。

不動産政策の緩和は、中国経済の課題となっている債務問題の解決を先送りすることにつながりかねない。国際決済銀行(BIS)によると、経済規模と比べた中国の債務残高の比率は295%と昨年6月末に過去最高を更新した。

人口減少社会を迎えるなかで、中長期的な住宅需要の先細りが確実視されており、不動産支援への転換が住宅市場の回復にどこまで奏功するかは不透明な面もある。』

『習指導部は党大会後、経済・社会の安定重視を明確にしている。不動産と並ぶ経済統制の象徴だった巨大IT(情報技術)企業の締め付けも転機を迎えている。

市場監督部門を訪れた李克強(リー・クォーチャン)首相は9日、プラットフォーマーと呼ばれるIT大手に対して「雇用と消費の促進、イノベーション(技術革新)の創出などの作用を発揮してもらうため、健全で持続的な発展を支援する」と述べた。

IT大手を巡っては、中国の金融会社アント・グループが7日、アリババ集団の創業者、馬雲(ジャック・マー)氏が、経営権を持つ実質支配株主から外れる企業統治(コーポレートガバナンス)体制の刷新を発表。中国の金融監督トップ、郭樹清氏がIT大手の金融業務について「基本的に是正が完了した」との見解を示していた。』