AIIB、環境投融資「30年までに累計5.7兆円」

AIIB、環境投融資「30年までに累計5.7兆円」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM26BNF0W1A021C2000000/

『【北京=川手伊織】中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁は26日に記者会見し、「2030年までに気候変動問題に対応する投融資を累計で500億ドル(約5兆7000億円)にする」と表明した。世界の金融機関がしのぎを削る環境関連の投融資で存在感を高める。

26日からオンラインで年次総会を開いた。これまでの総投融資は案件を承認したベースで147件、累計金額は約290億ドルとなった。20年以降に2.4倍へと増えたが、新型コロナウイルス関連の押し上げも大きかった。

AIIBによると、16~18年に実施した気候変動対応への投融資は累計25億ドルだった。500億ドルの目標達成には年間の投融資額を4倍に引き上げる必要があるという。金氏は今年1月に「25年までに総投融資の5割を環境関連にする」と述べ、20年時点で41%だった比率をさらに高める意向も示していた。

AIIBは16年1月に開業した。中国が最大の3割を出資し、増資など重要案件で拒否権を握る。加盟国・地域は104となり、発足当初の57から8割増えた。加盟国の半分が南米やアフリカなど域外で、欧州の主要国も参加している。日本や米国は参加していない。』

習近平氏が崩す「住宅神話」

習近平氏が崩す「住宅神話」 恒大問題しのぐ新税の影響
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK25CHY0V21C21A0000000/

『中国共産党が存在する限り住宅価格は永遠に上がり続ける――。中国で長年、信じられてきた奇妙な不動産神話がついに崩れるのか、庶民の間で議論が沸騰している。きっかけは23日、全国人民代表大会(全人代)常務委員会が決めた日本の固定資産税にあたる「不動産税」の試験導入である。驚くことに、社会主義国、中国では数軒の豪邸を持つ大資産家に対しても保有にかかる資産税を課していない。

毛沢東思想とともに「共同富裕」のスローガンを掲げたデモ(2013年、広東省広州)=ロイター

不安に駆られた富裕層は中国各地で開かれている民間のセミナーに殺到している。新税の負担がどの程度になるか予測するための勉強会である。会場に掲げられた演題の冒頭には「共同富裕(みんなが豊かに)」という決まり言葉が必ずつく。国家主席の習近平(シー・ジンピン)が繰り返している格差是正の標語である。

ここ数日、中国のSNS上で交わされているやり取りも興味深い。「不動産税は思ったより早くやってきた。住宅投資で金持ちになれる時代は終わった。自分が住まない家は値下がりしないうちに早めに売ろう」「いやいや、慌てるな。今回の試験導入の価格への影響は小さいだろう」。今、既得権益を持つかなりの富裕層が慌てているのは確かだ。

風を読む「賢者」は高値で売り抜け

実のところ予兆はかなり前からあった。数年前、北京のマンションを高値で売った現金を手に中国南部に移住する決断をした50代の男性は、みえにくい最近の不動産市場のウラ事情を明かす。

「北京と上海の友人らもついに2020年から(自らは住まない2軒目、3軒目の)マンションを売り始めた。習主席は『住宅は住むためのもので、投機対象にすべきではない』と言い続けているではないか。上がりすぎた住宅価格は必ず下がる。皆、どうして信じないのか」
中国の国連代表権獲得から50年を記念する会議で演説する習近平国家主席(25日、北京)=新華社・共同

賢い人々は既に売り抜けて身軽になりつつあるのだ。売却決断の決め手は、中国政局の読みである。住宅を投機対象にするなと命じた習は、22年秋の共産党大会以降もトップの座に居続ける。権限を一手に握る習が今後も「レームダック(死に体)化」しない以上、いくら抵抗があっても住宅高騰の防止につながる不動産税の本格導入は避けられない。早めに動かないと痛手を被る。そう考えたのだ。

12年からの第1期習近平政権時代、北京の住宅価格は数年で倍になる異常な高騰が続いた。その頃、日本のバブル崩壊による土地神話崩壊を経験した日本人が、よかれと思って中国の方々に注意を促すと、こんな答えで一蹴された。

「外国人のあなた方は本当の中国を知らない。住宅は多少、変動しても必ず値上がりする仕組みになっている。それが中国の特色ある社会主義下の市場経済なんです」。確かに言葉通り住宅高騰はその後も続いた。

中国で1990年代に立ち上がった商業用住宅市場の草創期、投機に動いたのは共産党員や官僚、彼らから耳寄り情報を得られた特別な人々が多かった。信用力があり、最初の保有物件を担保に銀行から次の借金もできたからである。ここに中国の住宅問題の複雑さが隠されている。

都市部の富裕層は自ら住まない物件を賃貸に出し、かなりの額の副収入を得ている。借り手がつかない物件でも保有税はかからないから当面は放置し、転売で差益が出る水準に値が上がるまで待てばよい。いびつな構造は投機による際限なき住宅高騰を招き、大都市部では若者が一生働いても狭い家さえ買えない深刻な事態に至る。

借金してでも2軒、3軒と先に買ったもの勝ち。資本主義国でさえあり得ない弱肉強食の世界だ。新型コロナウイルス感染症が広がる前、日本を含む海外への豪華クルーズ船の旅で「爆買い」に走ったのも彼らの一部である。さほど実入りのない本業の仕事は早々に引退し、保有不動産の収入だけで食べている人も中国では意外に多い。

「寝そべり主義」の若年層対策

それでも右肩上がりの住宅価格上昇に乗った「資産効果」は中国経済を回す原動力となり、高度成長を支えてきた。今、債務危機に苦しんでいる中国恒大集団といった民間不動産開発会社は、地方政府から土地使用権を買い取って大規模マンション群を建設。地方政府も高値で売れる土地使用権から莫大な財政収入を得る受益者だった。

中国恒大集団が手がける建設中のビル(9月、中国湖北省宜昌)=共同

地方政府にとって土地使用権は打ち出の小づちである。住宅の売り手である開発業者、買い手の富裕層とも皆が得する不思議な循環が成立していたのだ。共産党がこの便利なシステムを壊すはずがない。それが住宅神話の根拠でもあった。

それから5年あまり。かつての常識が通じない世界が出現しつつある。習近平が不動産税にこだわるのはなぜか。まずは若年層対策だ。最近も明確なサインを送っている。注目したいのは「内巻」や「寝そべり主義」という中国のインターネット上で話題になった2大キーワードだ。習は8月17日、党中央財経委員会での演説に若年層の社会問題に関するキーワードを埋め込み、警鐘を鳴らした。

「内巻」は中国の教育熱、競争社会と関係が深い。中国では小さい頃からみんな頑張るから、自分もそれ以上、頑張らないと追い付けない。だが得られる対価の総量は決まっているから結局、みんなが疲れ切ってしまう。そういう矛盾がにじむ流行語だ。

「寝そべり主義」は内巻へのアンチテーゼで、社会的な競争を拒む頑張らない草食系の態度やライフスタイルである。結婚はせず、自家用車を持つといった物欲に乏しく、高すぎる住宅を買うことにも全く興味を示さない。1990年代以降に生まれた若い世代の特徴だという。

習は演説で住宅高騰対策としての不動産税導入も明言した。今、不動産市場の改革に着手できれば、2022年共産党大会で共同富裕の実現に向けた一つの成果として誇示できる。積み上がった債務の償還に追われる地方政府の多くも以前と違って、長期的な安定財源になりうる不動産税導入に前向きになりつつある。税収の一部は、安価な公共賃貸住宅の建設にもあてられる見込みだ。

かけ足の不動産税導入、年内にも対象地域を公表

不動産税の導入には長い間、反対論が根強かった。中国経済を引っ張る不動産市場への悪影響が心配されていたのだ。11年から上海と重慶で2軒目以降の住宅などへの課税を試したが、その後、動きはぱったり止まった。そして今、中国では景気減速が鮮明になっている。ここに新税をぶつければ住宅市場が一段と冷え込みかねない。

21年末までに発表される見込みの5年間の試験導入の対象地域は、当初想定より数が絞り込まれる可能性もある。しかし、これはあくまで暫定的な措置になりそうだ。「習主席が22年以降も3期目を担うなら、立法措置を経て新税が各地で広く導入されるのは間違いない」。中国の税財政に詳しい関係者は予測する。

中国恒大集団の本社が入るビル(9月、中国広東省深圳市)=共同

中国の住宅神話の崩壊はすでに現実となりつつある。不動産の流通価格も見た目よりかなり下がっている。習近平長期政権による共同富裕への急傾斜によって、長く暴利を得てきたとされた不動産業界は一気に斜陽産業となった。これで終わりではない。同じくトップの意思を反映した速足の不動産税導入の破壊力は、目下の恒大集団の債務危機よりもはるかに大きい。(敬称略)

中沢克二(なかざわ・かつじ)
1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。』

南京航空航天大学「実験室爆発」2人の死者と9人の負傷者

ニュース/南京航空航天大学「実験室爆発」2人の死者と9人の負傷者の破裂瞬間のビデオが公開されました

原文網址: 快訊/南京航空航天大學「實驗室爆炸」2死9傷 炸裂瞬間影片曝光 | ETtoday大陸新聞 | ETtoday新聞雲 https://www.ettoday.net/news/20211024/2108577.htm#ixzz7AMLnj7sY
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『レポーター趙Caizhou /包括的なレポート

24日、江蘇省南京航空航天大学で爆発が発生しました。24日午後、キャンパス内の材料科学技術学部の研究室が突然爆発しました。火はすぐに広がり、濃い黒煙が噴出し続けました。 。爆発の瞬間を撮影した人もいます。

原文網址: 快訊/南京航空航天大學「實驗室爆炸」2死9傷 炸裂瞬間影片曝光 | ETtoday大陸新聞 | ETtoday新聞雲 https://www.ettoday.net/news/20211024/2108577.htm#ixzz7AMM0qWXg
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中国が考える本当の領土?「国恥地図」

中国が考える本当の領土?「国恥地図」実物を入手
「領土的野望」の起源が「この地図」にあった
https://toyokeizai.net/articles/-/462344

『台湾海峡や南シナ海での挑発行動、新疆ウイグル自治区や香港での人権侵害。中国の強硬姿勢が報じられない日はない。なぜここまでやるのだろうか。じつは彼らの頭のなかには、「立ち返るべき本当の中国領土」があるのだ。それを示した特殊な地図を、「国恥地図」という。作家の譚璐美さんによる新刊『中国「国恥地図」の謎を解く』から、貴重な実物を入手、検証した記録を紹介する。
中国の「恥」を描いた地図

「国恥地図(こくちちず)」というものがあると耳にした。1997年、「香港返還」の半年後のことだった。香港在住の友人によると、それは中国の古い地図で、復刻版が発売されて話題になっているという。

「国の恥を描いた地図」とは、なんとおぞましい名称だろう。そこには深い恨みと憎悪の念がこめられているようで、聞くだけで恐ろしかったが、怖いもの見たさから興味も湧いた。

ネットで探してみると、国恥地図には5、6種類のパターンがあり、過去100年間の戦争によって外国に奪われた中国の国土範囲を表した地図のようだ。戦前の中華民国の時代に作られたものらしいということもわかった。

無論、現在の国際基準に従ったものではなく、「領土」として示す範囲は実際の中国のゆうに2倍以上はあろうかという荒唐無稽な代物だ。こんな怪しげな地図を、いったいだれが、なんの目的で作ったのか。私は呆然とするばかりだった。

地図と言えば、ここ数年、中国は地図の表記に強いこだわりを表している。

あまり注目されなかったが、中国国務院は2015年11月、「地図管理条例」を制定して、「社会に公開する地図は、関係行政部門で審査を受けなければならない」として、国家による厳格な地図の審査制度を開始した。

2017年8月には、中国国内にある世界地図を調査した後、「中国が認めていない国境線が描かれている」などとして、3万点あまりの地図を一斉に廃棄した。具体的な処分の理由は、「台湾を国扱いしている(『中国台湾』と表記していない)」ことや、インド北部のアクサイチン地方の「国境線が誤っている(中国領になっていない)」ことなどを挙げている。

これ以後、外国人でも業務や観光で中国へ行った際、町の書店などで買った古地図や地図帳を国外へ持ち出そうとすると、税関で厳しい審査を受けることになった。もし税関が「違法な地図」だと判断すれば、没収されるだけでなく、罰金や禁錮刑になる恐れもあるというから、由々しき問題だ。中国へ行く際には、くれぐれも心しておく必要がある。』

『それにしても、今、なぜ中国はそれほど地図にこだわるのだろうか。

中国が領土拡張を目論んでいるからか。それとも香港で復刻版が発売されたという「国恥地図」と何か関係があるのだろうかと考えてみるが、見当もつかない。

その頃、私は長編ノンフィクション作品を書いており、それ以外のことは何も手につかなかった。ただ偶然にも、読んでいた資料の中から、かつて中国で「国恥」教育が実施されたという記述を見つけていた。『蒋中正先生年譜長編』という台湾で出版された本で、蒋介石にまつわる記録文書をまとめたものである。どうやら「国恥地図」もそれと関係しているようだった。

2019年3月、5年越しで書いた『戦争前夜――魯迅、蒋介石の愛した日本』が出版に漕ぎつけたのを機に、私は改めて「国恥地図」について調べてみることにした。

ネットを探して、驚いた。中国はおろか、日本やアメリカのサイトでも、ネット販売や古書店のリストから「国恥地図」という名称の地図が、ひとつ残らず消え去っているではないか。ウェブ検索で画像は出てくるが、現物が見当たらない。

中国政府が「地図管理条例」を定めたことで、中国の書店から姿を消したのなら、まだ分かる。だが、海外のサイトや古書店まで一斉に取り扱わなくなったのは、なぜだろう。中国のネット監視による妨害工作だろうか、それとも海外のサイトや古書店が、中国に忖度して自主的に取り下げたのか。謎はいよいよ深まるばかりだった。
小学生用の地理教科書に

ただ幸いなことに、中国が「地図管理条例」を実施して間もない頃、私はたいして重要だとも思わずに、戦前の中国で使われていた小学校用の地理の教科書を1冊、古書店から手に入れていた。

古い本を見ると、つい買いたくなってしまうのは物書きの習性かもしれない。すぐには役立たないとわかっていても、今を逃したらもう二度と手に入らないかもしれないという強迫観念にかられて、反射的に買ってしまうのが習い性になっている。

この地理の教科書には一般的な「中国地図」があり、その裏に「中華国恥図」という名称の地図がある。もちろん教科書の1ページだから、詳細な情報が詰まった地図ではないかもしれないが、とりあえず、この国恥地図を観察することから始めることにした。

後のことだが、この地理の教科書こそ、実は、国恥地図の謎を解明するうえで重大な手がかりを与えてくれる資料のひとつだったと、判明するのである。もっともこの時点では、そうした展開が待ち受けているとは、予想すらしていなかった。』

『私はテーブルに積み上げた本の山から、ようやく目当てのものを捜し出した。

A4サイズの半分ほどで、単行本のサイズに近い(正確には19cm×13cm)。古い教科書だからひどく傷み、ページを開くだけで剥がれ落ちそうだった。私はまず大枚1万5000円をはたいて製本店に補修してもらった。

表紙には、赤い大きな文字で『小学適用 本國新地圖』とある(「圖」は「図」の意味)。1933年に上海の世界輿地学社から発行された小学校用の地理の教科書である。

最初のページを開くと目次があり、続く「第一図」は二つ折りの「中華民国全図」だった。東アジア大陸の真ん中に中国が示されている。日本列島も右端に見える。その裏に、「第二図」として、同じ大きさの「中華国恥図」がある。これこそがお目当ての国恥地図だ。
驚愕するほかない「国境線」

何よりも目を引いたのは、中国を中心とした広大な地域をぐるりと囲んだ黒の破線と、その上に引かれた太い赤線だった。

日本周辺から見ていこう。赤線は日本海の真ん中を通り、種子島・屋久島をかすめたところで東側に急カーブし、沖縄を含む「琉球群島」を範囲内に収めながら南下する。台湾、「東沙(群)島」の岩礁も囲って進み、フィリピンのパラワン島を抜けたところで、再び急にスールー諸島を取り囲むために東へ寄っている。

ここからボルネオ島北部のマレーシア、ブルネイ、マレーシアとシンガポールのあるマレー半島すべて、そしてインド領のアンダマン諸島まで囲いこんでから、ようやく北上するのだ。

北上した先の陸地では、ミャンマーの西側を通り、ネパールとインド国境を進み、タジキスタンとアフガニスタン、ウズベキスタンやカザフスタンまで含んだ赤線は、中露国境を通ってモンゴルへ向かう。そしてモンゴルもすべて領内としたうえ、樺太すべて、最後に朝鮮半島をまるごと収めて、ようやく環を閉じる。

いくら中国そのものが広大といっても、この赤線が取り囲む範囲は、中国の面積のゆうに2倍を超えているだろう。数えてみると中国に近隣18カ国を加え、さらに日本を含む3カ国の一部を範囲内としている。果たしてこの赤線は、何を意味するものなのか。いったい、小学生たちに何を教えようとしていたのだろうか。』

『さらに拡大鏡を近づけてみると、この赤線に沿って、2mm四方ほどの小さな赤い文字で、その領土がいつ、どのように失われたかという短い説明書きがある。地図全体で35カ所の説明書きが確認できた。例えばサハリンの右側にはこうある。

「俄佔 一七九〇年後喪失 日佔」
(ロシアが占領、1790年以後喪失、日本が占領)

地図左隅には「図例」があり、色分けした区分の帰属説明がある。

現有地=黄色  俄(ロシア)属地=薄緑色  英(国)属地=薄桃色
日(本)属地=薄黄色  法(フランス)属地=水色  自主国=濃い緑色
両属地=濃い緑色と薄桃色の二色

目が釘づけになったのは、その次にある2つの表記、「現今国界(げんこんこっかい)」と「舊時(旧時)国界(こっかい)」だった。

「現今国界」は二点鎖線(―・・―)で示され、現在の中国の国境線を示している。

「舊時(旧時)国界」は破線(― ―)で示され、その上に前述の赤い太線を重ねたもの。「旧時」とは、古い時代を意味し、「旧時国界」は、「古い時代の国境線」を示しているという。

表向きは近代国家でも

つまり、地図には「現在」と「古い時代」の2つの国境線が示されていることになる。驚くべきことに、「古い時代」には、赤線で囲んだ広大な範囲がすべて中国の領土だったと主張しているのだ。

そして赤線と「現今国界」に挟まれた〝領土〟の差、これらを失ったことが、中国の「国の恥」だと訴えるのがこの「中華国恥図」のメッセージなのだ。

『中国「国恥地図」の謎を解く』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

前述したように、第一図の「中華民国全図」と第二図の「中華国恥図」が、裏表に印刷されているのは、実に象徴的と言えるだろう。

繰り返しになるが、この教科書が発行されたのは1933年だ。表向きは、第1図のように、近代国家を打ち出した中華民国政府(1912年樹立)が国際(公)法に基づき、外国との条約を遵守して領土を規定していた。だが、その裏では、第2図にあるように、「古い時代」の国土意識が厳然として存在し続けており、それを子どもたちに教えていたことを、如実に示しているのである。

「中華国恥図」の次ページには、「中国国恥誌略」がある。国恥地図についての解説文で、2ページにわたって細かい文字でぎっしり書かれている。

いったいどのような事柄や歴史的事実を「国恥」だと主張しているのだろうか。

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https://id.toyokeizai.net/fm/?author_id=5704&author_name=%E8%AD%9A+%E7%92%90%E7%BE%8E&referer=%2Farticles%2F-%2F462344%3Fpage%3D4 』

保護者に「しつけ」要求 家庭教育促進法成立―中国

保護者に「しつけ」要求 家庭教育促進法成立―中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021102400251&g=int

『【北京時事】中国で子供のしつけなど家庭教育の充実を保護者に求める「家庭教育促進法」が23日、全国人民代表大会(国会に相当)常務委員会で成立した。子供の過度な学習負担を軽減する一方、ネットゲーム依存防止など生活習慣の改善も親に要求している。来年1月に施行する。

 同法は「保護者は一番目の教師という責任意識を持ち、未成年者に対する家庭教育の主体的責任を負う」と明記。保護者が家庭教育を拒んだり、怠ったりした場合は、地域の自治組織や学校などが忠告や指導をできるとした。さらに、共産党や国家、社会主義を愛することも家庭で教育するよう求めている。 』

中国女性報道局長が昇格 華春瑩氏、外務次官補に

中国女性報道局長が昇格 華春瑩氏、外務次官補に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB242ZS0U1A021C2000000/

『【大連=共同】中国外務省の華春瑩報道局長が同省次官補に昇格したことが24日分かった。同省サイトに掲載された。欧米や日本を時に強い口調で批判することから、こわもての女性報道官として知られてきた。今後、外務次官補として報道や儀典、通訳関連の業務を担当する。

華氏は2012年に報道官デビュー。19年7月に女性として2人目となる報道局長に就任した。近年は「戦狼外交」と呼ばれる中国の強硬な外交の担い手として、内外メディアとの記者会見で中国の立場を主張。新疆ウイグル自治区や台湾、香港問題で中国を批判する米欧に対し、たとえ話などを多用してとうとうと反論した。外国メディアの記者に厳しく反問する場面も見られた。

18年に訪中した河野太郎外相(当時)が華氏との「自撮り」ツーショットをツイッターに投稿し、話題になったこともある。』

華春瑩
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%AF%E6%98%A5%E7%91%A9

『略歴

1970年4月24日に江蘇省淮安市淮陰縣(現在の淮陰区)の中国共産党幹部の家庭に誕生する。父親は淮陰縣規律検査委員会書記、母親は淮安市清河区政治協商会議副主席であった[9]。

1988年に淮陰縣で最優秀の成績を修め、南京大学に入学した[9]。大学時代は「迎春花」と呼ばれた[10][注 1]。

1993年 - 1995年 外交部西ヨーロッパ司職員
1995年 - 1999年 駐シンガポール大使館随行員、三等書記官
1999年 - 2003年 外交部西欧司三等書記官、副処長
2003年 - 2010年 駐EU大使団二等書記官、一等書記官、参事官
2010年 - 2012年 外交部ヨーロッパ司参事官
2012年 - 2019年 報紙媒体司副司長兼報道官[12]。
2019年 - 2021年 報紙媒体司司長兼報道官
2021年 - 現在 外交部次官補 』

爆発で4人死亡、47人負傷 中国・瀋陽の繁華街

爆発で4人死亡、47人負傷 中国・瀋陽の繁華街
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB220880S1A021C2000000/

【北京=共同】中国遼寧省瀋陽市の繁華街で21日朝、ガス爆発が起き、4人が死亡、3人が重傷を負い、44人が軽いけがをした。中国メディアが伝えた。付近で20日夜から21日未明にかけガス管の交換工事をしていたとの情報もあり、当局が詳しい原因を調べている。

インターネット上に投稿された映像によると、爆発音と同時に大きな煙が上がった。バスの窓ガラスは割れ、路上にはがれきが散乱。低層階は柱だけが残った建物もあった。当局は周辺の多くの商店や住民が影響を受けたと説明している。

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が昨夜、公邸で転倒し右ひじを骨折

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が昨夜、公邸で転倒し右ひじを骨折
https://www.epochtimes.jp/p/2021/10/80682.html

『[香港 19日 ロイター] – 香港政府は19日、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が昨夜、公邸で転倒し右ひじを骨折したと発表した。

長官は経過観察のため入院していたが、この日退院した。メディアの映像では、長官がクイーン・メアリー病院から出て、車に乗り込む姿が確認できるが、記者からの質問には答えなかった。

政府の声明によると、長官は自身で病院に行き、軽度の骨折と診断された。

行政会議と記者会見は中止され、その他の職務は李家超政務長官が代行する。』

習近平の究極の狙いは曾慶紅一派の経済利権壊滅

習近平の究極の狙いは曾慶紅一派の経済利権壊滅

 ※ 宮崎さんの見立てでは、王岐山も「使い果たした」と見るのか…。

 ※ 「狡兎死して走狗烹らる」わけか…。

 ※ 越王勾践の時代(今から、大体2千年前)から、変わっておらんな…。

 ※ ちなみに、「勾践」は、例の「范蠡(はんれい)」の王佐を受けた「王」様だ…。
 ※ 『11月、中国共産党は六中全会を開催するが、経済問題とくに負債処理、エネルギー不足、金融不安などで「責任」の追求があるだろう。大粛清があるかも知れない。』というご託宣が、不気味だな…。

 范蠡(はんれい)
 https://http476386114.com/2021/09/27/%e8%8c%83%e8%a0%a1%ef%bc%88%e3%81%af%e3%82%93%e3%82%8c%e3%81%84%ef%bc%89/

 中国共産党指導部の顔ぶれ
https://http476386114.com/2019/05/29/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e5%85%b1%e7%94%a3%e5%85%9a%e6%8c%87%e5%b0%8e%e9%83%a8%e3%81%ae%e9%a1%94%e3%81%b6%e3%82%8c/

『 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)10月19日(火曜日)
通巻第7086号  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 経済失墜気配も利権構造が因縁、スキャンダル頻発の背後は権力闘争
  習近平の究極の狙いは曾慶紅一派の経済利権壊滅。ちかく「大粛清」か
***************************************

 曾慶紅は江沢民政権の陰の実力者だった。
事実上、江沢民政権を動かしていた。肩書きは国家副主席。日本政府は往時、その実態としての権力状況をとらえて来日を誘い、特別の歓迎体制を敷いたほどだった。
曾慶紅が中国北京奥の院の権力中枢を牛耳っていた。そして習近平体制を誕生させたのは表向きキングメーカー江沢民だが、その裏にあって、曾慶紅が選考したのである。

 「習近平ならぼんくらでもあり、われわれの言うことを聞くだろう。われわれの利権を脅かすことまではしまい」とタカを括って江沢民と曾慶紅は習近平を党総書記とした。

 面従腹背、雌伏すること三年。習近平は「朋友」の王岐山を駆使して、CCDI(中央紀律委員会)を基軸に「虎も蠅も」と腐敗キャンペーンに乗り出して多くを失脚させた。
習近平に敵対する派閥を潰すことが真の目的だったが、それを表沙汰にはしなかった。当初、国民は汚職顕官の摘発に拍手を送った。

まずは軍と公安から着手し、軍編成を四総部制から十五の部局に改編し、子分たちを要所につけたが、依然として軍人には反習近平の軍閥が多く、今に至るも軍の不満はおさまっていない。周永康の失脚により、うまみを奪われた公安系も、習への不満を募らせている。

あまつさえ連立を組んだはずの共青団にも手を出した。胡錦涛、李克強首相らを激怒させたが、証拠を挙げての腐敗追求に沈黙せざるを得ず、周強、令計画失脚以後は、胡春華を守ることにキュウキュウとなって共青団勢力は大きく後退である。ちなみに恒大集団は、李克強首相との強い絆が云々されている。つまり習近平が恒大集団の救済に動き出す気配はない。

 曾慶紅は反撃にでた。

 習の右腕だった王岐山が影響力を持つ海航集団の経済犯罪を巧妙にメディアで告発させ、海外での評判を落としていく。同社の経営は無謀な投資を続けたために倒産危機に直面し、資産売却後、とうとう倒産した。こんにちに恒大集団が時間をかけて首を絞められている状況と似ている。

 江沢民、曾慶紅の金権統治だった香港利権にも習近平は大胆にもメスを入れた。それがインサイダー取引の元締め「明天証券」の倒産に直結した。

 ▼習近平は「豚頭」か「裸の王様」か

 習近平は王岐山を使い果たしたと見るや、寝首をかかれるおそれがあるため、朋友だったと雖も、王岐山と露骨に距離を置き始めた。
 
 第一に王岐山の親友だった任志強の拘束である。2017年、任志強は堂々と論陣を張って「習を裸の王様」と激烈な語彙を用いて批判した。王岐山は、任を庇えなかった。

 第二に王岐山の飛車角とも言われ人たちの拘束であり、衝撃的だったのは汚職摘発の事実上の隊長格、CCDIの董宏を「規律違反」で逮捕拘束したことだ(21年4月)。紀律取り締まりの本丸の人物が規律違反とはこれ如何に?

 第三に上記に関連して、李東生、孟宏偉、王立科、伝振華らの失脚がつづいた。

 第四に2021年九月、陳峰(元海南省書記。海航集団トップ)を「経済犯罪」容疑で拘束した。海航集団の負債は773億ドルに積み上がっていた。

危機を認識している王岐山は、参列資格をとわれる国家行事にトップセブンの列の最後に金魚の糞のように、べたべたと付いてくる風景は、もはや日常である。月30日に北京人民大会堂で開催された建国前夜祭儀式にもトップセブン七名の端っこの席に座っている。
「わたしは健全です」とアピールしているのだ。

失脚前日まで、公式行事ににこにこと出席していた薄煕来の表情が、王岐山の最近の行為に重なって見えるのは筆者だけだろうか。

王岐山の最近のニックネームは「清王子」という。辛亥革命で王朝が消滅していたのに「王子」を名乗った溥儀の立場?

11月、中国共産党は六中全会を開催するが、経済問題とくに負債処理、エネルギー不足、金融不安などで「責任」の追求があるだろう。大粛清があるかも知れない。

   ○△□◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□◇◎ 』

中国共産党「3度目歴史決議」

中国共産党「3度目歴史決議」 習氏、毛沢東同列狙う
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM18BZI0Y1A011C2000000/

『中国共産党は11月に開く第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で結党以来100年の歴史を総括する「歴史決議」を審議すると決めた。毛沢東、鄧小平の時代に続く第3の決議となる。歴史決議とは何を意味し、習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)の権力にどう影響するのか。3つのポイントから読み解く。

・歴史決議とは何か
・予想される内容は
・習氏の狙いは何か

(1)歴史決議とは何か

この決議は中国共産党にとって極めて重い意味を持つ。一義的には過去の歴史を整理し、今後の方針を指し示す目的だが、現実には権力闘争と混乱に終止符を打ち、指導者の核心的地位を確立する役割を果たしてきた。

第1の歴史決議は、毛が対立派の粛清へと仕掛けた「整風運動」の終結点となった。

当時、共産党には有力な古参幹部も多く、毛は絶対的な主導権を掌握していたわけではなかった。整風運動で主要幹部らは過去の誤りを追及され、激しい自己批判と他人の告発を強制された。その総括となった「若干の歴史問題に関する決議」を通じ、毛以外の有力幹部による過去の党方針は「誤った政治路線」と位置付けられ、毛は独裁的地位を確実にした。

鄧小平時代の第2の決議は文化大革命後の混乱を収拾するため、文革における毛の誤りを明確に認めた。一方で功績は「晩年の過ちと区別すべきだ」として毛沢東思想を引き続きマルクス主義と並ぶ党の柱と位置付けた。市場主義経済に乗り出す意義も明記され「毛時代への決別」と「鄧時代の幕開け」を打ち出した。

(2)予想される内容は

新華社によると、名称は「党の100年にわたる奮闘の重大な成果と歴史経験に関する決議」。今回、歴史決議を出すかどうかで党内には激しい闘争があったとみられている。名称をよくみると、同じ「歴史決議」でも毛、鄧は「歴史問題に関する決議」であるのに対し、習氏の決議は「歴史経験に関する決議」となっている。この小さな違いこそ習氏が反対派を押し切るために譲歩した点との指摘もある。

具体的な内容は明らかにされていないが、新たな決議に関する党の趣旨説明には2つの重点がある。「習氏の核心的地位と権威」および「中華民族の偉大な復興と中国の夢の実現」という新たな歴史的任務の確立だ。

過去の決議は前時代の否定に意味があった。習氏は今回、過去を否定したり文化大革命や天安門事件の評価を変えたりするリスクはあえて冒さず、毛、鄧、江沢民(ジアン・ズォーミン)元国家主席、胡錦濤(フー・ジンタオ)前国家主席それぞれの功績を明示したうえで、習政権の成果を誇るとの見方が多い。

習氏は「2つの100年の奮闘目標」として「党創立100年までの小康社会完成」と「新中国成立100年(2049年)までの近代的社会主義強国実現」を提唱してきた。第1の達成を歴史的成果として時代に区切りをつけ、第2の奮闘を新時代の幕開けとする可能性がある。「中国の特色ある社会主義の新たな発展段階」において、マルクス主義、毛思想と並び、習氏の思想の重要性を強調するともみられる。

(3)習氏の狙いは

下記のような目的と効果が想定される。

①毛、鄧に続き「歴史決議を出した指導者」との権威を手に入れる。

②習氏の記述量や質を毛と同等とし、自身を毛に並ぶ「偉大なカリスマ指導者」へと引き上げる。

③「毛・習>鄧>江・胡」という序列を歴史的定義とし、江氏一派に引導を渡す。

これにより習氏は来年秋の共産党大会で異例の3期目就任を確実にする可能性が高い。歴史を手段に権力を固める方式は毛譲りといえそうだ。

一方、毛と鄧の歴史決議には大きな違いもある。毛は決議を機に独裁を実現したが、鄧は文革を踏まえ「いかなる形式の個人崇拝も禁ずる」と明記し、集団指導体制を確立した。毛路線を歩む習氏は鄧が残した歴史の教訓を再び塗り替える可能性がある。

共産党の歴史決議は中国の権力構造を変えただけではない。間違いなく世界にも多大な影響を及ぼしてきた。習氏が紡ぐ新たな「歴史」はどんな世界を生み出すのだろうか。

(中国総局長 桃井裕理)

【関連記事】
・中国、毛・鄧氏に続く歴史総括へ 習氏3期目に布石
・習近平氏、経済障害は強行突破か
・中国「国進民退」鮮明 1~8月利益、国有強化のひずみ

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高井宏章
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説

中国の政治では「言葉」が重要な役割を持ってきました。文書や指導者の発言、メディアや「壁新聞」の文言などが転換点や潮流を読むヒントになってきた。歴史決議で国家の長期戦略が明文化される意味は重い。

一方、毛沢東と鄧小平という二人の世界史的巨人に比べて、習近平氏の実績やカリスマ性は率直に言ってかなり見劣りします。3度目の歴史決議は権力闘争と権威付けの色合いが濃いように見えます。

習氏が「中国の夢」を実現できれば同等の歴史的指導者と評価されるのでしょうが、米中対立や経済成長の鈍化を考えると道のりは厳しい。

「有言実行」に縛られることが、中国にとっても、世界にとっても火種にならないか懸念します。

2021年10月19日 12:36 (2021年10月19日 12:58更新)』

中国で蔓延する「寝そべり族」

中国で蔓延する「寝そべり族」
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/27244995.html

『中国では若者を中心に、寝そべり族と呼ばれる人々が増えています。就職の競争率が高く、職務と関係の無い高学歴を求められ、共産党の意向ひとつで、就職先が無くなって失業する可能性がある為、働く事自体を諦めてしまった人達です。中国では、真面目に働いても、給料が未払いなんて事も、普通にあるので、労働自体をアホらしいと考える人も出てきています。

昨今の不動産業界では、数ヶ月単位で社員に対する給料の未払いが発生していますし、地方から出稼ぎに出てきている農民工などは、特に給料未払いの対象として狙い撃ちされています。また、習近平氏の鶴の一声で、営業廃止が決まった学習塾など教育産業関係者は、即失業です。営業している学習塾には、営業中に警官が踏み込んで、事務所の閉鎖を強行するなど、学んでいる子供の目の前で、大人の都合による権力の乱用が行われています。

一般的に「寝そべり族」というと、こうした未就労の若者を指すのですが、これは何も若者に限定された事ではありません。結果を求められて、成果を出さないと責任だけとらされる地方の共産党幹部も、「責任が問われそうなことは、上から指示があるまで動かない」という意味で、寝そべり族と言われています。

中国では、習近平氏のぶち上げた貧困撲滅というスローガンを達成する為に、税収の少ない貧困地域に、巨額の投資をして観光スポットを作ったり、産業興伸の為の施設を作りました。しかし、これが資金不足で途中で頓挫したり、計画倒れに終わったりして、ほぼ返済不可能な借金だけを自治体に負わすだけに終わる事業が量産されています。中央からの命令で無理な借金をして事業を進めたのですが、うまくいかない場合、責任は全て地方自治体の担当者に負わされます。

うまくいけば、習近平氏の手柄。失敗すれば、地方幹部の怠慢という事になります。昨今の中国の電力不足にしても、大気汚染の改善を習近平氏の大号令で始めたは良いのですが、同時に都市開発や工業団地の新設も進めていて、エネルギー需要の増大と、環境問題を同時に解決するという無茶振りを地方の幹部にもとめています。停電の言い訳に、「これは環境対策の為の休電である」という説明が出されるのは、先に大気汚染の改善目標が習近平氏から出ているからです。で、その動機が北京の冬季オリンピック開催時に、青空が必要であるという面子を満足させる為というクダラナイ理由だったりします。

現時点で、目標が達成できていないと、地方行政組織を名指しで批判しているのですが、国として指針を示すわけでもなく、ただヤレと言っているだけです。発電能力の確保と、環境問題の解決という矛盾する問題を突きつけられた地方の共産党幹部は、上層部に命じられた事だけをやり、余計な事は一切しないという姿勢を貫く事で、とばっちりで責任を負わされる事を回避する事に汲々としています。

こうした、問題解決に立ち向かわない共産党幹部も、寝そべり族と言われています。もともと、解決不可能な事を指示されて、それを理由に処分されてしまうなら、上司から指示の出た事以外、何一つ手を出さないほうが、身の安全を確保できます。目立ったら負けの世界です。

こういう伝言ゲームみたいな事は、武漢肺炎の時にも起きました。中央政府は、各地方の共産党支部に、感染者を出すなという命令と、経済を止めるなという命令を同時に出しました。感染者を出さない為には、工場などは操業を停止して、人が密集するのを止めるしか無いのですが、それでも経済を回す為に賃金は支払えみたいな命令が、地方自治体から工場経営者に出るわけです。こうなると、工場経営者は、矛盾する命令に対抗する為に、自ら工場の機械を叩き壊して、「事故により工場の操業が不可能になりました。よって、工員に給料も払えません」という理由を作りあげました。こういう事が起きるのが、共産党独裁下の中国です。何百人分の給料を収入のあてが無いのに払うくらいなら、設備を壊して操業不可能として工場を止めたほうがマシという事です。機械は買い換えれば良いのですから。

何か問題が起きた時に、問題解決の環境を整えるのではなく、命令して、できていないと懲罰を与えるのが共産党流です。それを知っているから、末端の幹部も、余計な事は一切しなくなるわけです。公然とケツをまくっているという事なので、これはある意味、共産党体制のタガが緩んでいるという事なのかも知れません。』

Microsoft、ビジネスSNS「リンクトイン」中国版を閉鎖

Microsoft、ビジネスSNS「リンクトイン」中国版を閉鎖
米系SNS、中国で消滅
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN14ESR0U1A011C2000000/

『【シリコンバレー=奥平和行】米マイクロソフト傘下でビジネス向けSNS(交流サイト)を運営する米リンクトインは14日、中国版を年内に閉鎖すると発表した。2014年に中国でサービスを立ち上げて同国で利用できる唯一の主要米系SNSとなっていたが、インターネットに関する規制強化により事業の継続が難しいと判断した。

リンクトインのモハック・シュロフ上級副社長が公式ブログを通じて発表した。中国版について「中国の利用者を対象とした求職サービスとしては成果を上げているが、交流機能は同じ水準の成功に達していない」と述べた。さらに「事業環境が非常に厳しくなり、法令順守の要求が強まっている」と説明した。

リンクトインの中国版は閉鎖する一方、求職・求人サービスに特化した新サービス「InJobs(インジョブス)」を同国で年内に始めるとしている。

リンクトインは米国で02年にサービスを始めた。利用者は実名や職歴を登録し、相互にフォローしたり、投稿や記事を共有したりすることができる。マイクロソフトが16年に約260億ドル(当時の為替レートで約3兆円)で買収した。

現在は約200カ国・地域でサービスを提供し、直近の利用者は約7億7000万人だった。このうち中国は5000万人程度だったもようだ。

中国ではネットを通じた反体制的な言論を取り締まることなどを目的に、ネットサービスの運営企業に検閲を求めている。フェイスブックをはじめとする米国のSNS運営企業は世界最大のネット人口を抱える中国への進出を模索してきたが、言論の自由を重視する米国の世論や社員の声などと折り合いを付けることができず、実現していない。

また、中国当局は国内におけるこうしたサービスの使用を禁じ、VPN(仮想私設網)を使うなどしないと利用できない状況が続いてきた。一連の規制は参入障壁としても働き、微博(ウェイボ)が「中国版ツイッター」として人気を集めるなど、米国企業と同様のサービスを提供する中国のネット企業を育成する役割も果たしてきた。

リンクトインは用途をビジネス向けに限定しているほか、中国にサーバーを設置するなど法令を順守する姿勢を示したことで中国版の提供を認められてきた経緯がある。

ただ、同国は今年9月にデータの統制を強化するデータ安全法(データセキュリティー法)を施行し、11月には個人情報保護法も予定している。規制強化により不透明感が高まり、企業の対応コストが上昇する懸念が強まっていた。

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浅川直輝
日経BP 「日経コンピュータ」編集長
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ひとこと解説

中国政府は2021年にデータ安全法と個人情報保護保護法を相次ぎ成立させ、サイバーセキュリティ法と合わせてデータ保護の基本法を整備しました。

当局はこうした法律に基づき、国内・国外を問わずIT事業者へのデータ統制を強めています。

例えば2021年7月には滴滴出行のアプリで「個人情報の収集と使用に関する重大な違反を確認した」として、サイバーセキュリティ法に基づきアプリのダウンロード停止を命じました。外国企業に対しても、これまで以上に厳しい措置を取ることが予想されます。

2021年10月15日 7:48 』

中国、揺らぐ価格統制

中国、揺らぐ価格統制 転嫁圧力高まり企業競争力に影
卸売物価10.7%上昇、過去最大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM145VL0U1A011C2000000/

『【北京=川手伊織、重慶=多部田俊輔】中国の電力不足が素材高に拍車をかけている。9月の卸売物価指数は過去最大の伸びを記録した。政府は電力生産を増やすため、値上げを容認した。資源高と重なり企業のコストは一段と膨らみ、価格転嫁の圧力は強まる。政府は価格統制で小売価格の上昇を抑え込んできたが、政府が市場に介入する手法が揺らいでいる。

中国国家統計局が14日発表した9月の卸売物価指数は前年同月比10.7%上昇した。統計が遡れる1996年10月以来、最大となった。伸び率は8月から1.2ポイント拡大した。

卸売物価指数の上昇に拍車をかけたのが国内の電力制限だ。石炭価格の上昇などで採算が悪化した発電会社が発電を渋った影響が大きい。政府は住民生活にかかわる領域への電力供給を優先。エネルギー消費量が多い鉄鋼やセメントへの供給制限を続ける。生産が減り、供給不足から価格が跳ね上がっている。

中国の鉄鋼業界団体によると、大手企業の1日当たりの粗鋼生産量は9月下旬で前年同期比19%減、10月上旬は同14%減と2ケタの落ち込みが続く。鉄鋼関連の情報サイトによると、中国宝武鋼鉄集団など製鉄会社43社が9月から10月にかけて点検の名目で一部工場の生産を止める。

この結果、9月末の鋼材価格は前月末より6%高まった。前年同月と比べると51%の大幅上昇だ。10月も値上がりの傾向が続く。

セメントでは大手の広東塔牌集団が電力制限の影響を織り込んで、21年の生産目標を従来より12%低い水準に引き下げた。9月のセメント生産は低調とみられ、9月末の平均価格は1年前と比べ2割上昇したという。一段の素材高は、今後の景気の下支え役として期待されるインフラ投資にも影を落とす。

政府は電力不足の緩和に動き出した。温暖化対策として石炭生産を制限してきたが、主産地の内モンゴル自治区政府が石炭の増産を指示。15日からは、石炭火力発電の電気料金の引き上げ幅を最大20%まで容認する。事業者向け電力の値上げで、発電会社の収益悪化を食い止め、発電を促す。

気温が下がる冬場は電力需要が膨らむ。昨年12月も厳冬で電力需給が逼迫し、浙江省や湖南省では使用を制限した。国家発展改革委員会の趙辰昕秘書長は13日の記者会見で、家庭向け供給を優先する考えを示し「必要なら家庭部門以外は制限する」と述べた。電力需給が継続的に安定するかはなお見通せない。

電力需給が緩んでも、電気の値上げを通じた企業のコスト上昇は避けられない。製品価格への転嫁圧力は強まる一方だが、国内市場での価格転嫁は進んでいない。

9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比上昇率が0.7%と、4カ月連続で鈍化した。豚肉が5割近く下がった影響が大きいが、主要国の中央銀行が物価の趨勢を見極めるうえで重視する「食品とエネルギーを除くコア指数」も1.2%の上昇にとどまった。

原材料高の小売価格への波及が小さい理由の一つが、政府による価格統制だ。「不法な値上げの手掛かりをしらみつぶしに調べる」。原材料の高騰が目立ち始めた6月、価格上昇に厳しい目を向ける姿勢を示した。

価格転嫁の遅れは、雇用や所得の回復が鈍く、過当競争が続く中小零細企業が値上げに踏み切れないという事情もある。ただ政府による市場への介入で中小零細企業の収益は悪化が続く。

収益悪化は雇用や投資に響いている。都市部の新規雇用は今なお新型コロナウイルス禍前の水準に戻らない。1~8月の設備投資は、前年同期より1割超落ち込んだ20年同時期をさらに1.4%下回る。価格統制は市場のゆがみを生むだけでなく、中国の景気回復の足を引っ張りかねない。

輸出企業は国内市場での収益悪化を補うかのように、家電など一部の海外向け製品で価格の引

き上げを進めている。値上げが海外製品に偏れば、将来的に中国企業の国際競争力にも影を落とす。』

世界の石炭の半分を「暴食」する「エネルギー恐竜」中国

世界の石炭の半分を「暴食」する「エネルギー恐竜」中国…大規模停電招く
https://japan.hani.co.kr/arti/international/41294.html

※ 良記事だ…。

※ 今般の「中国の大規模停電」に関する記事で、オレが読んだ中では、ベストだろう…。

※ おそらく、来年早々に開催される「北京(石家荘)冬季五輪」に向けての、「大気汚染の抑制」策も絡んでのことだろう…。

※ そこに言及する記事が、少ないのは、残念だ…。

『[チェ・ヒョンジュンのDB-deep] 

全電力の60%を石炭発電に依存 
習近平、石炭中毒構造からの脱却に努力 
「2060年までにカーボンニュートラル」…まだ掛け声のみ

先月29日、中国遼寧省瀋陽の石炭発電所に職員が向かっている様子=瀋陽/ロイター・聯合ニュース

 先月に始まった中国の電力供給の中断が、中国最大の祝日である国慶節の連休(1~7日)にも続いている。冷房需要が一段落した秋の入り口で発生した異例の停電の原因をめぐっては、様々な分析が出ている。

 中国は以前にも大規模な停電を経験しているが、今回のように予告なしに広範な地域で電力供給が断たれたケースはほとんどなかった。中国メディアによると、先月末に中国の31の省のうち広東省、浙江省、遼寧省、吉林省を含む20省で電気供給が制限された。かなりの数の工場が稼動を全面的に中止したり、操業時間を大幅に縮小したりした。これはエネルギー消費の大きい製鉄所とアルミニウム精錬工場から始まり、繊維、食品、電子など、ほぼ全ての業種へと拡大した。遼寧省瀋陽では停電で信号が消え、電気供給が断たれたためエレベーターに閉じ込められたという訴えが相次いだ。広東省の広州と深センは、国慶節の連休を祝う照明ショーを行わないことを決めた。経済の中心である上海は、先月27日から今月3日にかけて「特定時期、特定地域」で停電すると公示した。

生産できなかったのか、しなかったのか…食い違う二つの原因

 今回の大規模な停電をめぐり、二つの原因が取り沙汰されている。一つ目は、中国全体の電気生産の60.8%を占める石炭火力の燃料となる石炭の不足が今回の危機を招いたという分析だ。今年に入ってコロナ禍が落ち着きを見せたことで世界的に石炭需要が急増し、それに伴って需給の不均衡が発生した。中国やインド(70.6%)のように石炭発電の比率が高い国々は、石炭不足によって電力生産に困難を来しているというのだ。

 二つ目に、中国の習近平国家主席が強力に推し進める「(二酸化)炭素削減」政策を守れなかった地域が、やむをえず電力生産を「一時」中止したという分析もある。中国は習主席就任後の2015年10月(の共産党第18期中央委員会第5回全体会議で)、エネルギー消費総量と消費強度を段階的に減らしていく「エネルギー消費二重統制」政策を導入した。各地方政府にも毎年目標値が課されるが、これを守れなかった地域に対して8月に警告が出され、最終的には各地方政府が電力生産をしばらく中止したというのだ。

 上記の二つの説明のうちの一つは、電力生産を「できなかった」、もう一つは「しなかった」というもので相反する。中国政府は明確な原因を明らかにしていない。結局、メディアも明快な回答は出せず、あいまいに二つの原因を混ぜた説明を提示している。ただし中国の体制の特殊性を強調する側は、習主席の炭素削減政策にもとづく「政治的事件」ということに重点を置いており、一方で経済的普遍性に重点を置く側は、石炭不足による「構造的事件」ということをより強調している。

 現在の停電が政治的事件だとすれば、遠からず解消される可能性はある。構造的な事件なら事態は長期化し、他国にまで影響を及ぼしかねない。事態の序盤では、オーストラリアからの石炭輸入の中断が原因だとの見方が優勢だったが、最近は中国政府のエネルギー政策がより大きな影響を及ぼしたという指摘が力を得ている。それに伴い、中国政府が対応できる範囲内で事態が進行するだろうとの見通しが出ている。

中国の首都北京の中心的な商業地区周辺に送電塔が立ち並んでいる=北京/ロイター・聯合ニュース

石炭発電の比率60%…世界最大の石炭中毒国家

 中国のメディアやエネルギー専門家は、「石炭中毒」と呼ばれるほど石炭発電の比率が高い中国では電力難がよく発生すると指摘する。統計サイト「アワー・ワールド・イン・データ」によると、昨年中国では全世界の電力の約30%(8736テラワット時)が生産された。その60.8%に当たる4631テラワット時が石炭で作られた。石油の比率は2.1%(160テラワット時)、天然ガスの比率は3.3%(253テラワット時)に過ぎず、再生可能エネルギーである水力発電の割合は17.8%(1355テラワット時)と比較的高い。

 中国の石炭発電の比率が高いのは、生産量が多いためだ。中国は2019年に世界の石炭生産量(81億トン)の47%に当たる38億トンを生産し、2億3000万トンを輸入した。世界の石炭の半分を中国が独占する構造だ。エネルギーを石炭に依存しているため、石炭の供給に伴って電力生産は大きく揺らぐ。新型コロナウイルスのパンデミックから回復する過程で石炭の需要が増え、今年1月には80ドルほどだった石炭1トンの価格は、最近では228ドルへと3倍近くに値上がりしている。急激な値上がりで採算が取れなくなったことで、発電所は生産を減らさざるを得なかった。昨年9月以降のオーストラリアとの対立により、同国の石炭の輸入が中止されたことも影響を及ぼしたとみられる。中国は2019年にオーストラリア産の石炭を4500万トン輸入している。

中国の習近平国家主席=北京/新華・聯合ニュース

政権継続を狙う習近平の勝負手、炭素削減

 習主席は昨年9月の第75回国連総会での演説で、中国の二酸化炭素排出は2030年までに頂点に達し、2060年までには炭素中立(カーボンニュートラル)を実現すると明らかにした。カーボンニュートラルは二酸化炭素を排出する分だけの吸収対策を立てることによって、二酸化炭素の排出量を事実上ゼロにするもの。別の言い方をすれば、40年以内に石炭中毒から脱却するという意味でもある。一部からは習主席の計画には具体案がないと指摘されているものの、世界の石炭の半分を消費する国の指導者がカーボンニュートラルを実現するとの国際公約を示したということだけでも進展だと評価されている。習主席は、先月21日の国連総会の演説ではさらに一歩進んで、海外に対する石炭発電所建設支援は行わないとの意思も明らかにしている。

 炭素削減政策は、共同富裕論とともに習主席の最重要政策の一つとして浮上している。「分配に力を入れよう」という共同富裕論が中国内部をターゲットにしたものなら、「炭素の発生を減らそう」というカーボンニュートラルは国内外を包括するものだ。2018年3月に国家主席の任期制限を廃止した習主席は最近、「カーボンニュートラル」を自らの政権の継続が必要な理由の1つに挙げている。習主席の「独裁的リーダーシップ」が強い脱炭素政策を牽引するかたちとなっている。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1013913.html
韓国語原文入力:2021-10-05 14:51』

大規模電力難の中国が豪州に「白旗」

大規模電力難の中国が豪州に「白旗」、石炭輸入再開
https://www.donga.com/jp/List/article/all/20211006/2965471/1/%E5%A4%A7%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E9%9B%A3%E3%81%AE%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%8C%E8%B1%AA%E5%B7%9E%E3%81%AB%E3%80%8C%E7%99%BD%E6%97%97%E3%80%8D%E3%80%81%E7%9F%B3%E7%82%AD%E8%BC%B8%E5%85%A5%E5%86%8D%E9%96%8B

『米中対立の中、米国側についたオーストラリアに報復するために中国当局がオーストラリア産石炭の輸入を停止したものの、石炭不足事態が深刻化し、中国輸入業者がオーストラリア産石炭の荷下ろしを始めたと、英紙フィナンシャル・タイムズが4日付で報じた。石炭不足で発電所の稼働が停止し、大規模な電力難につながると、四面楚歌の状況に追い込まれた中国がオーストラリアに屈服したとみられている。

同紙によると、先月末から中国の主要港では、待機していたオーストラリアの貨物船から石炭の荷下ろしが行われている。国際船舶仲介会社ブレーマーACMのニック・リスティック貨物責任者は、石炭45万トンが荷下ろしされたと伝えた。エネルギーコンサルティング会社ケプラーも先月、船舶5隻からオーストラリア産石炭38万3千トンが荷下ろしされたと同紙に明らかにした。現地の貿易会社らは、中国当局が「通関を許可する」という信号を送ったと受け止めている。

中国は昨年、国営エネルギー企業や製鉄所にオーストラリア産石炭の輸入を停止するよう命じた。世界最大の石炭輸出国であるオーストラリアに対する貿易報復だった。この措置で、オーストラリアは約39億ドル(約4兆6352億ウォン)の損失を被った。

オーストラリア産石炭輸入が禁止され、習近平国家主席の「環境に優しい低炭素」政策も加わり、中国では石炭不足事態が起こった。これは、中国北東部の電力難につながり、一部地域では工場の稼動が停止し、家庭用の電気供給も制限されている。吉林省など中国各地方政府は、インドネシア、ロシア、モンゴル、カザフスタンなどからの石炭確保に努めているが、世界的に石炭需要が増えて価格が暴騰し、輸入が困難な状況だ。

李恩澤 nabi@donga.com 』

恒大が暴く「富む前の老い」

恒大が暴く「富む前の老い」 企業に中国への備え問う

本社コメンテーター 梶原誠
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2959O0Z20C21A9000000/

『「今回はリーマン危機とは違う。なぜなら……」。世界の株式市場を揺らした中国恒大集団の経営危機について、楽観的な解説が広がってきた。中国の銀行融資に占める恒大向けの比率は1%に満たない、当局がうまく対処すると。

そうだろうか。深圳にある恒大本社に詰めかけた人々の切実な表情を見逃すべきではない。「カネを返せ」と抗議をやめない人、社屋に乗り込む人、抵抗して警官に引きずり出される人。恒大が販売した「理財商品」を購入して財産を失いかねない人々だ。

1990年代後半の日本の金融危機でも、破綻しそうな金融機関に顧客が列をなした。取り付け騒ぎに身震いしたが、人々は整然と並んでいた。

騒然とする恒大の現場は、成長する中国経済の水面下で広がったひずみの縮図だ。少子高齢化を前にセーフティーネットである個人の富の蓄積が遅れ、外部の想像以上にショックにもろい。
日本のバブル崩壊時と蓄積の差

「日本はなぜ、社会不安もなく『失われた30年』を過ごせたのか」。日本には筆者のように、中国の人に不思議がられた人もいるだろう。中国人が抱くこの疑問こそ、中国の弱点を読み解くカギだ。

日本はバブルが崩壊する前に豊かになっていたから何とか耐え抜けた。1990年に家計が保有していた金融資産は1000兆円強。国内総生産(GDP)の2.2倍で、1人当たり800万円強だ。昨年は2000兆円弱と、GDPの3.7倍、1人当たり1500万円台に増えている。

中国も増やしてきたが、水準は心もとない。2018年の資産は2300兆円台でGDPの1.6倍。1人当たりは170万円弱にとどまる。恒大のような衝撃が襲ったときに感じる老後への不安は日本の比ではなく、豊かになる前に老いてしまう「未富先老」という言葉も使われる。
不安の種はまだある。再保険大手のスイス・リーによると、中国でのGDPに対する保険料の割合は昨年4.5%。日本や世界の6割以下で、生命保険などの普及が遅れている。年金基金も、都市部の企業の就業者向け基金が35年に枯渇するという公的機関の試算が話題をさらったことがある。

衝撃への耐性が弱いからこそ、世界の市場関係者は見かけの経済成長率とともに「失速速度(ストール・スピード)」に神経をとがらせる。人々が不安になり、GDPの4割を占める消費を控え、経済が落ち込む成長率のことだ。

今の失速速度を専門家に聞いたところ、おおむね2~4%。所得水準が低く、人々が高い成長を期待している地方は「5~6%の成長が必要」(日本政策投資銀行の岳梁氏)という見方もある。国際通貨基金(IMF)は中国の成長率が今年の8.1%から来年は5.7%に減速するとみており、衝撃を吸収する余裕はあまりない。
備えた企業は「売り」を免れた

日本企業が受け止めるべきメッセージは明確だ。「シートベルトを締めろ」。株式市場はすでに、こう促している。

中国の経営環境を怪しくしているのは恒大だけではない。くすぶる保護主義に加え、7月以降は企業の締め付けに拍車がかかり、中国関連株は売られた。ゲーム規制のあおりを受けかねないネクソンは7~9月で27%安と、日経平均株価の構成銘柄で最も下げた。
恒大集団の危機、IT企業やゲームへの締め付けなどで中国の事業環境は揺れ動く(上海市の恒大のビル)=ロイター

注目すべきなのは、中国の変化を読んで周到に備えた企業の株は売りを免れていることだ。

例えば血液検査機器大手のシスメックス。売上高の30%弱を占める中国市場をめぐっては今夏、製品の国内調達を義務付ける「バイ・チャイナ」への対応に株式市場の関心が集まった。同社は年初までに、血液検査用の濃縮試薬や機器を現地での生産や組み立てに変え、中国製に仕立てた。

空気圧機器大手のSMCは今年、ベトナム工場を本格稼働した。これまでは中国で生産した製品を米国などに輸出してきた。米中摩擦の激化を予想して中国向けは中国工場、海外向けはベトナム工場から出荷できる体制にした。

住宅の水回り製品を手掛けるLIXIL。昨年、当局が恒大など不動産企業に対する財務規制に動いたのを受けて販売先を変えた。大都市の大規模な開発案件から個人や地方の小規模案件へと移し、開発が止まるリスクに備えた。

3社の株価は9月末こそ日本株全体の調整に合わせて下げたが、7月以降の値動きはいずれも日経平均を上回っている。投資家は対中戦略を冷静に見極めた。
中国1社発、世界経済への懸念

恒大問題は、世界で中国の存在が拡大したことを象徴する。恒大は08年、リーマン危機に至る金融不安の中で新規株式公開(IPO)を断念したが、話題にもならなかった。成長した今は、自らの挫折がリーマン危機を想起させて世界を揺るがせている。一中国企業の苦境が世界同時不況の懸念を生むなど、これまでなかった。

中国経済は大きくなり、かつては無視していたことにも気を使わないと想定外の火の粉を浴びる。恒大のライバルで資金繰りに苦しむ融創中国にも、人が動く国慶節(建国記念日)の連休を控えて黒竜江省で広がった新型コロナウイルスにも、世界のサプライチェーンを傷つける停電にもだ。

恒大問題がリーマン危機の再来になるかどうかは予断を許さない。だがリーマン危機が世界にもたらした教訓は、今の中国にも当てはまる。「対岸の火事ではない」。これこそが、恒大発の世界同時株安が放った警告だ。

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授

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分析・考察 中国恒大が日本型のバブル崩壊となるかどうかは、まだはっきりしないが、中国における蓄えの少なさがショックを大きくするというのはその通りだろう。

これまで日本はリスクを取らないとして、株式投資などを奨励する政策を取ってきたが、結局、リスクを取って儲けの出そうな投資を繰り返した結果が、今の中国におけるバブル崩壊の問題なのだろうと思う。

その点で見ると、急速な経済成長を犠牲にしながらも堅実に蓄えを備えてきた日本のやり方もまんざらではないのかもしれない。

2021年10月4日 15:14』

バランスシート不況の足音

バランスシート不況の足音 中国恒大危機、米に波及も

日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 永井洋一
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB00013_Q1A930C2000000/

『バブル崩壊はいつも突然、やってくる。中国の不動産大手、中国恒大集団の債務危機が象徴する中国の不動産バブル懸念は「バランスシート不況」を引き起こす恐れがある。株式や不動産などの資産価格の下落が企業を一斉に借金返済へと走らせ、経済の縮小均衡を招いた1990年代から2000年代初頭にかけての日本のパターンだ。当時と比べ、経済の相互依存度は格段に高まった。中国の問題が米国に広がるリスクシナリオを点検する。

バランスシート不況の名付け親である野村総合研究所のリチャード・クー氏は、中国が陥るリスクについて「資産価格の上昇を借金で支えている現実を考えれば、ある」と断言する。

日本との違いは、共産党独裁ゆえに機動的な財政出動が可能な点。08年のリーマン・ショック時のような大規模な景気対策を打ち出せば、ひとまず危機は回避できるだろう。これがクー氏のメインシナリオだ。

「だが恒大問題は、いかにもタイミングが悪い」ともクー氏は指摘する。国民がある程度豊かになり人件費が上昇すると、それを嫌って外国企業が他国に移転し、国際競争力の低下を招くことで経済成長が鈍る「中所得国のわな」への懸念が強いためだ。中国の1人あたりの国内総生産(GDP)は19年に中所得の目安とされる1万ドル(約110万円)を超えた。

そのタイミングで、習近平(シー・ジンピン)指導部は「共同富裕(ともに豊かになる)」の旗の下、IT(情報技術)や教育、ゲーム、芸能といった産業への介入や規制強化に乗り出した。海外企業の流出に加え、国内企業の経営者心理まで萎縮すると、債務削減のための売却で資産価格が下落し、新たな債務削減を招く縮小均衡の火種が膨らむ。バンク・オブ・アメリカなどの米銀は最近、相次いで中国の成長率見通しを引き下げた。

「恒大の状況は中国固有の問題」。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は9月22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見でこう語り、米経済への影響を否定した。たしかに米国の低格付け(ハイイールド)債市場はいまのところ落ち着いている。だが、SMBC日興証券の村木正雄氏は「将来、中国経済の失速が世界経済を減速させ、米国の社債市場で『RUN(取り付け)』が発生するリスクは排除できない」と話す。

米国では中国の理財商品と同様、個人に人気が高く、性質も似たクレジット投資信託が急拡大している。こうした投信は、流動性の低い社債やローンなどで運用しており、社債やローンなどの保有残高は20年末時点で約3兆6000億ドル(400兆円)と過去20年で8.6倍に膨らんだ。米国企業(金融を含む)の債務に占めるクレジット投信への依存度は08年の5%から20年は20%超に上昇した。

一方、こうした投信はほとんどが換金自由をうたっているため、解約が殺到すると社債やローンの投げ売りが発生しやすい。村木氏によれば米社債市場では15年12月など過去6年で3回、投げ売りが発生し、そのたびに日経平均株価は20~30%急落した。きっかけはいずれも中国や米国の景気懸念だ。

90年代の日本は銀行主導経済から市場型経済への移行に伴う企業再編の過程で政策判断を誤り、バランスシート不況に陥った。現在の中国も官と銀行が管理する「護送船団方式」からの離脱や政策ミスのリスクといった似通った条件がそろう。

国際決済銀行(BIS)のデータによれば、日本では住宅価格の最高値からの下落率が15%を超えた97年10~12月期に北海道拓殖銀行や山一証券が破綻。金融危機が深まった。中国に加え、米国の住宅価格の高騰ぶりも気になる。恒大問題を端緒としたリスクシナリオの有効期限は10年単位に及ぶことを覚悟する必要がある。

(日経QUICKニュース 編集委員 永井洋一)』

中国しぼむ資金調達

中国しぼむ資金調達 不動産規制で加速、中小にも打撃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM181YW0Y1A910C2000000/

『【北京=川手伊織、香港=木原雄士】中国で企業や個人による資金調達が急減速している。政府が不動産向け融資の規制を強めた影響が大きく、銀行による企業向け中長期融資は8月に前年同月比で28%減った。中国企業の債務返済能力への懸念から外債発行も減少。中国政府にとって適切な債務管理は重要な課題だが、調達環境の悪化は先行きの成長率を大きく鈍化させるリスクも潜む。

9月29日、中国人民銀行(中央銀行)と中国銀行保険監督管理委員会は不動産金融に関する会議を開き、「不動産を短期の景気刺激策としない」という方針を確認した。バブルが指摘される足元の不動産市況について、景気対策として押し上げることはないとの意思表示だ。

不動産については人民銀が2020年夏に大手不動産会社に対し、守るべき財務指針「3つのレッドライン」を設けると通達。21年1月には住宅ローンや不動産会社向け融資に総量規制を設けるなど段階的に規制を導入してきた。一連の規制は中国恒大集団が経営難に陥る一因となった。

この結果、銀行や市場からの調達総額を示す「社会融資規模」の8月末の残高は前年同月比10.3%増の305兆元(約5200兆円)で、増加率は2年8カ月ぶりの低さとなった。20年10月の13.7%増から減速が鮮明だ。

銀行による中長期資金の融資をみると、8月は企業向けだけではなく個人向けも24%減となった。不動産関連の資金需要が急速にしぼんだとみられる。

不動産と直接関係がない企業にも影響は及んでいる可能性がある。金融情報会社リフィニティブによると、中国企業による7~9月の外債発行額は約80億ドル(約8900億円)と、4~6月期と比べて7割近く減った。主要な格付け機関が恒大を相次いで格下げし、低格付け企業に対する投資家の警戒感が高まった。

仏投資銀行ナティクシスは仮に恒大の資金繰りが行き詰まった場合、「完成物件待ちの人が優遇され、ドル債の保有者は一番大きな影響を受ける」と予想する。こうした見方も信用力の低い企業の資金調達を一段と難しくしている。

資金調達の規制はすでに不動産開発にブレーキをかけている。8月単月の不動産開発投資は前年同月比0.3%の増加にとどまった。新型コロナウイルス禍でマイナスだった20年1~2月以来の低い水準だ。

銀行融資以外の「シャドーバンク(影の銀行)」も金融当局が締め付けを強める。

銀行の帳簿に計上されない委託融資、信託融資、手形引き受けは8月、1058億元のマイナスだった。返済が調達を上回ったことを示す。1~8月の累計では1兆3534億元の返済超過で、前年同期の8倍となった。20年夏までは新型コロナ禍の打撃を被った経済状況を考慮し規制を緩めたとみられるが、21年は改めて締め付けを強めている。

銀行での借り入れが難しい中小零細企業にとって「影の銀行」は重要な資金調達手段だった。資源高をきっかけにしたコスト高が中小零細企業の収益を圧迫している。「影の銀行」への締め付け強化が、中小零細企業の資金繰り難を一層厳しくしている面は否めない。
資金繰りの問題に加えて、景気の先行き不安が強まり、前向きな資金調達も様子見の動きがみられる。1~8月の設備投資は前年同期より1.4%少なかった。新型コロナ感染の影響で1割超減少した20年同時期の水準をさらに下回る。

中国では、就業者の8割が中小零細企業で働く。1~8月の都市部の新規雇用は938万人だった。新型コロナまん延前の19年同時期をなお5%近く下回っており、中小零細企業の雇用創出力が弱まっている。人民銀は7月に銀行の資金調達コストに直結する預金準備率を引き下げ、9月には低利での借り換えを促す資金枠を創設した。中小零細企業の資金支援策を打ち出してきたが、資金繰りに苦しむ企業はなお多い。

資金調達の伸び悩みは固定資産投資などの減少を通じて景気回復の足取りを重くしかねない。中国政府は、債務増加の抑制と経済の安定成長という難しい両立を迫られている。』

中国の三戦、西側諸国への浸透工作の基盤

中国の三戦、西側諸国への浸透工作の基盤=仏報告書
https://www.epochtimes.jp/p/2021/10/79666.html

心理戦世論戦法律戦。これらの「三戦」は中国共産党が「戦わずして勝つ」ための重要な戦略となっている。心理戦は敵を萎縮させ、世論戦は大衆の心を形成し、法律戦は法体系を用いて敵の攻撃を抑止する活動だー。

この言葉は、仏国防省傘下のシンクタンク軍事学校戦略研究所(IRSEM)が最近発行した、中国共産党の世界的な影響工作を包括的に示した報告書に記されている。執筆者2人が2年あまりかけて50人以上の専門家に見解を聞き、数百の資料を元に作られた。その量は600ページ以上に及ぶ。

分析によれば、中国共産党政権は「統一戦線」と「三戦」を組み合わせた基盤をもとに、西側の民主主義国に影響をもたらす活動を展開していると指摘した。

中国共産党の初代最高指導者である毛沢東が「魔法の武器」と表現した「統一戦線」は、政権が「内外の敵を排除し、権威に挑戦する集団を統制し、党を中心とした連合を構築して利益を追求し、海外に影響力を投じる」政策であると報告書に記述されている。
広範囲にわたる活動

中国政府は国家や党組織など広範な影響工作のためのネットワークを構築してきた。IRSEMによると、中国の対外工作は2つの主要な目的がある。「中国の肯定的なイメージを作り上げ、海外の人々を誘惑し、服従させること」、そして「浸透し、強要すること」だ。

「浸透は、党の利益に反するいかなる行為も制圧し、対立する社会にゆっくりと潜入すること」 「強制は、懲罰的または強制的な外交を徐々に拡大し、党の利益を脅かす国家、組織、企業、個人に組織的な制裁政策を取ること」だと報告書は記述する。
統一戦線

報告書によると、中国政府の海外における統一戦線の多くは、中国大使館や統一戦線工作部など、中国共産党機関によって緩やかに組織された 「仲介者の不透明なネットワーク」 を通じて行われている。

米国のデービッド・スティルウェル国務次官(当時)は2020年の講演で、中国共産党は何千もの海外グループを活用して、政治的影響力を行使し、反体制運動を抑圧し、機密情報を集め、中国への技術移転を促進していると指摘。そのほとんどが「草の根型のNGO文化交流フォーラムメディア学術団体などを装っている」と述べた。

報告書では、その一例として中国・米国交流基金会(CUSEF)を取り上げた。

CUSEFは、中国人民政治協商会議(CPPCC)の副主席・董慶華氏が代表を務める香港の非営利団体。同団体は、2009年から2017年にかけて、ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズ、AP通信など35のメディアの幹部や編集者と会食や会合を開催した。CUSEFが外国代理人登録法(FARA)に基づき開示した情報によると、会食は「報道業界のリーダーたちから支援を得る上で、計り知れない効果がある」と説明した。
抑圧

報告書によると、華人は中国の影響工作の「優先的なターゲット」となっている。IRSEMはその目的は「彼らが権力への脅威とならないように支配すること」と、「自国の利益のために動員する」ことにあると述べた。

国際NGO団体フリーダムハウスは2月の報告書で、海外在住ウイグル人法輪功学習者は、中国共産党が起用した諜報員などから身体的な攻撃や脅迫、監視に直面していると発表した。

フリーダムハウスはその一例として、中国の悪名高い「馬三家労働教養所」に不当に投獄され、生死をさまよう拷問を受けながらも生き延びた法輪功学習者、孫毅氏を挙げた。同氏は収監されていたとき、SOSの手紙を自分が生産した輸出用のハロウィーンの飾り箱に忍び込ませた。それを購入した米国人女性が見つけ、世界を駆けるニュースとなった。

孫氏は出所後、自身の経験を記したドキュメンタリー映画を撮影した。中国を脱出することに成功し、インドネシアに渡った。しかし、映画の完成前に突然の不審死を遂げた。海外にいる間も、孫氏は中国公安当局者の接触を受けていた。検死が行われることなく、病院側は急いで遺体を火葬。家族は、警察に捜査を求めたが、受け入れられていない。

(翻訳編集・山中蓮夏)』

中国の「一帯一路」に行き詰まり感とG7のB3W構想

中国の「一帯一路」に行き詰まり感とG7のB3W構想
http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/5288681.html

『米ウィリアム・アンド・メアリー大学(College of William & Mary; W&M)のエイドデータ研究所は2021年9月29日、中国の広域経済圏構想「一帯一路 :Belt and Road Initiative (BRI)」について、失速するリスク in danger of losing momentumがあるとの報告書をまとめた。参加国の間で反発backlashesが起きていることや、債務が拡大していることが理由という。

共著者のブラッド・パークス Brad Parks氏は「高額予算、汚職、債務の持続可能性に対する懸念を理由に、大規模な一帯一路プロジェクトを棚上げする低・中所得国が増えている」と指摘。

aiddata-release-sept-2021-map.jpg.pngエイドデータ研究所によると、マレーシアでは2013ー2021年に総額115億8000万ドルのプロジェクトが中止された。カザフスタンでも15億ドル、ボリビアでも10億ドル以上のプロジェクトが中止になった。 中国外務省のコメントは取れていない。

エイドデータ研究所は、中国が過去18年間に165カ国で支援した総額8430億ドル(事業1万3千件超)のプロジェクトを検証:public debt and hidden debt exposure to china by William&Mary。中国が1年間に約束する国際開発金融は、現在、米国の2倍(年平均850億ドル:約9兆4千億円 参照記事)に達しているという。 だが、パークス氏によると、対中感情が大きく変化したため、参加国が中国と密接な関係を維持することが難しくなっている。

報告書は、2013年の一帯一路の開始以降、中国が支援するプロジェクトが停止・中止される例が増えており、カザフスタン、コスタリカ、カメルーンなど「買ってから後悔する」国が相次いでいると指摘。

信用リスクも高まっており、多くの低・中所得国42カ国で中国の債務に対するエクスポージャー(残高)が国内総生産(GDP)の10%を超え、これらの国の公的な借入金に含まれてい融資の総額は3850億ドル(43兆円)に達している。参照記事 英文記事
https%3A%2F%2Fs3-ap左は国別の中国への 公的債務(Pubilic debt)と隠れ債務(Hidden debt:その国の公的な借入金に含まれない一般企業向けを装った貸し付けなど)。

IMFによるパキスタンの2021年4月時点の中国への公的対外債務は247億ドルBy April 2021, total external debt to China, according to the International Monetary Fund (IMF).と報告されている。

報告書によると、一帯一路のプロジェクトの35%で汚職、労働法違反、環境汚染、抗議活動といった問題が発生。

パークス氏は、主要7カ国(G7)が一帯一路に対抗して打ち出した途上国向けのインフラ支援構想「ビルド・バック・ベター・ワールド(B3W)」の登場で、途上国側の選択肢が増え、一帯一路の一部の大規模プロジェクトがとん挫する可能性があるとの見方を示した。

B3Wは英SSI_20210614003143_V国で2021年6月に開かれたG7首脳会議(サミット)で合意。
しかし、詳細はほとんど固まっておらず、実現には数年を要する見通しだ。

今回の報告書は、フォード財団や米国際開発庁(USAID)など、官民さまざまな機関から資金提供を受けて作成されたが、エイドデータ研究所は調査は独立したもので、透明性が高く、資金提供者の意向には左右されていないと説明している。参照記事 英文記事 英文記事 参考:G7発表の一帯一路対抗「B3W」 関係国歓迎も西側各国の有言実行が鍵
FireShot Webpage Screenshot #755

  • ‘ファーウェイ、途上国への社会インフラである電力、鉄道、高速道路などの中国による大型投資には、今後B3Wが対抗馬になり得るかもしれないが、中国企業ファーウェイに代表される通信インフラに関しては、アフリカ、中東、南米諸国の多くがすでに、中国の安価で高性能のハイテク製品への依存を深めている。

アフリカの4G基地局の7割はファーウェイ製で、今後の5Gへの転用を考えれば脱ファーウェイは非現実的。現状でジンバブエやベネズエラ、イランなど60カ国以上が中国と契約し、AIを使った中国流の都市監視システムを導入すると言われ、中国排除は容易では無い。参照記事 参照記事 』