独メルセデス、30年にもEV専業に 5.2兆円投資

独メルセデス、30年にもEV専業に 5.2兆円投資
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR223I60S1A720C2000000/

※ アホらしい…。

※ そんな「計画」は、自動車会社が「勝手に」言ってるだけの話しだ…。

※ キモは、「電源の確保」及び「鉱物資源の確保」ができるのかどうかだ…。

※ そういうことが、一自動車会社の一存で、実現できるハズも無い…。

※ まあ、強力に「政府に働きかけていく。」ものではあるんだろうが…。

※ 買うのは、各国の消費者だ…。自分で金払うわけだから、他から押し付けられるものでもない…。

※ 「○○年に、○○社がエンジン車販売終了」てなことを言ってるが、消費者が、「EVはダメ。エンジン車じゃないと、買わない。」という行動に出れば、それに対応できない会社は、バタバタ倒産して行くだけの話しだ…。

※ 消費者、購入者あっての自動車会社だ…。

※ そこのところが、分かっていない…。

※ まあ、各メディアは、「広告の出稿」の問題があるから、「提灯記事」書かざるを得ない事情もあるんだろう…。

※ 別にオレらは、そういう「利害関係」は無い…。

※ 冷静に、「その時の状況に応じて、ベスト・バイを探して行く。」だけの話しだ…。

『【フランクフルト=深尾幸生】独自動車大手ダイムラーの高級車事業会社、メルセデス・ベンツは22日、販売する新車を2030年にもすべて電気自動車(EV)にすると発表した。8つの電池セル工場を新設するなど、30年までに400億ユーロ(約5兆2000億円)をEVに投資する。

オンラインで開いた記者会見で、オラ・ケレニウス社長は「高級車のEVシフトは加速している。転換点は近づいており、30年までにメルセデスは準備できているようにする。EVファーストからEVオンリーに踏み込む」と述べた。

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22年に満充電で航続距離1000キロメートル以上の新型車を発表する。25年にEV専用の車台(基本設計)を3種類導入。それ以降に出す車台はすべてEV専用とする。代表車種の「Sクラス」や「Cクラス」の次期モデルはEVだけになる見通しだ。

ガソリン車などの販売終了時期は市場によって前後するとしている。ハラルト・ウィルヘルム最高財務責任者(CFO)は30年までにEVの生産コストを同じ車格のガソリン車と同等水準に引き下げるとしたうえで、売上高に占める調整後EBIT(利払い・税引き前損益)比率を10%以上で維持するとの見通しを示した。

EVに不可欠な車載電池では専業メーカーと共同で世界に8つの大型工場を設ける。4つは欧州で、米国と中国にも建設する。年間生産能力は高級EV200万台分前後に相当する計200ギガワット時(2億キロワット時)を計画する。

メルセデスはこれまで30年に新車販売の半分をEVかプラグインハイブリッド車(PHV)にし、39年にガソリン車の販売終了などで二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指す計画を掲げていた。半分をEV・PHVにする期限は25年に前倒しする。

EV専業化に向け、PHVを含むエンジン搭載車への投資を26年までに19年比で8割減らす。

欧州連合(EU)の欧州委員会は14日、35年にエンジン搭載車の販売を事実上禁止する規制案を発表した。すでに独フォルクスワーゲン(VW)傘下の独アウディや、ボルボ・カー(スウェーデン)、英ジャガーなどの高級車ブランドが相次いでEV専業への転身を発表している。 』

米、中国に気候目標強化要求 来月にも対面交渉

米、中国に気候目標強化要求 来月にも対面交渉―ケリー特使
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021072100247&g=int

『【ワシントン時事】バイデン米政権で気候変動問題を担当するケリー大統領特使は20日、訪問先のロンドンで講演し、世界最大の温室効果ガス排出国である中国が石炭火力発電所の建設を続けていると批判した上で、中国に排出削減目標の強化を促す考えを表明した。また、米中両政府が8月にも対面で交渉を行うとの見通しを示した。
炭素排出権の取引始まる 環境対策に弾み―中国

 人権や安全保障をめぐり鋭く対立する米中にとって、気候問題は協調が可能な数少ない分野の一つとされる。
 ケリー氏は、11月に英国で開催される第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)を成功に導くため、「中国は2030年までの早い時期に排出量削減に向けた取り組みを始めるべきだ」と訴えた。緩やかな削減目標にとどめている中国に対し、より厳格で明確な目標の策定を求める構えだ。』

欧州洪水、なぜ被害は拡大したのか

欧州洪水、なぜ被害は拡大したのか 小さな川、一気に増水―避難遅れ地下室で犠牲も
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071800337&g=int

『【ベルリンAFP時事】西欧を襲った洪水被害は「破局を迎えた」「まるで戦場」と「前代未聞」の被害が次々と報じられている。なぜこれほど被害は拡大したのか。疑問は多い。

欧州洪水、死者180人超 メルケル独首相、被災地入り

 ◇大量の雨雲滞留

 「被災地の上空では、大量の雨雲が寒気に捕らえられ4日にわたって滞留していた」。フランスの気象学者ジャン・ジュゼル博士は14、15両日の豪雨前を振り返った。
 ドイツ気象当局によると、14日夜を挟んで100~150ミリの降水が被災地を襲った。この地域にとっては2カ月分に相当する雨が一夜のうちに降った。降水に詳しいドイツの学者カイ・シュレーター博士は「降雨量だけでなく、激しさという点でも例外的だった」と述べた。
 被災地で目立つのは、小さな河川や支流の沿岸だ。ドイツ西部の被災地ノルトライン・ウェストファーレン州のラシェット首相は「ライン川は洪水には慣れていた」と大河川周辺の自治体には被害が少ない点を認めた。シュレーター博士は「もう少しゆっくり水が増えてくれていれば(避難の)準備の時間もあったはずだ」と悔やんだ。洪水への備えが弱かった小さな河川沿いの村を急激な増水が襲い、大きな被害を生んだ。
 こうした自治体では避難指示も遅かったと非難される。英レディング大のハナ・クローク教授は「気象当局の警告は出ていた。しかし、どこまで危機感をもって受け止められていたか。準備は不適切だった」と指摘した。
 地下室で犠牲になった住民も多かった。ドイツ内務省災害援助局(BBK)のシュスター局長は独紙ビルトに対し「豪雨のときは二つの鉄則がある。水が入って来るから、まず地下室にいてはいけない。次に電気は直ちに切ってほしい」と訴えた。

 ◇温暖化で場外乱闘

 コンクリートやアスファルトで固めてきた市街地の整備にも危険が指摘される。被災した各地には14日以前から雨の日が続き、雨を吸収する土壌の力は限界に近づいていた。ジュゼル博士は「都市化が進んだ影響は大きい。40年前だったら、こうはならなかった」と嘆いた。
 一方、欧州の政界では今回の被災の原因を地球温暖化に結び付ける声が相次いでいる。9月のドイツ総選挙で環境保護派に有利に働くとみられ、浮動票を失うと危機感を強める極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は、被災を「食い物にして」各党が自派の気候対策を売り込んでいると非難した。
 シュレーター博士は「今回の被災と地球温暖化が関係しているのか確信をもって言うことはまだ誰にもできない」と被災地そっちのけの場外乱闘をいさめた。ただ、温暖化すれば水の蒸発は増え「大気中の水分も増す」と指摘。「こうした災害は地球温暖化の結果、もっと増える」という一般論は肯定した。』

「ドイツに気候変動の影響」

「ドイツに気候変動の影響」 豪雨被害、未経験の規模
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1725U0X10C21A7000000/

『【ベルリン=石川潤】ドイツ西部とベルギーを中心とした洪水による死者が150人を超えた。行方不明者も多数いる見込みで、被害のさらなる拡大が懸念される。詳細の分析はこれからだが、ドイツの政策当局者からは今回の惨事と気候変動の関係を指摘する声が聞かれる。気候変動で高まるリスクにインフラなどが十分対応できていないことが、被害拡大につながっている可能性もある。

【関連記事】独・ベルギー洪水、死者150人超に 安否確認難航

ドイツのゼーホーファー内相は、これだけの死者を出す災害は「経験したことがない」と話す。欧州では2013年にも25人が死亡する大規模な水害が発生したが、今回の被害はそれをはるかに上回る。

今回の惨事を引き起こした直接の原因は、14日から15日にかけてドイツ西部などを襲った豪雨だ。14日からの雨で河川が氾濫し、濁流が家屋を押し流し、道路などのインフラを寸断した。大量の水が一気に押し寄せたため、避難する間もなく命を落とした人が多い。

豪雨は「ベルント」と名付けられた低気圧がもたらした。周囲を高気圧が取り囲むなか、北部ドイツなどから湿った空気が低気圧に覆われた狭い一帯に流れ込み、局所的な集中豪雨を引き起こした。地元メディアによると、今年春に降った季節外れの大量の雨で土壌が水分を多く含み、降雨を十分に吸収できなかった可能性がある。一部地域では、48時間以内の降雨量が1平方メートルあたり150~200リットルに達したという。

今回の惨事と気候変動の因果関係の分析はこれからだ。ただ、ドイツの政策当局者からは「気候変動が到来した」(シュルツェ環境相)などといった声が広がる。専門家などからも、気温の上昇で大気がより水分を含みやすくなれば、豪雨などの災害が頻繁に起こりやすくなるとの指摘が出ている。

豪雨に対する備えが十分できていなかったとの指摘もある。今回も豪雨が到来することはある程度予想されていたが、住民の避難などといった被害を最小限に抑えるための行動に十分つながらなかった。気候変動で豪雨や洪水などのリスクが高まっているのだとすれば、住民への警報などを含めたインフラをどう整えていくかが政治的にも大きな課題となる。

ドイツでは9月26日に連邦議会選挙(総選挙)が予定されており、支持率1位の与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を環境政党の緑の党が追いかけている。CDU・CSUの首相候補のラシェット氏は、被害が大きかったノルトライン・ウェストファーレン州の州首相だ。

かねてリーダーシップの欠如が指摘されているラシェット氏にとって、救助や被災地の復興をどう進めていくかがその力量の試金石となる。有権者の環境意識が一気に高まるようであれば、支持率が伸び悩んでいる緑の党にとっては追い風となる可能性もある。気候変動問題が選挙戦の最大の争点に浮上してきた。』

※ 上記の.gifのように、寒気と暖気、低気圧と高気圧は一定の位置に留まるのではなく、常に「押したり、押されたりして」形を変えている…。

※ それが、「通常では無い場所」に生じると、「家や建物を建てて」定住している人々は、対応できない…。「背負って、逃げる」わけには、いかないからな…。

※ やはり、「偏西風の蛇行」も一因なのか…。

※ 温暖化のせいで、「大気中の水蒸気量」も増加しているのか…。

※ それこそ、「スパコン」総動員して、シミュレーションしたりできんのか…。

※ 「弾道計算」ばかりして、ミサイルを撃墜する計算に血道を上げていても、しょうがないだろう…。

仏裁判所、FCAイタリアを捜査 ディーゼル不正容疑

仏裁判所、FCAイタリアを捜査 ディーゼル不正容疑
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13EB60T10C21A7000000/

 ※ インチキ・クリーンディーゼル車事件、まだ尾を引いていたのか…。

 ※ 確か、三菱自動車も「罰金」を払ったんじゃなかったか…。

 ※ いずれ、人の健康を犠牲にして、儲けを得るなんてことが、許されるハズも無い…。

『【パリ=白石透冴】フランス裁判所が欧州自動車大手ステランティス傘下・FCAイタリアに対し、ディーゼル不正疑惑で捜査を始めたことが13日、分かった。仏メディアが報じた。同社は疑惑を否定している。

裁判所の予審判事が、公判の必要性を判断するための捜査手続き「予審」に入った。仏AFP通信によると、排ガスを操作するソフトウエアを不当に使い、排ガス量を偽ったりした疑いがある。

2015年に独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正が発覚し、欧州各社の疑惑も次々に明るみに出た。フランスで捜査を受ける自動車メーカーは、独フォルクスワーゲン(VW)、仏ルノー、ステランティス傘下のプジョー、シトロエンに続き5社目となる。』

EU並み気候変動対策、第三国に要求

EU並み気候変動対策、第三国に要求 国境炭素税
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13BNE0T10C21A7000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会が14日公表する国境炭素調整措置(CBAM)案は、第三国にEU並みの気候変動政策を要求するものだ。中国やロシアをはじめ、日米なども対象になる可能性がある。EUは緩やかに導入を進めることで他国との対立を避けたい考えだが、貿易摩擦につながるリスクがある。

「第三国の生産者が排出を減らすインセンティブになる」。欧州委の担当者はこう強調する。EU域外の事業者がEUに製品を輸出するために排出減に向けて努力するというわけだ。実際、EU並みの気候変動対策をとっていれば制度の対象にはならない。

CBAMは国境炭素税とも呼ばれる。影響が大きそうなのがロシアや中国、トルコの企業だ。EUの輸入に占める割合を見ると、セメントではトルコが37%を占めるほか、肥料では36%をロシアが、鉄鋼ではトップ3に中国、ロシア、トルコが名前を連ねる。

厳しい環境規制で競争力の低下を懸念する欧州の鉄鋼やセメント業界などは制度の導入を支持する一方、中ロや日米などの域外国は懸念を示してきた。保護主義的な措置で、世界貿易機関(WTO)の無差別原則などのルールに違反しているのではないかといった理由だ。

EU高官は6月、日本経済新聞の取材に「2050年に温暖化ガス排出の実質ゼロを宣言した先進国を念頭に置いた制度ではない」と述べた。だが日米などの企業のすべての製品が対象外になるかは不透明な面が残る。

日米などは全国的な排出量取引制度を持たないため、EUと同等の環境対策をしているとデータで示すことが難しい可能性がある。EUでは排出量取引に基づいて、二酸化炭素(CO2)を出す権利の価格が日々公開される。データで示せなければ、制度の対象になるリスクが高まる。

EU内にも貿易摩擦につながりかねないと不安視する声はある。とりわけ米国とはトランプ前政権時代には通商問題を巡って関係が冷え込んだ。フォンデアライエン欧州委員長は6月のバイデン大統領との首脳会談でCBAMを巡って意見交換することに同意するなど、一定の配慮を見せた。23年から3年間の移行期間を設けたのも、各国の理解を得るためだ。

制度が成立するには、加盟国の承認と欧州議会の同意を得る必要がある。成立までに1~2年かかるとの見方もあり、制度設計を巡って曲折がありそうだ。

日本経済研究センターは欧米が国境炭素調整を導入した場合の日本の製造業への影響について、CO2・1トンあたり50ドル(約5500円)の場合、EU向けに年2.5億ドル、米英に年5.67億ドルを支払う可能性があると試算する。

業種別の負担額は機械産業で290億円、輸出額の大きい自動車産業も215億円になる。関税の上乗せで輸出額も減少する見通しだ。試算ではCO2排出量の多い鉄鋼業は欧米への輸出額が5・7%、窯業・土石業で4・7%、それぞれ減少する見通し。

日本も炭素税などを導入すれば越境課税は回避できる。ただCO2・1トンあたり50ドルの炭素税を導入すると、日本経済研究センターは製造業の納税額が約1兆2010億円になると試算する。19年度に企業が納めた法人税(10.8兆円)の1割強に相当する。』

EU、エンジン車に引導 自動車各社は戦略見直し不可避

EU、エンジン車に引導 自動車各社は戦略見直し不可避
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1402W0U1A710C2000000/

『【フランクフルト=深尾幸生】欧州連合(EU)の欧州委員会が2035年にハイブリッド車を含むガソリン・ディーゼル車の販売を事実上禁止する。背景には50年に域内の温暖化ガスを実質ゼロにするためには、その時点ですでに市場にあるすべての車両からの温暖化ガス排出を極力ゼロにする必要があるからだ。短期間でのエンジン車から電気自動車(EV)などへの移行を求められ、自動車各社は戦略の見直しが避けられない。

欧州委が打ち出したのは厳密には内燃エンジンを搭載する車の禁止ではなく、温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)排出をゼロとする「ゼロエミッション」の義務付けだ。だが、EU高官は「CO2を排出しない内燃エンジンを発明すればもちろん使えるが、基本的にはすべてが電気モーター駆動に切り替わるだろう」と語るなど、エンジン車に引導を渡すことにほかならない。

欧州委が自動車の脱炭素を急ぐ背景には「ストック」という概念がある。自動車の保有年数は15年前後。新車については35年ごろにはCO2の排出をゼロにしなければ、50年に中古車を含めたゼロエミッションを実現できないからだ。

現実には、新車販売の過半と世界で最もEV化が進んでいるノルウェーですら、全保有台数に占めるEVの比率はまだ14%にとどまる。

新型コロナウイルス禍前の19年のEUの新車販売台数は約1300万台だった。英国などを含む欧州1600万台の市場からエンジン車が締め出される。100年以上にわたりエンジンを中心に回ってきた自動車産業を根本から変えるだけに、消費者やサプライチェーン、雇用への影響は大きい。

独フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディース社長は13日、「禁止への備えはできているが相当厳しい。電池生産の急激な立ち上げが必要になる」と述べた。VWは30年に欧州で新車販売の6割をEVにする計画で、30年までに6つの電池工場を新設する。

独メルセデス・ベンツはこれまで30年にEVとプラグで充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)の合計で新車販売の5割としていた。近くEV比率の引き上げを発表する見通しだ。仏ルノーはすでに6月末にハイブリッド車とEVの合計で30年に欧州の9割としていたのを、EVだけで9割に修正した。

欧州委は30年のCO2規制についても厳格化する。走行1キロメートルあたりのCO2排出量を21年比で55%削減を義務付ける。燃費に換算すると、ガソリン1リットルあたり54キロメートルとかなり厳しい水準だ。

トヨタ自動車は5月に30年の欧州新車販売に占めるEVの比率を40%にする計画を発表したばかり。この計画は同年の削減幅が50%になることを前提にしていた。30年55%減、35年100%減の欧州委案で、移行のスピードアップが求められる。

ハイブリッド車がようやく浸透してきてシェアが高まっているなかでの急激な政策転換は痛手で、英国とポーランドに持つエンジンや変速機の工場への影響も避けられない。

欧州自動車工業会(ACEA)によると、20年のEUの新車販売に占めるEV比率は5%。オランダの21%を筆頭にスウェーデンが10%、独仏が7%とけん引する。一方、ギリシャやポーランドは1%にも満たず、東欧や南欧の多くの国が2%以下にとどまる。

「鶏と卵」のように、充電インフラは7割が独仏オランダの3カ国に集中している。地域間の格差は、欧州委案を法制化するための欧州議会や加盟国の審議・調整の障害となる可能性がある。

欧州委はこうした状況を是正すべく、主要な幹線道路の60キロメートルごとに急速充電設備の設置を義務付けるなどの方策も新パッケージに盛り込んだ。30年までに官民で150億ユーロ(約2兆円)の投資を見込む。

並行してCO2排出の少ない電池生産や電池リサイクルのための法制も整備する。EU高官は「我々がクリーンな車を作らなければ中国から輸入することになる。誰かがクリーンな車を作って世界のほかの地域に売ることになるのだから、EUは最初にそれをする地域になるべきだ」と語った。』

EU、35年にガソリン車販売禁止 50年排出ゼロへ包括案

EU、35年にガソリン車販売禁止 50年排出ゼロへ包括案
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13DST0T10C21A7000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄、フランクフルト=深尾幸生】欧州連合(EU)の欧州委員会は14日、温暖化ガスの大幅削減に向けた包括案を公表した。ハイブリッド車を含むガソリン車など内燃機関車の新車販売について2035年に事実上禁止する方針を打ち出した。環境規制の緩い国からの輸入品に事実上の関税をかける国境炭素調整措置(CBAM)を23年にも暫定導入する計画だ。

欧州委案が成立するには、原則として加盟国との調整や欧州議会の審議を経る必要がある。企業や域外国の反発も避けられそうにない。

欧州委の政策パッケージは、30年までに域内の温暖化ガスの排出量を1990年比55%減らす目標を実現するための対策だ。2030年目標は50年に排出実質ゼロにする目標の中間点となる。フォンデアライエン欧州委員長は14日の記者会見で「化石燃料に依存する経済は限界に達した」と述べ、速やかに脱炭素社会を実現すると表明した。

重点を置くのが自動車などの運輸部門の削減策だ。EUの排出量取引制度の対象である発電や産業部門の排出は減っているものの、対象外の運輸部門の排出は増えているためだ。

欧州委はガソリンやディーゼルといった内燃機関車について、35年に事実上禁止することを提案した。自動車のCO2排出規制を同年までに100%減らすよう定める。自動車メーカーは対応を迫られる。これまで、オランダやスペインなど加盟国レベルでのエンジン車の禁止方針は出ていたが、EUとしての表明は初めてとなる。

フォンデアライエン氏㊧は「化石燃料に依存する経済は限界に達した」と述べた(14日、ブリュッセル)=ロイター

30年時点の乗用車のCO2規制も強化する。EUは19年に21年比で37.5%減らす目標を決めたばかり。だが50年に域内の温暖化ガス実質ゼロの実現に向け、目標の深掘りが欠かせないと判断し、55%に引き上げる。65%などの案も検討したが、自動車メーカーや一部の加盟国に配慮して水準を弱めたようだ。

欧州委の目標に自動車業界は反発を強める。ドイツ自動車工業会のヒルデガルト・ミュラー会長は7日の記者会見で「35年にCO2をゼロとすることはハイブリッド車を含むエンジン車の事実上の禁止だ。技術革新の可能性を閉ざし、消費者の選ぶ自由を制限する。多くの雇用にも響く」と訴えた。

独フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディース社長は13日、「禁止への備えはできているが相当厳しい。電池生産の急激な立ち上げが必要になる」と述べた。VWは30年に欧州で新車販売の6割を電気自動車(EV)にする計画で、30年までに6つの電池工場を新設する。

トヨタ自動車は5月に30年の欧州新車販売に占めるEVの比率を40%にする計画を発表したばかり。前提が変わることで、同社幹部は「戦略練り直しは避けられない」と話す。ハイブリッド車がようやく浸透し、シェアが高まっているなかでの急激な戦略転換は痛手で、電動化で不要となる英国とポーランドに持つエンジンや変速機の工場への影響も避けられない。

EU内での地域間格差是正も課題となる。欧州自動車工業会(ACEA)によると、20年のEUの新車販売に占めるEV比率は5%。オランダの21%を筆頭にスウェーデンが10%、独仏が7%とけん引するが、ギリシャやポーランドは1%にも満たず、東欧や南欧の多くの国が2%以下にとどまる。充電インフラは7割が独仏オランダの3カ国に集中している。

欧州委は燃料面からも運輸部門の排出減を促す。自動車とビルの暖房用の燃料を対象にした新しい排出量取引制度を設け、CO2排出にかかる炭素価格を上乗せする。燃料の消費を抑える一方、電気自動車(EV)などゼロエミッション車への移行を促し、運輸部門の排出をゼロに近づける。

EUには産業や電力など大規模施設を対象にした排出量取引制度がある。だが炭素価格の上昇による燃料費の高騰が低所得層の家計を圧迫しかねないとの批判もあり、当面は別建ての制度とする。従来の排出量取引制度では海運を新たに対象とする。

欧州委が導入を目指すCBAMは国境炭素税とも呼ばれる。当初は鉄鋼、アルミニウム、セメント、電力、肥料の5製品を対象とする方針。2023年からの3年間を移行期間として暫定的に始め、事業者に報告義務などを課す。26年から本格導入され、支払いが発生する見通しだ。欧州委は30年時点でCBAMに関連する収入を年91億ユーロ(約1.2兆円)と見込む。

制度案では、EU域外の事業者が環境規制が十分でない手法でつくった対象製品をEUに輸出する場合、EUの排出量取引制度に基づく炭素価格を支払う必要がある。製品の製造過程における排出量に応じた金額を算出し、事業者に負担させる。EUの炭素価格を支払えば、EU域内外の負担が等しくなるという考え方だ。

制度の目的は、域内外で公平な競争環境を守ることだ。温暖化ガス排出削減の厳しい目標を持つEUと規制の緩い地域では、同じ製品をつくるにしてもコストに差が出る。規制の緩さを利用して廉価な製品がEUに流入すれば、EUに拠点を置く企業に打撃になる。EU企業が厳しい規制を嫌って域外に流出する「カーボン・リーケージ」の可能性も高まる。

【関連記事】

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VW、中国大手とEV電池工場

VW、中国大手とEV電池工場 独で25年から生産
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13AXU0T10C21A7000000/

『【フランクフルト=深尾幸生】独フォルクスワーゲン(VW)は13日、中国の電池大手の国軒高科と共同でドイツで電気自動車(EV)向け電池を生産すると発表した。2025年から生産を始める。これとは別にスペインでも電池とEVの生産を検討する。規格化した電池の大量生産でコストを下げ、収益力を高める狙いだ。

国軒高科は中国電池大手で寧徳時代新能源科技(CATL)と比亜迪(BYD)に次ぐ規模だ。VWは20年5月に国軒への26%の出資を発表した。VWが20%を出資する新興電池メーカーのノースボルト(スウェーデン)のスウェーデンの工場に続き、グループで2拠点目の大型電池工場をドイツ北部のザルツギッターにつくる。量販車向けにコストを抑えた電池を生産する。

VWは当初、ザルツギッターの工場をノースボルトとの合弁とするとしていたが計画を修正した。同地での工場は国軒と運営する。ノースボルトのスウェーデン工場では高級車向けの高性能電池を生産する予定だ。

3つ目の拠点としてスペインを検討していることも明らかにした。EV50万~80万台前後分に相当する年間40ギガワット時(4000万キロワット時)の生産能力の工場を設け、25年からは小型EVも生産する方向で政府などと最終調整している。

VWは3月、30年までにEV用の電池工場を欧州に6カ所設けると発表しており、今回発表したのはこの計画の具体策となる。

VWは30年に世界販売の5割、40年には主要市場でほぼすべてをEVとする計画。規模拡大による電池のコストダウンやEV工場の稼働率の上昇などで、今後2~3年でEVの利益率がガソリン車などの内燃機関車に並ぶとみている。内燃機関車は車種を減らして収益を維持する。25年に売上高利益率で8~9%を目指す。従来計画は7~8%だった。

記者会見でヘルベルト・ディース社長は「EVは電池技術の進歩と規模拡大で安くなる。人々が移動するためのコストは(内燃機関車中心の)今日よりも下がる」と述べた。

VWはアウディやポルシェなど傘下のブランドをまたいで基本設計やソフトウエアの共通化を進める。26年以降、単一の基本設計とソフトウエアをグループの年間1000万台規模の車両に搭載し、利益率を高めながらEVシフトを進める考えだ。 』

〔「尿素SCR」〕

最先端ディーゼルエンジンの証。世界的トレンド「尿素SCR」と採用メリット
(2019年5月17日)
https://response.jp/article/2019/05/17/322407.html

※ 上部に乗ってる、「黒いパーツ」が「燃料噴射(インジェクション)ユニット」だ…。

※ このパーツで、シリンダー内に霧状にした燃料を、「吹き込む」わけだな…。

※ 「尿素SCR」装置の説明…。

※ どうも、アンモニアをNOxに反応させて、「水」と「窒素」に分解する…、という話しのようだ…。

※ いずれ、こういう「浄化装置」をつければ、それだけ「流れが悪くなる」から、「出力」的には不利になるし、「アンモニア」は消費されて行くから、定期的に「補充する」ことが必要となる…。

※ 青いキャップを外して、「アドブルー」とやらを補充するんだろう…。

『燃焼効率が高く、燃費性能に優れているのがディーゼルエンジンだ。しかし、現在のクリーンディーゼルが登場する以前は排出ガスの問題、特にPM(粒子状物質=スス)による環境問題で国産乗用車の採用例は極端に減少していた。

だがディーゼルは新たな燃料噴射システムのコモンレール(高圧噴射が可能)を採用。排出ガスのPMを取り除く為にDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)を採用したクリーンディーゼルとして蘇った。

排出ガス規制に対応するためにはPMとNOx(窒素酸化物)の両方を取り除く必要がある。これまでの技術ではNOxを増やさないよう配慮しながらエンジンを動かすため高出力化が難しかった。しかし尿素SCR(セレクティブ・キャタリティック・リダクション=選択還元)を使ってNOxを効果的に削減出来ることで、エンジン側では完全燃焼してPMを低減し、NOxも削減するという高出力とクリーン化の両立が可能になったのだ。

最近は国産乗用車でも、新たに尿素SCRを採用したクリーンディーゼル車が登場している。

最先端ディーゼルの排出ガス浄化装置としてのトレンド
こうした最新ディーゼルの排出ガス浄化装置として注目を集めている尿素SCRは、日本だけではなく世界的な技術トレンドとなっている。日本より先行したのがヨーロッパで、ご存じの通りヨーロッパではディーゼル車の比率が高い。これは動力性能と燃費性能に優れている為だ。事実、日本へ輸入される乗用ディーゼル車のほとんどに尿素SCRは採用されている。

自動車メーカーがクリーンディーゼルエンジンを採用する背景には、燃焼効率が良く、CO2を削減できるという目的もあるが、何と言っても走りがいいことがドライバーに支持されている大きな理由だ。ヨーロッパではいち早くコモンレールが採用され、排出ガス浄化の為にPMを除去するDPFが組み合わされていた。その後、日本と同様に排出ガス規制が強化されるとNOxを浄化する為に尿素SCRが組み合わされることになった。

これが画期的な排出ガス浄化システムで、最新ディーゼルかどうか判断するには「尿素SCRを使っているか否か」といっても過言ではない。

どのように尿素SCRが排出ガスを浄化するのか
新型エルフの尿素SCRによる排出ガス処理と、従来との違い

ではどのように尿素SCRが排出ガスを浄化するのかを簡単に説明したい。まず排出ガスはDPFに通されPMを除去される。DPFによって目に見えるススがこしとられるため、昔のディーゼル車のような黒い煙はマフラーから出ない。

だが、この状態では排出ガスにNOxが含まれたまま。NOxの削減は以前のディーゼルエンジンでは効率的に行うのが難しかった。ガソリン車は三元触媒を使うことでNOxを含め排出ガスをクリーン化できるが、ディーゼルエンジンの場合、乗用車と違って三元触媒が使用できず、またPMの発生量を少なくするためには燃焼室で高温燃焼させ燃え残りのススを少なくすることが必要になるからだ。

高温燃焼させると熱効率がアップして燃費に良い方向に働くが、残念なことに排出ガス中のNOxは増加してしまう。PMとNOxはいわばトレードオフの関係だからだ。そこで排出ガス中に尿素水を噴射することにより触媒で化学反応を発生させ、NOxを効率よく浄化するのが尿素SCRである。これによってNOxは無害な「窒素」と「水」に分解されるわけだ。

大型トラックから小型トラックへ、普及する尿素SCR採用車
いすゞ エルフ 改良新型に搭載されているディーゼルエンジン

ディーゼル乗用車の排出ガスの後処理装置に尿素SCRが普及する数年前から、トラックにも尿素SCRが使われるようになった。これも世界的なトレンドで、今やトラックの最新ディーゼルエンジンにも一般的に採用されている。重量物を運搬するトラックは乗用車以上に動力性能が求められ、ランニングコスト削減の為には燃費の向上が重要な課題。前述の高温燃焼はパワーアップとPM減少、燃費向上などの効果があるが、そうなるとNOxが多く発生してしまう。だからこそ、尿素SCRで性能向上と排出ガス浄化を両立させるのが、大型トラックは勿論、小型トラックにとっても最新のトレンドなのだ。

小型トラックの代表格である、いすゞの『エルフ』も尿素SCRを採用した。『エルフ』と言えば宅配便やコンビニの配送で、街でよく目にする小型トラックだ。エルフは2018年2月の改良で排気量3リッターの最新エンジン4JZ1型の排出ガス後処理装置に新型のDPD(ディーゼル・パティキュレート・ディフューザー=DPD)と尿素SCRを新たに採用し、燃費性能向上と排出ガスのクリーン化を実現した。

その他にも尿素SCRを採用したことにより、DPDへの負荷が減るという恩恵もある。事実、最新型エルフはDPD再生インターバルが1.5倍程度に向上したという。これは単に尿素SCRの採用によるものだけでなく、レイアウトの変更によりDPDをエンジンに近接配置したことで、効率的にスス焼きが出来るようになったこともある。逆に言えば、これだけ厳しい排出ガス規制を尿素SCR無しで適合させようとすると実用燃費悪化、DPD再生インターバルの頻度増に繋がる懸念がある、ということだ。

「アドブルー」の補充サイクルは?
AdBlue(アドブルー)の補充口

前述のように尿素SCRを作動させるためには尿素水である「AdBlue(アドブルー)」が欠かせない。アドブルーという言葉を聞き慣れない方もいるだろうが、すでに軽油を扱うガソリンスタンドの多くで販売されていて入手しやすいものになっている。大型トラックが給油するスタンドならほぼアドブルーを置いているため入手が容易で、補充の時間や手間もウィンドウォッシャー液を補充するのと同程度。このようにアドブルーのインフラが整ったことも、尿素SCRの普及を後押ししている要因だ。

尿素水であるアドブルーは取り扱いも安全でガソリンのような危険物ではない。そもそも尿素は植物を育てるために欠かせない肥料で、ハンドクリームなどの化粧品にも使われているほど身近なもの。その為アドブルーの補充はユーザー自身で出来る手軽さだ。エルフの場合、ボディサイドにある軽油タンクの後方にアドブルーのタンクが装備されている為、補充が簡単。

アドブルーの補充間隔は走行距離によって変わるが、自家用トラックなら4~5ヶ月に1回(※1)補充する程度だからメンテナンスサイクルが長いのも特徴。アドブルーの残量は運転席のメーターパネルで確認できるし、いすゞがクラス初採用したコネクテッドテクノロジーにより、尿素水残量が空に近づくとスマートフォンにお知らせする機能もある。

(※1)月間走行距離1000km程度の場合。走行条件により異なります。

最新のディーゼルを選ぶなら「尿素SCR」付きを
いすゞ エルフ 2018年次改良車

最新のエルフは平成28年排出ガス規制をクリアしている。これはヨーロッパのEU圏で実施されるユーロ6とほぼ同じ規制値で、世界トップレベルの規制をクリアしているも同然というわけだ。更に燃費性能も向上している。これは尿素SCRを採用した効果でもある。

NOxの排出ガス処理に燃料中のHC成分を利用する触媒システムもあるが、こちらは触媒の還元時に燃料を多く噴射する制御が必要になる。DPFも同様に再生処理することが必要な為、どうしても燃費悪化を伴ってしまう。しかしエルフは尿素SCRを採用した事で燃費と環境性能の両立、またPM過多によるDPF詰まり等の不具合リスク回避といったメリットが享受できる。

更に優秀なのは、PMの発生が少ない為にエンジンオイルの交換時期が大幅に長くなったことだ。従来は通常使用で2万kmでの交換を推奨していたが、最新エンジンの4JZ1型は最長4万kmと倍に伸びた。これによりメンテナンスコストを大幅に削減できると同時に、メンテナンスの手間を軽減できる。

今後、小型ディーゼルトラックを選ぶ場合は、尿素SCRを採用した最新ディーゼルであるかどうかが指標になるだろう。燃費の向上、すなわちCO2排出量の削減は社会的にも重要な使命であるし、DPFの再生頻度低減、オイル交換時期の延長といったメリットを考えるとディーゼルトラックを選ぶなら尿素SCR付きをおススメする。

sponsored by いすゞ自動車

《丸山 誠》 』

排ガス巡るカルテル 欧州当局、技術擦り合わせにもメス

排ガス巡るカルテル 欧州当局、技術擦り合わせにもメス
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC094OG0Z00C21A7000000/

『欧州連合(EU)の欧州委員会が、排ガスの浄化技術を巡るカルテルを認め、独自動車大手に巨額の制裁金を命じた。環境問題を重視する欧州当局が、価格調整などを取り締まってきた競争法(独禁法)を、技術の擦り合わせにも適用する厳しい姿勢をみせた。メーカーからは「技術開発は限界」との声も上がる。

「あらゆるカルテルに行動」
欧州委が問題視したのは、フォルクスワーゲン(VW)とVW傘下のポルシェとアウディ、BMW、ダイムラーの5社。制裁金の総額は計8億7500万ユーロ(約1140億円)で、VWがグループとして約5億ユーロ、BMWに約3億7千万ユーロが科された。

ダイムラーはカルテルの存在を欧州委に明かし、制裁金を免除された。

欧州委によると、5社は2009年から14年にかけて定期的に会合し、有害な排ガスを浄化する高い技術があるにもかかわらず利用を控えるよう合わせたという。競争激化を避ける狙いとみられる。

今回のカルテルは、15年に問題化したVWの排ガス不正に関連して欧州当局が着手した調査が発端となり、新たに発覚した。

欧州委によるカルテルの摘発は従来、製品の価格や数量などの不当な調整を対象とすることが多かった。今回のように技術の導入を巡って競争法違反に問うのは珍しい。

欧州委のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は「グリーンディールの目標達成には排ガス浄化に関する競争とイノベーションが不可欠。今回の決定はあらゆるカルテルに、行動を起こすことを示す」と強調した。

世界の競争政策に詳しい弁護士は「SDGs(持続可能な開発目標)などが世界的なテーマとなるなか、各国の競争当局に価格以外の競争条件も重視する傾向が出ている」と指摘している。

「欧州委は独禁法の未知の領域に踏み込んだ」。BMWは8日の声明で不満をもらした。制裁金の支払いには合意したが「実際に車両に搭載した排ガス浄化用の尿素タンクは、談合で決めたサイズよりも大きい」と主張。会合で話し合った内容は、製品には反映しなかったと反論した。現地メディアによるとVWも同様の主張をしている。

環境規制に苦しむメーカー
EUの環境規制は世界で最も厳しいともいわれ、メーカー側は対応に苦しむ。20年から21年にかけては段階的に、新たな二酸化炭素(CO2)規制を導入。域内で販売する新車(乗用車)1台のCO2排出量を巡り、全社平均で走行1キロメートルあたり95グラム以下に抑えるよう義務付けた。VWは1月、同社の規制値をわずかに超過し1億5千万ユーロ前後の罰金を支払う見通しを発表した。

欧州の排ガス規制は25年には21年の目標に比べて15%減、30年以降は一段と厳しくなる見通しだ。「ガソリン車の燃費改善だけでの規制対応は限界」(日本の大手メーカー幹部)との声も出る。

VWは30年に欧州新車の6割を電気自動車(EV)にする計画など、各社はEVシフトで対応を図る。だがEVへの規制も厳しい。欧州委はEVなどの電池の生産への環境規制案を公表。24年7月からは製造から廃棄までのCO2排出量の報告を義務付け、27年7月には排出上限を定める。VWは電池などEVに数兆円の投資を進めるとみられる。規制対応も含め、各社への負担は重い。

(大本幸宏、フランクフルト=深尾幸生、デジタル政策エディター 八十島綾平)』

根強い石炭生産、世界で22億トン 低コスト依存

根強い石炭生産、世界で22億トン 低コスト依存
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC3041X0Q1A630C2000000/

『世界で新たに22億トン超の石炭生産計画が進んでいる。発電や鉄鋼の原材料として新興国の需要が根強いとみて、中国などで新規の開発プロジェクトが進む。二酸化炭素(CO2)の排出量が多い石炭は先進国を中心に使う量が減る見通し。一方で新興国は経済成長を優先して低コストの石炭に依存する。環境政策の二極化は脱炭素の技術革新を滞らせかねない。

米調査会社グローバル・エナジー・モニター(GEM)によると、着工済みの石炭開発の推計生産量は世界で6億1400万トン。未着工で計画中の案件は16億6300万トンだ。

国際エネルギー機関(IEA)は2021年の世界の石炭需要を74億トンとみる。新たな計画量は世界の需要の3割を占める。

中豪印ロで7割超占める
国別にみると、最も多いのは中国の6億900万トンだ。以下、オーストラリア(4億6600万トン)、インド(3億7600万トン)、ロシア(2億9900万トン)と続く。

4カ国で全体の7割超を占める。調査対象の31カ国のうち先進国は豪州、英国、カナダ、米国の4カ国のみ。ほかは全て新興国、途上国だ。

中国では内モンゴル自治区や新疆ウイグル自治区などで石炭開発が活発だ。生産した分の5割強は火力発電用に、残りは製鉄用やセメントや化学品など工業用に使う。

中国政府は温暖化ガス排出量を60年までに実質ゼロにすると公表した。再生可能エネルギーの普及にも注力するが、当面は電力需要を賄うために石炭に頼らざるを得ない。

世界有数の石炭輸出国、豪州でも多くの開発案件が残る。地場の独立系企業の開発計画が乱立しているという。豪州政府は温暖化ガスの実質ゼロに関する具体的な目標年を示していない。

資源開発の企業が多く、すぐに「石炭ゼロ」に踏み切れない事情がある。インドやロシアも国内需要用や輸出向けに生産増を模索している。

欧州発の脱炭素の波が急速に広まるなか、主要国は石炭火力発電の廃止を相次ぎ打ち出す。ドイツやフランスは20~30年代に全廃すると決めた。日本は高効率の発電所を除いて30年までに休廃止する方針を公表した。

5億キロワットの石炭火力新設

一方、GEMによると20年時点で世界で約5億キロワットの石炭火力の新設計画が残る。石炭への需要は根強い。

脱炭素に取り組むスピードは国・地域ごとにばらつく。国際通貨基金(IMF)のクリスティアン・ボグマンス氏は「脱炭素には数十年を要することが多い」と指摘する。

安く安定した電源としての代替が乏しい、投資回収まで20年以上かかるため一度建てると替えがきかない、既存の産業へのダメージが大きい、を理由に挙げる。

アジア太平洋経済協力会議(APEC)は、インドネシア、ベトナム、フィリピンでは30年時点でも石炭火力が電源構成の4割を占めると予想する。アジアの新興・途上国の石炭火力の総容量はむしろ増えるとみる。アフリカではいまだに発電所や送電網すらない国も多い。

世界中にくまなく脱炭素を広げるには国際社会の連動が欠かせない。先進国の環境技術を途上国に移転する。石炭へのお金の流れを細め、脱炭素への資金援助の枠組みを整える。石炭開発が今もたくさん残る現状は、脱炭素で一枚岩になりきれない国際社会の現状を映す。

脱炭素の技術革新急げ

二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすのは世界共通の課題なのに、国・地域ごとに取り組みへのスピードや深度は全然違う。経済に余裕がある国は脱炭素時代の覇権を握ろうと新たな技術開発や制度設計に突き進む。資金に乏しい国は電力需要を賄うため、石炭のような低コストで調達しやすい資源を優先する。

脱炭素を普及させるには相当な時間がかかる。水素やアンモニアといった新燃料はコストや供給網づくりで課題が多い。CO2を回収して地中に埋める「CCUS」も実用化への道は半ばだ。風力や太陽光、地熱などの普及には、適地があるか、という「そもそも論」がつきまとう。

脱炭素を主導するのは先進国の責務だ。中国は今も自前の石炭火力の技術をどんどん途上国に輸出している。途上国で中国の存在感が高まれば、先進国にとって安全保障上の脅威にもなり得る。技術で一歩先を行く日米欧が手を組めば、温暖化対策にも貢献できるし、中国の脅威も和らげられるはずだ。

貧しい南の国々と豊かな北の国々に分かれる「南北問題」が顕在化したのは1960年代。21世紀の半ばに「灰色の南とグリーンの北」という新たな南北問題を起こさないためにも、技術革新は待ったなしだ。

(鈴木大祐)』

〔いろいろと問題ある太陽光発電…。〕

太陽光発電
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%85%89%E7%99%BA%E9%9B%BB

『短所
装置
送配電系統へ連結する場合、直流から交流へ、及び必要な商用電源周波数へ変換するためのインバータ装置が必要。


コスト
発電電力量当たりのコストが他の発電方法より割高である(#発電コストを参照)。
設置面積当たりの発電電力量が、集中型発電方式に比べて低い。
発電電力量に関してスケールメリットが効かず、規模を拡大しても発電効率が変わらない(コストにはスケールメリットがある)。
夜間には発電出来ず、昼間も天候等により発電電力量が大きく変動する[12]。


発電環境
高温時に出力が落ちる[13](太陽熱発電と逆の特性。温度の影響参照)。
影やパネルの汚れ、火山灰、降雪等で太陽光を遮蔽されると、電力出力が落ちる[13][14][15]。


環境
景観・自然環境への影響や災害リスクの増大。具体的には、発電施設建設のため森林が伐採されることなどによる動植物の生息環境悪化や土砂災害の危険性が指摘されている[16]。


人家近くに設置された場合、パネルで反射された太陽光による光害や熱中症が引き起こされる[17]。


火災等で設備が破損した場合、日中はもちろんのこと夜間であっても、炎の光で発電が継続されてしまうため、設備が新たな発火の原因になったり、放水による漏電で消火作業中の消防隊員が感電したりする恐れがある。なお、消防隊員が残火確認中に感電した事例も報告されている[18][19]。このため消火作業・鎮火宣言が遅れることがある。


太陽光パネルの損壊部から、鉛やセレン等の有害物質が流出し、土壌汚染を招く危険がある[20]。破損したパネルを処理する場合は、排出事業者が処理責任を負う[21]。


設置者は、感電の危険性や有害物質流出についての注意喚起し、災害時には安全のために立ち入り禁止としたり、破損部をシートで覆う等の危険防止策が必要となる[22]。

気温の上昇

ヒートアイランド各種対策導入後の気温差グラフ

都市部ではヒートアイランドの原因になる可能性がある。ソーラーパネルの設置により、パネルの両面から大気へと顕熱輸送が生じるため、パネルが無い場合に比べて周囲の気温が高くなる可能性がある。太陽光パネルによる影のひさし効果を期待する意見もあるが、実際には屋上とパネルは離れており、屋上面積が2倍になるのと等しく放熱面積もパネルの裏表からの2倍となりパネル設置前よりも温度は上昇する。そのため大規模に設置された場合、気温を上昇させる可能性がある。[23][24] 』

猛毒の太陽光発電の話
https://arigataya39.ti-da.net/e3862874.html

 ※ しかも、この「太陽光発電パネル」は、製造時に「人体に危険な物質」を、大量に発生させるらしい…。

『あ~それと
パネルを製造するのに必要な
ポリシリコンが1トン製造されると、
4トンの四塩化ケイ素が廃棄物として出ることになる。

この廃棄物からは、有毒な塩化水素ガスと酸が分離して空中に漂う。
 
四塩化ケイ素は再利用が可能な素材ですが、
製造者が環境保護を無視すれば、
ポリシリコンの生産コストを約3分の2抑えられるという。』

塩化ケイ素
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%A9%E5%8C%96%E3%82%B1%E3%82%A4%E7%B4%A0

『四塩化ケイ素

四塩化ケイ素のCPKモデル

四塩化ケイ素(しえんかケイそ、Silicon tetrachloride)は SiCl4と表される無色の刺激臭のある液体である。

融点は-70℃、沸点は57.6℃で、ケイ素と塩素または塩化水素を加熱するか、ケイ化カルシウムなどを塩素化することによって製造される。高純度の金属ケイ素の製造にも使われる。製造時に廃棄物として出ることがあり、環境問題となっている。』

〔ソーラーパネルと消火活動上の注意なんかの話し〕

アスクルの倉庫火災と、太陽光発電システムにおける災害リスク
(2017/02/22)
https://blogs.itmedia.co.jp/dyamaoka/2017/02/askul-pv-risk.html

『アスクルの倉庫火災がようやく鎮圧したようです(※2/28に鎮火報告。2/22時点では「鎮圧」でした。お詫びして訂正します)。アスクルにはオフィス用品の通販としてお世話になっている読者も多いのではないでしょうか。私も新人のころに、必要な物品や先輩から頼まれたものを発注した思い出などがあり、なじみ深い企業です。原因究明とともに、早期に復旧されることを祈ります。

埼玉県三芳町の物流センターで先週(2017年2月16日)発生したこの火災ですが、その翌日17日の記事では「鎮火まであと1~2日」と発表されていたものの、2月20日に発表された情報では「鎮火のめどが立っていない」と変更されていました。

予想以上にこの火災が長引いたようで不思議に思っていたのですが、その原因の1つにどうやら「ソーラーパネル」への延焼が関わっていると聞き驚きました。

消火活動が長期化していた理由について、

「消防は、建物の2階と3階には窓がほとんどなく、外からの放水が難しく、屋上にはソーラーパネルがあり、水をかけると、消防隊員が感電する恐れがあるため、直接、放水することができませんでした。さらに建物の中の温度が一時、500℃に達し、熱で壁がゆがむなど倒壊の恐れもあり、慎重に活動する必要があった」

▼アスクル倉庫火災 再び爆発 消火活動難航 鎮火めど立たず – NHKニュース

と発表されていました。

「窓が少ないこと」「倒壊の恐れがあること」という要因とともに挙げられているのが「ソーラーパネルへの放水による感電リスク」でした。

実は、災害時における太陽光発電システムの取り扱いについては、これまでも何度か課題として挙がっています。2015年に起きた日本各地の豪雨被害の際には、水没した太陽光発電設備が多く発生し、「接触すると感電する恐れがあるため専門家に任せるように」という告知もされています。

▼水没した太陽光設備は専門家以外さわってはいけない – スマートジャパン

消防研究センターの技術資料では、すでに発生している太陽光発電システムが関わる火災や感電事案などを踏まえて、太陽電池モジュールの特性や、その火災・感電時の事例や実験内容が詳しくまとめられています。

▼消防庁消防大学校 消防研究センター 消防研究技術資料
「太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策」

また、産総研の太陽光発電研究センターからも技術資料が公開されています。下記に表を抜粋して紹介します。

▼国立研究開発法人 産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター
「太陽光発電火災発生時の消防活動に関する技術情報」

太陽光発電システムの危険性.JPG

最新の設備・テクノロジーは、便利な半面、こうした災害時に思いもよらない被害が起こってしまうリスクもあります。日経ビジネスオンラインが2016年9月に取材した際の紹介記事では、このアスクルの該当施設がいかに最新の設備を取り入れ、効率化が図られていたかが伺え、その挑戦に対してこうした状況が生まれてしまったのは残念でなりません。製造業においてもこうした設備投資は常に行われていますが、同時に災害へのリスク対策についても、いま一度見直す必要があるのかもしれません。

【関連記事】
●アスクルの倉庫火災、「鎮火まであと1~2日」 LOHACOは受注再開 – ITmedia NEWS

●アスクル倉庫火災「建物倒壊の恐れはなし」 鎮火のめどは立たず – ITmedia NEWS

●火災のアスクル倉庫、内部はこうなっていた – 日経ビジネスオンライン

●アスクル倉庫火災 火はほぼ消し止められる – NHKニュース 』

火災時の太陽光パネルの火災原因と感電
https://kodomo-no-egao.com/saigai-kasai-taiyoukou/

脱炭素へプーチン氏の深謀

脱炭素へプーチン氏の深謀 課税警戒も探る商機
上級論説委員 坂井光
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK022FB0S1A700C2000000/

『世界が脱炭素に大きくかじを切るなか、産油国が対応を余儀なくされている。サウジアラビアは太陽光や風力など再生可能エネルギーへの投資を始めた。そんななか石油生産3位(2019年)、温暖化ガスの排出量4位のロシアが独自の道を歩み出している。』

『「ロシアの温暖化ガス排出量(二酸化炭素=CO2=換算)は1990年の31億トンから16億トンに半減した」「地球規模の問題の解決に向けた国際協力を強化する」――。今年4月、米バイデン大統領が主催した気候変動に関する首脳会議(サミット)で演説したプーチン大統領は自国の積極的な取り組みと協調姿勢をアピールした。』

『かつては「石器時代に後戻りする」と石油離れを皮肉り、環境活動家らに翻弄される西側指導者にも冷ややかだったプーチン氏。何が変わったのか。』

『大きなきっかけは、欧州連合(EU)が環境対策に後ろ向きな域外諸国を対象に導入を検討している「国境炭素税」だ。詳細は未定だが、アルミ、鉄鋼などを輸出するロシアは最も多くの税を納める国になる可能性がある。その額は米S&Pグローバルの試算では年最大60億ユーロ(約8000億円)になるという。

国際的に孤立していたプーチン氏がサミットで演説し、6月にはバイデン氏との会談を実現したのもロシアの立場を示す必要があったのだろう。EU首脳との会談が実現していないのは誤算かもしれないが、今後は独仏などとの直接交渉に乗り出すに違いない。』

『EUとの交渉をにらみロシアが唱え始めたのが、森林の吸収効果だ。同国には世界の森林面積の約2割が存在する。それを念頭にプーチン氏は「生態系による吸収能力はCO2換算で年間推定25億トンに及ぶ」と環境問題への貢献を強調している。

「これはロシアが享受すべき『排出権』に等しく、炭素税を課される筋合いはないという論理」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構=JOGMEC)だ。現存する森林による吸収は、新規の削減にはつながらない。認められる可能性は低いが、ロシアはEUの譲歩を引き出す戦略だろう。』

『EUの炭素税に危機感を示すロシア。ただ、歳入の約4割を石油・ガス産業に依存し、産業構造の転換も進んでいないだけに、脱炭素を巡る立場は欧州とは異なる。』

『プーチン政権が2020年に11年ぶりに改定したエネルギー戦略。そこでは18年実績に比べた35年の化石燃料の生産予測を次のように定めた。▼石油 横ばい~12%減▼天然ガス 18%増~38%増▼石炭 10%増~52%増

減少を見込む石油も、補助金などで開発を支援する北極圏での生産が国内生産の17%から26%に高まる。できるだけ生産を維持するため投資は続けるという判断だ。

その意味するところは、プーチン氏の盟友でもある国営石油会社のセチン社長の度重なる発言にうかがえる。「再生可能エネルギーだけでは世界の需要をまかないきれない。石油・ガスには新たな開発の可能性がある」

願望を含むかもしれないが、脱炭素社会がそんなに急速に実現するのかという懐疑心が背景にある。あわよくば石油価格の上昇やシェアの拡大につなげる思惑がある。』

『一方で、プーチン氏はエネルギー戦略に急きょ、新エネルギーとして期待される水素を盛り込んだ。現在、世界で生産される水素の約8割が天然ガスを原料とするだけにロシアには優位性がある。さらに、原子力発電を利用した水素生産も視野に入れ、日本への供給も目指している。

その原発もロシアは輸出に積極的だ。今年に入り中国、インドで新規建設が始まった。日本や米国が原発技術や人材を失いつつあるなか、着実にシェアを拡大している。

弱点は太陽光や風力など再生可能エネルギーの技術で大きく出遅れていることだ。実際、国内の発電量シェアはほぼゼロで、電気自動車も普及していない。

脱炭素に戸惑いながらも、新たな商機を探るロシア。その成否はプーチン体制だけでなく国の命運を左右する。』

〔ディーゼル・エンジン、ガソリン・エンジン、燃料(揮発油)なんかの話し〕

※ 気候変動対策、カーボン・ニュートラルということで、「脱内燃機関」とか、「EVシフト」なんかの話しが、盛んに喧伝されている…。

※ それで、「内燃機関」とか、そもそもの「燃料」とかの話しで、ざっと「理解しといたほうがいいこと」を、貼っておくことにする…。

※ まず、そもそもの「内燃機関」で燃やす「燃料」の話しからだ…。

※ ガソリンも、ジェット燃料に使用される「ケロシン」(ほぼ、「灯油」と同じ)も、ディーゼルエンジン車で使用される「軽油」も、トラック・船舶なんかで使用される「重油」も、全て「石油(原油)」から「精製」される…。

※ 原油を「加熱」すると、「揮発(気体化)」する…。

※ そして、原油の「成分」の中には、「低い温度で気体化するもの」と、「高い温度で気体化するもの」が含まれていて、この「揮発の温度」の差を利用して、「分別」することができる…。

※ ガソリンなんかは、「低い温度で気体化」するものだ=非常に、「引火」しやすい。

※ 灯油は、それほど「引火」しやすいものでなく、扱い易い…。だから、「家庭用ファンヒーター」とか、「石油ストーブ」なんかで、「燃やして」暖房器具として使っているだろう?

※ 石油の成分は、全て「揮発(気体化)」するものでもなく、加熱しても、どうしても後に残る成分もある。それが、「アスファルト」だ…。あの「黒い色」は、原油由来の色なわけだ…。

※ それで、こういう「内燃機関の燃料」は、「石油(原油)由来のもの」だから、「燃やす」と、どうしても「CO2(二酸化炭素)」が出る…。

※ それで、「気候変動対策」のやり玉に上げられて、「クリーン・エネルギー(太陽光、風力)」で作り出した「液体水素」(eフューエル)を燃やす「内燃機関」にシフトしたらどうか…、なんてな話しが生じて来ているわけだ…。

※ ガソリンエンジン(4サイクルエンジン)の各工程の「モデル図」だ…。

※ ガソリンエンジンで使う「ガソリン」は、非常に「着火」しやすい…。

※ それで、「ガソリン+空気」の混合気体を、圧縮していって、「上死点」に達した時に、「スパーク・プラグ」が「火花」を飛ばすと、「爆発的に」燃焼する…。

※ これに対して、ディーゼルエンジンで使う「軽油」は、それほど「着火しやすく」ない…。

※ ディーゼルエンジンの場合は、「燃料+空気」の混合気体は、使わない…。

※ 単に、「空気」だけを圧縮していく…。そうすると、ドンドン「気体の温度が上昇」していく(高校の「化学」で、ボイルシャルルの法則とかやったろ?気体の体積を「縮小」していくと、気体の「温度」は上昇するんだよ)。

※ そして、「上死点」に達した時、燃料(「軽油」)を霧状にして、「吹く」んだよ(燃料噴射装置を、「インジェクション」とか言ってるな)。

※ そうすると、「霧状になった」「燃料の一粒一粒が」それぞれ「燃焼」する…。それでも、極く狭い空間で「燃焼」するから、ドッカンドッカン、爆発的に動作する…、というわけだ…。

※ こういう「動作原理」だから、ディーゼルエンジンは、わりと「燃料」を選り好みしない…。

※ 軽油、灯油、重油…、「霧状にして吹き込むこと」ができるならば、幅広く「燃焼させる」ことができる…。

※ 本来は、「軽油」をタンクに入れるべきところを、「灯油」を混ぜて、「揮発油税」を「脱税」したなんて話しを、聞いたことがあるだろ…。

※ ただし、「いい話し」ばかりじゃない…。

※ ディーゼルエンジンで燃やした「排ガス」は、汚い…。PM(パーティクル・マター。早い話しが、煤(スス)だ)がたっぷり含まれている…。「軽油」の成分由来なんで、ガソリンの排ガスよりも多く含まれてる…。

※ それから、NOx(窒素酸化物)も…。このN(窒素)は、「空気」由来だ…。シリンダー内で、大量の空気を圧縮するから、どうしてもNOxは、多く発生する…。NOxは、「光化学スモッグ」の原因となる…。

※ だから、そういう「汚い排ガス」を「取り除く」ためには、「除去装置」をつける必要がある…。

※ しかし、そういう「装置」をつけると、気体が「スムーズに」流れないから、どうしても「馬力」は低下する…。二律背反なんだよ…。

※ それで、「特別な検知機構(電子装置)」を組み込んで、「排ガス測定を行っていること」を検知した場合には、「浄化装置」を働かせ、「そうでないこと」を検知した場合は、「浄化装置」を働かせず、「汚い排ガス」を垂れ流しをする…、ということをやった自動車メーカーがあった…。

※ これが、かの有名な「インチキ、クリーンディーゼル」事件だ…。

※ 集団訴訟起こされて、世界中で騒ぎになった…。確か、まだ完全には決着してないと思ったが…。

ディーゼル、脱炭素でも粘る 建機や農機でなお強み

ディーゼル、脱炭素でも粘る 建機や農機でなお強み
編集委員 竹田忍
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH23E4K0T20C21A6000000/

『世界的な脱炭素の潮流や2015年の独フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼル車の排ガス不正発覚で、燃費効率の高さを売り物にしてきたディーゼルエンジンのイメージは著しく傷ついた。様々な領域で電動化が加速し、電気自動車(EV)はエンジンを積んだ自動車を脅かす存在になりつつある。産業用ディーゼルの独擅場だった農業機械や建設機械でも電動化の試みが進むが、クボタの鎌田保一常務執行役員は「乗用車、トラック、産業用の順で電動化は難しくなる」と語る。

中大型の農機・建機は蓄電容量足りず
農地や工事現場で使う農機や建機は多くの電気を消費する。さらに最寄りに充電できる場所が少なく、充電切れは大問題だ。対策として着脱式のバッテリーパックを使い、電気を使い切るとフル充電したパックに交換する仕組みの開発が始まったが、小型機が対象だ。中大型の農機・建機に使うにはバッテリーの蓄電容量がまだ足りない。

Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。
「新型コロナウイルス禍によるロックダウンで在宅時間が増えた結果、米国ではトラクターの需要が増えた」とクボタの土屋賢司エンジン事業推進部長は語る。住宅の庭が広い米国ではトラクターに作業機を取り付け、芝刈り機として使う。

こうした用途なら充電インフラの問題もなく、電動化しやすい。クボタは19年にフランス・パリの公園で、草刈りや資材運搬に使う小型電動トラクター試作機の評価試験を済ませた。追加の評価試験はコロナ禍で遅れ、今年10月の実施を予定している。また小型の電動ミニショベルを23年から日本かドイツで生産する。

パリの公園で評価試験中の電動トラクター試作機(2019年11月)
だが大半の農機や建機は低速で土や粘土を耕したり、掘削したりするのが仕事で、大きなトルク(駆動力)が必要だ。「電動化はできてもトルクが足りない」とヤンマーホールディングスの田尾知久執行役員は話す。大きな負荷がかかる産業用ディーゼルには独特の粘り強さが求められている。

ディーゼルエンジン、高い燃費効率で普及
ディーゼルエンジンは、ドイツのルドルフ・ディーゼル博士が1892年に発明した。シリンダー内の空気を圧縮したときの温度上昇を利用して燃料に着火し爆発させるディーゼルエンジンは、点火プラグを使う他のエンジンよりも燃費効率が高い。ただし大きくて重いのが難点だった。

世界中の機械メーカーが小型化に挑み、初めて成功したのがヤンマー創業者の山岡孫吉氏だ。1933年に完成した「横形水冷ディーゼルエンジンHB形」は3馬力で高さ95センチ、横120センチ、奥行き74センチで重さは500キロだった。

世界初の小型ディーゼル、ヤンマーの「横形水冷ディーゼルエンジンHB形」
ヤンマーの尼崎工場(兵庫県尼崎市)には、現存する世界最古のディーゼルエンジン2機のうちの1機が展示されている。ディーゼル博士ゆかりの独MAN社が小型化の功績を高く評価して57年に寄贈した。1899年製で高さ3・2メートル、20馬力で重さは5・8トンある。HB形に比べて馬力は6倍以上出るが、重量は11倍を超えており重い。

小型化の成功でディーゼルを農機や建機に搭載する下地が整った。英国で蒸気トラクターが発明されたのは59年、米国でガソリンエンジンを積み、前後進もできるトラクターが登場したのは92年だ。その後、エンジンはディーゼルに切り替わっていった。

1957年、独MAN社からヤンマーホールディングスに寄贈された現存する世界最古の実用ディーゼルエンジン(兵庫県尼崎市)
日本では1950年代半ばに北海道で欧米製大型トラクターの利用が始まった。クボタは60年に日本初の純国産トラクター「T15」を発売した。15馬力のディーゼルエンジンを搭載していた。

ヤンマーはより高性能のエンジンを求め、61年にドイツのNSU、ヴァンケル両社と提携し、ロータリーエンジンの技術を導入した。専門の「ロータリー内燃機研究所」を設けるほどで、一時は船舶やチェーンソー向けで精力的な商品化を進めたが撤退。ディーゼルに回帰した格好だ。

農機にも求められる環境対応
農林水産省の予測によれば、世界の食料需要は2000年に約45億トンだったが、50年には約69億トンまで増加する見通しで、農機に対する需要は大きい。ただ化石燃料の利用に対する環境規制は年々厳しくなり、環境負荷の少ない農機が必要だ。

エンジン効率を引き上げるカギの一つは、独ボッシュやデンソーなどが開発した「コモンレール」だ。タイミングをきめ細かく電子制御し、燃料を高圧噴射する。燃料の粒子が細かくなって燃え残りが減り、粒子状物質(PM)の発生を抑え、燃費も良くなる。

ターボチャージャー(過給器)も欠かせない。エンジンの排気で回るタービンから高圧の空気を送り込み、エンジンの出力と燃焼効率を高める。少ない排気量でパワーが大きい「ダウンサイジングターボ」が可能になる。モーターと蓄電池を併用するハイブリッド化とコモンレール、過給器の3点セットは今後の産業用ディーゼルに必須となる。クボタはハイブリッド化した産業用ディーゼルを23年をめどに実用化する。

ディーゼルは軽油、重油、天然ガスなど使える燃料の種類が多いのも利点だ。ヤンマーの山岡氏は資源に乏しい日本の国情を考え、石炭を細かく砕いた微粉炭を使うアイデアも温めていたという。

次世代ディーゼル、決め手は合成燃料
ディーゼルの存続には、環境負荷の小さい燃料への切り替えも考えねばならない。ヤンマーの田尾執行役員は「二酸化炭素(CO2)排出量が少ない圧縮天然ガス(CNG)を使う農機の開発を進めている」という。ただCNGは石油に比べてエネルギー密度が低く、大きな負荷がかかる作業だと厳しい場面もある。水素も同様にエネルギー密度が低い。

クボタの木股昌俊会長は「決め手は合成燃料ではないか」とみる。再生可能エネルギーで水を電気分解して得た水素と、様々な産業から回収したCO2を触媒で反応させてメタンを作り、さらに水素を添加して液状の合成燃料「eフューエル(燃料)」を作るのである。

これは温暖化ガス排出量を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」につながる。液状で従来の燃料と混合でき、既存のパイプラインや給油所、エンジンも流用できる。

合成燃料は100年前からある技術だ。CO2と水素からメタンを合成する技術は1911年に仏の化学者サバティエが発見した。20年代、ドイツの技術者フィッシャーとトロプシュは、一酸化炭素と水素に熱と圧力をかけ、触媒で反応させて液体炭化水素を合成する方法を開発した。コストが高く、なかなか普及しなかったが、温暖化ガス排出に対する課税や助成金交付などが進めば、実現可能性は増す。

ヤンマーの田尾執行役員は「創業者は農家の仕事を楽にするために小型ディーゼルを開発した経緯があり、今後もエンジン事業の重要性は高い」と語る。クボタの鎌田常務執行役員は「エンジン工場の新建屋に280億円をかけ、増産対応を含めると320億円を投資した」と話す。脱炭素の大きなうねりの中にあってもなお産業用ディーゼルには果たすべき役割があり、そこに注力する企業がいる。』

EVユーザーの20%がガソリン車に戻った

EVユーザーの20%がガソリン車に戻った…充電問題の解決が急務
https://www.businessinsider.jp/post-237010

 ※ こんなもんだ…。

 ※ 普通の家庭用の充電器でも、エアコン3台分の電気食う…、とも聞いたぞ…。

 ※ しかも、基本「化学電池」だから、寒いと性能は低下する…。

 ※ 寒冷地には、向かない…。大体、「暖房」も電力で行うから、電池はさらに消耗して行く…。

 ※ 寒冷地(日本だったら、北陸・新潟・北関東・東北・北海道)で、買う人はいないだろう…(電池切れは、命にかかわる…)。

 ※ 温暖気候のカリフォルニアにおいても、こういう体たらくだ…。

 ※ いくら「カーボン・ニュートラルだ!」と叫んだところで、寒冷地で自分で金払って買う人は、いないだろう…。

『カリフォルニアでは電気自動車オーナーの約20%がガソリン車に替えた、と最近の研究が示している。
その主な理由は、充電の不便さだという。
この結果は、成長を続ける電気自動車市場が新たな課題に直面していることを示唆している。
約3分で、フォード・マスタング(Ford Mustang)のガソリンタンクは満タンになり、V型8気筒エンジンで約300マイル(約483キロメートル)を走ることができるようになる。

だが、ブルームバーグの自動車アナリスト、ケビン・タイナン(Kevin Tynan)がフォードに借り受けた電動のマスタング・マッハ-E(Mustang Mach-E)を家庭用コンセントに1時間繋いだところ、航続距離はわずか3マイル(約4.8キロメートル)だった。

「一晩で、36マイル(約58キロメートル)にしかならなかった」と彼はInsiderに語った。

「フォードに返す前に100%にしておきたかったから、オフィスまで走って、オフィスで充電した」

アメリカの一般的な家庭用コンセントは120ボルトで、電気自動車(EV)愛好家は「レベル1(Level 1)」と呼ぶ。一方、240ボルトとより高電圧の特殊なコンセントは「レベル2」だ。さらに、テスラ(Tesla)のスーパーチャージャーは480ボルトで、1時間強で同社のEVにフル充電することができる。

その差は歴然だと新たな研究は述べている。それは、カリフォルニアで2012年から2018年に電気自動車を購入した人を調査した、カリフォルニア大学デービス校(University of California Davis)のスコット・ハードマン(Scott Hardman)とギル・タル(Gil Tal)による研究で、科学ジャーナル『ネイチャー・エネルギー(Nature Energy)』に発表された。

研究によると電気自動車オーナーの約5人に1人がガソリン車に戻しており、その主な理由は充電が面倒だからだということを研究者らは明らかにした。

ガソリン車に替えた人の70%以上が自宅にレベル2のコンセントがなく、職場にレベル2のコンセントがないという人はそれを若干下回った。

「レベル2のコンセントがなければ、ほぼ役に立たない」とタイナンは述べた。タイナンは長年の研究で、さまざまなメーカー、さまざまなモデルのEVをテストしている。

急速充電でも、航続距離をほぼ0から300マイルに戻すのにテストで使ったシボレー・ボルト(Chevy Bolt)では約6時間もかかった。彼が日頃使っているSUVは、ガソリンスタンドに行けば数分で済む。

公衆の充電ステーションは、ガソリンスタンドの電気バージョンのように見えるかもしれないが、EVドライバーの約3分の2は使わないと回答した。その理由は正確には特定されていない。(※ 無料、ここまで)』

バイデン氏「クリーンエネで日本と協力」、脱炭素で協調

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1702F0X10C21A4000000/

『バイデン米大統領は16日の日米首脳会談後の記者会見で「気候変動の脅威に立ち向かうため積極的な行動をとることを約束した」と述べ、脱炭素で協調することで合意したと明らかにした。菅義偉首相も気候変動を巡り「2国間の協力と連携を強化することを確認した」と述べた。

バイデン氏は「我々はクリーンエネルギー技術の促進で協力する」と説明した。インド太平洋で途上国の再生エネルギー開発を支援するという。首相は「『日米気候パートナーシップ』を始めることで合意した。極めて意義があり、大事だ」と強調した。

ハイテク分野でも連携を確認した。バイデン氏は日米が取り組む技術に関して、中国を念頭に「専制主義国家ではなく、民主主義国家によって共有されたやり方で管理されている」と指摘して、両国が協力する必要性を訴えた。

バイデン氏は具体的な協力分野として「安全で信頼できる高速通信規格5Gのネットワークを後押ししたり、半導体など重要分野のサプライチェーン(供給網)で協力を拡大したりする」と説明した。人工知能(AI)や遺伝子、量子コンピューターなどの共同研究にも注力すると表明した。

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中国製EV、日本に本格上陸 佐川急便が7200台採用

中国製EV、日本に本格上陸 佐川急便が7200台採用
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC136SH0T10C21A4000000/

『中国の自動車・部品メーカー、広西汽車集団が小型商用の電気自動車(EV)を日本企業に供給する。SGホールディングス傘下の佐川急便が国内での配送用トラックとして7200台採用することを決めた。EVの普及で先行する中国製のEVが日本に本格上陸する事例となる。

広西は中国南部の広西チワン族自治区柳州市に本拠を構える。供給するEVは軽自動車サイズの商用バンで航続距離は200キロメートル以上。配送拠点から配達先までの短距離を走り、配送拠点で夜間などに充電する。8月に仕様を固めて、広西が9月にも量産を始める。実際の納入は2022年9月になる見通し。

生産を担当する広西のグループ企業は日本経済新聞の取材に対し「量産に向けた準備を進めている」とコメントした。

日本の自動車メーカーが手薄な小型商用分野を市場開拓の足がかりにする。当初は並行輸入車などとして日本に供給する。並行して国内で継続的にナンバーをとるのに必要となる国土交通省の型式認証手続きを進める。

車両の企画開発や製品保証は日本のEV関連スタートアップのASF(東京・港)が担当する。広西はASFからOEM(相手先ブランドによる生産)を受託する形となる。佐川は今回採用するEVのコストを明らかにしていないが、現状のガソリン車の軽ミニバンの130万~150万円を下回る水準とみられる。

小型EV商用車は、採算性や安全性の確保、ブランド維持の観点から日本メーカーがあまり手を付けていない領域だ。三菱自動車が世界初の軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」を11年に発売したが、累計で9100台の販売にとどまる。

中国製EVは商用車ではそろりと浸透し始めた。中国大手の比亜迪(BYD)が日本での納入例を増やしており、上野動物園(東京・台東)やハウステンボス(長崎県佐世保市)などが園内バスとして採用しており、のべ53台を納入済みだ。BYDは22年6月までに100台まで増やすことをめざしている。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Spotlight/Electric-cars-in-China/Japan-s-Sagawa-to-buy-7-200-low-priced-EVs-made-in-China?n_cid=DSBNNAR