米東部、記録的豪雨で死者40人

米東部、記録的豪雨で死者40人 NYは交通マヒ続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02E450S1A900C2000000/

『【ニューヨーク=大島有美子】米東部ニューヨーク州やニュージャージー州などを米東部時間1日夜(日本時間2日午前)から2日未明にかけて記録的豪雨が襲った。道路の冠水や家屋の破損といった被害が相次ぎ、米メディアによると少なくとも40人が死亡した。2日に雨はやんだが、住宅への浸水被害が広がっている。飛行機の運航キャンセルや地下鉄、列車の運行停止で交通網も深刻な打撃を受けている。

米南部を襲った大型ハリケーン「アイダ」は熱帯低気圧に変わり、東部で豪雨をもたらした。ニューヨーク、ニュージャージーの両州は1日深夜から2日未明に非常事態宣言を出した。降水量はニューヨーク市中心部のセントラルパークで1時間に3.15インチ(約8センチメートル)と同公園で過去最多になった。多くの場所で、9月の月間降水量を超える雨が一夜で降り、米国立気象局は鉄砲水の警報をニューヨーク市に初めて発令した。

道路も通行が困難な状態に(2日、ニューヨーク州)

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、水が流れ込んだ住居の地下から逃げ遅れるなどして少なくとも40人が死亡した。一部地域では竜巻も発生したほか、降雨が短時間に集中し非常事態宣言の発令も深夜だったため、迅速に避難できず被害の拡大につながったとみられる。ハリケーン「アイダ」が直撃した南部ルイジアナ州などでは少なくとも4人の死者が確認されているが、東部での犠牲者はこれを大きく上回った。

米国内の停電状況を追跡するパワーアウテージ・ドット・USによると、2日午後5時時点でニューヨークとニュージャージー、ペンシルベニアの3州で合計約11万世帯が停電している。通信障害も広域に及んでいる。

地下鉄は多くの路線で運行停止が続く(2日、ニューヨークのマンハッタン)=ロイター

交通網への打撃も深刻だ。中心部のマンハッタンでは地下鉄の駅に濁流が流れ込むなど被害が広がった。地下鉄はほぼ全線で、部分的もしくは全面運行停止となっている。ニュージャージー州のニューアーク国際空港は1階部分に浸水し、2日は約370便がキャンセルとなった。列車は首都ワシントン―ボストン間で2日の運行を休止した。同路線はフィラデルフィアやニューヨークを通り、ビジネス客の利用も多い。

ニューヨーク州などは非常事態宣言の発令に伴い、住民に不要不急の車の運転を控えるよう求めている。

ニューヨーク州では8月下旬に熱帯低気圧による豪雨に見舞われたばかりだった。バイデン米大統領は2日に記者会見し、米連邦緊急事態管理局(FEMA)を通じて必要な支援をすると強調した。「気候変動の危機が今ここにあるという通告だ」と述べ、再生エネルギーへの投資拡大といったインフラ投資の重要性を強調した。

救命ボートで救助される住民ら(2日、米ニューヨーク州)=ロイター

今回の豪雨被害は、年々規模を増す気象災害に対するニューヨークの都市インフラの限界も示す。ニューヨーク地下鉄を運営するニューヨーク州都市交通局(MTA)のジャンノ・リーバー会長は2日、米CNBCの取材で「気候変動による鉄砲水が起きても地下鉄に多くの水が流れ込まないよう、路面の排水能力をもう少し高めるべく市政府と連携する必要がある」と述べた。

高速道路も冠水した(ニューヨークのブロンクス地区)=AP

【関連記事】
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・米南部、ハリケーンの被害広がる 100万世帯が停電 』

伊シチリアで48.8度記録

伊シチリアで48.8度記録 欧州での観測史上最高
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1205L0S1A810C2000000/

『【ローマ=共同】イタリア南部シチリア島の地元当局は11日、島南部フロリディアで同日、48.8度を観測したと発表した。確定値ではないとしているが、同国主要紙コリエレ・デラ・セラは欧州での観測史上最高気温を更新したと伝えた。これまでの記録は1977年のギリシャ・アテネでの48.0度だったという。

イタリア政府は同国中南部で気温が上昇する恐れがあるとして注意を呼び掛けていた。シチリア島や西部サルデーニャ島では7月下旬以降、熱波が原因とみられる森林火災が多発。南部カラブリア州やシチリア島では今月上旬以降、火災に関連し少なくとも4人が死亡している。

世界の最高気温は2013年に米西部カリフォルニア州デスバレーで記録した56.7度だが、古い観測には信ぴょう性を疑う声もある。』

ヨーロッパ “想定外”の洪水被害

ヨーロッパ “想定外”の洪水被害 その実態は?原因は?
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210803/k10013177551000.html?utm_int=news_contents_netnewsup_008

『7月中旬にドイツとベルギーを中心に起きた洪水被害。

死者数はこれまでに200人を超え、市民生活への深刻な影響がいまも続くなど、未曽有の被害が出ています。

その実態は?原因は?

ベルリン支局の山口芳支局長に話を聞きました。

Q なにが起きたの?
7月14日から15日にかけてヨーロッパ各地で大雨による洪水が発生しました。

特に被害が大きかったのは、ドイツ西部ラインラント・プファルツ州のアールワイラー郡です。

ヨーロッパを縦断するドイツの「父なる川」、ライン川の支流アール川があふれて流域の家屋が倒壊したり浸水したりしました。

7月29日現在、134人が亡くなり、行方不明者は69人に上っています。

ノルトライン・ウェストファーレン州では47人が死亡。

さらに隣国ベルギーでも38人が死亡、1人が行方不明になっています。

Q 被災地の様子は?

7月17日、NHKの取材班はアールワイラー郡に入りました。

川沿いの道路や鉄道は地盤がえぐられて崩れ落ち、線路は浮いた状態に。

橋脚が折れている橋もあり、当時の水の流れの激しさがうかがえました。

中世の趣を残す商店街は石畳の道が一面泥に覆われ、多くの店が2メートルほどの高さまで水につかったそうです。

現地では片づけ作業が始まっていましたが、泥をかぶった商品は売り物にならず、店主のひとりは「40年以上ここで店を続けてきましたが、もう営業の再開は無理です」と疲れた様子で話していました。

Q 暮らしにはどんな影響が?

被災地では広い範囲で電気やガス、水道が止まったほか、通信インフラも被害を受けて携帯電話が不通となりました。

依然として復旧作業が続けられるなど、市民生活に大きな支障が出ています。
公共交通機関への影響も甚大です。

鉄道は土砂の崩落などで600キロにわたって線路に被害がでたほか、多くの駅や50か所以上の橋が被災しました。

鉄道事業者によりますと被害総額はおよそ13億ユーロ、日本円にしておよそ1700億円に上るといいます。

また、ノルトライン・ウェストファーレン州では135の学校で校舎が被害を受け、夏休み明けの8月下旬に通常どおり授業が再開できない学校が出てくる可能性も指摘されています。

被災地の子どもたちの心のケアも大きな課題となっています。

Q 洪水が起きた原因は?

直接の原因は集中豪雨です。

アール川の流域では1日だけで、7月の平年の1か月分の雨量を超えました。

洪水が起きる3週間前から断続的に雨が降った影響で、土壌の水分量が増したところに集中豪雨が重なり、山あいを流れるアール川に、土壌で吸収しきれなかった大量の水も流れ込んだことから、川の水位が急上昇したとみられています。

Q 被害が広がった理由は?

地元メディアは、住民たちに、事前に災害の危険性が十分伝わっていなかったのではないかという見方を伝えています。

それぞれの被災地では「自分が住む地域では警報が出ていなかった」とか「大雨の警報は出されていたが、まさか洪水が起きるとは思わなかった」といった声が聞かれます。

これについて、地理学が専門で災害対応に詳しい、ボン大学のロタール・シュロット教授は次のように指摘しています。

ボン大学 ロタール・シュロット教授

「警報が出された地域でも、すぐに自宅を離れて避難する必要があるといった、具体的な行動を、切迫感をもって伝えていなかったことが大きな問題だ」

Q 気候変動も要因としてあげられるの?

被災地を視察したメルケル首相

今回の洪水との直接の因果関係は、今のところ分かっていません。

ただ、18日に被災地を訪れたドイツのメルケル首相は「科学を信じるならば、気候変動との関連がある」と述べました。

また、EU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長も、気候変動が影響しているという見方を示しています。

北欧フィンランドの首都ヘルシンキでは、6月の平均気温が史上最高を観測するなど、ヨーロッパ各地は熱波にも見舞われています。

ヨーロッパの人々の間では気候変動に対する危機感が一層強まっていて、ドイツでは気候変動対策が9月に行われる連邦議会選挙でも重要な争点となりそうです。
Q 選挙にはどんな影響があるの? 
およそ16年にわたってドイツを率いてきたメルケル首相の後任が決まる重要な選挙で、ラシェット氏が率いる与党「キリスト教民主・社会同盟」をベアボック氏が率いる野党「緑の党」が追う展開となっています。

7月28日に発表された世論調査では、与党の支持率が26%だったのに対して「緑の党」は21%と差が縮まっています。

「緑の党」はこれまでも気候変動対策の強化を訴えてきただけに、今回の洪水被害をきっかけに選挙に向けて支持を広げていく可能性もあります。

行方不明者の捜索や復旧が急がれる一方で、ドイツの政府与党にとっては、防災・減災への取り組みや気候変動対策が喫緊の課題になっています。』

21年の仏ワイン生産量、半世紀で最低量か

21年の仏ワイン生産量、半世紀で最低量か 春に異常低温
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06DPN0W1A800C2000000/

『【パリ=共同】フランス農業省は6日、今年の国内ワイン生産量の見通し(1日時点)を発表した。春の異常低温の影響で、前年比24~30%減の32億6千万~35億6千万リットルと推定され「歴史的低水準」と指摘。生産量は少なくとも過去半世紀で最低になるとみられる。

異常低温は4月を中心に国内のほぼ全てのワイン生産地を襲ったが、中部ブルゴーニュ地方や南部ローヌ地方の被害が特に大きかった。また夏の初めに降雨が多く、東部シャンパーニュ地方などで、うどんこ病やべと病の被害にも見舞われた。

1970年以降で同じく春の異常低温で特に生産量の少なかった91年と2017年を下回るとみられている。』

異常気象、世界で猛威

異常気象、世界で猛威 トルコやイタリアで山火事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05F7T0V00C21A8000000/

『世界で異常気象が猛威をふるっている。トルコやイタリアでは大規模な山火事が発生し、ドイツやベルギーでは大洪水がおきた。地球温暖化の影響とみられ、国際商品価格の上昇や難民の増加にもつながっている。新型コロナウイルスの感染再拡大とともに、経済や社会活動への懸念が増している。

「これだけの火災は歴史上なかった」。トルコのエルドアン大統領は4日、地元テレビのインタビューで語った。トルコでは7月28日以降の約1週間で、南西部の地中海、エーゲ海地方を中心に180か所以上の山火事がおき、8人が死亡した。大部分は鎮圧したが、5日時点でなお15カ所で火災が続く。

【関連記事】トルコで山火事相次ぐ、消防士含め死者8人に
イタリア南部のシチリア島やサルデーニャ島でも7月下旬以降、100カ所以上で大規模な火事が発生し、森林やオリーブ畑、ビーチなど数万ヘクタールが焼失した。サルデーニャ州は「前例のない災害」として非常事態宣言を出し、航空機も投入して消火活動にあたった。フランスなど周辺国も航空機を派遣するなど支援した。

トルコの観光地マルマリス近くの森林でも山火事が起きた(3日、南西部ムーラ)=AP
ベルギーのルーバン大学の災害疫学研究センターがまとめている国際災害データベースによると、2021年は7月までで214件の災害があった。前年同期(222件)をやや下回るが、10年前に比べて4割近く増えている。

欧州連合(EU)のレナルチッチ欧州委員(危機管理担当)は声明で「欧州各地で火災が発生しているため、我々は24時間体制で救援を送っている」と述べた。大規模な災害やテロ事件の発生後に迅速に援助を提供する枠組み「EU市民保護メカニズム」を通じて支援し、欧州委が輸送費の多くを負担する。

米国やカナダでは今夏、記録的な熱波が続いた。観測史上の最高気温の記録を更新した都市も多かった。米カリフォルニア州では4日午後、北部サクラメント近郊で山火事が発生した。延焼面積は約1000ヘクタールに達し、数千人が避難している。

7月にはドイツやベルギーを襲った豪雨で大規模な洪水がおき、死者が200人を超えた。濁流が家屋を押し流し、道路などインフラを寸断した。依然行方不明者もおり、さらに被害者数が広がる可能性が高い。

【関連記事】ドイツの壊滅的な洪水、忍び寄る気候変動の影響
ブラジルでは霜や降雨不足の影響が広がっている。世界有数の生産量を誇るコーヒーやトウモロコシの生産地が打撃を受けており、国際商品価格の上昇につながっている。味の素AGFは3日、10月1日納品分から家庭用レギュラーコーヒーを約20%値上げすると発表した。
ノルウェー難民評議会(NRC)の国内避難民監視センター(IDMC)によると、自然災害や紛争によって自国内で避難生活を余儀なくされている国内避難民は2020年末時点で5500万人と、過去最高になった。中米を襲った暴風雨などで、20年1年間で新たに避難を余儀なくされた人数は4050万人に達し、過去10年で最多になった。(メキシコシティ=宮本英威、ウィーン=細川倫太郎、イスタンブール=木寺もも子) 』

〔コリオリの力〕

コリオリの力
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%81%AE%E5%8A%9B

『コリオリの力(コリオリのちから、仏: force de Coriolis)とは、回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力(見かけ上の力)の一種であり、コリオリ力、転向力(てんこうりょく)ともいう。1835年にフランスの科学者ガスパール=ギュスターヴ・コリオリが導いた[1]。

回転座標系における慣性力には、他に、角速度変化に伴うオイラー力と回転の中心から外に向かって働く遠心力がある。』

『原理

コリオリの力の方向

コリオリの力を例を使って解説する。慣性系で静止している質点を、等速で回転する座標系から観測する場合を考える。この際、その質点は等速円運動をしている。回転座標系では、見かけの力である遠心力が円運動の中心から離れる方向に働くことが知られている。
また、等速円運動では質点の加速度の向きは、常に円の中心向きである。

ところが回転座標系でニュートンの運動方程式が成り立つと仮定すると、みかけの力の遠心力を考えただけではこの加速度を得ることができない。回転座標系で等速円運動を続けるためには、物体に中心向きの見かけの力が働いている必要がある。この物体の運動方向を変える力がコリオリの力である。』

※ 「コリオリの力」の説明でよく出てくる、動画だ…

※ 通常、地面が動いていない場合、ビー玉は「まっすぐ」転がって行く…。

※ しかし、「地面が回転している場合」、まっすぐ転がるハズのビー玉は、地面の回転に影響されて、曲線を描くような軌跡を辿ることになる…。

※ 中学校の理科の教科書に載っている写真では、「回転イスに乗った生徒が、ペットボトルから水を噴射させる」という実験例が紹介されている。

※ イスを回転させないで、静止した状態で、水を噴射させる場合は、水は「まっすぐに」噴射して行く…。

※ しかし、イスを回転させながら噴射させると、水は「曲がった軌道を描いて、噴射されて行く」…。

※ この時はたらくものが、「コリオリの力」というわけだ…。

※ まあ、何となく感じは分かるな…。

※ 地球も「回転」(自転)しているから、「コリオリの力」が働く…。

※ 風向き(大気の移動の方向)も、「直線的に」移動するのではなく、「曲線的な軌道」を描いて移動して行くことになる…。

※ まあ、そーゆー話しだ…。

〔熱帯低気圧(台風、ハリケーン、サイクロン)…。〕

 ※ クリミア(黒海近辺)も、サイクロンに見舞われるんだ…、と思って、ちょっと調べてみた…。

 ※ まあ、ざっと画像を収集しただけだが…。

※ 台風も、ハリケーンも、サイクロンも、全て「渦を巻いた熱帯低気圧」の呼び名だ…。

※ どの地域で発生したのかによって、呼称が違うだけだ…。

※ ただし、規模やその破壊力は、異なる…。

※ と言うより、発生した場所から、移動して、ヒトの居住地域に近づいて、やや勢力が衰えて行くわけだが、その移動の距離と、その時の自然条件(海水面温度の状態、偏西風での流され状況なんか)によって、破壊力(ヒトの住環境なんかへの迷惑度…)が異なる、と言ったほうがいいのか…。

※ ここに記載されている「機関、機構」が、各地域で、各「熱帯低気圧」を観測・警戒しているもののようだ…。

※ 今回クリミアを襲ったサイクロンは、インド洋沖、東アフリカ(ソマリア近辺)沖で発生して、アラビア半島を北上するような進路をとったものか…。

※ 詳しい「進路」は、見つけられなかった…。

※ 台風(お馴染みの呼称なんで、これで代表させる)発生の3次元的な説明図…。

※ 赤道付近の地表で、温められた大気は上昇する…。低気圧だから、その周辺からドンドン大気が押し寄せてくる…。逃げ場がなくなって、ますます上空へと向かうしかない…。

※ その時、ヒュッと横風が吹くと、独楽が回るように渦を巻いた大気となる…。台風の発生だ…。

※ 大体、上記のような経過をたどる…。渦の中心が、いわゆる「台風の目」だな…。

河南省の被害と習近平の苛立ち

河南省の被害と習近平の苛立ち
https://kotobukibune.at.webry.info/202107/article_30.html

『1.中国河南省の記録的豪雨

先日の、中国河南省の豪雨が大きな被害を出しています。

省都・鄭州の主要幹線道路である京広路の「京広北路トンネル」と「京広南路トンネル」は、20日の集中豪雨で短時間で殆ど水没というくらいに冠水しました。

22日にはトンネルにたまった水を吸い上げる作業が始まり、24日までに4人の遺体を収容、200台以上の車が搬出されたとしています。

河南省当局によると、省内で27日、死者71人、行方不明5人、被災者1330万人に上るとしているようです。

2.脆弱なインフラ

件のトンネルについては、地上の道路よりも低い場所にあるため洪水被害には脆弱であると指摘されていました。アメリカのニューヨーク・タイムズによると、中国の専門家グループが2011年当時建設中だったこのトンネルについて「低地にあるため、滞留した水による池が頻繁に形成される」と指摘する技術論文を発表していたそうです。

にも拘わらず、トンネルはそのまま建設され翌年に開通。当局は「50年に一度の大雨」を想定した排水システムが備わっていると説明していましたけれども、「1000年に一度」の大雨は想定していなかったということなのでしょう。

それにしても、50年に一度の大雨を想定して、1000年に一度の大雨がきたというのに、死者71名というのが驚きです。もちろん筆者はこんな中国当局の発表など微塵も信じていません。

ネットに上がっている、現地の動画などでは、幹線道路は水没し運河になっている様子が映し出されています。実際の被害は、当局発表よりも、はるかに多いのではないかと思います。

ネットでは、豪雨災害直後の河南鄭州市は停電し、電子決済不可。タクシーの8割がEV車で行動困難。シェア自転車、シェア移動充電器はバーコード式で読み取れない。ネットで予約したサービスは現地で反映されないなど、IT難民が現れたなんて書き込みもあります。

一見先進的なように見えても、なんでもかんでも電気に頼ることの脆弱性が垣間見えます。

3.当局対応に批判相次ぐ

脆弱なのはインフラだけではありません。当局や中国メディアもそうです。

記録的豪雨にも拘わらず、市政府は出勤停止など具体的な注意喚起もせず、市内のダムの放水についても、放水翌日未明になってようやくSNSで公表したのだそうです。

また、被害が出ていた20日夜、省政府系の地元テレビ局は「抗日ドラマ」を放送を続けていたそうで、「少しでも人間性があるなら、災害対策情報を放送すべきだ」と批判されています。

更に、人民日報系の環球時報の胡錫進編集長は17日、すでに100人超が犠牲になっていたドイツの洪水について「西側諸国の統治レベルに対する信頼感が揺らぐ」などと投稿する一方で、河南省の水害に対しては「極端な天気で水害は避けようがない」とダブスタ発言を行い、こちらも「憎まれ口をはやめろ」などと批判が殺到しています。

当局もメディアも責任追及を恐れ、都合の悪い事はひたすら隠そうとしているようにしか見えません。

4.まさか仕事をしなくなるということではあるまいな

今年6月、中国共産党中央文献研究室が「習近平 関于全面従厳治党論述摘編(全面的な厳しい党治 ダイジェスト版)」という習近平国家主席の腐敗摘発に関する発言を抜粋した文書を発刊しています。

それによると、1月22日、習近平国家主席は、党中央規律検査委員会の第5回全体会議で、党幹部らの仕事ぶりについて「責任感の欠如」「怠惰」「苦しさや困難を嫌がっている」「おざなりにやって責任を逃れている」などと不満を表明し、「党中央委員会の指示をそのまま繰り返して臨機応変に対応できない者、党中央委の文書による指示を待ってから動く者、指示がなければ動かない者がいる……私が文書指示を出すのは、最後の一線を守るためだ。私がそれを出さなければ、まさか仕事をしなくなるということではあるまいな?」と叱責したそうです。

これについて、中国政治と法律に詳しいオーストリア・ウィーン大のリン・リー教授は、「党首脳部からの指示は、党の方針や規則よりも強制力がある。なぜなら、それらは特定の問題について、指定された機関や担当者に対処するよう求めているからだ。この慣行は、2019年に採択された党の通達によって強化された。そこには、どのような状況になれば、幹部たちが上司の指示を仰いで意思決定すべきかが明記されている……また、習近平氏から個人的な指示を受けた者は、その実行に向けた作業の進捗状況を報告するよう規定されている」と党幹部の萎縮ぶりを説明しています。

また、アメリカ・シカゴ大学の楊大力教授も「習近平氏が文書による指示に依存しながら官僚機構を厳しく管理しているため、官僚はリスクを取ることを嫌うようになった……習近平氏とその仲間たちは、たくさんの文書による指示を出しており、人々はそれを待つのが自然になっている。反腐敗運動と政治的な教化によって、習近平氏は党全体を支配下に置くことに成功したが、その結果、みなが非常に用心深くなっている」と分析しています。

つまり、習近平主席の「一強支配」が長期化し、次々と出される文書指示がますます重要となり、幹部は徹底して「指示待ち族」となることでリスク回避を図っているということです。

習近平主席はこうした態度に不満を示した訳ですけれども、トップが殆どの権限を握る独裁政治になれば、こうなるのも当然の帰結です。

それを背景に、今回の豪雨災害を振り返ってみると、既に当局が「指示待ち族」であったがために、却って被害を拡大させた可能性も拭えません。その後の隠蔽もまた然りです。

7月28日のエントリー「東京五輪の成功は北京五輪のカードになるか」でも少し触れましたけれども、こんな状態で北京冬季五輪がまともに運営できるのか。

徐々に盛り上がりを見せている東京五輪がどういう結末を迎えるのか分かりませんけれども、その出来如何では、習近平主席に対する大きなプレッシャーになるのではないかと思いますね。』

中国豪雨で記者に嫌がらせ

中国豪雨で記者に嫌がらせ
外国人クラブが懸念表明
https://nordot.app/792857335181049856?c=39546741839462401

『【上海共同】中国外国人記者クラブ(FCCC)は28日までに、河南省を襲った豪雨を取材した複数の記者らが現場などで住民に嫌がらせを受けたとして「非常に懸念している」とする声明を発表した。米紙ロサンゼルス・タイムズと独公共放送ドイチェ・ウェレの記者らが取材中に群衆に包囲され、カメラと服をつかまれたこともあった。

 中国外務省の報道官は海外メディアの報道をたびたび「偽ニュース」「中国を中傷し攻撃している」と批判。ナショナリズムの高まりが外国人記者への敵意につながっている可能性もあるとされる。

 当局が一般市民を装っているとみる報道関係者もいる。』

人工降雨で気象制御、新興国動く

人工降雨で気象制御、新興国動く 摩擦や環境影響に懸念
国際ルールなく
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS29DPY0Z20C21A6000000/

『一部の新興国が人為的に雨を降らせる技術などを使った「気象制御」に乗り出している。中国は2025年までに国土の約6割で人工降雨技術を活用する計画を立案し、エチオピアも乾燥地帯での農業開発に活用する。干ばつの減少や農業生産の拡大につなげる狙いだが、国際ルールは未整備で、地球環境への影響や国家間の水資源争奪を懸念する指摘が多い。

UAE、猛暑を抑制

「いい雨だ」――。アラブ首長国連邦(UAE)の国立気象局は18日、北東部の都市で激しい雨が降る映像を公開した。英インデペンデント紙などはUAEが50度近くの猛暑を抑えるために人工的に雨を降らせたと報じた。現地メディアによると、一部都市では車の運転が困難になるほどの大雨に見舞われたという。

人工降雨は気象制御の一種で、航空機で化学物質を雲にまいて雨を降らせる。第2次世界大戦直後に米国で技術開発が進んだとされる。世界気象機関(WMO)の17年の調査によると、世界で50カ国以上が挑戦している。ドローンなどの技術革新により、その取り組みが近年加速している。

中国、国土の6割で

中国は21年1月、同国初の気象制御ドローン「甘霖-I」の試験飛行に成功した。「恵みの雨」という意味で、従来の有人航空機に比べ、より低いコストで効率的に運用できるのが強みという。

このドローン開発は、中国が20年末に発表した大規模な気象制御計画の一環だ。計画では25年までに国土の約6割、日本の面積の約15倍に相当する550万平方キロメートルで人工的に雨や雪を降らせる能力の獲得を目指すという。史上最大級の気象制御プロジェクトとなるもようだ。当局者は「35年までに中国の気象制御は世界的に進んだレベルに到達する」と自信をみせる。

エチオピア、農業に活用

国営のエチオピア通信社によるとエチオピアも4月、人工降雨技術の実証実験を行った。農業生産を増やすことが目的で、アビー首相は「乾燥地帯の生産性を上げたい」と期待する。タイは専門部署「王立人工降雨局」が関連技術の活用に力を入れていて、関連予算を過去5年間で約3割増やした。22年までに国内に7カ所の降雨センターを設け、37年までに干ばつの影響が出る地域の98%で水不足を解消することを目指す。メキシコでは山火事消火に使われた実績もある。

新興国で気象制御への関心が高まる背景には、干ばつなど異常気象が原因の経済損失が膨らんでいることがある。農業生産が落ちれば、飢饉(ききん)や食糧価格の高騰にもつながる。一国の社会を不安定化させる要因にもなりうる。

国連食糧農業機関(FAO)が3月に発表した報告書によれば、自然災害の年間発生率は足元で1970~80年代の3倍以上に増加した。過去10年間の自然災害による経済損失は年平均約1700億ドル(約18兆8700億円)に及ぶ。2000年代から気象災害が大幅に増え、農業への打撃は特にアジアやアフリカ、南米の新興国に集中している。

(バンコク=岸本まりみ、鈴木淳)

見えぬ効果・副作用 中国の計画に反発相次ぐ

人工降雨などの気象制御は、地球温暖化対策として技術開発が進むが、地球環境や生態系への影響は十分には解明されていない。使い方を誤れば、地球環境を破壊しかねず、倫理上の課題を指摘する声は大きい。

スウェーデン宇宙公社は3月末、米ハーバード大による「ソーラー・ジオエンジニアリング(太陽気候工学)」の実験を実施しないと発表した。高度20キロメートルの成層圏にエアロゾル(微粒子)を散布して膜をつくり、地表に届く太陽光を弱めて温暖化を抑制することを目指す実験の一環で、スウェーデン北部の宇宙基地から実験用の気球を打ち上げる予定だった。

環境団体や先住民団体から強い批判が出たことが背景にある。先住民団体のサーミ評議会は2月、「(実験は)壊滅的な結果を招くリスクがある」として実験に強く反対していた。

気象制御の効果や副作用は未知の部分が多い。比較的研究の歴史が長い人工降雨でも、意図した効果を得ることは難しい。中国のSNS(交流サイト)によると、2018年に中国山東省青島で豪雨が続いた。直前に行われた上海協力機構首脳会議の際に、化学物質で雲を消す「消雨弾」を大量に打ったことが、その後の天気に影響したとの指摘もある。

国際ルールも未整備だ。気候工学に関しては国際機関や政府などが技術を公共財として規制する「オックスフォード原則」が提唱されているが、国際的な監督組織や規制づくりは遅れている。

国家間の摩擦を生む可能性もある。中国が大規模気象制御計画を発表すると、インドなどの現地メディアで「大きな脅威」「国際的な紛争につながる」と反発の声が相次いだ。18年にはイランの軍事組織幹部が「雨雲を盗んでいる」と人工降雨に取り組むイスラエルを非難した。

米ピュー・リサーチ・センターが4月に米国で実施した調査では、気候工学や人工降雨に関して、7割超の回答者が懸念を表明した。気象制御の実施には市民への十分な説明など、透明性の確保も欠かせない。

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中空麻奈
BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部 副会長

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別の視点 技術の進歩は受け入れるべきだ。月に人が行き、山を削って土地を埋め立てる。人間の欲望と技術進展が合致して成し遂げた人間界の“成果”だが、原始人から見ればそれも自然に対する冒涜であったはず。こうした欲望は今も続く。不治の病を止めたい、自然災害のリスクを減らし損失も最小化したい、など。これらが遺伝子組み換えや気象制御で可能だとすれば、これまでの技術の進歩がよくてこれらがだめな理由はないのではないか。しかし、だ。神の領域に人間はどこまで立ち入ってよいのかはよく考えねばならない。四季の喪失からの文化的発展の阻害から、公害や副作用、国際的軋轢まで、問題は大き過ぎる程大きい。
2021年7月27日 9:18いいね
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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員

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分析・考察 気候制御は、世界の農業開発の最重要課題である干ばつ対策への大きな効果が期待されると思います。アフガニスタンで命を賭して中村哲医師が作り上げてきたものも、乾いた大地に水を通す灌漑施設でした。一方で、囲み記事で指摘されるように、独善的な気候制御は他国に副作用をもたらし、新たな紛争をもたらすリスクもあるようです。今後、気候制御の技術の進展のなかで、国際ルールと協力体制の整備が喫緊に必要となる分野だと思います。
2021年7月27日 8:17いいね
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授

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別の視点 人間活動はこれまで意図せず大気に影響を与えてきたが、気象制御は能動的に意図する方向に大気に影響を与えようとするもの。しかし、大気は循環し、バランスを取ろうとするので、一か所で変化が起きれば、それは他の場所での変化を引き起こす可能性が高い。こうした変化がバタフライ効果でどんどん大きくなっていけば、取り返しのつかないことになる。現状ではリスクの大きな事業であり、短期的な利益のために長期的な損失を生み出す可能性があることに十分留意する必要がある。
2021年7月27日 11:14いいね
2 』

インドの洪水死者数が増加する中、生存者を必死に捜索

インドの洪水死者数が増加する中、生存者を必死に捜索
https://www.aljazeera.com/news/2021/7/24/at-least-76-killed-in-india-heavy-monsoon-rains-govt

『2021年7月24日

(※ 翻訳は、Google翻訳文)

インドの救助隊は、豪雨が西部マハラシュトラ州を襲い、土砂崩れ、洪水、建物の崩壊を引き起こし、数十人の死者を出した後、生存者を必死に捜索する中で泥や破片をくしゃくしゃにしました。

州政府は土曜日の声明の中で、木曜日以降の複数のモンスーン関連事故の死者数は少なくとも76人に上り、数十人が行方不明になったと述べた。他の報告によると、死者数は100人を超えたという。

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「州の各地での集中豪雨は、しばしば満潮と一致し、ダムからの排出も様々な地域につながった.「それによって浸水し、複数の地区で洪水が発生しました」と、声明は言いました。

土砂崩れが数十軒の家屋を埋めたムンバイ南部の大きな被害を受けたライガドでは、少なくとも47人が死亡し、53人が泥の層の下に閉じ込められる恐れがあった。

豪雨により、サヴィトリ川は土手を破裂させ、マハドの町は道路で完全にアクセスできなくなり、恐ろしい住民は膨れ上がる水から逃れるために屋上や上層階に登るように促しました。

洪水で立ち往生した人々を避難させるために、陸軍、海軍、空軍を含む合同救助活動が進行中でした。しかし、彼らの活動は、ムンバイとゴアの間の主要幹線道路を含む道路を遮断する高い水位と地すべりによって妨げられました。

マハラシュトラ州ではこれまでに9万人近くが避難している。

ムンバイから250km(160マイル)のチプルンの地域では、ヴァシシュティ川があふれ、道路や家屋を水没させた24時間の絶え間のない雨の後、水位は木曜日に6メートル(20フィート)近くに上昇しました。

マハラシュトラ州のウッダフ・タッケレイ首相は、救急隊員は道路や橋の損傷のためにチプルンの遮断地区に到達するのに苦労していると言いました。

「我々は命と財産を救うために必要なことは何でもする」と彼は記者団に語った。「この災害は、東のナグプルから西のマハバレシュワールまで、州全体を襲った。雨は前例がなく、予期せぬ緊急事態に直面しています。

海軍は、ゴムボート、ライフジャケット、ライフブイを装備した7つの救助隊を被災地に配備し、専門のダイバーとヘリコプターを配備して住民を空輸しました。

インドの気象局は、州内のいくつかの地域に対して赤い警報を発し、今後数日間豪雨が続くことを示している。

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洪水や土砂崩れは、6月から9月の間のインドのモンスーンシーズンに一般的であり、何日ものノンストップ雨の後、建設されていない建物や壁が座っていることがよくあります。
当局によると、金曜日の夜明け前にムンバイの貧しい地区で建物が倒壊し、4人が死亡した。

この事件は、少なくとも34人が命を落としてから1週間も経たないうちに、いくつかの家が崩壊した壁と市内の土砂崩れによって押しつぶされてしまい、起こった。

4月に発表されたポツダム気候影響研究所(PIK)の報告によると、気候変動はインドのモンスーンをより強くしている。

報告書は、世界人口の5分の1近くに影響を与える食料、農業、経済に深刻な影響を及ぼす可能性があると警告した。

出典:アルジャジーラと通信社 』

水は中国に革命を起こすか

水は中国に革命を起こすか
https://kotobukibune.at.webry.info/202107/article_23.html

※ これは、ドイツ・ベルギーでの洪水の画像のようだ…

『1.千年に一度の暴雨

中国で起こっている記録的豪雨の被害が拡大しています。

中国中部の黄河のほとりに位置する人口1200万人の河南省鄭州市では、洪水などによる死者33人、8人が行方不明。20万人以上が避難しています。

地下鉄の駅やトンネルが浸水。数百人が電車内に閉じ込められ、車両によっては、水位がかかとから腰、首の高さまで徐々に上昇する場所もありました。パニックに陥った乗客が上に伸び上がって空気を求めたり、背の低い人を引き上げて助けたりしました。

ネットでは、現場の様子が続々と動画で上がっていて、とんでもない状況になっていることが分かります。

22日現在、鄭州市の広域で交通が麻痺し、冠水が深刻な一部地域では救援活動が難航しているようです。

鄭州の気象局は「千年に一度の暴雨」だとして、警戒を呼びかけています。中国メディアによると、鄭州市では、20日午後4~5時の1時間で201.9ミリの雨が降り、中国全土での観測史上最大を記録。17日以降の3日間で、なんと鄭州市の年間雨量にほぼ匹敵する617ミリの雨量を計測したそうです。

2.自然は都市圏構想を上回る

河南省は、河北省、山東省、山西省、安徽省の一部を加えた中原経済圏構想を担う主体として位置づけられ、国策として開発が進められてきましたけれども、河南省の省都である鄭州市は、中国の発展を支える意味で重要な役目を担っています。

中国人の世帯所得は2010年から2018年にかけて大きく伸びました。年間収入は138000元(約200万円)から197000元(約300万円)の人口が3400万人から3億1100万人に増え、更にその上の階層になる年収197000元以上297000元(約430万円)は、1000万人から6300万人に増加しました。

この二つの層は、大体、中流階級と見られているのですけれども、既にこの中流階級が4億人近くいる訳です。

この人達は、生活の質的向上を求め始めており、その要求に応えるためには、中流階級の生活の舞台として、効率の高い近代都市が必要になっているのですけれども、この4億に対してそれを収容できるだけの都市が圧倒的に足りないのが現状です。

そこで、既存の「超大都市」とは別に、それに次ぐレベルの大都市およびその周辺の都市を連携し、一線級都市と肩を並べる「世界級」の都市をつくろうという「都市圏」構想が生まれました。

現在、その「都市圏」構想の中核を担う地方主要都市として次の都市が挙げられます。
①成都(1.5選都市)
②武漢(1.5選都市)
③鄭州(1.5選都市)
④西安(1.5選都市)
⑤長沙(1.5選都市)
⑥厦門(1.5選都市)
⑦北京(1選都市)
⑧上海(1選都市)
⑨広州(1選都市)
⑩深圳(1選都市)
⑪青島(1.5選都市)
⑫瀋陽(1.5選都市)
⑬杭州(1.5選都市)
⑭天津(1.5選都市)
⑮重慶(1.5選都市)

中国では首都およびそれに準じる機能を持つ都市を「1選都市」、各省や自治区の省都およびそれに準じる都市で有力なものを「1.5選都市」という具合に都市をランク付けして呼ぶことがよくあるそうです。

これらの中でも四川省の成都、湖北省の武漢、陝西省の西安、河南省の鄭州など内陸部の都市は近年目覚ましい発展を遂げ人口が急増、都市のGDPも大幅に増加しています。

けれども、偶然なのか必然なのか、近年中国を襲う、水害その他の災害は見事にこれらの都市を直撃しています。

昨年は、成都、武漢、西安が大洪水に見舞われ、今年は鄭州がやられました。

いくら金を掛けて都市開発を進めたとしても、今回の鄭州の豪雨のように、一年分の雨が三日で降ってしまう程の雨はさすがに都市計画には入っていなかったと思われます。

昨年から中国を襲う水害は、中国の中産階級を痛めつけているともいえます。

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3.決壊するダム

豪雨の被害はそれだけではありません。ダムも決壊しています。

7月18日、内モンゴル自治区フルンボイル市では、永安ダム、新発ダムの2つのダムが相次いで決壊しました。

中国メディアによると、上流にある別のダムがあふれ、大量の水が流れ込み決壊したとのことで、現地では事前に人々を緊急避難場所に移動させていたお陰で、死傷者の報告は今のところありませんけれども、茶色く濁った水は下流の市街地に達して多くの住宅や農地が水没しました。

地元の当局はボートや特殊車両を使って浸水した家などに取り残された市民の救助にあたり、19日までに約1万7000人が被災したということです。

現地では22の橋が流失し、高速道路も16キロにわたって通行できない状態と報告されています。

また、河南省洛陽にある伊河灘ダムでは、長さ20メートルにわたって決壊した堤防に対し軍の部隊が土嚢を積み上げて補強をしていたのですけれども、水圧でダム全体が崩壊する危険性が高まったため、21日、水位を下げるためにダムの一部をダイナマイトで爆破し緊急放流しています。

いやはや大変な状況です。

4.水が革命を起こす

この状況に、習近平国家主席は、21日、「水害対策は重要な段階に入った。各級の幹部は終始、人命と財産の安全確保を最優先に位置付け、陣頭指揮を執り、水害対策と救援活動を速やかに組織し、被災者を適切な場所に避難させ、二次災害を厳重に防ぎ、人的・物的被害を最小限に食い止めなければならない。中国人民解放軍と武装警察部隊は地方の災害救援活動に積極的に協力しなければならない。洪水干ばつ対策本部、応急管理部、水利部、交通運輸部が統一的な計画と協調を深め、災害リスクの点検と排除に一層努め、重要インフラの防護を強化し、降雨・台風・山津波・土石流などの早期警戒・予報のレベルを高め、交通の整備と誘導に力を入れ、各種の水害対策と救援措置を綿密かつ着実に実施しなければならない」と指示しました。

更に習近平主席は「各地域と各関係部門は水害対策と救援活動にしっかりと取り組むと同時に、生産と生活の秩序も速やかに回復させなければならない。被災者の救援と衛生・防疫対策をしっかりと実施するとともに、被災による貧困への逆戻りや『大災害後の感染症の流行』を防がなければならない」と強調しています。

被害が出ている河南省鄭州には、自動車関連などの日系企業およそ10社が進出しているのですけれども、21日には日産自動車の合弁会社の工場が生産を停止。一部の企業では、従業員が出勤できないため休業となったほか、施設の一部が水につかるなどの被害が出たということです。

中国政府は2018年3月に、災害リスク管理と総合的な防災の維持や災害救助から防災への移行、自然への対応に伴う社会の総合的な防災能力の向上災害を目的とする総合的な危機管理省庁「応急管理部」を創設しているのですけれども、この「応急管理部」が先日、今年上半期の自然災害による損失について集計結果を発表しています。

それによると、今年上半期の自然災害は風・雹、洪水、地震が主で、干ばつ、低温・凍結、降雪などもさまざまな程度で発生し、各種自然災害により延べ2801万9000人が被災し、死者・行方不明者は156人、緊急避難をした人は延べ29万7000人としています。

発表では、昨年同期に比べ、被災者数、死者・行方不明者数、倒壊家屋の軒数、直接的な経済損失はそれぞれいくらか減少したということですけれども、おそらく今回の豪雨・洪水被害が加わることを考えると、年間の損失は去年を超えることも予想されます。

去年の今年でこの水害です。

去年の水害の時でも、習近平国家主席は、「人民の生命と財産を保護せよ。人民解放軍と武装警察が災難防止業務に積極的に参加せよ……各地域と部門が洪水防止業務に力を注げ……以降の早急な生産回復計画も立てなければならない」と述べていました。果たして、そこからどこまで回復したのか実際のところは分かりませんけれども、今回のような何十万人も被災するような洪水被害が続く上に、人民の救済もままならないとなると、人民の怒りがいつ共産党政府に向かうか分かりません。

中国共産党の第1回党大会初日である1921年7月23日を目前にこの大豪雨に洪水。共産党政府に対する”天意”とみる人もいるのではないかと思いますし、ここまでくると、「水の革命」というか、もはや”水が革命”を起こしてしまうのかもしれませんね。 』

気候変動とコロナで食料不足深刻 20年飢餓人口8.1億人

気候変動とコロナで食料不足深刻 20年飢餓人口8.1億人
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1900S0Z10C21A7000000/

『【ウィーン=細川倫太郎】気候変動と新型コロナウイルス禍が世界で深刻な食料不足をもたらしている。国連によると、2020年は世界人口の1割に相当する最大8億1100万人が飢餓に苦しんだ。農作物の不作や輸出制限で食料価格が高騰しており、飢餓人口は一段と増える恐れがある。

アフリカの島国マダガスカル南部では過去40年間で最悪の干ばつに見舞われ、農作物の収穫が困難になっている。国連世界食糧計画(WFP)によると、114万人以上が食料不足に陥り、このうち1万4000人は深刻な飢餓の危機に直面している。何千人もの人々が食料を求めて移住したり、樹木の皮などを食べて飢えをしのぐといった状況が続く。

6月に現地を訪問したWFPのビーズリー事務局長は「この地域は気候変動の引き金になることをしていないのに、最も高い代償を払っている」と警鐘を鳴らしている。同国の緊急の食料支援のため、8000万ドル(約88億円)近くが必要と訴える。

ホンジュラスやニカラグアなど中米4カ国では、飢餓人口が18年の220万人から直近では800万人近くまで増加している。20年11月に大型ハリケーン「エタ」と「イオタ」が中米を直撃し、農場や住居が破滅的な被害を受けた。ブラジルやアルゼンチンも天候不順に悩まされ、トウモロコシなどの生産に悪影響が及ぶ。

大型ハリケーンによって甚大な被害を受けたバナナ農園(ホンジュラス西部のラ・リマ)=AP

コロナ禍も飢餓の大きな原因だ。社会保障制度が不十分な途上国では、多くの国民がコロナ禍で所得の減少や失業に見舞われている。航空便の減少や移動制限で食料支援も行き届きにくい。世界有数の穀物輸出国であるロシアは国内消費者を保護するため小麦などの貿易を制限し、国際的なサプライチェーン(供給網)も不安定になっている。

国連5機関が7月にまとめた報告書によると、地域別の飢餓人口はアジアが4億1800万人と最も多く、アフリカが2億8200万人、中南米が6000万人。アフリカは人口の21%が栄養不足で、他地域の2倍以上いる。国連は30年までに「飢餓ゼロ」を掲げるが、このままでは同年でも約6億6000万人は飢餓状態にとどまると警告する。

天候不順による需給逼迫などから、食料価格は高騰している。国連食糧農業機関(FAO)が算出する世界の6月の食料価格指数(14~16年=100)は平均124.6と、1年前より3割以上高い水準だ。特に穀物や植物油の値上がりが目立つ。主食のパン価格の高騰に苦しむ民衆の不満が背景にあった中東の民主化運動「アラブの春」が起きた11年の130台が視野に入っている。

食料インフレの加速は家計を直撃し、主食を輸入に頼る途上国にとっては大打撃となる。飢餓は社会不安や紛争を引き起こし、それがさらなる貧困をまねく悪循環に陥りやすく、国際社会の対策は急務になっている。国連は9月、世界各国の首脳を集めて「食料システムサミット」を開催し、食料の生産や流通の安定について議論する。 』

習近平総書記が水害対策で指示 常に人々の安全を第一に

習近平総書記が水害対策で指示 常に人々の安全を第一に
http://j.people.com.cn/n3/2021/0721/c94474-9874934.html

『習近平中共中央総書記(国家主席、中央軍事委員会主席)が水害対策・災害救助活動について重要な指示を出した。新華社が伝えた。

習総書記は「このほど、河南省などで豪雨が続き、鄭州などで深刻な水害が発生し、いくつかの河川が警戒水位を超え、決壊したダムもあり、一部の鉄道が運行を停止し、フライトがキャンセルされ、死傷者と物的被害が出ており、水害対策は非常に厳しい状況にある」と指摘。

「現在はすでに水害対策の重要な時期に入っている。各級の指導幹部は常に人民大衆の命と財産の安全を第一にし、自ら先頭に立ち、陣頭で指揮し、迅速にチームを組織して水害対策と人命救助にあたり、被災者を適切に避難させ、二次災害の発生をしっかりと防ぎ、死傷者と物的被害を可能な限り抑える必要がある。解放軍と武装警察の部隊は地方政府の災害救助・緊急危険回避活動を積極的に支援する必要がある。国家洪水・干害防止総指揮部、応急管理部(省)、水利部、交通運輸部は統合的調整を強化し、潜在的災害リスクの巡回検査と危険排除を強化し、重要インフラの安全確保を強化し、降雨・台風・地滑り・土石流などの早期警戒予報水準を高め、交通整理の取り組みを強化し、水害対策・災害救助の各措置をしっかりと行う必要がある」と強調した。

習総書記はまた、「各地区、各関係部門は水害対策・災害救助活動をしっかりと行うと同時に、できるだけ早く生産・生活秩序を回復し、被災者に対する支援・救助、衛生・防疫活動を着実に成し遂げて、水害による再貧困化の防止や感染症対策をしっかりと行う必要がある」と指示した。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年7月21日』

「1000年に1度」の大雨 死者12人―中国河南省

「1000年に1度」の大雨 死者12人―中国河南省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021072100173&g=int

『【北京時事】中国中部の河南省で17日から大雨が続き、省都・鄭州市の気象局は20日夜(日本時間同)、「1000年に1度」の大雨との見解を示し、警戒を呼び掛けた。中国メディアによると、市内の広い範囲が冠水し、市中心部だけで12人が死亡。一部の町は深さ約2メートルの水で覆われ、携帯電話がつながらなくなっており、被害はさらに拡大する可能性がある。

〔写真特集〕水害の脅威

 鄭州では20日午後4時から同5時までの1時間雨量が200ミリを超え、観測史上最大を記録。17日からの3日間でほぼ1年分の雨が降った計算になるという。』

中国、大雨で地下鉄浸水 河南省鄭州、死者も

中国、大雨で地下鉄浸水 河南省鄭州、死者も
https://www.sankei.com/article/20210721-QAGBWNQ4HNLVHIBB6KHT6KM5JM/?ownedutm_source=owned%20site&ownedutm_medium=referral&ownedutm_campaign=ranking&ownedutm_content=%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%80%81%E5%A4%A7%E9%9B%A8%E3%81%A7%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E6%B5%B8%E6%B0%B4%20%E6%B2%B3%E5%8D%97%E7%9C%81%E9%84%AD%E5%B7%9E%E3%80%81%E6%AD%BB%E8%80%85%E3%82%82

『中国メディアによると、中国河南省鄭州市で20日、記録的な大雨で広範囲が冠水し、家屋などに大きな被害が出た。地下鉄が浸水して車内の乗客が胸まで水につかり、消防隊が救助した。1人が死亡し、行方不明者が2人いるという。

1時間に200ミリ超の雨を20日午後に観測した。地下鉄駅や線路に濁流が入り込み、乗客らは車内に閉じ込められた状態で水につかった。車両上部に開けた穴から助け出されたという。

鄭州市は河南省の省都で、黄河の流域に位置する。日産自動車が生産拠点を構える。

家屋の損壊や停電なども相次いだ。あちこちで道路の冠水や陥没などの被害が出た。車が流されたり店舗やオフィスも浸水したりした。国営通信、新華社は「歴史的な強い雨」だと伝えた。(共同)』

2万4000人が避難、遼寧省で大雨

2万4000人が避難、遼寧省で大雨 24のダムで常時満水位超え
https://www.afpbb.com/articles/-/3356853?pid=23535477

『【7月15日 CGTN Japanese】遼寧省(Liaoning)では12日から多くの地域が激しい雨に見舞われ、局地的に非常に激しく降っています。現在、続いている強い降雨の影響で、遼寧省の全省で24のダムが常時満水位(平常時にダムが流入してくる水を貯留する際の最高水位)を超えています。

 遼寧省洪水・干ばつ防止指揮部によりますと、今回の遼寧省の強い雨は12日朝から始まり、最初に降り始めたのは遼寧省西部の葫芦島や朝陽などでした。その後も西から東へゆっくりと移動し、現在も継続中だということです。13日午前6時から14日午前6時にかけて、遼寧省の大連(Dalian)、鞍山(Anshan)、錦州(Jinzhou)、阜新(Fuxin)などで次々と大雨や豪雨となり、局地的に非常に激しい雨が降っており、うち、最大雨量は庄河市(Zhuanghe)塔嶺鎮(Taling)で243.4ミリ、1時間の最大雨量は庄河市塔嶺鎮で89.0ミリとなりました。

 14日午後2時までに、全省の危険回避移転人口は2万4585人となり、内訳は鞍山2万2615人、錦州209人、遼陽123人、朝陽402人、葫芦島1236人です。また、災害状況の報告はまだ受けていないとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News』

大雨で地滑り、30人死亡 インド西部ムンバイ

大雨で地滑り、30人死亡 インド西部ムンバイ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1908I0Z10C21A7000000/

『【ムンバイ=ロイター時事】インド西部の金融都市ムンバイ郊外で、大雨による地滑りで複数の家屋が倒壊し、少なくとも30人が死亡した。地元当局が18日、明らかにした。地元テレビは救助隊が手で土砂を掘り、遺体を捜す様子を報じた。当局によると、犠牲者は増える恐れがある。

終日の大雨で、ムンバイ各地で洪水が発生し、鉄道も止まった。丘の下の小さな家6軒が互いに折り重なって倒れた地区もある。モディ首相はツイッターで哀悼の意を示し、支援を約束した。』

欧州洪水、なぜ被害は拡大したのか

欧州洪水、なぜ被害は拡大したのか 小さな川、一気に増水―避難遅れ地下室で犠牲も
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071800337&g=int

『【ベルリンAFP時事】西欧を襲った洪水被害は「破局を迎えた」「まるで戦場」と「前代未聞」の被害が次々と報じられている。なぜこれほど被害は拡大したのか。疑問は多い。

欧州洪水、死者180人超 メルケル独首相、被災地入り

 ◇大量の雨雲滞留

 「被災地の上空では、大量の雨雲が寒気に捕らえられ4日にわたって滞留していた」。フランスの気象学者ジャン・ジュゼル博士は14、15両日の豪雨前を振り返った。
 ドイツ気象当局によると、14日夜を挟んで100~150ミリの降水が被災地を襲った。この地域にとっては2カ月分に相当する雨が一夜のうちに降った。降水に詳しいドイツの学者カイ・シュレーター博士は「降雨量だけでなく、激しさという点でも例外的だった」と述べた。
 被災地で目立つのは、小さな河川や支流の沿岸だ。ドイツ西部の被災地ノルトライン・ウェストファーレン州のラシェット首相は「ライン川は洪水には慣れていた」と大河川周辺の自治体には被害が少ない点を認めた。シュレーター博士は「もう少しゆっくり水が増えてくれていれば(避難の)準備の時間もあったはずだ」と悔やんだ。洪水への備えが弱かった小さな河川沿いの村を急激な増水が襲い、大きな被害を生んだ。
 こうした自治体では避難指示も遅かったと非難される。英レディング大のハナ・クローク教授は「気象当局の警告は出ていた。しかし、どこまで危機感をもって受け止められていたか。準備は不適切だった」と指摘した。
 地下室で犠牲になった住民も多かった。ドイツ内務省災害援助局(BBK)のシュスター局長は独紙ビルトに対し「豪雨のときは二つの鉄則がある。水が入って来るから、まず地下室にいてはいけない。次に電気は直ちに切ってほしい」と訴えた。

 ◇温暖化で場外乱闘

 コンクリートやアスファルトで固めてきた市街地の整備にも危険が指摘される。被災した各地には14日以前から雨の日が続き、雨を吸収する土壌の力は限界に近づいていた。ジュゼル博士は「都市化が進んだ影響は大きい。40年前だったら、こうはならなかった」と嘆いた。
 一方、欧州の政界では今回の被災の原因を地球温暖化に結び付ける声が相次いでいる。9月のドイツ総選挙で環境保護派に有利に働くとみられ、浮動票を失うと危機感を強める極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は、被災を「食い物にして」各党が自派の気候対策を売り込んでいると非難した。
 シュレーター博士は「今回の被災と地球温暖化が関係しているのか確信をもって言うことはまだ誰にもできない」と被災地そっちのけの場外乱闘をいさめた。ただ、温暖化すれば水の蒸発は増え「大気中の水分も増す」と指摘。「こうした災害は地球温暖化の結果、もっと増える」という一般論は肯定した。』