キユーピー、ロボも作る 中小食品の人手支える データ集め自動で盛り付け

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ1043D0Q1A310C2000000/

『キユーピーが生産性の低い食品業界を変えようとしている。画像データを駆使した総菜の自動盛り付けロボット、原料の検査装置を開発し、人手が足りない地方の中小食品会社に提供する。食料品製造業は従業員数で製造業最大の産業だが労働生産性が低い。マヨネーズだけでなくロボも作り、食品だけを売る会社からの脱却を目指す。

「ウィーン」。平底のケースに積まれた山盛りのポテトサラダに向かってロボのアームが伸びる。器用にポテトサラダ…

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器用にポテトサラダをつかむとプラスチックの容器に次々と盛り付けし、量もほぼ均等になった。これはキユーピーが東京都府中市の研究施設で開発を進める総菜の自動盛り付けロボットだ。

ロボの動きをよくみると、アームがつかむのは山盛りのポテトサラダの一番高く積み上がった部分だ。ケースの上に小型カメラが設置され、人工知能(AI)でポテトサラダの容量を3次元(3D)で把握する。これなら闇雲にポテトサラダをつかむことなく、個別の容器に盛り付けることができる。

ドレッシングなど液体の食品は、定量を注ぐだけなので自動化は簡単だ。一方で総菜のように形状が一定でない食品の盛り付けは難易度が高く、人手に頼らざるを得ない。キユーピーによると、ポテトサラダの場合、ジャガイモの皮むきなど様々な工程があるが、盛り付けにかかる作業人員は全体の6割程度を占める。これをロボに置き換えようとしている。
ポテサラで学習

キユーピーはAIに、ポテトサラダだけで数百の画像データを学習させた。まず大きなケースの中をポテトサラダで満杯にし、人手で盛り付けて総菜がどんどん減っていく様子を何度も撮影した。キユーピーは調味料だけでなく総菜事業もてがけており総菜作りの知見がある。撮影する角度や明るさを変え、数百種類の画像データを集めた。

さらにAIにデータを学ばせる「アノテーション」と呼ぶ作業で、白くてわかりにくいポテトサラダとケースの境界を把握できるようにした。数百のデータと3Dカメラを連動させ、山積みのポテトサラダの形が変わっても狙った場所をアームでつかめるようにした。

総菜の盛り付けは自動化が難しく手作業で行っている(キユーピーの工場)

1つの容器に盛り付ける時間は十数秒で、現時点でロボは試作機だが、誤差は10グラム程度で済んでいる。「人手じゃないと無理だと思っていた作業だが、容器によっては人手よりも早く盛り付けられる」(キユーピーの生産本部未来技術推進担当の荻野武テクニカル・フェロー)

2021年度にはラインを使った本格的な実証実験に入り、ロボの低コスト化に挑む。22年度にはキユーピーの総菜工場に導入する。キユーピーは300種類の総菜を作っており、いずれはポテトサラダ以外の総菜でも活用する方針だ。

キユーピーがポテトサラダなどを盛り付ける自動ロボに挑むのは理由がある。マヨネーズなどの調味料の販売を伸ばすには、調味料を使う食品会社の生産性改善が不可欠と考えている。

食品業界では味の素のような大手上場企業は自ら生産性改善を進めるが、多くの中小は人手不足が深刻で生産性も低い。キユーピーの業務用調味料を使う中小などがじり貧になれば、連結売上高(21年11月期予想で4000億円)の9割近くを国内で稼ぐキユーピーの事業基盤も揺らぎかねない。新たな収益源を模索する必要がある。

検査装置を外販

キユーピーは調味料や総菜だけでなく、データを活用した自動化のノウハウ提供に動く。17年には原料を自動で検査する装置も開発した。ベルトコンベヤーで流れる野菜のデータが必要なため、ジャガイモだけでも100万通りの良品の画像を撮影し、データを蓄積した。変色や変形といった不良品を発見すると空気を吹き付けて取り除くことで、原料検査を自動化できる。装置価格を海外製の10分の1と割安にし、外販もする。

いずれは原料検査装置、盛り付け自動ロボを組み合わせ、中小の食品会社に割安な自動化システムを提案する。システムには総菜など日配品の受発注履歴や天候、イベントによる需要予測をするためのデータも使う。

キユーピーは総菜について、購買履歴などの約30万件のデータを保有している。ここに中小食品会社を含めた様々なデータを組み合わせ、多くの企業が共有できるようにする。

人手不足の食品業界全体の生産性改善を実現できるかどうか。盛り付けロボなどデータを活用したキユーピーの自動化ビジネスが試金石になる。

生産性、製造業平均の5割

経済産業省の2019年の工業統計調査によると、食料品製造業の従業員数は114万人と製造業で最も多く、製造業全体の15%を占める。製造品出荷額も29兆円超で、輸送用機械器具製造業(70兆円)などに次ぐ規模となっている。
一方、18年度の企業活動基本調査をみると、食料品製造業の労働生産性は654万円となっており、製造業平均(1170万円)の5割強にとどまる。食品メーカーは中小企業が多く、導入コストの高いロボットによる自動化などが進んでいない。

厚生労働省によると、求人してもどのくらい必要数に足りないかを示す欠員率は「食料品、飲料・たばこ・飼料製造業」が2.1%と全製造業の(1.7%)より高く、人手不足感は強い。いかに安いコストで自動化を進め、生産性を上げられるかが長年の課題となっている。(逸見純也)

カセットテープの発明者Lou Ottens氏が逝去

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1311421.html

『海外メディアBBCらが報じたところによると、カセットテープ(コンパクトカセット)の発明者として知られるオランダのLou Ottens氏が3月6日(現地時間)に地元で亡くなった。享年94歳。

 同氏はPhilipsに入社し、コンパクトカセットを発明した。コンパクトカセットは互換性を厳守することを条件に、基本特許を無償公開したことで事実上の標準規格となった。その後ソニーの「ウォークマン」が対応、その記録的なヒットにより、人類が音楽を楽しむスタイルに多大な影響をもたらした。

 同氏はその後、CDの開発にも携わっている。コンパクトカセットはこれまでに累計1,000億個、CDは累計2,000億枚出荷されているという試算がある。』

第5章 コンパクトカセットの世界普及
第1話 コンパクトカセットの世界普及
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/2-05.html

『ソニーが日本で初めてのテープレコーダーG型と磁気テープ「Soni-Tape」を世に送り出したのは1950年のことだった。以来オープンリール方式のテープレコーダーは官公庁、学校、放送局、そして家庭へと普及していった。また、50年代にはステレオ化、トランジスタ化も実現した。
 1960年代には大賀を第2製造部長として、オープンリール方式のテープレコーダーを使いやすくしようと取り組んでいた。1964年に発売した“ソニオマチックセブン”「TC-357」は、自動録音レベル調整機能を搭載、さらにはエスカレートドライブ機構によりテープをかけやすくするなど、操作性の向上を図った。しかし、大賀はオープンリール方式には限界を感じていた。

コンパクトカセットと「TC-100」

 1958年にアメリカのRCA社が「カートリッジ」を考案したのを皮切りに、世界の各社が“カセット”“マガジン”などまちまちの名前と仕様で、磁気テープをケースの中に収納したものを開発し始めた。共通しているのは、テープ装填の手間がかからないことである。ポンッとレコーダーにはめ込めば簡単に操作でき、オープンリール方式に比べて格段に使いやすい。子どもやお年寄り、機械操作に不慣れな人でも楽しめ、小型化も実現しやすくなる。
 実は、ソニーも1957年に、リールを2段重ねにしてテープをマガジン状に収納した「ベビーコーダー」を発売していた。他社に先駆けてテープのカセット化、レコーダーの小型・軽量化を行ったが、普及するまでには至らなかった。
 大賀は、「『カセット』の世界標準をつくり、もっと手軽に使えるテープレコーダーを普及させたい」との思いを日増しに高めていった。しかし、ソニーは日本のテープレコーダーのトップメーカーという自負はあったものの、1社の力では世界標準規格化は難しい、どこかと協力して推進しなければ実現しないと思っていた。

 そんな1963年9月のある日、ベルリンで開かれたショーの会場で、ドイツのグルンディッヒ社が、大賀に「DCインターナショナル」というカセットを一緒に規格化しようと働きかけてきた。ドイツのメーカー3社で考案したものだ。大賀がどうしたものかと迷っていると、今度はオランダのフィリップス社の極東部長(後の社長)のデッカー氏が来日して、「コンパクトカセット」と名付けたものを見せて、一緒にやりましょうと働きかけてきた。すでにコンパクトカセットは発売されていた。見比べてみると、どちらも甲乙つけがたい。大賀が最終的に選んだのは……DCインターナショナルよりも少し小型のコンパクトカセットだった。

 両社契約の段に至り、問題が持ち上がった。ロイヤリティー(特許使用料)である。最初、フィリップスは日本中の各社に1個につき25円という金額を提示してきたが、大賀は首を縦に振らなかった。すると数日後、軟化したフィリップスは「6円に下げるから契約しよう。各社はこの額でサインをし始めた」とソニーに働きかけてきた。しかし大賀は納得せず、「無料にしないならグルンディッヒと契約する」とフィリップスに告げた。フィリップスはさらに折れ、結局ソニーには無料ということになった。しかし、独占禁止法の問題、メーカー間の信頼の問題を考えるとソニー1社というわけにいかない。1965年、フィリップスは、互換性を厳守することを条件に、世界中のメーカーを対象に基本特許の無償公開に踏み切った。

 各国で、無償特許公開されたコンパクトカセットの普及が始まった。ソニーをはじめ日本の各メーカーは、1966年頃からテープ、テープレコーダーの製造設備を整え、拡大する需要に対応した。ソニーのコンパクトカセットレコーダー第1号機は、1966年発売の「TC-100」(マガジンマチック100)。重さはわずか1.75キロ。オープンリール式の最軽量機に比べ、重さも体積も半分以下となった。

 当初、カセット式テープレコーダーの音質はオープンリール式に及ばず、学習用などの一般録音機として使われていたが、技術の向上とともに、音楽の録音・再生、さらにハイファイサウンドが楽しめるようになっていった。その後、ラジオカセットなどの複合商品も登場し、コンパクトカセットを使った音楽の楽しみ方はますます広がっていった。
 まだオープンリールの時代であった1965年には、日本の磁気テープ産業は約35億円で、輸出もほとんどなかった。それが、コンパクトカセットが誕生し、さらに音楽にも使用され始めた1969年には100億円を突破、1981年にはオーディオテープだけで約1300億円の産業となり、輸出額も660億円となっていた。

 コンパクトカセットは、フィリップスや大賀の期待どおり世界標準規格として不動の地位を築いていった。フィリップスにとって、ソニーの大賀はコンパクトカセットの世界普及を進めた頼もしいパートナーであったと同時に、大きな収入源となるはずだったロイヤリティーをフイにした手強い人物でもあった。
 コンパクトカセットが主流となったテープオーディオの世界。70年代も終わろうとする頃、ここにさらに普及の拍車をかける新風が吹き込まれるのである。

第2話 歩きながらステレオが聴ける

「プレスマン」を改造して、
大きなヘッドホンをつけた試作機
 
 ステレオタイプのテープレコーダーは、家庭で、自動車内で広く親しまれていた。しかし、手軽に持って歩ける小型・軽量のものといえば、まだ内蔵スピーカーやイヤホンを使うモノラルタイプに限られていた。

 1978年5月には、ソニーのテープレコーダーの一つの潮流となっていたポータブルタイプの肩掛け型録音機「デンスケ」シリーズに、教科書サイズの小型ステレオ録音機「TC-D5」が登場した。生録(マイクを使ってコンサートや鳥の声など、生の音を録音すること)マニアの間で人気を集めたが、携帯用としてはまだ重く、値段も10万円前後と高かった。

 井深(当時名誉会長)もこのTC-D5を愛用し、海外出張の時は、機内でヘッドホンを使ってステレオ音楽を聴くのを好んだ。しかし、やはり重くてかなわないと嘆いていた。
 ある日、アメリカへの出張を控えた井深は、大賀(当時副社長)に「また出張なんだが、『プレスマン』に、再生だけでいいからステレオ回路を入れたのを作ってくれんかな」と持ちかけた。ソニーは、手のひらに乗るくらいの小型モノラルタイプのテープレコーダー「プレスマン」を、1978年に発売していた。大賀は、すぐにテープレコーダー事業部長の大曽根幸三(おおそね こうぞう)に電話をして、井深の希望を伝えた。

 大曽根は二つ返事で承知して、部下にプレスマンから録音機能を取り去り、ステレオ再生が可能なように改造させた。有り合わせのヘッドホンを付けて、数人の技術者たちと再生音を聴いてみたところ、なかなか良い音がするではないか。「大きなヘッドホンを付けた小さなプレスマン」——妙な代物ではあった。大曽根の部下たちがさらにここをこうしたら、ああしたらと格闘していると、その仕事場にふらっと井深が現れた。10月頃のことである。井深は、「大賀くんに頼んでおいたけれど、連中やってくれているかな」と、ちょっと立ち寄ってみたのだ。昔から、井深は社内でどんな研究開発が進んでいるのかを知ろうとして、いろいろな職場にふらりと現れるのが常だった。

 例の改造版プレスマンを手に取り、言われるままにヘッドホンを付けると、「ほー、小さいくせに良い音が出るじゃないか。そうだよ、本当に良い音を聴くには無駄なく音を再現するヘッドホンがいいんだよなあ」と嬉しそうに言った。1952年にアメリカのオーディオフェア会場で、初めて「バイノーラル録音(人間の両耳間隔にマイクを離して設置して、音を立体録音する方式)」をヘッドホンで聴いた時に覚えた感動が、井深の中に蘇っていた。

 大曽根たちは、このプレスマンの改造品を井深のアメリカ出張に間に合うように仕上げた。しかし、急ごしらえだったため、電源は小型の特殊電池となってしまった。東京・秋葉原中の電気屋を走り回って調達した電池2個と、クラシック音楽のミュージックテープも何本か併せて渡した。井深を送り出してほっとした束の間、大賀に「聴いている途中で電池がなくなってしまった。こちらで探したけれど見つからなかったよ」という井深の電話が入り、一同がっかりしてしまった。

 ハプニングはあったが、井深はすっかり気に入っていた。井深は、大きなヘッドホンを付けたまま盛田(当時会長)の部屋へ持って行くと、「これ聴いてみてくれんかね。歩きながら聴けるステレオのカセットプレーヤーがあったらいいと思うんだが」。盛田は借り受けて、週末に自宅で試してみた。何と、盛田も気に入ってしまった。「井深さんの言うとおり、確かにスピーカーで聴くのとは違った良さがある。しかも持ち運びができて、自分一人だけで聴ける。これはなかなか面白い。これは、ひょっとするとひょっとするぞ」。盛田の独特なビジネスの勘が働いた。

第3話 夏休みが来る前に

 1979年2月、盛田は本社の会議室に関係者を招集した。事業部から電気、メカ設計のエンジニア、企画担当者、それに、宣伝、デザイン担当者など若手社員が中心だった。何事だろうと、皆緊張気味だった。

 例の改造版プレスマンを手にした盛田の第一声に皆驚いた。「この製品は、1日中音楽を楽しんでいたい若者の願いを満たすものだ。音楽を外へ持って出られるんだよ。録音機能はいらない。ヘッドホン付き再生専用機として商品化すれば売れるはずだ」。そして、盛田はこう続けたのである。「若者、つまり学生がターゲットである以上、夏休み前の発売で、価格はプレスマンと同じくらい、4万円を切るつもりでいこうじゃないか」

 当時のソニーでは、売り上げの締めの関係上、新製品の発売は21日というのが常識だった。夏休み前となれば発売日は6月21日、正味4ヵ月で店頭に出すということだ。そのためには、製品を量産する体制を整え、販売側の受け入れ体制も整っていなければならない。

 当然、ほとんどの出席者は異口同音に難色を示した。しかし反対はしたものの、何だか「使ってみたい製品だなー」という思いが集まった全員の心に芽生えていた。確かに、学生が夏休みに入る前に発売するのがベストのタイミングである。「よし、困難だが不可能ではない。やってみよう」と、話はまとまったのである。

 関係者の間で、再度価格の検討が行われた。「作るのに、いくらかかるか」ではなく、営業部隊に、「こういう製品はいくらくらいだったら買うだろうか」という観点で検討してもらった。するとやはり、「実売価格で3万円を切るくらいなら売れるだろう」という答えだった。それなら、無理を承知で3万5000円くらいでやってみようかと、話がまとまりかけた時に、盛田からひと言あった。「今年はソニーの創立33周年だ。価格も3万3000円でいこう」

 盛田のひと言で話はまとまり、皆夏休み前の発売に向けて走り出した。

第4話 「一緒にやりなさい」

ヘッドホン H・AIR
「MDR-3」

 盛田は新しい商売の種に夢中である。面白そうな、新しい技術の芽を見つけて、「もっと、やれ、やれ」とけしかけるのは井深が得意とするところだが、商品化に結び付けたアイデアを出すのは盛田であった。井深と盛田の役割分担、バトンタッチのタイミングは創業以来絶妙だ。「これはものになりますよ。若い人たちは、いつでもどこでも良い音楽が聴きたい。もう音楽は、オーディオ装置の前で聴かなくてよくなるんですから。でも、本体より大きいヘッドホンが付いていてはスマートでない。何とかならないものですかね」と言う盛田の言葉に、井深がふと思い出したように言った。「そういえば、2、3ヵ月前の研究開発報告会で、確かオープンエアータイプの軽量ヘッドホンを開発しているって言っていたよ。あれがどうなっているか確かめてみたらどうかな」

 発表元の技術研究所をあたってみると、何という運命の巡り合わせか、超軽量・小型ヘッドホンとして開発された「H・AIR(ヘアー)」がほぼ形になっているという。これまでのヘッドホンが300〜400gという重さに対して、H・AIRはたったの50gだという。耳に当てる部分のドライバーユニットの直径も23mmで、これまでの楕円形の密閉型ヘッドホンは、直径56mmや58mmが普通だったことを考えれば、まるでミニチュアのようなヘッドホンである。開発プロジェクトの合言葉「ゼロフィット」のとおり、まさに装着を感じさせないヘッドホンである。しかも、そこから出てくるステレオサウンドは素晴らしい。「一緒にやりなさい」。こうして互いに相手の存在を知らず別々に育っていた2つの技術の芽が、井深、盛田という仲人を得て出会い、一緒に歩み出すことになった。1979年3月のことである。』

トヨタが22年組織再編、ソフト第一へ 統合ECUで後押し

トヨタが22年組織再編、ソフト第一へ 統合ECUで後押し
日経クロステック取材班
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/04578/

 ※ これ、投稿にしていなかったようだな…。ちょっと、古いが、貼っておく…。

 ※ メカ+エレクトロニクスで、「メカトロニクス」になったように、「ハード」と「ソフト」が融合して、車も「ある別のもの」になって行くんだろう…。

 ※ ただ、日本の場合、あくまで「ハード寄り」「ハードを生かす(さらに進化させる)」ための「ソフト」…、というスタンスにするのがいいような気がする…。分厚い「ハードの製造業」の蓄積・基盤があるからな…。

 ※ 買う側の「消費者サイド」からすれば、「お題目」なんか、どうでもいい…。しっかり、「作動してくれて、購入費用に見合うだけの『価値』が手に入れば、それで御の字」だ…。

『(2020.09.15)
 トヨタ自動車が2022年度にかけて、ソフトとハードの開発を分離しやすい組織に再編することが日経クロステックの調べで分かった。ソフトの開発周期を短くし、車両改良を待たないで頻繁に機能を高められる「ソフトウエアファースト(第一)」の体制にする。さらに車載電子アーキテクチャー(基盤)を刷新し、ソフト重視の開発を後押しする。ハードの脇役だったソフトを自動車開発の主役に据え、IT企業など新興勢との競争に備える。

移動サービス会社への転換にソフト重視の考えを採り入れる。写真は2019年に発表した試作車で、健康サービスを見据えたもの(撮影:日経クロステック)
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 トヨタはこのほど、幹部社員を集めてソフトを重視した開発体制に移る方針を示した。ソフトとハードの開発体制を分けることで、ハードに先行してソフトを開発し、実装できる組織にする。22年度から本格化させる無線通信によるソフト更新(OTA:Over The Air)と組み合わせ、新しい機能を頻繁に投入する仕組みを実現する考えだ。

 20年3月、トヨタ社長の豊田章男氏はNTTとの提携発表の場で、「ソフトウエアファースト」の開発体制に移行することを宣言した。ソフトとデータを活用し、自動車の機能向上を実現する構想だ。「ソフトを先行して実装し、自動車の走行時にデータを収集する。AI(人工知能)をレベルアップさせて、ある段階でソフトを更新して機能を追加できるようにする」(豊田氏)。組織再編は、ソフト第一を実現する手段の1つになる。

 従来の車両開発は、ハードとソフトの一体開発が基本だった。車両の全面改良に併せて、電子制御ユニット(ECU)とソフトをセットで開発するものだった。ECUの能力に見合うムダの少ないソフトを開発しやすい一方で、進化の遅いハードにソフト開発がしばられる課題があった。

 ソフト第一の開発体制への移行で鍵を握るのが、18年に設立した自動運転ソフト子会社トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)である。「Arene(アリーン)」と呼ぶソフト基盤を開発する。同基盤は、安全で信頼性の高い車載ソフトの統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)と言えそうなもの。この自動車版IDEの出来栄えが、トヨタ全体の今後のソフト開発効率を左右するだろう。

TRI-ADで開発する様子(撮影:日経クロステック)
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電子基盤にテスラ採用方式の検討
 ソフト第一の開発を後押しするため、23年度に電子基盤の次世代版を投入する計画だ。一部のECUを統合し、分散していた主要ソフトを集約していく。ソフトを更新しやすくなる。

 統合ECUの導入と併せて、「ゾーン(区域)型」と呼ばれる新しいネットワーク構成を一部に採用する検討も進める。従来の「ドメイン型」に比べて、ECUの統合を実現しやすくなるとされる。

 統合ECUに主要機能を集約していくと、車両の各部位に分散した部品のECUと統合ECUを結ぶ配線が複雑で長くなる。短く単純にするため、車両の前や中央、後ろといったゾーン(区域)ごとに信号線や電源線を束ねる「ゾーンECU」を配置する。同ECUは入出力機能などに絞り、統合ECUとゾーンECUを高速で少数の信号線とつなげることで、車両全体の配線を短く単純にする。ゾーン型は米Tesla(テスラ)が採用するとされる構成で、自動車業界で注目が高まっている。

 トヨタが19年に導入した現行電子基盤はドメイン型で、シャシーやパワートレーン、ボディーなどの機能群(ドメイン)ごとにECUを設けるもの。主要機能がドメインECUに分散するため、ドメイン間で連動したソフトを更新しにくい。トヨタの次世代電子基盤はドメイン型を併用しつつ、ゾーン型を一部に採り入れる検討を進めている。

 ソフト第一の開発体制を目指すトヨタだが、ハードルは高い。かねて車載ソフトはECUメーカーが手掛けるもので、完成車メーカーのトヨタが自らソフトを開発することは少なかった。

 近年、トヨタはソフト技術者の採用を強化するが、急激な増加に「寄せ集め」との不安の声が漏れる。「Dojo(道場)」と呼ぶ育成システムなどを用意するものの、育成には時間がかかる。競合の独Volkswagen(フォルクスワーゲン)は、最新の電気自動車開発で主要ソフトの内製化を目指したものの、開発にてこずり発売時期が遅れたとされる。ハードが主役だった自動車メーカーで、ソフト重視の開発体制への転換には社内の反発もある。

Dojoと呼ぶ教育の場を設ける(撮影:日経クロステック)
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 「全ての人に移動の自由と幸せを提供する」――。自動車の製造販売から移動サービスへ事業の軸を移すと宣言したトヨタ。ソフト重視の開発への移行は避けて通れない。

 トヨタがVWと異なり優位に立つのは、ソフト技術者がいるECUメーカーを系列に多く抱えることだ。社内の組織改革とともにグループを巻き込む総力戦で、ソフト第一を実現する考えだ。』

建設業界に近づくドコモを直撃

建設業界に近づくドコモを直撃、現場は5Gとクラウドの使い道が多い宝島か
川又 英紀 日経クロステック/日経アーキテクチュア
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00933/081800049/ 

※ いよいよ5Gが、実用化されてきたか…。あのイラストにあった、「絵に描いた餅」「夢のような話し」は、現実化して行くことになるのか…。その片鱗は、見えて来た感じだな…。

『現場における人の生産性向上に主眼を置いたデジタル変革を、両社で一緒に進めるのもユニークだ。デジタル技術を活用した「デジタル朝礼」「デジタルKY(危険予知)」「工程進捗共有」「AI(人工知能)エージェント」「マストタスク管理」「パーソナル(健康)管理」などに、20年度内に順次着手する。

関連記事:ドコモと竹中工務店が建設DXで協業、デジタル朝礼やマストタスク管理を現場導入へ

 ここ2カ月ほどのドコモの活発な動きには、布石があった。6月30日、ドコモは同社のネットワークと接続したクラウド上の設備を使えるサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」のオプション群を発表。端末とクラウド設備を結び、5G(第5世代移動通信システム)による低遅延で安全性が高い通信を提供する「クラウドダイレクト」を東京都、大阪府、神奈川県、大分県で開始した。

 クラウドダイレクトの中身を見てみると、建設業界をターゲットにしたものが多く含まれることが分かる。AR(拡張現実)対応のスマートグラスやVR(仮想現実)ゴーグルを用いた現場作業の支援、建築物の点群データ利用、MR(複合現実)を使った建築鉄骨の検査などである。

「クラウドダイレクト」で提供する主なサービス。建設業界向けのソリューションを多く取りそろえた(資料:NTTドコモ、6月30日時点)
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ARスマートグラスを使い、遠隔から現場担当者をサポートするソリューション「AceReal for docomo」。パートナー企業であるサン電子と共同で提供する(資料:NTTドコモ)

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関連記事:5GとARスマートグラスを活用した遠隔作業支援ソリューション
 これらのサービスはいずれも、先述したドコモオープンイノベーションクラウドの基盤上で提供する。

「ドコモオープンイノベーションクラウド」の全体像(資料:NTTドコモ)
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 ドコモは8月4日に、XR(VRやAR、MRの総称)を使ったサービスの企画・開発をする新会社「複合現実製作所(東京・港)」も設立している。この会社はパートナー企業である宮村鉄工(高知県香美市)と共同開発している、XRを利用した建築鉄骨業向けの作業支援ソリューション「L’OCZHIT(ロクジット)」の提供を最初に手掛ける。そしてドコモオープンイノベーションクラウドとの連携を視野に入れているという。

XRを使った鉄骨の生産管理や検査をするサービス「L’OCZHIT」の利用場面(資料:NTTドコモ)
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 建設業界向けサービスのリリースが続く中、私が一番気になったのは点群データの活用サービス「Field Simulator(フィールドシミュレーター)」である。最近、点群の取材が多かった私にとって、通信会社のドコモが点群ビジネスに乗り出したのは少々意外だった。

関連記事:点群で建築の進捗と出来形を管理、竹中工務店が探る「原寸」データの使い道と人材像
関連記事:マンション改修前に「裸」を3Dスキャン、点群モデルと40年前の手書き図を重ねた

ドコモは6月末から、点群データ活用ソリューション「Field Simulator」の提供を開始した(資料:NTTドコモ)
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ドコモが点群ビジネスに乗り出した真の理由
 「なぜドコモが点群サービスを扱うのか?」

 それを確かめるため、私はドコモでField Simulatorを担当する5G・IoTビジネス部ソーシャルイノベーション推進・先進ソリューション第一担当主査の菅野崇亮氏に会いに行った。

 Field Simulatorは点群データの取得から、3次元モデルの生成、そして活用まで、トータルで支援するのが最大の特徴である。点群ビジネスで実績があるエリジオン(浜松市)と組み、同社の点群処理ソフト「InfiPoints(インフィポインツ)」とドコモオープンイノベーションクラウドを組み合わせて、一気通貫のサービスを提供する。InfiPointsは国内で利用実績が多いソフトだ。

点群データ活用のトータルサービス「Field Simulator」の利用場面例(資料:NTTドコモ)
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 ドコモは主にクラウド設備を提供するわけだが、菅野氏によれば、「当社のクラウドと5Gの使い道を探るため、様々なクライアントにヒアリングをする中で、点群活用の話題が出てきたことに着目した」と明かす。そして法人向け5G適用サービスの先行案件の1つに選んだ。

 点群データは3Dレーザースキャナーなどを使って、空間全体を点の集合体として計測し、描写するものだ。1つの点には3次元座標と色の情報が含まれ、それを数万件、数億件と取得して空間を把握する。これからは新規物件の開発よりも改修・解体プロジェクトが増えていくのは確実なので、既存の建物の正確な計測や解体前のデータ保存に点群は欠かせなくなる。

 そんな点群はまさに、ビッグデータの塊だ。3Dレーザースキャナーでデータを取得したはいいが、それらを合成して立体モデルを作成するには、データ量が膨大なのでハイスペックなコンピューターが必要になる。点群データをネットワークで送信するときは、相当太い回線が必要だ。

 ここにドコモは目を付けた。現場で取得した点群データは3Dレーザースキャナーの機器内に保存するのではなく、5G回線で随時ドコモのクラウドに送ってもらう。大容量データの通信が求められる現場の1つが、点群の利用シーンだったわけだ。

 クラウド側には、InfiPointsが持つ点群の処理機能を用意する。ドコモのクラウド上で点群データを合成できれば、現場に点群データを処理するためのハイエンドパソコンを用意する必要がなくなる。

 もっとも、ドコモの想定通りに、建設会社などが点群サービスを利用したがるかはまだ分からない。Field Simulatorは6月30日にサービスの提供を開始したばかりで、8月中旬時点で正式契約に至った商談はまだない。

 それでも私にとって興味深かったのは、「現場で点群データを取得する作業を代行してほしいという依頼が複数寄せられた」(菅野氏)ということだ。3Dレーザースキャナーは高価なうえ、点群データの取得にはかなりのノウハウが要る。現場を回って漏れなくデータを集めるのは手間もかかる。そこでトータルサービスを提供するドコモに「データ取得作業をまずお願いしたい」というニーズが顕在化した。点群データの合成以前のフェーズにこそ、ビジネスチャンスがありそうだ。

 データ取得代行は、ドコモにとって決してもうかる商売ではないだろう。それでも、点群に関心を示す企業のデータ取得をサポートできれば、「入り口」を押さえられる。後工程である点群データの合成や活用につなげられる可能性が高まる。クラウドや5Gを有効活用できる場面が増えてくるはずである。

 しかも点群データだけでなく、図面データも大容量なことが多く、5Gは建設現場の仕事に親和性が高いといえる。完成した建物全体のセンシングデータをリアルタイムで収集するのにも向く。ドコモに限らず、通信会社と建設会社の関わりは今まで以上に密接になるのは間違いない。点群サービスは顧客開拓の「きっかけの1つ」と見ておくのがいいのかもしれない。』

自律飛行する調査ロボット「トンネルマンボウ」の点検力

自律飛行する調査ロボット「トンネルマンボウ」の点検力
電動式で最長6キロメートルの飛行が可能
https://newswitch.jp/p/22755

『西松建設と長崎大学海洋未来イノベーション機構で開発した飛行船型水路トンネル調査ロボット「トンネルマンボウ」が、全長約2・6キロメートルの水力発電所水路トンネルを自律飛行し壁面の点検・撮影に成功した。同ロボットは電動式で最長6キロメートルの飛行が可能。搭載したカメラは1センチメートル程度の小さな壁面の傷も撮影できる。今後、西松建設は農業用水路トンネルの点検にも用途を広げる。

トンネルマンボウは無人型飛行船ロボット。全長3・7メートルで直径1・2メートル。飛行ロボット(ドローン)に比べて消費電力が少なく、機材の積載量も大きい。実験では断水時に全長約2・6キロメートルの壁面を安全に点検することに成功、2度の連続点検も確認した。点検終了時のバッテリー消費量から最長6キロメートルの飛行が可能だという。従来は断水時に人が内部に入り点検していた。

水力発電所の水路トンネルは、老朽化や地震・長期運用の影響により、建設から平均50年で表面にひび割れなどが発生し、耐久性が低下するという。

日刊工業新聞2020年6月25日』

時速80キロで走りながら0.2ミリを検知するスゴい「ひび点検車両」
三井E&Sマシナリーなどが開発
https://newswitch.jp/p/14258

『三井E&Sマシナリー(東京都中央区、岡良一社長、03・3544・3950)はトノックス(神奈川県平塚市)と共同で、時速80キロメートルで走行しながら道路トンネル内のコンクリート壁面に入った0・2ミリメートルのひび割れを検知できる特殊車両を開発した。点検員の近接目視を代替する程の性能を持つ。高度経済成長期に整備され、建設後50年を超える道路トンネルが増える中、定期点検の効率向上に貢献する。

 開発した「トンネルキャッチャーTC3」は高精度ラインセンサーカメラユニットを13台搭載し、発光ダイオード(LED)でトンネル内壁面を照らしながらカラー撮影する。センサーユニットが回転し、360度撮影可能。高速走行中に計測でき、交通規制は不要。ひび割れや漏水、剝離、腐食などの情報を展開画像として取得できる。

 道路トンネルの定期点検は国土交通省の定期点検要領で5年に1回の頻度で行うことが求められているが、点検作業は点検員の肉眼での近接目視や打音検査による状態把握が必要。トンネルは全国約1万カ所に及び、点検員の負担軽減を図る上でも、国交省は点検調書作成を効率化するための点検記録作成支援ロボット技術開発を進めている。

 三井E&Sホールディングス(旧三井造船)グループは、独自の3次元レーダー探査技術を核にインフラの非破壊検査事業を展開しており、JR東日本向けのトンネル覆工検査車や路面下空洞探査サービス、橋梁床版調査など多くの実績がある。道路やトンネル、橋梁などの点検・検査ニーズが高まる中、事業規模を現状の数億円から2020年に10億円引き上げる方針だ。
日刊工業新聞2018年8月30日』

トンネル剥離をレーザーで発見!?驚異の打音システムとは
従来より20倍の速さで処理可能(2019年09月13日)
https://newswitch.jp/p/19204

『フォトンラボ(東京都中央区、木暮繁社長、03・6214・2529)は2020年7月までに、道路や鉄道の老朽化したトンネルの覆工面のうきや剥離箇所をレーザーによる精密計測で発見する「レーザー打音システム」を発売する。インフラの劣化が進む中、人手によるハンマー打音検査に代わる検査として注目されており、インフラ維持管理の手法として今後の主流になるとみられる。製品価格は2億円前後となる見通し。

 レーザー打音システムは、覆工面に振動を励起するレーザーを照射し、その振動を別のレーザーで精密計測することで、覆工面のうきや剥離箇所を発見できる。遠隔・非接触の精密打音が1秒当たり50回でき、従来の人手による打音作業に比べ、約20倍の速度で処理する。

 レーザー打音システム自体の販売とトンネルの計測サービスを展開する。既に稼働する計測検査(北九州市八幡西区)の画像計測システム「MIMM(ミーム)」とレーザー打音を組み合わせた総合計測サービスを提供することで、従来の10倍以上の効率化が見込めるという。建設技術研究所とインフラ計測に関する業務提携を結んでおり、営業面も強化している。

 今後はインフラの新設工事は減少し、維持管理が大きく伸びるとされ、トンネル計測市場は30年に140億円規模と想定されている。フォトンラボは3、4年以内に売上高5億円規模を目指す。トンネル定期点検要領の改訂に伴う市場拡大を見込み、30年に売上高20億円を目標に掲げる。鉄道や道路トンネルのほか、導水路トンネル、橋梁などの用途分野を拡大し、「将来は売上高100億円規模の最先端のインフラ計測メーカーとしたい」(木暮社長)という。

 フォトンラボは、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の社会実装として、17年に理化学研究所(理研)と量子科学技術研究開発機構(QST)の研究者らが設立した、理研ベンチャー・QST認定ベンチャー。埼玉りそな銀行が直接出資している。』

段ボールや塩ビ板で職場の飛沫感染を防ぐ

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01289/051500015/

『職種により、仕事上どうしても人と対面しなければならない場面がある。事務所や事業所に赴いて他人と接するとき、当面は、新型コロナウイルスの「飛沫感染防止」策がなければ安心して働けない。

 行政機関における防止策として、自ら工夫するDIY(Do It Yourself)精神を発揮して話題を呼んだのが、段ボール製パーティションなどによる鳥取県の取り組みだ。』
『いち早く対策が進んだのは、平井伸治県知事の指示の下、2020年3月30日に人事企画課が庁内に大号令を発し、各職場の工夫を奨励したからだ。4月人事に伴う部署間や席の移動、物品の配置変更に際し、感染リスクの軽減策を反映させるというものだった。

 部署の事情や部屋の余裕に応じ、職員の席の間に距離を設けたり、執務机が同じ方向を向く教室形式の配置にしたり。それが無理であれば、あり合わせの段ボールや食品用ラップフィルムなどを使い、自作のパーティションで防護する。メディアに取り上げられて以降、予算をかけずに業務を継続できる「鳥取型オフィスシステム」として県内外にアピールしてきた。』
『接客時の感染防止策に関する相談を受けたのを機に、まず自社内で「透明な間仕切り」を使い始めたというのが、建築設計事務所のオンデザイン(横浜市)だ。こちらも所員によるDIY。透明の塩ビ板を用いている。

 話を持ち込んできたのは、日ごろコンサルティングを依頼している会計事務所。「お金の相談をするという性質上、事務所を訪れて直接話したいと求めてくる顧客が少なからずいる。また、判子を押すために、仕方なく訪れる人も多い。そのときに、会計士のリスクやストレスを軽減できる環境が欲しいという話があった」と、オンデザインの西田司代表は語る。

 材料には、軽量で安価な塩ビ板が適していると当たりを付けた。使い勝手や強度などを試すため、4月中旬に、まず自社の会議スペースに試作版を設置。「普段使っている模型材料なので、容易に取り寄せることができる。天井からテグス糸で吊る格好を想定して厚さ1mmの板を注文し、間仕切りを製作してみた。アルコールで拭ければ、お客さんに安心感を与えられる。拭くときも、軽くたわむ程度で支障はないと確認できた」と西田代表は説明する。』
『DIY精神や地域のものづくりネットワークを新しい技術によって生かす市民工房「ファブラボ(FabLab)」も、タイミングを逃さずに感染防止策を打ち出している。その1つ、15年開設のおおたfab(東京都大田区)は、アクリル専門の加工工場と協力し、飛沫感染防止に用いるパーティションなどの販売に乗り出した。

 おおたfabを運営するスマイルリンク(東京都大田区)の大林万利子代表は、キヤノンを独立後、自ら3Dプリンターを開発して起業。さらに、デジタルファブリケーョン活用の拠点となるFabLabとコワーキングスペースを立ち上げた。』
『おおたfab自体も製作技術を持つが、専門の加工工場に委ねる方が効率は良い。そのため、販売協力に徹している。市民工房としてのネットワークを生かして地域の感染防止の対策ニーズに対応してきたほか、オンライン通販のラインナップにも加えている。フェイスシールドは内科、眼科、歯科などの医院からの注文、パーティションは病院の受け付けや、営業を再開したいと考えている地元の商店などからの購⼊がある。』

現場の振動を漏らさない、敷き鉄板の上に土のうを積むだけ

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/00726/

『飛島建設と埼玉大学大学院理工学研究科の松本泰尚教授は現場で発生する振動を、汎用的な資材で低減する防振堤の技術を開発した。敷き鉄板またはコンクリート板の上に大型土のうを積み上げるだけで、地表面の振動を面的に制御する。振動が伝わる途中への防振対策としては安価で、簡易に設置できる。』
『敷き鉄板やコンクリート板は剛性を持たせるため、地盤に敷く。上から大型土のうを積み、単位面積当たりの質量を増やして振動の低減効果を高める。土のうを横に並べることで、振動を制御する面が広くなり、波長の長い振動に対して効果を発揮する。』

※ こういう地道な、課題発見→データの収集・解析→解決策の提案・実現…、が大切なんだ…。そういうことの積み重ねが、少しずつ世の中を良いもの・良い方向へと変えていく…。オレは、そう信じている…。