石油と同等の燃料を合成できる植物プランクトン

石油と同等の燃料を合成できる植物プランクトン。海洋研究開発機構が世界初の発見
中村 真司2021年7月29日
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1340893.html

 ※ この手の、「藻類が、バイオ燃料を合成!夢のジェット燃料を産出!」話し、「夢のプロジェクト始動!」話しは、あまた聞くぞ…。

 ※ その後、さっぱり…、だがな…。

『植物プランクトン「Dicrateria rotunda (D. rotunda)」

 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)と、豊橋技術科学大学 生理学研究所は19日、石油と同等の炭化水素を合成する能力を持つ植物プランクトンを世界で初めて発見したと発表した。

 研究グループが発見した植物プランクトン「Dicrateria rotunda (D. rotunda)」は、炭素数10~38までの一連の飽和炭化水素(炭素と水素からできている有機化合物)を合成する能力を有しており、炭素数10~15のガソリン、同16~20のディーゼル油、同21以上の燃料油に相当する炭化水素を作成可能なことを意味する。

 Dicrateriaは海洋地球研究船「みらい」により、2013年に北極海で採取されたが、太平洋や大西洋など、ほかの海域でも広く生息している。Dicrateriaが作る飽和炭化水素の成分は石油と同等で、バイオ燃料の質としては申し分ないという。ただし、合成する量に問題があり、合成機能をいかに増強させるかが課題となる。』

ミドリムシが燃料を作る!? 石油由来の軽油を100%代替可能な次世代バイオディーゼル燃料が完成
https://www.chem-station.com/chemistenews/2020/04/euglena.html

ユーグレナでの
バイオジェット燃料開発
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/research-and-education/collaboration/05/index.html

〔高炉〕

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E7%82%89

『高炉(こうろ、blast furnace)は製鉄所の主要な設備で、鉄鉱石を熱処理して、鉄を取り出すための炉。鉄溶鉱炉(てつようこうろ)と呼ばれることもある。大型のものでは高さ 100 メートルを超え、製鉄所のシンボル的存在となっている。

鉱石から銑鉄を取りだす高炉、その銑鉄を鋼鉄に処理する転炉、生産された鉄を圧延や連続鋳造で製品加工する設備を持つ、銑鋼一貫製鉄所のみが高炉を所有している。このような大規模施設を持つ鉄鋼会社は高炉メーカーと呼ばれている。』

『高炉による銑鉄生産

1.焼結鉱、石灰石 2.コークス 3.ベルトコンベヤ 4.投入口 5.焼結鉱、塊鉱石、石灰石 6.コークス 7.熱風管 8.スラグ 9.溶銑 10.スラグ車 11.トーピードカー 12.ガス分離器 13.熱風炉 14.煙突 15.冷風 16.微粉炭 17.粉砕機 18.分配器

高炉の頂部から鉄鉱石による金属原料とコークスなどの燃料を兼ねる還元材、不純物除去の目的で石灰石を入れ、下部側面から加熱された空気を吹き入れてコークスを燃焼させる。頂部から投入される原料等はあらかじめ簡単に焼かれて固塊状に加工されており、炉内での高温ガスの上方への流路と原料等の流動性が確保されている。高炉内部ではコークスの炭素が鉄から酸素を奪って熱と一酸化炭素、二酸化炭素を生じる。この反応が熱源となり鉄鉱石を溶かし、炉の上部から下部に沈降してゆく過程で必要な反応が連続的に行なわれ下部に到達する頃には燃焼温度は最高となり、炉の底部で高温液体状の銑鉄が得られる。不純物を多く含む高温液体状のスラグは銑鉄の上に層を成してたまる。銑鉄とスラグは底部側面から適時、自然流動によって取り出される。

高炉頂部からは一酸化炭素、二酸化炭素等を多く含む高温の高炉ガスがパイプによって取り出され、粉塵等がサイクロンで除去された後、随時切り替えられる複数組の熱風炉の1つへと送られる。高温ガスは熱風炉内のレンガ等を加熱した後、煙突より排気される。十分に加熱された熱風炉の1つが排気経路とは別に切り替えられて、外気より取り込まれた冷風が熱風炉により加熱される。熱くなった空気は炉下部の側面より粉砕された微粉末炭と共に圧入され、炉内を上昇する内に酸素が燃焼に寄与する。これらの流れにより一連のガスサイクルを形成する。

高炉にはコークス炉や鉄鉱石焼結炉が常に併設され、投入原料の事前加工が行なわれている。一度、火が入れられた高炉は常に稼動されて、数年に一度の程度の炉内壁の修理等の時以外に停止されることはない。

高炉で作られた銑鉄は保温効率と移送の利便性を兼ね備えた「トーピードカー」(混銑車)と呼ばれる細長いタンク車両に流しこまれて、次の工程へと送られる。送られた銑鉄は溶銑予備処理を施した後、転炉へ入れられ、鋼鉄へと変換される。』

中国特許構想へ募る疑念

中国特許構想へ募る疑念
FTグローバル・チャイナ・エディター ジェームズ・キング
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ188JC0Y1A310C2000000/

『中国は革新的な技術や製品を生み出すために特許を確保するという野心を持っている。世界をリードする目標を掲げる一方、西側諸国のアナリストたちはネットワーク化された世界の中で、中国のテクノロジーに信頼が置けるか疑問を抱く。

中国国家知識産権局の葛樹氏はこのほど、人口1万人当たりの「価値が高く革新的な」特許件数を2025年に12件に引き上げる目標を明らかにした。15年は3.9件、20年は6.3件だった。…

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15年は3.9件、20年は6.3件だった。

新華社通信によると、葛氏は「我が国のイノベーションを生み出す能力が大幅に向上し、米国や日本との差が縮まることを意味する」と話した。世界知的所有権機関(WIPO)への国際特許出願件数は、20年に中国企業が首位となった。

特許件数よりも印象的だったのは、出願件数が前年に比べ16.1%伸びたことだ。主要国の中で最も高い成長率だった。1999年以降、中国企業がWIPOに登録した特許出願件数は200倍以上に増加している。

同様の傾向は欧州でも明らかだ。欧州特許庁(EPO)によると、中国企業が取得した特許は2020年に10%増加した。

中国はかつて「四大発明」と呼ばれた火薬、製紙、印刷、羅針盤を世に送り出した。長い時を経て、世界のイノベーションで再び主導権を握ろうとしている。

一方で、データプライバシーやサイバーセキュリティーに対する疑念が深まり、中国の革新的な技術が西側諸国で採用される妨げとなっている。近年、中国が国際機関から取得した特許の大半は、ユーザーのデータを収集するネットワーク技術に関するもので、中国の将来性にダメージを与える可能性がある。

豪戦略政策研究所(ASPI)のダニエル・ケーブ氏は「データのプライバシー保護に信頼があるテクノロジーや提供企業とそうでない企業との間で、世界が二分される可能性がある」と話す。

この点で中国は特に不利だ。中国の国内法では国の要求があれば企業にデータ引き渡しを義務付ける。例えば「国家情報法」では「いかなる組織または市民は法律に基づき国の情報活動を支援、援助、協力しなければならない」と定めている。

中国は個人情報保護法の制定を計画するが、まだはっきりしていない。アナリストたちは「中国政府の安全保障機関が個人情報にアクセスしたければ、法案可決後も問題なくアクセスできるだろう」と述べている。

こうした姿勢はアジアの国や企業にとって特に大きな課題だ。アジアの大手ハイテク企業の大半は中国に進出し、急成長する中国市場で製品やサービスを販売している。

知的財産や資本市場、販売網などで中国が他国とのつながりを切り離すことは不可能かもしれない。この10年間は、厄介な分離もあるが、互いに疑問を抱きながらも協力できる部分は協力するなどの繰り返しになる可能性が高い。

ジェームズ・キング氏
James Kynge 中国を中心にアジア情勢を25年以上にわたり取材するFTのグローバル・チャイナ・エディター。2016年に英財団が選ぶ金融分野のジャーナリスト・オブ・ザ・イヤーに。06年出版の「China Shakes the World」は19カ国語に翻訳された。香港駐在。

日経と英FTはアジアのテクノロジー情報に特化したニューズレター「#techAsia」を発行しています(日本語版の登録はこちらhttps://s.nikkei.com/techAsia)。新聞ではアジアBiz面向けに書き下ろしたコラムを月1回掲載します。

スパコン富岳、世界一の計算力で革新的AI開発に挑む

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHD163KW0W1A210C2000000/

『スーパーコンピューターで膨大なデータを学ばせ、創薬や材料開発、自動運転車などの画期となる人工知能(AI)を実現しようとする研究が進む。理化学研究所は世界最高峰のスパコン「富岳」の全計算能力を使って技術革新を目指す。欧米でも同様の動きは盛んで、計算力がAI競争の行方を握っている。

理研は2022年度にも富岳の全ての計算能力を使い、世界最大のAIを試作する。富岳は16万個のCPU(中央演算処理装置)を…

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富岳は16万個のCPU(中央演算処理装置)を持ち、例えばAIに使うと、1秒間に約2エクサ(エクサは100京)回の計算ができる。これを全て使い、創薬や材料開発、自動運転など分野ごとに画期的なAIの実現を目指す。

AIの開発は一般に、創薬や自動運転など目的ごとに関係するデータを大量に計算機に入力して学ばせる。データ量を増やしても性能が高まらなかったり、間違った判断をしたりする場合があった。だが近年、学習法の研究が進んで、データ量や計算機を増やせば性能を高められることが機械翻訳などでみえてきた。

現在では、スパコンの計算能力、学ばせるデータ量、計算結果を左右する項目「パラメーター」の数が重要と注目されている。パラメーターとは例えば病院の診断用のAIならば性別や年齢、既往歴といった項目だ。

スパコンを使うのは、大量のデータを学ばせる必要があるからだ。例えば自動運転車を開発する場合、1台が1年間走ると、カメラや光センサーから約2ペタ(ペタは1000兆)バイトものデータが集まるといわれる。

松岡聡・理研計算科学研究センター長は「創薬や自動運転、翻訳などでは、ペタバイト以上のデータを扱うことが普通になった。それだけのデータを使ってAIを作るには、優れたスパコンが不可欠だ」と話す。

理化学研究所のスパコン「富岳」(理研提供)

目指すのは画期的なAIの開発だ。米マイクロソフトの支援を受ける研究企業、オープンAIが20年6月に公開したAI「GPT-3」は、人に近い自然な文章を作れてイノベーションを起こしたといわれる。1750億ものパラメーターを扱う大規模な計算モデルを使って性能を高めた。

富岳は計算能力では現在世界1位だ。GPT-3が学習に使ったデータの約114倍にもなる5120テラ(テラは1兆)バイトのデータを学習したAIを動かせる。パラメーターの数も同等以上にはなる見込みだ。

松岡氏は「画像や化合物の構造データを大量に作ったり、高速でAIに覚えさせたりする。スパコンで作ったAIでないと画期的な創薬研究などはできない」と話す。足りないデータをAI自体に作らせ、効率的に学ばせる手法は今の主流だ。

理研は富岳で、病気に関わる体内のたんぱく質の構造を詳細に解析し、薬の候補物質を探す。コンピューター断層撮影装置(CT)などの医療画像を使い、がんの早期診断を目指す。30年代に実現が見込まれる「レベル5」と呼ばれる完全自動運転車を実現するAIの開発にも取り組む。

スパコンをAI開発に使う取り組みは、11年に米グーグルと米スタンフォード大学が始めた。現在は米中が先頭を走り、企業も目立つ。「米エヌビディアやマイクロソフトは世界トップ10に入るスパコンを持つ。中国の百度も取り組んでいる」(松岡氏)

欧州では、イタリアの約100の大学と公的機関が構成する研究者の組織「CINECA(シネカ)」が、世界最速のAI向けスパコン「レオナルド」を作る。1秒間に10エクサ回計算できる能力で、22年に運用を始める予定だ。サンツィオ・バッシーニ・ディレクターは「新型コロナウイルス感染症の治療に既存薬を転用する研究や、豪雨や地震などの予測に役立つ」と話す。

期待は大きい。米アルファベット傘下の英ディープマインドは20年11月、半世紀にわたる生物学の難題を解くAIを開発した。創薬につながるたんぱく質の立体構造を短時間で予測した。

今後も競争は続く見込みだ。オープンAIの試算によると、AIを作るのに必要な計算能力は約3.5カ月ごとに2倍になるという。産業技術総合研究所の小川宏高・人工知能クラウド研究チーム長は「今後もスパコンを使ったAIの開発競争は激しくなる」と言う。

勝ち抜くには、スパコンへの投資と人材育成が必要だ。産総研などは講習会を開き、人材育成に取り組んでいる。小川チーム長は「国内企業はスパコンにほとんど投資していない」と話す。大規模なAIを作る潮流に乗り遅れれば、日本の産業競争力をさらに落としかねない。(草塩拓郎)

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

山崎俊彦のアバター
山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
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ひとこと解説 スパコンがなぜ必要かという実例を1つご紹介します。記事でも言及があるGPT3の学習には”It was estimated to cost 355 GPU years and cost $4.6m.”とされています。約5億円のコストをかけねばならず、1枚のGPUだと355年もかかってしまう膨大な計算が必要です。

How GPT3 Works – Visualizations and Animations
https://jalammar.github.io/how-gpt3-works-visualizations-animations/

2021年4月2日 12:55いいね
0

竹内薫のアバター
竹内薫
サイエンスライター
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別の視点 京は計算速度をウリにした結果、社会からあまり支持が得られませんでした。富岳は、その名のとおり、広い裾野を意識し、さまざまな分野で実際に活用してもらおうという姿勢が鮮明ですね。日本のAI開発はいまだ周回遅れと言われていますが、オールジャパン体制で巻き返しを図ってもらいたいです。

2021年4月2日 12:41いいね
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慎泰俊のアバター
慎泰俊
五常・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
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別の視点 AIの構成要素はデータと演算性能とアルゴリズムであり、これらは相互補完的に強くなります。例えば、計算機の性能があがり、デジタル化されたデータが大量に集まったことで、アルゴリズムも進歩しているわけです。

ですので、演算性能が高いコンピューターがあるだけでは不十分で、大量のデータやアルゴリズムを開発する人材が必要なわけですが、この二点についてはすでに米中に大幅に遅れを取っており、現在のフェーズでのキャッチアップはもう難しいと思います。

ですので、次のフェーズで勝つために必要なものが何かを見極め、そこにリソースを割いていくべきではないでしょうか。

2021年4月2日 11:46いいね
6

キユーピー、ロボも作る 中小食品の人手支える データ集め自動で盛り付け

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ1043D0Q1A310C2000000/

『キユーピーが生産性の低い食品業界を変えようとしている。画像データを駆使した総菜の自動盛り付けロボット、原料の検査装置を開発し、人手が足りない地方の中小食品会社に提供する。食料品製造業は従業員数で製造業最大の産業だが労働生産性が低い。マヨネーズだけでなくロボも作り、食品だけを売る会社からの脱却を目指す。

「ウィーン」。平底のケースに積まれた山盛りのポテトサラダに向かってロボのアームが伸びる。器用にポテトサラダ…

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器用にポテトサラダをつかむとプラスチックの容器に次々と盛り付けし、量もほぼ均等になった。これはキユーピーが東京都府中市の研究施設で開発を進める総菜の自動盛り付けロボットだ。

ロボの動きをよくみると、アームがつかむのは山盛りのポテトサラダの一番高く積み上がった部分だ。ケースの上に小型カメラが設置され、人工知能(AI)でポテトサラダの容量を3次元(3D)で把握する。これなら闇雲にポテトサラダをつかむことなく、個別の容器に盛り付けることができる。

ドレッシングなど液体の食品は、定量を注ぐだけなので自動化は簡単だ。一方で総菜のように形状が一定でない食品の盛り付けは難易度が高く、人手に頼らざるを得ない。キユーピーによると、ポテトサラダの場合、ジャガイモの皮むきなど様々な工程があるが、盛り付けにかかる作業人員は全体の6割程度を占める。これをロボに置き換えようとしている。
ポテサラで学習

キユーピーはAIに、ポテトサラダだけで数百の画像データを学習させた。まず大きなケースの中をポテトサラダで満杯にし、人手で盛り付けて総菜がどんどん減っていく様子を何度も撮影した。キユーピーは調味料だけでなく総菜事業もてがけており総菜作りの知見がある。撮影する角度や明るさを変え、数百種類の画像データを集めた。

さらにAIにデータを学ばせる「アノテーション」と呼ぶ作業で、白くてわかりにくいポテトサラダとケースの境界を把握できるようにした。数百のデータと3Dカメラを連動させ、山積みのポテトサラダの形が変わっても狙った場所をアームでつかめるようにした。

総菜の盛り付けは自動化が難しく手作業で行っている(キユーピーの工場)

1つの容器に盛り付ける時間は十数秒で、現時点でロボは試作機だが、誤差は10グラム程度で済んでいる。「人手じゃないと無理だと思っていた作業だが、容器によっては人手よりも早く盛り付けられる」(キユーピーの生産本部未来技術推進担当の荻野武テクニカル・フェロー)

2021年度にはラインを使った本格的な実証実験に入り、ロボの低コスト化に挑む。22年度にはキユーピーの総菜工場に導入する。キユーピーは300種類の総菜を作っており、いずれはポテトサラダ以外の総菜でも活用する方針だ。

キユーピーがポテトサラダなどを盛り付ける自動ロボに挑むのは理由がある。マヨネーズなどの調味料の販売を伸ばすには、調味料を使う食品会社の生産性改善が不可欠と考えている。

食品業界では味の素のような大手上場企業は自ら生産性改善を進めるが、多くの中小は人手不足が深刻で生産性も低い。キユーピーの業務用調味料を使う中小などがじり貧になれば、連結売上高(21年11月期予想で4000億円)の9割近くを国内で稼ぐキユーピーの事業基盤も揺らぎかねない。新たな収益源を模索する必要がある。

検査装置を外販

キユーピーは調味料や総菜だけでなく、データを活用した自動化のノウハウ提供に動く。17年には原料を自動で検査する装置も開発した。ベルトコンベヤーで流れる野菜のデータが必要なため、ジャガイモだけでも100万通りの良品の画像を撮影し、データを蓄積した。変色や変形といった不良品を発見すると空気を吹き付けて取り除くことで、原料検査を自動化できる。装置価格を海外製の10分の1と割安にし、外販もする。

いずれは原料検査装置、盛り付け自動ロボを組み合わせ、中小の食品会社に割安な自動化システムを提案する。システムには総菜など日配品の受発注履歴や天候、イベントによる需要予測をするためのデータも使う。

キユーピーは総菜について、購買履歴などの約30万件のデータを保有している。ここに中小食品会社を含めた様々なデータを組み合わせ、多くの企業が共有できるようにする。

人手不足の食品業界全体の生産性改善を実現できるかどうか。盛り付けロボなどデータを活用したキユーピーの自動化ビジネスが試金石になる。

生産性、製造業平均の5割

経済産業省の2019年の工業統計調査によると、食料品製造業の従業員数は114万人と製造業で最も多く、製造業全体の15%を占める。製造品出荷額も29兆円超で、輸送用機械器具製造業(70兆円)などに次ぐ規模となっている。
一方、18年度の企業活動基本調査をみると、食料品製造業の労働生産性は654万円となっており、製造業平均(1170万円)の5割強にとどまる。食品メーカーは中小企業が多く、導入コストの高いロボットによる自動化などが進んでいない。

厚生労働省によると、求人してもどのくらい必要数に足りないかを示す欠員率は「食料品、飲料・たばこ・飼料製造業」が2.1%と全製造業の(1.7%)より高く、人手不足感は強い。いかに安いコストで自動化を進め、生産性を上げられるかが長年の課題となっている。(逸見純也)

カセットテープの発明者Lou Ottens氏が逝去

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1311421.html

『海外メディアBBCらが報じたところによると、カセットテープ(コンパクトカセット)の発明者として知られるオランダのLou Ottens氏が3月6日(現地時間)に地元で亡くなった。享年94歳。

 同氏はPhilipsに入社し、コンパクトカセットを発明した。コンパクトカセットは互換性を厳守することを条件に、基本特許を無償公開したことで事実上の標準規格となった。その後ソニーの「ウォークマン」が対応、その記録的なヒットにより、人類が音楽を楽しむスタイルに多大な影響をもたらした。

 同氏はその後、CDの開発にも携わっている。コンパクトカセットはこれまでに累計1,000億個、CDは累計2,000億枚出荷されているという試算がある。』

第5章 コンパクトカセットの世界普及
第1話 コンパクトカセットの世界普及
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/2-05.html

『ソニーが日本で初めてのテープレコーダーG型と磁気テープ「Soni-Tape」を世に送り出したのは1950年のことだった。以来オープンリール方式のテープレコーダーは官公庁、学校、放送局、そして家庭へと普及していった。また、50年代にはステレオ化、トランジスタ化も実現した。
 1960年代には大賀を第2製造部長として、オープンリール方式のテープレコーダーを使いやすくしようと取り組んでいた。1964年に発売した“ソニオマチックセブン”「TC-357」は、自動録音レベル調整機能を搭載、さらにはエスカレートドライブ機構によりテープをかけやすくするなど、操作性の向上を図った。しかし、大賀はオープンリール方式には限界を感じていた。

コンパクトカセットと「TC-100」

 1958年にアメリカのRCA社が「カートリッジ」を考案したのを皮切りに、世界の各社が“カセット”“マガジン”などまちまちの名前と仕様で、磁気テープをケースの中に収納したものを開発し始めた。共通しているのは、テープ装填の手間がかからないことである。ポンッとレコーダーにはめ込めば簡単に操作でき、オープンリール方式に比べて格段に使いやすい。子どもやお年寄り、機械操作に不慣れな人でも楽しめ、小型化も実現しやすくなる。
 実は、ソニーも1957年に、リールを2段重ねにしてテープをマガジン状に収納した「ベビーコーダー」を発売していた。他社に先駆けてテープのカセット化、レコーダーの小型・軽量化を行ったが、普及するまでには至らなかった。
 大賀は、「『カセット』の世界標準をつくり、もっと手軽に使えるテープレコーダーを普及させたい」との思いを日増しに高めていった。しかし、ソニーは日本のテープレコーダーのトップメーカーという自負はあったものの、1社の力では世界標準規格化は難しい、どこかと協力して推進しなければ実現しないと思っていた。

 そんな1963年9月のある日、ベルリンで開かれたショーの会場で、ドイツのグルンディッヒ社が、大賀に「DCインターナショナル」というカセットを一緒に規格化しようと働きかけてきた。ドイツのメーカー3社で考案したものだ。大賀がどうしたものかと迷っていると、今度はオランダのフィリップス社の極東部長(後の社長)のデッカー氏が来日して、「コンパクトカセット」と名付けたものを見せて、一緒にやりましょうと働きかけてきた。すでにコンパクトカセットは発売されていた。見比べてみると、どちらも甲乙つけがたい。大賀が最終的に選んだのは……DCインターナショナルよりも少し小型のコンパクトカセットだった。

 両社契約の段に至り、問題が持ち上がった。ロイヤリティー(特許使用料)である。最初、フィリップスは日本中の各社に1個につき25円という金額を提示してきたが、大賀は首を縦に振らなかった。すると数日後、軟化したフィリップスは「6円に下げるから契約しよう。各社はこの額でサインをし始めた」とソニーに働きかけてきた。しかし大賀は納得せず、「無料にしないならグルンディッヒと契約する」とフィリップスに告げた。フィリップスはさらに折れ、結局ソニーには無料ということになった。しかし、独占禁止法の問題、メーカー間の信頼の問題を考えるとソニー1社というわけにいかない。1965年、フィリップスは、互換性を厳守することを条件に、世界中のメーカーを対象に基本特許の無償公開に踏み切った。

 各国で、無償特許公開されたコンパクトカセットの普及が始まった。ソニーをはじめ日本の各メーカーは、1966年頃からテープ、テープレコーダーの製造設備を整え、拡大する需要に対応した。ソニーのコンパクトカセットレコーダー第1号機は、1966年発売の「TC-100」(マガジンマチック100)。重さはわずか1.75キロ。オープンリール式の最軽量機に比べ、重さも体積も半分以下となった。

 当初、カセット式テープレコーダーの音質はオープンリール式に及ばず、学習用などの一般録音機として使われていたが、技術の向上とともに、音楽の録音・再生、さらにハイファイサウンドが楽しめるようになっていった。その後、ラジオカセットなどの複合商品も登場し、コンパクトカセットを使った音楽の楽しみ方はますます広がっていった。
 まだオープンリールの時代であった1965年には、日本の磁気テープ産業は約35億円で、輸出もほとんどなかった。それが、コンパクトカセットが誕生し、さらに音楽にも使用され始めた1969年には100億円を突破、1981年にはオーディオテープだけで約1300億円の産業となり、輸出額も660億円となっていた。

 コンパクトカセットは、フィリップスや大賀の期待どおり世界標準規格として不動の地位を築いていった。フィリップスにとって、ソニーの大賀はコンパクトカセットの世界普及を進めた頼もしいパートナーであったと同時に、大きな収入源となるはずだったロイヤリティーをフイにした手強い人物でもあった。
 コンパクトカセットが主流となったテープオーディオの世界。70年代も終わろうとする頃、ここにさらに普及の拍車をかける新風が吹き込まれるのである。

第2話 歩きながらステレオが聴ける

「プレスマン」を改造して、
大きなヘッドホンをつけた試作機
 
 ステレオタイプのテープレコーダーは、家庭で、自動車内で広く親しまれていた。しかし、手軽に持って歩ける小型・軽量のものといえば、まだ内蔵スピーカーやイヤホンを使うモノラルタイプに限られていた。

 1978年5月には、ソニーのテープレコーダーの一つの潮流となっていたポータブルタイプの肩掛け型録音機「デンスケ」シリーズに、教科書サイズの小型ステレオ録音機「TC-D5」が登場した。生録(マイクを使ってコンサートや鳥の声など、生の音を録音すること)マニアの間で人気を集めたが、携帯用としてはまだ重く、値段も10万円前後と高かった。

 井深(当時名誉会長)もこのTC-D5を愛用し、海外出張の時は、機内でヘッドホンを使ってステレオ音楽を聴くのを好んだ。しかし、やはり重くてかなわないと嘆いていた。
 ある日、アメリカへの出張を控えた井深は、大賀(当時副社長)に「また出張なんだが、『プレスマン』に、再生だけでいいからステレオ回路を入れたのを作ってくれんかな」と持ちかけた。ソニーは、手のひらに乗るくらいの小型モノラルタイプのテープレコーダー「プレスマン」を、1978年に発売していた。大賀は、すぐにテープレコーダー事業部長の大曽根幸三(おおそね こうぞう)に電話をして、井深の希望を伝えた。

 大曽根は二つ返事で承知して、部下にプレスマンから録音機能を取り去り、ステレオ再生が可能なように改造させた。有り合わせのヘッドホンを付けて、数人の技術者たちと再生音を聴いてみたところ、なかなか良い音がするではないか。「大きなヘッドホンを付けた小さなプレスマン」——妙な代物ではあった。大曽根の部下たちがさらにここをこうしたら、ああしたらと格闘していると、その仕事場にふらっと井深が現れた。10月頃のことである。井深は、「大賀くんに頼んでおいたけれど、連中やってくれているかな」と、ちょっと立ち寄ってみたのだ。昔から、井深は社内でどんな研究開発が進んでいるのかを知ろうとして、いろいろな職場にふらりと現れるのが常だった。

 例の改造版プレスマンを手に取り、言われるままにヘッドホンを付けると、「ほー、小さいくせに良い音が出るじゃないか。そうだよ、本当に良い音を聴くには無駄なく音を再現するヘッドホンがいいんだよなあ」と嬉しそうに言った。1952年にアメリカのオーディオフェア会場で、初めて「バイノーラル録音(人間の両耳間隔にマイクを離して設置して、音を立体録音する方式)」をヘッドホンで聴いた時に覚えた感動が、井深の中に蘇っていた。

 大曽根たちは、このプレスマンの改造品を井深のアメリカ出張に間に合うように仕上げた。しかし、急ごしらえだったため、電源は小型の特殊電池となってしまった。東京・秋葉原中の電気屋を走り回って調達した電池2個と、クラシック音楽のミュージックテープも何本か併せて渡した。井深を送り出してほっとした束の間、大賀に「聴いている途中で電池がなくなってしまった。こちらで探したけれど見つからなかったよ」という井深の電話が入り、一同がっかりしてしまった。

 ハプニングはあったが、井深はすっかり気に入っていた。井深は、大きなヘッドホンを付けたまま盛田(当時会長)の部屋へ持って行くと、「これ聴いてみてくれんかね。歩きながら聴けるステレオのカセットプレーヤーがあったらいいと思うんだが」。盛田は借り受けて、週末に自宅で試してみた。何と、盛田も気に入ってしまった。「井深さんの言うとおり、確かにスピーカーで聴くのとは違った良さがある。しかも持ち運びができて、自分一人だけで聴ける。これはなかなか面白い。これは、ひょっとするとひょっとするぞ」。盛田の独特なビジネスの勘が働いた。

第3話 夏休みが来る前に

 1979年2月、盛田は本社の会議室に関係者を招集した。事業部から電気、メカ設計のエンジニア、企画担当者、それに、宣伝、デザイン担当者など若手社員が中心だった。何事だろうと、皆緊張気味だった。

 例の改造版プレスマンを手にした盛田の第一声に皆驚いた。「この製品は、1日中音楽を楽しんでいたい若者の願いを満たすものだ。音楽を外へ持って出られるんだよ。録音機能はいらない。ヘッドホン付き再生専用機として商品化すれば売れるはずだ」。そして、盛田はこう続けたのである。「若者、つまり学生がターゲットである以上、夏休み前の発売で、価格はプレスマンと同じくらい、4万円を切るつもりでいこうじゃないか」

 当時のソニーでは、売り上げの締めの関係上、新製品の発売は21日というのが常識だった。夏休み前となれば発売日は6月21日、正味4ヵ月で店頭に出すということだ。そのためには、製品を量産する体制を整え、販売側の受け入れ体制も整っていなければならない。

 当然、ほとんどの出席者は異口同音に難色を示した。しかし反対はしたものの、何だか「使ってみたい製品だなー」という思いが集まった全員の心に芽生えていた。確かに、学生が夏休みに入る前に発売するのがベストのタイミングである。「よし、困難だが不可能ではない。やってみよう」と、話はまとまったのである。

 関係者の間で、再度価格の検討が行われた。「作るのに、いくらかかるか」ではなく、営業部隊に、「こういう製品はいくらくらいだったら買うだろうか」という観点で検討してもらった。するとやはり、「実売価格で3万円を切るくらいなら売れるだろう」という答えだった。それなら、無理を承知で3万5000円くらいでやってみようかと、話がまとまりかけた時に、盛田からひと言あった。「今年はソニーの創立33周年だ。価格も3万3000円でいこう」

 盛田のひと言で話はまとまり、皆夏休み前の発売に向けて走り出した。

第4話 「一緒にやりなさい」

ヘッドホン H・AIR
「MDR-3」

 盛田は新しい商売の種に夢中である。面白そうな、新しい技術の芽を見つけて、「もっと、やれ、やれ」とけしかけるのは井深が得意とするところだが、商品化に結び付けたアイデアを出すのは盛田であった。井深と盛田の役割分担、バトンタッチのタイミングは創業以来絶妙だ。「これはものになりますよ。若い人たちは、いつでもどこでも良い音楽が聴きたい。もう音楽は、オーディオ装置の前で聴かなくてよくなるんですから。でも、本体より大きいヘッドホンが付いていてはスマートでない。何とかならないものですかね」と言う盛田の言葉に、井深がふと思い出したように言った。「そういえば、2、3ヵ月前の研究開発報告会で、確かオープンエアータイプの軽量ヘッドホンを開発しているって言っていたよ。あれがどうなっているか確かめてみたらどうかな」

 発表元の技術研究所をあたってみると、何という運命の巡り合わせか、超軽量・小型ヘッドホンとして開発された「H・AIR(ヘアー)」がほぼ形になっているという。これまでのヘッドホンが300〜400gという重さに対して、H・AIRはたったの50gだという。耳に当てる部分のドライバーユニットの直径も23mmで、これまでの楕円形の密閉型ヘッドホンは、直径56mmや58mmが普通だったことを考えれば、まるでミニチュアのようなヘッドホンである。開発プロジェクトの合言葉「ゼロフィット」のとおり、まさに装着を感じさせないヘッドホンである。しかも、そこから出てくるステレオサウンドは素晴らしい。「一緒にやりなさい」。こうして互いに相手の存在を知らず別々に育っていた2つの技術の芽が、井深、盛田という仲人を得て出会い、一緒に歩み出すことになった。1979年3月のことである。』

スズキ「クロスビー」に採用された日立製ステレオカメラの検知機能力がスゴい!

https://newswitch.jp/p/25345

 ※ スゲーな…。

 ※ こういうゴツいものに、搭載するんだぞ…。ダイキャスト製か…。

 ※ -20℃から50℃の温度変化や、10万㎞走行に耐え得る耐久性は、伊達じゃない…。

 ※ アップルカーとか、IT企業が参入とか、逆立ちしたって「太刀打ち」できんだろう…。

 ※ 実際の「モノづくり」というものは、「コンピューターで、プログラム組んでいれば、実現する。」というものじゃ無いんだ…。

『日立オートモティブシステムズ(AMS)は、夜間時の歩行者検知機能を強化したステレオカメラを開発し、スズキの小型車「クロスビー」に採用された。独自の機械学習技術を活用して画像による教師データを取り込み、高精度な検知機能を実現した。

クロスビーにはスズキの車として初めて、車線中央付近の走行維持をサポートする「車線維持支援機能」を採用。全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールを備える。夜間時の歩行者も検知する衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」を搭載し、先進運転支援機能(ADAS)を拡充した。日立AMSはこれらADAS機能を支えるステレオカメラの安全基本性能を高めた。』

日本ガイシとネクストエナジー、NAS電池と太陽光発電を組み合わせた新サービス

https://newswitch.jp/p/26253

『日本ガイシとネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ケ根市)は、大容量蓄電池のナトリウム硫黄(NAS)電池と太陽光発電を組み合わせた新サービスの検討に合意した。新サービスは2021年夏ごろの提供開始を目指す。再生可能エネルギーを有効活用し、工場などのエネルギーコストや二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげたい考え。

新サービスは電力小売事業者にNAS電池と太陽光発電設備をパッケージ化した再生可能エネルギーシステムとして提案することを想定する。日本ガイシがNAS電池を供給、ネクストエナジーがパッケージ化してサービスを提供する。パッケージ化により導入コスト削減につながる。

太陽光発電から得た消費しきれない電力はNAS電池にため、夜間や消費電力が多い時間帯に使い、エネルギーコストとCO2排出削減につなげる。

日刊工業新聞2021年3月8日』

全固体電池の常識破る新手法 界面から不純物なくす

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFK228IS0S1A220C2000000/

『全固体リチウム(Li)イオン電池の容量密度を倍増させ、しかも固体電解質と電極の界面における抵抗(界面抵抗)を大きく引き下げられる――。容量密度と出力密度は背反の関係にあると一般的には考えられているが、そんな常識を打ち破る新アプローチを発見したのが東京工業大学、東北大学、産業技術総合研究所、日本工業大学のグループである。

同グループは薄膜の全固体Liイオン電池セルを試作。同界面から不純物をなくすこと…

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同グループは薄膜の全固体Liイオン電池セルを試作。同界面から不純物をなくすことで全固体電池の出力密度と容量密度を同時に高められることを突き止めた。

電解質に液体ではなく固体を使う全固体Liイオン電池では、有機電解液を使う通常のLiイオン電池と比べて、電解質と電極を密着させにくい。そのため、界面抵抗が大きくなってしまう傾向がある。

実用化に向けて研究開発が盛んな硫化物系の固体電解質を使う硫化物系全固体Liイオン電池でさえ、正極材をコーティングすることで同界面抵抗を下げる技術が開発されているが、同グループの東工大物質理工学院応用化学系教授の一杉太郎氏によれば、界面抵抗はそれでもまだ大きいという。酸化物系の固体電解質を使う酸化物系全固体Liイオン電池に至っては、界面抵抗を下げることが実用化に向けた大きな課題の1つとなっている。

今回の界面から不純物をなくすという新アプローチは、そうした全固体Liイオン電池の界面抵抗を、硫化物系か酸化物系かを問わず、大きく下げられると同氏は明かす。同グループが試作した電池セルでは、界面抵抗はこれまでの最低水準だったという。

また、界面から不純物をなくすという今回のアプローチは、界面抵抗、すなわちLiイオンの伝導しやすさという面だけでなく、Liイオンの正極材への入り方にも利点をもたらす。同グループが試作した電池セルがそれを示した。

2倍のLiイオンを取り込む
同グループでは、正極材にスピネル構造の層状酸化物であるニッケル(Ni)マンガン(Mn)酸Li(LiNi0.5Mn1.5O4、LNMO)を、負極材にLi金属を、固体電解質に酸化物系のリン酸Li(Li3PO4)を用いてセルを試作している。そのセルでは、LNMOが放電状態においてLi2Ni0.5Mn1.5O4(L2NMO)となり、従来型の2倍のLiイオンを取り込むことが確認された。Liイオンが倍入るので、容量密度が倍増する。

試作した電池セルにおける正極材での充放電に伴うLiイオンの出入り。電圧2.8ボルト(V)ではLNMOはL2NMOとなり、通常の倍のLiイオンを取り込む(出所:東京工業大学、東北大学、産業技術総合研究所、日本工業大学)
一杉氏はこれには、正極材にスピネル構造の層状酸化物を使ったこと、負極材にLi源となるLi金属を使ったこと、そして界面から不純物をなくしてLiイオンがスムーズに正極材に入っていけるようにしたことが関連していると分析する。

通常の液体のLiイオン電池では、負極にLi金属を使うとLiのデンドライト(樹枝状晶)が発生して短絡(ショート)の恐れがある。このため、現時点では負極にLi金属を使うことは難しく、液体のLiイオン電池では、正極材にLNMOを使っても、LiイオンはL2NMOとなるまでは入っていかない。全固体Liイオン電池の場合も、通常は電解質と電極の界面に不純物が入っているため、Liイオンがより多く入ることを阻害しているとみられる。

これは見方を変えれば、界面から不純物をなくすことで、4.7ボルトと高い電圧で使える5ボルト級の正極材であるLNMOが、Liイオンをたくさん取り入れられるLi過剰系の正極材としても使えることを意味する。

全固体Liイオン電池は、液体のLiイオン電池で使われる有機電解液と違って、5ボルト級と高い電圧をかけても電解質は分解しない。このため、全固体Liイオン電池の研究開発現場では、5ボルト級の正極材を使って電池の電圧を上げることで容量を増やす方向が模索されている。

一方、Liイオンをたくさん取り込めるLi過剰型の正極材を使って容量を増やす方向も探られている。今回の新アプローチは、その両者の良いところ取りを可能にするといえそうだ。

半導体製造の真空プロセスを適用
同グループが固体電解質と電極の界面から不純物をなくすために用いたのが、半導体の製造などに使われる真空プロセスである。具体的にはまず、結晶面を(001)にそろえた集電体の上に、正極材のLNMOの薄膜を「エピタキシャル成長」と呼ぶ方法で形成する。次いで、その上に固体電解質のLi3PO4を成膜し、負極となるLi金属を蒸着するという手順だ。

全固体Liイオン電池セルのこれまでの一般的な造り方は、大気中で、正極合材(正極活物質、固体電解質、導電助剤)や固体電解質、負極合材(負極活物質、固体電解質)のそれぞれの粉末を、筒状の容器に充填してプレスし、必要に応じて焼結するというものだった。

あるいは、大気中で正負極の合材や固体電解質を溶媒に溶かしてスラリーにしてバインダーと混ぜてから集電箔に塗布して、それらを乾燥させてから重ね合わせてプレスするという湿式のプロセスも開発されている。

ただ、いずれも大気中で実施するプロセスであり、正極や負極の活物質の表面には、二酸化炭素や水、プロトン(水素イオン)などの不純物が付着し、界面抵抗を増大させる要因になっていた。同グループは、真空プロセスを適用することで、そうした不純物の付着を防いだ。

量産プロセスなどが課題
もっとも、実用化に向けては課題もある。まず、薄膜の電池セルを前提とした場合は、単セルとしての容量が小さいことだ。汎用的な半導体技術しか使っていないため、薄膜の電池セルを造ること自体には問題はない。だが、「大面積化や柔軟な基板上への形成は難しい」(一杉氏)

小さなセンサーやチップに組み込むなどの適用が考えられるが、それらの市場は現状では立ち上がっておらず、現時点では強力な適用先がないというのが最大の課題だと同氏は語る。

一方、自動車などに使う大型の電池を想定した場合は、「固体電解質も含めてバルクにする必要がある」と同氏は前置きする。その上で、課題はまず、量産プロセスの確立であると語る。

不純物の付着を防ぐには、大気中を通さずに原材料や中間生成物を搬送したり、不活性ガス中でプレスや焼結などを実行したりする必要がある。それを、高コストな真空プロセスとは違う低コストな量産プロセスで実現することが求められているという。

同グループが試作した薄膜の電池セルは、正極材の厚みが60~100ナノ(ナノは10億分の1)メートルほど、固体電解質の厚みが500~1000ナノメートルほどのものである。容量は数ナノアンペア時で、4.7ボルトと2.8ボルトの2段階で動作する電池だ。同グループでは、充放電サイクルで50回まで安定に動作可能なことを確認している。

試作した電池セルにおけるサイクル特性(出所:東京工業大学、東北大学、産業技術総合研究所、日本工業大学)
興味深いのは、通常は充電サイクルが増えるほど減っていく容量が、同セルでは増加していくことだ。「内部で何か良いことが起こっている」と一杉氏はみている。界面から不純物をなくす効果はサイクル特性にも利点をもたらす可能性がある。

同グループが今後の目標として掲げるのは、1つは硫化物系全固体Liイオン電池において界面抵抗を下げること。もう1つは、全固体電池の中でイオンがどう動くのかを解明し、学理として確立していくことだという。

(日経クロステック/日経Automotive 富岡恒憲)

[日経クロステック2021年2月18日付の記事を再構成]

自動運転の米オーロラ、トヨタと提携 21年中に走行試験

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD09E180Z00C21A2000000/

 ※ 注目したのは、次のような点だ…。

 1、『オーロラは米グーグルで自動運転技術の開発を指揮していたクリス・アームソン氏が2017年に立ち上げた。乗用車だけでなくトラック向けの自動運転システムの開発も手掛けており、19年にはモビリティー分野に力を入れる米アマゾン・ドット・コムの出資を受けたことで話題を集めた。』

 「Googleカー」は、有名だったが、その「セル(中核の技術者)」は、こういう形で生き残っていること。

 2、『オーロラは9日の発表のなかで、まずトヨタのミニバン「シエナ」を改造した自動運転車を試作し、21年末までに米国内で走行試験を始めると表明した。さらに中核部品の生産や販売金融などのサービス開発でもトヨタグループと連携し、数年内にライドシェア専用の自動運転車を量産し発売する計画を示した。』

 「自動運転車」の試作車には、乗用車タイプの車よりも、ミニバンタイプの車のほうが、適しているかもしれないこと。

 おそらく、「レーダー」とか、「自動運転関係の機構」とか、スペース的に納めやすい…、ということがあるんだろう…。

 それと、「自動運転車」は、最初のうちは、「乗り合いバス」みたいな需要が大きいハズ…、と見ているんだろう…。

 3、『新型コロナウイルスの影響でライドシェアの需要減に直面したウーバーは20年末にATGをオーロラに売却すると発表しており、トヨタグループとの協業関係をオーロラが引き継ぐことになった。』

 C(Connected)A(Autonomous)S(Shared & Service)E(Electric)のうちの、「S」は、当分はコロナのせいで、廃れそうだ…。

 逆に、「公共交通手段」でない、「パーソナルな移動手段」ということで、「乗用車」というものが、見直されている側面があるんだろう…。

 トヨタの「好決算」にも、そういうことが伺える…。

『【シリコンバレー=白石武志】自動運転スタートアップの米オーロラ・イノベーションは9日、トヨタ自動車やデンソーと自動運転技術分野で提携したと発表した。2021年末までにオーロラの自動運転システムを搭載した試作車をつくり、米国内で試験走行を始める。トヨタグループと連携し、数年内にライドシェア専用の無人運転車を量産する構想も示した。

【関連記事】
Uber、Amazon出資の米社に自動運転子会社を売却
自動運転に淘汰の波 Uber、自社開発から撤退
トヨタ、今期業績底堅く 半導体不足で見えた供給網の真価

オーロラは米グーグルで自動運転技術の開発を指揮していたクリス・アームソン氏が2017年に立ち上げた。乗用車だけでなくトラック向けの自動運転システムの開発も手掛けており、19年にはモビリティー分野に力を入れる米アマゾン・ドット・コムの出資を受けたことで話題を集めた。

オーロラは9日の発表のなかで、まずトヨタのミニバン「シエナ」を改造した自動運転車を試作し、21年末までに米国内で走行試験を始めると表明した。さらに中核部品の生産や販売金融などのサービス開発でもトヨタグループと連携し、数年内にライドシェア専用の自動運転車を量産し発売する計画を示した。

トヨタとデンソーは米国ではもともと米ウーバーテクノロジーズの研究開発子会社ATGに出資し、ライドシェア専用の自動運転車を21年に実用化する構想を示していた。新型コロナウイルスの影響でライドシェアの需要減に直面したウーバーは20年末にATGをオーロラに売却すると発表しており、トヨタグループとの協業関係をオーロラが引き継ぐことになった。

トヨタは18年にウーバーと自動運転分野での提携を発表した際にも、シエナをベースにしたライドシェア専用車を開発すると表明していた。当時はウーバーの自動運転システムとトヨタの高度安全運転支援システムを二重に搭載するとしていたが、今回のオーロラの発表では試作車には同社のシステムを搭載すると説明している。

トヨタは中国ではネット検索大手、百度(バイドゥ)が主導する自動運転技術の開発連合「アポロ計画」に参画するほか、自動運転システム開発の小馬智行(ポニー・エーアイ)にも出資した。各国・地域の有力企業と連携し、自動運転車の実用化を急ぐ考えとみられる。

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奥平和行
日本経済新聞社 シリコンバレー支局長
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ひとこと解説 トヨタがシリコンバレーに研究所(TRI)を設立して自動運転などに使うAIの開発を進めると発表したのは2015年11月のこと。この分野の第一人者、プラット博士をTRIトップに起用しました。

プラット氏は当初、トヨタの自動運転の「顔」としてCESなどに登壇していましたが、現在は影が薄くなっています。

一方、実質TRI傘下だった日本法人の格上げ、記事にもあるUber自動運転部門やPony.aiへの出資、AuroraによるUber自動運転部門の買収、そして今回の提携などが続きます。

トヨタのことなので深慮遠謀に基づく全方位戦略だと思いますが、混乱を心配する声も出ています。
2021年2月10日 12:23 (2021年2月10日 12:24更新)
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〔兵頭二十八氏のサイトからの情報〕(その2)

 ※ 『mRNAの書き変えは、会社にとっては、わけもないので、これからは、どんなワクチンもすぐできるようになる。
 しかし2020年時点では、多くの人が、18ヶ月以内に新ワクチンができるなんて嘘だ、と思った。
 わたしたちは、《ワクチン革命》を、まのあたり目撃しているところなのである。』という部分が、重要。

 ※ あとは、「重篤な副反応」が、生じないかどうか…だ…。

『Antonio Regalado 記者による2021-2-5記事「The next act for messenger RNA could be bigger than covid vaccines」。
    メッセンジャーRNAはなぜ、使い物になるのか。それは新コロの「スパイク」部分の「模型」のようなものであり、人の細胞内で増殖したりはできない。が、ヒトが正しい抗体を作り出すための正確な病的刺激は、しっかりと人体に加えてやることができるからである。これを注射すればいいんじゃ、と発想したのが、「mRNA」利用のワクチン。すなわちモデルナとかファイザーである。

 今後、この技法は、ヘルペス患者やマラリヤ患者の治療薬として適用をひろげるだろう。
 インフルエンザ予防ワクチンにも必ず応用される。
 また、新コロが将来どれほど変異し続けようとも、「mRNA」を使うワクチンは、今回のように、1年くらいのディレイで追随して行けるのである。

 2019末、中共当局は、武漢肺炎について世界にひた隠そうとした。しかし2020-1-10に、上海の一人の義士が、武漢ウィルスの遺伝子コードを、豪州の研究者へ、オンラインで伝えた。
 このDNA情報が「マイクロソフト・ワード」ファイルの形で世界的に共有されたおかげで、マインツのバイオテック社(ファイザーの開発センター)や、米東部のモデルナ社が、メッセンジャーRNAを利用するワクチン設計に、ただちにとりかかることができた次第である。

 モデルナ社では、新ワクチンの「設計」をたった48時間で了えることができた。それは、北米で最初の新コロ発症者が確認されるよりも11日も前だったのである。

 1990年にはじめて、合成したメッセンジャーRNAを鼠に注射したウェイスマンの回想。あきらかにネズミたちは病状を呈した。量が多いと、死んでしまった。わたしどもは、こりゃ~使えんぜよ、と、当時は思った。

 免疫分子のサイトカインが一挙に大量につくられすぎれば、それが却って本体を殺してしまう。そういうことが、何年も調べるうち、だんだんわかってきた。

 そしてウェイスマンとカリコの2人が、ついに、この危険を回避できる方法をみつけた。それでワイスマンはモデルナ社を創立しようと思った。2010年であった。

 RNAはデリケートで、外気にさらされれば数分で失活する。
 なにかでこれを包まなければならない。
 40種類以上のモノが試された。エジソンが電球フィラメントの最適素材を模索したように。
 最終的に、脂肪の組み合わせに落ち着いた。これはしかし、特許あらそいになっている。

 2017年、マウスと猿を使い、mRNAワクチンがズィカ・ウィルス熱の予防注射になることが示された。

 mRNAの書き変えは、会社にとっては、わけもないので、これからは、どんなワクチンもすぐできるようになる。
 しかし2020年時点では、多くの人が、18ヶ月以内に新ワクチンができるなんて嘘だ、と思った。
 わたしたちは、《ワクチン革命》を、まのあたり目撃しているところなのである。

 ウェイスマンの夢はひろがる。すべてのインフルエンザに対応できるユニバーサル予防注射が可能なのではないか。すべての「コロナ系」ウィルスに対応できる新薬も可能なのではないか。

 ※ウィルス変異の話を聞くと、こういう想像をする。もしウィルス並のスピード感で「進化」する宇宙人がいたらどうなるだろうかと。おそらく彼らはさっさとガンマ線や中性子利用のドゥームズデイ兵器をこしらえてしまい、さっさと自滅するのではないかと。その自滅の痕跡が宇宙の彼方からときどき届くのではないかと。』

カーボンゼロの「最終兵器」、日本先行の宇宙太陽光発電

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『宇宙空間に広がった太陽光パネルで発電、電子レンジに使われるマイクロ波で地上に電気を送る「宇宙太陽光発電(SPS)」。1980年代に日本で研究を始めた京都大学の松本紘氏(現・理化学研究所理事長)から弟子の篠原真毅教授へ情熱は受け継がれ、2050年の実用化を目指し国も動き始めた。中国の猛追もある中、次世代エネルギーとして日本は果実を手にできるか。

電子レンジでテレビを動かす――。京都府宇治市にある京大…

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宇宙空間に広がった太陽光パネルで発電、電子レンジに使われるマイクロ波で地上に電気を送る「宇宙太陽光発電(SPS)」。1980年代に日本で研究を始めた京都大学の松本紘氏(現・理化学研究所理事長)から弟子の篠原真毅教授へ情熱は受け継がれ、2050年の実用化を目指し国も動き始めた。中国の猛追もある中、次世代エネルギーとして日本は果実を手にできるか。

電子レンジでテレビを動かす――。京都府宇治市にある京大・篠原教授の研究室では珍しい実験が話題を呼んだ。電波が漏れないようにトゲトゲの遮蔽構造に覆われた実験室。部屋の中央に置いたコンセントを差していないテレビに電子レンジを改良した設備からマイクロ波を飛ばすと、映像が映し出された。電波は通常、波に情報を乗せて飛ばすが、出力を上げることで電気そのものを送ることが可能だ。

各国で100年以上研究
ワイヤレス送電は米テスラが社名の由来にしたとされる米物理学者ニコラ・テスラが19世紀末に送電実験をしたり、旧日本軍がマグネトロンの軍事転用を実験したり、オランダのフィリップスが携帯電話を電子レンジで急速充電する特許を出願したりと100年以上にわたり有象無象の研究が続いてきた。

実用化は難しいとされ、基礎研究にとどまっていた電波で電気を送る技術だが、ついに実用化フェーズに入ってきた。総務省はワイヤレス給電と呼ばれ、コンセントがなくても電気を飛ばして機器を充電できる技術を企業などが事業に利用できるように電波を割り当てる。パナソニックやオムロンなどの企業が電池レスIoT端末を開発して商用化をにらんでいる。

米ではスタートアップが先行。その一つオシアはビームを反射させて障害物をよける独自の「COTA」技術を開発し、スマートフォンに取り付けたケースでiPhoneを充電できる技術を披露した。パワーキャストは「ワイヤレス・チャージング・グリップ」の名称で、任天堂のゲーム機「スイッチ」のコントローラーを無線で充電できる製品をアマゾンで約150ドルで販売した。

宇宙からビームで送電
電波による送電の可能性はデジタル機器にとどまらない。マイクロ波の出力を上げ、ビームとして照射し、送電線のように使う究極のクリーンエネルギープロジェクトが進む。宇宙空間の人工衛星からビームで飛ばして3万6千キロメートル先の地球のアンテナで受ける宇宙太陽光発電だ。

かつて都市開発ゲーム「シムシティ」で次世代発電所として登場したこともある未来の象徴とも呼べる技術。太陽で起きる核融合反応でエネルギーを取り出す核融合発電と並び、構想こそ優れるものの実用時期は見通せない夢のエネルギーとみられていた。ただ、近年ではカーボンゼロの流れを受けて、国が策定する宇宙基本計画に新たに宇宙太陽光発電の検討が記載されるなど再び実用化に向けた前進の兆しを見せている。

地球上で太陽光発電をした場合、夜間や曇りの場合には発電できないため、平均で太陽光パネルの稼働率は15%とも言われる。夜のない宇宙空間では24時間発電できる。送電線の代わりにビームで送れば地球でエネルギーを受けたり、月面の裏側や他の星に電気を送ったりといったことも理論上可能になる。

宇宙太陽光発電は文字通り夢のプロジェクトだ。日本では京大の松本氏が先鞭(せんべん)をつけ、ロケットを使って宇宙空間でマイクロ波を送電するMINIXと呼ぶ実験に1983年に世界で初めて成功した。松本氏は「もともと(別の)宇宙プラズマの研究をしてたが、人類はいずれ宇宙に出て行くはめになるだろうと思った」と話す。宇宙で電気を送ることは人類がいずれ地球外に生活圏を広げる際にも不可欠な技術だ。

京大で脈々と研究が引き継がれる
1990年当時に京大4年生だった篠原教授は、松本氏の壮大な計画に感銘を受けて弟子入りを決断。その後松本氏は08年に京大総長に就くなどアカデミアの世界のキャリアを駆け上り、10年に教授となった篠原氏は後継者として夢の技術の開発を引き継いだ。

宇宙太陽光発電は経済産業省、宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に、宇宙システム開発利用推進機構や民間企業では三菱電機、三菱重工業、IHIなどが設備などを提供して実験プロジェクトを推進してきた。実用化のめどは当初2030年とも言われていたが、現在では2050年ごろになっている。

実用化の課題はコスト
ネックとなるのがコストだ。篠原教授は「事業化できる電力単価を考えると、100万キロワットの発電容量が必要だが、太陽光パネルの大きさは長さが2キロメートルほどになる」と試算する。衛星は1万トン以上と、一般的な宇宙ステーションの100倍だ。衛星はロケットで静止軌道まで運ぶ必要があるが、これだけ巨大な設備になると複数回送って組み立てる必要がある。

特に日本では国産のH2Aロケットでも1発100億円とも言われ、運搬コストがかかる。100万キロワット級の建設にかかる総コストは1兆円超との見積もりもある。だが松本氏は「ロケットの打ち上げ費用が下がり、2050年のカーボンゼロの目標もあり、開発のスピードは進むだろう」と話す。実際、日本ではH3ロケット以降は低コスト化が焦点で、特に米ではロケット開発は米航空宇宙局(NASA)から民間委託が急激に進み、米スペースXをはじめとする新興勢がロケットの価格破壊をしている。

また、安全面での懸念もある。強力なマイクロ波は地上のアンテナで受信する必要があるが、設備の周辺は人から離す必要もあり、海上に設置する案などが検討されている。マイクロ波がそれた場合には火事になるとの推論もあるが、篠原教授は「アンテナからそれると分散してしまい、殺人ビームのようなことにはならない」と強調する。

核融合発電と並んで注目の的に
遅々として進まなかった開発だが、カーボンゼロと原子力発電の停止というジレンマの中で、宇宙太陽光発電は核融合発電と並び、急速に世界で注目を集める。宇宙開発を加速する中国では重慶大学などを中心に、国を挙げて一気に人工衛星による実験フェーズにもっていくという計画が出ているという。先行する日本の宇宙太陽光発電の教材などを中国に翻訳する動きもあるという。

篠原教授は「日本が開発を進める間に中国がどんどん追いついてくる可能性もある」と指摘する。巨額の研究開発費で下支えする米中、さらに民間のマネーも入り宇宙開発が進む中、日本が先行してきたはずの夢の技術の実現にはさらなる資金調達の仕組みや開発スピードの加速が必要になる。

(企業報道部 渡辺直樹)

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宇宙太陽光発電システム(SSPS)について
https://www.kenkai.jaxa.jp/research/ssps/ssps-ssps.html

リチウムイオン電池の原理・特徴

※ リチウムは、「原子番号3」…。k殻に2個、l殻に1個の電子が入っているはず…。

※ よく出てくる「原子モデル」だ…。

※ しかし、この「原子核の周りを、電子がぐるぐる回っている…。」という想定は、もはや正確なものでは無いらしい…。

※ 実際には、「電子は、雲状に、原子核周辺にもやもやと掛かっている…。」という状態らしい…。

※ いずれにしろ、原子核(陽子)と電子は、電気的にはバランスがとれている…。それで、電気的には「プラス・マイナス0」の状態となっている…。

※ しかし、何かの拍子に、その電気的なバランスが崩れることがある(詳しくは、知らん…)。

※ 原子(原子核)に電子が、くっつくと陰イオン(マイナスの電荷を帯びる)となる…。

※ 原子(原子核)から、電子が「取れる(はずれる)」と、マイナスの勢力が弱まり、陽イオンとなる…。

※ まあ、素人的には、「原子に電子がくっついたもの→陰イオン」「原子から電子が取れたもの→陽イオン」という理解で、十分だろう…。

※ そういう話しを、「視覚的に確認できる実験」が、これだ…。

※ 陰イオンは、陽極(+極)に引かれて移動する…。陽イオンは、陰極(-極)に引かれて移動する…。

※ それを、リトマス紙(または、pH試験紙)の色の変化で、視覚的に確認できる…、というわけだな…。

※ そういう「イオン(電気を帯びた原子)の移動」を利用して、畜・放電させているものが、「イオン電池」だ…。

※ 「リチウムイオン」の移動を利用すれば、「リチウムイオン電池」ということなんだろう…。

※ 「セパレータ」というものは、そういう「+極、-極周辺」を分けて、混ざらないようにしているものなんだろう…。

リチウムイオン電池の原理・特徴
https://www.mc.showadenko.com/japanese/products/sds/lbattery/006.html

リチウムイオン電池の仕組み【基本をわかりやすく】
https://techs-blog.com/lib/basic/

リチウム
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A0

電子殻
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%AE%BB

原子核
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E6%A0%B8

イオン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3

投資額は1000億円! 三洋化成とAPBが全樹脂電池の新工場設立へ

https://newswitch.jp/p/25186

 ※ 今日は、こんなところで…。

『三洋化成工業と全樹脂電池の開発・製造を担うAPB(東京都千代田区)は21日、2025年をめどに約1000億円を投じ、年産能力数十ギガワット時(ギガは10億)級の同電池の次世代工場を福井県内に新設すると発表した。場所は21年秋に量産を始めるAPB福井センター武生工場(福井県越前市)の近隣で検討中。高容量、高安全性で低コスト生産が可能な同電池の特徴を生かせる用途で複数の引き合いがあり、事業拡大を加速する。

武生工場で21年末までに、高効率に同電池モジュールを生産できる技術を開発。技術課題を解決し、同電池事業拡大の基幹となる新工場の選定に入る。このほど、量産設備で協力する新東工業などから新たに11億円を調達、技術開発のための調達資金は合計約100億円となった。

将来は電力会社との協業などで大型定置用蓄電池を国内外の再生可能エネルギー向けに普及させたい考え。APBの堀江英明最高経営責任者(CEO)は「(同電池の様に)全く燃えない電池は世界中にない。30年には世界の定置用電池市場の3分の1のシェアをとりたい」とした。

日刊工業新聞2020年12月22日』

トヨタなどがネオジム使用量5割減の磁石部材開発、中国依存リスク減らす

https://newswitch.jp/p/25114

『トヨタ自動車と大同特殊鋼、高効率モーター用磁性材料技術研究組合(MagHEM)は、ネオジムの使用量を従来比2割から5割減らせるネオジム磁石部材を開発した。車載用モーターに部材として供給できるようになり、次世代モーターの設計で使える。ネオジム磁石は最強の磁石で、自動車やロボットなどの大出力モーターに使われる。自動車の電動化が進むと、膨大な量のネオジムが必要なため、新磁石部材の希土類(レアアース)の使用量削減が求められていた。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業で開発した。同事業でトヨタはネオジムを減らしても性能を維持した省ネオジム磁石と、ネオジムの量は一定で性能を2倍に引きあげる超ネオジム磁石の2種類の磁石の開発に取り組んだ。18年に素材としての性能を確かめ、今般モーター用の部材に仕上げてサンプル供給を始めた。

材料を溶かしてから急冷し、温度変化で結晶組織を微細化する。この材料を粉末化して焼結、熱間成形して長さ5センチメートル程度の部材にした。この熱間成形の圧力で結晶が滑りながらつぶされ、幅250ナノメートル(ナノは10億分の1)程度の扁平(へんぺい)な形になる。さらにネオジムを含浸させ、結晶粒の外周はネオジムが濃く、結晶粒の内部はネオジムが薄い微細構造を作った。この構造が保磁力を高め、外部から強い力がかかっても負けない磁石になる。

省ネオジム磁石と超ネオジム磁石の間の探査空間を面的にデータを集めたため、ネオジム含有量や使用温度に合わせた組成を選べる。従来の磁石部材から2割から5割のネオジムの使用量を減らせる。エアコンや車載用、産業用ロボなど、用途ごとに費用対効果のある磁石を提案できる。

ネオジムは中国など供給国が偏っており、輸出規制などによる供給リスクがある。ネオジムの使用量を減らすことで、こうしたリスク軽減にもつながる。』

新型液体燃料「e-fuel(イーフューエル)」開発に 日本

http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/5228007.html

※ 久々で、nappi10さんの「北の国から猫と二人で想う事 livedoor版」から紹介する…。

トヨタ・日産・ホンダが本腰、炭素中立エンジンに新燃料e-fuel
清水 直茂 日経クロステック(2020.07.03)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/04262/

フィッシャー・トロプシュ法
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A5%E6%B3%95

ベルギウス法
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%82%A6%E3%82%B9%E6%B3%95

 ※ 「合成ガソリン」という表現が、一番しっくりくるな…。

 ※ 欧州では、あくまで「内燃機関」にこだわる必要があるようだ…。「内燃機関」が前提の「自動車産業」が、「一大産業」だからな…。まあ、日本でも、同じことだが…。

 ※ しかし、日本では、「電気自動車」にも、「燃料電池車」にも、対応可能なように、おさおさ怠りなく、備えている…。

 ※ 欧州は、そうは行かないんだろう…。「電池」と「モーター」は、アジア勢が優勢だからな…。ましてや、「ハイブリッド(内燃機関+モーター)」となると、日本勢の独壇場だ…。

 ※ そういう中での「選択」、なんだろう…。

 ※ いずれにせよ、カギを握るのは、「生産コスト」だろう…。現状、「リッター当たり、500円」という話しだからな…。40リッター入れたら、「2万円」だ…。そういうことでは、到底、普及するはずは無い…。

 ※ 世の中、何でも、「簡単、お手軽、安上がり」じゃないと、普及はしない…。

 ※ ところで、これ(以下の記事)、ホントの話しなのか…。

ドイツの人造石油 – 次世代政府と政策を考える@2chまとめWiki – アットウィキ
https://w.atwiki.jp/nextgov/pages/93.html

『730 名前:筆者 ◆mn./N732Wo [] 投稿日:2008/05/30(金) 23:49:01 ID:6NxzC2t7
第2次世界大戦中、ドイツも石油資源がないにもかかわらず、あれだけ戦えたのは【人造石油】によるところが大きかったのでした。
ドイツではヒトラーが政権を取るまでは石油の依存度は5%程度に過ぎませんでしたが、ヒトラーが政権を取ると一変します。
それがフォルクスワーゲンとアウトバーンに代表されるモータリゼーション社会であり、更に再軍備による“ガソリン”を使った近代兵器でした。
しかし国内で石油の産出がないため、ヒトラーは【人造石油】の生産を進めます。
1923年にカイザー・ヴィルヘルム石炭研究所で開発された人造石油技術は、石炭を原料としていました。
もともとドイツは石炭は豊富に産出するため、国家プロジェクトとして巨額の資金を投入しました。
人造石油製造には
ベルギウス法(石炭直接液化法)
フィッシャー法(ガス合成法)
といった方法があり、当時世界有数の化学工業企業IGファルベン社を中心に国内12ヶ所に工場を作り大量生産を開始します。
その甲斐あって、1940年には日産72,000バレル(年産に換算すると約350万㌧)もの人造石油を製造できるレベルとなりました。
この年産350万㌧という数字、前回書いた戦前の日本の石油消費量に匹敵します。
つまり、日本にドイツ並みの化学工業力があり、国家プロジェクトとして取り組めばアメリカと戦争する事はなかったかもしれません。
結局日本ではフィッシャー法によって僅かに生産されたようですが、ベルギウス法での生産には失敗しています。
ドイツの人造石油は質も優秀で、オクタン価96(ハイオク相当)の物などは航空機に使用されました。
しかし人造石油のコストは天然石油の4~5倍もするため、ただでさえ逼迫する戦時経済を更に圧迫し、これもナチス・ドイツの敗北の一因となったのは、日本同様皮肉な話ではあります。
ちなみに、ナチス・ドイツでは最近話題のバイオ・エタノールも製造、使用しています。
V2号ロケットはジャガイモから作られたエタノールを燃料としており、現在の資源問題の解決策の一端をナチス・ドイツが示しているの歴史の皮肉と云えるでしょうね。

http://bn.merumo.ne.jp/backno/bodyView.do?issueId=2008052220070400179293000

731 名前:筆者 ◆mn./N732Wo [] 投稿日:2008/05/30(金) 23:50:39 ID:6NxzC2t7
wikiからの引用。

(gas to liquids;ジーティーエル)とは、天然ガスを一酸化炭素と水素に分解後、分子構造を組み替えて液体燃料などを作る技術である。

この技術により製造された製品はGTL燃料と呼ばれており、かつては人造石油などと呼ばれていた。

(平成13年)から昭和シェル石油はGTL技術を用いた灯油を試験的に発売している[4]。

2005年(平成17年)に開催された愛知万博では、ハイブリッド・シャトルバスの燃料として、日本で初めて、ディーゼルエンジンにGTL燃料が用いられた。このシャトルバスは、万博八草駅(現・八草駅)と万博会場間などを走行した。

2007年(平成19年)12月から、国土交通省の委託事業で独立行政法人交通安全環境研究所が中心となり、GTL技術を用いた合成燃料による公道走行試験が実施されている[5]。』

「燃料電池車」(FCV)というものの話し…。

※ まず、「燃料電池」というものがある…。

※ 中学の時にやった、「水の電気分解」というものがあっただろ?

※ 水に水酸化ナトリウム水溶液を加えて、電極をつなげて、電流を流す…。そうすると、陰極には、ブクブクと水素が発生し、陽極には、同様に、酸素が発生する…、というアレだ…。

※ 化学反応式的には、2H2O → 2H2 + O2 という反応だ…。

※ しかし、この反応は、「可逆反応」なんだよ…。

※ つまり、2H2 + O2 → 2H2O という反応も、生じる…。

※ なんのことはない…。水素が燃えて、水が生じました…、というものなんだが、条件を整えて、「ゆっくりと」反応させると、電気を取り出すことができる…。

※ そういう「しかけ」を施したものが、「水素スタック」というものだ…。

※ 別に、車載専用のものでもない…。工場のバックアップ電源用とか、住宅用のものも開発されている…。「エコ・キュート」とか、聞いたことがあるだろ?

水の電気分解の仕組み 実験における反応式 陽極・陰極での反応式
https://kenkou888.com/category31/h2o_denkibunnkai.html

※ そういう「水素スタック」というものを、車に積んで、電気を取り出して、電池に蓄電し、その蓄電した電気エネルギーで、「モーター」を回して走らせよう…、というのが、「燃料電池車(FCV)」だ…。

※ だから、「燃料」とついているが、別に「水素を、空気中で「燃やして」」走るわけじゃ無い…。「水素燃料」から電気を作り出して、モーター回して走っている、「電気自動車(EV)」の一形態なわけだ…。通常の「電気自動車」との違いは、「電気の作り方」の違いだけなわけだ…。

※ 上記は、「家庭用の燃料電池」の説明だ…。ここでは、「LPガス」から「水素を作り」、それを空気中の「酸素」と反応させるものになっている…。

※ 「家庭用燃料電池」の場合、作り出した電気を「家電」なんかで使用するには、「交流電流」に変換してやらないといけないんで、「インバーター」というもので、変換する必要がある…。

※ この画像だと、「各ユニット」の配置が、よく分かるな…。前から、「モーター+変速機」、「電池」、「水素ボンベ」、「水素スタック」という配置のようだな…。水素スタックに、小さなボンベが付いているのは、「補助ボンベ」でもあるものなのか…。

トヨタが22年組織再編、ソフト第一へ 統合ECUで後押し

トヨタが22年組織再編、ソフト第一へ 統合ECUで後押し
日経クロステック取材班
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/04578/

 ※ これ、投稿にしていなかったようだな…。ちょっと、古いが、貼っておく…。

 ※ メカ+エレクトロニクスで、「メカトロニクス」になったように、「ハード」と「ソフト」が融合して、車も「ある別のもの」になって行くんだろう…。

 ※ ただ、日本の場合、あくまで「ハード寄り」「ハードを生かす(さらに進化させる)」ための「ソフト」…、というスタンスにするのがいいような気がする…。分厚い「ハードの製造業」の蓄積・基盤があるからな…。

 ※ 買う側の「消費者サイド」からすれば、「お題目」なんか、どうでもいい…。しっかり、「作動してくれて、購入費用に見合うだけの『価値』が手に入れば、それで御の字」だ…。

『(2020.09.15)
 トヨタ自動車が2022年度にかけて、ソフトとハードの開発を分離しやすい組織に再編することが日経クロステックの調べで分かった。ソフトの開発周期を短くし、車両改良を待たないで頻繁に機能を高められる「ソフトウエアファースト(第一)」の体制にする。さらに車載電子アーキテクチャー(基盤)を刷新し、ソフト重視の開発を後押しする。ハードの脇役だったソフトを自動車開発の主役に据え、IT企業など新興勢との競争に備える。

移動サービス会社への転換にソフト重視の考えを採り入れる。写真は2019年に発表した試作車で、健康サービスを見据えたもの(撮影:日経クロステック)
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 トヨタはこのほど、幹部社員を集めてソフトを重視した開発体制に移る方針を示した。ソフトとハードの開発体制を分けることで、ハードに先行してソフトを開発し、実装できる組織にする。22年度から本格化させる無線通信によるソフト更新(OTA:Over The Air)と組み合わせ、新しい機能を頻繁に投入する仕組みを実現する考えだ。

 20年3月、トヨタ社長の豊田章男氏はNTTとの提携発表の場で、「ソフトウエアファースト」の開発体制に移行することを宣言した。ソフトとデータを活用し、自動車の機能向上を実現する構想だ。「ソフトを先行して実装し、自動車の走行時にデータを収集する。AI(人工知能)をレベルアップさせて、ある段階でソフトを更新して機能を追加できるようにする」(豊田氏)。組織再編は、ソフト第一を実現する手段の1つになる。

 従来の車両開発は、ハードとソフトの一体開発が基本だった。車両の全面改良に併せて、電子制御ユニット(ECU)とソフトをセットで開発するものだった。ECUの能力に見合うムダの少ないソフトを開発しやすい一方で、進化の遅いハードにソフト開発がしばられる課題があった。

 ソフト第一の開発体制への移行で鍵を握るのが、18年に設立した自動運転ソフト子会社トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)である。「Arene(アリーン)」と呼ぶソフト基盤を開発する。同基盤は、安全で信頼性の高い車載ソフトの統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)と言えそうなもの。この自動車版IDEの出来栄えが、トヨタ全体の今後のソフト開発効率を左右するだろう。

TRI-ADで開発する様子(撮影:日経クロステック)
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電子基盤にテスラ採用方式の検討
 ソフト第一の開発を後押しするため、23年度に電子基盤の次世代版を投入する計画だ。一部のECUを統合し、分散していた主要ソフトを集約していく。ソフトを更新しやすくなる。

 統合ECUの導入と併せて、「ゾーン(区域)型」と呼ばれる新しいネットワーク構成を一部に採用する検討も進める。従来の「ドメイン型」に比べて、ECUの統合を実現しやすくなるとされる。

 統合ECUに主要機能を集約していくと、車両の各部位に分散した部品のECUと統合ECUを結ぶ配線が複雑で長くなる。短く単純にするため、車両の前や中央、後ろといったゾーン(区域)ごとに信号線や電源線を束ねる「ゾーンECU」を配置する。同ECUは入出力機能などに絞り、統合ECUとゾーンECUを高速で少数の信号線とつなげることで、車両全体の配線を短く単純にする。ゾーン型は米Tesla(テスラ)が採用するとされる構成で、自動車業界で注目が高まっている。

 トヨタが19年に導入した現行電子基盤はドメイン型で、シャシーやパワートレーン、ボディーなどの機能群(ドメイン)ごとにECUを設けるもの。主要機能がドメインECUに分散するため、ドメイン間で連動したソフトを更新しにくい。トヨタの次世代電子基盤はドメイン型を併用しつつ、ゾーン型を一部に採り入れる検討を進めている。

 ソフト第一の開発体制を目指すトヨタだが、ハードルは高い。かねて車載ソフトはECUメーカーが手掛けるもので、完成車メーカーのトヨタが自らソフトを開発することは少なかった。

 近年、トヨタはソフト技術者の採用を強化するが、急激な増加に「寄せ集め」との不安の声が漏れる。「Dojo(道場)」と呼ぶ育成システムなどを用意するものの、育成には時間がかかる。競合の独Volkswagen(フォルクスワーゲン)は、最新の電気自動車開発で主要ソフトの内製化を目指したものの、開発にてこずり発売時期が遅れたとされる。ハードが主役だった自動車メーカーで、ソフト重視の開発体制への転換には社内の反発もある。

Dojoと呼ぶ教育の場を設ける(撮影:日経クロステック)
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 「全ての人に移動の自由と幸せを提供する」――。自動車の製造販売から移動サービスへ事業の軸を移すと宣言したトヨタ。ソフト重視の開発への移行は避けて通れない。

 トヨタがVWと異なり優位に立つのは、ソフト技術者がいるECUメーカーを系列に多く抱えることだ。社内の組織改革とともにグループを巻き込む総力戦で、ソフト第一を実現する考えだ。』

台湾では1か月で500台以上!低価格化で高齢化する海外狙うアシストスーツ

https://newswitch.jp/p/23697

『イノフィス(東京都新宿区、折原大吾社長、03・5225・1083)は、腰の負担を軽減するアシストスーツ「マッスルスーツEvery=写真」の海外輸出を拡大する。7月に台湾輸出を始めたのに続き、年末に中国、2021年初頭に欧州、同年春をめどに北米へも輸出を始める。同社では5年後をめどに海外売上高比率を5割程度に高めたい考えだ。

海外でも高齢化に伴う介護作業の負担軽減に加え、製造現場での需要も見込めると判断した。すでに台湾では輸出開始から1カ月弱で500台以上を販売した実績がある。従来のアシストスーツの価格は約50万円していたが、同社が19年11月に発売したマッスルスーツEveryでは、本体のフレームをアルミニウムから樹脂に変え、リコーグループに生産を委託することなどで15万円以下と3分の1以下に引き下げた。国内では低価格化によって、それまで購入をためらっていた農業や工場の生産ライン、物流関係からも注文が拡大し、「市場の裾野が広がった」(折原社長)。海外でも、これら業務用での需要が見込めるとし、国際展開を急ぐことにした。

中国など海外では類似商品との競合も予想されるが、折原社長は「空気圧制御によるなめらかさや身体へのフィット感、耐久性など多くのノウハウがあり、差別化できる」と見ている。代理店販売だけでなく、ネット通販も検討している。

日刊工業新聞2020年9月7日』