電子の「真の姿」捉える 波動関数を可視化、早稲田大学

電子の「真の姿」捉える 波動関数を可視化、早稲田大学
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC27CF70X21C22A2000000/

 ※ 今日は、こんな所で…。

『早稲田大学とカナダ国立研究機構の研究チームは、理論でしか示せなかった電子の「真の姿」に迫る新たな観測手法を開発した。アト(100京分の1)秒の精度で制御したレーザー光をネオン原子に照射し、電子の波としての情報を記述する数式を視覚的に捉えられるようにした。原子間の結合を担う電子の姿を詳しく測定できれば、新材料の開発や化学反応の解明に役立つ。

電子の波としての情報を詳細に可視化した=早稲田大学の新倉弘倫教授提供

電子の波としての情報は「波動関数」という数式で表現される。波の強さを示す振幅や、波の山や谷のどこに位置するかを示す位相などの情報を含む。電子は原子間の結合を担っており、位相が同じ場合は波が強め合って原子が結合し、位相が異なる場合は弱め合って結合しない。1981年にノーベル化学賞を受賞した福井謙一博士の「フロンティア軌道理論」で提唱されたが、通常の測定方法では電子の波としての情報のうち位相は失われてしまう問題があった。

研究チームは50アト秒以下という超高精度で制御したレーザー光を重ね合わせて、電子の波としての性質を保ったまま測定する独自技術を開発してきた。その手法を応用し、2種類のレーザー光を使って、ネオン原子全体に広がる電子の波動関数の振幅や位相の分布を可視化することに成功した。従来の手法は3種類のレーザー光を照射するもので、複雑な解析が必要なうえ電子を測定できる範囲も限られていた。

アト秒の精度でレーザーを制御する=新倉教授提供

気体のネオン原子だけではなく、複数の原子から成る分子や固体材料への応用を目指す。早稲田大学の新倉弘倫教授は「波動関数の可視化は分子を設計する手がかりになる」と期待する。実験で測定した波動関数と化学反応のシミュレーションのずれを検証すること
で、分子の性質を見積もる精度の向上につながるとみている。』

波動関数(読み)はどうかんすう(英語表記)wave function
https://kotobank.jp/word/%E6%B3%A2%E5%8B%95%E9%96%A2%E6%95%B0-115386

『量子力学において、原子・分子および原子核・素粒子の状態を表すのに用いられる座標の関数のこと。状態関数ということもある。

座標の関数のかわりに運動量その他の量(力学変数)の関数を用いることもある。

座標の関数を運動量の関数に変換することができるので、どの力学変数を用いても波動関数の表す状態の物理的内容が変わることはない。

 原子や素粒子などの量子力学における運動状態を量子的状態という。

量子力学では物理量は演算子で表現されており、物理量がある値をとる状態の波動関数はこの物理量の演算子の固有関数で与えられる。

たとえばx方向の運動量の演算子は-iħ∂/∂x(ħはプランク定数hの2π分の1)であるので、固有値p’の波動関数∅(x)は固有値方程式-iħ∂∅(x)/∂x=p’∅(x)を満たし、波動関数は∅(x)=c exp(ip’x/ħ)で与えられる。ただし、expα=eαを表す。cはそれぞれの場合の物理的条件に応じて決まる定数である。

波動関数の時間的変化は系のエネルギーの演算子Hを用いiħ∂/∂t=Hで与えられる。

これをシュレーディンガーの波動方程式とよんでいる。この系が固有値Eのエネルギーの固有状態であればH=Eであって、この場合の波動関数の時間変化は=∅exp(iEt/ħ)となる。ここで∅は時間によらないH∅=E∅を満たす波動関数である。この方程式もシュレーディンガー方程式という。

[田中 一]
[参照項目] | シュレーディンガーの波動方程式 | プランク定数 | 量子力学

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 』

波動関数
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A2%E5%8B%95%E9%96%A2%E6%95%B0

『波動関数(はどうかんすう、英: wave function)は、量子力学において純粋状態を表す複素数値関数。量子論における状態については量子状態を参照。 』

『解釈問題

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この節には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。

出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2021年9月)
正確性に疑問が呈されています。(2021年9月)

詳細は「観測問題」を参照

ボルンの規則に従って、波動関数の絶対値の2乗は、その波動関数の基底となる固有状態を見出す確率ないし確率密度関数と対応付けられることが知られている。 他方、量子力学の枠組みにおいて、系の状態は波動関数によって指定される。これは古典力学において適当な物理量の値の組で系の状態を指定できたことと対照的である。 古典力学に基づくなら、物理量の値は測定せずとも定まっていると考えることができたが、量子力学に基づくなら、物理量の値そのものを決定することはできず、その確率分布しか知ることができない。 系が確率的に振る舞うことに対して、古典的な確率現象のように何らかの粗視化や系に対する知識の不足によって生じていると考えるのではなく、本質的に確率的な振る舞いをしていると考えるならば、前述の古典力学的な描像で系の状態を考えることは困難となる。

また、測定に伴って被測定系へ及ぼされる影響についても古典力学と量子力学で異なる点がある。 古典論では被測定系の状態を変化させずに物理量を測定できると考えることができたが、量子論においては、例えばある物理量を正確に測定した場合、測定系にとっての被測定系の状態は、測定に伴って測定値に対応する固有状態に変化していると考えなければならない。 前述の通り、波動関数は測定値の確率分布に関連しているため、確率分布が測定に伴って変化するならば、測定に伴って波動関数もまた変化しなければならない。 特に、物理量を正確に測定した場合、波動関数は対応する固有状態へ「収縮」する。

もし波動関数が(例えば電磁場のような)物理的実体を伴うものだと考えると、この「波動関数の収縮」の解釈には困難が伴うことが知られている。例えばEPRパラドックスとして指摘されたように、(量子力学の理論上)測定に伴って光速を超えて(従って相対性理論に整合しない)「収縮」が生じているように見える系について、そのような「収縮」が起こり得ないことを説明する必要が生じる[要校閲] 。

もう一つの波動関数の重要な性質として、波動関数の重ね合わせとそれに伴う干渉がある。例えば二重スリット実験では、単スリット実験から得られる波動関数の重ね合わせによって、二重スリット系の波動関数が得られる。二重スリット系の粒子の存在確率分布は、単スリットの波動関数同士の干渉により、単スリット系での分布の重ね合わせとは異なることが知られている。この干渉は、スリットを通過する粒子の運動を(純粋に)古典力学的に解釈する限り説明できない。

確率的な振る舞いと重ね合わせに関連して、量子系と古典系[要校閲] が相互作用する系では「シュレーディンガーの猫」のような微妙な状態が存在し得る。通常、「猫」のような巨視的な対象は古典力学に従った振る舞いをすると考えられるが、測定器系を通じて崩壊性原子のような系と相関している場合、量子力学に従うならば、「猫の生死」のような巨視的な事象まで被測定系の振る舞いに依存してしまうことが示唆される。特に測定前の状態においては、猫系もまた量子力学的な重ね合わせ状態として記述されなければならない。 波動関数の「実在」を認めるなら、猫の重ね合わせ状態もまた何らかの形で「実在」すると考えなければならない。

「シュレーディンガーの猫」の思考実験から発展して、「ウィグナーの友人」のような系を考えることができる。「ウィグナーの友人」系では何らかの量子系に対して測定を行う系1(「友人」)と、系1に対して測定を行う系2(「ウィグナー」)が登場する。系1にとって測定結果を得た時点で対象の量子系の波動関数は「収縮」したように見えるが、系2にとっては系1の測定結果を(系1を通じて)観測するまで、量子系の波動関数は「収縮」していないように見える。このように「収縮」がいつどのように生じたかは、観測者の立場に依存しているように見える。[1]

以上のような波動関数によって示唆される「現象」に対して、その解釈を巡って様々な提案がなされている。よく知られている例として、コペンハーゲン解釈、多世界解釈、ボーム解釈などが挙げられる。これらの解釈は波動関数がシュレーディンガー方程式に従って時間発展することは認めるが、観測に伴う干渉の消失(デコヒーレンス)や「波動関数の収縮」のメカニズムや波動関数が測定値の確率分布に対応する理由に対する説明が異なっており、そのため理論の適用範囲や検証可能性がしばしば議論の対象となっている。

典型的なコペンハーゲン解釈においては、波動関数は客観的な実体あるものではなく、観測者の主観によって定まるとされる。従ってコペンハーゲン解釈の下では、「波動関数の収縮」は非物理的な現象であり、相対論を破るものとは考えない。

多世界解釈では、「波動関数の収縮」は生じず、量子系はあくまでシュレーディンガー方程式に従って連続的に(ユニタリ)時間発展をすると考える[2]。多世界解釈において「波動関数の収縮」に相当する過程は、観測者が辿り得た歴史の(互いに干渉することのない)分岐として表現される。 』

アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」米FDAが承認

アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」米FDAが承認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230107/k10013943571000.html

『日本とアメリカの製薬会社が共同で開発したアルツハイマー病の新薬についてFDA=アメリカ食品医薬品局は6日、患者の脳内にたまっている異常なタンパク質を減らす効果を示したとして、治療薬として承認したと発表しました。

FDAが6日、アルツハイマー病の新しい治療薬として承認したのは、日本の製薬大手「エーザイ」とアメリカの「バイオジェン」が共同で開発を進めてきた新薬「レカネマブ」です。

アルツハイマー病になった患者の脳では「アミロイドβ」と呼ばれる異常なたんぱく質がたまっていて、これによって神経細胞が壊れると考えられています。

FDAは、研究グループが行ったおよそ850人を対象にした中間段階の治験でこの薬を投与された患者の脳から「アミロイドβ」を減らす効果が示されたと評価しています。

承認された治療薬はアミロイドβがたまる前に取り除くことで神経細胞が壊れるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑える効果が期待されています。

「アミロイドβ」に作用するアルツハイマー病の治療薬がアメリカで承認されるのは今回が2例目で、FDAは「アルツハイマー病との戦いにおける重要な進歩だ」としています。

今回の承認は深刻な病気の患者に対し、より早く治療を提供する「迅速承認」という仕組みで行われ、開発したエーザイは、最終段階の治験のデータをもとに、すみやかに完全な承認を申請することにしています。

「レカネマブ」とは

「レカネマブ」は、製薬大手の「エーザイ」がアメリカの製薬会社「バイオジェン」と共同でアルツハイマー病の治療薬として開発を進めてきました。

アルツハイマー病の治療薬は、これまで神経細胞に作用するなどして症状が悪化するのを遅らせるものはありましたが、病気の進行そのものを抑える薬は国内で承認されているものはありません。

アルツハイマー病になった患者の脳では「アミロイドβ」と呼ばれる異常なたんぱく質がたまっていて、これによって神経細胞が壊れると考えられています。

「レカネマブ」は「アミロイドβ」が固まる前の段階で人工的に作った抗体を結合させて取り除こうというもので、神経細胞が壊れるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑える効果が期待されています。

ただ、壊れてしまった神経細胞を再生させることはできないため、発症する前の「軽度認知障害」の段階や、発症後、早期に投与することが重要だとされています。

エーザイ「速やかなフル承認申請の達成に向け全力」

今回の承認を受け、エーザイは「アルツハイマー病の当事者と家族が抱える憂慮の解消を目指す継続的な取り組みの成果だ。アルツハイマー病は患者の医学的な問題や家族の介護負担だけでなく、生産性の低下、社会的コストや不安の増大など社会全体に影響を及ぼす問題で、必要とする人々へ薬のアクセスが可能となるよう最善を尽くすとともに、速やかなフル承認申請の達成に向けて全力で取り組む」とコメントしています。

患者・家族の支援団体 “効果を期待”

アメリカでアルツハイマー病の患者やその家族の支援を行っている「アルツハイマー協会」のヘザー・スナイダー博士は、エーザイなどの研究グループが去年11月、この薬に症状の進行を遅らせる有効性が確認されたとする論文を発表したことを踏まえて、「公開された論文からわかることはレカネマブによって、この病気の初期の患者が、より長く日常生活を過ごす、つまり、より長い時間、配偶者や子ども、それに孫を家族だと認識して、結婚式に出席したり、休暇を過ごしたりできるようになると期待できることだ」と評価しました。

そのうえで、「アルツハイマー病とともに生きる人たちにとって、現在、治療法は限られている。今回、承認された薬を病気の初期段階で使えば、患者の生活の質、全体を向上させることができると信じている」と期待感を示しました。』

図録▽認知症の国際比較

図録▽認知症の国際比較
https://honkawa2.sakura.ne.jp/2136.html

 ※ 今日は、こんな所で…。

『“dementia”に対応する言葉としてそれまで「痴呆」とよばれていた症状が厚生労働省によって「認知症」という用語に名称変更されたのは2004年であった。その後、高齢化が進むにつれて「認知症」は誰もが罹りうる身近な病状として認識されるようになっている。
 人口当たりの認知症患者数について、OECD諸国とその他主要国の2017年の実績と20年後の2037年の予測値を図に示した。


 人口1000人当たりの認知症患者数はOECD平均で14.7人であり、日本はOECD諸国で最多の23.3人である。日本の場合人口100人に2人以上は認知症患者がいるのである。さらに、2037年にはOECD平均で17.3人、日本は38.4人に増えると予測されている。

 こうした数字だけを見るだけでも大変厳しい状況にあることが理解される。

   高齢者ほど認知症を発症する割合は高くなるので、国ごとの人口当たりの認知症患者の多い少ないは、高齢化の進展度と相関している。ページ末に掲げた相関図ではこの点を示した。日本など高齢化の進んだ国で認知症患者が多く、途上国のインドなど高齢化がまだ進んでいない国では認知症患者が相対的に少ないことは一目瞭然であろう。

   また、この相関図からは、日本は、イタリア、ドイツ、フランスといった西欧の主要国と比較して高齢化の割にはやや認知症患者が少ないことも読み取れよう。

   各国の認知症の患者数とともに死亡率のデータも掲げた。ここで死亡率は年齢調整後の値なので高齢化のバイアスが除かれた死亡率を見ることができる。認知症は、死因としてのダメージもさることながら、家族を含めた生活困難のダメージが大きいので、日本では寿命・健康ロスの大きさが3番目に深刻な病気なのである(図録<A href="2050.html">2050</A>参照)。従って死亡率だけで各国の認知症の深刻さを判断することはできないが、認知症に伴う課題の一端をうかがうことはできよう。

 少し年次が古いが「現代の殺人者」(A modern killer)と題された認知症の深刻さを指摘するOECDオブザーバーの記事(第297号、2013年第4四半期)を以下に訳出する。状況はあまり変わっていないと思われる。

 認知症は治療法が得られない破滅的な病気である。ケアはお金的にも、感情的にも負担が大きい。高齢化が進んでいる社会では医療システムへの負担も大きくなる。症状は脳にダメージを与え、人間の身体機能や認知能力を衰えさせる。

   アルツハイマー病インターナショナルによると、4秒ごとに誰かがどこかで認知症を発症する。世界的な予測によると3千6百万人もの人が認知症を患い、その40%は高所得国に暮らす。OECD諸国全体では60歳以上の5.5%が認知症を発症している。認知症とアルツハイマー病による死亡率はフィンランド、米国、アイスランド、オランダで最も高い<FONT size="2">(注)</FONT>。90歳以上の約半分が認知症を抱えている。

  <ADDRESS>

(注)2013年当時のデータ。現在では図の通り、フィンランド、英国、アイスランド、オランダ、米国の順。認知症死亡率に関しては日本はかなり低位にあることも図からうかがわれる。

   心臓病やガンといった死をもたらす主要疾患による死亡率や障害率の削減についてはOECD諸国で進歩が見れられる一方で、認知症についてはそれが当てはまらない。

   OECDでは主に次の3点の対策を図っている。すなわち、①必要な治療と診断を提供するための官民連携の手法開発、②病気の予防や対処法のイノベーションを加速するために生命科学や情報技術からの助言をひきだす仕方の検討、③罹患した患者やその家族による介護やケアを改善するための手法開発である。
  <div align="center"><img src="images/2136a.gif"></div>

   患者数データの対象国を図の順に掲げると、メキシコ、トルコ、スロバキア、韓国、ポーランド、チェコ、イスラエル、ハンガリー、アイルランド、米国、チリ、スロベニア、アイスランド、カナダ、ルクセンブルク、ニュージーランド、オーストラリア、ラトビア、リトアニア、エストニア、ノルウェー、オランダ、デンマーク、英国、スイス、ベルギー、オーストリア、スウェーデン、フィンランド、スペイン、ギリシャ、フランス、ポルトガル、ドイツ、イタリア、日本、南アフリカ、インドネシア、インド、中国、ブラジル、ロシアである。

  (2022年3月10日収録)

社会実情データ図録 Honkawa Data Tribune
https://honkawa2.sakura.ne.jp/index.html

「認知症が減少」のなぜ みえてきた教育水準との関係

「認知症が減少」のなぜ みえてきた教育水準との関係
科学の絶景
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC05BG00V01C22A2000000/

『高い教育水準が認知症を抑える――。データから明るみに出たのは、20代までの学習期間や生涯を通して学ぶ意欲の大切さだ。

「日本人は認知症にならずに長生きする」。2022年春、意外なニュースが世界に流れた。認知症はどの国にとっても懸案だ。既に世界で5000万人を超える人が患い、50年には1億5000万人以上になるとされる。日本でも12年の462万人から40年には900万人を上回るとの見方がもっぱらだった。

ニュースの震源地となった東京大学や米スタンフォード大学がまとめたのは「日本は16年の510万人から43年には465万人に減る」(東大の橋本英樹教授)という推計だった。

分析は「年を重ねるとどんな病気や機能低下が生じるか」をコンピューターで探った。16年から時を進めると、60歳以上が暮らす架空の日本で認知症の人は25年に503万人、34年に490万人と減っていった。

従来予測に反する「減少」との推計は健康状態や教育歴といった個性を反映したのが影響した。ここからみえてきたのは高い教育水準が認知症を抑える期待だ。

朗報にはヒントがあった。推計からは、65歳時点で期待する残りの人生のうち、認知症を伴う期間がどれだけを占めるかもわかる。43年には大学卒業以上の男性の場合は1.4%にとどまり、高校卒は7.7%、高卒未満は25.6%だった。女性は大卒以上が15.4%、高卒が14.8%、高卒未満が24.6%。学びの機会が増えると、認知症と向き合う期間が短くなった。

治療にてこずる今は「教育問題を口にするのは社会的な影響が大きく、声を上げにくい」と漏らす専門家もいる。しかし、そうも言っていられない。学習の重要性を裏づける証拠が増えてきたからだ。

「米国の65歳以上の認知症有病率は2000年の12.2%から16年に8.5%になった」。米ランド研究所のピーター・フドミエット氏らは11月に最新の研究成果を発表した。

人口の増加と高齢化で認知症の人は身近になるが、人々が認知症になりやすくなるわけではない。真の有病率は先進国ではむしろ下がってきたとみる。

米国で減った正確な理由はわからないが「高血圧などの改善もあるが、男女とも大卒者が増えており、教育水準の向上が重要な役割を果たしたようだ」(同氏)。男性では非ヒスパニック系の白人と黒人の有病率の差も縮まった。

実は「学習の大切さは半ば常識だ」と打ち明けるこの分野の専門家は多い。論文には何年も前から、思春期を含む年代の学習期間の短さが高血圧や鬱などと共に危険因子にあがる。

認知症の多くはゴミとなるたんぱく質が脳の神経を傷めるのが原因とされる。「脳の細胞が成熟する時期の教育は脳をタフにする」「キャンパスで培った人脈を通じた生活体験や仕事、健康意識の高まりが奏功」。因果関係の評価は様々だが、真実味はある。学びの価値を誰もが自覚する時に来ている。

進路は選択の自由がもたらすが、一人ひとりが社会を支える役目を考えれば、学習期間の物足りなさを個人の問題と片づけるわけにはいかない。社会全体での備えが欠かせない。進学の機会を手にできない人もいる。国内外を問わず教育格差は不平等がまかり通る社会から生まれる。社会を作りかえていくのも認知症対策だとの認識が世界では広がりつつある。

もっとも「(教育歴が全てという)運命論ではない」(橋本教授)。これからの選択で未来は創っていける。認知症の発症リスクはいくつもあり「他を減らせば補って余りある」と量子科学技術研究開発機構量子医科学研究所の樋口真人部長は話す。

その考えを福岡県久山町で65歳以上の住民約800人を24年にわたって見守った九州大学の研究が後押しする。二宮利治教授らは認知症を予測する手がかりを見つけ、10年後の発症確率を探るチェック表を作った。教育歴が9年以下で不利になるが、糖尿病の予防などで巻き返せる。教育歴が長くても、喫煙習慣や高血圧で暗転してしまうのも貴重な教訓だ。
英国で1000人超の60年以上に及ぶ変化を追った研究陣が導いた発見は「懸念は生涯を通じて打ち消せる」。幼少期の認知能力が低いと高齢期の認知能力が下がるとの疑いが強まる中で「私たちの研究では、この関係は信じられているほど決定論的ではない可能性がある。中年期の教育や働き方、余暇活動などで悪影響を相殺しているようだ」(英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの担当者)。

最新の研究は、認知症を防ぐには健康管理だけでは足りないと物語っている。数々の壁が進路を阻む社会や教育水準の低い国ではリスクが大きく、それを被る人々は見過ごされがちだ。社会の構造問題にもメスを入れる覚悟が必要になる。

(サイエンスエディター 加藤宏志)

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マスク氏率いる米新興、ヒトの脳に小型デバイス計画

マスク氏率いる米新興、ヒトの脳に小型デバイス計画
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0128V0R01C22A2000000/

『2022年12月1日 17:30

【ラスベガス=白石武志】起業家のイーロン・マスク氏が率いる米新興のニューラリンクは11月30日、脳とコンピューターをつないで情報をやりとりする小型デバイスを半年以内にヒトに移植する臨床試験(治験)を始める計画を明らかにした。脳卒中の後遺症で体が不自由になった患者らが、装置を介してコミュニケーションすることなどを目指している。

ニューラリンクが開発中の技術は「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」と呼ばれる。専用ロボットでヒトの頭蓋骨の一部を切り取って硬貨ほどの大きさのデバイスを埋め込み、脳の信号を読み取って外部と無線通信することを目指している。

サルを使った実験では脳に埋め込んだデバイスを介して簡単なテレビゲームを操作することなどに成功したとしている。その後にサルが死んだことが判明して動物愛護団体などから批判を浴びた。ヒトへの治験開始に向けた米食品医薬品局(FDA)との協議は順調に進んでいると説明している。

ニューラリンクでは脳のほかにも、脊髄などに埋め込むデバイスの開発を進めていることも明らかにした。30日にオンラインで開いた技術説明会に登壇したマスク氏は「脊髄を損傷した患者が全身の機能を回復することも可能だと確信している」と述べた。

BMIは大学などを中心に長年研究が続けられてきた分野だが、マスク氏が2016年にニューラリンクを設立して本格参入したことで後を追う企業が相次いでいる。ベンチャーキャピタル(VC)などからの投資も拡大し、実用化に向けた開発が加速している。

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最相葉月
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別の視点

脊髄損傷からパーキンソン病、認知症、自閉症、精神疾患まで、彼らがターゲットとする病はとても幅広いです。ロボット手術で開頭してデバイスを埋め込むわけですから様々なリスクが想定されますが、早晩、被験者は現れるでしょう。医療は、同じ病や障害に苦しむ人のためには自らを差し出すこともいとわないという患者たちの勇気と自己犠牲の精神によって進歩してきました。このデバイスを埋め込んだ人が会社で働いたり、パラリンピックで活躍したりする日もくるでしょう。
2022年12月1日 20:59

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竹内薫
サイエンスライター
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分析・考察

「脊髄を損傷した患者が全身の機能を回復することも可能だと確信している」。これが実現できれば、まさに夢の技術といえるでしょう。ブレイン・マシン・インターフェースは、われわれホモ・サピエンスの「生き物としてのデジタル化」において、きわめて大きな役割を担うと考えています。マスク氏は常に話題を集めるとともに、その分野に大きな投資を呼び込むことができるので、研究開発が一気に進む可能性があります。
2022年12月1日 19:24

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岡島礼奈
ALE 代表取締役CEO
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別の視点

ちょうどこの中継を見ていたのだけれど、イーロン・マスクが、
”Prototype is easy, production is hard.”といっていたのがとても印象的であった。
月に行くというアイディアは簡単なんだけど、実際に月に行くのは難しい、とも続けていた。テスラ・SpaceXを手掛けるイーロンの言葉が身に染みた会見であった。

ちなみにこのデバイスはロボット手術により自動で埋め込まれるらしい。そしてそれにかかる時間がたったの15分とのこと。まだこれに手を出す勇気は出ない、、
2022年12月2日 23:59

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蛯原健
リブライトパートナーズ 代表パートナー
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分析・考察

BMI、ブレインマシンインターフェイスは日本も含めて永らく研究が進んでおり特に医療向け用途のそれが顕著であるが、その殆どはいわゆる非侵襲タイプ、つまり頭皮などに何らかのデバイスを接触させて脳内の電極を読み取り出力デバイスに活かすものである。本件はいわゆる侵襲タイプ、つまり脳みそ直付けで接触するものでありそのタイプにおいては世界最先端を走っており人体での本格的治験は世界初だろう。但しサルにおける実験も一定の成果を見たものの結果としては成功したとは言い難く、仮に人体実験に進んだとて実用化までには今後年、十年単位のロングランゲームとなるだろう。
2022年12月1日 18:57』

温暖化より怖い寒冷化

温暖化より怖い寒冷化 低下続く太陽活動と異常気象の気になる関係 長辻象平
https://www.sankei.com/article/20190522-MJ5Y5A6TG5PV5MB6JCOU2ZATA4/

 ※ 今日は、こんな所で…。

『2019/5/22 08:45

近年、地球規模で続発する異常気象が気にかかる。

 温暖化防止を目指すパリ協定開始が迫る中、今冬の米国は大寒波に見舞われた。昨冬の北陸地方の豪雪では福井県内で大量の車が立ち往生している。

 昨夏は国内で40度超の猛暑が続くなどして熱中症での搬送が過去最多を記録。大型台風も相次ぎ、西日本豪雨では多くの命が奪われた。炎暑は海外でも発生し、カナダやインド、ギリシャなどを熱波が襲った。

 そのギリシャには今年1月、氷点下23度の寒波が押し寄せ、アテネに雪が積もった。
 地球の寒暑が、両極端に向けて暴走している印象だ。

 ◆増加続く二酸化炭素

 異常気象の背景には、二酸化炭素に代表される温室効果ガスの増加があるとするのが、科学界の大勢だ。国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」がこの立場だ。
 大気中の二酸化炭素は20世紀を通じて増え続け、1960年ごろに315ppmだった濃度が今では400ppmを超えている。

 二酸化炭素には毛布のように地球を保温する力がある。

 世界の平均気温は100年間で0・7度ほど高くなっており、二酸化炭素などの増加が原因と説明されている。

 ◆200年ぶりの低下

 その一方で、太陽の活動は、この30年ほど低下中。1800年ごろ以来の異変だ。

 と言っても、太陽から地球に届く光のエネルギー量は、この間も安定していて変わっていない。変化が確認されているのは太陽表面の黒点数だ。

 中心部で核融合反応が進む太陽は、磁場の星。その磁力線が太陽表面を貫いている場所が黒点なのだ。だから、黒点数は太陽の活動度の「表示目盛り」となる。多いほど活発だ。』

『黒点数には、約11年周期(サイクル)で増減を繰り返すという性質があるのだが、問題はその様子をグラフに描いたときの各サイクルの頂点が次第に低くなってきていることだ。

 1980年ごろにピークを迎えたサイクル21に比べてサイクル22のピークは低かった。そうした低下がサイクル23、24と連続して起きている。

 現在は、サイクル24の終盤期。2020年ごろから始まる次のサイクル25の規模が気がかりだ。

 ◆次周期も低調の予測

 「私たちの研究チームの解析からは、サイクル25での太陽活動は、サイクル24と同程度か、さらに弱くなる可能性が高いという結果が得られています」

 名古屋大学宇宙地球環境研究所の今田晋亮講師が教えてくれた。2025年ごろにピークを迎えるサイクル25でも黒点数の回復は望めないのだ。

 今田さんらは、太陽表面での磁場の輸送をコンピューターシミュレーションすることなどで次周期の太陽活動度の早期予測を可能にしている。

 4月には米海洋大気局(NOAA)などの太陽研究グループも同様の予測を表明した。

 ◆70年代には寒冷化論

 ピーク黒点数の減少で気になるのは、1645年からの70年間と19世紀初頭など、過去の太陽活動不活発期の気候は、いずれも寒冷であったことだ。

 団塊の世代以上の人なら覚えているはずだが、1960~70年代にも豪雨や気温低下などの異常気象が続き、世界中で地球寒冷化が心配されていた。

 1970年ごろにピークを迎えたサイクル20の黒点数は、サイクル19から一気に半減していたのだ。だが、サイクル21で黒点数は復活。それとともに80年代後半には気候に対する危惧も地球温暖化へと一変した。』

『◆多様な視点が必要だ

 太陽活動の低下による寒冷化と二酸化炭素による温暖化。両者のせめぎ合いが当今の気候のような気がしてならない。

 IPCCなどは地球に注ぐ太陽の光エネルギーが一定なことを理由に、気候変動に及ぼす太陽の影響を軽視しているが、それでよいのか大いに疑問だ。

 黒点の観測が始まった17世紀以降の歴史記録は、地球の寒冷期と黒点減少期の見事な一致を示しているではないか。

 平安時代は温暖だったが、そのころ二酸化炭素を排出する産業が活発だったのか。

 気温が上昇した20世紀は大気中の二酸化炭素濃度が増加した時代だったが、全般的に太陽活動が活発な時期でもあった。

 今のように太陽磁場が弱まると地球に注ぐ宇宙線が増加し、その作用で雲が増えて気温が下がったり、豪雨を促進したりするという研究報告もある。

 二酸化炭素のみしか見ない気候変動対策では、天に唾する結果にもなりかねないと思うのだが…。気候変動は温暖化よりも寒冷化の方がはるかに怖い。』

人は一日に体内からどれくらい水分を失う? 初の正確な計算式

人は一日に体内からどれくらい水分を失う? 初の正確な計算式
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221125/k10013902711000.html

 ※ 今日は、こんな所で…。

『人は一日に体内からどれくらいの水分を失うのか、正確に予測できる計算式を日本の研究者らが初めて導き出しました。

(計算式は記事の最後に詳しく掲載しています)

成人は一日で体内の水分のおよそ10%を失いますが、式を使うと年齢や体重、気候など条件ごとに失う量を算出でき、災害時に地域で必要な飲料水の量を割り出すことなどにも使えるとしています。

計算式は、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の山田陽介室長らがアメリカやイギリス、オランダなどの研究者と共同で、科学雑誌「サイエンス」に発表しました。
グループでは、水分中にわずかに含まれる質量が大きい水の動きを解析する手法で、欧米やアジアなど23か国のおよそ5600人について、体内での水の出はいりの量を割り出しました。

その結果、一日に失われる水の量は成人では

▽男性で20歳から35歳だと平均4.2リットル、
▽女性では30歳から60歳で3.3リットルだったほか、

高齢だと少なく、気候や地域の標高などによっても変動したということです。

これをもとにグループは体重や年齢、地域の平均気温や標高などを入力すれば、それぞれの人で体内から一日、どのくらいの量の水が失われるか予測できる計算式を初めて導き出しました。

これまで失われる水の量を正確に把握するのは難しかったということですが、式を使うと
▽大規模な災害時に地域ごとに最低限必要な水の量や
▽気候変動で起きる水不足の程度などを割り出すことができるとしています。

山田室長は「一日に失う水の量が健康に関連していることもわかってきている。式を使うことで、病気の予防などにもつながることが期待できる」と話しています。

これがその計算式

研究グループが導き出した、体内から一日に失われる水の量(水の代謝回転)を予測できる計算式は以下のとおりです。

体内から一日に失われる水の量(ml/日)=[1076×身体活動レベル(※1)]+[14.34×体重(kg)]+[374.9×性別(※2)]+[5.823×1日の平均湿度(%)]+[1070×アスリートか否か(※3)]+[104.6×人間開発指数(※4)]+[0.4726×標高(m)]-[0.3529×年齢(歳)の2乗]+[24.78×年齢(歳)]+[1.865×平均気温(℃)の2乗]-[19.66×平均気温(℃)]-713.1

(※1 身体活動レベル)
座る生活が中心の場合は「1.5」、平均的な場合は「1.75」、高い場合は「2.0」
(※2 性別)
女性の場合は「0」、男性の場合は「1」
(※3 アスリートか否か)

アスリートでない場合は「0」、アスリートの場合は「1」
(※4 人間開発指数(HDI)
国の豊かさをはかる社会経済指標の1つ)先進国の場合は「0」、中間的な国の場合は「1」、発展途上国の場合は「2」 』

Theranos

Theranos
https://ja.wikipedia.org/wiki/Theranos

『セラノス(英: Theranos)は、血液検査を手がけていたアメリカ合衆国カリフォルニア州の企業。2018年9月に解散を決定した[3]。 』

『概要

スタンフォード大学の化学工学科の2年生だったエリザベス・ホームズは、2003年に大学を中退、「少量の血液で200種類以上の血液検査を迅速かつ安価に出来る」というふれ込みで、医療ベンチャー企業『Theranos』を創業した[4]。

2014年6月に約3億5千万ドル(約380億円)を調達したことでTheranosの時価総額は約800億ドル(約9000億円)になったとされ、株式の過半を所有するホームズは「自力でビリオネアになった最年少の女性」として話題になった[5]。オラクルのラリー・エリソンも投資しており、社外取締役にはジョージ・シュルツ元国務長官を始め、ウィリアム・ペリー元国防長官、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官等、錚々たる面々が揃っていた[5]。Appleの影響を多分に受けた同社は徹底した秘密主義で、全ての決済権はホームズが握っていた[6]。

事業内容は、被験者の指先から採取した少量の血液を診断センターに輸送し、「エジソン」という自社開発の診断器を使って迅速に検査結果を出すというもので、1滴の血液で30種類の検査項目を実施できるという。大手ドラッグストア・チェーンであるウォルグリーンの、全米数十カ所の店舗に血液採取センターを設置していた[5]。

しかし、2015年にウォール・ストリート・ジャーナルが、Theranosによる血液検査の信憑性に疑問を投げかける記事を掲載してから、投資家の評価は下がり[5]、さらにTheranosの年商が1億ドル(約110億円)に達していないことが、フォーブスの調査で明らかになった[7]。

2016年夏に、医療保険当局によって臨床検査の免許を取り消され、2016年10月5日、3カ所の検査施設を閉鎖すると共に、従業員のおよそ40%に当たる340人を解雇すると発表した[8]。

2017年、2年間にわたる臨床検査ラボの運営停止を受け入れて、連邦機関のメディケア&メディケイド・サービスセンター(CMS)と和解。今後は自社で検査ラボを運営するのではなく、小型検査機器「ミニラボ」を医師や病院に売るとしている[9]。

2018年4月、従業員125人の内、新たに100人を解雇[1]。

2018年6月、連邦検察は、創業者で最高経営責任者だったエリザベス・ホームズと、元ナンバー2でホームズと恋人関係にあった最高執行責任者のサニー・バルワニを、詐欺罪で起訴[10]。

2018年9月、株主に対して会社の解散をメールで通知。残った資金は同日から数ヵ月以内に債権者に対して返済される予定[3]。

2022年1月3日、カリフォルニア州サンノゼの裁判所の陪席は、エリザベス・ホームズに対し、投資家に対する詐欺罪と通信詐欺罪3件の計4件について有罪評決を出した[11]。
主な株主

2018年5月に開示された資料によると、Theranosが集めた投資総額は6億8630万ドル。この投資で100万ドル以上を失った人物は、最低でも10名に上るとしている[12]。

名称 出資額 出資時期

ウォルトン家 1億5000万ドル 2014年
ルパート・マードック 1億2500万ドル 不明
ベッツィ・デヴォス 1億ドル 2013年 – 2015年
コックス家 1億ドル 不明
カルロス・スリム 3000万ドル 不明
オッペンハイマー家 2000万ドル 不明
ライリー・ベクトル 600万ドル 不明

関連項目

Quest Diagnostics
LabCorp
i-Stat 』

電磁パルスによる被害の仕組み・原理と対策

電磁パルスとは?HEMPなど電磁パルスによる被害の仕組み・原理と対策
https://www.rd.ntt/se/media/article/0036.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

『電磁パルス(EMP)とは、電子機器を損傷・破壊する、強力なパルス状の電磁波です。大規模な太陽フレアにより発生するほか、電磁パルス爆弾や、上空30km~400kmの高高度での核爆発による発生が現実的な脅威となっています。この記事では、電磁パルスによる被害の仕組みや原理、技術的な対策などを解説します。

目次

電磁パルスとは
EMPの種類と特性
EMPの影響
EMPへの技術面での対策
まとめ

電磁パルス(EMP)とは、強力なパルス状の電磁波であり、電子機器を損傷・破壊し、電子機器を使用した通信・電力などの重要インフラを使用不能にする可能性があるものです。
大規模な太陽フレアにより発生するほか、昨今の国際情勢の悪化により、電磁パルス爆弾や、上空30km~400kmの高高度での核爆発による発生が現実的な脅威となっており、対策が求められています。
この記事では、電磁パルスによる被害の仕組みや原理、想定される被害、技術的な対策について詳しく解説していきます。

  1. 電磁パルスとは

電磁パルス(EMP: ElectroMagnetic Pulse)とは、強力なパルス状の電磁波です。大規模な太陽フレアに伴って発生するほか、上空30km~400kmの高高度での核爆発や高強度電磁界(HPEM: High-Power Electro-Magnetics)発生器などにより人為的に発生させることも可能です。いずれも人体に直接の影響はないものの、電子機器を損傷・破壊し、電子機器を使用した通信や電力、ガス、上下水道、交通などのインフラに障害を生じさせます。
1859年には大規模な太陽フレアの発生により、カナダのケベック州全体で9時間もの停電が起きました。また、昨今の国際情勢の悪化に伴い、HPEM発生器や「高高度核爆発電磁パルス」(HEMP: High altitude ElectroMagnetic Pulse)による攻撃が現実的な脅威となっており、対策が求められています。

現状ではほとんどの電子機器が、太陽フレアによる磁気嵐被害やHPEM発生器、HEMPによる攻撃を想定せずに作製されています。そのため、仮にこれらの被害や攻撃を受けた場合は壊滅的な打撃を受け、復旧までに数か月~数年かかるともいわれています。

  1. EMPの種類と特性

次に、EMPの種類と特性を、太陽フレア、HEMP、HPEMのそれぞれについて見ていきましょう。

2-1. 太陽フレア

太陽フレアとは太陽表面の大爆発で、大きな黒点の周りで発生します。黒点の磁場が変化する際、そのエネルギーがまわりのガスに伝わって起こると考えられており、電波やX線、および電子や陽子などの電荷を帯びた素粒子が飛び出してきます。
太陽フレアによって引き起こされる電磁パルスはkHz以下の低周波数帯のもので、短いときは数分間、長いものでは数時間にわたって続きます。この電磁パルスによって地球の磁場の振動や動揺が引き起こされ、高圧送電線などの非常に長い伝導体に大電流が発生します。

2-2. HEMP

HEMPは以下のように、初期HEMP(E1)、中間期HEMP(E2)、終期HEMP(E3)の3種類の電磁パルスを発生します。

  1. E1

E1はHEMPの最初に発生する強力なパルス状の電磁波です。核爆発によって放出されたガンマ線が大気中の分子(窒素や酸素など)に衝突すると、そのエネルギーにより分子中の電子がはじき出されます。はじき出された無数の電子により、数ナノ秒で数万ボルト毎メートルに達する強力なEMPが発生し、地上に到達します。
周波数はMHz以上の高周波数帯となり、爆発地点から見通せる範囲の電気器具や電子機器、あるいはそれらを使用したシステムに電磁波として直接侵入するほか、電話線や電線経由でも侵入します。

  1. E2

E2は核爆発のガンマ線によって発生します。E1の次に地上に到達し、kHz~MHzの中周波数帯の電磁パルスが数ミリ秒間(1,000分の数秒)継続します。電話線や電線経由で電子機器に入り込み、E1が破壊した箇所を中心にさらなる損傷や破壊を引き起こします。

  1. E3

E3は核爆発で発生する火球によって引き起こされます。太陽フレアと同程度の低周波数帯(kHz以下)の電磁パルスで、やはり高圧送電線などに大電流を発生させます。

2-3. HPEM

HPEM発生器はバッテリーの電力や化学反応、爆発などにより、高周波数帯(MHz以上)のEMPを発生します。HEMPのように数千kmの範囲ではなく、数十m~数百mの近距離での電子機器の破壊や機能停止を目的とした装置です。

  1. EMPの影響

EMPは実際にどのような影響をおよぼすのでしょうか? EMPにより機器が破壊されるメカニズム、および発生する社会的被害を見てみましょう。

3-1. EMPにより機器が破壊されるメカニズム

高周波数帯、中周波数帯、低周波数帯のEMPが機器を破壊するメカニズムはそれぞれ次のとおりです。

  1. 高周波数帯のもの

高周波数帯のEMPは、数十センチ程度の短いケーブルにも侵入し、高電圧を発生させることが特徴です。発生した高電圧は電子デバイスや部品などを耐性許容限度以上の電圧がかかる「過電圧状態」にし、絶縁破壊・短絡させて故障させます。

  1. 中周波数帯のもの

中周波数帯のEMPは、電線や電話線など数十メートル以上のケーブルに侵入して高電圧を発生します。それにより、これらケーブルに接続された電子機器を過電圧状態にし、絶縁破壊・短絡させて故障させます。
E2の場合にはE1に続いて地上に到達するため、E1で破壊されなかった電子機器も破壊されることになり、電子機器を使用したインフラなどのシステムはさらなる回復不能状態に陥ります。

  1. 低周波数帯のもの

低周波数帯のEMPは、長大な送電線など数十メートル以上のケーブルに高電圧や大電流を発生させます。電流の大きさは送電線の長さに比例するため、非常に長い送電線では1,000アンペア以上にもなるといわれます。

この大電圧や大電流は変電設備などの故障を引き起こすため、広域での停電が発生する可能性があります。

3-2. EMPにより発生する社会的被害

HEMP、HPEM発生器および太陽フレアにより発生する被害はそれぞれ以下のとおりです。

  1. HEMPによる被害

HEMPによる被害は、以下のように甚大なものが想定されています。

(1)被害の範囲

HEMPの被害を受ける地表の範囲は、下表のように、爆発の高度が高くなるほど広くなります。

爆発高度 被害範囲(半径)

30km 602km
100km 1,100km
200km 1,556km
300km 1,905km
400km 2,200km

(参考:CISTEC Journal 『高高度電磁パルス(HEMP)攻撃の脅威 ―喫緊の課題として対応が必要―』HEMPによる被害状況より作成。HEMPの爆発高度と被害を受ける地表の範囲)

上の表によれば、北端から南端までの直線距離が約1,200kmとなる日本の本州は、爆心高度100kmで被害範囲としてほぼ覆われてしまうことがわかります。

(2)想定される被害状況

米国の国土安全保障調査会が描き、米国議会EMP議員団(Congressional EMP Caucus)が認定したシナリオによれば、10ktの核爆弾がニューヨーク真北上空135kmで爆発した際に発生するHEMPの被害状況は、下表のとおりとされています。

項目 被害規模
死傷者 数百万人(復旧長期化の結果として)

インフラ被害 米国東部の全域
停電地帯からの
避難民数 数百万人
汚染状況 米国東部全体、おそらく64平方km以上にわたって数州に散在する原子炉、工場、製油所、パイプライン、燃料貯蓄所、その他工業施設の、火災や爆発などによる放射能と化学物質の脅威

経済的な影響 数兆米ドル
復旧予定期間 数年

※ HEMPは人体には直接の影響を与えないとされます。死傷者数や経済的影響は、復旧長期化の影響(食糧不足や病気、インフラ再建のための費用など)によるものです。
(図表出典:CISTEC Journal『高高度電磁パルス(HEMP)攻撃の脅威 ―喫緊の課題として対応が必要― HEMPによる被害状況』)

(3)想定される事態

HEMPによる攻撃を受けた場合、次のような事態が発生するといわれています。
まず、発電所や送電システムなどの電力供給インフラが損傷・破壊されます。使用されている電子機器の電子素子や部品、あるいは変圧器などは、高電圧がかかることで物理的に壊れます。

また、情報・通信システム、鉄道・航空・船舶・バスなどの運輸・輸送システム、金融・銀行システム、医療システム、上下水道システム、建造物・施設の維持管理システム(電気、上下水道、エレベーターなど)など、電力を使用するその他のインフラも損傷・破壊されます。

すなわち、以下のシステムも使用不能になると予想されているのです。

政府・各省庁・自治体などの管理業務用システム
企業の各種業務処理用システム
自衛隊の指揮・統制・運用システム
警察などの犯罪捜査システム
出入国管理システム

国や自治体、企業など、すべての活動が麻痺し、大混乱に陥る可能性があるというわけです。

さらには、原子力発電所が送電線からの外部電源を利用し、内部の非常用電源や発電機などを利用できない場合には、福島原発事故のような事態に陥る可能性があるといわれています。

  1. HPEM発生器による被害

これまで、高出力な電磁パルスを発生する種々の試験装置が開発されてきました。また、試験装置に限らず、レーダなども高出力な電磁パルスを発生させることがあります。
レーダによる被害の事例として、サンディエゴ水道事業で使用されている自動制御システムが、船舶レーダの影響で誤作動し、断水故障が発生したことがあります。

  1. 太陽フレアによる被害

記録に残るなかで最大の太陽フレアは1859年に発生したものだといわれています。その際には欧米で、電信機などの火花放電による火災が多発しました。
当時と比べてさらに大幅に電気に頼っている現在で同じ規模の太陽フレアが発生すると、1兆~2兆ドルの損害が発生し、復旧に4~10年ほどかかるとの試算もあります。

また、前述した1989年に発生した太陽フレアでは、カナダ・ケベック州で発生した9時間にもおよぶ大停電の影響を600万人が被りました。経済的損失は100億円超と見られています。

2003年の10月~11月にかけても太陽フレアによる大規模な磁気嵐が発生し、日本の科学衛星を含む宇宙機の約59%が影響を受け、約24%のミッションが安全策を取ったこともあります。

  1. EMPへの技術面での対策

EMPへの対策は、技術的な取組みが進んでいます。ここでは、そのなかから通信装置のHEMP対策、および太陽フレアやHEMPの影響を考慮した次世代エネルギー供給技術を見てみましょう。

4-1. 通信装置のHEMP対策

HEMPに対する技術的な取組みは、1990年代から国際電気標準会議(IEC)や国際電気通信連合(ITU)などの国際機関や組織が中心となって進められており、IEC、ITUのそれぞれが電子機器や通信装置のHEMP対策に関する標準・規格をまとめています。

2009年には、通信センタやデータセンタの機器をHEMPから防護する指針として、ITU-T勧告K.78「HEMPに対する通信装置の耐力要件」が制定されました。この規格では、高度数十kmで核爆発が起きた場合を想定し、通信装置に対するHEMPの7種類の侵入形態ごとに、通信装置に要求される耐力が規定されています。

ただし、装置に要求される耐力は、装置が実際に設置される環境(建物の構造や雷害対策の有無など)によっても変わってきます。そのため、標準工法や過去の電磁波測定結果などを参考に、装置設置環境の耐力評価が行われています。

また、装置の耐力を測定するにあたっては、HEMPを模した電磁パルスの装置への印加が必要です。強力な模擬電磁パルスをどのように発生させるか、あるいはどのように装置に印加するかが研究課題となっています。

4-2. 次世代エネルギー供給技術

太陽フレアによる宇宙線やHEMPによる電磁パルスの影響により想定される、電子機器や電力供給機器の破損や停止、誤作動などのリスクに備えるため、さまざまな事象の影響があっても電力供給が途絶えない、次世代エネルギー供給システムの研究が進んでいます。

次世代エネルギー供給システムでは、直流380Vの高電圧直流給電システムが導入された地域の拠点となり得るビルと、周辺地域の複数の発電装置や、定置・車載の蓄電池、および電力の需要家とを直流の電力網で結びます。直流給電システムは交流給電システムと比較して、直流で動作するITC機器などに変換なしで電力を供給でき、またバックアップ用の蓄電池も直流のメイン配線に直結するため、変換ロスの少ない高効率なシステムといえます。

太陽フレアやHEMPの影響を受けた際には、交流給電システムの場合には、交流システムに必要な同期制御を行うソフトウェアがエラーを起こし、同期が外れて電力供給が途絶えるリスクがあります。それに対して直流システムでは、同期制御の必要がないこと、および直流メイン配線に蓄電池が直結していることにより、電力供給の途絶リスクが低減します。

この、直流システムであることが、次世代エネルギー供給技術が太陽フレアやHEMPなどに強い理由といえます。

直流電力網は、災害時に電力会社からの電力供給が途絶えても、周辺地域の再生可能エネルギーや蓄電池を組み合わせることにより、電力の融通が可能です。また、通常時に周辺地域の再生可能エネルギーが余剰となれば、拠点ビルの蓄電池に効率よく蓄えることも可能となります。

  1. まとめ 電磁パルス(EMP)は電子機器を損傷・破壊し、電子機器を使用した通信や電力、ガス、上下水道、交通などのインフラに障害を生じさせる。 EMPは太陽フレアや高強度電磁界(HPEM)発生器、高高度核爆発などにより発生する。
    EMPには高周波数帯(MHz以上)、中周波数帯(kHz~MHz)、低周波数帯(kHz以下)と大きく3種類ある。 高周波数帯のEMPは数十センチ程度の短いケーブルから、中周波数帯のEMPは電線や電話線などから侵入し、電子機器を過電圧状態にして故障させる。 低周波数帯のEMPは送電線に大電流を発生させ、変電設備を故障させることにより広域での停電を引き起こす可能性がある。 EMPの発生により大きな社会的被害が発生する可能性がある。 通信装置のHEMP対策や次世代エネルギー供給システムなど、大規模なEMPに対する技術的な対策も進められている。

参考文献

CISTEC Journal『高高度電磁パルス(HEMP)攻撃の脅威 ―喫緊の課題として対応が必要―』鬼塚隆志 著
NTT技術ジャーナル『環境負荷ゼロの実現に向けた、エネルギー流通基盤技術』
国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センター『電磁パルスに対するレジリエンスの向上のための研究開発の必要性』
富永哲欣『高硬度電磁パルスと高出力電磁界』電学誌、138巻10号、2018年

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宇宙線・電磁パルス対策・評価技術』

ネアンデルタールが歴史から消えた原因は?

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:ネアンデルタールが歴史から消えた原因は?
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5385015.html

『約4万年前まで存在していた旧人類、ネアンデルタール人が絶滅した理由は諸説あるが、新たな研究によると、現生人類であるホモ・サピエンスと争いを繰り返していたわけではなく、性交するようになったことで滅んだ可能性があるという。

アフリカを除き、現代人のゲノム:独: Genom、英: genome, ジーノーム(DNA:デオキシリボ核酸 の文字列に残された遺伝情報、遺伝子記録 Genetic Records すべてを意味する)の約2%は実はネアンデルタール人のものだ。

それと対照的に、ネアンデルタール人の体でホモ・サピエンス現生人類の遺伝子は見つかっていない。

『PalaeoAnthropology』(2022年10月27日付)に掲載された研究論文によると、ネアンデルタール人は我々の祖先と性交することで、ただでさえ少なかった人口が減り、ついには絶滅してしまった可能性があるそうだ。  

ロンドン自然史博物館人類進化研究センターのクリス・ストリンガー教授は、「ホモ・サピエンスとネアンデルタール人の交流については、ここ数年でより複雑な状況が明らかになっています」と語り、ネアンデルタール人neanderthalensisがホモ・サピエンスHomo sapiensと定期的に性交していたなら、それによって人口が侵食され、絶滅にいたったのではと考えているという。

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6500万年前(白亜紀)、霊長類(サル目)が誕生し、およそ200万年前に人属(原人・ホモ・エレクトス:Homo erectus)が現れた。

その後、我々現生人類の先祖であるホモ・サピエンスはアフリカで進化し、 ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは、約60万年前に共通の祖先から分岐して、それぞれ別の地域で進化してきたとされている。

ネアンデルタール人の化石はヨーロッパとアジアで発見され、遠くは南シベリアでも見つかっている。

彼らは少なくとも40万年そうした地域で過ごし、現在よりもずっと涼しい気候に適応してきたと考えられている。

人類の起源は、大きく二つの流れを辿(たど)り、アフリカ南部で生き残ったネアンデルタールと現生人類ホモサピエンスが出会って混雑、拡散し、その人種が現生人類の先祖とされるとの説が有力だ。

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ホモ・サピエンスが、かつてアフリカに存在した古いヒト科の祖先の直接の子孫なのか、それともアフリカ大陸で暮らしていた異なる集団が交雑して生まれた結果なのかどうか、今のところ不明だが、遺伝子のデータによるならば、約25万年前にホモ・サピエンスがアフリカから進出し始めたときに、ネアンデルタール人と初めて出会ったらしいことがわかっている。

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異なる両者の出会いが、やがて肉体関係を持つようになるまでの経緯は謎だが、それでもホモ・サピエンスがネアンデルタール人と子供を作ったことは、ネアルンデルタール人のゲノムが初めて解読されたときから知られている。

だが、両者が急接近したのは、最初の出会いからいきなりだったわけではない。むしろ約6万年前、私たちの祖先がより大規模な移住をするようになってからのことだ。

ネアンデルタール人の遺伝子を受け継いだ現生人類:ホモサピエンスであっても、ネアンデルタール人のミトコンドリアDNA(母からしか受け継がれない)は持っていない。

このことは、ネアンデルタール人の男性とホモ・サピエンスの女性とでしか子供を作れなかったということかもしれない。

だが両種が交わった結果生まれた男子は、女子よりも繁殖力が弱かったことをうかがわせる証拠もあるため、本当のところははっきりしない。

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ストリンガー教授(Chris Stringer:Centre for Human Evolution Research)らは、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスと子供を作るようになったことで徐々に人口を減らし、くわえて環境が要因ですでに人口が少なく分散していたことも相まって、やがて衰退していったのではと推測している。

ただし現時点では、はっきりと結論を出せるだけの証拠はない。まだ、たくさんある仮説のなかの1つにすぎないのだ。

参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2022年10月ポーランドで中期更新世期の石器発見 2022年10月ノーベル生理学・医学賞のスバンテ・ペーボ博士と日本人 参考:アフリカを出た人類、どう全世界に広がったのか ホモ・サピエンスの旅路が見えてきた』

量子コンピューターに革新 ノーベル賞技術の先駆者挑む

量子コンピューターに革新 ノーベル賞技術の先駆者挑む
編集委員 吉川和輝
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD316GJ0R31C22A0000000/

『今年のノーベル物理学賞は欧米の量子情報科学の研究者3人に授与される。その1人、アントン・ツァイリンガー博士(オーストリア)の業績は、光の粒(光子)の状態を離れた場所に移す「量子テレポーテーション」の実験に成功したことだ。この分野で世界的な成果をあげてきたのが古沢明東京大学教授。今、量子テレポーテーションを駆使した独自方式の光量子コンピューターの開発にまい進し、他の量子マシンの斜め上を行く「スーパー量子コンピューター」を目指す。

量子テレポーテーションの研究でノーベル物理学賞を受賞するアントン・ツァイリンガー氏(10月、ウィーン)=ロイター

「テレポーテーション」というとSFに登場する「瞬間移動」を連想する。電子や光子といったミクロなものを扱う量子力学の世界では「量子もつれ」という状態にある2つの粒子は、観測するまで状態が定まっていないが、一方を観測すると同時にもう一方の状態が確定する。離れた場所にある光子が量子もつれを起こしていることを示し、量子力学の正しさを実証したのが1997年のツァイリンガー氏の実験だった。

完全な量子テレポーテーションに成功

ツァイリンガー氏の実験が、転送後の測定操作が必要な「条件付き」の量子テレポーテーションだったのに対し、古沢氏は米国留学中の98年に「条件なし」の量子テレポーテーションに世界で初めて成功。2013年には量子コンピューターで扱う情報の基本単位である「量子ビット」を完全な形でテレポーテーションした。

古沢氏が量子ビットの完全な量子テレポーテーションを達成した2013年当時の東京大学の実験装置。こうした複雑な装置を大幅にコンパクト化する技術にメドをつけている=東京大学提供

ツァイリンガー氏の成果が今の量子暗号技術などにつながっているのに対し、古沢氏による完全な形での量子テレポーテーションは量子コンピューターの基本技術になっているとされる。ツァイリンガー氏の受賞で、古沢氏はノーベル賞を惜しくも逃したという見方も出たが、古沢氏は10月末開いた記者会見でこれを否定してみせた。
ノーベル賞で関心高く

今回の授賞は「条件付きの量子テレポーテーションに限定されたものだった」(古沢氏)というのが理由だ。授賞理由も古沢氏らの研究には言及しておらず、ノーベル委員会は古沢氏の研究を「別個の業績」とみなしている可能性がある。古沢氏は「これまでノーベル賞を意識したことはなかったが、むしろ(次の)受賞が近づいてきたようだ」と述べた。
ノーベル物理学賞を(スクリーン左から)アラン・アスペ、ジョン・クラウザー、アントン・ツァイリンガーの3氏に授与すると発表した記者会見=10月4日、ストックホルム=スウェーデン通信提供・AP

古沢氏は自らが切り開いた量子テレポーテーションを駆使して新方式の光量子コンピューターをつくろうとしている。2021年からは理化学研究所・量子コンピュータ研究センターの副センター長を兼任。中村泰信センター長が取り組む超電導型・量子コンピューターなどと並んで研究開発を進める。実機完成の目標は2030年だ。

量子コンピューターの開発は、量子ビット実装の違いによって米IBMなども採用する「超電導」、欧米のスタートアップが主導する「イオントラップ」、大森賢治・分子科学研究所教授らが手掛ける「冷却原子」など複数の技術候補がひしめいている。

古沢氏の光量子コンピューターがこれらと異なるのは、超電導回路などを用いる「静止した」量子ビットではなく、飛んでくる光パルスを測定し、その結果に基づいて量子もつれ状態にある次の光パルスに操作を加える「測定誘起型」と呼ばれる技術を使っていることだ。

ゲームチェンジ狙う

この方式だと量子ビットを常温で、しかも桁違いの規模で扱える。10月の記者会見で古沢氏は「量子ビットを100億近くの規模で使える技術を手にした」と説明した。今回NTTと共同で「量子光」と呼ばれる微細で特殊な光の波形を自在に作り出せる光源技術を開発。これを使うことで扱える量子ビットの数を増やせるという。

他方式での量子ビットの数は、超電導型で100を超えた程度。この規模では計算の誤り(エラー)が避けられないため、各方式とも今後より多くの量子ビットを実装することで誤り訂正ができるようにしようとしている。
理化学研究所(埼玉県和光市)に新設された研究室で実験装置を説明する古沢明氏

そのため超電導型の実用機で100万量子ビット程度必要とされる。急には実現できないため当面は「NISQ(ノイズのある中規模の量子コンピューター)」と呼ばれる誤り耐性のない量子コンピューターを、通常のコンピューターとハイブリッドで使う時代が続くとされる。これに対して古沢氏は「誤り耐性を持つマシンを最初から目指す」とし、この世界でのゲームチェンジを構想する。

古沢氏は記者会見で、光量子コンピューターでもあらゆるタイプの演算を実行できるメドがたっていることも明らかにし、実機開発への道具立てが整いつつあることを印象付けた。

古沢氏らの光量子コンピューターは、コンピューターの開発史上ユニークな位置を占める可能性がある。今のコンピューターや他の量子コンピューターと異なり、コンピューターチップや量子ビットの集積化を進める必要がないためだ。

「光コンピューター」実現へ膨らむ期待

情報処理を電気信号ではなく光によって行う「光コンピューター」が実現するとの期待も膨らむ。光コンピューターはチップの動作周波数を上げられるなどの期待から1980年代に盛んに研究されたがいまだに実用化していない。古沢氏によると「光を使うアナログコンピューターでは、実用的な誤り訂正の方法がなかったため開発が行き詰まった」という。それが量子技術を使って実現するシナリオが見えてきた。

古沢氏が描く万能型の超高速コンピューターの構想は「良いことずくめ」に聞こえなくもない。当面の課題である誤り訂正の実証など開発実績を積み上げていくことで、「ノーベル賞が近付いた」という自身の言葉は現実味を帯びてくる。

Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。

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https://www.nikkei.com/opinion/nikkei-views/?n_cid=DSREA_nikkeiviews 』

Cordless Tesla (I Drive 1800 miles without charging)

Cordless Tesla (I Drive 1800 miles without charging)
https://www.youtube.com/watch?v=hHhf223jGIE

『I built the first ever Cordless Tesla and did a 1600 Mile Road Trip without ever charging the car.
It just made perfect sense to me to adapt a power plant generator to my modified Model S Tesla and do a road trip.』

【EV】米国YouTuber、「テスラ」にガソリンで動く発電機を搭載 航続距離を大幅に伸ばすことに成功 | 保守速報
view-source:https://hosyusokuhou.jp/archives/48935718.html

 ※ それをスマートに実現したのが、いわゆる一つの「ハイブリッド車」なんでは…。
 ※ トヨタのプリウスとか、日産のノートとか、「仕組み」がよく理解されてはいないんだな…。

電磁パルス

電磁パルス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E7%A3%81%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B9

『電磁パルス(でんじパルス、英: electromagnetic pulse)は、パルス状の電磁波であり、EMPと略されることがある。』

『概要

原理的にはパルス状の大電流によって発生させることができるが、特に地球の高層大気において核爆発により発生するものが、地上に著しい影響をもたらすものとして議論されるため、特にそれについて扱う。

核爆発の強烈なガンマ線や、β線やα線などの粒子線が高層大気中を通過すると、その相互作用によって、広域にわたって光電効果や電離作用を発現させ、光電子やオージェ電子、イオンが多量に生成される。生成された電子は電子拡散を生じ、地磁気によって回転運動してシンクロトロン放射をしたり、物質との衝突によって制動放射を起こす事によって広い帯域の電磁波が放出される。また、一部の電子は地表に達してサージ電流を発生させる。これは低エネルギーの宇宙線による空気シャワーと同様の原理による。また影響範囲と強度に関しては、おおよそ、影響範囲の半径の逆二乗で弱くなるというトレードオフがある。すなわち、低高度の核爆発では電磁パルスの強度は強いが範囲が限定される。一方、高高度核爆発であれば広範囲に影響が出るが、その範囲のほとんどで強度は弱い。

電磁パルスは、ケーブル・アンテナ類に高エネルギーのサージ電流を発生させ、それらに接続された電子機器などに流れる過剰な電流によって、半導体や電子回路に損傷を与えたり、一時的な誤動作を発生させる。軍事用の電子装置には、金属箔などでケーブルをシールドする、過負荷が予想される箇所に半導体の代わりの真空管を使うなど、電磁パルスに対する防護措置がされているものもある。特に、爆撃機や核ミサイルは、自らの発射した核爆弾や、同じ目標に先行する核爆弾に破壊されないよう、防護措置がされていることが多い。

原理的には、核爆発を起こさなくとも、コンデンサなどを使い電磁パルスを発生させることが可能である。そのため、非破壊・非殺傷兵器として敵の電子装備を麻痺させるEMP爆弾などが考案されているが、21世紀初頭の技術では核爆発によるものと違って小さな規模の電磁パルスしか発生できず、有効半径はせいぜい100 m程度だと言われている。なおアメリカ軍が開発を進めているといわれるが、公式には実用化はされていない。
高度別EMP
爆発分類 高度 発生機構 電界強度 到達範囲 周波数範囲
高々度 >40km 地磁気の影響 50kV/m 大 DC – 数10MHz
高度 2 – 20km 空気密度の非対称性 10kV/m 中間 1MHz以下
地表 0 – 2km 空/地面の非対称性 100kV/m 局地的 1MHz以下

雷の場合は周波数は1MHz以下で電界強度は10 – 数100kV/m程度である。パルスの立ち上がりは高高度核爆発の3桁ほど遅い。[1]
一般的な特性

電磁パルスは電磁エネルギーの瞬間的なバーストによって引き起こされる。その持続時間が短いため、ある周波数の範囲で伝搬すると考えることができる。

電磁パルスは以下によって種類分けすることができる。

エネルギーの種類 (電磁波、電場、磁場、電気伝導)。
周波数の範囲またはスペクトル。
パルス波形:形状、持続時間、振幅。

これらの内最後の二つ、つまり周波数の範囲あるいはスペクトルとパルス波形はフーリエ変換を介して相互に関係しているため、同じパルスを記述する2つの異なる方法と見なすことができる。
エネルギーの種類
詳細は「電磁気学」を参照

電磁パルスのエネルギーは以下の4つの形態で伝搬される。

電場
磁場
電磁波
電気伝導

電磁エネルギーのほとんどの形態のパルスは常にほかの形態のパルスを伴うが、類型的なパルスでは一つの形態が支配的になる。一般的には長距離では電磁波のみが作用し、他は短距離でのみ作用する。ただし太陽フレアなどの例外もある。
周波数の範囲

電磁エネルギーのパルスはDC(振動数ゼロ)から発信源の上限値までの多くの周波数が含まれている。電磁パルスとして定義される範囲は非電離放射線(赤外線、可視、紫外線)および電離放射線(X線およびガンマ線)範囲を除く。いくつかのタイプの電磁パルスは雷や閃光などの余波を残すがこれは空気を流れる電流による副作用であり、電磁パルスそのものの一部ではない。
パルスの波形

パルスの波形は、その瞬間での振幅(電場の強さまたは電流)が時系列的にどのように変化するかを記述するものである。 実際のパルスはかなり複雑になる傾向があるので、単純化されたモデルがしばしば用いられる。 そのようなモデルは基本的にダイアグラム(線図)または数学的方程式のいずれかで示される。
” “
方形波パルス ” “
二重指数(臨界減衰)パルス ” “
減衰正弦波(減衰振動(不足減衰))パルス

ほとんどの電磁パルスは非常に鋭い尖りを持ち、素早く最大レベルの振幅まで達する。古典的なモデルは急峻に上昇し、急速にピークに達し、その後ゆっくりと減衰する二重指数曲線である。しかしながら制御されたスイッチング回路からのパルスはしばしば矩形(方形)または「正方形」パルスの形態に近似する。またデジタルクロック回路などのパルス列では、波形は規則的な間隔で繰り返される。

人為的な電磁パルス発生では通常、発信源と被害装置の間のカップリング(英語版)(容量性カップリングなど)のために被害装置に適応する信号を発信する。カップリングは通常、比較的狭い周波数帯域で最も強く発生し、被害装置に特徴的な減衰正弦波(減衰振動)信号をもたらす。視覚的には一般的な減衰振動(不足減衰)と同様に正弦波を描きながら指数関数的に減衰する。減衰正弦波パルスは典型的には、カップリングの伝達特性のために以前のパルスよりもはるかに低いエネルギーと狭い周波数での伝搬という特徴を持つ。実際に電磁パルステスト装置は高エネルギーの脅威的なパルスを再現しようとするのではなく、これらの減衰正弦波を直接注入することがよくある。
影響

軽度な電磁パルス、特にパルス列は低レベルの電気的ノイズまたは干渉を引き起こし、影響を受けやすい機器の動作に影響を与える。

1859年の太陽嵐では、ヨーロッパおよび北アメリカ全土の電報システムが停止、電信用の鉄塔から火花が発生するなどの被害が発生した。また20世紀半ばの一般的な問題としてガソリンエンジンの点火システムによって引き起こされる干渉がある。これはラジオにぱちぱちと音を鳴らし、テレビのスクリーン上にストライプを表示させた。 そのため国によっては車両メーカーに対して干渉低減抑制システムに適合させるための法律が導入された。

高電圧の電磁パルスでは火花を誘発させることがある。例えばガソリンエンジン車に燃料を供給する際に静電気放電から生じることがある。このような火花は気化した燃料によって爆発を引き起こすことが知られており、それらを防ぐために予防措置を講じなければならない。[2]

エネルギーの大きい電磁パルスは被害装置に大きな電流や電圧を誘発させ、その機能を一時的に中断させたり、破壊することができる。

落雷のような非常に大きな電磁パルスでは加熱効果や電流によって生成された非常に大きな磁場の破壊的効果のどちらかによって、樹木、建物および航空機などの物体に直接損傷を与えることもできる。 間接的な影響としては加熱による電気火災である。ほとんどの構造物およびシステムの設計には、雷に対する何らかの形の保護を必要とする。

高エネルギーの電磁パルスの破壊力を利用するため、核戦争での先制攻撃用で、効果範囲の小さい戦略ミサイルや効果範囲を最大限まで大きくした戦略ミサイルを、それぞれ調整されて作られた核弾頭による電磁パルス兵器が、開発・製造された。
登場作品
映画・テレビドラマ

『007 ゴールデンアイ』
劇中のキーアイテムとなる秘密衛星兵器「ゴールデンアイ」は、内蔵した小型核爆弾を爆発させ、それによって発生した高出力EMPを目標地点に照射するというシステムとなっている。
『オーシャンズ11』
ラスベガス全体を電磁パルスで一時的に停電させるために「ピンチ」と呼ばれる装置が使われている。同様な装置でZマシンと呼ばれるものが実在するが、映画で登場するピンチは発生させる停電の規模に比べ小さすぎる。
『仮面ライダーW RETURNS』
仮面ライダーWのVシネマ、仮面ライダーエターナルの中に登場。クオークス指数の低い人間を殺す為に使用された。
ヘブンズフォールと称されていた。
『ゴジラシリーズ』

『ゴジラ』(1984年公開)
    終盤、ゴジラに向け誤って発射されたソ連の核ミサイルをアメリカの弾道弾迎撃ミサイルが撃墜した際に発生。東京で大規模停電を引き起こし、ゴジラ迎撃に当たっていた自衛隊のスーパーXなどに計器トラブルなどの悪影響をもたらした上、スーパーXによって一旦は沈黙していたゴジラの復活を招いてしまう。
『GODZILLA ゴジラ』
    作中に登場する怪獣ムートーは体内から電磁パルスを発生させる能力を持っており、周辺の軍用機の電子機器や、ホノルル、ラスベガス、サンフランシスコなどの大都市の電力網を一時的に無力化させている。
『GODZILLA (アニメ映画)』
    作中に登場する怪獣ゴジラは桁外れの高周波電磁パルスを放射し、ありとあらゆる物理干渉を遮断する電磁メタマテリアルの非対称性透過シールドを展開する能力を持っている。

『ザ・デイ・アフター』
高高度核爆発による電磁パルス攻撃で車などが動かなくなる場面がある。
『サバイバルファミリー』
太陽フレアの影響でEMPが発生し大規模停電や電子機器の故障が起こる。
『チャーリーズ・エンジェル(2019)』
手のひらサイズの電磁パルス発生装置が登場する。
『ブロークン・アロー』
地下で爆発した核兵器の影響でEMPが発生しヘリがコントロールを失う様子が描かれる。
『ワイルド・スピード ICE BREAK』
電磁パルス砲が登場する。

アニメ・漫画

『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』
中国から発射された核弾頭型DF-21ミサイルが、日本上空で高高度核爆発を経て電磁パルスを発生させる。これにより、電磁パルス対策を取っていなかった車両や電子機器は使用不能になった。
『機動戦士ガンダムSEED』
電磁パルスを発生させる兵器「グングニール」により基地の兵器が使用不能となり陥落する。

小説

『A君(17)の戦争』
4巻で主人公・剛士が放り込まれたもう一つの日本(『レッドサン・ブラッククロス』の世界)にて、東西アメリカの全面武力衝突を受けた日本を主力とする太平洋条約機構軍が、東アメリカ各地に電磁パルス弾による電子制圧攻撃を行ったことをNHKのラジオが報じている。
『空の中』
成層圏に棲息する謎の知的生命体「白鯨」が、さまざまな波長を利用するという自身の能力を応用し、体表から指向的な電磁パルス攻撃を放つ。このほかECM・雷撃・高出力レーザー・メーザーなどの波長による攻撃も行っている。
『遙かなる星』
合衆国のエクスレイ作戦発動に端を発する第三次世界大戦の中で、ソ連が部分軌道爆撃システムを転用し、合衆国本土上空の大気圏で数発の反応弾頭型を起爆させることで電磁パルスを発生させる。これにより空中待機中だったB-52などの合衆国軍機はほとんどが撃墜された。

ゲーム

『コール オブ デューティ』シリーズ
いくつかのシリーズ作品のマルチプレイにて、「ストライク・パッケージ」でEMPを発動可能。
『エーペックスレジェンズ』
ゲーム内キャラ「クリプト」のアルティメットスキルとして発動可能

出典
[脚注の使い方]

^ 『防衛用ITのすべて (防衛技術選書―兵器と防衛技術シリーズ) 』防衛技術ジャーナル編集部 防衛技術協会 ISBN 4-9900298-1-X[要ページ番号]
^ "Fundamentals of Electrostatic Discharge", Compliance Magazine, 2015年5月1日

関連項目

電子戦
電磁波爆弾 』

Black-body radiation

Black-body radiation
https://en.wikipedia.org/wiki/Black-body_radiation

『(※ 原文は、英文。翻訳は、Google翻訳。)

黒体放射は、黒体(理想化された不透明な非反射体)から放出される、環境と熱力学的に平衡にある物体内または周囲の熱 電磁放射です。それは、計算と理論のために、均一で一定であると仮定されている体温のみに依存する、強度に反比例する特定の連続的な波長スペクトルを持っています。[1] [2] [3] [4]

黒体の温度が低下すると、その強度も低下し、そのピークはより長い波長に移動します。比較のために示されているのは、古典的なレイリー・ジーンズの法則とその紫外線の大惨事です。

熱平衡にある完全に断熱された筐体は、内部に黒体放射を含み、その穴が平衡に与える影響が無視できるほど小さい場合、壁に開けられた穴から黒体放射を放出します。

多くの通常の物体から自然に放出される熱放射は、黒体放射として近似できます。

特に重要なのは、惑星と星 (地球と太陽を含む) は周囲と熱平衡状態になく、完全な黒体でもありませんが、それでも黒体放射はそれらが放出するエネルギーの適切な最初の近似値です。太陽の放射は、地球の大気によってフィルタリングされた後、人間 (他のほとんどの動物も) が視覚に使用するように進化した「日光」を特徴付けます。[5]

室温 (23 °C (296 K; 73 °F)) の黒体は、主に赤外線スペクトルを放射します。これは、人間の目では認識できません[6]が、一部の爬虫類では感知できます。物体の温度が約 500 °C (773 K; 932 °F) まで上昇すると、発光スペクトルが強くなり、人間の視覚範囲にまで広がり、物体はくすんだ赤に見えます。温度がさらに上昇するにつれて、オレンジ色、黄色、緑色、および青色の光をますます放出します (最終的には紫、紫外線を超えます)。

タングステン フィラメントライトは、約 2,700 K (2,430 °C; 4,400 °F) の低い色温度を持つ連続的な黒体スペクトルを持ち、赤外線範囲でもかなりのエネルギーを放出します。より効率的な現代の蛍光灯やLEDライトは、連続的な黒体発光スペクトルを持たず、直接発光するか、複数の狭いスペクトルを発光する蛍光体の組み合わせを使用しています。
黒体放射の色 (色度) は、黒体の温度に反比例します。CIE 1931の x,y空間で示されているこのような色の軌跡は、プランク軌跡として知られています。

ブラック ホールは、それに当たるすべての放射線を吸収するという意味で、ほぼ完全な黒体です。ブラックホールの質量に依存する温度の黒体放射 (ホーキング放射と呼ばれる) を放出することが提案されています。[7]

黒体という用語は、1860 年にGustav Kirchhoffによって導入されました。 [8]黒体放射は、熱放射、空洞放射、完全放射、または温度放射とも呼ばれます。

コンテンツ

仮説編集
スペクトラム編集
鍛冶職人は、光の色でワークの温度を判断します。[9]

This blacksmith’s colourchart stops at the melting temperature of steel.

Black-body radiation has a characteristic, continuous frequency spectrum that depends only on the body’s temperature,[10] called the Planck spectrum or Planck’s law. The spectrum is peaked at a characteristic frequency that shifts to higher frequencies with increasing temperature, and at room temperature most of the emission is in the infrared region of the electromagnetic spectrum.[11][12][13] As the temperature increases past about 500 degrees Celsius, black bodies start to emit significant amounts of visible light. Viewed in the dark by the human eye, the first faint glow appears as a “ghostly” grey (the visible light is actually red, but low intensity light activates only the eye’s grey-level sensors). With rising temperature, the glow becomes visible even when there is some background surrounding light: first as a dull red, then yellow, and eventually a “dazzling bluish-white” as the temperature rises.[14][15] When the body appears white, it is emitting a substantial fraction of its energy as ultraviolet radiation. The Sun, with an effective temperature of approximately 5800 K,[16] is an approximate black body with an emission spectrum peaked in the central, yellow-green part of the visible spectrum, but with significant power in the ultraviolet as well.

Black-body radiation provides insight into the thermodynamic equilibrium state of cavity radiation.
Black bodyEdit
Main article: Black body

All normal (baryonic) matter emits electromagnetic radiation when it has a temperature above absolute zero. The radiation represents a conversion of a body’s internal energy into electromagnetic energy, and is therefore called thermal radiation. It is a spontaneous process of radiative distribution of entropy.

Color of a black body from 800 K to 12200 K. This range of colors approximates the range of colors of stars of different temperatures, as seen or photographed in the night sky.

Conversely, all normal matter absorbs electromagnetic radiation to some degree. An object that absorbs all radiation falling on it, at all wavelengths, is called a black body. When a black body is at a uniform temperature, its emission has a characteristic frequency distribution that depends on the temperature. Its emission is called black-body radiation.

The concept of the black body is an idealization, as perfect black bodies do not exist in nature.[17] However, Graphite and lamp black, with emissivities greater than 0.95, are good approximations to a black material. Experimentally, black-body radiation may be established best as the ultimately stable steady state equilibrium radiation in a cavity in a rigid body, at a uniform temperature, that is entirely opaque and is only partly reflective.[17] A closed box with walls of graphite at a constant temperature with a small hole on one side produces a good approximation to ideal black-body radiation emanating from the opening.[18][19]

Black-body radiation has the unique absolutely stable distribution of radiative intensity that can persist in thermodynamic equilibrium in a cavity.[17] In equilibrium, for each frequency, the intensity of radiation which is emitted and reflected from a body relative to other frequencies (that is, the net amount of radiation leaving its surface, called the spectral radiance) is determined solely by the equilibrium temperature and does not depend upon the shape, material or structure of the body.[20] For a black body (a perfect absorber) there is no reflected radiation, and so the spectral radiance is entirely due to emission. In addition, a black body is a diffuse emitter (its emission is independent of direction). Consequently, black-body radiation may be viewed as the radiation from a black body at thermal equilibrium.

Black-body radiation becomes a visible glow of light if the temperature of the object is high enough.[21] The Draper point is the temperature at which all solids glow a dim red, about 798 K.[22] At 1000 K, a small opening in the wall of a large uniformly heated opaque-walled cavity (such as an oven), viewed from outside, looks red; at 6000 K, it looks white. No matter how the oven is constructed, or of what material, as long as it is built so that almost all light entering is absorbed by its walls, it will contain a good approximation to black-body radiation. The spectrum, and therefore color, of the light that comes out will be a function of the cavity temperature alone. A graph of the amount of energy inside the oven per unit volume and per unit frequency interval plotted versus frequency is called the black-body curve. Different curves are obtained by varying the temperature.

The temperature of a Pāhoehoe lava flow can be estimated by observing its color. The result agrees well with other measurements of temperatures of lava flows at about 1,000 to 1,200 °C (1,830 to 2,190 °F).

Two bodies that are at the same temperature stay in mutual thermal equilibrium, so a body at temperature T surrounded by a cloud of light at temperature T on average will emit as much light into the cloud as it absorbs, following Prevost’s exchange principle, which refers to radiative equilibrium. The principle of detailed balance says that in thermodynamic equilibrium every elementary process works equally in its forward and backward sense.[23][24] Prevost also showed that the emission from a body is logically determined solely by its own internal state. The causal effect of thermodynamic absorption on thermodynamic (spontaneous) emission is not direct, but is only indirect as it affects the internal state of the body. This means that at thermodynamic equilibrium the amount of every wavelength in every direction of thermal radiation emitted by a body at temperature T, black or not, is equal to the corresponding amount that the body absorbs because it is surrounded by light at temperature T.[25]

When the body is black, the absorption is obvious: the amount of light absorbed is all the light that hits the surface. For a black body much bigger than the wavelength, the light energy absorbed at any wavelength λ per unit time is strictly proportional to the black-body curve. This means that the black-body curve is the amount of light energy emitted by a black body, which justifies the name. This is the condition for the applicability of Kirchhoff’s law of thermal radiation: the black-body curve is characteristic of thermal light, which depends only on the temperature of the walls of the cavity, provided that the walls of the cavity are completely opaque and are not very reflective, and that the cavity is in thermodynamic equilibrium.[26] When the black body is small, so that its size is comparable to the wavelength of light, the absorption is modified, because a small object is not an efficient absorber of light of long wavelength, but the principle of strict equality of emission and absorption is always upheld in a condition of thermodynamic equilibrium.

In the laboratory, black-body radiation is approximated by the radiation from a small hole in a large cavity, a hohlraum, in an entirely opaque body that is only partly reflective, that is maintained at a constant temperature. (This technique leads to the alternative term cavity radiation.) Any light entering the hole would have to reflect off the walls of the cavity multiple times before it escaped, in which process it is nearly certain to be absorbed. Absorption occurs regardless of the wavelength of the radiation entering (as long as it is small compared to the hole). The hole, then, is a close approximation of a theoretical black body and, if the cavity is heated, the spectrum of the hole’s radiation (that is, the amount of light emitted from the hole at each wavelength) will be continuous, and will depend only on the temperature and the fact that the walls are opaque and at least partly absorptive, but not on the particular material of which they are built nor on the material in the cavity (compare with emission spectrum).

The radiance or observed intensity is not a function of direction. Therefore, a black body is a perfect Lambertian radiator.

Real objects never behave as full-ideal black bodies, and instead the emitted radiation at a given frequency is a fraction of what the ideal emission would be. The emissivity of a material specifies how well a real body radiates energy as compared with a black body. This emissivity depends on factors such as temperature, emission angle, and wavelength. However, it is typical in engineering to assume that a surface’s spectral emissivity and absorptivity do not depend on wavelength so that the emissivity is a constant. This is known as the gray body assumption.

9-year WMAP image (2012) of the cosmic microwave background radiation across the universe.[27][28]

With non-black surfaces, the deviations from ideal black-body behavior are determined by both the surface structure, such as roughness or granularity, and the chemical composition. On a “per wavelength” basis, real objects in states of local thermodynamic equilibrium still follow Kirchhoff’s Law: emissivity equals absorptivity, so that an object that does not absorb all incident light will also emit less radiation than an ideal black body; the incomplete absorption can be due to some of the incident light being transmitted through the body or to some of it being reflected at the surface of the body.

In astronomy, objects such as stars are frequently regarded as black bodies, though this is often a poor approximation. An almost perfect black-body spectrum is exhibited by the cosmic microwave background radiation. Hawking radiation is the hypothetical black-body radiation emitted by black holes, at a temperature that depends on the mass, charge, and spin of the hole. If this prediction is correct, black holes will very gradually shrink and evaporate over time as they lose mass by the emission of photons and other particles.

A black body radiates energy at all frequencies, but its intensity rapidly tends to zero at high frequencies (short wavelengths). For example, a black body at room temperature (300 K) with one square meter of surface area will emit a photon in the visible range (390–750 nm) at an average rate of one photon every 41 seconds, meaning that, for most practical purposes, such a black body does not emit in the visible range.[29]

The study of the laws of black bodies and the failure of classical physics to describe them helped establish the foundations of quantum mechanics.
Further explanationEdit

According to the Classical Theory of Radiation, if each Fourier mode of the equilibrium radiation (in an otherwise empty cavity with perfectly reflective walls) is considered as a degree of freedom capable of exchanging energy, then, according to the equipartition theorem of classical physics, there would be an equal amount of energy in each mode. Since there are an infinite number of modes, this would imply infinite heat capacity, as well as a nonphysical spectrum of emitted radiation that grows without bound with increasing frequency, a problem known as the ultraviolet catastrophe.

In the longer wavelengths this deviation is not so noticeable, as h ν and n h ν are very small. In the shorter wavelengths of the ultraviolet range, however, classical theory predicts the energy emitted tends to infinity, hence the ultraviolet catastrophe. The theory even predicted that all bodies would emit most of their energy in the ultraviolet range, clearly contradicted by the experimental data which showed a different peak wavelength at different temperatures (see also Wien’s law).

As the temperature increases, the peak of the emitted black-body radiation curve moves to higher intensities and shorter wavelengths.[30] The black-body radiation graph is also compared with the classical model of Rayleigh and Jeans.

Instead, in the quantum treatment of this problem, the numbers of the energy modes are quantized, attenuating the spectrum at high frequency in agreement with experimental observation and resolving the catastrophe. The modes that had more energy than the thermal energy of the substance itself were not considered, and because of quantization modes having infinitesimally little energy were excluded.

Thus for shorter wavelengths very few modes (having energy more than h ν ) were allowed, supporting the data that the energy emitted is reduced for wavelengths less than the wavelength of the observed peak of emission.

Notice that there are two factors responsible for the shape of the graph. Firstly, longer wavelengths have a larger number of modes associated with them. Secondly, shorter wavelengths have more energy associated per mode. The two factors combined give the characteristic maximum wavelength.

Calculating the black-body curve was a major challenge in theoretical physics during the late nineteenth century. The problem was solved in 1901 by Max Planck in the formalism now known as Planck’s law of black-body radiation.[31] By making changes to Wien’s radiation law (not to be confused with Wien’s displacement law) consistent with thermodynamics and electromagnetism, he found a mathematical expression fitting the experimental data satisfactorily. Planck had to assume that the energy of the oscillators in the cavity was quantized, which is to say that it existed in integer multiples of some quantity. Einstein built on this idea and proposed the quantization of electromagnetic radiation itself in 1905 to explain the photoelectric effect. These theoretical advances eventually resulted in the superseding of classical electromagnetism by quantum electrodynamics. These quanta were called photons and the black-body cavity was thought of as containing a gas of photons. In addition, it led to the development of quantum probability distributions, called Fermi–Dirac statistics and Bose–Einstein statistics, each applicable to a different class of particles, fermions and bosons.

The wavelength at which the radiation is strongest is given by Wien’s displacement law, and the overall power emitted per unit area is given by the Stefan–Boltzmann law. So, as temperature increases, the glow color changes from red to yellow to white to blue. Even as the peak wavelength moves into the ultra-violet, enough radiation continues to be emitted in the blue wavelengths that the body will continue to appear blue. It will never become invisible—indeed, the radiation of visible light increases monotonically with temperature.[32] The Stefan–Boltzmann law also says that the total radiant heat energy emitted from a surface is proportional to the fourth power of its absolute temperature. The law was formulated by Josef Stefan in 1879 and later derived by Ludwig Boltzmann. The formula E = σT4 is given, where E is the radiant heat emitted from a unit of area per unit time, T is the absolute temperature, and σ = 5.670367×10−8 W·m−2⋅K−4 is the Stefan–Boltzmann constant.[33]
EquationsEdit
Planck’s law of black-body radiationEdit
Main article: Planck’s law

Planck’s law states that[34]

B ν ( T ) = 2 ν 2 c 2 h ν e h ν / k T − 1 ,   

where

B ν ( T )   is the spectral radiance (the power per unit solid angle and per unit of area normal to the propagation) density of frequency ν   radiation per unit frequency at thermal equilibrium at temperature T  . Units: power / [area * solid angle * frequency]. 
h   is the Planck constant; 
c   is the speed of light in a vacuum; 
k   is the Boltzmann constant; 
ν   is the frequency of the electromagnetic radiation; 
T   is the absolute temperature of the body. 

For a black body surface, the spectral radiance density (defined per unit of area normal to the propagation) is independent of the angle θ of emission with respect to the normal. However, this means that, following Lambert’s cosine law, B ν ( T ) cos ⁡ θ is the radiance density per unit area of emitting surface as the surface area involved in generating the radiance is increased by a factor 1 / cos ⁡ θ with respect to an area normal to the propagation direction. At oblique angles, the solid angle spans involved do get smaller, resulting in lower aggregate intensities.
Wien’s displacement lawEdit
Main article: Wien’s displacement law

Wien’s displacement law shows how the spectrum of black-body radiation at any temperature is related to the spectrum at any other temperature. If we know the shape of the spectrum at one temperature, we can calculate the shape at any other temperature. Spectral intensity can be expressed as a function of wavelength or of frequency.

A consequence of Wien’s displacement law is that the wavelength at which the intensity per unit wavelength of the radiation produced by a black body has a local maximum or peak, λ peak , is a function only of the temperature:

λ peak = b T ,   

where the constant b, known as Wien’s displacement constant, is equal to h c k 1 5 + W 0 ( − 5 e − 5 ) (where W 0 is the Lambert W function)2.897771955×10−3 m K.[35] So approximately λ peak equals 2898 um*T(K). At a typical room temperature of 293 K (20 °C), the maximum intensity is at 9.9 μm.

Planck’s law was also stated above as a function of frequency. The intensity maximum for this is given by

ν peak = T × 5.879 × 10 10   H z / K  .[36] 

In unitless form, the maximum occurs when e x ( 1 − x / 3 ) = 1 , where x = h ν / k T . The approximate numerical solution is x ≈ 2.82 . At a typical room temperature of 293 K (20 °C), the maximum intensity is for ν = 17 THz.
Stefan–Boltzmann lawEdit

By integrating B ν ( T ) cos ⁡ ( θ ) over the frequency the radiance L (units: power / [area * solid angle] ) is

L = 2 π 5 15 k 4 T 4 c 2 h 3 1 π = σ T 4 cos ⁡ ( θ ) π   

by using ∫ 0 ∞ d x x 3 e x − 1 = π 4 15 with x ≡ h ν k T and with σ ≡ 2 π 5 15 k 4 c 2 h 3 = 5.670373 × 10 − 8 W m 2 K 4 being the Stefan–Boltzmann constant.

On a side note, at a distance d, the intensity d I per area d A of radiating surface is the useful expression

d I = σ T 4 cos ⁡ θ π d 2 d A   

when the receiving surface is perpendicular to the radiation.

By subsequently integrating L over the solid angle Ω for all azimuthal angle (0 to 2 π ) and polar angle θ from 0 to π / 2 , we arrive at the Stefan–Boltzmann law: the power j* emitted per unit area of the surface of a black body is directly proportional to the fourth power of its absolute temperature:

j ⋆ = σ T 4 ,   

We used

∫ cos ⁡ θ d Ω = ∫ 0 2 π ∫ 0 π / 2 cos ⁡ θ sin ⁡ θ d θ d ϕ = π .   

ApplicationsEdit
Human-body emissionEdit

Much of a person’s energy is radiated away in the form of infrared light. Some materials are transparent in the infrared, but opaque to visible light, as is the plastic bag in this infrared image (bottom). Other materials are transparent to visible light, but opaque or reflective in the infrared, noticeable by the darkness of the man’s glasses.

The human body radiates energy as infrared light. The net power radiated is the difference between the power emitted and the power absorbed:

P net = P emit − P absorb .   

Applying the Stefan–Boltzmann law,

P net = A σ ε ( T 4 − T 0 4 ) ,   

where A and T are the body surface area and temperature, ε is the emissivity, and T0 is the ambient temperature.

The total surface area of an adult is about 2 m2, and the mid- and far-infrared emissivity of skin and most clothing is near unity, as it is for most nonmetallic surfaces.[37][38] Skin temperature is about 33 °C,[39] but clothing reduces the surface temperature to about 28 °C when the ambient temperature is 20 °C.[40] Hence, the net radiative heat loss is about

P net = P emit − P absorb = 100   W .   

The total energy radiated in one day is about 8 MJ, or 2000 kcal (food calories). Basal metabolic rate for a 40-year-old male is about 35 kcal/(m2·h),[41] which is equivalent to 1700 kcal per day, assuming the same 2 m2 area. However, the mean metabolic rate of sedentary adults is about 50% to 70% greater than their basal rate.[42]

There are other important thermal loss mechanisms, including convection and evaporation. Conduction is negligible – the Nusselt number is much greater than unity. Evaporation by perspiration is only required if radiation and convection are insufficient to maintain a steady-state temperature (but evaporation from the lungs occurs regardless). Free-convection rates are comparable, albeit somewhat lower, than radiative rates.[43] Thus, radiation accounts for about two-thirds of thermal energy loss in cool, still air. Given the approximate nature of many of the assumptions, this can only be taken as a crude estimate. Ambient air motion, causing forced convection, or evaporation reduces the relative importance of radiation as a thermal-loss mechanism.

Application of Wien’s law to human-body emission results in a peak wavelength of

λ peak = 2.898 × 10 − 3   K ⋅ m 305   K = 9.50   μ m .   

For this reason, thermal imaging devices for human subjects are most sensitive in the 7–14 micrometer range.
Temperature relation between a planet and its starEdit
Main article: Planetary equilibrium temperature

The black-body law may be used to estimate the temperature of a planet orbiting the Sun.

Earth’s longwave thermal radiation intensity, from clouds, atmosphere and ground

The temperature of a planet depends on several factors:

Incident radiation from its star
Emitted radiation of the planet (for example, Earth's infrared glow)
The albedo effect causing a fraction of light to be reflected by the planet
The greenhouse effect for planets with an atmosphere
Energy generated internally by a planet itself due to radioactive decay, tidal heating, and adiabatic contraction due to cooling.

The analysis only considers the Sun’s heat for a planet in a Solar System.

The Stefan–Boltzmann law gives the total power (energy/second) that the Sun emits:

The Earth only has an absorbing area equal to a two dimensional disk, rather than the surface of a sphere.

P S   e m t = 4 π R S 2 σ T S 4 ( 1 )   

where

σ   is the Stefan–Boltzmann constant, 
T S   is the effective temperature of the Sun, and 
R S   is the radius of the Sun. 

The Sun emits that power equally in all directions. Because of this, the planet is hit with only a tiny fraction of it. The power from the Sun that strikes the planet (at the top of the atmosphere) is:

P S E = P S   e m t ( π R E 2 4 π D 2 ) ( 2 )   

where

R E   is the radius of the planet, and 
D   is the distance between the Sun and the planet. 

Because of its high temperature, the Sun emits to a large extent in the ultraviolet and visible (UV-Vis) frequency range. In this frequency range, the planet reflects a fraction α of this energy where α is the albedo or reflectance of the planet in the UV-Vis range. In other words, the planet absorbs a fraction 1 − α of the Sun’s light, and reflects the rest. The power absorbed by the planet and its atmosphere is then:

P a b s = ( 1 − α ) P S E ( 3 )   

Even though the planet only absorbs as a circular area π R 2 , it emits in all directions; the spherical surface area being 4 π R 2 . If the planet were a perfect black body, it would emit according to the Stefan–Boltzmann law

P e m t b b = 4 π R E 2 σ T E 4 ( 4 )   

where T E is the temperature of the planet. This temperature, calculated for the case of the planet acting as a black body by setting P a b s = P e m t b b , is known as the effective temperature. The actual temperature of the planet will likely be different, depending on its surface and atmospheric properties. Ignoring the atmosphere and greenhouse effect, the planet, since it is at a much lower temperature than the Sun, emits mostly in the infrared (IR) portion of the spectrum. In this frequency range, it emits ϵ ¯ of the radiation that a black body would emit where ϵ ¯ is the average emissivity in the IR range. The power emitted by the planet is then:

P e m t = ϵ ¯ P e m t b b ( 5 )   

For a body in radiative exchange equilibrium with its surroundings, the rate at which it emits radiant energy is equal to the rate at which it absorbs it:[44][45]

P a b s = P e m t ( 6 )   

Substituting the expressions for solar and planet power in equations 1–6 and simplifying yields the estimated temperature of the planet, ignoring greenhouse effect, TP:

T P = T S R S 1 − α ε ¯ 2 D ( 7 )   

In other words, given the assumptions made, the temperature of a planet depends only on the surface temperature of the Sun, the radius of the Sun, the distance between the planet and the Sun, the albedo and the IR emissivity of the planet.

Notice that a gray (flat spectrum) ball where ( 1 − α ) = ε ¯ comes to the same temperature as a black body no matter how dark or light gray.
Effective temperature of EarthEdit

Substituting the measured values for the Sun and Earth yields:

T S = 5778   K ,  [46] 
R S = 6.96 × 10 8   m ,  [46] 
D = 1.496 × 10 11   m ,  [46] 
α = 0.306    [47] 

With the average emissivity ε ¯ set to unity, the effective temperature of the Earth is:

T E = 254.356   K   

or −18.8 °C.

This is the temperature of the Earth if it radiated as a perfect black body in the infrared, assuming an unchanging albedo and ignoring greenhouse effects (which can raise the surface temperature of a body above what it would be if it were a perfect black body in all spectrums[48]). The Earth in fact radiates not quite as a perfect black body in the infrared which will raise the estimated temperature a few degrees above the effective temperature. If we wish to estimate what the temperature of the Earth would be if it had no atmosphere, then we could take the albedo and emissivity of the Moon as a good estimate. The albedo and emissivity of the Moon are about 0.1054[49] and 0.95[50] respectively, yielding an estimated temperature of about 1.36 °C.

Estimates of the Earth’s average albedo vary in the range 0.3–0.4, resulting in different estimated effective temperatures. Estimates are often based on the solar constant (total insolation power density) rather than the temperature, size, and distance of the Sun. For example, using 0.4 for albedo, and an insolation of 1400 W m−2, one obtains an effective temperature of about 245 K.[51] Similarly using albedo 0.3 and solar constant of 1372 W m−2, one obtains an effective temperature of 255 K.[52][53][54]
CosmologyEdit

The cosmic microwave background radiation observed today is the most perfect black-body radiation ever observed in nature, with a temperature of about 2.7 K.[55] It is a “snapshot” of the radiation at the time of decoupling between matter and radiation in the early universe. Prior to this time, most matter in the universe was in the form of an ionized plasma in thermal, though not full thermodynamic, equilibrium with radiation.

According to Kondepudi and Prigogine, at very high temperatures (above 1010 K; such temperatures existed in the very early universe), where the thermal motion separates protons and neutrons in spite of the strong nuclear forces, electron-positron pairs appear and disappear spontaneously and are in thermal equilibrium with electromagnetic radiation. These particles form a part of the black body spectrum, in addition to the electromagnetic radiation.[56]
HistoryEdit

In his first memoir, Augustin-Jean Fresnel (1788–1827) responded to a view he extracted from a French translation of Isaac Newton’s Optics. He says that Newton imagined particles of light traversing space uninhibited by the caloric medium filling it, and refutes this view (never actually held by Newton) by saying that a black body under illumination would increase indefinitely in heat.[57]
Balfour StewartEdit

In 1858, Balfour Stewart described his experiments on the thermal radiative emissive and absorptive powers of polished plates of various substances, compared with the powers of lamp-black surfaces, at the same temperature.[25] Stewart chose lamp-black surfaces as his reference because of various previous experimental findings, especially those of Pierre Prevost and of John Leslie. He wrote, “Lamp-black, which absorbs all the rays that fall upon it, and therefore possesses the greatest possible absorbing power, will possess also the greatest possible radiating power.” More an experimenter than a logician, Stewart failed to point out that his statement presupposed an abstract general principle: that there exist, either ideally in theory, or really in nature, bodies or surfaces that respectively have one and the same unique universal greatest possible absorbing power, likewise for radiating power, for every wavelength and equilibrium temperature.

Stewart measured radiated power with a thermopile and sensitive galvanometer read with a microscope. He was concerned with selective thermal radiation, which he investigated with plates of substances that radiated and absorbed selectively for different qualities of radiation rather than maximally for all qualities of radiation. He discussed the experiments in terms of rays which could be reflected and refracted, and which obeyed the Stokes-Helmholtz reciprocity principle (though he did not use an eponym for it). He did not in this paper mention that the qualities of the rays might be described by their wavelengths, nor did he use spectrally resolving apparatus such as prisms or diffraction gratings. His work was quantitative within these constraints. He made his measurements in a room temperature environment, and quickly so as to catch his bodies in a condition near the thermal equilibrium in which they had been prepared by heating to equilibrium with boiling water. His measurements confirmed that substances that emit and absorb selectively respect the principle of selective equality of emission and absorption at thermal equilibrium.

Stewart offered a theoretical proof that this should be the case separately for every selected quality of thermal radiation, but his mathematics was not rigorously valid.[58] He made no mention of thermodynamics in this paper, though he did refer to conservation of vis viva. He proposed that his measurements implied that radiation was both absorbed and emitted by particles of matter throughout depths of the media in which it propagated. He applied the Helmholtz reciprocity principle to account for the material interface processes as distinct from the processes in the interior material. He did not postulate unrealizable perfectly black surfaces. He concluded that his experiments showed that in a cavity in thermal equilibrium, the heat radiated from any part of the interior bounding surface, no matter of what material it might be composed, was the same as would have been emitted from a surface of the same shape and position that would have been composed of lamp-black. He did not state explicitly that the lamp-black-coated bodies that he used as reference must have had a unique common spectral emittance function that depended on temperature in a unique way.
Gustav KirchhoffEdit

In 1859, not knowing of Stewart’s work, Gustav Robert Kirchhoff reported the coincidence of the wavelengths of spectrally resolved lines of absorption and of emission of visible light. Importantly for thermal physics, he also observed that bright lines or dark lines were apparent depending on the temperature difference between emitter and absorber.[59]

Kirchhoff then went on to consider some bodies that emit and absorb heat radiation, in an opaque enclosure or cavity, in equilibrium at temperature T.

Here is used a notation different from Kirchhoff’s. Here, the emitting power E(T, i) denotes a dimensioned quantity, the total radiation emitted by a body labeled by index i at temperature T. The total absorption ratio a(T, i) of that body is dimensionless, the ratio of absorbed to incident radiation in the cavity at temperature T . (In contrast with Balfour Stewart’s, Kirchhoff’s definition of his absorption ratio did not refer in particular to a lamp-black surface as the source of the incident radiation.) Thus the ratio E(T, i) / a(T, i) of emitting power to absorptivity is a dimensioned quantity, with the dimensions of emitting power, because a(T, i) is dimensionless. Also here the wavelength-specific emitting power of the body at temperature T is denoted by E(λ, T, i) and the wavelength-specific absorption ratio by a(λ, T, i) . Again, the ratio E(λ, T, i) / a(λ, T, i) of emitting power to absorptivity is a dimensioned quantity, with the dimensions of emitting power.

In a second report made in 1859, Kirchhoff announced a new general principle or law for which he offered a theoretical and mathematical proof, though he did not offer quantitative measurements of radiation powers.[60] His theoretical proof was and still is considered by some writers to be invalid.[58][61] His principle, however, has endured: it was that for heat rays of the same wavelength, in equilibrium at a given temperature, the wavelength-specific ratio of emitting power to absorptivity has one and the same common value for all bodies that emit and absorb at that wavelength. In symbols, the law stated that the wavelength-specific ratio E(λ, T, i) / a(λ, T, i) has one and the same value for all bodies, which is to say for all values of index i. In this report there was no mention of black bodies.

In 1860, still not knowing of Stewart’s measurements for selected qualities of radiation, Kirchhoff pointed out that it was long established experimentally that for total heat radiation, of unselected quality, emitted and absorbed by a body in equilibrium, the dimensioned total radiation ratio E(T, i) / a(T, i), has one and the same value common to all bodies, which is to say for every value of the material index i.[62] Again without measurements of radiative powers or other new experimental data, Kirchhoff then offered a fresh theoretical proof of his new principle of the universality of the value of the wavelength-specific ratio E(λ, T, i) / a(λ, T, i) at thermal equilibrium. His fresh theoretical proof was and still is considered by some writers to be invalid.[58][61]

But more importantly, it relied on a new theoretical postulate of “perfectly black bodies,” which is the reason why one speaks of Kirchhoff’s law. Such black bodies showed complete absorption in their infinitely thin most superficial surface. They correspond to Balfour Stewart’s reference bodies, with internal radiation, coated with lamp-black. They were not the more realistic perfectly black bodies later considered by Planck. Planck’s black bodies radiated and absorbed only by the material in their interiors; their interfaces with contiguous media were only mathematical surfaces, capable neither of absorption nor emission, but only of reflecting and transmitting with refraction.[63]

Kirchhoff’s proof considered an arbitrary non-ideal body labeled i as well as various perfect black bodies labeled BB. It required that the bodies be kept in a cavity in thermal equilibrium at temperature T. His proof intended to show that the ratio E(λ, T, i) / a(λ, T, i) was independent of the nature i of the non-ideal body, however partly transparent or partly reflective it was.

His proof first argued that for wavelength λ and at temperature T, at thermal equilibrium, all perfectly black bodies of the same size and shape have the one and the same common value of emissive power E(λ, T, BB), with the dimensions of power. His proof noted that the dimensionless wavelength-specific absorptivity a(λ, T, BB) of a perfectly black body is by definition exactly 1. Then for a perfectly black body, the wavelength-specific ratio of emissive power to absorptivity E(λ, T, BB) / a(λ, T, BB) is again just E(λ, T, BB), with the dimensions of power. Kirchhoff considered, successively, thermal equilibrium with the arbitrary non-ideal body, and with a perfectly black body of the same size and shape, in place in his cavity in equilibrium at temperature T. He argued that the flows of heat radiation must be the same in each case. Thus he argued that at thermal equilibrium the ratio E(λ, T, i) / a(λ, T, i) was equal to E(λ, T, BB), which may now be denoted Bλ (λ, T), a continuous function, dependent only on λ at fixed temperature T, and an increasing function of T at fixed wavelength λ, at low temperatures vanishing for visible but not for longer wavelengths, with positive values for visible wavelengths at higher temperatures, which does not depend on the nature i of the arbitrary non-ideal body. (Geometrical factors, taken into detailed account by Kirchhoff, have been ignored in the foregoing.)

Thus Kirchhoff’s law of thermal radiation can be stated: For any material at all, radiating and absorbing in thermodynamic equilibrium at any given temperature T, for every wavelength λ, the ratio of emissive power to absorptivity has one universal value, which is characteristic of a perfect black body, and is an emissive power which we here represent by Bλ (λ, T). (For our notation Bλ (λ, T), Kirchhoff’s original notation was simply e.)[62][64][65][66][67][68]

Kirchhoff announced that the determination of the function Bλ (λ, T) was a problem of the highest importance, though he recognized that there would be experimental difficulties to be overcome. He supposed that like other functions that do not depend on the properties of individual bodies, it would be a simple function. Occasionally by historians that function Bλ (λ, T) has been called “Kirchhoff’s (emission, universal) function,”[69][70][71][72] though its precise mathematical form would not be known for another forty years, till it was discovered by Planck in 1900. The theoretical proof for Kirchhoff’s universality principle was worked on and debated by various physicists over the same time, and later.[61] Kirchhoff stated later in 1860 that his theoretical proof was better than Balfour Stewart’s, and in some respects it was so.[58] Kirchhoff’s 1860 paper did not mention the second law of thermodynamics, and of course did not mention the concept of entropy which had not at that time been established. In a more considered account in a book in 1862, Kirchhoff mentioned the connection of his law with Carnot’s principle, which is a form of the second law.[73]

According to Helge Kragh, “Quantum theory owes its origin to the study of thermal radiation, in particular to the “black-body” radiation that Robert Kirchhoff had first defined in 1859–1860.”[74]
Doppler effectEdit

The relativistic Doppler effect causes a shift in the frequency f of light originating from a source that is moving in relation to the observer, so that the wave is observed to have frequency f’:

f ′ = f 1 − v c cos ⁡ θ 1 − v 2 / c 2 ,   

where v is the velocity of the source in the observer’s rest frame, θ is the angle between the velocity vector and the observer-source direction measured in the reference frame of the source, and c is the speed of light.[75] This can be simplified for the special cases of objects moving directly towards (θ = π) or away (θ = 0) from the observer, and for speeds much less than c.

Through Planck’s law the temperature spectrum of a black body is proportionally related to the frequency of light and one may substitute the temperature (T) for the frequency in this equation.

For the case of a source moving directly towards or away from the observer, this reduces to

T ′ = T c − v c + v .   

Here v > 0 indicates a receding source, and v < 0 indicates an approaching source.

This is an important effect in astronomy, where the velocities of stars and galaxies can reach significant fractions of c. An example is found in the cosmic microwave background radiation, which exhibits a dipole anisotropy from the Earth’s motion relative to this black-body radiation field.
See alsoEdit

Bolometer
Color temperature
Infrared thermometer
Photon polarization
Planck's law
Pyrometry
Rayleigh–Jeans law
Thermography
Sakuma–Hattori equation
Terahertz radiation
Draper point

ReferencesEdit

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From (Kirchhoff, 1860) (Annalen der Physik und Chemie), p. 277: “Der Beweis, welcher für die ausgesprochene Behauptung hier gegeben werden soll, … vollkommen schwarze, oder kürzer schwarze, nennen.” (The proof, which shall be given here for the proposition stated [above], rests on the assumption that bodies are conceivable which in the case of infinitely small thicknesses, completely absorb all rays that fall on them, thus [they] neither reflect nor transmit rays. I will call such bodies “completely black [bodies]” or more briefly “black [bodies]”.) See also (Kirchhoff, 1860) (Philosophical Magazine), p. 2.
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Further readingEdit

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External linksEdit

Black-body radiation JavaScript Interactives Black-body radiation by Fu-Kwun Hwang and Loo Kang Wee
Calculating Black-body Radiation Interactive calculator with Doppler Effect. Includes most systems of units.
Color-to-Temperature demonstration at Academo.org
Cooling Mechanisms for Human Body – From Hyperphysics
Descriptions of radiation emitted by many different objects
Black-Body Emission Applet Archived 2010-06-09 at the Wayback Machine
"Blackbody Spectrum" by Jeff Bryant, Wolfram Demonstrations Project, 2007.

ポータル:
物理 天文学 出演者 宇宙飛行 宇宙空間 化学
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黒体放射

黒体放射
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E4%BD%93%E6%94%BE%E5%B0%84

『黒体放射(こくたいほうしゃ、英: black body radiation)とは、黒体が放出する熱放射である。熱した物質や恒星の発する光が、比較的温度が低いときは赤っぽく、温度が高いほど青白くなる理由は、黒体放射の温度特性によるものである。』

『概要

黒体放射の色は、プランクの放射式によって解析することができ、黒体の温度によって決まる。

理想的な黒体放射をもっとも再現するとされる空洞放射が温度のみに依存するという法則は、1859年にグスタフ・キルヒホフにより発見された。

以来、空洞放射のスペクトルを説明する理論が研究され、最終的に1900年にマックス・プランクによりプランク分布が発見されたことで、その理論が完成された。

物理的に黒体放射をプランク分布で説明するためには、黒体が電磁波を放出する(電気双極子が振動する)ときの振動子の量子化を仮定する必要がある(プランクの法則)。つまり、振動子が持ちうるエネルギー (E) は振動数 (ν) の整数倍に比例しなければならない。

E = nhν (n = 0, 1, 2, ...)

この比例定数 h = 6.626×10-34 [J・s] は、後にプランク定数とよばれ、物理学の基本定数となった。

これは、物理量は連続な値をとり特定の最小値を持たない、とする古典力学と反する仮定であったが、1905年にアルベルト・アインシュタインがこのプランクの量子化の仮定と光子の概念とを用いて光電効果を説明したことにより、この量子化の仮定に基づいた量子力学が築かれることとなった。

参考文献

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Thornton; Stephen T.; Andrew Rex (2002). Modern Physics. USA: Thomson Learning. ISBN 0-03-006049-4

より詳しくは、

Peter C. Milonni (1994). The Quantum Vacuum. Academic Press

関連項目

プランクの法則
キルヒホッフの法則
ヴィーンの変位則
ヴィーンの放射法則
レイリー・ジーンズの法則
シュテファン=ボルツマンの法則
佐久間=服部方程式
量子力学
グローブ温度
色温度
カーボンナノチューブ黒体
熱紋
ボース気体
ウンルー効果』

マックス・プランク

マックス・プランク
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF

『マックス・カール・エルンスト・ルートヴィヒ・プランク(Max Karl Ernst Ludwig Planck, 1858年4月23日 – 1947年10月4日)は、ドイツの物理学者である。

黒体放射を説明するプランクの法則を発見し、そこから ϵ = h ν {\displaystyle \epsilon =h\nu } で表わされるエネルギーの量子仮説を見出したことにより、量子論の創始者の一人となった。

この過程で得られた光の最小単位に関する定数hはプランク定数と名づけられ、物理学における基礎定数の一つとなった。

これらの功績により1918年にノーベル物理学賞を受賞した。「量子論の父」とも呼ばれている。科学の方法論に関して、エルンスト・マッハらの実証主義に対し、実在論的立場から激しい論争を繰り広げた。』

『生涯

物理学を専攻

1858年4月23日、当時ホルシュタイン公国に属していた港町キールに生まれた。[3]。父のヴィルヘルム・プランクは法学者、母親のエンマはグライフスヴァルト出身で、牧師の家系である[4][5]。エンマはヴィルヘルムにとって2人目の妻であり、2人の間には5人の子が生まれた。マックスは4番目の子である[5]。さらにヴィルヘルムと先妻との間に2人の子があり、一家は9人で暮らしていた[5]。

1867年、ヴィルヘルムはミュンヘン大学に招かれ、それに伴い一家はミュンヘンに引っ越した[5]。当時9歳のマックスは、ミュンヘンのマクシミリアン・ギムナジウムのラテン語学級に転校した[5]。少年時代のマックスは、叔母やいとこらと音楽会や山登りをするなどして過ごした[6][7]。学校では品行方正で行儀よく勉強熱心であったため教師からの評判は良く、同級生の間でも人気だった[8][9]。成績も優れていたが、天才と言えるほどの飛び抜けたものではなかった[9]。物理学の分野ではエネルギー保存則について興味を示した[10]。

少年時代、母親の影響から音楽、特にピアノ演奏に関しては特異な才能を示したが、その他にも数学や歴史、古典語学などに興味があり、進路を決めかねて音楽家に助言を求めたところ「助言が必要なくらいなら音楽はやめた方がいい」と言われ、音楽家の道をあきらめたとされる[11]。また、物理学者のフィリップ・フォン・ヨリーからは、物理学は既に確立した「終わった分野」であるとして、プランクが熱力学分野に進むことに反対された[12][13]。しかし1874年、17歳になったプランクはミュンヘン大学に進学した後、1878年にベルリン大学に転学し、物理学を専攻することになる[14]。プランク本人は、科学の分野に向かったのは大学でグスタフ・バウアーの講義を聴いたのがきっかけで、数学でなく物理を目指したのは、「純粋に数学的な原理だけでは解けない自然現象の問題に、私が深い興味をもっていたからです」と述べている[15]。

ミュンヘン大学時代には、兄弟と同じくアカデミー合唱協会(AGV)に入り、そこで知り合ったカール・ルンゲと親しくなった[15]。また、友人たちとイタリアに旅行に出かけたりもした[15]。

大学教授へ

1878年のプランク

プランクは大学で次第に熱力学に傾倒していった。ベルリン大学では、この分野の大家であるヘルマン・フォン・ヘルムホルツ、グスタフ・キルヒホフに師事した。ヘルムホルツの講義は準備されたものではなく、講義中にメモ帳に書かれたデータを探したり、黒板で計算を始めたりしていて、聴く側は退屈に感じた[16]。逆にキルヒホフは念入りに講義の準備をしていて、整然とした内容であったが、無味乾燥であった[16]。講義に満足できなかったプランクは、自分の興味ある講義録や論文を読むことで熱力学を学んだ[17]。なかでもルドルフ・クラウジウスの論文はプランクに強い印象を与えた[18]。

ミュンヘン大学に戻ったプランクは学位論文を書き上げ、その後の学位試験を経て1879年学位を取得した[19][20]。1880年には教授資格取得論文を提出し、審査に合格して大学教授の資格を得た[21]。

プランクの学位論文は、エネルギー保存則とエントロピーについて再検討するもので、教授資格取得論文は、学位論文で得た結論を具体的な問題に適用させる内容であった[21][22]。しかしこれらの論文は、当時の物理学者にほとんど影響を与えなかった。キルヒホフからは誤りを指摘され、ヘルムホルツは論文を読もうともしなかった[23]。プランクはクラウジウスに読んでもらおうとしたが、それも叶わなかった[24]。さらに、すでにウィラード・ギブズがプランクと同様の研究内容を発表していることが後になって分かり、プランクは落胆した[25]。

ともあれ教授の資格は得られたプランクであったが、教授職の空きがなく、しばらくは無給の私講師として親の元で暮らしていた[26]。当時プランクは級友の妹で銀行家の娘のマリー・メルクと交際していたが、収入が無いなかでの結婚に踏み切れないでいた[27]。しかし1885年、キール大学からの招聘を受け、キール大学の員外教授となった[28]。この人事には、元々キール大学で教えていて大学内に友人のいた父親の影響もあったと推測されている[29]。

1887年、29歳のプランクはマリー・メルクと結婚した[28]。2人の間には長男カール、双子の長女と次女であるエンマとグレーテ、そして次男エルヴィンの2男2女をもうけた。

研究生活

キール大学教授時代、プランクはゲッティンゲン大学が主催した論文コンクールに応募した。コンクールの結果は、1等の該当者がなく、2等がプランクだった[30]。プランクが1等に選ばれなかったのは、論文の内容が当時ゲッティンゲン大学にいたヴィルヘルム・ヴェーバーの主張と対立するものだったことが理由とされている[31]。しかしこの論文はヘルムホルツの目に留まった[31]。

1887年、ベルリン大学のキルヒホフが死去した。後任として大学側は、グラーツ大学のルートヴィッヒ・ボルツマンやカールスルーエ大学のハインリヒ・ヘルツに教授就任を依頼したが、両者に断られてしまった[32][33]。そこで大学は、ヘルムホルツからの推薦のあったプランクを招くこととして、プランクは1889年にベルリン大学へと移った[34]。はじめは員外教授の地位であったが、1892年には正教授となった[34]。

ベルリン大学に来たことによって、プランクはヘルムホルツと同僚になった。プランクより37歳年上で、当時のドイツ物理学における重鎮であるヘルムホルツと近づくことによって、プランクはヘルムホルツに共感し、尊敬の念を抱いた[35][36]。プランクがヘルムホルツに褒められたのは生涯で2、3度だったが、プランクにとってそのことはどんな成功よりも嬉しかったという[36]。

ベルリンに来てから、プランクはドイツ物理学会で自らの研究結果を発表した。はじめのうちは賛同を得られなかったが、やがて支持者が増え、1891年までには学位請求論文が頻繁に貸し出されるようになった [37]。1894年にはヘルムホルツの推薦により、プロイセン科学アカデミーの正会員になった[38]。

1895年ごろから、プランクは黒体から放射されるエネルギー(黒体放射)に関する研究を始めた[39]。そして、ヴィーンの放射法則を修正することで、すべての波長に対して実験結果と一致する式を発見し、1900年にドイツ物理学会の会合で発表した[40][41]。その後プランクはこの式の意味するところについてさらに考え、光のエネルギーがある最小単位の整数倍の値しか取れないと仮定すると説明できることを発見し、放射に関するプランクの法則(1900年)を導出した。またこの過程で得られた光の最小単位に関する定数(1899年)はプランク定数と名づけられ、物理学における基礎定数の一つとなった。

エネルギーが連続的な値ではなく、プランク定数に基づいた不連続な値しかとることができないという理論は、当時の古典物理学では説明がつかなかった。やがて複数の科学者により研究が進み、プランクの理論は量子力学として大きく発展することとなる[42]。

第一次大戦

1905年、アルベルト・アインシュタインが特殊相対性理論を発表した。プランクは、当時無名だったアインシュタインの論文をいち早く取り上げ、同年から翌1906年にかけてのゼミナールでこの理論を検討し、1906年の会議で相対性理論を擁護した[43][44]。このプランクの行動は相対性理論を科学者の間に広めることに貢献した[43]。一方でプランクはアインシュタインによる光量子論については受け入れるのに慎重な立場をとった[45]。プランクとアインシュタインは1911年に開かれた第1回ソルベー会議の場で出会い、議論を交わした[46]。

1909年、妻マリーは結核で死去した。1年半後の1911年、当時50歳のプランクはマリーの姪であるマルガ・フォン・ヘスリンと再婚した[46][47]。

1909年にはアメリカに行き、コロンビア大学講師 (Ernest Kempton Adams Lecturer in Theoretical Physics) を務めている[48]。また、大学内外において次第に数々の要職を務めるようになった。またドイツ物理学会においても1905年から1906年にかけて会長を務め、そののちも1906年から1907年、1908年から1909年、1915年から1916年の計4回会長を務めた。1912年にはプロイセン科学アカデミーの常任理事になり、1913年にはベルリン大学の学長になった[49]。

1913年、アインシュタインをベルリンに呼び寄せようと計画し、ヴァルター・ネルンストとともにチューリッヒを訪れた。プランクらは、新しく設立されたカイザー・ヴィルヘルム物理学研究所の研究主任や、ベルリン大学での講義の義務が無い研究職といった地位を用意してアインシュタインを説得し、承諾を得ることに成功した[50]。
1918年のプランク。この年のノーベル物理学賞を受賞する

1914年、第一次世界大戦が起こると、プランクははじめこの戦争に賛同した。戦時中に、「われわれはなんと輝かしい時代に生きていることだろう。自分をドイツ人と呼べるとはすばらしい気分である」と手紙に綴っている[51]。1914年10月、進化学者のエルンスト・ヘッケル、化学者のフリッツ・ハーバー、ヴィルヘルム・レントゲン、数学者のフェリックス・クラインらと共に、ドイツの戦争を支援する「93人のマニフェスト」に署名した[51]。この宣言によって、ハーバーらによる毒ガス開発といった、研究者による大量破壊兵器の開発や、戦後の1918年から1923年まで続いた連合国側研究者による研究者コミュニティからのドイツ人排除といった、国家間の対立の構図が研究者社会にまで及ぶことになった。戦争により大学に学生は少なくなり、プランクの2人の息子は戦場へ行き、2人の娘は病院で働くため赤十字の訓練を受けた[51]。

しかし戦争が進むにつれ、プランクは考えが変化し、戦争に賛意を抱けなくなっていった[52]。1915年3月には、以前から信頼していたヘンドリック・ローレンツの助言に従い、93人のマニフェストに署名したことを非公式ではあるが謝罪した[53]。また、1916年に書かれたローレンツ宛ての公開書簡では、戦争中であってもそれを越えた知的・道徳的な分野が存在していて、このような国際的な文化を協力して守ることは、祖国愛や祖国のための行動と両立しうるものだと主張した[54][55]。

1916年5月、長男カールが戦死した[56]。次男エルヴィン(Erwin Planck) はフランスで捕虜となった[57]。さらに大戦末期の1917年に娘のグレーテは大戦末期に娘のグレーテ(同名)を出産したのちに亡くなり、グレーテの夫と再婚したエンマも娘のエンマ(同名)の出産後に亡くなった[58]。こうしてプランクは、4人の子供のうち3人を立て続けに失った。エンマ死後にプランクと会ったアインシュタインは「プランクの不幸が私の胸を締めつけます。私は、彼の姿を見たときに涙を抑えられませんでした。彼は驚くほど勇敢で毅然としていましたが、みずからを蝕む深い悲しみを隠すことはできませんでした」と書いている[59]。

この間の1918年、ドイツ物理学会によってプランク生誕60周年の記念学会が開かれた[59][60]。そしてエンマの死の直前、プランクに1918年のノーベル物理学賞が授与されることが決まった[61]。プランクは1920年6月、ストックホルムでの授賞式に参加した[62]。

ドイツ物理学の代表

プランクは第一次大戦の終戦後も、ドイツ科学の世界的地位を守るため、アカデミーでの会議を継続させていた[63]。しかしドイツ経済は混乱を極め、財源不足は深刻だった。フリッツ・ハーバーと、前プロイセン文化相のフリードリヒ・シュミット=オットは、ドイツ科学の経費調達のための地域・学問・政治的派閥を越えた組織となるドイツ科学救援連合(de:Notgemeinschaft der Deutschen Wissenschaft)の案を考え、プランクもこれに協力した[64][65]。この組織は1920年10月30日に発足した[64]。プランクは一委員として、中央委員会や、日本の星一からの寄付金を運用する星基金運用委員会、そして、ゼネラル・エレクトリック社などからの寄付金を運用する電気物理学委員会に所属した[65][66]。電気物理学委員会は量子力学分野の研究を支援した。この支援は、ヴェルナー・ハイゼンベルクやマックス・ボルンらによる量子論の理論的研究の助けとなった[67]。

プランクはこれに加え、1920年代に各種の委員会など数々の要職を歴任し、ドイツ学界の重鎮となっていた[68]。大学では、講義や委員会に加え論文も発表したが、初期のころのような重要な論文を発表することは無くなった[69]。1926年10月1日、68歳のプランクはベルリン大学教授職を退職し、後任をエルヴィン・シュレーディンガーにゆずった[70]。ただし退職後の1929年から1930年にかけても週4コマの講義を実施し、1932年時点においても大学内の委員にはなっている[71]。

1929年、博士号取得50周年が祝われ、同年にマックス・プランク・メダルが創設された。第1回目はプランク本人と、アインシュタインに贈られた[72]。

1930年6月10日、カイザー・ヴィルヘルム協会会長のアドルフ・フォン・ハルナックが死亡した[73]。同年7月、協会の評議会は、次の会長としてプランクを選出した[74]。プランクはドイツ科学救援連合などいくつもの職責を抱えていたため、会長就任に乗り気でなかったが、考えた末に引き受けることにした[71][75]。プランクは、ドイツ科学研究の代弁者、ドイツ物理化学界の長老などとみなされるようになった[76]。

ナチス政権に対して

1933年1月30日、アドルフ・ヒトラーがドイツ帝国宰相に就き、これ以降ユダヤ人に対する迫害が始まり、ハーバー、シュレーディンガー、アインシュタインらが迫害、追放の憂き目をみた。[77]。すでに高齢のプランクはカイザー・ヴィルヘルム協会の会長職を辞すことも考えたが、周囲の期待もあり続けることにした[78]。当初プランクは、政権に対して大々的な批判はせず、抗議のために辞職しようと考えていた同僚に対しても、思いとどまるよう助言した[79]。政権に目をつけられて、辞職した後に好ましくない者が後任に就くことになるよりも、今後のドイツ科学のために辞職せずに若者を指導することのほうが重要と考えたためである[79]。同年3月に、アメリカにいたアインシュタインがドイツへの帰国を拒否しナチス批判を始めたとき、プランクは悲しみ、これによってあなたと同じ民族、同じ信仰を持つ人たちが一層抑圧されてしまうだろうという内容の手紙をアインシュタインに送った[80][81]。

同年5月のアカデミーにおいてもアインシュタインがアカデミーを去ることは遺憾であると述べた。ただし、アカデミーがアインシュタインの重要性を理解しなかったと後世に誤解されるのを防ぐため、アインシュタインはヨハネス・ケプラーやアイザック・ニュートンのみと比べられるものを残したと付け加えている[82][83]。

プランクはこの時期にヒトラーにも面会した。ヒトラーは、ユダヤ人自体には何も文句はないが、彼らは皆共産主義者であり、共産主義者は私の敵だと主張した。プランクが、ユダヤ人も様々だから区別すべきではないかと言うと、ヒトラーは反論し、ユダヤ人は”いが”のように寄り集まる、区別はユダヤ人自身がすべきなのに彼らはそれをしていない、だから私はすべてのユダヤ人を同じ基準で扱うのだ、と述べた。これに対してプランクはさらに応答したが、最終的にヒトラーの怒りを買う結果に終わり、事態を改善することはできなかった[84][85]。

またプランクはヒトラー政権の初期、カイザー・ヴィルヘルム協会傘下の研究所の開所式で挨拶することになった。通常このような場では手を掲げて「ハイル・ヒットラー」と言わなければならない。プランクは手を半分上げて、そこからいったん下げ、という動作を何度か繰り返した後に、ようやく手を上げ、「ハイル・ヒットラー」と言った[86][87]。
アインシュタイン以後、多くのユダヤ人科学者がドイツを離れていった。その1人であるカイザー・ヴィルヘルム物理科学研究所所長のフリッツ・ハーバーは、第一次大戦などでドイツに貢献した愛国者として知られていたが、ナチスと意見が対立して1933年に国を追われ、翌年死亡した。プランクは、マックス・フォン・ラウエからの要請によりハーバーの一周忌追悼式典を主催することにした。これには政権からの反対があったが、プランクは実施を強行した[88]。

カイザー・ヴィルヘルム協会会長の任期は1936年4月1日までであった。その後任としてヨハネス・シュタルクが立候補した。シュタルクは親ナチスの科学者で、プランクやアインシュタイン、ラウエらを批判していた人物である。しかし協会はシュタルクを選ばず、カール・ボッシュを次期会長に選び、1937年に引き継ぎがなされた[89]。その数か月後の1937年11月、帝国物理学・工学研究所の50周年記念式典が開催された。当時の研究所所長はシュタルクだったため、ラウエやオットー・ハーン、リーゼ・マイトナーはプランクに対し出席しないよう説得した。しかしプランクは、シュタルク氏個人よりも帝国研究所のほうが大切だとして出席した[90][91]。

1938年4月23日、80歳の誕生日を記念して式典が開かれ、多くの関係者が集まった。式典ではマックス・プランク・メダルの授与もなされたが、この年の受賞者はプランク本人の希望により、フランス人であるルイ・ド・ブロイに決まった[92]。また、新しく発見された小惑星1069番にプランクにちなんだ名(プランキア)が付けられることが発表された[93]。

1938年12月22日、プランクは26年間務めたアカデミー常任理事の職を退いた[94][95]。
晩年

1930年代後半からプランクは講演会や著書で政府批判を続けた[96][97]。80歳に近づくころには、巡回説教師として各地を回り、宗教と科学について思いを伝えていった[98]。プランクの講演内容は国外にも宣伝され、本人もザグレブやローマ、さらには中立国であるスイスとスウェーデンを訪れた[99]。

一方、国内での言論はさらに制限されるようになり、相対性理論の話をする際にアインシュタインの名を出すことも禁止された[100]。プランクもこの方針に従っていたが、1943年あるいは1944年にナチスの外務官クラブにおける講演でアインシュタインの名を出し、「思想界の指導者にして水先案内人」と評した[101]。その後、ナチス学術局は講演活動の中止を勧告した[102][103]。

フランクフルト市は1943年のゲーテ賞をプランクに与えることを決めた。しかし、プランクはアインシュタインを擁護していたという理由で、帝国大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの同意が得られず受賞に至らなかった。プランクがこの賞を受けるのは終戦後の1945年のことである[104]。

プランクは空襲が激しくなってからもベルリンに住み続けたが、1943年に休暇のためベルリンを離れ[105]、ケルンテン州から3000メートル級の山に登ったりもした[106]。その後、妻と共にエルベ川畔のローゲッツに疎開した[107]。ベルリンの家は1943年のベルリン空襲により被害を受け、さらに1944年2月15日の空襲で家財すべてが焼失した[107][108]。これによってプランクが残していた日記や書簡は失われた[109]。

1944年7月23日、ヒトラー暗殺計画に加担した疑いで次男のエルヴィンが逮捕され、死刑を宣告されて翌年2月に処刑された[110][111]。プランクは大いに落胆した。肉体的にも衰えを見せていった。そのような状態のなか、ローゲッツにも戦火が迫るようになったので、夫妻はこの地を離れなければならなくなった[112]。道中では干し草の上で寝るなど苦労したが、ゲッティンゲンで姪と暮らすことができるようになり、ここで敗戦を迎えた[113]。

ゲッティンゲンにある墓

プランクは歩くのもままならない状態であったが、そのなかで、カイザー・ヴィルヘルム協会会長への再就任を依頼された。カイザー・ヴィルヘルム協会は総務部をゲッティンゲンに移していたが、資金は無く、建物は破壊され、研究所との連絡も断たれてていた[114]。当時会長だったアルベルト・フェーグラー(英語版)は自殺していた[115]。総務部のエルンスト・テルショウは、協会再建のため、対外的にプランクの権威が必要と判断したのである[114]。プランクは引き受けて一時的に会長となり、1946年4月、会長職をオットー・ハーンに引き継いだ[116]。

1946年7月、アイザック・ニュートン生誕300年祭にドイツ人でただ1人招かれ、ロンドンを訪れた[117]。

カイザー・ヴィルヘルム協会は占領軍との交渉で再建を許されたが、カイザー・ヴィルヘルムの名を使うことは禁じられた[118]。そのため、プランクを記念して1946年9月11日にマックス・プランク研究所と改名され、プランクは名誉会長となった[118]。マックス・プランク研究所は21世紀に入っても物理学研究の一大中心地として、様々な画期的研究成果を挙げている。

1947年1月、プランクは肺炎にかかり入院した[119]。いったん退院したが同年に再度入院し、10月4日、ゲッティンゲンにて89歳で死去した[120]。

業績

フンボルト大学ベルリンに設置されているプレート

原子論

プランクが学者としての研究を始めたころ、ルートヴィッヒ・ボルツマンにより原子論の研究が進んでおり、H定理などが発表されていた。しかし当時、ボルツマンの理論は学者内で一般的な評価を得られていなかった[121]。プランクも、熱力学を学んだ身として、原子論は受け入れられなかった[122]。ボルツマンの理論に従えば、熱力学第二法則に基づいて系が最初の状態から次の状態へと変化するのは確実ではなく、確率でしかないことになる。これに疑問を抱いたプランクは数度にわたり論文で原子論に反対した[123]。

ボルツマンに反対する科学者としては、エルンスト・マッハやヴィルヘルム・オストヴァルトが有名であり、そのなかでオストヴァルトのエネルギー論が原子論と対立する理論となった[121]。プランクは1891年の学会で原子論に反対したことをきっかけにオストヴァルトと文通を始めたが、しかしエネルギー論にも全面的には同意できず、1895年の学会でエネルギー論を批判した[124]。

このように、原子論とエネルギー論の争いの中で、プランクはどちらの側にもついていなかった。しかし、プランクの弟子のエルンスト・ツェルメロがボルツマンを批判し論争になったこともあり、ボルツマンからは良い印象を持たれなかった[125][126]。1895年以降、プランクは黒体放射の問題に力を入れるようになり、その過程においてボルツマンの考えを受け入れるようになる[127][128]。

黒体放射

黒体とは、外からのすべての電磁波を反射せずに吸収する物体のことである[129]。この黒体に熱を加えたときに自らが放射する電磁波が黒体放射(黒体輻射)である。具体的な例として、外部を断熱にして内部を空洞にした容器に外から小さな穴をあけた場合、容器の内側は黒体とみなすことができ、穴から出てくる電磁波を観測することで黒体放射が観測できる[130]。

黒体放射のエネルギーは、黒体の材質や形によらず、温度と振動数のみで決まる。このことは1860年にキルヒホフによって確かめられており、さらに言えば、それ以前から陶芸家は、窯の中から出てくる光の色すなわち波長(振動数の逆数)は中に入っている物体によらず、温度だけで決まることに気づいていた[130][131]。物理学ではこの黒体放射のエネルギー分布関数 u ( ν , T ) {\displaystyle u(\nu ,T)}を温度 T Tと振動数 ν \nu で数式として表す取り組みが進められ、プランクがこの問題に取りかかるころには、熱力学の理論であるシュテファン=ボルツマンの法則が発表され、さらにヴィーンの放射法則
u = b ν 3 e − a ν / T {\displaystyle u=b\nu ^{3}\mathrm {e} ^{-a\nu /T}}  (1)
がヴィルヘルム・ヴィーンにより発見されていた(a,bは定数)[132]。

プランクは、小さな線形振動子について研究を進めた。そして1899年、この振動子が黒体放射と相互作用することを考えた。この際、振動数はエネルギーを吸収しまた放出する。この単位時間における吸収・放出のエネルギーを U Uとしたとき、 U Uと u uには

u = 8 π c 3 ν 2 U {\displaystyle u={\frac {8\pi }{c^{3}}}\,\nu ^{2}U}  (2)

の関係があることを導き出した(cは光速)[133]。式(2)に式(1)を代入することにより、振動子の平均エネルギー U Uは

U = h ν e − a ν / T {\displaystyle U=h\nu \mathrm {e} ^{-a\nu /T}}  (3)

と求められる[134]。なお、 h = b c 3 8 π {\displaystyle h={\frac {bc^{3}}{8\pi }}}であり、このhは後にプランク定数と呼ばれるようになる。プランクは1899年の論文でhの値を実験値を参考に h = 6.89×10−27 erg・secと求めた[135]。

また、プランクはエントロピー S Sとエネルギーについて基礎的な関係が成り立つと考えた[136]。そして式(3)を、温度 T Tの代わりにエントロピー S Sを用いて

S = U a ν ( log ⁡ U h ν − 1 ) {\displaystyle S={\frac {U}{a\nu }}\left(\log {\frac {U}{h\nu }}-1\right)}  (4)

と書き換えた[136]。そして、熱力学第二法則により、エントロピーが時間的に増大するためには

R = ( d 2 S d U 2 ) − 1 < 0 {\displaystyle R=\left({\frac {d^{2}S}{dU^{2}}}\right)^{-1}<0}  (5)

でなければならないことを発見した[137]。

ここで登場する R Rについて、プランクははじめ、単純に U Uに比例し

R = − a ν U {\displaystyle R=-a\nu U}  (6)

と仮定すれば式(5)を満たすので、これが基礎的な関係式だと考えた[137]。ところが1900年、元々の式(1)が長波長では成り立たなくなることが、ハインリヒ・ルーベンスとフェルディナント・クルルバウム(英語版)による実験で明らかになった[138][139]。さらにフリードリッヒ・パッシェンは改良した実験で、やはり高温ではウィーンの式(1)から外れることを確かめ、プランクに報告した[139]。
各波長における黒体放射エネルギー値の、ヴィーン、レイリー・ジーンズ、プランクによる式の比較

この実験を知ったプランクは、式(6)に U Uの2次の項を加え、

R = − a ν U + 1 k U 2 {\displaystyle R=-a\nu U+{\frac {1}{k}}U^{2}}  (7)

とすればよいことを見出した[40]。式(7)を積分することにより

U = h ν e a ν / T − 1 {\displaystyle U={\frac {h\nu }{\mathrm {e} ^{a\nu /T}-1}}}  (8)

が得られ、さらに、

u ( ν , T ) = b ν 3 e a ν / T − 1 {\displaystyle u(\nu ,T)={\frac {b\nu ^{3}}{\mathrm {e} ^{a\nu /T}-1}}}  (9)

が得られる。式(9)を元の式(1)と比べると、式(9)は式(1)に「-1」の項が追加された形となっている。この式は1900年に発表された。発表の場に出席していたルーベンスは翌日プランクの元を訪れ、プランクの式は実験結果とすべて一致していたことを伝えた[140]。

プランクはこの論文で引用していないが、黒体放射のエネルギーを表す式として、ヴィーンの放射法則の他にレイリー・ジーンズの法則があった。しかしこのレイリーらの式はウィーンの式とは逆に、長波長では成り立つものの短波長では実験値と合わなかった。プランクの発見は、黒体放射において、すべての波長で成り立つ初めての統一的な式を与えるものであった[141]。プランクは後の1906年に執筆され1907年に出版された教科書において、プランクの式の長波長側の極限をとるとレイリー・ジーンズの法則と一致することを示している[142]。

量子力学

プランクが導いた黒体放射の式は、計算上は実験結果と一致していたが、なぜこの式が成り立っているか、その根拠については分からなかった。そこでプランクは、式に物理的な説明がつけられるよう、考察を進めた[143]。

それにあたり、プランクはボルツマンによる統計力学の考えを導入した。ボルツマンの原理により、エントロピー S Sは状態の数 W Wの対数に比例する。比例定数を k kとすると、

S = k log ⁡ W {\displaystyle S=k\log W}  (10)

となる。

プランクは、N個の振動子にエネルギーが分配されることを考え、考えられる分配の数から状態の数 W Wを求めることで、式(10)を使いエントロピー S Sを求めようとした。
しかし、エネルギーが連続的な値をとるとすると、エネルギー量は無限に分割できるので、状態の数 W Wが無限大となりエントロピー S Sを計算することができない。

そこでプランクは、エネルギーの最小単位 ϵ \epsilon を考え、全エネルギー U Uは ϵ \epsilon がP個集まったものだと仮に考えて計算することにした。すなわち、

U = ϵ P {\displaystyle U=\epsilon P}  (11)

である[144]。計算後に ϵ \epsilon →0とすれば、エネルギーを連続量とした場合の結果が得られる。

N個の振動子にエネルギーが分配される方法が何通りあるかは、P個の要素をN個の振動子に分配される場合の数となる(ただし、エネルギー及び振動子は互いに区別されない)。したがって、 W Wは

W = ( N + P − 1 ) ! ( N − 1 ) ! P ! {\displaystyle W={\frac {(N+P-1)!}{(N-1)!P!}}}  (12)

である[145][146]。

式(10)と式(12)を利用することにより、振動子1個当たりのエントロピー S Sは、

S = k N log ⁡ ( N + P − 1 ) ! ( N − 1 ) ! P ! {\displaystyle S={\frac {k}{N}}\log {\frac {(N+P-1)!}{(N-1)!P!}}}  (13)

これを、スターリングの公式と式(11)を使って計算すると、

S = k [ ( 1 + U ϵ ) log ⁡ ( 1 + U ϵ ) − U ϵ log ⁡ U ϵ ] {\displaystyle S=k\left[\left(1+{\frac {U}{\epsilon }}\right)\log \left(1+{\frac {U}{\epsilon }}\right)-{\frac {U}{\epsilon }}\log {\frac {U}{\epsilon }}\right]}  (14)

となる[145][147]。こうして、統計力学を用いてエントロピーを計算することができた。
この結果を、プランク自身による黒体放射の式から計算したエントロピーと比較する。黒体放射の式からエントロピーを計算するには、式(8)および熱力学の式

∂ S ∂ U = 1 T {\displaystyle {\frac {\partial S}{\partial U}}={\frac {1}{T}}}  (15)

を使えばよく、結果は、

a h S = ( 1 + U h ν ) log ⁡ ( 1 + U h ν ) − U h ν log ⁡ U h ν {\displaystyle {\frac {a}{h}}S=\left(1+{\frac {U}{h\nu }}\right)\log \left(1+{\frac {U}{h\nu }}\right)-{\frac {U}{h\nu }}\log {\frac {U}{h\nu }}}  (16)

となる[148]。

式(14)と式(16)を比較することにより、

ϵ = h ν \epsilon =h\nu  (17)

が得られる。

また、同じく式(14)と式(16)を比較することにより、 k = h / a {\displaystyle k=h/a}である。この定数 k kはボルツマンの名からボルツマン定数と呼ばれている。しかし、ボルツマン自身は k kという符号を使っていなかった。ボルツマン定数の意味するところを初めて明らかにしたのはプランクである[149]。プランクは h hと k kの値を求め、そこから電子の電荷 e eやアボガドロ定数の値を、現在知られている値と近い値で導き出している[150]。

ボルツマン定数 k kを使うと、式(9)は

u ( ν , T ) = 8 π ν 3 c 3 h e h ν / k T − 1 {\displaystyle u(\nu ,T)={\frac {8\pi \nu ^{3}}{c^{3}}}{\frac {h}{\mathrm {e} ^{h\nu /kT}-1}}}  (18)

と表わされる。

当初の方針では、ここから ϵ \epsilon →0の極限をとるのであるが、この計算をすると、エネルギーが実際の値と合わなくなる[151]。

プランクは ϵ \epsilon について式(17)の形で発表した[152]。これは、エネルギーは連続的な値をとるという古典物理学における従来の常識をくつがえすものであった。

プランク自身もこの結果が納得できず、その後8年間にわたり、定数hを古典物理学の枠組みで説明できるようにしようと理論的研究を進めたが、望むような結果は得られなかった[153]。

トーマス・クーンによれば、エネルギーが h ν h\nu の整数倍というとびとびの値しかとれないことをプランクが初めて受け入れたのは1908年のことである[154]。

ただしプランクは、定数hに基本的な意味があることは認識しており、1899年の時点で光速c、重力定数Gとともにhは「自然単位」を形成することを主張している[135][155]。

1900年、プランクは息子のエルヴィンに対して「私はニュートン(あるいはコペルニクス)と同じくらい重要な発見をした」という内容の言葉を言ったと伝えられている[156]。

思想

プランクは哲学者としての側面もあった。神学者のアドルフ・フォン・ハルナックは、「われわれの世代にはひとりの哲学者もいないと人びとは不平を言う。だがこうした不平は不当であろう。いまでは哲学者たちは哲学部とは別の学部に所属しているのだ。マックス・プランクとアルベルト・アインシュタインこそは、そうした哲学者の名前である」と記している[157]。

マッハに対する批判

プランクは、研究を始めた頃はマッハの影響を受けていたが[158]、原子論に関するボルツマンの理論を受け入れるようになる直前に、マッハの考えに疑問を抱くようになった[159]。その後の1908年にマッハ哲学を再考し、同年12月、ライデンでの講演で初めてマッハの科学哲学を批判した[160][161]。

この講演では物理学の統一を主題とした。プランクは、物理学が統一された世界では、人間的な要素を排して、プランク定数h、ボルツマン定数kをはじめとする諸定数に基づいた普遍的な内容で説明がなされると主張した[162]。

一方で、プランクが説明するところのマッハ哲学によれば、人間の感覚にしか実在性を認めないので、プランクの考えと対立する[163]。プランクは、惑星が実在的であるのと同じように原子も実在的であると主張した[163]。

プランクはこの講演後もマッハ批判を続け、マッハ本人からの反論に対しても再反論するなど活動を続けた[164]。こうしたプランクの行動は当時賛否両論あったが、やがてドイツ国内の理論家はプランクの考えを支持するようになっていった[165]。

宗教観

1932年の著書『科学はどこへ行くのか』の中で、宗教と科学には真の対立はありえず、人間がその力を完全なバランスと調和を伴って発揮しようとすれば、自らの宗教的な部分を認識して伸ばさねばならず、このことは真面目で思慮深い人なら経験のあることだろうと述べている[166]。

アインシュタインの「知識は推論からではなく、外界が存在し直接的な認識から得られる」という言葉をひきあいにして、理性だけではない直接的な認識の重要性を説明し、本質的には信仰に類似しているとし、科学には未知なるものへの探究心があり、真実への愛と、畏敬の念を深めるものであるが、形而上学的な欲求をかきたてることにおいて科学は宗教の代わりとはなりえないと語った[166]。

1937年5月の講演「宗教と科学」では、宗教的人間と科学者を取り上げ、両者は普遍的秩序を求めている点では同じであると論じた。

そして、両者は互いに補完しあうものであり、各個人は、宗教的な側面と科学的な側面の両方を発達させるよう努めなければならないと主張した[167]。

この講演はバルト海諸国を皮切りに各国で催され、好評を博した。ウィーンでの講演では、結びの「神を意識せよ」の箇所で拍手喝采を巻き起こしたという[168]。また、講演の内容は出版されるとともに、新聞でも紹介された[168]。

評価

量子力学

1911年のソルベー会議にて。後列左から2番目がプランク

プランクによる黒体放射の式は、すぐに実験的に確かめられ、科学者に受け入れられた[169]。

しかしそこから導き出される量子仮説は、1905年までドイツ国内外問わず、重要性を認識されなかった。

西尾成子は、量子仮説が当初ドイツ国内で支持されなかったのは、プランクがボルツマンの考えを取り入れていたためボルツマンに反対していた科学者に重要性を認識されなかったことが原因ではないかと推測している[170]。

ドイツ国外においても、レイリーとジェームズ・ジーンズが1905年に黒体放射の式に注目しはしたが、量子仮説については話題にする科学者はほとんどいなかった[170][171]。

しかしエネルギーがとびとびの値しかとることができないという量子仮説の考えは、アインシュタインに影響を与えた。アインシュタインは、このエネルギーを、実在する粒子が持つエネルギーと考え、その粒子をエネルギー量子と名付けた[172]。現在この粒子は光子と呼ばれている[172]。

プランクが導いた結果は、後にアインシュタイン、ニールス・ボーアなどによって確立された量子力学の基礎となるものであった。

この業績からプランクは“量子論の父”として知られており、ノーベル物理学賞(1918年)の受賞対象となった。

プランクのノーベル賞受賞にあたっては、ローレンツ、アインシュタイン、ボルン、ヴィーン、ゾンマーフェルトなど多数の物理学者からの推薦があり、ラウエは、量子物理学でノーベル賞が与えられるならばまずはプランクにこそ与えられなければならないと述べた[173]。

ナチスへの対応

2マルク硬貨に描かれたプランク

ナチスが政権を握っている時代、プランクはカイザー・ヴィルヘルム協会で責任ある地位にあり、人間的にも信頼されていた。プランク自身はナチスの政策に批判的であったが、ナチスに対し強く抗議することはしなかった[174]。これは、プランクが当初、ナチスはユダヤ人に対してそのうち分別を発揮するだろうと考えていたことも一因である[175]。フィリップ・ボールは、プランクをはじめとする当時の科学者がナチスの政策に反対したのは、ドイツ科学のためであり、同僚のユダヤ人を助けるためであって、より広く道徳的な観点から考えての反対ではなかったと指摘している[176]。そして、「プランクには何の計画もなく、生まれつきの心の善良さ以上の倫理基準もなく、何の前例も歴史的模範もなかった。そして彼を飲み込んでしまい、最終的には彼を打ち砕いてしまう苦難に対して、プランクをうまく導いてくれるものは何もなかったのだ」と評している[177]。

人物

プランクは音楽に堪能であり、音楽家の道をあきらめたのちも休日にはオルガンやピアノを弾きこなし、オペレッタを書き、友人や近所の子供たちの合唱を指揮するなど、音楽を一生の趣味としていた。音楽では特にロマン派の音楽を好んだ[178]。ベルリン時代の初期には音楽理論の研究をしたこともあった[179]。音楽と並ぶもう一つの趣味は登山であり、72歳の時にユングフラウを制覇するなど各地の山に積極的に登りつづけた[180]。

当時の学者としては大変に謙虚で、自らの功績を語ることは少なかった。黒体放射を扱った講義で、プランクの放射公式について説明する際にも、その式を導き出したのが自分であることは言わなかった[181]。プランクの名を冠した式や用語はプランクの存命中から一般に使われていたが、自身は別の名前で呼ぶようにしていた[181]。

プランクの講義は整然としており、講義を聴いた化学者のJ・R・パーティントン(英語版)や物理学のD・M・ボース(英語版)は高く評価している[182]。一方で否定的な感想も多く、「プランクは印刷された本のようにしゃべる」とも言われている[183]。リーゼ・マイトナーは、ボルツマンの講義と比較してプランクの講義は「はじめのうちどこか人間味に欠け、あっさりしすぎているような気がした」と述べている[184]。講義では、「われわれは更にもう一歩先に進むことができる」「ここに問題は完全に満足の行くところまで解けた」という2つの言葉を好んで使っていた[185]。

プランクは教員生活が長かったものの、直弟子は非常に少なく、プランク学派というものは形成されなかった[186]。博士課程の学生に対しては、学問的な議論をすることはなく、会うこともまれだったという[187]。ただし、少ない直弟子の中からはマックス・アブラハム、モーリッツ・シュリック、ヴァルター・マイスナー、マックス・フォン・ラウエ、ヴァルター・ショットキー、ヴァルター・ボーテといった優れた学者を輩出した[182]。

女性の高等教育について、1897年のアンケートでは、能力と意欲があれば講義の出席を認めたいとしながらも、こちらから女性を招き入れるような制度には反対し、女性は母として、主婦としての役割を果たすのが自然であると答えている[188][189]。その後、リーゼ・マイトナーがベルリン大学に来たとき、プランクはマイトナーの聴講を認め、1912年には、当時無給の客員教授だったマイトナーを有給の助手に指名している[190]。マイトナーは、「先生は人並みはずれて純粋なたちで清廉な性格でいらっしゃって、そういうお人柄が、飾り気のない、偉ぶらない外見とぴったりでした。……ご自分に有利になりそうなことをあえて選ばず、損になるかもしれなくても受け入れようとなさる場面を何度も拝見し、私はそのたびに感銘を受けました。先生は正しいと思えば何でも実行に移されるのです。自分の損得などお構いなしに」と述べている[191]。

主な受賞歴

1914年 ヘルムホルツ・メダル
1918年 ノーベル物理学賞
1921年 リービッヒ・メダル
1927年 フランクリン・メダル、ローレンツメダル
1929年 マックス・プランク・メダル、コプリ・メダル
1945年 ゲーテ賞 』

マックス・プランク協会

マックス・プランク協会
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『マックス・プランク学術振興協会(独: Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e. V.〈マックス=プランク・ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・ヴィッセンシャフテン・エーファオ〉)は、ドイツの非政府・非営利学術団体。一般にマックス・プランク協会(Max-Planck-Gesellschaft)と呼ばれる。略称はMPG(エムペーゲー)。世界最高峰の学術研究機関であり、前身のカイザー・ヴィルヘルム協会時代も含め、37人のノーベル賞受賞者を輩出している(2021年10月現在)。84の独立したマックス・プランク研究所(Max-Planck-Institut)を傘下に収める。 』

『概要

マックス・プランク協会の研究対象は、下記の3分野に大別される。

生物・医学分野
化学・物理学・工学分野
精神科学・社会学・人間科学分野

年間予算は18億ユーロ。連邦政府および州政府の公的資金で賄われている。マックス・プランク協会は戦前のカイザー・ヴィルヘルム協会の後継機関であり、高名な物理学者であるマックス・プランクに因んで名付けられた。

マックス・プランク協会は旧東ドイツのドレスデンに自然科学、生化学関係の基礎研究のための研究所を3つ置いている。資金や人的資源において、大学の枠組を超えた最新かつ将来性のある分野の基礎研究に取り組み、大学での研究を補完する役割を担っている。ドレスデンにある研究所はいずれも最新鋭の施設を備えている。

組織

マックス・プランク研究所
詳細は「マックス・プランク研究所の一覧」を参照

マックス・プランク協会は、84の独立したマックス・プランク研究所(Max-Planck-Institut)を傘下に収める。

著名なマックス・プランク研究所にはアインシュタインが所長を務めたマックス・プランク物理学研究所などがある。

ノーベル賞受賞者

マックスプランク協会時代(1948年 – )

スバンテ・ペーボ(生理学・医学賞、2022年)
クラウス・ハッセルマン(物理学賞、2021年)
ベンジャミン・リスト(化学賞、2021年)
エマニュエル・シャルパンティエ(化学賞、2020年)
ラインハルト・ゲンツェル(物理学賞、2020年)
シュテファン・ヘル(化学賞、2014年)
ゲルハルト・エルトル(化学賞、2007年)
テオドール・ヘンシュ(物理学賞、2005年)
クリスティアーネ・ニュスライン=フォルハルト(生理学・医学賞、1995年)
パウル・クルッツェン(化学賞、1995年)
エルヴィン・ネーアー(生理学・医学賞、1991年)
ベルト・ザクマン(生理学・医学賞、1991年)
ロベルト・フーバー(化学賞、1988年)
ハルトムート・ミヒェル(化学賞、1988年)
ヨハン・ダイゼンホーファー(化学賞、1988年)
エルンスト・ルスカ(物理学賞、1986年)
クラウス・フォン・クリッツィング(物理学賞、1985年)
ゲオルク・ケーラー(生理学・医学賞、1984年)
コンラート・ローレンツ(生理学・医学賞、1973年
マンフレート・アイゲン(化学賞、1967年)
フェオドル・リュネン(生理学・医学賞、1964年)
カール・ツィーグラー(化学賞、1963年)
ヴァルター・ボーテ(物理学賞、1954年)

カイザーウィルヘルム協会時代(1914年 – 1948年)

オットー・ハーン(化学賞、1944年)
アドルフ・ブーテナント(化学賞、1939年)
リヒャルト・クーン(化学賞 1938年)
ピーター・デバイ(化学賞、1936年)
ハンス・シュペーマン(生理学・医学賞、1935年)
ヴェルナー・ハイゼンベルク(物理学賞、1932年)
オットー・ワールブルク(生理学・医学賞、1931年)
カール・ボッシュ(化学賞、1931年)
ジェームズ・フランク(物理学賞、1925年)
オットー・マイヤーホフ(生理学・医学賞、1922年)
アルベルト・アインシュタイン(物理学賞、1921年)
マックス・プランク(物理学賞、1918)
フリッツ・ハーバー(化学賞、1918年)
リヒャルト・ヴィルシュテッター(化学賞、1915年)
マックス・フォン・ラウエ(物理学賞、1914年) 』

とくべつに低温に強く、人工衛星素材にできる合金や、特別に錆び難く、艦船の部材に向いている合金…。

とくべつに低温に強く、人工衛星素材にできる合金や、特別に錆び難く、艦船の部材に向いている合金…。
https://st2019.site/?p=20527

『ammy Xu 記者による2022-10-25記事「Machine learning could vastly speed up the search for new metals」。

    とくべつに低温に強く、人工衛星素材にできる合金や、特別に錆び難く、艦船の部材に向いている合金。

 マシンラーニングによってデータをフィードバックさせることによって次々と改善・発見ができるそうである。

 マックス・プランク研究所は17種類の新合金をこれによって得たと。

 とにかく熱膨張係数の小さい鉄・ニッケル合金を探そうとした。液化天然ガスの貯蔵施設などにそれは使える。』

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