Apple vs部品メーカー、コロナ禍iPhone生産の攻防内幕

Apple vs部品メーカー、コロナ禍iPhone生産の攻防内幕
激震サプライチェーン スマホ心理戦(上)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62338970V00C20A8X11000/

『年14億台のスマートフォン生産の屋台骨を支える日本の部品産業。毎年米アップルなどのメーカーとサプライヤーの間で受発注を巡る心理戦が展開される。部品各社は免疫力を高め、生産急減などのリスクを減らしてきた。コロナ禍や米中テック戦争の変数が加わり、両社の読み合いは鋭さを増す。匿名を条件に取材に応じた有力サプライヤー幹部の証言を基に半年の駆け引きを振り返る。

「2020年は2億台分のiPhone部品を確保する」

アップルは新型コロナが世界に広がった4月、20年のiPhoneの生産見通しをサプライヤーに伝えた。従来計画に比べ1割ほど下方修正したが、中国などの競合に比べ強気を維持していた。さらに21年1~3月期の挽回分を含めると、20年度ベースの生産計画は2億1000万台強と伝えていた。これは19年度の水準を4%上回る。

アップルの商慣習は独特だ。正式な部品発注の前に「フォーキャスト」と呼ぶ生産台数の見通しを定期的にサプライヤー各社に伝え、頻繁に見直す。例年秋に発売される新機種のフォーキャストは通常は5~6月ごろ正式な注文に切り替わる。

複数のサプライヤーによると、アップルはフォーキャストの段階では部品の引き取り責任を負わないという。各社が見込み生産したあとで正式な注文が下振れすると、工場の稼働率が下がって業績に響く。こうした「アップル・ショック」が幾度となくサプライヤーを長年苦しめてきた。

アップルは引き取り責任のないフォーキャストを基に生産体制の確保を進めることで、iPhoneの欠品を避けながら柔軟な販売戦略を打ちやすくなる。サプライヤーは圧倒的な購買力を持つアップルの受注を確保しやすい半面、販売が振るわなければ一方的に在庫リスクを背負う。

アップルの「心変わり」にサプライヤーは辛酸をなめてきた。18年は有機ELパネルを初採用した「iPhoneX」が販売不振で供給する韓国サムスン電子が苦しんだ。アップルは急きょ同年秋に液晶の「iPhoneXR」を用意したものの想定ほど売れず、ジャパンディスプレイ(JDI)や韓国LGディスプレーの業績も悪化した。

「少し強すぎる、かなり在庫確保に走っている感じではないか」

中国・武漢を中心に新型コロナに伴う工場閉鎖が広がりつつあった4月上旬、ある部品会社幹部はアップルのフォーキャストを冷静に分析した。2~3月は台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業など、電子機器の受託製造サービス(EMS)が中国に持つ工場で、春節明けの人手の確保が難しく稼働が低迷。スマホ大手は計画通り生産が進まない状態が続いていた。

中国のプリント基板や東南アジアの電子部品などスマホの主要部品の供給体制も、一部が停止するなど綱渡りの状態だったが、アップルは強気の見通しを維持した。

「だいたい、8掛けで考えておく」

コロナ禍でも強気なアップルの予想に対し、サプライヤーは心変わりを懸念した。フォーキャストの更新時期を短くして実需に近づけるようアップルに要請するなどの対策を講じ、変動リスクを減らす戦略を取った。サプライヤーにもこうした水物であるアップル予想のリスクに対する「免疫」が生まれている。

「こんなに計画が決まらない年はない」

5月中旬、あるサプライヤー幹部は首をかしげた。5Gが世界でスタートし、秋にはアップルがiPhoneの新製品を出す注目の年。例年、初夏には計画が確定して生産は走り出していたが、半ば予測を基に部品を造り始めるしかなかった。

iPhoneの生産は農業に例えられることもある。秋に出す新製品に向け、夏から年末にかけて一気に製品をつくり、年が明けたら工場が空になることもある。新製品の売れ行き次第で生産量が変動し、生産が一時期に集中する特性がある。

「新型iPhoneの出荷は4~5週間遅れる見通し」

もう一つiPhoneの部品需要を読みづらくしたのが新型iPhoneの開発遅れだった。新たに対応する5G向けの部品開発の遅れなどが原因とされ、あるサプライヤーには春時点で1カ月程度の出荷遅れを通達したという。アップルのルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)も7月30日の電話会議で新機種の発売が「20年は数週間遅くなる」と見通した。

例年より頻繁なフォーキャストの見直しが続くなか、それでも現時点では、旧機種を含む年間の生産規模は4月時点のフォーキャストと同等の2億台前後で固まったもよう。ひとまずは強気の見通しを崩さずに済んだ。

米調査会社IDCによると、4~6月期のiPhoneの出荷台数は前年同期を11%上回り、上位5社で唯一販売を伸ばした。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)も7月30日の電話会議で「5~6月の需要は予想を上回った」と述べた。サプライヤーが懸念した「アップル・ショック」はひとまず避けられた形だ。

20年の生産計画がひとまず固まるなか、21年に向けた攻防もすでに始まっている。20年秋の新機種はiPhoneとして初めて全機種で有機ELを採用し、サプライヤーの韓国勢が恩恵を受けそう。ただ足元で廉価な液晶機種が販売好調なこともあり、21~22年にかけ再び液晶モデルが投入されるとの見方が強まっている。

iPhoneの組み立て分野では、EMSを手掛ける中国の立訊精密工業(ラックスシェア)が、同業で台湾の緯創資通(ウィストロン)が持つ中国の工場を買収する。これまでiPhoneの組み立ては台湾系のEMSが独占してきたが、「中国の側にもサプライチェーンを用意したいアップルの意向が働いた」(サプライヤー幹部)とされる。

iPhoneの販売台数が年2億台前後で頭打ちとなるなか、力関係には変化の兆しもある。有機ELパネルの大半を供給するサムスンは販売数量が一定水準に満たなかったため、4~6月期にアップルから1千億円規模の「違約金」を受け取ったとされる。アップルは今後、LGディスプレーからの有機ELパネル調達を本格化するとみられ、調達先の分散を進める構えだ。

「(例年)秋に集中する新製品をならすため、古い部品を使って春に商品を出している」

アップルもムチばかり打っているわけではない。サプライヤーにアメも用意している。サプライヤー各社の業績安定に寄与しているのは、4月に発表した廉価版「iPhoneSE」の存在だ。iPhoneの生産の季節性ギャップを埋めるために発注を分散する動きも見せている。

「関税や中国リスク回避のため、インドでの組み立てを増やすようだ」

アップルはこれまでの中国に加え、新たにインドでのiPhone生産を増やす方針とみられる。ロイター通信などによれば、インド政府は同国のスマホ生産優遇策について、台湾の鴻海精密工業などアップルの主要サプライヤーが申請したと報じた。

まずは日本や韓国、台湾などから輸出した部品の組み立て拠点との位置づけだとみられるが、「将来は部品メーカーも徐々に呼び寄せて行くだろう」(サプライヤー幹部)と見られている。

iPhone発売から13年、アップル自体も新型コロナによるサプライチェーンの分断やロックダウンによる店舗の休業、米中貿易戦争など様々なリスクに直面している。消費や生産のあり方が変わる新常態では、円熟しつつあるiPhone経済圏も転換点にさしかかっている。

(企業報道部 渡辺直樹、龍元秀明)』

ファーウェイ特許料請求か 米通信大手に、対立激化も

※ 『米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は12日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が、保有する200以上の特許を巡り、米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズにライセンス料を請求していると報じた。ロイター通信は、ファーウェイによる請求額を10億ドル(約1080億円)超と伝えた。』『トランプ米政権がファーウェイ排除を進める中、同社が米国に反撃した格好だ。他の米企業に影響が波及する可能性があり、米中対立がさらに先鋭化するきっかけにもなりそうだ。同紙によると、ファーウェイの知的財産担当幹部が今年2月、ベライゾンにライセンス料の支払いを求める書簡を送った。対象には、有線回線やIoT(モノのインターネット)に関する特許が含まれる。ベライゾンはファーウェイの通信機器を使っていない。』
https://www.sankei.com/world/news/190613/wor1906130006-n1.html

ファーウエイ離れ、ジワジワ拡大

※ CPUの話しでは無く、スマホ本体の組み立ての受託生産(EMS)の話しだ。ホンハイが有名だが、このフレックスと言う企業にも、発注してたんだな。『海外で生産した製品でも市場価格で米国由来の部品やソフトウエアの割合が25%を超えれば禁輸の対象に』なるとか、「市場価格」「米国由来の部品やソフトウエアの割合」とか、厳密な定義があるわけでは無いんで、みんな疑心暗鬼にならざるを得ないだろう。取り引きは、萎縮せざるを得ないわけとなるな…。

ファーウェイ向け、シンガポール受託大手が一部停止
 ※ 『米商務省はファーウェイへの事実上の輸出禁止措置を16日に発効した。海外で生産した製品でも市場価格で米国由来の部品やソフトウエアの割合が25%を超えれば禁輸の対象になり、取引した企業は米国政府から処罰されるリスクがある。』
『ファーウェイはスマホの生産委託先を分散している。フレックス以外に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の中国事業会社などが生産を受託している。』
『米ピルズベリー・ウィンスロップ・ショー・ピットマンのパートナー弁護士、ステファン・ベーカー氏は「米国外で生産する製品の多くは禁輸規制に抵触しないが、いくつかの企業は慎重になっている。米国の求めがなくても輸出を止める動きが出るだろう」と指摘する。パナソニックは一部製品の供給を止めた。東芝は供給停止を決めた後に「問題はない」として取引を再開した。』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45264270V20C19A5MM0000/?n_cid=NMAIL006

ファーウェイ相次ぐ販売停止 アマゾンジャパンなど
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45231240U9A520C1TJ1000/

ファーウエイ制裁、関連情報(その1)

※ ファーウエイ制裁絡みで、風雲急を告げてきた感じなんで、ネットで情報を集めてみた。

※ ただ、日経の記事及びそこからキャプチャした画像は、有料記事なんで、著作権法的には相当アレだ…。「とても容認できない。」と言うことであれば、Word Press.comの方に、削除要請を出してくれ。メアドを知らせてあるので、メールで削除要請が来るだろう(見てくれてる人、削除された場合は、あしからずご了承ください)。RFチップとFPGAの画像の方は、そんなに問題は無いだろう…(まあ、厳密には著作権法違反だがな…)。

防戦ファーウェイ、強気と不安 グーグルが供給停止も
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45026060Q9A520C1EA2000/

ファーウェイスマホ、OSどうなる グーグル対応焦点
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45008310Q9A520C1EAF000/?n_cid=SPTMG053

米制裁のファーウェイ 調達先6割がアジア勢
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44893630W9A510C1FFJ000/?n_cid=SPTMG002

RFID
https://ja.wikipedia.org/wiki/RFID

FPGA
https://ja.wikipedia.org/wiki/FPGA

※ まず、アンドロイドのアップグレードや取引きが制裁で禁じられた場合に生じるであろう事態の分析だ。OSの基本的なところは、使えるが、グーグルが提供する基幹ソフト・アプリはダメだろう、と言う予想だ。

※ ファーウエイの収益事業は、スマホだけでは無い。スマホの通信網を支える基地局なんかの通信設備も、相当な収益の柱だ。今回の制裁(輸出禁止)は、そこも直撃する。

※ しかし、話しはそれだけでは、済まない。もっと、広範囲に影響が及んで行く。と言うのは、ファーウエイはスマホ・通信設備の製造にあたって、広範囲のサプライヤーから部品の納入を受けているからだ。

※ ここに上がっている各国のサプライヤーは、ファーウエイに部品を供給することを事実上禁じられる。中には、重要な取引先であるケースもあるだろう…。

※ アジア企業だけでなく、米企業からも相当割合で調達している。米側が浴びる返り血も、相当なものだな…。

※ あとは、技術的にちょっと分かりにくい、RFチップFPGAの画像を集めたんで、貼っておく。

※ 電磁界の中に置くと、微弱な電波を発信する、というチップだ。その発信した電波を、増幅して、器機のIDを取得したり、器機からの何らかの情報を読み取ったりする、というチップのようだ。

※ 大きさは、このくらい…。1円玉より、小さいな…。例の米粒大のスパイ・チップは、これを改良したものなのか…。

※ 実際のスマホの基板上には、こんな風に配置されるもののようだ…。

※ 次は、FPGAの画像だ。まず、見た目はこんな感じで、基板に実装される。

※ 中は、こんな感じになっていて(概念図)、外部からプログラミングで、自在につなぎ方を変えることができる。

※ エンジニアが、説明してる様子だ…。

※ 名高いザイリンクスの概念図も、貼っておく。

※ 実際に、外部からアクセスして、つなぎ方を変えている様子だろう…。

※ 実際のスマホの基板には、こんな風に配置して、各要素のつなぎ方をプログラマブルに変えて行くんだろう…。

※ まあ、実際の話し、本当に制裁が発動して、部品の供給が絶たれたら、ファーウエイは、アンドロイド(OS)も、RFチップも、FPGAのチップも、全て自前で作って行かないとならない、という話しになるわけだ…。

※ 『一部取引を3カ月間認める猶予措置を発表した。既存の通信ネットワークや携帯端末の保守やソフト更新にかかわる取引などに限って容認する』( https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45050990R20C19A5000000/ )ってことなんで、こうやって揺さぶりをかけて中国側の譲歩を引き出す、トランプ流のディールかもしれないな…。

ファーウエイ側は、「プランBがある」と言ってるんだが…。

アンドロイド提供停止にも対策、華為「プランB」の真価
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/052000364/?n_cid=nbpnb_mled_epu

※ この記事だと、十数年前から研究してきた…、と言うことなんだが…。リナックス・カーネルなんで、理論的には可能な話しなんだが…。ハテね?と言う感じだな…。

ファーウエイ、ちょっともう詰んだ感じだな…。

米国が「報復関税&ファーウェイ」で中国を“総攻撃”
 ※ Edgeだと、閲覧できなかった。強力に妨害しているようだ…。Chromeでは、OKだった。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00007/?P=1

ファーウェイスマホ、OSどうなる グーグル対応焦点
 ※ いくら強がったところで、アンドロイドのアップグレードを絶たれたんじゃ、アウトだろう…。ただ、アンドロイドは、リナックス・カーネルなんで、リナックス・カーネルを使って、ゼロから開発する手は、残っているが…。現実的に可能かな…。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45008310Q9A520C1EAF000/

グーグル含む米テック大手、ファーウェイへの部品・ソフト供給停止
 ※ こりゃあ、もうアウトだろう…。自力で開発と言っても、数年以内じゃ無理な話しだろう…。まあ、もう詰んだ感じだな…。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-20/PRS8UU6JTSE801

【速報】Google、中国通信機器大手Huaweiのスマホにソフト提供停止
http://china-aggressor-nation.blog.jp/archives/37414743.html