スパコン世界4冠の「富岳」、そのすごさを丸っと解説!

https://newswitch.jp/p/22744

『今回のスパコン首位奪還は国産コンピューターの底力に加え、日本のモノづくり力を世界に知らしめた。

その象徴とも言えるのが、富岳の心臓部を担う中央演算処理装置(CPU)「A64FX」だ。スパコン「京」でも理研とタッグを組んだ富士通は、長年培ってきたプロセッサー設計の知的財産とノウハウをA64FXに注ぎ込んだ。

A64FXは携帯電話向けでも知られる英ARM(アーム)仕様の64ビットプロセッサー。ARMと共同で、スパコン向けに新しいアーキテクチャー(設計概念)を開発し、世界に先駆けて商用化した。

アーム仕様はオープンソースを推進する開発コミュニティーなどが多く、稼働するアプリケーションの数も多い。これが京と富岳との大きな違いだ。』
『京は高性能のUNIXサーバーで実績を持つ「スパーク」仕様をベースに独自にプロセッサーを作り込んだ。これにより11年に世界最速の座を射止めたが、独自仕様がハードルとなり、市販のアプリがそのままでは動かず、仲間作りでは苦労を余儀なくされた。富岳ではこの教訓を生かしアーキテクチャーをアーム仕様に切り替えた。』
『A64FXは演算処理を担うコア(回路)数が48個。トランジスタ数は約87億個に上り、ピーク性能は2・7テラフロップス(テラは1兆)以上。プロセッサー内には高速メモリー「HBM2」が直付けされており、処理能力を左右するピークメモリーバンド幅は毎秒1024ギガバイト(ギガは10億)と高速だ。

富士通は米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)とのパートナー契約により、HPE傘下でスパコンの老舗である米クレイに対してA64FXの外部供給を始めている。A64FXの外部供給は初めて。

富士通の時田隆仁社長は23日の会見で「今回の開発目標の一つは富岳の成果をグローバルに展開すること。富岳の成果を世界中に提供したい」と胸を張った。A64FX搭載のクレイ機は米国のロスアラモス国立研究所やオークリッジ国立研究所のほか英国のブリストル大学などが導入を検討中という。』

日本のスパコン「富岳」、8年半ぶり世界一奪還

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60655390S0A620C2MM8000/

『スパコンは核実験のシミュレーションなどにも使われ、国の科学技術力や安全保障に影響を及ぼす。先端技術を巡って覇権争いを演じる米中は1~2年以内に毎秒100京回の計算をこなす次世代のスパコンを投入してくる見通しだ。今回の首位を日本が獲得したのは、スパコンが世代交代の時期を迎えるなかで、米中より早く次世代機を投入できた面もある。

資金力で劣る日本が米中と同じ土俵で闘い続けるのは難しい。世界最速の称号は、むしろ富岳を活用してどう成果を生み出すかといった課題を日本に突きつける。

世界では次世代の高速計算機である量子コンピューターの開発も進む。デジタル技術が社会を変えるなか、日本として高速コンピューターの技術をどう開発し、活用していくか、中長期の戦略を描くことも必要になる。(AI量子エディター 生川暁、三隅勇気)』

富士通、富岳の技術が活きる“19.4PFLOPS”のスパコンをJAXAに納入

富士通、富岳の技術が活きる“19.4PFLOPS”のスパコンをJAXAに納入(中村 真司2020年4月23日)
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1249039.html

『 富士通株式会社は22日、を国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)より、スーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000」を受注したことを発表した。稼働は10月を予定。

 JAXAでは、航空機やロケットなどの研究における流体力学や構造力学などの数値シミュレーション、衛星が収集した地球観測データを研究者や一般利用者向けに加工したり、ディープラーニングの計算に活用したりするなどの目的で、スーパーコンピュータを利用しており、3,240ノードで構成される富士通のPRIMEHPC FX100などを使用している。

 今回JAXAは、理化学研究所が共同開発しているスーパーコンピュータ「富岳」の技術を活用したPRIMEHPC FX1000を5,760ノード導入し、倍精度(64bit)での理論演算性能で現行システムの約5.5倍となる19.4PFLOPSを実現する見込み。

FX1000は、Armアーキテクチャを採用するA64FXプロセッサを搭載。導入されるシステムのノートあたりの性能は3.3792TFLOPS、メモリは32GB。システムはTofuインターコネクトDで接続される。』
『また、大容量メモリやGPUを搭載し、さまざまな計算に対応可能な汎用システムとして、FUJITSU Server PRIMERGYシリーズを465ノード導入するほか、約10PB(ペタバイト)の高速アクセス記憶装置を含んだ、50PBの大容量ファイルシステムが構築される。』

富士通、Armを採用した“ポスト京”スパコンの製造開始(佐藤 岳大2019年4月15日)
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1180127.html

『富士通開発のCPU「A64FX」を搭載し、Armアーキテクチャにより、幅広いソフトウェアに対応する汎用性を持ち、超並列、超低消費電力、メインフレームクラスの高い信頼性などを実現するとしている。

 A64FXは、Armv8.2-A SVE命令セットアーキテクチャに基づいたCPUで、計算ノードは48コア+2アシスタントコア、IO兼計算ノードは48コア+4アシスタントコアという構成。2.7TFLOPS以上の倍精度演算性能を謳う。メモリ容量はHBM2 32GB(4スタック)、バンド幅は1,024GB/sで、インターコネクトには「TofuインターコネクトD」を採用する。』
『富士通では、ポスト京のハードウェア開発/製造、ソフトウェア開発において、オープンソースコミュニティと連携し、Armエコシステムの推進、オープンソースソフトウェアの活用、ポスト京で創出された成果の展開などを進めるとしているほか、ポスト京の開発を通じて培った技術を活かし、商用スーパーコンピュータの製品化を行ない、「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX100」の後継機として、2019年度下期にグローバルで販売開始を予定しており、導入しやすいエントリーモデルの開発、他ベンダーへの供給なども検討するとしている。』
『PRIMEHPC FX100の後継機では、1ラックあたり384ノードを収容し、ノードあたりA64FXを1基搭載。OSはLinuxで、HPCミドルウェアは「FUJITSU Software Technical Computing Suite」の後継ソフトが採用される見込み。』

よくある質問 – 筑波大学 計算科学研究センター Center for Computational Sciences
https://www.ccs.tsukuba.ac.jp/pr/ques/
『Q ノードとはなんですか。
A 「ノード」は「台」とほぼ同じ意味です。2560ノードは、コンピュータが2560台あると考えてください。』

用語集
http://www.nsc.riken.jp/project/yougoshu.html

 ※ 「5760ノードの納入」ってことは、コア数にすると、「48×5760=276480」コア…、ということだぞ…。これを全部稼働させて、「並列計算」していくわけだ…。凄まじい話しだ…。 これが、「スパコンの世界」だ…。ちなみに、オレのシステムは「4コア+4HT(仮想コア含めて、8コア)」だから、単純にコア数の計算だけでも276480÷8=34560倍だ…。目が眩んでくるな…。
 しかも、「能力が足りなければ」、さらに「発注して」「ノードを増大」すればいい…(収めるスペースの問題は、あるが…)。リース料金も、「何億/月」「何十億/月」という世界なんだろう…。
 ただ、こういう「電子計算機」は、どこまで行っても「発熱」と「電力供給」の問題がつきまとう…。とくに、「電力供給が途絶えた場合」には、どんな巨大なシステムであっても「巨大なガラクタの固まり」と化す…。阪神淡路や311、熊本大地震、千曲川の氾濫による水害、台風襲来による送電鉄塔の倒壊による停電…の例が、そういうことをまざまざと示している…。
 それと、ARMのアーキテクチャへの乗り換えからは、そういう「消費電力」と「パフォーマンス」のバランスの問題とか、商用展開にあたっての「縛り」の問題なんかが透けて見えるな…。「オープンソース」への舵切りとかからも、そういう方向性が見てとれる…。