ゼレンスキー氏「全ミサイル撃墜」 欧州首脳に支援訴え
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR16E510W3A510C2000000/
『【レイキャビク=辻隆史】ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、アイスランドで開かれた欧州評議会の首脳会議でビデオ演説した。ロシアによる同日未明の攻撃について「全ミサイルを撃墜した」と主張した。ロシアによる戦争犯罪の追及も含め欧米のさらなる支援を訴えた。
欧州連合(EU)加盟国に加え、英国など幅広い国が参加する欧州評議会は18年ぶりの首脳会議を開いた。ウクライナ支援で改めて欧州の結束を示す狙い。…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『ウクライナ支援で改めて欧州の結束を示す狙い。フランスのマクロン大統領、英国のスナク首相、ドイツのショルツ首相ら欧州首脳が集結した。
ロシアは16日、極超音速ミサイル「キンジャル」などを使い、ウクライナの首都キーウ(キエフ)や他の都市を集中的に攻撃した。ゼレンスキー氏は弾道ミサイルの撃墜にも成功したと明かし「歴史的な成果だ」と強調した。防空システムが機能したとして、欧米の支えに感謝を表明した。
ウクライナ軍のザルジニー総司令官も同日、6発の「キンジャル」を含む計18発のミサイルの迎撃に成功したと説明した。
ゼレンスキー氏は欧州各国の首脳に対し、ロシアの戦争犯罪を追及するための体制強化を求めた。欧州評議会はウクライナの損害を記録し、責任を問うための「損害登録機関」の新設を検討する。マクロン氏は評議会の枠組みを通じた財政支援を広げる考えを示した。
ウクライナをめぐっては16日、北大西洋条約機構(NATO)の「サイバー防衛協力センター」に参画することも明らかになった。同センターがあるエストニアのカラス首相が発表した。
同センターはNATO加盟国や有志国のサイバー防衛担当者による大規模な演習を主催している。ウクライナの防御能力を高めるほか、同国がロシアとのサイバー戦で培ったノウハウをNATOと共有する。
【関連記事】
・ワグネル創設者「部隊撤退でロシア軍の位置提供」打診か
・南アフリカ大統領、ウクライナ和平「アフリカ首脳が仲介」
・G7「ロシアの制裁逃れに対抗」 サミット共同文書原案 』