シャーマン米国務副長官が退任へ 対中政策で大きな役割
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12DXA0S3A510C2000000/
『【ワシントン=芦塚智子】ブリンケン米国務長官は12日、シャーマン国務副長官が退任すると発表した。米メディアによると退任は6月30日の予定で、後任は不明。シャーマン氏は民主党のクリントン、オバマ両政権下でも国務省高官を務め、30年にわたって対中国、北朝鮮を含む米外交で重要な役割を果たした。
ブリンケン氏は、シャーマン氏がバイデン政権のインド太平洋政策をけん引し、日本や韓国、欧州連合(EU)など友好国との結びつきを深化させてきたと称賛。さらに「中国との関係を管理する国務省の能力強化の取り組みを統括してきた」と対中政策での貢献を指摘し、ロシアによるウクライナ侵攻でも同盟国との一致した対応構築で中心的役割を務めたと評価した。
シャーマン氏は困難な外交交渉での手腕に定評があり、クリントン政権では北朝鮮政策調整官を務め、2000年のオルブライト国務長官(当時)の訪朝に同行した。オバマ政権では女性初の政治担当国務次官となり、15年のイラン核合意の実現に尽力した。21年4月に女性初の国務副長官に就任した。』