インド北東部、部族間の衝突で54人死亡

インド北東部、部族間の衝突で54人死亡
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0711L0X00C23A5000000/

『【ニューデリー=岩城聡】インド北東部マニプール州で7日までに、部族間の衝突によって少なくとも54人が死亡した。他の部族に対する優遇措置に反対する少数派部族のデモ隊が暴徒化した。治安当局は数千人の兵士を派遣し、インターネットを遮断するなどしたが事態は沈静化していない。

地元メディアによると、同州の多数派であるメイテイ族が政府に対し、自分たちを「指定部族」に認定するよう要求したことに少数部族で構成す…

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『地元メディアによると、同州の多数派であるメイテイ族が政府に対し、自分たちを「指定部族」に認定するよう要求したことに少数部族で構成するデモ隊が抗議していたという。インドでは、社会的地位が低い少数部族や低カーストの人たちへの差別に対処するため、政府の仕事や大学入学のための優先枠を与えている。

リジジュ法相は6日、何日も続いた衝突により「多くの人命が失われた。だが我々は同じ国家に属しており、共に生きていかなくてはならない」と述べた。隣州のナガランド州に展開するインド軍によると、1万3000人の住民が軍施設などに避難したという。

インド北東部には数十の部族グループやゲリラが存在し、その要求は自治権の拡大からインドからの分離独立まで多岐にわたる。1950年代初頭にマニプールで最初の反乱が起きて以来、これらの闘争で少なくとも5万人が命を落としたと言われている。』