【速報中】石川県能登地方で震度6強の地震 津波被害心配なし

【速報中】石川県能登地方で震度6強の地震 津波被害心配なし
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230505/k10014058181000.html

 ※ 今日は、こんな所で…。

『 2023年5月5日 16時45分

午後2時42分ごろ、石川県で震度6強の揺れを観測する地震がありました。この地震により、日本の沿岸では若干の海面変動があるかもしれませんが、被害の心配はありません。
各地の震度は

▽震度6強が石川県珠洲市でした。

また、▽震度5強の揺れを能登町で、▽震度5弱を輪島市で観測しました。

このほか▽震度4を新潟県長岡市や富山県高岡市、金沢市、福井県坂井市などで観測したほか、東北から中国地方にかけての広い範囲で震度3から1の揺れを観測しました。

気象庁の観測によりますと震源地は石川県能登地方で震源の深さは10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.3と推定されています。

住宅3棟倒壊 2人巻き込まれの情報も

震度6強を観測した石川県珠洲市を管轄する奥能登広域圏事務組合消防本部によりますと今回の地震で珠洲市内では住宅3棟が倒壊したという通報が入っているということです。

このうち2か所で1人ずつが倒壊に巻き込まれたという情報があり、救助活動を進めているということです。

男性1人が心肺停止 はしごから転落

また、珠洲市正院町では男性1人がはしごから転落し、救急搬送され心肺停止の状態だということです。

【原発影響】

柏崎刈羽原発 影響なし

東京電力によりますとこの地震で震度4を観測した新潟県刈羽村と震度3を観測した柏崎市にある柏崎刈羽原子力発電所は運転停止中で、周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値は通常の変動範囲だということです。

また現時点で外部への放射能の影響はないということです。

志賀原発 異常は確認されず

原子力規制庁によりますと、石川県志賀町にある北陸電力の志賀原子力発電所では、この地震による異常は確認されていないという連絡があったということです。

また、周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値にも変化はないということです。

先ほどの地震で志賀町では震度4の揺れを観測しました。

【政府の対応】

岸田首相 災害応急対策と情報提供を指示

今回の地震を受けて、岸田総理大臣は、午後2時43分に、早急に被害状況を把握すること、地方自治体とも緊密に連携し、人命第一の方針のもと、政府一体となって被災者の救命・救助などの災害応急対策に全力で取り組むこと、国民に対し、避難や被害などに関する情報提供を適時・的確に行うことを指示しました。

松野官房長官「自治体と緊密連携 引き続き被害状況の把握」

松野官房長官は、緊急の記者会見で「政府としては地震発生後、直ちに総理大臣官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置するとともに、関係省庁の局長級による緊急参集チームを招集し、岸田総理大臣の指示を踏まえ、人命第一の方針のもと被害状況把握と救命・救助などの災害応急対策に総力を挙げて取り組んでいるところだ」と述べました。

その上で「引き続き被害状況の把握を進め、自治体と緊密に連携を図りながら、警察、消防、自衛隊、海上保安庁を中心に救命・救助活動を最優先に災害応急対策に全力で取り組んでいく」と述べました。

そして住民に対し「引き続き、震度6強程度の地震の発生に注意するとともに、揺れの強かった地域に住んでいる人は自治体の避難情報のほか、テレビ、ラジオ、インターネットなどの情報にも注意しつつ行動してほしい」と呼びかけました。

政府 官邸対策室を設置

今回の地震を受けて政府は、午後2時43分、総理大臣官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置しました。

政府 緊急参集チームを招集

今回の地震を受けて、政府は、関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集し、情報の収集と被害の確認などにあたっています。

【専門家】

「今後1週間程度 同程度の地震に注意」

石川県で震度6強の揺れを観測した地震について、東京大学地震研究所の佐竹健治教授は「能登地方ではここ数年、地震活動が活発になっていて、去年もマグニチュード5.4の地震が発生している。去年の地震と比べるとマグニチュードは1桁大きく今後も同程度の地震が起きる可能性がある」と話していました。

また、石川県で地震が相次いで発生していることについて、「これまでに起きた地震と同じ程度の地震が短いあいだで発生する可能性が高く、地震が続くと建物などで大きな被害が発生することも予想される。また、これまでの地震で被害が出たような場所では相次ぐ地震でさらに大きな被害が発生することもあるので近づかないようにしてほしい。今後1週間程度は、同程度の地震に注意が必要だ」と話していました。

【震度6強観測の石川県珠洲市は】

市役所「何度も揺れ恐怖 被害確認進める」

震度6強を観測した珠洲市役所の職員の女性は「大きな、長い揺れが2分ぐらい続きました。収まったあとも何度も揺れて恐怖を感じました。被害の状況について確認を進めています」と話していました。

当時、市役所には職員2人がいて、まだ被害の状況は分かっていないということです。

【震度6強の揺れ 注意点は】

気象庁によりますと震度6強の揺れははわないと動くことができず、固定されていない家具のほとんどが移動して倒れることが多くなります。

耐震性の低い木造の建物は傾くものや倒れるものが多くなるほか、大きな地割れが生じたり、大規模な地すべりや山体崩壊が起きることがあるため崖の近くなど危険な場所には近づかないようにしてください。

主な注意点です。

落石や崖崩れなど注意

揺れの強かった地域では、落石や崖崩れなどの危険性が高まっているため、危険な場所には近づかないようにするとともに、今後の地震活動に十分注意するようにしてください。
片付けなども注意

室内に割れた食器やガラスなどがあると、片付けをする場合などに思わぬけがをするおそれがあります。

決して無理をしないようにして、室内を歩くときはスリッパや靴をはくようにしてください。

建物の中にいるのが不安な場合などは安全な場所に避難して下さい。

【能登地方の地震活動は】

石川県で震度6強は2007年「能登半島地震」以来

気象庁によりますと、石川県で震度6強の揺れを観測したのは2007年3月25日に能登半島沖を震源とするマグニチュード6.9の「能登半島地震」以来です。

このときは石川県の七尾市や輪島市などで震度6強の揺れを観測しました。

能登地方は地震活動が活発

石川県能登地方は、珠洲市で震度6弱の揺れを観測する地震が起きるなど、ここ数年、地震活動が活発な地域です。

気象庁によりますと、2018年ごろから小規模な地震の活動が確認され、2020年12月以降、活発化する傾向がみられていたということです。

特に2021年の春以降、震源が少しずつ変わりながら活動が活発になっており、9月にはマグニチュード5.1の地震が起き、珠洲市で震度5弱の揺れを観測したほか去年6月にはマグニチュード5.4の地震が起き珠洲市で震度6弱の揺れを観測しています。

過去にも地震被害

また、能登地方全体でみてもたびたび地震の被害を受けていて2007年3月にはマグニチュード6.9の「能登半島地震」が発生し、1人が亡くなったほか、3万棟以上の建物が被害を受けました。

このほか、1993年には能登半島の北の沖合でマグニチュード6.6の地震が発生しています。』