露軍は日曜日に、兵站系幕僚の最上位者だった、ミハイル・ミジンツェフ上級大将を左遷した。
https://st2019.site/?p=21102
『AFPの2023-5-1記事「Russian Army Replaces Top Logistics Commander」。
露軍は日曜日に、兵站系幕僚の最上位者だった、ミハイル・ミジンツェフ上級大将を左遷した。
この将軍、2022のマリウポリ市攻囲中の非人道犯罪に責任があるとも指弾されている人物である。
後任は、アレクセイ・クヅメンコフだと発表された。
プー之介が昨年9月に追加動員を発令したと同時にミジンツェフが国防副大臣に起用されていた。ロシアでは、国防副大臣が、全露軍の兵站を統監するのである。
更迭の噂は先週からあった。
※真の責任者は、プリゴジンが非難する如く、ショイグなのだが、ショイグは責任を転嫁できる部下には事欠きはしない。
※Lizzie Collingham 氏著『The Taste of War』(2012ペンギン版)にこんな記述がある。
――独ソ戦初盤で動員された16歳のウクライナ兵。軍靴がなく、ボロ切れを巻いて代用する必要があった(p.320)。露軍内にはなぜかウォッカとタバコだけは常にあった。そして露軍の兵站将校は1942当時から、物資の横流しをしていた(p.321)。
がんらい、鉄道と馬車しかない輸送力に、アメリカが莫大なトラックを援助してくれたので、ソ連の車両工業は、戦車の製造だけに集中できたのである(p.336)。
アメリカからの食糧援助がなかったら、うたがいもなく、はるかに多数のソ連市民が餓死していた。
米国から送った対ソの援助品のうち、食糧は、重量比で14%もあった。
戦後、アメリカに亡命した露人旋盤工の証言。ソ連兵は末端までよく承知していましたよ。靴から軍服から罐詰から何から何まで、米国の物資が援助されたおかげで勝つことができたのだと。それなしでは勝利は無かったと。ソ連兵よりも悪い栄養で戦争したのは日本兵だけである――。
この本は再読する価値が高い。今次ウクライナ戦争に関して、いちじるしく示唆的なのだ。ヒトラーには、公刊されなかった《第二の書》があった。ドイツ語スクールのプー之介はそれを読んだのかと疑われる。』