中国の貴州省、財政破綻の第一号になるか?
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/31400456.html
『中国の貴州省は、少数民族が多い、人口4000万人の省です。もともと、貧しい内陸部の省で、習近平氏の政策で、「最後に貧困を脱した」と公式発表されている場所です。それから、2年で、どうやら省の財政が破綻しそうなようです。中国の貴州省政府発展研究センターは2023年4月12日、中国のソーシャルメディアに、貴州省が深刻な地方債務問題を抱え、自力で回収することができず、中央政府に助けを求めているという内容の文章を掲載しました。
これは、直訴に近い、極めて異例の事で、当然ながら、こういう嘆願は、正規のルートで、周りに悟られないように中央政府に伝えられるのが筋です。しかし、既に中央政府は、「地方政府を救済しない。自力で何とかしろ」というお達しを出しているので、衆目の目に晒す事で、無理矢理にでも中央政府から、なにがしかの解答を得ようとしたものと思われます。この投稿は、3日間にわたって、中国のインターネットで拡散され、今は検閲で削除されています。
まぁ、そもそも、習近平が「貧困を脱した」とした事自体が、予定調和の作文なので、実態をまったく反映していないわけです。その上、政策として観光などの目玉の産業を作る為に、歳入に見合わない、無茶な借金をして箱物を作ったあげく、武漢肺炎で人の移動が制限され、殆どがプロジェクトごと駄目になっています。既に返すあての無い借金で、貴州省はクビが回らない状態と思われます。
今、貴州省などで、ある歌が流行っています。題名は、「理想を持たない人は悲しまない」です。若者を中心に、人の輪ができると、合唱が始まる、日本で言うと、ある時期の「反戦フォーク」みたいな感じで路上パーフォマンスで歌われる歌です。歌詞を書きます。
敬うべき神殿は無知な者の心の中にしか存在しない。
自分の居場所は豚小屋
この夜は眠れない
私は敗北と孤独の中で死にたくない
ずっと地下で暮らしたくない
物質的ペテンが溢れている
私達は急ぎ足で行き来する蟻だ
文化の無い者は悲しまない
彼は悲しまない
この歌が生まれる背景には、博士号を持つ青年が、工場でネジを締める仕事に就くにも苦労するのに、学校を卒業したばかりの共産党幹部の娘が、既に9桁の貯金を持っていて、それをSNSで自慢している現実があります。親・金・人脈がモノを言う社会であり、それが共産主義を主張する滑稽さが、若者には例えようもない無力感を感じているのです。
まぁ、実際には、面子にかけて、貴州省を破綻させないでしょうが、それが状況が改善される形で行われるとは限りません。破綻させないだけで、塗炭の苦しみを味わう事になる可能性の方が高いです。そもそも、中央政府にも、余計な金は無いのです。』