バフムート市内の戦い、ロシア軍がウクライナ軍最後の拠点に侵入を開始

バフムート市内の戦い、ロシア軍がウクライナ軍最後の拠点に侵入を開始
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/battle-of-bakhmut-russian-forces-begin-to-invade-last-ukrainian-military-stronghold/#comment_headline

『ウクライナ軍が支配するバフムート市内の範囲が急速に縮小、ロシア軍は街の西端にある「第56機械化旅団の駐屯地」や「アパート密集地」に侵入し始めており、戦勝記念日までにバフムート市内を制圧するかもしれない。
抵抗拠点としてウクライナ軍が活用してきた建築物が大きく損傷、流石に限界か?

戦況マップを作成する複数の観測者は「第56機械化旅団の駐屯地」や「アパート密集地」がグレーゾーン=交戦地域に入ったと判断、その根拠を調べると大凡ⒶⒷⒸとⒹで交戦を示す視覚的証拠が見つかるので、ウクライナ軍が支配するバフムート市内の範囲は急速に縮小している可能性が高い。

出典:GoogleMap バフムート市内の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

特に貯水池沿いに前進するロシア軍は「市内で戦うウクライナ軍に残された最後のアクセスルート(チャシブ・ヤール~農道~T0504~未舗装道路~バフムート)」まで約1kmの地点に到達している可能性が高く、もう市内の戦いは最後の瞬間をいつ迎えても不思議ではない。

ワグナーもバフムート市内の前線=第56機械化旅団の駐屯地やアパート密集地を写した写真を公開しており、抵抗拠点としてウクライナ軍が活用してきた建築物が大きく損傷しているのが見て取れる。

出典:Оркестр Вагнера | Wagner

今だにMiG-17モニュメント付近の防衛ラインは崩れていないものの、Ⓒ付近を抜かれるとモニュメント付近やアパート密集地を守るウクライナ軍は包囲される可能性があり、ロシア軍が戦勝記念日(5月9日)までにバフムート市内を制圧しても不思議ではない。

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※アイキャッチ画像の出典:Оркестр Вагнера | Wagner バフムート中心部の遊園地で撮影されたワグナー
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 39 』

『 mun
2023年 4月 27日

返信 引用 

ロシア軍はクロモヴェ方面の補給線への攻撃は続けているものの
全体としては包囲し補給線を断つ事は半ば諦めており
バフムート市内でまともに市街戦をして制圧する方針を取っているようです

残ったワグナー部隊を郊外からもかき集めて市内に投入しているという情報もあり
市内の市街戦における攻勢圧力は再び強くなっていると思われます

市内で防戦を続けるウクライナ軍にとっては苦しい状況が続きますが
遅滞戦術及び撤退戦としては、包囲もされず、補給が断たれる事も無く
悪くはない推移と言えるでしょう
また、バフムート市は西側からの攻撃には弱い地形であり
西側の高地を支配下に置かない限りは戦いは落ち着かない可能性もあり
ロシア軍にとってバフムート市攻略戦のゴールはもう少し先になるかも知れません

あとは、ウクライナ軍の反抗作戦の開始がいつになるのかが焦点になってきますね
20

    名無し
    2023年 4月 28日
    返信 引用 

すでに撤退の最中と見るべきだろうね。
ここまで包囲されずに整然と退いてきてるわけで、全くもって予定どおりでしょう。
このタイミングで悲観論が出てくる理由がよくわからない。
19
        匿名
        2023年 4月 28日
        返信 引用 

    ないな
    市内から撤退してるならそのような観測がないとおかしい
    それがないということは少なくとも敵が最後の陣地に侵入してる今でも市外への大規模な脱出は起こってないということだ
    市内のウクライナ軍は壊走してる可能性が高い
    15
            shkk
            2023年 4月 28日
            返信 引用 

        1日前の戦況図と比べて一日で700m近く戦線が動いてますし、ここまでバフムートで戦線が動くのは珍しいのでロシアに圧力を加えられて壊走しかけてる説も説得力高く感じますね
        とはいえ今のところはそこまで酷い状態ではないとは思う

        けど、この市街地から逃げ出すことができるのかなぁ…
        7

TKT
2023年 4月 28日

返信 引用 

第56独立自動車化歩兵旅団は、もともとマリウポリやピスキーから退却した旅団で、ロシア軍から捕獲したT-80U戦車を装備する第93独立機械化旅団はソ連軍時代からの精鋭旅団ですが、どちらほとんど壊滅という状態でしょう。

第3アゾフ強襲旅団も、やはりマリウポリで一度壊滅した部隊で、国家親衛隊の中の精鋭のはずですが、すでにO0506号線に投入されており、バフムトで消耗しているウクライナ軍の旅団が切り札の精絵旅団であったことは明白です。

補給路となっていたO0506号線は、すでに砲撃で破壊されたウクライナ軍の車両が散乱しており、T0504号線道路を通って退却するというのももはや現実的ではなく、池や川沿いにチャシブヤールに退却する以外ないかもしれないですが、そのへんもロシア軍の激しい砲撃や、爆撃に晒されることは必至です。

ましてや泥んこ道だと、装軌車両や徒歩でも移動に時間がかかるでしょう。
6 』