習近平氏は、プーチン氏と同じ夢を見るか?
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(※ タイトルは、映画「ブレード・ランナー」の原作である、「アンドロイドは、電気羊の夢をみるか」のモジり)
『SF小説の傑作、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」にあやかって、それ風のタイトルにしてみました。読書家の方がみると、「おー、アザトイ」とか言われてしまいそうです。このタイトル、小説の本編を読んでも、セリフに出てくるわけでもなく、何を意味しているのかは、読み手の想像力に任されています。なので、使う人によって、意味するところにブレが出てくるので、余り引用に使うのに適していません。この表題を付けたのは、私にとって、習近平氏は劣化した毛沢東のアンドロイドに見えていて、人でなしの老害ではありますが、プーチン氏のほうが自我を持った人間に見えてしまうのですね。
最近の習近平氏の毛沢東の政策の真似っぷりというのは、ちょっと顔をしかめるものがあります。先行したプーチンと同じく、かつて一度でも中国の領土であった場所を、全て併合したいという大中華主義の夢を見ているのでしょうが、習近平氏はプーチン氏に輪をかけて、臆病なので、確実に勝てると思わないと、絶対に手を出しません。なので、プーチン氏が成功して、結果として世界が手を出せなければ、必ず台湾に侵攻してきます。彼は、兄貴分であるプーチン氏のような強面ではないし、カリスマ性を持っていない事も知っているので、成功例が無いと行動しません。凄く臆病な独裁者です。なので、小学校の道徳の時間に習近平思想を教えて、何とか洗脳から始めてカリスマを構築しようとしてますが、発想がチンピラと同じなので、無理でしょう。
しかし、準備は着々と進めています。毛沢東以後に、完全に停止していた徴兵制を一部で復活させましたね。軍事行動と関係の深い、一部の学科だけですが、そこの生徒に一定期間の軍役を課すようです。まぁ、これには、最近の高い若年層の失業率も関係していると思います。とにかく、仕事がない。大学を卒業しても、即失業者みたいな環境なので、とにかく職を与えないと、国が持たない。国が直接斡旋できる就職先と言えば、公務員か軍隊です。公務員のほうは、こちらも財政が厳しくて、減給とか給料の未払い問題が起きているくらいですから、まぁ、厳しいですね。そうなると、軍隊しか残っていません。人民解放軍の採用枠を増やすという事ですね。
ちなみに、今の人民解放軍の実態というのは、完全に食いっぱぐれの無い公務員化しておりまして、体型を見るに、そもそも訓練に参加した事があるのかという制服のボタンが止められないくらい、フクヨカな体型をした兵士が混じっていたりします。親が隊のお偉いさんに賄賂を渡して、採用してもらうような感じですね。その為、ちょっと前にインド国境で、小競り合いが起きて、死人が出ましたけど、増援で送られた軍の兵士が、バスの中で泣いている動画が出ていました。そもそも、軍人という意識が無いんですよね。国に食わしてもらっている感覚です。もちろん、全部がそうとは言いませんが、軍が商売をする事を認めて以降、特に江沢民の時代に風紀の乱れが進んで、軍の敷地を勝手に売ったりしてますからね。さらに、軍の役職すら売っていたりします。立場を手に入れると、商売を有利に進める事ができるので、民間人で買いたい人がいるんですね。値段も億単位ですが、買った後で、それ以上に儲かるんですよ。ちなみに、ファーウェイとか、もともとの創業者は、軍人ですよ。そういう軍の関係した事業というのは、かなりあります。
それと、食料の自給対策を始めましたね。しかも、かなりのグタグダ具合です。辺境の土地で、農業に適さない場所は、毛沢東の時代に黄砂を止める為に、植林をして森にしていたんですよね。その方針を転換して、せっかく育った木を切り倒して、畑にする政策を進めています。今の中国は、国土は広いですが、農地というのは思うほど無くて、しかも収穫効率は悪いんですね。その為、大量の食料を輸入しないと、国民が飢える国になっています。砂漠化も進んでますしね。しかも、これは、日本も言えた事ではないのですが、アメリカのモンサントみたいな遺伝子操作した種に頼り切っています。この種は、豊富な実を付けて、疫病や害虫に強いのですが、一代きりで子孫を残さないように、遺伝子操作されています。なので、毎年、種を買わないと農業を続けられないのですね。アメリカって、こういうエグイ事をしてくるのですよ。豊作と引き換えに、食料事情を乗っ取られるわけです。
で、この構造を変えようとしています。なぜなら、戦争が始まると仮想敵国に食料事情を支配されていては、困るからです。なので、自給自足にしようとしているのですね。まぁ、普通に考えて無理なんですが。独裁者のいる国って、無理と判っていても、面子の為にやっちゃうんですよね。そもそも、一度、農地にするのを諦めて、植林した土地を農地に戻すって、どれだけの無駄をしているのですかって話です。木の根が張りまくって、畑にするだけで、大変な作業です。しかも、黄砂が押し寄せてきて、土地を平にしても、農作物が育ちません。
ちなみに、各種産業で、自給自足を進めて、国内だけで経済を回そうとしていますが、これも単に技術移転を進めて、国内産業を育てようみたいな話ではなく、戦争が始まったら、今のロシアみたいに経済制裁で、必要な部品が手に入らなくなるので、自給できるようにしようという考えが入っています。習近平氏にとって、台湾を巡る戦争は、ブラフじゃなくて、選択肢なんですよ。勝つ確証が無いうちは、絶対に手を出してきませんが、勝てると踏んだら、必ず仕掛けてきます。彼にとって、国民が死のうが経済が壊れようが、国土を奪還した偉大な指導者として記録される事のほうが大事なのです。独裁者を、普通の政治指導者の感覚で評価してはいけません。
また、制度は残っていても、事実上、機能していなかった、毛沢東時代の組織を復活させています。大衆食堂なんかもそうですが、農官という農民を取り締まる官職も復活してます。これは、毛沢東時代には、恐れられた官職なんですが、今では名前すら知らない人もいるくらい廃れた制度です。ようは、集団農場に対して、農作物の取り立てやら、「指導」というなの乱暴狼藉を農民に働く人間達で、役所公認の暴力団みたいなもんです。彼らには、罰金を取り立てる権限は無いのですが、地方に行けば、中央政府が何を言おうと、地元の有力者の自由です。イチャモンを付けて、罰金を搾り取ったり、家畜の豚を召し上げて勝手に売ったりと、ムチャクチャです。何しろ、木にロープを渡して、洗濯物を干していても、「それは禁止されている」とか言って、棒ではたき落とされても文句が言えないのです。それは、共産党の「指導」だからです。
これに何の意味があるかと言えば、独裁政権の肝は、恐怖を後ろ盾にした人民管理だからです。他の手段は、金がかかりますが、恐怖は安価で、効果抜群です。そして、困るのは管理される方で、共産党は一ミリも困りません。なので、戦争準備として綱紀粛正の為に、制度を復活させたと思われます。つまり、戦争を想定した準備です。
自分の父親を粛清して、地方へ左遷した張本人なのですが、自分が権力者になると、やはり毛沢東が、お手本になるのですねぇ。』