ロシア、ドイツ外交官20人超を追放処分 報復措置で

ロシア、ドイツ外交官20人超を追放処分 報復措置で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2338S0T20C23A4000000/

『ロシア外務省報道官のザハロワ情報局長は22日、在ロシアのドイツの外交官20人超を国外への追放処分にすると明らかにした。「報復措置だ」としており、ドイツ側も同様にロシア外交官を追放処分としたもようだ。ロシア通信が伝えた。ウクライナ軍事侵攻で独ロ関係が急速に悪化していることが背景にある。

ロイター通信などによると、ドイツ外務省もロシア外交官がベルリンを出発したことを認めているが、具体的な人数は明らか…

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『ロイター通信などによると、ドイツ外務省もロシア外交官がベルリンを出発したことを認めているが、具体的な人数は明らかにしていない。ロシアのスパイ活動を制限する目的があるとしている。これに対して、ロシア外務省は22日、「ロシア・ドイツ関係全体を露骨に破壊し続ける独政府の行動を断固として非難する」との声明を発表していた。

4月5日には駐ロシア独大使に、独外交官の数を最大限減らす措置を通告していたと指摘した。独紙ビルトはロシアにいた独外交官約90人の3分の1に当たる34人が出国すると伝えた。

独ロは経済を中心に関係を強めていたが、2022年2月に始まったウクライナへの軍事侵攻で状況が一変した。ドイツは大規模なウクライナ支援に乗り出す一方、ロシアからの天然ガスなど資源輸入を急減させている。

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説 NATOはロシアと全面対決してきた。ウクライナ戦争が続く間、状況の改善はなかろう。しかし、ここまで相互不信が進むと、いつかウクライナ戦争が停戦しても、すぐには関係が修復しない。わからないのはプーチンが何をしようとしているかである。もともとクリミアを実質支配していたのに、これだけの代償を払って何を得ようとしているのか。ウクライナ全土を支配しようと考えていたのかもしれないが、今のロシアにはそんな実力がない。逆に泥沼に嵌ってしまっている。実に愚かな独裁者だ
2023年4月24日 7:53』