バイキングの盾についての新たな報告とゴクスタ船

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:バイキングの盾についての新たな報告とゴクスタ船
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『1880年、ノルウェーのゴクスタ墳丘 :Gokstad Moundで9世紀後期のバイキング(ヴァイキングViking)の船葬墓が地中から発掘され、ゴクスタ船 Gokstad shipと名付けられた。

船葬墓とは船そのものに遺体を入れ墓として使用したバイキング伝統の埋葬法である。たくさんの木製の丸い盾も一緒に埋められていた。上イラストは1882年の発見報告書をヒントに描かれた海上のゴクスタ船。
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上イラストで、黄色と黒に塗られた盾Shieldが船の側面にずらりと並んでいる/ image credit:Nicolaysen et al, 全部で64枚あったこれら盾は(おそらく船の乗員がひとり1枚ずつ持っていたと思われる)船体の上部の縁、オールの穴のすぐ上にずらりとくくりつけられていたようだ。過去ブログ:2021年10月ヴァイキングがコロンブスより約500年早く北米に到達:2016年5月大航海の先駆者バイキング Viking

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最近になって、それらの盾を再分析したところ、もともと表面に牛の生皮が貼られていた痕跡がわかり、一体一の接近戦で実際に使用されていた可能性があるという。かつてゴクスタ船は、海上での戦闘や貿易、輸送に使われていたが、西暦900年頃、陸に引き上げられて、バイキング王の墓「船葬墓」として使われた。この研究は、『Arms and Armour』誌(2023年3月24日)に掲載された。

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ストックホルム大学のロルフ・ウォーミングRolf Warming : a Maritime Archaeologist and Prehistoric Archaeologist,氏は「これらを作った職人の技は、3世紀から13世紀にかけてスカンジナビアで広まった武器技術であるゲルマンの平らな丸c2c06783い盾の伝統を受け継いでいます」と述べ、分析によると、盾は先細りなっている木の板、もしくは厚板で作られていて、片面には鉄の半球状の突起、その裏には木のハンドルがついている(残っているハンドルはひとつだけ)。左は、盾についていた鉄の突起の破片。取っ手を握って盾を持つ兵士の手を守るためのもの

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これまでの考古学者は、これらの盾は儀式用だと考えた。だが、ウォーミング氏は、もともとは盾の表面に動物の生皮の薄い層が貼られていて、本体や縁を強化した痕跡があったことに気づいた。
このように、ゴクスタの盾を補強していたという考えは、これらの盾がただの飾りではなく、実戦で使われたことを示している。

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「おそらく、この盾は船に備えられた装備品で、乗組員が海上でも陸でも使っていたと考えるのが妥当でしょう」とウォーミング氏。同氏は、ゴクスタ船の盾は追加の武具、あるいは戦時における力の誇示のためのものと考えている。

バイキングたちは、白兵戦に挑むために船から飛び出していったのだろう。これらの盾が実際に戦闘で使われた直接の証拠はないが、盾の突起には、不規則な刻みや疵跡がいくつも見られる。

バイキングの名前は、襲撃されたイギリス人が、北欧の侵略者を表すのに使っていた言葉からつけられた。北欧人のすべてがバイキングだったわけではないが、8世紀以降、スカンディナビアで宝物や奴隷を略奪する行為が確立され、10世紀以降、北欧人がキリスト教に改宗するまで続いた。

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バイキングのゴクスタ船のような船は四角い帆を張り、風向きが悪いときや川を航行するときに使うオール(左写真にオールの穴)も装備さyaaa_a_2187199_f0011_cれていた。こうした船は、クリンカー工法で作られた軽い船体だったため、浅瀬を航行することができ、陸地に近づいて、必要なときに船を陸に引き上げることができた。

船や武器を説明した映像:What Made Viking Weaponry So Effective? | Vikings | Absolute History 参照記事:2023年4月バイキングの船葬墓で発見された儀式用と思われていた盾に、実際の戦闘で使用されていた痕跡を発見 』