デュポン社は、旧来のケヴラーより3割軽く、それでいて防弾性能は同等の、新繊維を開発した。

デュポン社は、旧来のケヴラーより3割軽く、それでいて防弾性能は同等の、新繊維を開発した。
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『Rob Verger 記者による2023-4-15記事「A new kind of Kevlar aims to stop bullets with less material」。

   デュポン社は、旧来のケヴラーより3割軽く、それでいて防弾性能は同等の、新繊維を開発した。

 旧来のケヴラーは1平方フィートあたり1ポンドの重さに織らないと弾丸を止められなかった。

 ※織り方にも工夫の余地があるはずだ。「組み紐」の中には異常な引っ張り強さや靭強性を発揮してくれるものがあるだろう。素材を「糸」に紡績する段階で「組紐」状の構造にできないか、メーカーは試すべきだ。組み紐のような構造は生物界で自然に進化することなどないと思うので、バイオミミックの限界を突破できる可能性がそこにある。

 防弾ヴェストは、無限に伸びる布であっては困る。それではタマが布ごと人の体内深くめりこんでしまって、何にもならないからだ。
 弾丸がもっている運動エネルギーを、弾丸自体の内部に反射させて、弾丸をマッシュルーム状に変形させる機能が、総体に求められるのである。

 防弾衣類の素材には、パラ・アラミド系のケヴラー、Twaron(帝人製だという)、および、ポリエチレン系がある。

 このたびデュポンが開発したのは、やはりパラアラミド系だが、従来、2つのモノマー(重合前の単位分子)でポリマーとしていたものを、3つのモノマーに変えたという。

 従来のケブラー布は、厚さが0.27インチはないと不安だったが、新ケブラー布なら、それを0.19インチに薄くできる。

 ※米軍はまたヘルメットを更新するようだ。その材料に、この新ケヴラーが使われるのかもしれない。』