ロシア大規模演習開始 北方領土で“敵の上陸阻止訓練”実施も

ロシア大規模演習開始 北方領土で“敵の上陸阻止訓練”実施も
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230414/k10014039001000.html

『ロシア国防省は、極東の太平洋艦隊が大規模な演習を開始したと発表しました。北方領土も対象地域に含めながら、ミサイルや魚雷などの発射訓練を実施するほか、原子力潜水艦も参加するとしていて、軍事力を誇示し、アメリカや日本などを強くけん制するねらいがあるとみられます。

ロシアのショイグ国防相は14日、国防省で行った会議で、極東に司令部がある太平洋艦隊が大規模な演習を開始したと発表しました。
演習の主な目的は「海上からの潜在的な敵の侵略を撃退する軍の能力を強化することだ」とした上で、北方領土でも「敵の上陸を阻止する想定で訓練を実施する」としています。

演習の期間は明らかにしていませんが、ミサイルや魚雷などの発射訓練を実施するほか、制服組トップのゲラシモフ参謀総長は原子力潜水艦も参加するとしています。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は「軍の戦闘準備に必要なレベルを維持するために行われているものだ」と述べ、通常の演習の一環だとしています。

ロシアは、ウクライナ情勢を巡って対立を深めるアメリカがアジア太平洋地域でも軍事力を強化していると警戒を強めています。
こうした中でロシアとしては演習を通じて軍事力を誇示し、アメリカや、ともにロシアへの制裁を強化している日本などを強くけん制するねらいがあるとみられます。

一方、日本政府はロシアが北方領土で軍事演習を行うたびに抗議を続けていて、外務省は、去年の外交青書で、北方領土について「ロシアに不法占拠されている」と明記し厳しい姿勢を鮮明にしています。 』