中国、コロナ発生源調査の情報隠蔽を否定 WHOに反論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM082UM0Y3A400C2000000/
『【大連=渡辺伸】中国衛生当局の幹部らは8日の記者会見で、新型コロナウイルスの発生源を巡る調査について「中国は把握している関連資料を全て世界保健機関(WHO)側に提供してきた。症例やサンプル、分析結果を隠していない」と従来の主張を繰り返した。
WHOのテドロス事務局長は6日の記者会見で「中国が持つ情報に完全にアクセスできない限り(発生源を巡る)全ての仮説は棚上げされる」と述べ、中国に情報開示を要求した。中国側はこれに反論した形だ。
中国政府とWHOは2021年1〜2月、最初に新型コロナが広がった湖北省武漢市で発生源を共同で調査し、同年3月に調査結果を公表した。衛生当局の専門家は8日の会見でこの調査結果を引用し「動物から中間宿主を経由した感染などの可能性が高い」と主張。中国科学院武漢ウイルス研究所からの流出説を否定した。
中国衛生当局の専門家らは5日、武漢の華南海鮮卸売市場で20年の感染初旬に採取していた検体の分析結果を英科学誌ネイチャーに発表した。タヌキなど宿主となり得る動物がいたことを確認したが「これらの動物が感染していたと証明できない」と説明。発生源は特定できなかった。』