2023年4月2日のウクライナ戦況と1年前
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5422992.html
『2023年4月2日:ウクライナ東部のドネツク州Donetskでは、戦闘の激化に伴い、住み慣れた故郷を離れる住民が相次いでいて、ウクライナ軍の参謀本部は4月1日、最も激しい戦闘が行われている地域の一つとしてアウディーイウカAvdiivkaの近郊を挙げている。
アウディーイウカに住む73歳の女性は、夫とともにおよそ4か月間、地下室で暮らしたあと避難を決め、車や列車を乗り継いで、安全な場所に向かった。記録映像(ウクライナ側から): Avdiivka Is Becoming A ‘Post-Apocalyptic’, Only 2,000 Civilians Left
K10014017201_2304020649_0402065058_01_03
ロシア政府は外交政策の基本指針を2016年以来、7年ぶりに改定し2023年3月31日に発表し、「アメリカなど西側諸国は、ロシアがウクライナにおける重要な国益を守るためにとった措置に対して、新たなハイブリッド戦争を開始した」などと欧米との対決姿勢を鮮明にした。、、、
プーチンにとっては、国際法を無視して侵略で抑えたものは全て国益だ。日本史で言うなら、彼の思考は戦国時代で、世界史なら中世である。
FireShot Webpage Screenshot #715 – ‘【解説】プーチン、習両首米
「戦争研究所」は3月31日「新たな基本指針はロシアが潜在的な反欧米連合を築こうとするものだ」と分析し、3月の中国・習近平国家主席とのモスクワでの首脳会談でもプーチン大統領からこうした働きかけがあったと指摘した。217a6e3cK10014017201_2304020649_0402065058_01_04
ロシア国防省は4月1日、軍への弾薬供給に関する会合を開いたと発表し、ショイグ国防相が「製造能力を強化し、通常の弾薬とともに精密誘導兵器を増やしていく」と述べた。、、、
この事は、製造に不可欠な材料、部品が中国から大量にロシアに向かっている事を示唆している。過去ブログ:2022年4月中国からロシアへのアルミナ輸出急増と露アルミ製造業の混乱:K10014017201_2304020646_0402065058_01_05
ウクライナの首都キーウ近郊のイルピンには1年前、ロシア軍の侵攻を食い止めるためウクライナ側がみずから破壊した橋があり、ロシア軍が迫ってきたおそろしい体験を語り継ごうと現地では、この橋を撤去せず「遺構」として保存する取り組みが進められている。左の写真の左側に、新たな橋が見える。449c982a
当時、ウクライナ側は、南下するロシア軍が、2022年2月24~25日のホストーメリGostomel空港占領を皮切りに、ブチャBucha、イルピンIrpinを通って目指し、ウクライナは首都キーウKyiv侵攻を防ごうと、イルピンに在ったキーウ側へ渡る橋をみずから破壊したため、市民は冷たい川の中や不安定な板の上を歩いて、キーウ側へに渡らなければならなかった。
一時はおよそ2000人の市民が殺到し、砲撃におびえながら、川を渡る順番を待った。現在市民は、この時破壊された橋は、ロシア軍を食い止め、キーウ陥落を防いだ抵抗の象徴だとしている。
実際には、壊れた橋を渡ってキーウへ避難する住民への2022年3月6日のロシア軍の砲撃で、市民8人が死亡している。大国の、絶対許されない小国侵略という蛮行の始まりだったが、日本の政治家、評論家には、単なる地域紛争で、他国は干渉するな、無駄な抵抗せずにロシアの条件で停戦しろと言う者もいた。
その前から毎日状況を追っていた筆者には驚きの発言だった。_123545270_gettyimages-1238943985screenshot(24)
左の写真は、2022年3月5日に報道された物で、橋の下に隠れながら、恐怖の中キーウ側へ避難している。この時点でロシア軍は、全ては軍事演習だと嘯(うそぶ)いていたが、すでに空港を破壊し、ブチャでは市民虐殺を繰り返し、その噂は近郊の市民にも届いていた。
81a174d1ウクライナ軍は、慌(あわ)ただしく予備役を蒐集(しゅうしゅう)し、市民は古い猟銃やライフルを手に、火炎瓶を作って抵抗の用意を始めた頃だった。
参照記事 イルピンの避難民への砲撃 イルピンの戦い 過去ブログ:2023年4月プーチンはウクライナ人抹殺を計画した犯罪者:2022年4月キーウ州ですでに1222人の遺体を発見、 約15000人行方不明:4月ウクライナ東部で避難民の居る駅にミサイル 50人以上死亡:2月ついに露軍攻撃開始と露側から見たウクライナ、EUとは:2月ウクライナ東部は紛争状態「挑発には応じない」とゼレンスキー氏:2月ブリンケン米国務長官の17日の安保理で緊急発言:2月軍事侵攻は悪天候で回避された? その日ウクライナは、、:』