日銀短観 大企業製造業の景気判断 5期連続で悪化
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230403/k10014027401000.html


『日銀は3日、短観=企業短期経済観測調査を発表し、大企業の製造業の景気判断を示す指数はプラス1ポイントと前回を6ポイント下回り、5期連続で悪化しました。
日銀の短観は、国内の企業およそ9200社に3か月ごとに景気の現状などを尋ねる調査で、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた指数で景気を判断します。
今回の調査はことし2月27日から3月31日にかけて行われ、大企業の製造業の指数はプラス1ポイントと、前回・12月の調査を6ポイント下回り、5期連続で悪化しました。
海外経済の減速への懸念や半導体の需要の落ち込みで、「電気機械」や「鉄鋼」などの業種が悪化したほか、原材料価格の高止まりによる仕入れコストの増加で、「紙・パルプ」や「非鉄金属」なども悪化しました。
一方、大企業の非製造業の景気判断は、プラス20ポイントと、前回を1ポイント上回り、4期連続で改善し、コロナ禍前の2019年12月の水準と並びました。
新型コロナの影響の緩和や外国人観光客の増加によって、「小売」やレジャー施設などの「対個人サービス」が改善しました。
3か月後の見通しについては、大企業の製造業では自動車の生産が回復するほか、「繊維」や「紙・パルプ」、それに「非鉄金属」など、幅広い業種で原材料価格の高騰の影響が一服するとの見方が出ていることから、2ポイントの改善となっています。
一方、大企業の非製造業では、「建設」や「不動産」などで原材料価格の高騰への懸念があるほか人手不足が続くとの見方もあって、5ポイントの悪化が見込まれています。』