ウクライナ国防相「レオパルト2で反転攻勢」 4月にも
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『【ロンドン=大西康平】ウクライナのレズニコフ国防相は30日までに、ロシア軍に対する大規模な反転攻勢を計画していると明らかにした。エストニアのメディアがインタビューを報じた。ドイツなどが引き渡しを進める同国製主力戦車「レオパルト2」を早ければ4月にも投入する考えで、膠着するロシア軍との戦況の打開を狙う。
レズニコフ国防相は「ウクライナ軍参謀本部の決定に基づいて、複数の方面で反転攻勢が計画されている」と発言。レオパルト2については天候次第とした上で「4月か5月に投入できるだろう」と述べた。
激戦が続く東部ドネツク州の要衝バフムトについては「ロシア軍は重要な戦果もなく攻撃を続けている。ロシア軍の攻撃力を削減することができたため、反転攻勢を準備する時間を稼ぐことができた」との見解を示した。
米国防総省のライダー報道官は30日の記者会見で、ウクライナ兵65人が米南部オクラホマ州で地対空ミサイルのパトリオットの訓練を完了し、欧州に到着したと明らかにした。「ウクライナで運用が始まれば重層的な防空能力を強化し、無実の市民や民間インフラに対するロシアの残忍な攻撃を防ぐ」と強調した。
ドイツでも4000人以上のウクライナ兵が訓練を近く終え、ウクライナへ戻るとの見通しを示した。歩兵戦闘車ブラッドレーや装甲車ストライカーを運用するウクライナ軍の旅団が部隊を越えて統合的に作戦を実行する訓練をしてきた。
米戦争研究所は29日、レズニコフ国防相の発言について「ウクライナへの(レオパルト2などの)新しい装備が到着してから、反転攻勢で使えるようになるまでに遅れが生じる可能性もあるが、ウクライナの反撃に向けた条件は整ったとみられる」と分析した。
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