仏年金改革、野党は一斉反発 不信任決議案提出へ

仏年金改革、野党は一斉反発 不信任決議案提出へ
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『【パリ=北松円香】フランスのマクロン政権が16日に年金改革法案の強行採択に踏み切り、改革に反対していた野党は一斉に反発している。内閣不信任決議案を提出し、法案の成立回避を狙う方針だ。受給開始年齢を64歳に引き上げる年金改革には国民からの反対の声も多く、抗議活動の拡大といった余波はなお続きそうだ。

「もちろん、内閣不信任決議案を提出する」。極右政党・国民連合(RN)で国民議会(下院)の党派代表を務…

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『「もちろん、内閣不信任決議案を提出する」。極右政党・国民連合(RN)で国民議会(下院)の党派代表を務めるルペン氏は16日、強行採択を受けて記者団の前でこう表明した。急進左派「不服従のフランス」の党派代表を務めるパノー氏も、テレビ局BFMTVの取材に対し不信任決議案について「超党派の動きとなる可能性がある」と述べた。

ボルヌ首相は16日、年金改革法案について憲法49条3項の適用を表明した。同項は首相が政府の責任において、社会保障関連法案などについて議会の投票を経ずに採択できるとする。ただしその後に下院で内閣不信任決議案が過半数の賛成を得て可決されれば、法案は不成立となる。

マクロン氏が率いる与党連合は16日に年金改革に理解を示す野党・共和党の協力を得て下院で法案を可決させる予定だった。だが共和党議員の票を固めて賛成多数を得られるメドが立たず、直前に強行採択へとかじを切ったとみられる。

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