何副首相が経済統括か 「安定」重視で主要閣僚留任―中国

何副首相が経済統括か 「安定」重視で主要閣僚留任―中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023031200255&g=int

『【北京時事】中国の全国人民代表大会(全人代)で新たに選出された4人の副首相のうち、経済政策は習近平国家主席の側近で、前国家発展改革委員会主任の何立峰氏が統括する見通しだ。一方、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁ら主要経済閣僚はそろって留任。景気回復が急務となる中、「安定」を重視した形だ。

長期化する不動産不況 人口減で需要先細り―習指導部の対策急務・中国

 何氏は福建省で勤務していた1980年代に習氏の知己を得たとされる。習政権の発足に伴って頭角を現し、昨年秋の共産党大会で党上位24人の政治局員に昇格。財政支出の拡大に比較的寛容とみられており、インフラ投資などを活用し、新型コロナウイルスの感染拡大を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策で傷ついた経済の立て直しを急ぐ。
 退任した劉鶴前副首相に代わり、対米経済・通商交渉の責任者も務めるもよう。ただ、米ハーバード大に留学した経歴を持つ劉氏と比べ、国際的な経験の少なさは否めない。米国が半導体の輸出規制の厳格化などで対中圧力を強める中、うまく対処できるかは未知数だ。
 金融面では、強大な権限を持っていた共産党の「中央金融工作委員会」が20年ぶりに復活すると欧米メディアで報じられている。トップには党最高指導部を構成する政治局常務委員の李強首相や丁薛祥筆頭副首相の名前が挙がっているという。』