米豪英の三国は、次の月曜日に、豪州海軍の原潜装備計画について共同発表する。

米豪英の三国は、次の月曜日に、豪州海軍の原潜装備計画について共同発表する。
https://st2019.site/?p=20958

『Ellen Nakashima 記者による2023-3-9記事「Biden to unveil nuclear submarine partnership with Britain, Australia」。
   米豪英の三国は、次の月曜日に、豪州海軍の原潜装備計画について共同発表する。
 2021-9にAUKUS構想が発表されたときは、米英どちらの原潜を与えるのか、決まっていなかった。

 最初の1隻は、米国製の最新SSNシリーズである『ヴァジニア』級を改良した新造原潜となる。中古の『ロサンゼルス』級などではなく。

 設計は、英国がする。『SSN-AUKUS』級と呼ぶ。
 豪州はそれを5隻、調達する計画。見込み予算として1隻が30億米ドル。

 1番艦は2040年代の引渡しになるだろう。
 そして2040年代の終わりまでには、豪州の造船所が、船殻を建造できるようにする。核動力の主機については、その後も米英に依存する予定。

 『AUKUS』級は、核兵器は搭載しない。

 豪州政府は、これから数十年のあいだ、総計1億米ドル以上を、この原潜のために注ぎ込むことになるであろう。多くは国内造船所への投資となる。

 しかし、専門家が疑問を投げかける。米国にしろ英国にしろ、その造船所は、自国海軍の新造需要を満たすので精一杯のはず。プラスして豪州を支援する余裕なんか、あるのか?

 乗員の訓練は2025以降に米海軍の『ヴァジニア』級を使ってスタートし、2032以降、豪州人の乗組員だけで操艦できるまでに育てる。

 核燃料関係の民間技術を豪州内に扶植することはない。豪州有権者の支持を得るためにはそれでいい。

 米国には原潜を建造できる造船所が2箇所ある。バイデン政権は、これをもう1箇所増やすべきかどうか、検討中だ。
 だが、増やすと決めたとしても、操業開始までには5年から8年はかかる話だ。

 ある専門家の疑念。原潜を建造できる造船所の立ち上げには、多数の核技師の雇用も必要。とうてい、10年未満で間に合う話じゃないだろう。また、既存の造船所でも、1隻の原潜を竣工するのには7、8年もかかっているのである。』