ガソリン車を「電池交換式EV」に改造 新興のFOMM
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC098680Z01C22A1000000/

『電気自動車(EV)新興のFOMM(フォム、横浜市)は4月、ガソリン商用車を電池交換式EVに改造する事業を始める。電池を数分で入れ替えられる交換式EVは稼働率を高めたい物流会社に需要がある一方、電池の統一規格がないことなどを理由に事業化の動きは乏しかった。電池保管の規制緩和で市場が広がり、EV普及に弾みがつく可能性がある。
フォムは2013年、スズキの元技術者で、トヨタ車体の小型EV「コムス」の開…
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『一般的なEVの充電は通常10時間程度、急速充電でも30分〜1時間かかる。商用EVでは半日フル稼働すると残り半日を充電にあてることが多い。交換式EVは助手席後方に電池を配置し、2分程度で満充電のものと交換する。充電器は物流会社の配送拠点などに設置し、荷物の積み替え時に電池も交換して終日稼働できるようになる。
交換式EVへの改造は各地の自動車整備工場に委託する。自動車整備の業界団体と連携し、整備工場への研修も手掛ける。23年度に1000台の改造を目指す。
改造費用は180万円程度を見込む。中古車のEV改造は国や東京都が実施しているEV補助金事業の対象外で、補助金込みで新車を買うよりやや割高となる。物流会社などが繁忙期に終日稼働できる点を売り物にする。新車の供給難が続くなか、一般のEVより納期が早いのも利点だ。
交換式EVは電池の統一規格がないことや、消防法によるリチウムイオン電池の保管規制などの影響で普及が進んでいない。政府は保管規制について23年中に緩和する方針。これまで保管場所は原則、平屋に限られていたが、スプリンクラー設置などを条件に複数階の建物で保管できるようにして、電池交換スタンドを建てやすくする。』