東部バフムトでロシア攻勢 包囲阻止へウクライナ抗戦
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR054A60V00C23A3000000/
『【ロンドン=大西康平】ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトを巡りロシア軍が攻勢を強めている。ウクライナ軍参謀本部は5日、バフムト周辺での複数の攻撃を撃退しつつも「ロシア側は(バフムトを)包囲する試みを続けている」と発表した。ウクライナはバフムトでの抗戦を続ける考えを示している。
英国防省は4日に「ウクライナによるバフムトの防衛はますます深刻な圧力にさらされている」とした。ロシア軍と民間軍事会社のワグネルがバフムト北部郊外で前進したという。ウクライナは精鋭部隊を再配備したが、バフムトの「最後の主要補給路だった橋が破壊された」と指摘している。
ゼレンスキー大統領は4日に「前線が最優先だ。特にバフムトを守る兵士たちに触れておきたい」と述べ、バフムトで戦闘を続ける兵士を鼓舞した。米CNNなどによると、国境警備隊のナザレンコ副司令官は、バフムトにつながる幹線道路など「中心部は依然としてウクライナの支配下にある」と明らかにした。
米シンクタンクの戦争研究所は4日、ロシア側は位置的に優位性を確保しているが、ウクライナを撤退に追い込むことや迅速な包囲に移ることは困難とみられるとの分析を発表した。
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