ウクライナ侵攻に関する情報の真偽、視覚的証拠を提示できる陣営の方が真実に近い

ウクライナ侵攻に関する情報の真偽、視覚的証拠を提示できる陣営の方が真実に近い
https://grandfleet.info/military-trivia/the-truth-about-the-information-about-the-invasion-of-ukraine-the-faction-that-can-present-visual-evidence-is-closer-to-the-truth/

『ウクライナ軍参謀本部は「ロシア軍のヤヒドネに対する攻撃は失敗に終わった」と主張して現在もウクライナ軍が保持していると示唆したが、管理人の経験から言えば「視覚的な証拠を提示する側」の情報が正しい場合が多い。

参考:Ukraine military says Russian offensive near Yahidne unsuccessful

制圧を示す視覚的証拠が登場した場合、公式がなんと言おうと「制圧された」と海外の観測者は判断することが多い

バフムートを守るウクライナ軍の状況は悪化する一方で「露ワグナーのヤヒドネ制圧」を示す視覚的な証拠が登場、しかしウクライナ軍参謀本部は26日「ロシア軍のヤヒドネに対する攻撃は失敗に終わった」と主張して「現在もウクライナ軍が保持している」と示唆したが、ロイターは「どちらの主張も検証不可能だ」と述べている。

出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

飽くまで個人的な見解だが、戦いを優勢に進めている陣営が「前進をアピールするため視覚的な証拠」を提示し、ここには嘘も紛れているものの大抵は「視覚的な証拠」を提示する陣営が主張する通りに前線が動くことが多い。

バフムートに限って言えばウクライナ軍参謀本部は「ソレダル」以外の拠点を失ったと認めておらず、公式発表に従えばクリシェイフカ、オプトネ、パラスコヴィーフカ、クラスナ・ホラ、ブラホダトネ、ベルヒフカといった拠点は現在も係争中ということになるが、ロシア軍が占領したと主張する拠点への言及は徐々に減って行き、拠点を越えた「先の地域」に存在するロシア軍部隊(露ワグナー)を攻撃した動画を公開するので、もはや「状況を察してくれ」と解釈するのが妥当だろう。

出典:ЦАПЛІЄНКО_UKRAINE FIGHTS ビロホリウカを保持していることを示すウクライナ軍の動画

逆に「ロシア軍が占領した」と主張する拠点を本当に保持している場合、ウクライナ軍は反論するため視覚的な証拠を意図的に流すため、数日以内にヤヒドネ制圧を否定する証拠が登場しなければ「きっとそういうこと」なのだろう。

この法則は両軍に共通するので「制圧を示す視覚的証拠=主に街の入り口に設置されたモニュメントなど」が登場した場合、公式がなんと言おうと「制圧された」と海外の観測者は判断することが多い。

出典:Telegram経由 昨年のリマンを巡る戦いでウクライナ軍の前進を示す視覚的な証拠

因みに戦況マップを作成して公開する海外の観測者の中には「SNS上で戦況マップを勝手に流用するな」とトラブルになっているケースがあり、理由は様々(他人が自身の戦況マップで人気を集めるのが気に食わないパターン、公開した観測者の主張と異なる説明で戦況マップを流用するのが許せないパータン、流用した戦況マップを再加工して利用するのに腹を立てるパターンなど)だが、海外の観測者が作成した戦況マップを利用するならRTで使用するのが安全だ。

管理人が作成する戦況マップは自由に流用してもらって構わないが、情報が間違っていても文句だけは言わないでほしい。

※アイキャッチ画像の出典:Telegram経由
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投稿者: 航空万能論GF管理人 軍事的雑学 コメント: 31  』


遠坂バナナ
2023年 2月 26日

返信 引用 

管理人さんも指摘してるけどヤヒドネよりも南西の地域にロシア軍の兵士が進んでるのが動画で確認されてるから、総合的に制圧って判断してるんじゃない。

そもそもウクライナ軍がハウキル州やヘルソン州で反撃した時、街の入り口の看板で撮影した写真をアップしたら制圧って受け入れ入れたのに、ロシア軍の時はそこまで要求すんの不公平じゃない?
85

    な
    2023年 2月 26日
    返信 引用 

だってハルキウやヘルソンは進行が早すぎて
そんなことを言っていたら
過去の終わった話題になって
次に進んでるから。。。
その話は牛歩進捗のロシア軍のせい。
8
    samo
    2023年 2月 27日
    返信 引用 

ハウキル州やヘルソン州のときは、町中心部やそこに住む市民の写真や動画も同時に流れていたから、証拠の比較となると、今回との信憑性は比較にならないと思うよ。

大前提として、管理人さんは神の視点を持っているわけでもなければ、現地の土地勘があるわけでもないんだから、
普通に間違えるときには間違える。
これは良い悪いじゃなくて、軍事の専門家どころか、公的シンクタンクですら、今回の戦争では幾度も戦況分析間違えて来てるから、
言い回しはやや変になるが、当たり前に間違えることは多々出てくる。

こんな状況下じゃ管理人さんの見立てを絶対な物であるとするのもおかしいし、
そもそも管理人さんも自分の見立てが絶対だとしたいなんて望んでないだろう
市中心部の写真なり映像なりが出てこない限りは、どこまでいっても可能性で留めるほかない
13 』

『 小心
2023年 2月 26日

返信 引用 

ジオロケーション的な意味も込めて場所が明確な街のモニュメントで撮影しただけで、最前線が直ぐその側あると考える方が恣意的じゃね?
45

    ななしの
    2023年 2月 26日
    返信 引用 

いえ、証拠として不適切というだけで、前線がどこにあるかは問題にしてないです。実際ヤヒドネが既に陥落してる可能性もあると思いますが、この画像はその証拠に使えないというだけの話です。上で別に指摘されてるの動画の件もそうですが、ならその動画を証拠に占拠されたとしたほうが穏当でしょう。

私が主張してるのはこの画像は占拠の証拠にならないってことだけです。

別のレスポンス、ロシア側に厳しいという指摘ですが、この記事の趣旨が「この画像が証拠で、画像出せてないウクライナ側は嘘ついてる」というような趣旨に読めるので、そこまで言うにはこの画像だけでは頼りないという指摘です。

ウクライナがハルキウやヘルソンで反撃した頃の記事がどんなだった記憶にありませんが、そんなような記事はなかったと思います。
11
        通りすがり
        2023年 2月 26日
        返信 引用 

    可能性もあるのに証拠としては不適切だと断定するの?
    15
            な
            2023年 2月 26日
            返信 引用 

        断定じゃなくて
        断定できないわからないじゃ。
        悪魔の証明論持ち出されても
        つらいよ。
        9
            ななし
            2023年 2月 26日
            返信 引用 

        可能性は可能性であって、証拠にはならないと思うよ
        5
            ななしの
            2023年 2月 26日
            返信 引用 

        この画像が示しているのはロシア軍がヤヒドネ郊外に到達したということです。
        その後、占拠に成功したのか失敗したのかについては何も示していません。
        したがって占拠の可能性は排除されないので、可能性はあるとしました。

        同様に、占拠が失敗または未達成という可能性も排除されない。
        したがって占拠の証拠にはならないと考えます。
        複数の可能性が共存可能なので、別の証拠が必要でしょう。
        9
                ななし
                2023年 2月 27日
                返信 引用 

            仮にこの写真自体が「物証」として不十分だとしても、それに対する反証をウクライナ側が出せていないのならば今までの法則的にそうであろうと判断できるという「状況証拠」にはなっている。
            少なくとも海外からはそう判断されるほどにその傾向がある。そういう記事だよコレ。
            ウクライナ擁護も分からんでもないけど、少なくとも一定の状況証拠にはなってしまっているということは納得するべきだと思うよ。
            5
                    samo
                    2023年 2月 27日
                    返信 引用 

                反証する必要があるの?
                そもそも、立証責任は制圧する側にあると思うけども。
                占領しましたって言うなら、街中央部を写せばいいだけで。

                両軍ともに呑気に写真をとれない、ってことは何かしらの理由があるということ
                つまりはそれは戦闘が続いているということになる。
                占領できていないという状況証拠にもなってる。
                5
                        な
                        2023年 2月 27日
                        返信 引用 

                    そういえばハルキウ反攻時は
                    郊外の写真がまず上がって
                    数日たってウクライナ軍が街仲に入り
                    市民に囲まれて歓迎を受ける動画が
                    UPされるという様式美だった。
                    管理人氏も言っている通り
                    数日待てば良さそうですね。
                    2
                            samo
                            2023年 2月 27日
                            返信 引用 

                        そっちは数日どころか当日だったような…

                        それはともかく、確定情報にはなってないから、
                        制圧が本当なら、仰る通りこの後すぐ市中心部の写真なりが複数でてくるでしょう。
                        出て来ないなら制圧されてなかった、それまでは可能性。

                        それにウクライナ側も、ばりばりに籠城戦やる気だと思うんだよね。
                        籠城戦考えなきゃ、NATOカタログ見て、クレイモアくれとはいわんでしょ。
                        2
                    ななしの
                    2023年 2月 27日
                    返信 引用 

                『「露ワグナーのヤヒドネ制圧」を示す視覚的な証拠が登場』って書いてあるので、それはちょっと違うかなって話で、まあそんな大きな話じゃないので一度は見送りましたが(私もこの周辺ではウクライナが劣勢だと思ってますから)、更にこの記事が出たので、ウクライナ擁護とか以前に書き方としてどうなのかという話です。

                これまでの傾向から海外勢は制圧を判定してるという話と、その元になる前進を示す画像の出方による戦況の推定。それ自体は間違ってないと私も思います。でもそれは推定の論拠に過ぎません。「制圧を示す視覚的証拠」ではなく、おっしゃる通り「制圧が推定される状況証拠」でしょう。

                細かいことですがそういった厳密性が失われるなら、ビュー稼ぎのセンセーショナルな誇張記事と変わらないものになっていってしまうんですよね。戦況がわからないならわからない、占拠が推定されるなら推定される。占拠が確定する画像なら確定とそう書くべきだと思います。

                そして「制圧を示す視覚的証拠」は最後のケースで使う言葉でしょう。
                その言葉とセットでこの画像を使うのは、適切ではない(=制圧の証拠として不適切)、それが私の主張です。

                勿論、どのような記事を書くかは管理人さんの自由ですが、それに対するコメントもある程度は自由でしょう。
                3 』