ウクライナ大統領、中国の仲裁案に一定の評価
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR24CK10U3A220C2000000/
『【リビウ(ウクライナ西部)=田中孝幸】ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、同国へのロシアの侵攻開始から1年の節目に首都キーウ(キエフ)で記者会見した。戦闘の終結に向けた中国独自の仲裁案に関し「国際法の尊重や領土保全(の原則)と合う考えがある。この点で中国と協力しよう」と述べ、一部は評価できるとの見方を示した。
仲裁案は具体的な和平の計画ではなく「いくつかの考え方」にすぎないとも指摘。中国が仲介に前向きなことを歓迎しつつも、ウクライナ全土からのロシア軍の撤退を含まない和平案は受け入れない方針を重ねて表明した。
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との会談にも前向きな考えを示した。同時に「中国がロシアに武器を供与しないと信じている。これは私にとって極めて重要なことだ」と強調。ロシアへの軍事支援を控えるように求めた。
今後のロシアとの戦闘に関しては「支援国が課題をこなせば勝利できる」と指摘。西側各国に一層の軍事支援を呼びかけた。欧米がウクライナを見捨てた場合、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟各国にとって深刻な脅威になるとも強調した。
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