ロシア元大統領、我々を打ち負かすつもりなら核兵器を含む手段で自衛する
https://grandfleet.info/russia-related/ex-russian-president-defends-himself-with-means-including-nuclear-weapons-if-he-intends-to-defeat-us/
『メドヴェージェフ元大統領は「もし我々を打ち負かしたいなら核兵器を含むあらゆる手段で自衛する権利がロシアにはある。これが戦略兵器削減条約を停止をプーチン大統領が決断した理由だ」と述べて注目を集めている。
参考:Дмитрий Медведев
欧米が最も懸念する核兵器の使用をチラつかせて「戦争を直ぐに終わらせたければ武器支援を止めろ」と脅している格好だ
ウクライナを訪問したバイデン大統領は次の訪問先であるポーランドで「私達のウクライナに対する支持が揺らぐことはない。NATOの結束が乱れることもなく(支援に)疲れることもないだろう。プーチンの権力と領土への野望と欲望は破綻する。決してウクライナはロシアに負けることはない」と語ったが、メドヴェージェフ元大統領は「もし我々を打ち負かしたいなら核兵器を含むあらゆる手段で自衛する権利がロシアにはある」と反論して注目を集めている。
出典:President of Russia
メドヴェージェフ元大統領はプーチン大統領が戦略兵器削減条約の停止を発表したことについて「米国やNATOが我が国に対して宣戦布告したことに対する結果だ。米国はウクライナでの戦争とロシアとの戦略安全保障(戦略兵器削減条約)を別の問題だと考えているが、この結論は米国にとって重大な過ちだ。もし米国が我々を打ち負かしたいのであれば兵器を含むあらゆる手段で自衛する権利がロシアにはある」と述べ、プーチン大統領は年次教書演説の中で「戦場でロシアを打ち負かすのは不可能だ」と述べた理由こそが戦略兵器削減条約を停止した理由だと説明した。
さらにバイデン大統領が「ロシアが侵略を止めれば戦争は直ぐにでも終わる」と語ったことについても反応し、我々が勝利を得ることなく特別軍事作戦を止めれば「ロシアは存在しなくなり引き裂かされることになる。米国がウクライナへの武器供給を止めれば戦争は終わる」と反論したのが興味深い。
出典:ПРЕЗИДЕНТ УКРАЇНИ
つまり西側が支援するウクライナとの戦争でロシアが負けそうになれば「核兵器の使用も厭わない=絶対に戦場でロシアを打ち負かすのは不可能だ」という意味で、欧米が最も懸念する核兵器の使用をチラつかせて「戦争を直ぐに終わらせたければ武器支援を止めろ」と脅している格好だ。
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※アイキャッチ画像の出典:President of Russia
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ロシア関連 コメント: 32 』
『 xyz
2023年 2月 22日
返信 引用
こいついつも言ってんな。
こいつを記事する意味ってあるのかな。
23
hiroさん
2023年 2月 22日
返信 引用
プーチン政権内での地位低下は否めないものの、お咎め無しに好き勝手言っているということは何がしかはプーチンの意向を代弁しているかもしれませんね。
ロシアの情勢分析の一要素としては報道しても良いのでは。
11
STIH
2023年 2月 22日
返信 引用
元々ロシアの国家運営って、議員にヤバい奴ら集めて好き勝手言わせて、それを穏健派プーチンが嗜めるという構造ですから、やっぱり参考になんない気がします。
9
paxai
2023年 2月 23日
返信 引用
メドベージェフって昨年12月に「軍事産業委員会の第1副委員長」に就任したらしいから実は復権してきてるのでは?
委員長はプーチンだからこれ以上は出世できないし。
3 』
『 キジトラ
2023年 2月 22日
返信 引用
ただの素人意見でスミマセン。私はロシアの核使用は可能性が低いと考えています。
去年、「クリミア橋への攻撃は核で報復する」と発言しながら核を使用せずに、インフラ攻撃で代替したのが象徴的で、もし核使用の本気度が高かったら、無人地帯への威嚇的な核使用や、自軍の核警戒レベルを上げるなど、(冷静な目から見ると)イカれた行動に出てもおかしくなかったような気もします。
なにより、核使用は西側諸国に対して最大の政治ボーナスを渡す事になり、NATOの全面介入や、英米によるモスクワへの核報復のリスクも出てきます。国内の反乱をおそれて動員になかなか踏み切れなかった事からも、プーチン氏は予測不能な事態を避ける傾向が強いので、ウクライナの部分的な土地の為に核という大博打を打つ事は出来ないのではないでしょうか。
因みに、個人的には「失敗した時のリスクよりも、確実な前進」という意味でも、キーウの再攻略は可能性が低く、東部の制圧を落としどころに設定しているように感じます。
14
キジトラ
2023年 2月 22日
返信 引用
何だか完全に的外しになってしまいました。お恥ずかしい!失礼しました。
4
7743
2023年 2月 23日
返信 引用
ロシアと言う国はソ連が崩壊してから30年間、一度も核実験を行ったことが無いんですよね。
まあ、他の国も核実験は禁止しているのですがロシアの場合、中国の30倍近い数の核兵器を保有しているのに、開発・管理に掛ける予算が中国よりも少ないと言う体制が続いてきました。
この低予算で核兵器の管理だけはまともになされているとは考えづらく、勇ましい口先とは裏腹に、実際に使用に耐えうる核兵器はかなり限定されてるのではないかと思います。
もし、本気で核兵器を政治アピールに使うのなら、一度くらい核実験をして見せると思います。
ロシア国内で核実験をすれば、抗議はされると思いますが、NATOが参戦する理由にまでは発展しないでしょう。
2 』
『 折口
2023年 2月 22日
返信 引用
北朝鮮の道ですね…。ロシアにとって利益の大きかった新STARTも破棄しちゃって、ほんとどうするんだろう。
バイデン政権が核軍拡をはじめる可能性は万に一つもないにしても次の政権は分からないですし、今までは新STARTの手前米国も多少遠慮していた弾道ミサイル防衛網の配備拡大は今政権下からでも進みかねないですよね。
北欧諸国がイージス・アショアの設置を求める可能性は高いですし、日進月歩で開発が進んでいる次世代型のBMDが続々ヨーロッパに入っていけば核の効能、特にロシアが一番示唆したい限定核使用シナリオの恫喝力は封殺されてしまいますからね。
ミサイル防衛を突破できるHGVを作ったとして、HGVも防げるBMDを構築されてしまったら、その時ロシアは次の一手を出す体力が残っているのでしょうか。
28 』
『 月虹
2023年 2月 22日
返信 引用
>我々が勝利を得ることなく特別軍事作戦を止めればロシアは存在しなくなり引き裂かされることになる
ロシアはウクライナでの敗戦により「旧ソ連の様にロシア連邦も崩壊してしまう」と想定しているのでしょう。
困るのはロシアの後ろ盾で独立している沿ドニエストル(モルドバ)、アブハジア・南オセチア(ともにジョージア)、ナゴルノ・カラバフ(アゼルバイジャン)といった国々。
またチェチェンもカディロフ首長がベラルーシの様に独立後も現在の独裁政権を維持できる可能性もありますが現在、ウクライナ義勇兵として参戦しているチェチェン独立派が帰国して現政権に戦いを挑む可能性が高く、予断を許さない状況になると思います。シリアのアサド政権もロシアが無くなるとトルコやアメリカが支援する反体制派が盛り返す可能性があります。
さらに旧ソ連崩壊時と違い、中国が成長して力をつけておりロシアから沿海州の取得(中国は清朝の時代にアロー戦争の結果、北京条約により約100平方キロメートルにわたる外満州<現在のロシア沿海地方>をロシア帝国に割譲した。この結果、清は日本海への出口を失った)にとどまらずロシアの後任として「一帯一路」でロシアの後ろ盾を失った国々に注目して接近するでしょう。
7
STIH
2023年 2月 22日
返信 引用
もうすでにロシアの勝ち負け関係なく、中央アジアあたりは中国に接近してますよね。一部は中華帝国の冊封国だった時期もありますから中国もニッコリ。
これで中国が支援のバーターに沿海州よこせって言うだけでも面白いですね。
3 』
『 XYZ
2023年 2月 23日
返信 引用
どれくらいちゃんと機能する核兵器があるか分かりませんが、どのような出力だろうと使用した時点でロシア寄りな中国やインドなども完全にロシアから離れるでしょうね。
その他、核保有国にとってはNPT体制の崩壊のきっかけになる可能性が高くなり、自国の優位性が消えてしまいます。
日本付近でも韓国や台湾は核兵器保有に走りそうです。
もちろん、日本でも議論になると思います。
更に離れなければ自国が制裁や輸入規制を受ける事になるでしょう。
4 』