G7外相、中国念頭「ロシア支援なら厳しい代償」 声明で

G7外相、中国念頭「ロシア支援なら厳しい代償」 声明で
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『【ワシントン=坂口幸裕】主要7カ国(G7)の外相は21日、24日にロシアによるウクライナ侵攻から1年になるのを前に声明を発表した。中国を念頭に、第三国がロシアへの軍事支援を実施すれば「厳しい代償に直面する」と警告した。米国は中国がロシアへの軍事支援を検討しているとの懸念を強めている。

ブリンケン米国務長官は18日にドイツ南部ミュンヘンで会談した中国外交担当トップの王毅(ワン・イー)氏に対し、ロシ…

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『ブリンケン米国務長官は18日にドイツ南部ミュンヘンで会談した中国外交担当トップの王毅(ワン・イー)氏に対し、ロシア支援を実行すれば「深刻な結果をもたらす」と伝えた。米国は「中国がロシアに殺傷力のある(兵器や武器の)支援を検討している」(ブリンケン氏)と分析。中国がロシア支援に回れば、ウクライナの戦況が変わるおそれがあると懸念する。

G7外相は21日の声明でウクライナへの侵攻を続けるロシアを「最大限の強い言葉で非難する」と強調。すべての軍隊を無条件で即時撤退させ「ウクライナの独立、主権、領土の一体性」を尊重するよう要求した。軍事を含むウクライナ支援を続ける方針で一致した。ロシアや同国を支援する国への制裁を強化するとうたった。

バイデン米大統領は21日、ポーランドの首都ワルシャワで演説し、週内に同盟・有志国とともにロシアへの追加制裁を発表すると明らかにした。

中国は2022年2月にロシアが侵攻を始めた直後にも軍事支援を検討した。バイデン氏が同年3月に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と電話協議し、経済制裁をちらつかせて断念を迫った。

G7の外相はロシアによるウクライナの民間人や重要インフラへの攻撃を批判した。ロシアの「戦争犯罪や残虐行為に処罰を科さないのは認められない」と指摘。国際法に沿って、ロシアのプーチン大統領らの責任を追及すると申し合わせた。

声明では法の支配や人権重視などの基本原則にも基づく自由で開かれたインド太平洋を維持することへの各国の関与を確認した。地域で覇権主義的な行動をとる中国を意識し、力による一方的な現状変更の試みに強く反対すると強調した。

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