モバイル通信時代の情報技術系人材について、軍隊の最高幹部が、こころすべきこと。

モバイル通信時代の情報技術系人材について、軍隊の最高幹部が、こころすべきこと。
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『John Ferrari 記者による2023-2-9記事「The military should turn its network innovation upside down」。

  モバイル通信時代の情報技術系人材について、軍隊の最高幹部が、こころすべきこと。この分野における「才能」は、きょくたんに偏在する。つまり、陸軍であれ空軍であれ、たった一人の「天才的人材」がどこかには居る。その一人すべてを任せることで、組織の通信戦力が数倍に強化される。だが、もし、退嬰的な組織文化のしがらみのせいで、その一人に任せることができないという場合は、どうなるか? 他の中くらいの秀才を1000人、通信戦の分野に貼り付けたところで、ほとんど戦力の改善は見られない。そういう結果に、かならずなっちまうんである。

 そういったデジタル部門の天才たちには、民間人になって金稼ぎをするという人生のオプションがある。

 では、敢て、そっちへは行かせずに、国軍の中で才能を発揮してもらうには、いったいどうすればいいのか?

 民間企業以上のボーナスを、国軍から出せるわけがない。が、それに匹敵する報酬が、じつはあるのだ。

 それは、たった一人の天才的人材に、各軍(陸・海・空)の通信戦力改革の実行権を委ねてやることだ。
 そこで存分に腕を揮えるようにしてやることだ。

 そのような経験は、カネで買うことはできない。だから、本人にとっては満足度が高くなるのである。

 もうひとつの戒め。陸海空軍の最高統帥部が、トップダウンで、統合(=共通)通信情報システムを導入させようなどとは考えるな。

 この分野の改善は、陸海空軍の最下級レベルからのボトムアップでいいのである。各軍バラバラのものを、上の方のどこかで、連携させることにした方が、新事態への素早い「対応進化」がしやすい。すなわち、敵からしてやられてしまうという悪夢を振り払えるのである。』