米国防総省、中国が「電話協議を拒否」 偵察気球めぐり
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『【ワシントン=中村亮】米国防総省のライダー報道官は7日の声明で、中国がオースティン米国防長官と中国の魏鳳和国防相の電話協議を拒否したと明らかにした。中国の偵察気球をめぐる協議を目的としていた。ライダー氏は国防トップの意思疎通を重視する立場は変わらないと強調した。
国防総省は、米軍が4日に偵察気球を撃墜した直後に電話協議を中国側に申し入れたという。ライダー氏は「責任を持って米中関係を管理するために開かれた対話ルートを維持する重要性を強く認識している」と言及し、中国に協議を受け入れるよう促した。
オースティン氏は2022年11月、訪問先のカンボジアで魏氏と会談した。軍事衝突の回避に向けて対話ルートを維持する考えで一致していた。米インド太平洋軍によると、同12月に中国軍機が南シナ海の上空で米軍機に異常接近していた。国防当局の危機管理が重要になっている。
ブリンケン米国務長官は3日、米本土への気球飛来を受けて中国訪問を延期すると決めた。同日に中国外交トップの王毅(ワン・イー)氏と電話協議して飛来に関し「無責任な行動であり、明白な主権侵害と国際法違反だ」と非難した。
バイデン政権は気球について偵察目的だと断定しているが、中国は「民間の気象研究用」と説明して米中の主張は食い違っている。
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