北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:改めて、プーチンがウクライナ侵略に狂った経緯をみる
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『ウクライナに異常なまでの覚悟と執念を見せるプーチンの頭にある「完全体のロシア」とは一体何なのだろう?軍事侵攻が始まった2日後の2022年2月26日、そのヒントとなる、戦勝を祝う大本営発表文書がロシア国営通信から「誤配信」された。
「ロシアの侵攻と新世界の到来」(Наступление России и нового мира)と題されたその記事は、すぐに削除されたが、今もなおSNS上で拡散し続けている。参照翻訳記事 参照記事 以下は文書の概要。ウクライナ全土制圧が完了した前提で用意されていた、勝利宣言である。
071「新しい世界が目の前で生まれつつある。ロシアのウクライナでの軍事作戦は新しい時代を開いた(中略)ロシアは自身の一体性を回復しつつある──1991年の悲劇(ソ連崩壊)、我々の歴史における恐ろしい破局、その歴史の不自然な逸脱は克服されたのだ。、
、そう、大きな犠牲を払って、そう、実際の内戦という悲劇的な出来事を通して、、、
しかし、反ロシアとしてのウクライナは、もはや存在しない。ロシアは、ロシア世界、ロシア人、つまりヴェリコロス人(великороссов:Great Russians:モスクワを中心とする地域に分布)、ベラルーシ人、小ロシア人(筆者:Little Russians:ウクライナ、コサック人の蔑称で使われた事もある)の総体を一つにすることによって、その歴史的全体性を回復したのだ。
(左は帝政ロシア時代の国旗、ソ連崩壊後、1992年からのロシア国旗でもある) Novorossiya_2021_map_c_1参考:The nationalism in Putin’s Russia プーチン政権の帝国的ナショナリズムとロシア民族主義 *右の図は、2022年2月のウクライナ侵攻時、プーチンの構想したNovorossiya (Confederation 併合)=New Russiaを目指したとされる地域。クリミアはすでに2014年事実上併合済みで、東部では、ドネツク、ルハンスク州の一部2か所で親露派人民共和国が分離独立の闘争を今も継続しDonetsk People’s Republic (DPR) and the Luhansk People’s Republic (LPR)、今は露軍がその前線に居る。参照記事 参照記事
ウラジーミル・プーチン氏は、ウクライナの問題を後世に残さないという選択をしたことで、誇張なしに、歴史的な責任を負った、、
(それは)常に分裂した国家のコンプレックスであり、国家の屈辱のコンプレックスである。
ロシア家がまずその基礎の一部(キエフ)を失い、次に二つの国家の存在と折り合いをつけなければならなかったとき、もはや一つではなく、二つの民族の存在があった。
ウクライナを取り戻すこと、つまりロシアに戻すことは、10年を経るごとに難しくなっていくだろう。欧米によるウクライナの地政学的・軍事的支配が完全に固まれば、ロシアへの返還はまったく不可能となる–そのためには大西洋圏と戦わなければならない。今、この問題は解決した。ウクライナはロシアに戻ったのだ。」以上抜粋、編集
3b4c5b1-12putin、、、
あくまでも、ウクライナ全土制圧が成功した仮定で書かれたものだ。分かりにくい文章だが、簡単に言えば、プーチンは、ロシアが民族的、地政学的に分裂しているとの認識から、それが我慢できず、期を逸するとウクライナが欧米に完全に取り込まれてしまうと急いだ結果の侵略だった。
そこには独立国家ウクライナの主権や意思、国際法への尊重や配慮は全く無い。
すべては一方的なプーチンの偏狭な民族主義、復古主義、今の自分にしかできないという強迫観念、被害妄想から決断された侵略だった。
手こずった今は、目的遂行のために核使用までほのめかし、敢えて軍事的孤立を選択した。過去ブログ:2023年2月プーチンには最早、正常な歴史認識も無い 』