中国の偵察気球、米本土上空を飛行 米国防総省発表

中国の偵察気球、米本土上空を飛行 米国防総省発表
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『【ワシントン=中村亮】米国防総省のライダー報道官は2日、記者団に偵察用気球が米本土上空を飛行していると明らかにした。国防総省高官は中国の気球であると確信していると説明した。「現在の飛行経路は機密に関わる多くの場所を通る」と指摘し、軍事施設の偵察を試みている可能性を示唆した。

国防総省高官によると、気球は民間機の一般的な飛行高度よりも高い位置を飛行している。数日前から米本土の領空に侵入しているという。偵察気球の情報収集能力について「中国が低軌道の人工衛星で得られるであろう情報より大きな付加価値を生むものではない」と分析した。

過去数年間で似た事案が数件あったが、今回は米本土を飛行している時間が以前より長いと指摘した。在米中国大使館に対してだけでなく、北京にある米国大使館を通じて中国側に「問題の深刻さ」を伝えた。

フィリピンを訪問していたオースティン国防長官は1日、米軍高官と緊急会議を開いて対応を協議した。米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長らは撃墜すれば残骸が居住地域に落下するリスクがあると指摘し、撃墜すべきでないと進言した。

1日に西部モンタナ州の人口密集度が低いエリアの上空を飛行した際に撃墜を検討したが、一般市民へのリスクを排除できないとして見送った。バイデン米大統領は気球に関する状況の説明を受けた。

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