商用4WD車(左ハンドル)の右側ドアをそのまま81㎜迫撃砲の底板にする場合、この「簡易型自走中迫」システムはどこまで軽くできるか?
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『いまウクライナ軍に必要なのは、配備まで半年もかかる重戦車ではなく、いますぐ急速に、続々と展開できて、訓練がほとんど必要なく、弾薬補給の心配も将来にわたってまったくありえない「移動火力」である。
これなら量産と増強のテンポにおいてロシアの今の後方能力を圧倒できる。
システムまるごとの進退、集中、分散が機敏であるので、ロシア側からみると「対抗不能」である。
どこが敵の弱点か(いままさに火力を集中すべき方面か)は、最前線のウクライナ兵が判断すればよく、高級エリート幕僚の育成も必要がない。
この簡易システムにより、最前線の敵軍の士気は全線で萎靡すると期待ができる。
ではそれをいかにして実現しうるのか、以下に説明する。
6人乗れる商用4WD車をカスタムベースにする。
前列の右席は取り払い、そこに81㎜迫撃砲(砲身13~16kg、支持架13kg)を固縛する。
右側ドアは取り払い、かわりにランプドア(あおり開閉板)をとりつける。
迫撃砲の底板(12~13kg)は、走行移動中は、そのランプドアに固縛された状態だ。
ランプドアの開閉は、ワイヤー+滑車+手回しクランク による。
ランプドアのヒンジは、リジッドにはせず、簡便にとりはずせる構造とし、発射衝撃等によってランプドアがいくら歪もうとも開閉に特に不自由は起こらぬよう配意する。
参考値。商用乗用車のドア1枚は、十数kg~25kgていどの重さがあるらしい。
車両の後席には、砲員2~3人を乗せ、当座発射見込み分の迫撃砲弾(1発 4.1kg)を、複数発、積む。
81㎜迫撃砲弾に充填されているTNTは700グラムである。ドローンから投下できるチャチな擲弾とは比較にならない致死威力を発揮する。
一般的な対人用の81㎜の迫撃砲弾は、最小レンジは150m。最大は5600m。零下46度でも問題なし。
もし、ACERMという特殊な高性能弾薬を使うと、レンジは20km、GPSまたはレーザー誘導で誤差1mで落ちるという。
対戦車用の特殊な81㎜の自律誘導砲弾もある。
5km台という距離は、最も簡便なクォッドコプターの往復進出可能距離(ラジオ通達距離)にほぼ一致する。偵察と、射弾の観測は、商用のクォッドコプターを役立てることができる。
5km以内まで敵戦車が近寄ってくることは考え難い。というのは、その距離だとジャヴェリンやTOWが届くので。
このシステムは、数週間にして数百、数ヵ月にして数千、2年あれば数万も増強してやることができる。露軍はもっかの後方兵站環境ではこれに対抗することはできず、全線で、圧倒されてしまう。
西側製の重戦車×数百両で、1年後に、露軍を敗退させたとしよう。そのあとのウクライナはどうなる?
専門の訓練を受けた膨大な人数の戦車兵を、戦後も、そっくり、維持し続けなくてはならなくなる。
それは民間経済の復興に回せる人材を無駄に拘束することと同義である。
私が提案する簡易火力システムならば、兵隊は戦後は全員、復員してしまって可い。
車両は、迫撃砲を卸してしまえば、商用の運搬車として復興に使うことができる。
迫撃砲は倉庫にしまっておいても邪魔にならない。
この簡易火力システムは、台湾有事など、将来、別な地域で侵略事態が発生したときにも、各地に同じようにして応用することができる。
読者の篤志の方にお願い。
このコンセプトに基づいて実車サイズのモックアップを製作し、その動画を撮影してSNSにUpしてくれる人はいないだろうか? 世界の軍事バランスを日本のアイディアで変えよう!
なお御礼として、道南の回転寿司くらいは、奢らせていただきます。』