中国 ゼロコロナからのハードランディングを可能にしている中国政治・社会の“怖さ”

中国 ゼロコロナからのハードランディングを可能にしている中国政治・社会の“怖さ”

https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/347d67562af0b1028d90b72488c30902

 ※ 一部を抜粋して、紹介する。

『【政府の欺瞞を承知していながら受け入れる社会 多数派の人々は少数派の苦しみをなかったことにして生きていくことに慣れている】

強権的なハードランディングに伴う犠牲者・混乱は非常に大きなものになっていますが、それでも表面上は春節を迎える華やかさで覆われています。

多くの国民も政府発表の数字のいい加減さには気付いているとは思いますが、それでも中国社会では大きな問題とはなっていないようです。

****コロナ感染拡大でドタバタでも中国世論が荒れない事情****

(中略)
それでも中国共産党の危機にならない
では、(デマが飛び交うような世論統制の)この緩みは中国共産党にとっての危機になるのだろうか? 

ゼロコロナを貫くと宣言した舌の根も乾かぬうちの手のひら返し。その後の準備不足が招いたドタバタ。そして、今現在進行しているであろう大量の高齢者の死。いずれも政権の正当性に疑念を抱くに十分な材料に思えるが、それが体制危機にはつながらないというのが筆者の見立てだ。

というのも、中国のソーシャルメディアのリサーチや、中国人からの情報収集でも、怒りよりもあきらめを感じるからだ。ゼロコロナ対策に対する抗議活動「白紙運動」のような怒りは間欠泉のようなもので、一時は盛り上がっても持続させることは難しい。

ましてや、今の中国では若く健康な人にとっては一度感染すれば、後はゼロコロナ対策よりもよっぽど自由で快適となる。高齢者や基礎疾患を持つ人、そしてその家族にとっては不安な日々が続くが、そうした少数派の苦しみに寄り添うムードは社会にはない。

神戸大学の梶谷懐教授との共著『幸福な監視国家・中国』(NHK出版新書、2019年)では、現在の中国の統治思想が功利主義に親和性を持つことを指摘した。監視国家化に傾斜する中国だが、それは多くの人民が日々苦しみにあえぐ強圧的な社会ではなく、少数の人々の犠牲には目をつぶることで大多数の人々は豊かで秩序だった幸福が与えられる社会である。

ゼロコロナ解除後の中国もまさにこの構図にあてはまりそうだ。高齢者や基礎疾患を持つ人々を排除することによって、大多数の健康な人々は長いコロナ禍から脱出し日常を取り戻す。この状況が社会不安につながるかどうかは損をしない大多数の人々が、苦しむ少数派の人々に共感するかどうかにかかっている。

しかし、今の中国では少数派の悲哀は検閲によって覆い隠されている上、多数派の人々は少数派の苦しみをなかったことにして生きていくことに慣れている。ここに中国共産党の統治の強靱さがあるのだろう。【1月18日 WEDGE】
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“少数派の悲哀は検閲によって覆い隠されている上、多数派の人々は少数派の苦しみをなかったことにして生きていくことに慣れている”・・・非常に怖い政治・社会体制です。』

『【密かに力でねじ伏せられる抵抗者】

春節に浮かれるその陰では、抵抗者への国家権力による厳しい報復が進行しています。

****ゼロコロナデモの女性、失踪状態に 助け求める動画****

ユーチューブに投稿された動画で助けを求める曹?馨さん(共同)

昨年11月に中国各地で相次いだ「ゼロコロナ」政策に対する抗議デモを巡り、中国当局が参加者を相次いで拘束していると告発する動画がインターネット上で拡散している。参加者の一部が公然と習近平政権を批判したため、態度を硬化させた当局が水面下で取り締まりを進めているもようだ。

ツイッターで20日までに、当局に拘束されたとみられるデモ参加者の女性の動画が出回った。中国の人権問題を扱うウェブサイト「維権網」などによると、女性は北京大学出版社で編集の仕事に従事している曹?馨(そう・しけい)さん(26)。曹さんは「皆さんがこの動画を見ているとき、私は既に警察に連行されている」と述べ、自分が行方不明になったら動画を公開するよう友人に頼んだと説明した。

曹さんは、ゼロコロナ政策に基づく封鎖措置で被害が拡大したとされる新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市の火災の犠牲者を追悼するため、昨年11月27日に北京市中心部で行われたデモに友人と参加。その後、警察に拘束されて取り調べを受けた。その際は解放されたが、12月18日に複数の友人が逮捕され、曹さんは24日に消息を絶ったという。

曹さんは動画で「私たちは現場で秩序を守り、警察との衝突も一切なかった」と強調。「私たちは、いわれもなく消え去りたくない」と助けを求めた。

動画は、曹さんら計13人のメディア関係者らが昨年12月10日から今年1月7日にかけて連絡が途絶えたと指摘している。中国当局は、デモ参加者に対する対応について明らかにしておらず、拘束の実態は不透明となっている。【1月20日 産経】

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