ロシア外相会見、停戦へ欧州安保の再構築要求

ロシア外相会見、停戦へ欧州安保の再構築要求
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『ロシアのラブロフ外相は18日、モスクワで記者会見を開き、ウクライナ軍事侵攻の停戦と和平に向けた交渉の可能性について「真剣な提案であれば応じる用意がある」と述べ、欧州大西洋地域全体の安全保障体制の再構築を含めて協議したい意向を示した。

年初の恒例の記者会見で、ラブロフ外相は「欧米とウクライナに関してだけ話すのは意味がない」と指摘した。「(欧米は)欧州大西洋地域に長年存在してきた安保体制を壊すためにウクライナを利用している」と主張し、欧州安保の枠組み全体を和平に向けた協議のテーマとしたい考えを示した。

ウクライナへの軍事侵攻で劣勢にあるロシアは、戦闘を続けながらも、和平交渉開始への糸口を探っている。ただ、ウクライナのゼレンスキー大統領が提唱しているロシア軍の全面撤退など10項目の和平案については「支離滅裂だ」と改めて否定した。

記者会見では日本にも触れ、「日本は再び軍事化の道を進んでいる」と批判した。「(軍拡へ)憲法の条文改正が行われるだろう」とも指摘した。ロシアは2022年3月、軍事侵攻を巡り対ロ制裁を発動したとして、一方的に日本との平和条約締結交渉を打ち切った。

インド太平洋地域の情勢については「軍事ブロックがつくられている」と発言した。米国と英国、オーストラリアによる安保協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」を例として挙げ、「反ロシア、反中国」だと主張した。「日本もこのブロックに引き込まれようとしている」と警戒を示した。

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赤川省吾
日本経済新聞社 欧州総局長
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ひとこと解説

ロシアの停戦提案に耳を傾ける欧州首脳はほとんどいません。「ウクライナを分割しよう。ウクライナ東部がロシア勢力圏で、残りは西欧圏。共存共栄だ」というのがロシアの主張。そんな案にはのることができない、というわけです。ウクライナをEUの加盟国候補と認めたことから、もうEUはウクライナの実質的な同盟国。ウクライナの意向を無視して停戦交渉を進めることはできません。

戦争は長引き、戦時下のウクライナ市民の苦難も続きます。これはロシアとの我慢比べ。「支援疲れ」をみせず、西側がどこまでウクライナを支えることができるか。5月のG7サミット(@広島)、7月のNATO首脳会議(@リトアニア)に注目です。
2023年1月19日 7:43

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ウクライナ侵攻』