韓国、高級ブランド品の「空ボックス」取引が増加・・

韓国、高級ブランド品の「空ボックス」取引が増加・・
https://sincereleeblog.com/2023/01/16/takasugiru/

『昨日、ブランド品関連を書いてから、家計債務問題との「対比」も気になるし、韓国で暮らしていたときのことをいろいろ思い出したりして、もう少し他のメディアの記事を検索してみました(まだ未読の方は、一つ前のエントリーも合わせてお読みください)。もっとも多くの記事が指摘するのは、その品の価値に関するちゃんとしたこだわりではなく、ただ人に見せるために購入する風潮でした。昨日紹介した「アルバイトでせっせと貯めたお金で高級品を買う」人たちのことも、結構前から複数のメディアが記事にしています。

社会の全般的な風潮に関する記事で、ブランド品だけに絞られた内容ではありませんが、「個人の趣味は、その人が所属感を得るための、『階級』の表紙である場合もある」とする2006年10月31日韓国日報の記事が、このブランド騒ぎをよく表していると言えるでしょう。「上流層はサッカーよりは乗馬を、テレビドラマよりはクラシックオペラを、ビールよりはワインを楽しむ。実は乗馬よりサッカーが好きでも、それを隠す。サッカーが好きだと言うのは、自分が民衆とかわらないということになってしまうからだ」、「上流層ではないけど上流層になりたいと熱望する人は、彼らの好みをそのまま実践することで満足感を得る場合もある」、と。

 そこまでハッキリ二分して考える必要があるのか・・な気もしますが、韓国は、確かにこういう『区分』が強い社会ですから。日本語や敬語関連で何度か引用したことがありますが、ウォンジュ(原州)大学多文化学科教授キム・ジへ氏がオーマイニュースに書いた「韓国語を始めるには、知らなければならないことが実に多い。職業、教育水準、結婚したかどうか、親や配偶者の職業、経済的能力、乗っている車の種類、住んでいる街、着ている服など・・・・それらの項目でこれといって優れたものが無かった場合、その人は相手から敬語を聞くことはできない」という経験談が、その風潮をよく現しています。

さらに問題は、『せっせとバイトしてブランド品を買う』こともできない人たちです。彼らはどうするのか。ブランド品の『ボックス(空)』を買います。アジア経済によると、それでも数万円はする、とのことです。中身じゃなくてボックスの認証ショット(「私はこれを買いました」という証拠としての写真)をSNSにアップするためです。ちょっと曇った見方をすれば、アルバイトで貯めた金でブランド品を買った人が中身を『誇示』し、少しでもお金を得るためにボックスを売り、それを買った人がボックスで『誇示』する、そんな連鎖反応が起きているわけです。以下、<<~>>が引用部分となります。

 <<・・高級ブランドのショッピングバッグ、製品ボックス、ケースなどが、中古市場で重要な存在になった。11日、複数の中古取引プラットフォームには、ロレックス・エルメス・シャネルなど高価ブランドのショッピングバッグ・ケースを販売するという投稿が、一日にも数十個ずつ上がっている。高価な中古取引プラットフォームで頻繁に取引された高級ブランドだが、内容物が無い空のボックスさえも、定番商品になったのだ。

ある中古取引プラットフォームで「ロレックスボックス」を検索してみたら、数十件の投稿がヒットした。ロレックス時計ボックスの相場は20万~30万ウォン台だ。製品別、サイズ別ボックスはもちろん、約10年前の付属品として出たビンテージボックスまで様々に取引されている。他にもオメガ時計ボックスは15万~20万ウォン、IWC時計ボックスは5万~10万ウォン台に販売されている(アジア経済)・・>>

 本当に「こういうの好きですから」「コレクションとして」という取り引きもあるでしょう。でも、記事のニュアンスからして、どうもそんなオタ感はしません。なにかに似ているな・・と思いました。ヨンクルです。いま書いている本の原稿のメインテーマでもありますが、彼らにとってマンションは『身分の象徴』そのものです。富裕層と同じグループになりたいとブランド品を買う行為と、同じではないでしょうか。せっせとバイトするというのを「元利金返済が問題になっている家計債務」にすると、これもまた同じに見えます。よいかわるいかの話ではありません。実に疲れる話です。 』