日米首脳ともに被爆地へ ロシア核使用へ圧力効果期待5月のG7サミットで

日米首脳ともに被爆地へ ロシア核使用へ圧力効果期待
5月のG7サミットで
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA11APF0R10C23A1000000/

『【ワシントン=秋山裕之】岸田文雄首相は13日(日本時間14日)のバイデン米大統領との会談で、5月の主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)で核兵器の威嚇・使用への反対を打ち出すよう提起する。両首脳がそろって被爆地を訪れ、首相はウクライナ侵攻でのロシアの核使用への圧力の効果を期待する。

首相はサミットで議長を務める。11日に記者団に「核軍縮・不拡散というテーマで広島から国際的な機運を盛り上げる機会に…

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『首相はサミットで議長を務める。11日に記者団に「核軍縮・不拡散というテーマで広島から国際的な機運を盛り上げる機会にしたい」と強調した。ロシアや中国、北朝鮮などの核の脅威への懸念を国際社会に訴える。

各国のリーダーの広島平和記念公園への訪問を想定する。バイデン氏が被爆地・長崎市に現職の米大統領として初めて訪問する案もある。』

『首相は広島選出の政治家として核軍縮に関心を持ってきた。2016年にオバマ氏が現職の米大統領として初めて広島を訪問した際に平和記念公園を案内したのが当時の岸田外相だった。

バイデン氏はオバマ政権で副大統領を務め「核兵器のない世界」の理念を引き継いだ。大統領候補だった20年8月に「核兵器のない世界に近づけるよう努力する」との声明を出した。

自身の政権の発足後も核使用を原則として核攻撃への反撃に限る「唯一の目的政策」を検討した。首相は核軍縮はバイデン氏と理想を共有できる分野で、信頼関係を深めるのにも役立つとみる。』

『核兵器を巡る情勢は悪化する。ロシアがウクライナに侵攻し、プーチン大統領は核使用を辞さない構えをとる。

中国は近年、核弾頭の保有数を増やす。米国防総省は中国が30年までに少なくとも1000発の核弾頭を持つ可能性があると分析する。北朝鮮も核開発を続ける。

バイデン政権は22年に公表した新たな核戦略の指針「核体制の見直し(NPR)」で唯一の目的政策の採用を見送った。国内外から核抑止力を弱めるとの懸念が出ていた。』

『日本の「核の傘」と呼ぶ米国の拡大抑止の重要性は増す。日米両政府は11日の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)でも拡大抑止を議論した。

非核保有国が21年1月に核兵器禁止条約を発効させ、核保有国とのあいだで亀裂が深まる。核軍縮と核抑止との両立をはかる日本は同条約には参加していない。

ロシアなどへの対抗のため幅広い国が結束し共通項を見いだす環境をつくれるか。日米首脳会談の一つのポイントとなる。』