[FT]米国、北朝鮮を非難 ロシア軍事会社への武器売却で

[FT]米国、北朝鮮を非難 ロシア軍事会社への武器売却で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232HZ0T21C22A2000000/

『米政府は22日、ロシア政府に近い民間軍事会社「ワグネル」に武器を供与しているとして北朝鮮を非難した。同社はロシアのウクライナ侵攻の一環として、ウクライナに雇い兵を派遣してきた。

ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏=AP

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、ロケットやミサイルを含む北朝鮮の武器の引き渡しが11月に始まったが、戦況には大きな影響を及ぼしていないと語った。

「我々の制裁と輸出規制のために、ワグネルはウクライナでの軍事作戦を支える武器供給国を求めて世界中を探し回っている」と述べた。「北朝鮮がワグネルへの初めての武器輸出を終え、代金を受け取ったのを確かめた」

ワグネルはロシアのプーチン大統領と長い付き合いがあるエフゲニー・プリゴジン氏が率いる会社で、ロシア側の攻撃において次第に目立った役割を担うようになった。

ケータリング会社を経営していた時に親しくなったことから、よくプーチン氏の「シェフ」と呼ばれるプリゴジン氏は、ロシア国防省の戦争の運営方法に対する国内批判派の急先鋒(せんぽう)となり、アナリストは同氏が戦略への影響力を強めようとしていると主張するようになった。

近く米国が追加制裁

バイデン政権はワグネルを取り締まろうとし、21日には同社が米国の技術を使った装備を手に入れるのを防ぐために追加の輸出規制を導入すると発表した。ワグネルは2017年に安保上の懸念がある外国企業を列挙した「エンティティー・リスト」に追加されていた。

カービー氏は米国が今後数週間でワグネルに追加制裁を科すことを明らかにした。

今年9月、機密指定が解除された米国の情報は、欧米の制裁によってロシアの通常の武器供給が細り始めたことを受け、ロシアが北朝鮮から「数百万発ものロケットと砲弾」を購入していると主張していた。

2月のロシアのウクライナ侵攻以来、ロシアと北朝鮮の関係は強化された。

北朝鮮はすぐに侵攻への支持を表明し、戦争を米国の「覇権的な政策」と「高圧的な態度」のせいにした。ロシア政府はその恩を返し、8月に米国と韓国によって実施された大規模合同軍事演習に対する北朝鮮の非難の言葉を繰り返した。

ワグネルがウクライナに5万人派遣

米国はワグネルへの武器供与がウクライナでの戦況を変えるとは評価していないが、「北朝鮮がさらに軍事装備を輸出する計画でいることを懸念している」とカービー氏は述べた。武器の引き渡しについてはロイター通信が最初に報じた。

カービー氏によると、プリゴジン氏は月間1億ドル(約130億円)の資金をワグネルにつぎ込んでおり、新兵を見つけるのに苦労している。同氏を含むワグネル幹部が刑務所を訪れて受刑者を採用しており、重度の病気を抱えた囚人さえ採用しているという。

米国の推計では、ワグネルは1万人の雇い兵と4万人の囚人を含む約5万人の人員をウクライナに派遣しており、同社の戦闘員は最近では最も激しい戦闘が繰り広げられたウクライナ東部バフムートで大きな役割を担っている。

同社は東部ドンバス地方のその他地域でも戦闘作戦を指揮し、ロシア軍の幹部がワグネルの指令下に置かれるケースもあるとカービー氏は語った。

この数週間で約1000人のワグネル戦闘員が戦死し、そのうち9割が囚人だった。「彼(プリゴジン氏)はバフムートで、遺体を文字通り肉ひき機に放り込んでいる」とカービー氏は話した。

By Felicia Schwartz

(2022年12月23日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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