米国人の平均寿命76.4歳、25年ぶり短さ コロナ・薬物で

米国人の平均寿命76.4歳、25年ぶり短さ コロナ・薬物で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22EC30S2A221C2000000/

『【ニューヨーク=清水石珠実】米疾病対策センター(CDC)は22日、米国人の2021年の平均寿命は76.4歳と、20年より0.6年短くなったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大や薬物の過剰摂取の増加などが影響した。米メディアによると、米国人の平均寿命は1996年以来25年ぶりの短さとなった。

CDC傘下の米国立健康統計センター(NCHS)がまとめた。平均寿命が前年比で0.9年短くなると予想していた8月の速報値より、寿命の短縮幅は小さかった。米国人の平均寿命が前年より短くなるのは2年連続で、新型コロナ禍前の19年から計2.4年短くなった。

性別ごとの平均寿命は、男性が73.5歳(前年比0.7歳減)、女性が79.3歳(同0.6歳減)だった。死亡理由としては、心臓病、がん、そして新型コロナが上位を占めた。

また、致死性が高い合成オピオイド「フェンタニル」のまん延による影響も顕著となった。幅広い年齢層で薬物の過剰摂取による死者数が増加し、21年には約10万6000人を超え、前年より1割以上増えた。

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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

新型コロナに加えて、社会問題になっているオピオイド乱用も、米国人の平均寿命を押し下げる要因になっている。薬物がもたらし得る害の周知徹底努力は欠かせない。これとは別の人口関連統計が22日発表され、米国の今年7月1日まで1年間の人口増加率は前年比0.4%にとどまった。コロナが猛威を振るった21年の同+0.1%からは上向いたものの、伸びはごくわずか。出生数と死者数の差で24.5万人増加。国境を越える人の行き来で100万人ほど増えたという。個人消費を中心とする米国経済の強さの根底には、若い人口の増加がある。多様な背景を持つ人の流入は、供給サイドも強化する。だが、そうした米国の強みが足元では薄れている。
2022年12月23日 8:22』